JP4687041B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
本発明の背景となる従来技術として、本出願人が出願した下記特許文献1がある。
この従来技術では、低オン抵抗で高耐圧な電界効果トランジスタを提供することを目的として、特にノーマリオフの電圧駆動型で、製造工程の簡単な炭化珪素半導体装置を提供しようとするものである。この従来技術では、N型炭化珪素基板上にN型炭化珪素エピタキシャル領域が形成された半導体基体の一主面に、N型多結晶シリコン領域とN型多結晶シリコン領域とが接するように形成されており、エピタキシャル領域とN型多結晶シリコン領域並びにN型多結晶シリコン領域とはヘテロ接合をしている。また、エピタキシャル領域とN型多結晶シリコン領域との接合部に隣接して、ゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成されている。N型多結晶シリコン領域はソース電極に接続され、N型炭化珪素基板の裏面にはドレイン電極が形成されている。
上記のような構成の従来技術の半導体装置は、ソース電極を接地し、ドレイン電極に所定の正の電位を印加した状態で、ゲート電極の電位を制御することで、スイッチとして機能するようになっている。つまり、ゲート電極を接地した状態では、N型多結晶シリコン領域並びにN型多結晶シリコン領域とエピタキシャル領域とのヘテロ接合には逆バイアスが印加され、ドレイン電極とソース電極との間に電流は流れない。しかし、ゲート電極に所定の正電圧が印加された状態では、N型多結晶シリコン領域とエピタキシャル領域とのヘテロ接合界面にゲート電界が作用し、ゲート酸化膜界面のヘテロ接合面がなすエネルギー障壁の厚さが薄くなるため、ドレイン電極とソース電極との間に電流が流れる。この従来技術においては、電流の遮断・導通の制御チャネルとしてヘテロ接合部を用いるため、チャネル長がヘテロ障壁の厚み程度で機能することから、低抵抗の導通特性が得られる。
特開2003−318398号公報
しかしながら、上記従来構造においては、N型多結晶シリコン領域並びにN型多結晶シリコン領域とN型エピタキシャル領域とで形成されるヘテロ接合部において、物理的にヘテロ障壁高さから決まる漏れ電流が生じるため、漏れ電流の低減には限界があった。
また、素子のオフ特性をさらに向上させるためには、主たるヘテロ半導体領域をP型とし、P型、N型を打ち分けることが有効である(本出願人が出願した特願2004−065958号参照)。その場合、断面形状的に非常に狭いN型領域を形成し、その他の領域をP型とすることが望ましいが、そのような非常に狭い領域のみへの不純物導入は製造工程上困難であった。
本発明は、上記のような従来技術の問題を解決するためになされたものであり、従来と同等の駆動力を確保しつつ、ヘテロ界面で生じる漏れ電流を低減することが可能な高耐圧電界効果トランジスタを容易に製造する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、半導体装置の製造方法であって、第一導電型の半導体基体の一主面に接して、前記第一導電型の半導体基体とはバンドギャップが異なる第一導電型のヘテロ半導体領域を形成する工程と、少なくとも最上層が窒化シリコンからなり所定の開口部を有するマスク層を前記第一導電型のヘテロ半導体領域上に形成する工程と、前記第一導電型のヘテロ半導体領域の一部分に、前記マスク層をマスクとしてエッチングを行い、前記第一導電型の半導体基体に達する溝部を形成する工程と、
前記溝部内にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜に接して多結晶シリコンからなるゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の一部を酸化処理し、バーズビーク形状のキャップ絶縁層を形成する工程と、前記マスク層を除去した後に、前記バーズビーク形状のキャップ絶縁層をマスクとして、前記第一導電型のヘテロ半導体領域に選択的に不純物を導入し、第二導電型のヘテロ半導体領域を形成する工程と、前記第一導電型の半導体基体に接続するドレイン電極を形成する工程と、前記第一導電型のヘテロ半導体領域と前記第二導電型のヘテロ半導体領域に接続するソース電極を形成する工程と、を有する、という構成になっている。
本発明によれば、従来と同等の駆動力を確保しつつ、ヘテロ界面で生じる漏れ電流を低減することが可能な高耐圧電界効果トランジスタを容易に製造する方法を提供することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
