JP4685261B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナーバンクユニットを備えた画像形成装置に関し、特にトナーバンク内のトナーが攪拌し過ぎによって凝集し易くなるという不具合を解決する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真式の画像形成装置、特に大量のコピーを行う画像形成装置にあっては、トナー補給を頻繁に行う手間を省いて装置の稼働率を高めるために、機器内外に大容量のトナーバンクユニットを装備し、適宜現像装置に補給するようにしている。トナーバンクユニットは複数のトナーボトルを着脱自在に装備し、各トナーボトルから排出されてくるトナーを集積するためのケーシングを備えている。また、現像装置の現像ホッパへ安定したトナー補充を行なうために、ケーシング内のトナー量を一定にさせるトナーエンドセンサと、トナーエンドセンサ面にトナーに付着するトナーを除去するためのセンサ面掻き取り装置、およびトナー架橋防止用トナー攪拌装置を具備している。
また、通常は前記センサ面掻き取り装置およびトナー攪拌装置等の駆動、現像ホッパへのトナー補充機構の駆動を一つのモータで行なうが、現像ホッパへのトナー補充に際しての駆動トリガとなるのは、現像ホッパ内に設けたトナーエンドセンサによるエンド検知信号であるため、駆動力伝達経路の途中にクラッチ等を用いて駆動力伝達を選択的に切替可能としている。
また、ケーシング内のトナーエンドセンサ面の掻き取りを安定させるためには、該トナーバンクモータは機械稼働時はできるだけONしていることが望ましい。
次に、ケーシング内におけるトナーの攪拌は、機器の設置環境や機器の放置時間によってケーシング内でおこるトナー架橋(ブロッキングのようなもの)を防止するためには必ず必要なものである。しかしながら入れ替えのない状態でトナーを攪拌し過ぎるとトナーの凝集度があがり、最悪の場合トナー核を生成するおそれがある。よって上記装置のように機械稼働時に常時トナー攪拌装置が動作しているタイプであると、トナー凝集等を引き起こす可能性がある。
特に、画像面積の小さいコピーをとる場合は、現像ホッパへのトナー補充量が少なくなるため、トナーバンクのケーシング内のトナーが入れ替わらず、攪拌し過ぎによる不具合は顕著なものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明は、現像ホッパへのトナー補充間隔がある一定時間を越えると、トナーバンクモータの駆動をOFFし、次のトナー補充動作が入った時に再度ONする制御を行うことで、ケーシング内のトナー入れ替えが少ない場合のトナーの攪拌し過ぎを回避し、トナー凝集を防止することを目的とする。
請求項2の発明は、トナーバンクモータとトナー攪拌部材との間に該トナー攪拌部材の間欠動作を可能にしたクラッチ等を具備することで、ケーシング内のトナーエンドセンサ掻き取り装置の駆動と切り離し、安定したセンサ面の掻き取りを維持しつつ請求項1にあるトナーの攪拌し過ぎの回避とトナー凝集防止を目的とする。
請求項3の発明は、トナー攪拌部材の先端がマイラ等の変形可能な部材に、かつ該マイラ部が中抜き形状にすることで、放置等でおきやすいトナーブロッキングの防止と攪拌し過ぎた場合におこるトナー凝集の防止を両立させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、請求項1の発明は、現像ホッパを備えた現像装置と、トナーボトルを保持し内部にトナーを貯留するケーシングと、該ケーシング内に配置されて回転駆動されることによりトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、前記ケーシング内に配置されて前記ケーシング内のトナーエンドを検知するトナーエンドセンサと、トナーエンドセンサの検知面を清掃するために回転自在に支持されたンサ面掻き取り装置と、前記ケーシング内のトナーを現像ホッパへ搬送するトナー補充装置と、前記センサ面掻き取り装置及び前記トナー攪拌部材を駆動するトナーバンクモータと、前記現像装置側の現像ホッパ内トナーエンドセンサのトナーエンド検知時に前記トナーバンクモータの駆動力を前記トナー補充装置に伝達して前記現像ホッパへの間欠トナー補充を可能にするクラッチと、を備えたトナーバンクユニットと、前記各構成要素の駆動を制御する制御部と、を備えた電子写真式画像形成装置において、前記制御部は、前記クラッチが一定時間継続して動作せず前記トナーバンクユニットから前記現像ホッパへのトナー補充間隔がある一定時間を越えると、前記トナーバンクモータの駆動をOFFし、次のトナー補充動作が入った時に再度ONする制御を行うことを特徴とする。
請求項2の発明は、前記トナーバンクモータと前記トナー攪拌部材との間の駆動力伝達経路上に該トナー攪拌部材の間欠動作を可能にするクラッチを配置したことを特徴とする。
