JP4685255B2 - 電子pop広告システムおよび電子pop広告端末装置 - Google Patents

電子pop広告システムおよび電子pop広告端末装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、店舗や展示場における見学者に対する情報の収集と発信をおこなうシステムに関し、特に店舗や展示場での、商品や展示物の特徴説明を効率化する技術、および商品や展示品に対する関心度調査を効率化する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、店舗等において商品を購入しようとする顧客は、店外の看板や商品に直接貼付されまたは近傍に配置されたいわゆるPOP広告(Point Of Purchase Advertising)によって、その商品の概要や価格を把握している。また、店舗側においても、このPOP広告によって、顧客に対する商品の特徴理解と商品への集客および購買意欲の喚起を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、商品の特徴が多様化する昨今、事前に用意したPOP広告が必ずしも顧客の購買意欲を喚起する特徴説明となっていない場合がある。この場合、広告用の紙やシールを作成しなおし、再度、店舗等に設置する必要がある。特に、商品の製造元によって作成される商品の宣伝広告は、異なる店舗間で共通して使用されることが多いため、POP広告の臨機的な作成は、費用ならびに時間を多く要するという問題が生じていた。
【0004】
一方、店員による商品の特徴説明は一般に理解しやすいとされているが、店員の商品に対する知識レベルの違い等により、必ずしも顧客の購買意欲を喚起する説明になっていない場合も多く、また、店員間において説明の違いも生じてしまう。加えて、店舗等を経営する側としては、人員削減による効率的な経営は常に課題であり、できるだけ少ない人員で顧客に対応したいと望むことも多い。
【0005】
説明員不足に対してはカタログの設置で特徴説明の代用とする店舗等もあるが、この場合は顧客がその商品のどの特徴に興味を持っているかが、店員あるいは商品提供者に情報としてフィードバックされず、購買意欲を喚起するための商品改善やセールス戦略の変更につながらないという欠点がある。また、カタログの設置だけでは商品の特性を一目でつかむことができず、集客効果も薄い。
【0006】
さらに、顧客の関心がどこにあるのかの調査は通常、購入時に製品に同梱されたアンケートによるものや、ランダムに配布したアンケート用紙に対して回答してもらうパターンが一般的だが、いずれも回答を回収した後に初めて商品開発やセールス戦略のための情報として利用されることから、そのような調査は、効果的なタイミングでおこなわれているとは言えない場合も多い。
【0007】
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、商品の特徴の説明を効率的におこない、展示物や商品への集客効果を高め、かつ顧客の商品への関心度を、開発者、営業者を含む商品提供者にとって有用なタイミングである購買前にリアルタイムで把握することができ、さらに顧客の関心に従って、提供すべき商品の特徴情報を柔軟に変更できる電子POP広告システムおよび電子POP広告端末装置を提供することを目的としている。
【0008】
加えて、顧客の関心度を集計する対象を1店舗内あるいは1展示場内に限らず、複数の店舗や展示場、さらにはインターネットWebにまで拡大し、それら広範な情報を判断材料とすることで、店舗側が顧客の欲する情報をより正確に把握することができるとともに、顧客に対してもそのような情報を提供することができる電子POPシステムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる電子POP広告システムにあっては、商品の広告を表示した表示データを管理する情報送受信サーバと、前記表示データを通信回線を介して受信し、受信した表示データを表示する複数の電子POP広告端末装置と、を具備した電子POP広告システムにおいて、前記情報送受信サーバは、同一の商品に関する複数の情報をそれぞれ異なる表示データとして保持するとともに、前記表示データのうちの一つを優先表示データに設定し、前記電子POP広告端末装置から受信した項目選択情報を管理し、当該項目選択情報に対応する表示データを前記電子POP広告端末装置に送信し、前記電子POP広告端末装置は、前記情報送受信サーバから受信した表示データを表示する表示手段と、前記異なる表示データのそれぞれを選択項目として選択する入力手段と、前記電子POP広告端末装置近傍の人体の存在を感知する人体感知手段とを備えるとともに、前記人体感知手段によって所定時間内に人体の存在が感知されない場合に前記優先表示データを表示し、前記入力手段によって前記選択項目が選択された際に、当該選択項目に関する項目選択情報を前記情報送受信サーバに送信することを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、情報送受信サーバにおいて一元管理された商品に関する情報を複数の電子POP広告端末装置に一斉に送信することができるとともに、各電子POP広告端末装置において選択表示された商品の情報をその選択がおこなわれた時点で回収することができる。また、電子POP広告端末装置において、優先的に表示する商品の情報を設定することができる。
