JP4685495B2 - 伝動ベルト用プーリ及びベルト伝動装置 - Google Patents

伝動ベルト用プーリ及びベルト伝動装置 Download PDF

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本発明は、伝動ベルト用プーリ及びそれを用いたベルト伝動装置に関するものである。
一般に、平ベルトを用いた伝動装置においては、ベルトが走行中に蛇行したり、プーリの片側に寄る片寄り走行をすることがある。これは、平ベルトが、他のベルトに比べて、プーリ軸の正規位置からのずれや、軸荷重の変化によるプーリ軸のたわみ、プーリの揺れ等、装置構成要素の変化に敏感なためである。このような蛇行・片寄り走行を生じた場合には平ベルトが平プーリのフランジに接触して、該平ベルト側面の毛羽立ちや心線のほつれを生ずる。
この問題に対して、平プーリの外周面にクラウンをつける(中高曲面に形成する)ことが知られている。また、プーリ外周面のクラウンを該プーリの回転中心を中心とする球状に形成するという提案もある(特許文献1参照)。これは、平ベルトの左側部と右側部とに張力差を生じてプーリ軸が傾き、それに伴って平ベルトがプーリ上で片寄ったときに、平ベルトの張力によってプーリに回転モーメントが働くことを利用して、プーリ軸の傾き及び平ベルトの片寄りを解消せんとするものである。
また、平プーリの外周面に多数の溝を周方向に間隔をおいて形成したものが知られている(特許文献2参照)。すなわち、その溝は、プーリの幅中央から両側へ「く」の字状になるように対称に延びたものであり、平ベルトとプーリとの間に平ベルトを中央に寄せるような摩擦力を発生させることにより、該ベルトの蛇行ないしは片寄りを防止するようにしている。
さらに、平ベルトの両側にガイドプーリを配置し、この平ベルトの走行位置を規制することも知られている(特許文献3参照)。
実開昭59−45351号公報 特開平6−307521号公報 実公昭63−6520号公報
しかし、プーリにクラウンを形成する場合、平ベルトの走行安定性(蛇行や片寄りの防止)を重要視してクラウンの曲率半径を小さくすれば、ベルトの幅中央に応力が集中し、ベルト幅全体を伝動に有効に利用することができず、心線の早期疲労及び伝動能力の低下を招く。
また、プーリのクラウンを該プーリの回転中心を中心とする球状に形成した場合、仮にベルトの片寄り防止の効果が高まるとしても、プーリのクラウンによってベルトの幅中央に応力が集中するという問題は依然として残る。
また、平プーリに上述の如き溝加工をすると、該平プーリの製造コストが高くなり、しかも、溝加工だけでは平ベルトの蛇行や片寄りを確実に防止することは難しい。
さらに、平ベルトの両側にガイドプーリ等を配置してその走行位置を規制する方式を採用すると、平ベルトの両側がそのような規制部材に常時接触することになるため、その側面のほころび、心線のほつれを生じ易くなる。従って、それらを防止するための平ベルトに特殊な加工を施すことが必要になり、平ベルトの製造コスト低減に不利になる。
以上のような理由から、平ベルト伝動装置は、Vベルトなど他のベルトに比べて、ベルトの曲げによるロスが少なく伝動効率が非常に高いにも拘わらず、十分に活用されていないのが実情である。
そこで、本発明は、平ベルト、その他の伝動ベルトの蛇行や片寄りを確実に防止することができるようにして、ベルト伝動装置を各種の産業機械、その他の機器に有効利用できるようにせんとするものである。
本発明は、伝動ベルトの片寄りを生じたときに、このベルトの張力によってプーリやプーリの軸にかかる軸荷重の位置が変化することを利用して該プーリを変位させ、これにより伝動ベルトの蛇行や片寄り走行を防止するようにした。