請求項3の発明は、前記トナー攪拌部材の先端部が変形可能な部材からなり、かつ前記先端部が中抜き形状になっていることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は、一般的なトナーバンクユニットの基本構成を示す略図であり、図2は制御フローを示す図である。
このトナーバンクユニットは、吐出口1aをキャップによって閉止されたトナーボトル1を複数着脱自在に装備可能であり、トナーボトル1の吐出口1aから排出されたトナーを集積するケーシング2と、ボトル1のキャップを開閉するためのキャップ開閉装置3と、キャップ開閉装置3によってキャップを開放されたボトル1を回転させて吐出口1aからトナーをケーシング内に排出させる回転駆動装置11と、ケーシング2内のトナーを一定量に保つためのトナーエンド検知手段としてのトナーエンドセンサ4と、トナーエンドセンサ4のセンサ面に付着するトナーを除去するために回転する掻き取り装置5と、ケーシング2内のトナーを攪拌するために回転するトナー攪拌部材6と、現像装置の現像ホッパへのトナー搬送を可能にするトナー補充装置(搬送用管体7aと、その内部に配置したコイル等7b)7を具備し、センサ掻き取り装置5、トナー攪拌部材6、トナー補充装置7の駆動は、トナーバンクモータ9および駆動連結装置10よって行なわれる。また現像ホッパへのトナー補充を間欠動作にするためにトナー補充用クラッチ8を具備する。これらの各構成要素の電気的な制御は図示しない制御部によって行われる。
【0006】
図2は、本発明の一実施形態の制御フローであり、本発明の一実施例では、現像ホッパへのトナー補充間隔がある一定時間Tを越えると、トナーバンクモータ9の駆動をOFFし、次のトナー補充動作が入った時に再度ONする制御を行う。
即ち、図2(a)において、コピーが開始されて、トナーバンクモータ9がオンすると(ステップ1)、ステップ2において制御部はトナーバンク内のトナーエンドセンサ4からの情報を取得する。その際に、バンクエンドセンサ4がトナーなしを検知しない場合には、ステップ2へ戻り、トナーなしを検知した場合にはステップ4へ進みトナーボトルの回転駆動装置11を所定時間t秒だけ駆動してケーシング2内にトナーを補給する。一方(b)においては、コピー開始によってトナーバンクモータ9が駆動し、現像装置側のホッパトナーエンドセンサ情報を取得したときに(ステップ11,12)、ステップ13において該センサがトナーなしを検知した場合には、ステップ14において、トナー補充クラッチをt秒間オンして現像装置本体内にトナーを補給する。
【0007】
次に、図3に示したフローチャートにおいては、コピースタートによりトナーバンクモータ9がオンされ、トナー補充クラッチ累積停止時間の計時をリセットし、カウントを開始する(ステップ21,22)。続いて、現像装置側のホッパトナーエンドセンサの情報を取得し(ステップ23)、ステップ24においてホッパトナーエンドセンサがトナーなしを検知した場合には、トナー補充クラッチをt秒間オンしてトナーの補給を行わせる。ステップ24において、センサがトナーなしを検知しない場合には、ステップ26において前記トナー補充クラッチの累積停止時間がT秒間以上になっているか否かを判定し、Noの場合にはステップ23へ進み、Yesの場合、即ち累積停止時間がT秒を越えている場合にはトナーバンクモータをオフし、ステップ28にてホッパトナーエンドセンサの検知情報を取得する。ステップ29において、ホッパトナーエンドセンサがトナーなしを検知した場合には、ステップ30へ進み、トナーバンクモータをオンし、ステップ31にてトナー補充クラッチをt秒間オンし、トナーボトル1からケーシング2内にトナーを供給する。
このように現像ホッパへのトナー補充間隔がある一定時間を越えると、トナーバンクモータ9の駆動をOFFし、次のトナー補充動作が入った時に再度ONする制御を行うことで、ケーシング2内のトナー入れ替えが少ない場合のトナーの攪拌し過ぎを回避し、トナー凝集を防止することができる。
【0008】
次に、本発明の他の実施形態では、トナーバンクモータ9と該トナー攪拌部材6との駆動力伝達経路に該トナー攪拌部材6の間欠動作を可能にしたクラッチ8を装備した。図4は、この実施形態に対応する制御手順を示すフローチャートである。即ち、図4においては、コピースタートによりトナーバンクモータ9がオンされ、トナー補充クラッチ累積停止時間の計時をリセットし、カウントを開始する(ステップ41,42)。続いて、現像装置側のホッパトナーエンドセンサの情報を取得し(ステップ43)、ステップ44においてホッパトナーエンドセンサがトナーなしを検知した場合には、トナー補充クラッチをt秒間オンしてトナーの補給を行わせる(ステップ45)。ステップ44において、センサがトナーなしを検知しない場合には、ステップ46において前記トナー補充クラッチの累積停止時間がT秒間以上になっているか否かを判定し、Noの場合にはステップ43へ進み該センサの情報を更に取得し、Yesの場合、即ちトナー補充クラッチの累積停止時間がT秒を越えている場合にはトナー攪拌部材6の駆動をオフし、ステップ48にてホッパトナーエンドセンサの検知情報を取得する。ステップ49において、ホッパトナーエンドセンサがトナーなしを検知した場合には、ステップ50へ進み、トナー攪拌部材の駆動をONし、ステップ51にてトナー補充クラッチをt秒間オンし、トナーボトル1からケーシング2内にトナーを供給する。