【0011】
つぎの発明にかかる電子POP広告システムにあっては、請求項1の発明において、前記情報送受信サーバは、前記項目選択情報に基づいて、前記優先表示データを変更し、変更した優先表示データを前記電子POP広告端末に送信することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、複数の電子POP広告端末装置においてその時点で関心度の高い選択項目を各電子POP広告端末装置で優先的に表示することができる。
【0013】
つぎの発明にかかる電子POP広告システムにあっては、請求項1または2の発明において、前記項目選択情報は、前記選択項目の選択回数を含んでいることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、選択項目ごとの選択回数を項目選択情報に含めるので、その選択回数を関心度の調査の指標として利用することができる。
【0015】
つぎの発明にかかる電子POP広告システムにあっては、請求項1〜3の発明において、前記電子POP広告端末装置は、前記人体感知手段によって人体の存在が感知されている間に表示している表示データの表示時間を前記項目選択情報に含めて前記情報送受信サーバに送信することを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、選択項目に対応する表示データの表示時間を項目選択情報に含めるので、その表示時間を関心度の調査の指標として利用することができる。
【0017】
つぎの発明にかかる電子POP広告システムにあっては、請求項1〜4の発明において、前記情報送受信サーバと前記電子POP広告端末装置との間で通信を仲介するとともに、前記情報送受信サーバによって管理される表示データとは異なる表示データを管理するサーバを備え、前記情報送受信サーバは、前記項目選択情報を前記サーバから受信するとともに、受信した項目選択情報に対応する表示データを前記サーバに送信し、前記電子POP広告端末装置は、前記表示データを前記サーバから受信するとともに、前記項目選択情報を前記サーバに送信し、前記サーバは、前記電子POP広告端末装置から受信した項目選択情報が所定の選択項目を示す場合に、前記表示データを前記電子POP広告端末装置に送信することを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、例えば、同一グループに属する複数の電子POP広告端末装置に配信する表示データや優先表示データを、同グループに属する2次サーバが、それら電子POP広告端末装置間において収拾した選択項目情報に応じて提供することができる。
【0019】
つぎの発明にかかる電子POP広告システムにあっては、請求項1〜5の発明において、前記情報送受信サーバによって管理される表示データおよび項目選択情報にアクセスするとともに、前記表示データをWebページとしてインターネット上に配信するWebサーバを備え、前記Webサーバは、当該WebサーバにアクセスしたWeb端末装置によって配信要求された表示データに関する情報を、前記項目選択情報として前記情報送受信サーバに送信することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、Webサーバによって、情報送受信サーバと同様の環境をインターネット上に提供することができる。
【0021】
つぎの発明にかかる電子POP広告端末装置にあっては、同一の商品に関する複数の情報をそれぞれ異なる表示データとして通信回線を介して受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された表示データを表示する表示手段と、前記異なる表示データのそれぞれを選択項目として選択する入力手段と、近傍の人体の存在を感知する人体感知手段と、前記人体感知手段によって所定時間内に人体の存在が感知されない場合に、前記表示データのうち優先表示データとして設定されたデータを前記表示手段に表示させ、前記入力手段によって前記選択項目が選択された際に、当該選択項目に関する項目選択情報を生成する生成手段と、前記項目選択情報を前記通信回線上に送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、例えば、情報送受信サーバから配信された商品に関する表示データのうちの一つを優先的に顧客等に提示できるとともに、顧客等によって選択された選択内容を上記情報送受信サーバ等に提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明にかかる電子POP広告システムおよび電子POP広告端末装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0024】
実施の形態1.
