JP4685415B2 - リーダライタおよびタイム読み出し方法 - Google Patents
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それでも従来の計測システムでは、ゴール後に所定時間かけてバーコードの読み取りを行うため、そもそも実測よりも遅れたゴールタイムが計測されていた。特に、大勢の競技者が同時期にゴールした場合等では、バーコードの読み取り待ちが生じてしまい、実測よりもかなり遅れたゴールタイムが計測されてしまうという問題があった。
また、ゴールタイムだけでなく、各計時ポイント(中継地点等)における通過タイムを含めた競技タイムも計測したいという要望が高まっているが、従来の計測システムでは、これに対応できなかった。
例えば、競技者にタグ送信機を保持させ、このタグ送信機から送られる情報により、競技タイム等を計測する、というものである。
この他にも、タグ送信機がUHF帯の微弱無線電波等にてIDを送出することにより、タグ送信機の通信距離の拡大を図る技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
なお、特許文献2に開示されている技術では、コリジョンの発生を抑えるべく、タグ送信機側がランダムな間隔にてIDを送信している。それでも現実には、計時エリア内で各タグ送信機がそれぞれにIDの送信を繰り返すうちに、コリジョンが発生してしまっていた。
このような場合、ID受信ユニットにて、開始時刻や終了時刻の特定が正しく行えず、不正確な競技タイムを計測してしまったり、IDの受信が殆ど行えずに計測すべき競技タイムをロストしてしまうことになる。
競技中の駆動電源となる電池と、計時の基となる基準時刻を計時する計時部と、電磁場の強度分布に基づいて計時ポイントを検出する検出回路と、前記検出回路が計時ポイントを検出したときに前記計時部が計時した基準時刻を競技タイムとして記憶する記憶部とを有する計時機器が競技者に携帯されて競技に使用された後に、有線で接続された当該計時機器から情報を読み出すリーダライタであって、
前記電池とは別に前記計時機器に電源を供給する電源供給手段と、
前記電源供給手段が前記電源を供給することにより駆動させた前記計時機器に対してタイム情報を要求することで、前記計時機器から前記競技タイムを読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段が読み出した前記競技タイムを所定規格の信号データに変換し、外部機器に供給するデータ供給手段と、
を備えることを特徴とする。
これにより、計時機器が電池切れの場合等であっても、計時機器が記憶した競技タイムを読み出すことができる。
前記測定手段が計測した電圧値に基づいて、前記計時機器の前記電池の残容量を表示する表示手段と、を更に備えてもよい。
競技中の駆動電源となる電池と、計時の基となる基準時刻を計時する計時部と、電磁場の強度分布に基づいて計時ポイントを検出する検出回路と、前記検出回路が計時ポイントを検出したときに前記計時部が計時した基準時刻を競技タイムとして記憶する記憶部とを有する計時機器が競技者に携帯されて競技中使用された後に、有線で接続された当該計時機器から情報を読み出す機器のタイム読み出し方法であって、
前記電池とは別に前記計時機器に電源を供給する電源供給ステップと、
前記電源供給ステップにて前記電源を供給することにより駆動させた前記計時機器に対してタイム情報を要求することで、前記計時機器から前記競技タイムを読み出す読み出しステップと、
前記読み出しステップにて読み出した前記競技タイムを所定規格の信号データに変換し、外部機器に供給するデータ供給ステップと、
を備えることを特徴とする。
これにより、計時機器が電池切れの場合等であっても、計時機器が記憶した競技タイムを読み出すことができる。
図1は、この発明の実施の形態に適用される検証システムの構成の一例を示す模式図である。この検証システムは、例えば、マラソン競技の競技者に携帯させ、各計時地点にて競技タイムの計時を行う無線タグ30について、競技終了後に競技タイム等を検証する場合等に適用される。
図示するように、この検証システムは、リーダライタ10と、アンテナチェッカ20と、計時機器としての無線タグ30と、検証端末40とから構成される。
具体的にリーダライタ10は、シリアルIF11と、シリアルIFドライバ12と、変換回路13と、USB14と、電源端子CT1と、電池端子CT2と、電圧チェッカ15と、LED16と、を含んで構成される。
例えば、シリアルIFドライバ12は、無線タグ30に対して、競技タイムの送信を要求し、無線タグ30から送られる競技タイムを受信する。また、シリアルIFドライバ12は、無線タグ30に対して、現在計時中の時刻(後述する計時部35が計時している現在時刻等)の送信を要求し、無線タグ30から送られる現在時刻を順次受信する。