このように、トナーバンクモータ9とトナー攪拌部材6との間の駆動力伝達経路上にトナー攪拌部材の間欠動作を可能にするクラッチ等を配置した場合に上記のように制御を行うことにより、ケーシング2内のトナーエンドセンサ掻き取り装置5の駆動と切り離し、安定したセンサ面の掻き取りを維持しつつ、トナーの攪拌し過ぎの回避とトナー凝集防止を実現できる。
【0009】
次に、図5(a)は本発明の他の実施形態に係るトナーバンクの構成例であり、(b)はトナー攪拌部材の構成図である。トナー攪拌部材6は、軸6aに板状部材6bを固定し、板状部材に薄板部材6cを固定した構成を有し、この実施形態では、薄板部材6cがマイラ等の変形可能な部材から成り、且つ該マイラ部6cが開口6c‘を有した中抜き形状であることにより、機器の長期放置等でおきやすいトナーブロッキングの防止と攪拌し過ぎた場合におこるトナー凝集の防止を両立させることがでる。
【0010】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明では、現像装置側のホッパへのトナー補充間隔がある一定時間を越えると、該トナーバンクモータの駆動をOFFし、次トナー補充動作が入った時に再度ONする制御を行っているために、ケーシング内のトナー入れ替えが少ない場合のトナーの攪拌し過ぎを回避し、トナー凝集を防止することが可能となる。
請求項2の発明では、該トナーバンクモータと該トナー攪拌部材駆動との間に該トナー攪拌部材の間欠動作を可能にしたクラッチ等を具備しているために、ケーシング内トナーエンドセンサ掻き取り装置の駆動と切り離し、安定したセンサ面の掻き取り性能を維持しつつ請求項1にあるトナーの攪拌し過ぎの回避とトナー凝集を防止することが可能となる。
請求項3の発明では、トナー攪拌部材の先端がマイラ等の変形可能な部材であり、該マイラ部が中抜き形状となっているために、機器の長期放置等に起因しておきやすいトナーブロッキングの防止と攪拌し過ぎた場合におこるトナー凝集の防止を両立させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーバンクユニットの一例を示す斜視図。
【図2】本発明の動作を説明するフローチャート。
【図3】請求項1に対応する実施形態の制御を説明するフローチャート。
【図4】請求項2に対応する実施形態の制御を説明するフローチャート。
【図5】本発明の他の実施形態の装置構成を示す図。
【符号の説明】
1 トナーボトル、2 ケーシング、3 キャップ開閉装置、4 トナーエンドセンサ、5 掻き取り装置、6 トナー攪拌部材、7 トナー補充装置、8 トナー補充用クラッチ、9 トナーバンクモータ。

Claims (3)

  1. 現像ホッパを備えた現像装置と、
    トナーボトルを保持し内部にトナーを貯留するケーシングと、該ケーシング内に配置されて回転駆動されることによりトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、前記ケーシング内に配置されて前記ケーシング内のトナーエンドを検知するトナーエンドセンサと、トナーエンドセンサの検知面を清掃するために回転自在に支持されたンサ面掻き取り装置と、前記ケーシング内のトナーを現像ホッパへ搬送するトナー補充装置と、前記センサ面掻き取り装置及び前記トナー攪拌部材を駆動するトナーバンクモータと、前記現像装置側の現像ホッパ内トナーエンドセンサのトナーエンド検知時に前記トナーバンクモータの駆動力を前記トナー補充装置に伝達して前記現像ホッパへの間欠トナー補充を可能にするクラッチと、を備えたトナーバンクユニットと、
    前記各構成要素の駆動を制御する制御部と、を備えた電子写真式画像形成装置において、
    前記制御部は、前記クラッチが一定時間継続して動作せず前記トナーバンクユニットから前記現像ホッパへのトナー補充間隔がある一定時間を越えると、前記トナーバンクモータの駆動をOFFし、次のトナー補充動作が入った時に再度ONする制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナーバンクモータと前記トナー攪拌部材との間の駆動力伝達経路上に前記トナー攪拌部材の間欠動作を可能にするクラッチを配置したことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナー攪拌部材の先端部が変形可能な部材からなり、かつ前記先端部が中抜き形状になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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