《第一の実施の形態》
〈構造〉
図3(j)は、本発明の第一の実施の形態の半導体装置の断面図である。図には単位セルを2個対向して並べた断面に相当する。実際にはこれらのセルが複数個並列に接続されて素子を形成するが、これらの断面構造を用いて代表して説明する。本実施の形熊においては、炭化珪素(SiC)を基板材料とした半導体装置を一例として説明する。例えばポリタイプが4HタイプのN型SiC基板1上にN型のSiCエピタキシャル層からなるドレイン領域2が形成され、ドレイン頒域2の基板1との接合面に対向する主面に接するように、例えばN型の多結晶(ポリ)シリコン(Si)からなる第一のヘテロ半導体領域9とP型の多結晶シリコンからなる第二のヘテロ半導体領域10とが形成されている。つまり、ドレイン領域2と第一のヘテロ半導体領域9および第二のヘテロ半導体領域10との接合部は、SiCと多結晶シリコンとのバンドギャッブが異なる材料によるヘテロ接合からなっており、その接合界面にはエネルギー障壁が存在している。第一のヘテロ半導体領域9とドレイン領域2との接合面に共に接するように、例えばシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜6が形成されている。また、ゲート絶縁膜6上にはゲート電極7が形成され、第一のヘテロ半導体領域9および第二のヘテロ半導体領域10のドレイン領域2との接合面に対向する対面にはソース電極12が、SiC基板1にはドレイン電極11が接続するように形成されている。なお、8はキャップ絶縁層である。
また、本実施の形態においては、図1に示すように、ドレイン領域2の表層部に溝部5を形成して、その溝部5の中にゲート絶縁膜6を介してゲート電極7が形成されている、いわゆるトレンチ型の構成であるが、ドレイン領域2には溝部5を形成しない、いわゆるプレーナ型の構成でもかまわない。
〈製造方法〉
次に、図3(j)に示した本実施の形態の半導体装置の製造工程を、図1(a)〜図3(j)を用いて説明する。図1(a)〜図3(j)は、本実施の形態を説明する製造工程断面図である。
図1(a)においては、N型SiC基板1上にN型SiCエピタキシャル層からなるドレイン領域2が形成されている。このドレイン領域2上に多結晶シリコンからなるヘテロ半導体領域3を形成する。
次に、図1(b)に示すように、ヘテロ半導体領域3上に窒化シリコン膜等からなるマスク層4を形成し、所望の箇所をパターニングし、開口部41を形成する。ここで、マスク層4は窒化シリコン膜としたが、以下で説明するエッチングの条件に合わせ、酸化膜のデポ膜やレジスト等との積層構造になっていても構わない。少なくとも窒化シリコン膜があることが要点となる。
次に、図1(c)に示すように、該パターニングされた開口部41に異方性エッチング等によりヘテロ半導体領域3に溝部(開口部)5を形成する。図においては、同時にSiCからなるドレイン領域2もエッチングされているが、SiCドレイン領域2はエッチングされなくてもかまわない。
次に、図1(d)に示すように、形成した溝部5にゲート絶縁膜6を形成し、さらに多結晶シリコン等によりゲート電極7を形成する。
次に、図2(e)に示すように、この多結晶シリコンからなるゲート電極7を異方性エッチング等により全面エッチバックし、溝部5の内部に残るのみとする。ここで、このゲート電極平坦化プロセスは、CMP(ケミカル・メカニカル・ポリッシュ)等の研磨により行っても構わない。これらの工程においてもマスク層4を構成する窒化シリコン膜が残っていることが要点である。
次に、図2(f)に示すように、このパターニングされたマスク層4を用いて、ゲート電極7の上部に熱酸化によりキャップ絶縁層8を形成する。ここでの要点は、このマスク層4により形成される熱酸化膜からなるキャップ絶縁層8の横方向の寸法は溝の寸法に対し、わずかに幅広になっている。キャップ絶縁層8は、所謂バーズビーク形状をなし、マスク層4である窒化シリコン膜の端部にわずかに潜り込んだ形となる。
次に、図2(g)に示すように、マスク層4をエッチングにより除去する。
次に、図2(h)に示すように、このキャップ絶縁層をマスクとして、ヘテロ半導体領域3である多結晶シリコン層をP型とする不純物をイオン注入する。不純物としては、ボロン等が代表例である。ここで説明の順序が逆になるが、あらかじめヘテロ半導体領域3にはN型になるように不純物を導入しておく。このようにN型の多結晶シリコン層に対し、キャップ絶縁層8の庇ごしにP型不純物を導入することで、図3(i)に示すように、極く狭いN型の第一のヘテロ半導体領域9およびP型の第二のヘテロ半導体領域10を形成することが可能になることが、本発明の最も特徴的な点である。