すなわち、本発明は、伝動ベルトの巻き掛けられる円筒状のプーリ本体と、該プーリ本体を、回転自在に支持するとともに、所定の枢軸の周りに揺動自在に支持する支持機構と、を備えた伝動ベルト用プーリであって、
上記枢軸が、上記プーリ本体の回転中心軸に沿って見て、軸荷重の方向に対してプーリ本体の回転方向前側に所定の傾倒角で傾倒するとともに、上記プーリ本体の回転中心から上記軸荷重の向きにオフセットしていることを特徴とする。
上記構成の伝動ベルト用プーリによれば、ベルトがプーリ本体上で片寄って、軸荷重が枢軸の位置からプーリ本体の幅方向にずれて作用するようになると、その軸荷重によってプーリ本体には枢軸を中心とする回転モーメントが働いて、この枢軸の周りに回動変位(揺動)するようになる。これにより、プーリ本体は、ベルトの片寄った側が軸荷重の方向に移動するように、即ち、軸荷重の方向で高低をみれば、ベルトが片寄ってきた側が低く、反対側が高くなるように傾斜する。つまり、プーリ本体は、その外周面がクラウンと同様に傾斜した状態になるので、ベルトには上記片寄り方向とは反対の方向への戻し力が働く。
また、上記のような回動変位の中心となる枢軸が、軸荷重の方向に対して該プーリ本体の回転方向前側に傾倒している(即ち傾倒角度が0度を越え且つ90度未満である)ことから、プーリ本体の回動変位には、上記軸荷重の方向の成分だけでなく、軸荷重方向に直交する前後方向(ベルトがプーリ本体に接触して走行している方向である)の成分が含まれる。すなわち、プーリ本体は上記の如く軸荷重の方向に傾斜するだけでなく、ベルトの片寄った側がベルト走行方向の前側に移動して、当該ベルトに対し斜交いになって接触するようになり、このことによってもベルトにはプーリ本体から上記片寄りを戻す方向の力が与えられる。
つまり、上記プーリ本体は、伝動ベルトの片寄りによって軸荷重が枢軸の位置から該プーリ本体の幅方向にずれると、これにより発生する回転モーメントによって枢軸の周りに回動変位して、軸荷重の方向に高低がつくように傾斜するとともに、ベルトに対し斜交いになる。そして、その傾斜による戻し力と斜交いになることによる戻し力との双方が伝動ベルトに作用して、この両戻し力の合力と、ベルト伝動装置の特性によってベルトに作用する片寄り力とがつり合う位置でベルトが走行することになり、これによりベルトの蛇行や片寄り走行が防止される。
上述の如く伝動ベルト用プーリのプーリ本体に働く傾斜による戻し力と斜交いによる戻し力とでは、後者の方が片寄り防止効果が高いので、好ましくは、上記斜交いによる戻し力を有効に利用するために、上記枢軸の傾倒角は0度を越え45度以下の範囲に設定するのがよく、30度以下とするのがより好ましい。
但し、上記枢軸の傾倒角が小さくなると、その枢軸の方向に作用する軸荷重成分が大きくなり、支持機構においてその枢軸方向の軸荷重成分を受ける摺動部の摩擦抵抗が大きくなる一方、上記枢軸周りの軸荷重成分は相対的に小さくなるから、これによる回転モーメントは小さくなってしまい、そうして摺動摩擦抵抗が大きくなり、しかも回転モーメントが小さくなると、プーリ本体の回動が遅れたり、それがスムーズに回動しなくなる虞れがある。
これに対し、上記の構成では、上記枢軸をプーリ本体の回転中心から軸荷重の向きにオフセットさせることによって、伝動ベルトの変位量を増大させるようにしている。すなわち、上記のように枢軸の位置をオフセットさせれば、上記プーリ本体の回動変位に伴う伝動ベルトの変位量が大きくなって伝動ベルトのねじり量が大きくなるので、プーリ本体の回動変位量が小さくても伝動ベルトに作用する戻し力を高めることができるのである。