まず、実施の形態1にかかる電子POP広告システムについて説明する。図1は、実施の形態1にかかる電子POP広告システムの概略構成を示すブロック図である。
【0025】
図1において、電子POP広告システムは、商品の特徴や価格等の広告情報を表示する複数の電子POP広告端末111〜11nと、上記広告情報を管理するとともに、通信回線2を介して電子POP広告端末111〜11nに対してその広告情報を配信する情報送受信サーバ1と、情報送受信サーバ1による種々の処理結果を表示するとともに情報送受信サーバ1を操作・指示するためのコンソールとして機能する入出力端末4とを備えて構成される。
【0026】
特に、電子POP広告端末111〜11nは、店舗や展示場などにおいて展示される商品単体または商品陳列棚などの近傍に設置され、一商品に対して一つの電子POP広告端末11k(ここで、添字kは1〜nのうち任意の一つを意味し、電子POP広告端末11kは、複数の電子POP広告端末111〜11nのうちの任意の一つの電子POP広告端末を意味する。以下同じ。)を割り当て、複数個の電子POP広告端末111〜11nが設置されることで、店舗または展示場に陳列される複数種の商品のPOP広告表示を可能とする。
【0027】
また、一つの電子POP広告端末11kが、同時に複数種の商品の広告を表示することもでき、これは、電子POP広告端末11kを店舗や展示場の出入口付近に設置した場合などに効果がある。
【0028】
図2は、電子POP広告端末11kの概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、電子POP広告端末11kは、表示装置12、入力装置13、記憶装置14、人感センサ15、制御装置16および送受信装置17を備えて構成される。
【0029】
ここで、表示装置12は、商品の広告情報や選択項目を表示する手段であり、LCDやCRTディスプレイなどである。入力装置13は、表示装置12上に表示された選択項目のいずれかを選択したり、表示された指示に応じて画面の切り替えなどの種々の操作をおこなうための手段であり、キーパッド、表示装置12上の画面に表示されたポインタを操作するポインティングデバイス、表示装置12上に配置されたタッチパネルなどである。
【0030】
記憶装置14は、情報送受信サーバ1から受信した表示データを記憶する手段であり、磁気ディスク装置や不揮発性の半導体メモリなどである。人感センサ15は、電子POP広告端末11kから一定範囲内の見学者の存在を検知する手段であり、赤外線センサや超音波センサなどである。
【0031】
制御装置16は、送受信装置17から受信した表示データを記憶装置14に書き込ませたり、記憶装置14に記憶された表示データの表示装置12に表示させたり、入力装置13によって選択された選択項目の情報等を送受信装置17に送信したり、人感センサ15から出力された検知信号を受信して見学者等の存在を認識するなどの統括的な制御をおこなう手段であり、CPUやその他のコントロールユニットである。
【0032】
送受信装置17は、情報送受信サーバ1から通信回線2を介して配信された表示データを受信して制御装置16に送信したり、制御装置16から受信した選択項目の情報等を通信回線2を介して情報送受信サーバ1に送信する通信手段であり、TA(Terminal Adapter)やその他の通信インターフェースユニットである。なお、通信回線2は、公衆回線でも専用回線でもよく、有線か無線かも問わないし、インターネットであってもよい。
【0033】
以下に、実施の形態1にかかる電子POP広告システムの動作について説明する。図3は、実施の形態1にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。図3において、まず、電子POP広告端末11kは、見学者によって操作されるまでは、初期状態として、記憶装置14に記憶されている表示データのうち、優先的に表示されるデータとして設定されている表示データ(以下、優先表示データと称する。)を表示する(ステップS101)。特に、この優先表示データは、広告対象となっている商品について最も強調したい内容や見学者が最も興味を引くと思われる表示形態を示すものである。
【0034】
電子POP広告端末11kは、この優先表示データの表示を、入力装置13による操作がおこなわれるまで維持する(ステップS102否定)。この状態で、優先表示データによって表示されている内容に関心を示した見学者が、その内容に該当する商品についての他の情報を知りたい等の欲求を起因として、電子POP広告端末11kの入力装置13を操作し、表示装置12上に表示されている複数の選択項目のいずれかを選択すると(ステップS102肯定)、電子POP広告端末11kは、選択された項目を示すコードと自端末を識別するための端末識別情報とを情報送受信サーバ1に送信する(ステップS103)。
【0035】