なお、シリアルIFドライバ12をリーダライタ10側に持たせることにより、無線タグ30の構成を小さくすることができる。
例えば、検証端末40から競技タイムの送信要求が送られると、USB14は、取得した送信要求をシリアルIFドライバ12(変換回路13を介して)に供給する。そして、その応答としての競技タイムがシリアルIFドライバ12(変換回路13を介して)から送られると、USB14は、取得した競技タイムを検証端末40に送信する。
なお、USB14は、バスパワーにより、検証端末40から電源供給を受けることができ、これによりリーダライタ10全体を駆動させる電源としての役割を果たす。更に、USB14は、電源端子CT1とも接続されており、無線タグ30への電源供給も可能となっている。
例えば、電圧チェッカ15は、電池39の電圧値を、駆動が十分に可能とされる第1の電圧値(満電圧)、駆動には支障がないが、電圧低下を示す第2の電圧値(中電圧)、及び、駆動限界を示す第3の電圧値(弱電圧)と、それぞれ比較し、電池39の残量を計測する。そして、比較結果に基づいて、満電圧以上、満電圧未満−中電圧以上、中電圧未満−弱電圧以上、及び、弱電圧未満の何れかを示す発光信号をLED16に供給する。
例えば、LED16は、3つの緑色LEDと、1つの赤色LEDとからなり、電圧チェッカ15から供給される発光信号が、満電圧以上である場合に、3つの緑色LEDを全て点灯させ、また、満電圧未満−中電圧以上である場合に、2つの緑色LEDを点灯させ、更に、中電圧未満−弱電圧以上である場合に、1つの緑色LEDだけを点灯させる。つまり、緑色LEDの発光数によって、電池39の残り電圧を簡易に表示する。
一方、発光信号が、弱電圧未満である場合に1つの赤色LEDを点灯させ、電池39に駆動可能な容量が残っていないことを警告する。
具体的にアンテナチェッカ20は、磁界端子CT3と、磁界チェッカ21と、LED22と、電源23と、を含んで構成される。なお、アンテナチェッカ20によるLFアンテナ31のチェックが行われる際には、無線タグ30は、例えば、規定の電磁界強度の電磁場を生成するループコイル上に配置されるものとする。
例えば、磁界チェッカ21は、LFアンテナ31が検出した電磁界強度を示す電圧値を、規定値(発生させている規定の電磁界強度に対応して、検出感度が十分とされる電圧値)と比較し、LFアンテナ31の感度を計測する。そして、規定値以上、及び、規定値未満の何れかを示す発光信号をLED22に供給する。
例えば、LED22は、1つの緑色LEDと、1つの赤色LEDとからなり、磁界チェッカ21から供給される発光信号が、規定値以上である場合に、緑色LEDを点灯させ、一方、規定値未満である場合に、赤色LEDを点灯させる。つまり、発光させるLEDの色から、LFアンテナ31の感度を簡易に表示する。
また、競技終了後に、図1に示す上述のリーダライタ10と接続され、記憶した競技タイム等を検証端末40に供給する。
具体的に無線タグ30は、LFアンテナ31と、増幅回路32と、磁界端子CT4と、検出回路33と、制御部34と、計時部35と、記憶部36と、通信回路37と、シリアルIF38と、電源端子CT5と、電池39と、電池端子CT6と、を含んで構成される。
そして、LFアンテナ31は、検出した電磁界強度を示す検出信号を増幅回路32に供給する。
例えば、各計時地点において、図2に示すような8の字形状のループコイルLCが計時ラインL上に配置され、磁場発生装置JHから供給される交流電流により、この計時ラインL上が変極点となる電磁界強度分布の電磁場を生成しているものとする。この場合、検出回路33は、競技者RNがループコイルLC上を走行すると、生成された電磁場の変極点を検出し、競技者RNが計時ラインL上に到達したことを判別する。
また、制御部34は、後述するシリアルIF38を介して、リーダライタ10から競技タイムの送信要求を受信した際に、記憶部36に記憶されている競技タイム(各計時地点にて計時された複数の競技タイム)を読み出して、シリアルIF38を介してリーダライタ10に送信する。
同様に、シリアルIF38を介して、リーダライタ10から現在時刻の送信要求を受信した際に、制御部34は、計時部35にて計時している現在時刻を順次取得し、シリアルIF38を介してリーダライタ10に順次送信する。
なお、計時部35は、高安定水晶発振器を備えており、現在時刻の計時を安定して維持することが可能となっている。
この記憶部36には、少なくとも全計時地点分の記憶エリアがそれぞれ設けられており、各計時地点にて計時された競技タイムがそれぞれの記憶エリアに格納可能となっている。例えば、各記憶エリアがリングカウンタによって環状に管理され、競技タイムを格納する度に、リングカウンタがカウントアップされ、順番に競技タイムが格納される。