そのようにして、伝動ベルトに作用する戻し力を効果的に増大させることができるので、本発明では、たとえ枢軸の傾倒角が小さくてプーリ本体の回動変位に対する摺動摩擦抵抗が大きく、プーリ本体の回動変位量が小さい場合でも、伝動ベルトの片寄りに対して必要十分な戻し力を与えることができ、これにより、ベルトの蛇行や片寄り走行を速やかに解消できる。
上記構成の伝動ベルト用プーリにおいて、好ましいのは、上記支持機構を、上記プーリ本体を回転自在に支持する筒状の軸部材と、該軸部材の筒孔に挿入された支持ロッドと、この支持ロッド及び軸部材を上記枢軸の周りに揺動自在に係合する係合手段と、を有するものとすることである(請求項2の発明)。こうすれば、プーリ本体の支持機構をその内周側に収まるコンパクトなものとすることができる。
そうした場合に、上記支持ロッド及び軸部材を揺動自在に係合する係合手段として、好ましいのは、例えば、上記支持ロッドに形成した貫通孔にピンを挿通させて、その両端部をそれぞれ軸部材の筒内面に開口する支持孔に嵌入することである(請求項3の発明)。
さらに、上記伝動ベルト用プーリの好ましい構成は、上記軸部材の筒内面と上記支持ロッドの外周面とに、上記枢軸の方向に互いに対向する対向面をそれぞれ該枢軸と直交するように形成し、この両対向面間に転がり軸受を介設することである(請求項4の発明)。
こうすれば、上記軸部材から支持ロッドに加わる枢軸方向の軸荷重成分が転がり軸受によって受け止められることから、この軸荷重成分により発生する摺動摩擦抵抗を極小化でき、軸荷重の大きいときや枢軸の傾倒角が小さいときでも、プーリ本体の回動変位に対する抵抗を低減ることができる。
別の観点によれば、本発明は、上述の如き伝動ベルト用プーリがベルトに張力を付与するように押し当てられていることを特徴とするベルト伝動装置である。
このベルト伝動装置では、上述の伝動ベルト用プーリによりベルトに対して安定した張力を与えながら、プーリ本体の揺動によってベルトの蛇行や片寄り走行を速やかに解消することができ、ベルト伝動装置においてベルトの伝動能力を十分に発揮させる上で有利になる。
なお、本発明に係るベルトとしては、平ベルト、歯付ベルト(タイミングベルト)等、その種類は問わない。平ベルトの場合は、その内周面及び外周面のいずれをプーリ本体に接触させるようにしてもよいが、歯付ベルトの場合は、その伝動面の背面をプーリ本体に接触させるようにする。
以上のように、本発明によれば、ベルトの巻き掛けられるプーリ本体を回転自在に支持するとともに、軸荷重の方向に対して所定方向に傾倒した枢軸の周りに揺動自在に支持するようにしたから、ベルトがプーリ本体上で幅方向に片寄ったときに、このプーリ本体を軸荷重の方向において高低差を生ずるように傾斜させるとともに、プーリ本体をベルトに対して斜交いになった状態にして、ベルトに片寄りを戻す戻し力を作用させることができ、これにより、ベルトの耐久性の低下を招くことなく、簡単な構造でベルトの蛇行や片寄り走行を防止することができる。
しかも、上記枢軸をプーリ本体の回転中心から軸荷重の向きにオフセットさせたことで、伝動ベルトの変位量を増大させて、伝動ベルトに作用する戻し力を効果的に増大させることができ、これにより、ベルトの片寄りに対して過不足のない戻し力を与えることができる。こうしてベルトの蛇行や片寄り走行を速やかに且つ確実に解消することができる。
また、上記伝動ベルト用プーリがベルトに張力を付与するように押し当てられていることを特徴とするベルト伝動装置では、ベルトに対して安定した張力を与えながら、上述の如くベルトの蛇行や片寄り走行を速やかに且つ確実に解消することができ、ベルトの伝動能力を十分に発揮させる上で有利になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すベルト伝動装置Aにおいて、1は駆動プーリ(平プーリ)、2は従動プーリ(平プーリ)であり、この両プーリ1,2に伝動ベルト3(平ベルト)が巻き掛けられ、この伝動ベルト3に張力を付与すべく、本発明に係る伝動ベルト用プーリ4が伝動ベルト3の背面に押し当てられている。