次に、図3()に示すように、SiC基板1に接してオーミック接合となるように金属によるドレイン電極11を形成し、多結晶シリコンからなるヘテロ半導体領域9、10に接続されるソース電極12を形成し、素子の断面構造が完成する。
〈動作および効果〉
続いて、本実施の形態による素子の動作および効果について説明する。
本実施の形態においては、例えばソース電極12を接地し、ドレイン電極11に正電位を印加して使用する。まず、ゲート電極7を例えば接地電位もしくは負電位とした場合、遮断状態を保持する。すなわち、第一のヘテロ半導体領域9および第二のヘテロ半導体領域10とドレイン領域2とのヘテロ接合界面には、それぞれ伝導電子に対するエネルギー障壁が形成されているためである。このとき、第一のヘテロ半導体領域9および第二のヘテロ半導体領域10は共にシリコン材料からなるため、炭化珪素からなるドレイン領域2とのエネルギー障壁差△Ecはほぼ同様となる。しかし、N型である第一のヘテロ半導体領域9とP型である第二のヘテロ半導体領域10とでは、伝導帯からフェルミ準位までのエネルギーで示されるフェルミエネルギーに差があるため、ドレイン領域2の接合界面に伸びる空乏層の幅が異なる。つまり、第二のヘテロ半導体領域10との接合界面から伸びる空乏層幅は、第一のヘテロ半導体領域9との接合界面から伸びる空乏層幅よりも大きいため、より高い遮断性が得られ、すなわち、漏れ電流を低減することができる。さらに、例えば第二のヘテロ半導体領域10の不純物濃度を第一のヘテロ半導体領域9の不純物濃度よりも高く設定した場合、第二のヘテロ半導体領域10と第一のヘテロ半導体領域9とで構成されるPNダイオードのビルトイン電界によって生じる空乏層が第一のヘテロ半導体領域10側に伸張することから、第一のヘテロ半導体領域9とドレイン領域2とのヘテロ接合部における漏れ電流をさらに低減することもできる。
さらに、本実施の形態においては、製造方法上、第一のヘテロ半導体領域9をゲート電極7からゲート電界が及ぶ程度の幅に容易に御御することが可能であるため、例えばゲート電極7を負電位として、例えば第一のヘテロ半導体領域9の全域に反転領域を形成すれば、半導体装置としての遮断性をますます高めることも可能である。
また、本実施の形態においては、第一のヘテロ半導体領域9を、ゲート電極7がゲート絶縁膜6を介して接する部分からセルフアライン(自己整合)で不純物を導入しているため、例えば複数のセルを集積させた半導体素子を形成した場合においても、第一のヘテロ半導体領域9の幅を精度よく制御できるため、遮断性のばらつきも抑えることができる。
このように本実施の形態においては、従来構造に比べて、より高い遮断性を実現することができる。
次に、遮断状熊から導通状態へと転じるべくゲート電極7に正電位を印加した場合、ゲート絶縁膜6を介して第一のヘテロ半導体領域9とドレイン領域2とが接するヘテロ接合界面までゲート電界が及ぶため、ゲート電極7近傍の第一のヘテロ半導体領域9並びにドレイン領域2には伝導電子の蓄積層が形成される。すなわち、ゲート電極7近傍の第一のヘテロ半導体領域9とドレイン領域2との接合界面における第一のヘテロ半導体領域9側のポテンシャルが押し下げられ、かつ、ドレイン領域2側のエネルギー障壁が急峻になることから、エネルギー障壁中を伝導電子が導通することが可能となる。
このとき、本実施の形態においては、第一のヘテロ半導体領域9を、ゲート電極7がゲート絶縁膜6を介して接する部分からセルフアラインで不純物を導入しているため、例えば複数のセルを集積させた半導体素子を形成した場合においても、第一のヘテロ半導体領域9の幅を精度よく制御できるため、各セルごとのオン抵抗のばらつきも抑えることができる。つまり、電流の集中を抑えることができるため、より高い信頼性を得ることができる。
次に、導通状態から遮断状態に移行すべく、再びゲート電極7を接地電位とすると、第一のヘテロ半導体領域9並びにドレイン領域2のヘテロ接合界面に形成されていた伝導電子の蓄積状態が解除され、エネルギー障壁中のトンネリングが止まる。そして、第一のヘテロ半導体領域9からドレイン領域2への伝導電子の流れが止まり、さらにドレイン領域2中にあった伝導電子は基板1に流れ、枯渇すると、ドレイン領域2側にはヘテロ接合部から空乏層が広がり、遮断状熊となる。
また、本実施の形態においては、従来構造と同様に、例えばソース電極7を接地し、ドレイン電極11に負電位が印加された逆方向導通(還流動作)も可能である。