図4は、優先表示データによる広告情報が表示された状態の電子POP広告端末の外観例を示す図である。なお、図中、図2と共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。図4において、12A〜12Dは、上記した選択項目であり、13A〜13Dは、選択項目12A〜12Dと一対一に対応する選択ボタンである。図4では、優先表示データが示す広告情報が大きく表示され、その他の表示データは、選択項目12A〜12Dによって簡易的に表示されている。
【0036】
情報送受信サーバ1は、電子POP広告端末11kから選択項目コードおよび端末識別情報を受信すると(ステップS201肯定)、受信した端末識別情報から電子POP広告端末11kを特定する(ステップS202)。つづいて、情報送受信サーバ1は、受信した選択項目コードに該当する表示データ(以下、リクエスト表示データと称する。)をデータベース(図示せず)から抽出し(ステップS203)、そのリクエスト表示データを上記した電子POP広告端末11kに対して返信する(ステップS204)。
【0037】
また、情報送受信サーバ1は、電子POP広告端末111〜11nにおいて選択可能な選択項目(優先表示データも選択項目の一つとする。)ごとに、見学者によって選択された回数(以下、選択回数と称する。)の総計を管理しており、ステップS201において受信した選択項目コードに対応する選択項目の選択回数を1だけ積算する(ステップS205)。そして、情報送受信サーバ1は、積算した選択回数を、入出力端末4上に表示する(ステップS206)。
【0038】
一方、電子POP広告端末11kは、情報送受信サーバ1からリクエスト表示データを受信すると(ステップS104肯定)、受信したリクエスト表示データが示す広告情報を、それまでに表示されていた広告情報に代えて表示する(ステップS105)。
【0039】
図5は、選択項目の選択によって広告情報が置換表示された状態の電子POP広告端末の外観例を示す図である。なお、図中、図4と共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。図5は、特に、図4に示した状態において、選択項目12Cが選択された際の状態を示しており、この場合、それまで表示されていた優先表示データによる広告情報は、選択項目12Cに対応付けられる。
【0040】
電子POP広告端末11kは、リクエスト表示データが示す広告情報を表示した後、人感センサ15によって、見学者が自端末前に存在するか否かを監視し、所定の時間を過ぎても見学者を検知した状態である場合に(ステップS106肯定)、再度、ステップS102に処理を戻し、見学者による選択項目の選択待機状態に移行する。逆に、上記所定の時間内に見学者等を検知されなくなった場合には(ステップS106否定)、ステップS101に処理を戻し、あらかじめ設定された優先表示データが示す広告情報を表示する。すなわち、上記外観例では、図5に示した状態から図4に示した状態に表示画面が切り替わる。
【0041】
このように、所定の時間経過後に強制的に優先表示データが示す広告情報に切り替えることで、見学者が電子POP広告端末11kに表示された広告情報の確認を終わった後に、上記した優先表示データが示す広告情報が表示されて新たな見学者の関心を引くことができるとともに、見学者が早急に立ち去った後でもリクエスト表示データが示す広告情報の表示時間を確保でき、これにより操作をしていた見学者以外の見学者は、その広告情報を十分に確認することができる。
【0042】
以上に説明したとおり、実施の形態1にかかる電子POP広告システムによれば、電子POP広告端末11kを、例えば商品や展示物近辺に設置して、広告情報を表示することができるので、説明員や紙媒体に頼らずとも、その商品に関心のある顧客等に商品や展示物の特徴等を伝えることができる。また、電子POP広告端末11kにおいて表示される広告情報は、情報送受信サーバ1が各電子POP広告端末111〜11nに配信するので、その広告情報の作成や変更を情報送受信サーバ1側において一元管理することができるとともに、複数の電子POP広告端末111〜11nに一斉にその広告情報を提供することができる。これにより、従来の紙媒体によるPOP広告の変更時に生じていた印刷物の再作成時間や説明員の育成時間を削減することができ、また、説明員の個人能力の違いによる問題も発生しない。なお、この電子POP広告システムを、従来の紙媒体によるPOP広告や説明員による説明と併用することで、商品説明の補助手段としても活用でき、より大きな効果が期待できる。
【0043】
また、情報送受信サーバ1が、複数の電子POP広告端末111〜11nの間で選択回数が最も大きな選択項目、すなわち関心度が最も高い広告情報が何であるかを知得できるので、上記した広告情報の作成や変更をより集客力の高い適切な内容でおこなうことができる。
【0044】
実施の形態2.