なお、図示のベルト伝動装置Aの全体構成はあくまで一例に過ぎず、これを自動車や農機、各種の産業機械、その他の機器に利用する場合には必要に応じて種々のレイアウトを採用することができる。
−伝動ベルト用プーリの構造−
上記伝動ベルト用プーリ4は、図2及び図3にそれぞれ示すように、伝動ベルト3の巻き掛けられる円筒状のプーリ本体5と、このプーリ本体5をベアリング6,6によって回転中心軸C1の周りに回転自在に支持するとともに、予め設定した枢軸C2の周りに揺動自在に支持する支持機構と、を備えている。この支持機構は、上記ベアリング6,6の内輪の内周に嵌入された筒状の軸部材7と、この軸部材7の筒孔に挿入された支持ロッド8と、上記枢軸C2を構成するピン9とからなる。
上記支持ロッド8は、その長手方向の中央付近に鍔部が形成され、この鍔部よりも一端側寄りの部位8a(以下、基端側という)がベルト伝動装置Aのハウジング等の支持体に取り付けられるようになっている。一方、上記軸部材7の筒孔に挿入される支持ロッド8の先端側8bには、当該ロッド8の断面がD字状になるように外周をカットした平坦面8c,8d(以下、Dカット面という)が、互いに直径方向に対応する2カ所に形成されている。
上記2つのDカット面8c、8dは、互いに略平行であり、それぞれ上記枢軸C2に略直交している。また、その枢軸C2に沿って支持ロッド8内に形成された断面円形の貫通孔の両端がそれぞれ上記2つのDカット面8c、8dに開口していて、この貫通孔には、両端部がそれぞれ上記Dカット面8c、8dから突出するようにして、上記ピン9が挿通されている。また、上記Dカット面の一方8cは、後述の如くベアリング10を介して軸荷重L(図4参照)を受け止める荷重受け面になる。
そうして荷重受け面になる上記一方のDカット面8cの半径方向外方に対向し、且つ該Dカット面8cと略平行になるようにして、上記軸部材7の筒内面には略平坦な対向面7aが形成されている。そして、その対向面7aと、上記他方のDカット面8dを臨む円弧状の筒内面とに、それぞれ断面円形の支持孔が形成されていて、この各支持孔に各々上記ピン9の両端部が嵌入されることにより、上記軸部材7及び支持ロッド8が上記枢軸C2の周りに揺動自在に係合されている。
さらに、この実施形態では、本発明の特徴部分として、上記ピン9の軸心、即ち上記枢軸C2が、上記プーリ本体5の回転中心軸C1とは交差しておらず、図2などに示すように、該回転中心軸C2から支持ロッド8の半径方向にずれたねじれの位置にある。この2つの軸C1,C2は、図3に示す平面視では直交する位置関係にあり、言い換えると、枢軸C2は、回転中心軸C1に直交する軸線を支持ロッド8の半径方向に平行に移動(オフセット)させたものである。
また、上記支持ロッド8の一方のDカット面8cと軸部材7の対向面7aとの間には、該両面7a,8c間の荷重を受け止めながら、両者7,8がスムーズに相対回動できるようにボールベアリング10(その他、ニードルベアリングなど、転がり軸受であればよい)が介設されている。一方、他方のDカット面8dと軸部材7の円弧面との間には蒲鉾形状の樹脂製摺動材11が配設され、さらに、上記ピン9の外周面と支持ロッド8の貫通孔内面との間には円筒状の樹脂製摺動材12が配設されている。
斯くして、上記プーリ本体5は、軸部材7に対してベアリング6,6により回転中心軸C1の周りに回転自在に支持されるとともに、その軸部材7とともに支持ロッド8に対してピン9(枢軸C2)の周りに揺動自在に支持されている。なお、上記支持ロッド8のDカット面8c、8dに連なるロッド外周の円弧面と、これを取り囲む軸部材7の筒内面との間には、上記ピン9を軸として軸部材7がプーリ本体5とともに揺動することを許容するための隙間13,13が形成されている。