例えばソース電極12並びにゲート電極7を接地電位とし、ドレイン電極11に所定の負電位が印加されると、伝導電子に対するエネルギー障壁は消滅し、ドレイン領域2側から第一のヘテロ半導体領域9並びに第二のヘテロ半導体領域10側に伝導電子が流れ、逆導通状態となる。このとき、正孔の注入はなく、伝導電子のみで導通するため、逆導通状態から遮断状態に移行する際の逆回復電流による損失も小さい。なお、上述したゲート電極7を接地にせずに制御電極として使用する場合も可能である。
上述のとおり、本実施の形態は図3(j)に示す構成で従来構造と同様の動作を実現することができ、しかも従来構造と比べた場合、以下のような特徴を有する。
遮断時においては、第二のヘテロ半導体領域10とドレイン領域2とのヘテロ接合部は、第二のヘテロ半導体領域10を第二導電型としているため、従来に比べて漏れ電流を低減することができる。また、第二のヘテロ半導体領域10の不純物濃度を第一のヘテロ半導体領域9の不純物濃度よりも高くした場合、第二のヘテロ半導体領域10と第一のヘテロ半導体領域9とで構成されるPNダイオードのビルトイン電界による空乏層が第一のヘテロ半導体領域9側により伸びることから、第一のヘテロ半導体領域9とドレイン領域2とのヘテロ接合部における漏れ電流をさらに低減することができる。また、第一のヘテロ半導体領域9の横方向への拡がりを抑えることができるので、ゲート電極7からの電界が及ぶ必要最小限のチャネル厚みを制御することで、第一のヘテロ半導体領域9とドレイン領域2との第一のヘテロ接合部における漏れ電流を容易に低減することができる。
さらに、第一のヘテロ半導体領域9の横方向への拡がりをセルフアラインで形成することができるため、複数の単位セルを集積させた場合においても、第一のヘテロ半導体領域9が均質に形成されるため、遮断時においては漏れ電流の偏りが起きにくく、導通時においてはオン抵抗の偏りが起きにくいため、信頼性がより向上する。
製造工程における特徴とその効果は上述したとおりであるが、結果として得られた最終の素子においては、主たる第二のヘテロ半導体領域10がP型であり、電流を駆動する駆動部(チャネル領域)の近傍の第一のヘテロ半導体領域9のみが極狭い領域としてN型領域であるため、P型ヘテロ半導体領域10とSiCからなるドリフト領域2との間で形成されるヘテロ接合が高耐圧で低リーク電流の特性を持ち、素子のオフ状態での特性が良く、極狭いN型ヘテロ半導体領域9により、低オン抵抗の電流通路が権保できるので、素子オン時には低オン抵抗を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態は、第一導電型の半導体基体(ここではN型SiC基板1とN型SiCエピタキシャル層2。以下同じ)と、半導体基体の一主面に接し、該半導体基体とはバンドギャップが異なる第一のヘテロ半導体領域9並びに第二のヘテロ半導体領域10と、第一のヘテロ半導体領域9と半導体基体との接合部にゲート絶縁膜6を介して形成されたゲート電極7と、第一のヘテロ半導体領域9と接続されたソース電極12と、半導体基体とオーミック接続されたドレイン電極11とを有する半導体装置の製造方法において、半導体基体の一主面に接して該半導体基体とはバンドギャップが異なるヘテロ半導体領域3を形成する工程と、該ヘテロ半導体領域3の一部分に、少なくとも半導体基体に達する溝部5を形成する工程と、該溝部5内にゲート絶縁膜6を形成し、該ゲート絶縁膜6に接してゲート電極7を形成する工程と、該ゲート電極7の上部にキャップ絶縁層8を形成する工程と、該キャップ絶縁層8をマスクとして、へテロ半導体領域3に選択的に不純物を導入することで、第一のヘテロ半導体領域9と第二のヘテロ半導体領域10とを形成する工程とを有する、という構成になっている。このように、溝部5に形成したゲート電極7を被うキャップ絶縁層8をマスクに不純物を導入することで、非常に狭い領域に異なる導電型のヘテロ半導体領域9を形成することができる。
また、半導体基体上に形成したヘテロ半導体領域3上に、所定の開口部41を設けたマスク層4を形成し、該マスク層4をマスクとしてヘテロ半導体領域3、半導体基体のうち少なくともヘテロ半導体領域3をエッチングして溝部5を形成し、該溝部5内にゲート絶縁膜6を介してゲート電極7を形成し、マスク層4の開口部41に沿って溝部5の上面にキャップ絶縁層8を形成する。このように、マスク層4に形成されたパターンにより溝部5の形成とキャップ絶縁層8とを形成するので、マスク合わせ等を必要とせずに、セルフアラインでキャップ絶縁層8を形成することができる。