つぎに、実施の形態2にかかる電子POP広告システムについて説明する。実施の形態1で説明した情報送受信サーバは、電子POP広告端末で選択された選択項目の選択回数をその選択項目ごとに積算して表示することを特徴の一つとしていたが、実施の形態2にかかる電子POP広告システムは、情報送受信サーバが、上記選択回数に基づいて優先表示データを設定し、設定した優先表示データを電子POP広告端末に配信することを特徴としている。なお、実施の形態2にかかる電子POP広告システムの構成は、図1および図2に示したとおりなので、ここではその説明を省略する。
【0045】
以下に、実施の形態2にかかる電子POP広告システムの動作について説明する。図6は、実施の形態2にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。図6において、電子POP広告端末11kによるステップS101〜S106の各処理および情報送受信サーバ1によるステップS201〜S206の各処理は、図3に示したとおりなので、ここではそれらの説明を省略する。
【0046】
図6に示したフローチャートにおいて、図3と異なるのは、情報送受信サーバ1が、選択回数を表示した後(ステップS206)、その選択回数が最も多い選択項目に該当する表示データを特定し、特定した表示データをデータベースから抽出して優先表示データに設定する点(ステップS207)と、設定した優先表示データを電子POP広告端末11kに配信する点(ステップS208)である。
【0047】
電子POP広告端末11kは、情報送受信サーバ1から優先表示データを受信すると、その優先表示データを電子POP広告端末11kでの優先表示データとして設定し、つぎに優先表示データを表示するための処理時に、それまで優先表示データとして表示されていた広告情報から新たに設定された優先表示データが示す広告内容に表示を切り替える(ステップS101)。
【0048】
これにより、複数の電子POP広告端末111〜11nの間で最も選択回数の多かった選択項目、換言すれば、最も関心度が高かった広告情報を各電子POP広告端末において優先的に表示させることができる。
【0049】
以上に説明したとおり、実施の形態2にかかる電子POP広告システムによれば、実施の形態1による効果に加え、情報送受信サーバ1が、選択回数が最も大きな選択項目に対応する広告情報を優先表示データとして電子POP広告端末111〜11nに送信し、電子POP広告端末11kがその優先表示データを、選択項目が選択されていない状態において優先的に表示するので、従来において聞き取り調査等の手間を必要としていた購入前顧客の商品に対する関心度調査を洩れなくかつリアルタイムにおこなうことができ、その関心度に応じて顧客に訴える情報を変更するなどの柔軟な対応が可能となるとともに、展示物への集客効果をより高めることができる。
【0050】
実施の形態3.