−プーリの揺動によるベルト走行位置の変化−
上述した構成の伝動ベルト用プーリ4は、上記図1に示すような使用状態において、図4に模式的に示すように、支持ロッド8において荷重の受け面となる一方のDカット面8cが、プーリ本体5にベルト3の巻き掛けられる側(同図の下側)に位置して、軸部材7から加わる軸荷重Lをボールベアリング10によって受け止めるように配置される。このようにボールベアリング10によって軸荷重Lを受けることにより、その軸荷重Lを安定的に受け止めながら、プーリ本体5及び軸部材7の相対回動に対する摺動摩擦抵抗を極小化することができる。
また、上記伝動ベルト用プーリ4は、これも本発明の特徴部分であるが、図示の如く、上記軸荷重Lの方向を基準として枢軸C2をプーリ本体5の回転方向前側に、即ち、図に矢印Rで示すベルト走行方向の前側に所定角度αだけ傾倒させて使用される。こうすると、該プーリ本体5に巻き掛けられて走行するベルト3が幅方向に片寄ったときには、これに伴う軸荷重位置のずれによって回転モーメントが発生し、プーリ本体5は、軸荷重Lの方向に傾斜するとともにベルト3に対し斜交いになり、ベルトの片寄りを戻す戻し力を効果的に発生するようになる。
詳しくは、図5に示すように、伝動ベルト3がプーリ本体5の幅の中央付近に掛かっているときには、軸荷重のベクトルL(実線で示す)は枢軸C2と交差し、その分力L0が枢軸C2と平行に作用するとともに、分力L1が枢軸C2と直角に作用する。この分力L1はピン9をこじるように作用するが、このピン9(枢軸C2)の回りに回転モーメントを生じることはない。
一方、図示しないが、伝動ベルト3がプーリ本体5の中央からその片側へ寄ると、その片側に軸荷重Lがずれて作用することから、上記軸荷重Lの分力L1は枢軸C2周りに作用するようになり、これにより軸部材7には回転モーメントが作用する。すなわち、仮に上記軸荷重Lの方向が枢軸C2と平行であれば、このときにはL=L0、L1=0となり、枢軸C2周りの回転モーメントは発生しないが、この実施形態のように軸荷重Lの方向が枢軸C2から傾いていれば、その軸荷重の分力L1によって枢軸C2周りの回転モーメントが発生するのである。ここで、上記角度αは、軸荷重Lの方向を基準とする枢軸C2の傾倒角に相当する。
そして、この実施形態では、上記図4等に示すように枢軸C2をプーリ本体5の回転方向前側に傾倒させているから、上記の如くプーリ本体5及び軸部材7が枢軸C2の周りに回動すると、該プーリ本体5は、軸荷重Lに直交する方向に見て図6(図4のVI矢視図)に誇張して示すように、その軸荷重Lの方向について、伝動ベルト3の片寄ってきた側が低く、反対側が高くなるように傾斜するのと同時に、その軸荷重Lの方向に見て図7(図4のVII矢視図)に誇張して示すように、伝動ベルト3の片寄ってきた側がベルト走行方向の前側になるように、伝動ベルト3に対して斜交いの状態になる。なお、上記図4、図6及び図7においてはプーリ本体5が回動変位した状態を仮想線(二点鎖線)で示している。
そのようなプーリ本体5の回動変位によって、伝動ベルト3には、該プーリ本体5が斜交い状態になることによる戻し力(片寄りを戻す力)と、プーリ本体5が傾斜することによる戻し力とが働き、これにより伝動ベルト3の走行位置が修正される。すなわち、伝動ベルト3には、プーリ本体5が傾斜し且つ斜交いになることによる戻し力と、ベルト伝動装置Aの特性によって伝動ベルト3に作用する片寄り力とが作用し、両者がつり合う位置で走行することになる。伝動ベルト3は、仮に外乱によって大きく片寄ることがあっても、上記戻し力と片寄り力とがつり合う位置に戻される。