なお、記憶部36は、例えば、別エリアに、無線タグ30毎(競技者毎)に異なる固有のID情報(タグID)等を予め記憶している。
また、通信回路37は、制御部34が特定した競技タイムを、例えば、図2に示すような計時地点に配置されるタイム受信機TJに向けて送信する。
つまり、リーダライタ10と接続された際に、電源端子CT5は、後述する電池39の代わりに電源として機能し、無線タグ30を駆動させる。このため、電池39に駆動に十分な残量がない場合でも、リーダライタ10との接続により、無線タグ30を駆動させることができる。
また、電池39は、電池端子CT6にも、電圧電流を供給する。
具体的に、無線タグ30は、例えば、計時地点にて計時した競技タイムを、記憶部36に記憶し、そして、通信回路37からタイム受信機TJに送信した後に、自動的に省電力モードに移行する。
なお、省電力モードから通常モードへの復帰は、例えば、時刻送信機JSから現在時刻を受信するために、特別なトリガ信号を受信したタイミングでなされる。
つまり、無線タグ30は、図2に示す時刻送信機JSから現在時刻を受信するタイミングで、省電力モードから通常モードへ復帰し、そして、競技タイムをタイム受信機TJに送信した後に、通常モードから省電力モードに移行する。
これにより、競技者RNが計時地点を通過してから、次の計時地点に至るまでの区間(期間)において、無線タグ30が省電力モードで動作していることから、競技中の省電力が有効に図れることになる。
なお、この1時間に渡って計時部35が計時を維持する理由は、競技者RN等から、競技タイムについて、異議や抗議が申し立てられた場合に対応できるようにするためである。
つまり、省電力モードにて、計時部35による現在時刻の計時が維持されている間であれば、無線タグ30をリーダライタ10と接続し、そして、リーダライタ10を後述する検証端末40に接続することで、無線タグ30が計時している現在時刻を検証端末40のモニタ等に表示できる。これにより、競技タイムの基となる現在時刻の正確さ等を、競技者RN等に提示することができる。また、その際、併せて、各計時地点での競技タイムも提示することができる。
なお、検証端末40は、USB端子を介して、バスパワーにより、リーダライタ10等に、駆動のための電圧電流を供給する。
まず、図3を参照して、無線タグ30が競技中に実行するタイム計時処理について説明する。
なお、競技のスタート前に、アンテナチェッカ20により、無線タグ30(LFアンテナ31)のアンテナ感度が適宜チェックされているものとする。また、無線タグ30(電池39)が、駆動可能かどうかも、リーダライタ20の電圧チェッカ15にて適宜確認されているものとする。
また、図3に示すタイム計時処理は、一例として、競技がスタートした後に、無線タグ30が省電力モードに移行している状態で開始されるものとする。
つまり、省電力モードの無線タグ30は、図2に示すように、競技者RNと共に計時地点に進み、時刻送信機JSから現在時刻を受信するために、特別なトリガ信号を受信したか否かを判別する。
無線タグ30は、特別なトリガ信号を受信していないと判別すると、後述するステップ18に処理を進める。
つまり、通常モードに復帰した無線タグ30は、図2に示すように、時刻送信機JSから送られた現在時刻を受信すると、計時部35にて計時している時刻を適宜補正する。
つまり、図2に示すようなループコイルLC上に競技者RNが移動し、ループコイルLC上に生成された電磁場の変極点が検出されるまで待機する。なお、計時ラインL上にて変極点となる電磁界強度分布の電磁場が、磁場発生装置JH及びループコイルLCにより生成されているものとする。
つまり、無線タグ30は、電磁場の変極点(計時ラインL)を検出したタイミングで、計時部35が計時していた現在時刻を競技タイムとして特定する。
つまり、無線タグ30は、計時された競技タイムを、カウンタに応じて記憶部36中の記憶エリアの1つに格納する。また、無線タグ30は、計時された競技タイムを、図2に示すようなタイム受信機TJに送信する。
つまり、当該計時地点における競技タイムの計時(記憶及び送信)を終えたので、無線タグ30は、競技者RNが次の計時地点に到達するまで省電力モードに移行し、電池39の消耗をできるだけ少なくする。
無線タグ30は、1時間が経過していないと判別すると、ステップS11に処理を戻し、上述のステップS11〜S18の処理を繰り返し実行する。
つまり、競技者RNがゴール地点を通過して、競技を終了したと考えられ、また、競技タイムについての異議や抗議がなされる猶予時間が経過したと判別し、無線タグ30は、省電力モードでの現在時刻の計時を止め、電源をオフにする。
なお、このタイム取得処理は、リーダライタ10と検証端末40とが接続され、また、リーダライタ10と無線タグ30とが接続された状態で開始される。