また、ゲート電極7を半導体で形成し、マスク層4の少なくとも最上層を窒化シリコンで形成し、ゲート電極7を形成する半導体を酸化してキャップ絶縁層8を形成する。このように、マスク層4の少なくとも最上層が窒化シリコンであり、酸化によりキャップ絶縁層8を形成するので、容易に非常に狭いヘテロ半導体領域9を形成することができる。また、ゲート電極7を多結晶シリコンで形成することにより、一般的な半導体材料を用いて本半導体装置を容易に製造することができる。
また、半導体基体が炭化珪素からなり、ヘテロ半導体領域3を多結晶シリコン、アモルファスシリコン、単結晶シリコンの少なくともいずれか一つで形成する。これにより、一般的な半導体材料を用いて製造工程上容易にヘテロ半導体領域3を形成することができると共に、低抵抗で、高耐圧なスイッチ素子を形成することができる。
また、キャップ絶縁層8をマスクとして第二導電型の不純物を導入して、第二のヘテロ半導体領域10を第二導電型として、第一のヘテロ半導体領域9と第二のヘテロ半導体領域10とを形成する。これにより、低抵抗で、高耐圧なスイッチ素子を形成することができる。
《第二の実施の形態》
〈構造〉
図4(a)〜図6(j)は、本発明における第二の実施の形態の半導体装置の製造工程断面図である。図6(j)は本発明の第二の実施の形態の素子断面構造を示す。本実施の形態の基本的な構造は、第一の実施の形態の素子構造の完成図である図3(j)に示す構造と同等である。異なる部分だけ説明すると、N型のドレイン領域2の内部で第二のヘテロ半導体領域10に接する部分に、P型半導体層である電界緩和領域14が形成されていることである。
〈製造方法〉
本実施の形態の製造工程を図4(a)〜図6(j)に基づいて説明する。基本的には第一の実施の形態の図1〜図3で示した流れと同じになるが、図4(a)に示すようにN型のドレイン領域2の内部の、第二のヘテロ半導体領域10に接する部分に、あらかじめP型半導体層である電界緩和領域14を形成することが異なる。このP型半導体層である電界緩和領域14は、第二のヘテロ半導体領域10が形成される前に、イオン注入等の方法を用いて、例えばA1(アルミニウム)やB(ボロン)のようなP型となる不純物を、ドレイン領域2の表面側からイオン注入等により形成するものである。以下は、第一の実施の形態の製造工程で説明した流れで素子は完成する。
〈効果〉
本実施の形態では、ゲート絶縁膜6およびゲート電極7が充填されている溝部5や、素子がオン時に電流通路となる第一のヘテロ半導体領域9よりも深い位置に、P型の電界緩和領域14とN型のドレイン領域2からなるPN接合が存在する。これにより本実施の形態における特有の効果として、素子オフ時にはドレイン電極11側からの電界の作用が、ゲート絶縁膜6とゲート電極7が充填されている溝部5や、素子がオン時に電流通路となる第一のヘテロ半導体領域9に影響しなくなり、素子オフ時における遮断特性が向上する。
《第三の実施の形態》
〈構造〉
次に、本発明の第三の実施の形態について説明する。図9(j)は本発明の第三の実施の形態における素子断面構造図である。基本的には第一の実施の形態で説明した素子の最終断面構造と同じであり、異なる部位について説明する。図9(j)に示すように、ドレイン領域2の表面側には、ゲート絶縁膜6やゲート電極7が充填される溝部5よりも深い溝部15が形成され、その溝部15に沿って第二のヘテロ半導体領域10が形成されている。さらに、ソース電極12は、第一の実施の形態と同様に、この第二のヘテロ半導体領域10と第一のヘテロ半導体領域9と電気的に接続されるように形成されている。
〈製造方法〉
図7(a)〜図9(j)に本実施の形態の製造工程を示す。基本的には第一の実施の形態で説明したものと同等である。異なる部位のみ説明すると、図7(a)に示すように、ドレイン領域2の表面側に溝部15を形成し、この溝部15に沿って第二のヘテロ半導体領域3を形成することである。この後の製造工程は第一の実施の形態で説明したものと同等である。
〈効果〉
本実施の形態では、ゲート絶縁膜6とゲート電極7が充填されている溝部5や、素子がオン時に電流通路となる第一のヘテロ半導体領域9よりも深い位置に、第二のヘテロ半導体領域9とN型のSiCであるドレイン領域2との間でヘテロ接合が形成されていることである。このような構成とすることで、第二の実施の形態で説明した効果と同様に、素子オフ時にはドレイン電極11側からの電界の作用が、ゲート絶縁膜6とゲート電極7が充填されている溝部5や、素子がオン時に電流通路となる第一のヘテロ半導体領域9に影響しなくなり、素子オフ時の遮断特性が向上する。