つぎに、実施の形態3にかかる電子POP広告システムについて説明する。実施の形態1で説明した情報送受信サーバは、電子POP広告端末で選択された選択項目の選択回数をその選択項目ごとに積算して表示することを特徴の一つとしていたが、実施の形態3にかかる電子POP広告システムは、情報送受信サーバが、電子POP広告端末において同一の選択項目に対する見学者の閲覧時間をその選択項目ごとに積算して表示することを特徴としている。なお、実施の形態3にかかる電子POP広告システムの構成は、図1および図2に示したとおりなので、ここではその説明を省略する。
【0051】
以下に、実施の形態3にかかる電子POP広告システムの動作について説明する。図7は、実施の形態3にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。図7において、まず、電子POP広告端末11kは、見学者によって操作されるまでは、初期状態として、記憶装置14に記憶されている表示データのうち、優先表示データを表示する(ステップS111)。
【0052】
そして、電子POP広告端末11kは、この優先表示データが表示した状態で、人感センサ15により見学者が検知されているか否かを判定し、検知されている場合(ステップS112肯定)、すなわち見学者が優先表示データを閲覧している場合、後述する時間カウンタが計時中であるか否かを判定する(ステップS113)。
【0053】
計時中でない場合には、電子POP広告端末11kは、新たな見学者がその電子POP広告端末11kに関心を示して近づいてきたと判断し、制御装置16によって実現される時間カウンタにより計時を開始する(ステップS114)。なお、この時間カウンタは、選択項目(優先表示データに対応する広告情報も選択項目の一つに含める。)ごとに用意されてそれぞれ独立して計時される。換言すれば、現在、時間カウンタが計時状態を示す場合のその計時は、現在表示されている広告情報に対応する選択項目に対するものである。
【0054】
現在表示中の選択項目ステップS113の判定において計時中であった場合(ステップS113肯定)とステップS114によって計時が開始された後には、見学者が入力装置13によって選択項目の選択をおこなったか否かが判定される(ステップS116)。
【0055】
一方、ステップS112において見学者を検知されていない場合(ステップS112否定)、すなわち優先表示データを閲覧している見学者が存在しない場合にも、後述する時間カウンタが計時中であるか否かを判定する(ステップS115)。計時中でない場合には、電子POP広告端末11kは、見学者が存在しないと判断し、選択項目の選択をおこなったか否かを判定する(ステップS116)。選択項目の選択がおこなわれない場合には(ステップS116否定)、再度、ステップS112に処理を戻し、見学者の検知をおこなう。
【0056】
また、ステップS115の判定において計時中であった場合(ステップS115肯定)には、電子POP広告端末11kは、ステップS114によって計時開始のトリガとなった見学者が立ち去ったものと判定し、それまでに表示されていた広告情報に代えて優先表示データが示す広告情報を表示する(ステップS119)。そして、電子POP広告端末11kは、現在の計時を終了する(ステップS121)。この場合のステップS121による計時の終了は、優先表示データが示す広告情報が表示されるために、それまで表示されていた広告情報の連続表示時間が確定されることを意味する。なお、ステップS121以降の処理については後述する。
【0057】
ステップS116において、見学者が、電子POP広告端末11kの入力装置13を操作し、表示装置12上に表示されている複数の選択項目のいずれかを選択すると(ステップS116肯定)、電子POP広告端末11kは、選択された項目を示すコードと自端末を識別するための端末識別情報とを情報送受信サーバ1に送信する(ステップS117)。
【0058】
情報送受信サーバ1は、電子POP広告端末11kから選択項目コードおよび端末識別情報を受信すると(ステップS211肯定)、受信した端末識別情報から電子POP広告端末11kを特定する(ステップS212)。つづいて、情報送受信サーバ1は、受信した選択項目コードに該当する表示データ、すなわちリクエスト表示データをデータベース(図示せず)から抽出し(ステップS213)、そのリクエスト表示データを上記した電子POP広告端末11kに対して返信する(ステップS214)。
【0059】
一方、電子POP広告端末11kは、情報送受信サーバ1からリクエスト表示データを受信すると(ステップS118肯定)、リクエスト表示データが示す広告情報を、それまでに表示されていた広告情報に代えて表示し(ステップS120)、時間カウンタによる計時を終了する(ステップS121)。このステップS121による計時の終了は、リクエスト表示データの受信によって新たな選択項目の広告情報が表示されるために、それまで表示されていた広告情報の連続表示時間が確定されることを意味する。そして、電子POP広告端末11kは、この計時時間を情報送受信サーバ1に送信する(ステップS122)。
【0060】
ここで、情報送受信サーバ1は、電子POP広告端末111〜11nにおいて選択可能な選択項目(優先表示データも選択項目の一つとする。)ごとに、見学者によって閲覧されていた時間(すなわち上記計時時間)を総計した総時間を管理しており、ステップS211において受信した選択項目コードに対応する計時時間を上記総時間に積算する(ステップS217)。そして、情報送受信サーバ1は、積算された総時間を、入出力端末4上に表示する(ステップS218)。
【0061】
なお、電子POP広告端末11kは、計時を終了させると、ステップS112に処理を戻し、再度、見学者の検知をおこなう。
【0062】
以上に説明したとおり、実施の形態3にかかる電子POP広告システムによれば、情報送受信サーバ1が、複数の電子POP広告端末111〜11nの間で閲覧された時間が最も大きな選択項目、すなわち関心度が最も高い広告情報が何であるかを知得できるので、実施の形態1に示した選択回数以外でも、実施の形態1と同様の効果を享受することができる。
【0063】
実施の形態4.