ところで、リーダライタ10と検証端末40とが接続されると、USB14からリーダライタ10に電源が供給される。また、リーダライタ10と無線タグ30とが接続されると、電源端子CT1−CT5から無線タグ30に電源が供給される。
つまり、リーダライタ10は、無線タグ30に対する競技タイムの送信要求や現在計時中の時刻の送信要求が、USB14を介して検証端末40から送られるまで待機する。
つまり、リーダライタ10は、変換回路13にてUSB規格の送信要求(信号データ)をRS232C規格の送信要求に変換し、そして、シリアルIFドライバ12によりシリアルIF11−シリアルIF38を介して、無線タグ30(制御部34)に送信要求を供給する。
つまり、リーダライタ10は、供給した送信要求に応答して、無線タグ30から送られる競技タイム等の受信を待機する。
なお、無線タグ30側では、競技タイムを要求する送信要求を受け取った場合に、制御部34は、記憶部36に記憶されている競技タイム(各計時地点にて計時された複数の競技タイム)を読み出す。また、現在計時している時刻を要求する送信要求を受け取った場合に、制御部34は、計時部35にて計時されている現在時刻を順次取得する。そして、競技タイム等をシリアルIF38−シリアルIF11を介してリーダライタに供給する。
つまり、リーダライタ10は、変換回路13にてRS232C規格の競技タイム等(通信データ)をUSB規格の競技タイム等に変換し、そして、USB14により検証端末40に競技タイム等を送信する。
また、無線タグ30(計時部35)が省電力モードにて現在時刻を計時中であれば、競技タイムの基となった計時部35が計時している現在時刻を取得することができ、この現在時刻により競技タイムの正確さを示す根拠とすることができる。
例えば、駅伝、競歩、身障者車椅子ロードレース、自転車ロードレース、トライアスロン、及び、ランニングやオリエンテーション等の山岳競技等にも適宜適用可能である。
20 アンテナチェッカ
30 無線タグ
Claims (5)
- 競技中の駆動電源となる電池と、計時の基となる基準時刻を計時する計時部と、電磁場の強度分布に基づいて計時ポイントを検出する検出回路と、前記検出回路が計時ポイントを検出したときに前記計時部が計時した基準時刻を競技タイムとして記憶する記憶部とを有する計時機器が競技者に携帯されて競技に使用された後に、有線で接続された当該計時機器から情報を読み出すリーダライタであって、
前記電池とは別に前記計時機器に電源を供給する電源供給手段と、
前記電源供給手段が前記電源を供給することにより駆動させた前記計時機器に対してタイム情報を要求することで、前記計時機器から前記競技タイムを読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段が読み出した前記競技タイムを所定規格の信号データに変換し、外部機器に供給するデータ供給手段と、
を備えることを特徴とするリーダライタ。 - 前記読み出し手段は、前記計時機器に対して時刻情報を要求することで、前記計時部が計時している前記基準時刻を前記計時機器から更に読み出す、
ことを特徴とする請求項1に記載のリーダライタ。 - 前記計時機器における前記電池の電圧値を測定する測定手段と、
前記測定手段が計測した電圧値に基づいて、前記計時機器の前記電池の残容量を表示する表示手段と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のリーダライタ。 - 競技中の駆動電源となる電池と、計時の基となる基準時刻を計時する計時部と、電磁場の強度分布に基づいて計時ポイントを検出する検出回路と、前記検出回路が計時ポイントを検出したときに前記計時部が計時した基準時刻を競技タイムとして記憶する記憶部とを有する計時機器が競技者に携帯されて競技に使用された後に、有線で接続された当該計時機器から情報を読み出す機器のタイム読み出し方法であって、
前記電池とは別に前記計時機器に電源を供給する電源供給ステップと、
前記電源供給ステップにて前記電源を供給することにより駆動させた前記計時機器に対してタイム情報を要求することで、前記計時機器から前記競技タイムを読み出す読み出しステップと、
前記読み出しステップにて読み出した前記競技タイムを所定規格の信号データに変換し、外部機器に供給するデータ供給ステップと、
を備えることを特徴とするタイム読み出し方法。 - 前記読み出しステップは、前記計時機器に対して時刻情報を要求することで、前記計時部が計時している前記基準時刻を前記計時機器から更に読み出す、
ことを特徴とする請求項4に記載のタイム読み出し方法。
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