以上、第一の実施の形熊から第三の実施の形熊においては、SiCを基板材料とした半導体装置を一例として説明したが、基板材料は窒化ガリウム、ダイヤモンドなどその他の半導体材料でもかまわない。また、全ての実施の形態において、SiCのポリタイプとして4Hタイプを用いて説明したが、6H、3C等その他のポリタイプでもかまわない。また、全ての実施の形熊において、ドレイン電極11とソース電極12とをドレイン領域2を挟んで対向するように配置し、ドレイン電流を縦方向に流す所謂縦型構造のトランジスタで説明してきたが、例えばドレイン電極11とソース電極12とを同一主面上に配置し、ドレイン電流を横方向に流す所謂横型構造のトランジスタであってもかまわない。また、第一のヘテロ半導体領域9、第二のヘテロ半導体領域10に用いる材料として多結晶シリコンを用いた例で説明したが、SiCとヘテロ接合を形成する材料であればどの材料でもかまわない。また、一例として、ドレイン領域2としてN型のSiCを、第一のヘテロ半導体領域9としてN型の多結晶シリコンを用いて説明しているが、それぞれN型のSiCとP型の多結晶シリコン、P型のSiCとP型の多結晶シリコン、P型のSiCとN型の多結晶シリコンのいかなる組み合わせでもよい。さらに発明の主旨を逸脱しない範囲での変形を含むことは言うまでもない。
本発明の第一の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。 本発明の第一の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。 本発明の第一の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。 本発明の第二の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。 本発明の第二の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。 本発明の第二の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。 本発明の第三の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。 本発明の第三の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。 本発明の第三の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。
符号の説明
1…N型SiC基板 2…N型SiCエピタキシャル層
3…ヘテロ半導体領域 4…マスク層
5…溝部 6…ゲート絶縁膜
7…ゲート電極 8…キャップ絶縁層8
9…第一のヘテロ半導体領域 10…第二のヘテロ半導体領域
11…ドレイン電極 12…ソース電極
14…電界緩和領域 15…溝部
41…開口部

Claims (2)

  1. 導体装置の製造方法であって、
    第一導電型の半導体基体の一主面に接して、前記第一導電型の半導体基体とはバンドギャップが異なる第一導電型のヘテロ半導体領域を形成する工程と、
    少なくとも最上層が窒化シリコンからなり所定の開口部を有するマスク層を前記第一導電型のヘテロ半導体領域上に形成する工程と、
    前記第一導電型のヘテロ半導体領域の一部分に、前記マスク層をマスクとしてエッチングを行い、前記第一導電型の半導体基体に達する溝部を形成する工程と、
    前記溝部内にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜に接して多結晶シリコンからなるゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極の一部を酸化処理し、バーズビーク形状のキャップ絶縁層を形成する工程と、
    前記マスク層を除去した後に、前記バーズビーク形状のキャップ絶縁層をマスクとして、前記第一導電型のヘテロ半導体領域に選択的に不純物を導入し、第二導電型のヘテロ半導体領域を形成する工程と
    前記第一導電型の半導体基体に接続するドレイン電極を形成する工程と、
    前記第一導電型のヘテロ半導体領域と前記第二導電型のヘテロ半導体領域に接続するソース電極を形成する工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記半導体基体が炭化珪素からなり、前記ヘテロ半導体領域を多結晶シリコン、アモルファスシリコン、単結晶シリコンの少なくともいずれか一つで形成することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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