つぎに、実施の形態4にかかる電子POP広告システムについて説明する。実施の形態3で説明した情報送受信サーバは、電子POP広告端末で選択された選択項目の閲覧時間をその選択項目ごとに積算して表示することを特徴の一つとしていたが、実施の形態4にかかる電子POP広告システムは、情報送受信サーバが、上記閲覧時間に基づいて優先表示データを設定し、設定した優先表示データを電子POP広告端末に配信することを特徴としている。なお、実施の形態4にかかる電子POP広告システムの構成は、図1および図2に示したとおりなので、ここではその説明を省略する。
【0064】
以下に、実施の形態4にかかる電子POP広告システムの動作について説明する。図8は、実施の形態4にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。図8において、電子POP広告端末11kによるステップS111〜S122の各処理および情報送受信サーバ1によるステップS211〜S213、S217およびS218の各処理は、図7に示したとおりなので、ここではそれらの説明を省略する。
【0065】
図8に示したフローチャートにおいて、図7と異なるのは、情報送受信サーバ1が、計時時間を表示した後(ステップS218)、その計時回数が最も多い選択項目に該当する表示データを特定し、特定した表示データをデータベースから抽出して優先表示データに設定する点(ステップS219)と、設定した優先表示データを電子POP広告端末11kに配信する点(ステップS220)である。
【0066】
電子POP広告端末11kは、情報送受信サーバ1から優先表示データを受信すると、その優先表示データを電子POP広告端末11kでの優先表示データとして設定し、つぎに優先表示データを表示するための処理時(ステップS119)に、それまで優先表示データとして表示されていた広告情報から新たに設定された優先表示データが示す広告内容に表示を切り替える。
【0067】
これにより、複数の電子POP広告端末111〜11nの間で最も閲覧時間の多かった選択項目、換言すれば、最も関心度が高かった広告情報を各電子POP広告端末において優先的に表示させることができる。
【0068】
以上に説明したとおり、実施の形態4にかかる電子POP広告システムによれば、実施の形態3による効果に加え、情報送受信サーバ1が、閲覧時間が最も大きな選択項目に対応する広告情報を優先表示データとして電子POP広告端末111〜11nに送信し、電子POP広告端末11kがその優先表示データを、選択項目が選択されていない状態において優先的に表示するので、従来において聞き取り調査等の手間を必要としていた購入前顧客の商品に対する関心度調査を洩れなくかつリアルタイムにおこなうことができ、その関心度に応じて顧客に訴える情報を変更するなどの柔軟な対応が可能となるとともに、展示物への集客効果をより高めることができる。
【0069】
実施の形態5.