ここで、上記斜交いによる戻し力は傾斜による戻し力に比べて、ベルト3の位置を戻す効果が高いので、その斜交いによる戻し力を有効に利用するために、上記枢軸C2の傾倒角αは0度を越え45度以下の範囲に設定するのが好ましく、30度以下とするのがさらに好ましい。この実施形態では、一例として図4などに示すように、傾倒角αは約10〜20°くらいに設定している。
但し上記ピン9の傾倒角αが小さくなるほど、幾何学的に軸荷重Lがピン9の軸心の方向(枢軸C2方向)に大きく作用するようになるから、枢軸C2方向の分力L0が大きくなって、支持機構における摺動部の摩擦抵抗が大きくなる一方、プーリ本体5及び軸部材7に回転モーメントを作用する分力L1(枢軸C2周りに作用する軸荷重成分)は小さくなるので、プーリ本体5の回動変位が遅れたり、或いはスムーズに回動しなくなる虞れがある。
この点につき、この実施形態では、軸荷重Lの上記枢軸C2方向の分力L0を受け止めるように、支持ロッド8の一方のDカット面8cと軸部材7の対向面7aとの間にボールベアリング10を配設して、摺動摩擦抵抗を極小化するとともに、上記枢軸C2をプーリ本体5の回転中心からオフセットさせることで、伝動ベルト3に作用する戻し力を効果的に増大させるようにしている。
すなわち、伝動ベルト3がプーリ本体5上で片寄ったときには、上述したように軸荷重Lのずれによって回転モーメントが発生し、プーリ本体5がピン9(枢軸C2)の周りに回動変位することになる(上記図6,7に示す)。
そして、上記枢軸C2がオフセットしている場合とオフセットしていない場合(枢軸C2が回転中心軸C1と交差している場合)とを比較すると、プーリ本体5の回動角度が同じであれば、上記オフセットのある場合(図に仮想線で示す)は、オフセットのない場合(図に破線で示す)に比べて、プーリ本体5の回動変位に伴う伝動ベルト3のプーリ幅方向及びそれに直交する方向(図8の上下方向)への変位が大きくなる。つまり、この実施形態のように枢軸C2をオフセットさせることによって、伝動ベルト3の変位に伴うねじれ量が増大するから、プーリ本体5の回動変位量が小さくても、伝動ベルト3に作用する戻し力をより効果的に増大させることができる。
なお、上記図8では、枢軸C2(ピン9)のオフセットによって軸荷重作用点Pの変位が大きくなることを図示するために、その、枢軸C2(ピン9)のオフセット量を実際よりも大きく示しており、また、プーリ本体5の回動角度も誇張して示している。
そうして軸荷重Lのずれにより伝動ベルト3に作用する戻し力を効果的に増大させることができ、また、ボールベアリング10によって枢軸C2方向の軸荷重成分L0を安定的に受け止めながら、摺動摩擦抵抗を極小化できるので、この実施形態の伝動ベルト用プーリ4では、伝動ベルト3の片寄りに対してプーリ本体5を遅れなくスムーズに回動変位させて、必要十分な戻し力を直ちに与えることができ、これによりベルトの蛇行や片寄り走行を速やかに且つ確実に防止することができる。
しかも、この実施形態では、支持ロッド8において軸荷重Lの受け面になる一方のDカット面8cにボールベアリング10を配設するだけでなく、その反対側のDカット面8dやピン9の外周との間にも摺動材11,12をそれぞれ配設して、摺動摩擦抵抗をできるだけ減らすようにしており、このことも、上記プーリ本体5をスムーズに回動変位させる上で有利になる。
したがって、この実施形態に係る伝動ベルト用プーリ4によると、プーリ本体5に巻き掛けられて走行する伝動ベルト3が幅方向に片寄ったときに、軸荷重のずれによってプーリ本体5が遅れなくスムーズに回動し、これにより、ベルト3には必要十分な戻し力が直ちに作用して、速やかに走行位置が幅方向の中央寄りに修正される。
そうして、この実施形態のベルト伝動装置Aでは、上述の如く伝動ベルト3の片寄りを戻す機能が与えられた伝動ベルト用プーリ4をテンショナとして用いているので、伝動ベルト3に対して安定した張力を与えながら、該伝動ベルト3の蛇行や片寄り走行を防止することができ、これにより、ベルトの伝動能力を十分に発揮させることができる。
−他の実施形態−
なお、上述の実施形態では、伝動ベルト用プーリ4の支持機構において、支持ロッド8の一方のDカット面8cとこれに対向する軸部材7の対向面7aとの間にボールベアリング10を配設しているが、これは必ずしも必要ではなく、ボールベアリング10に代えて、例えば反対側のDカット面8dなどと同様に樹脂製摺動材などを配設してもよい。
また、上記伝動ベルト用プーリ4においては、枢軸C2を、支持ロッド8に形成された貫通孔に挿通されたピン9によって構成しているが、これに限らず、図示しないが、上記枢軸C2は、例えば上記支持ロッド8のDカット面8c上に成形した半球状凸部によって構成することもできるし、該Dカット面8cに凹設した窪みに球体を嵌めこむことによって構成することもできる。これらの場合には、軸部材7の対向面7a上に上記半球状凸部や球体を嵌めこむための窪みを凹設する。
或いは、図9、図10に一例を示すように、上記枢軸C2を、軸部材70の内周面に設けた蒲鉾状の凸部72aによって構成し、支持ロッド80の先端側80b外周には、前記蒲鉾状凸部72aを摺動自在に保持する断面半円形状の溝部80cを設けて、両者を係合させるようにすることもできる(係合手段)。このように構成すれば、プーリ内周側の限られたスペースにおいて枢軸C2のオフセット量を最大限に大きくすることができる。
上記両図に示す例では、軸部材70を、外周側の軸部材本体71と、その内周側に嵌合された樹脂製摺動材からなる断面コ字状の中間部材72とにより構成し、この中間部材72に蒲鉾状凸部72aを設けている。また、支持ロッド80は、基端側の平板状のフランジ部80aから屈曲して延びるように、断面矩形状の先端側80bが設けられていて、その外周面の1つに前記溝部80cが開口している。
そして、前記中間部材72を、その蒲鉾状凸部72aが支持ロッド80の溝部80cに収容されるようにして、該支持ロッド80の先端側80bに外側から嵌合させ、その後、その中間部材72の半径方向外方から、半割り状に2分割された軸部材本体71を組み付けて、それらを一体にベアリング60のインナーレースに内側から嵌入している。こうして組み付けた状態で、前記支持ロッド先端側80bの外周面と軸部材70の内周面との間には隙間13が形成され、前記蒲鉾状凸部72aと溝部80cとが摺動して周方向に回動変位することにより、前記軸部材70が支持ロッド80に対して枢軸C2の周りに回動する。
従って、前記ベアリング60のアウターレースに外側から嵌合されているプーリ本体50は、回転中心軸C1の周りに回転自在であり、且つ、前記軸部材70とともに枢軸C2の周りに揺動するようになっている。このような構造によれば、前記実施形態のものに比べて部品点数が少なく、コストの低減が図られるという利点もある。
さらに、前記伝動ベルト用プーリ4の支持機構において、軸部材7,70及び支持ロッド8,80を係合する係合手段は、必ずしも両者の間に設ける必要はなく、プーリ本体5,50の支持機構は、それを回転自在に支持するとともに、枢軸C2の周りに揺動自在に支持することができるものであれば、どのような構造であってもよい。
さらにまた、上述した実施形態では、本発明の伝動ベルト用プーリ4をテンショナとして用いているが、本発明の伝動ベルト用プーリの用途は、それに限定されず、例えば、ベルトの長さや接触角の調節、ベルト走行方向の変更等、ベルト伝動装置における種々の用途に用いることができる。
以上、説明したように、本発明に係る伝動ベルト用プーリ及びベルト伝動装置は、平ベルトの耐久性や伝動能力の低下、或いは製造コストの上昇を招くことなく、その蛇行や片寄りを確実に防止することができるから、伝動効率の非常に高い平ベルトを十分に活用できるようになり、例えば自動車、農機、各種産業機械、家電製品、その他のあらゆる装置に適用して、高い省エネ効果が得られる極めて利用可能性の高いものである。
本発明に係るベルト伝動装置の側面図である。 本発明に係る伝動ベルト用プーリを枢軸の方向に見た一部断面図である。 本発明に係る伝動ベルト用プーリを枢軸と直交する方向に見た一部断面図である。 同プーリの使用状態を示す側面図である。 同使用状態において軸荷重により軸部材に回転モーメントが発生することを説明する図である。 同使用状態においてベルトが片寄ったときのプーリ本体の回動変位状態を、軸荷重Lに直交する方向(図4の矢印VIの方向)に見て模式的に示す説明図である。 同使用状態においてベルトが片寄ったときのプーリ本体の回動変位状態を、軸荷重Lの方向(図4の矢印VIIの方向)に見て模式的に示す説明図である。 枢軸をオフセットさせた場合とオフセットさせない場合とを対比して、プーリ本体の回動変位に伴う軸荷重の作用点の変位を示す説明図である。 軸部材の内周面に設けた蒲鉾状凸部によって枢軸を構成した他の実施形態に係る図2相当図である。 同他の実施形態に係る図3相当図である。
符号の説明
A ベルト伝動装置
1 駆動プーリ
2 従動プーリ
3 平ベルト
4 伝動ベルト用プーリ
5 プーリ本体
6 ベアリング
7 軸部材
7a 対向面
8 支持ロッド
8c Dカット面
8d Dカット面
9 ピン
10 ボールベアリング(転がり軸受)
50 プーリ本体
60 ベアリング
70 軸部材
72a 蒲鉾状凸部(係合手段)
80 支持ロッド
80c 溝部(係合手段)
C1 回転中心軸
C2 枢軸
L 軸荷重

Claims (5)

  1. 伝動ベルトの巻き掛けられる円筒状のプーリ本体と、
    上記プーリ本体を、回転自在に支持するとともに、所定の枢軸の周りに揺動自在に支持する支持機構と、を備え、
    上記枢軸が、上記プーリ本体の回転中心軸に沿って見て、軸荷重の方向に対してプーリ本体の回転方向前側に所定の傾倒角で傾倒するとともに、上記プーリ本体の回転中心から上記軸荷重の向きにオフセットしていることを特徴とする伝動ベルト用プーリ。
  2. 請求項1に記載の伝動ベルト用プーリにおいて、
    上記支持機構は、
    上記プーリ本体を回転自在に支持する筒状の軸部材と、
    上記軸部材の筒孔に挿入された支持ロッドと、
    上記支持ロッド及び軸部材を上記枢軸の周りに揺動自在に係合する係合手段と、を有することを特徴とする伝動ベルト用プーリ。
  3. 請求項2に記載の伝動ベルト用プーリにおいて、
    上記係合手段は、上記支持ロッドに形成された貫通孔に挿通されて、両端部がそれぞれ軸部材の筒内面に開口する支持孔に嵌入されたピンであることを特徴とする伝動ベルト用プーリ。
  4. 請求項2又は3のいずれかに記載の伝動ベルト用プーリにおいて、
    上記軸部材の筒内面と上記支持ロッドの外周面とに、上記枢軸の方向に互いに対向する対向面がそれぞれ該枢軸と直交するように形成され、この両対向面間に転がり軸受が介設されていることを特徴とする伝動ベルト用プーリ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の伝動ベルト用プーリが、伝動ベルトに張力を付与するように押し当てられていることを特徴とするベルト伝動装置。
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