つぎに、実施の形態5にかかる電子POP広告システムについて説明する。実施の形態5にかかる電子POP広告システムは、上述した実施の形態2および4においてそれぞれ表示優先度の決定の指標とした選択回数と閲覧時間の両方を表示優先度決定の指標として、優先表示データを決定することを特徴としている。なお、実施の形態5にかかる電子POP広告システムの構成は、図1および図2に示したとおりなので、ここではその説明を省略する。
【0070】
以下に、実施の形態5にかかる電子POP広告システムの動作について説明する。図9は、実施の形態5にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。図9において、電子POP広告端末11kによるステップS111〜S122の各処理および情報送受信サーバ1によるステップS211〜S213、S217、S218およびS220の各処理は、図8に示したとおりなので、ここではそれらの説明を省略する。
【0071】
図9に示したフローチャートにおいて、図8と異なるのは、情報送受信サーバ1が、電子POP広告端末111〜11nにおいて選択可能な選択項目(優先表示データも選択項目の一つとする。)ごとに、見学者によって選択された回数(以下、選択回数と称する。)の総計を管理している点と、リクエスト表示データを送信した後(ステップS214)、ステップS211において受信した選択項目コードに対応する選択項目の選択回数を1だけ積算する点(ステップS215)と、積算した選択回数を入出力端末4上に表示する点(ステップS216)と、計時時間を表示した後(ステップS218)、その計時回数と上記選択回数との総和が最も多い選択項目に該当する表示データを特定し、特定した表示データをデータベースから抽出して優先表示データに設定する点(ステップS219)である。
【0072】
選択回数と閲覧時間とは次元が異なるため、上記ステップS219の処理をおこなうために、情報送受信サーバ1に接続された入出力端末4において、それぞれに換算値を入力してもよい。例えば、選択回数100回を1点、閲覧時間1時間を1点などの換算値を設定し、それら点数の合計が最も高い選択項目を優先表示データに設定することかできる。
【0073】
以上に説明したとおり、実施の形態5にかかる電子POP広告システムによれば、情報送受信サーバ1が、複数の電子POP広告端末111〜11nの間で、選択された回数と閲覧された時間との総計がともに最も大きな選択項目、すなわち関心度が最も高い広告情報が何であるかを知得できるので、実施の形態2および4においてそれぞれ単独の指標で優先表示データを決定した場合よりも、より信憑性の高い関心度を知得して最適な優先表示データを電子POP広告端末側に表示させることが可能となり、実施の形態2や実施の形態4による効果をより高めることができる。
【0074】
実施の形態6.
つぎに、実施の形態6にかかる電子POP広告システムについて説明する。上述した実施の形態2、4および5では、電子POP広告端末において優先的に表示する表示データを情報送受信サーバから配信された優先表示データとしていたが、実施の形態6にかかる電子POP広告システムでは、複数の電子POP広告端末をいくつかのグループに分け、グループごとに同グループ内の各電子POP広告端末と情報送受信サーバとの間の通信を仲介する2次サーバを設けて、その2次サーバ上でグループ内での選択項目の選択回数や閲覧時間を管理し、優先表示データの決定も可能としたことを特徴としている。
【0075】
図10は、実施の形態6にかかる電子POP広告システムの概略構成を示すブロック図である。なお、図10において、図1と共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。図10に示す電子POP広告システムでは、複数の電子POP広告端末111〜11iを1つのグループ3とし、各電子POP広告端末111〜11iは、同グループに属する2次サーバ50に接続される。ここで、グループとは、例えば同一の店舗や同一の展示場などの物理的に仕切られた空間だけでなく、複数の店舗によって構成される同一のフランチャイズグループなども意味する。
【0076】
2次サーバ50には、2次入出力端末51が接続されており、この2次入出力端末51は、情報送受信サーバ1に接続された入出力端末4と同機能を有する。また、2次サーバ50は、通信回線2を介して情報送受信サーバ1と通信可能となっている。すなわち、各電子POP広告端末111〜11iは、2次サーバ50を介して情報送受信サーバ1と通信可能な状態にある。
【0077】
以下に、実施の形態6にかかる電子POP広告システムの動作について説明する。特に、ここでは、実施の形態2で説明した電子POP広告システムに対して、2次サーバによる仲介処理をおこなう場合を説明する。図11は、実施の形態6にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。なお、図11において、図6と共通する処理については同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
【0078】
図11に示したフローチャートにおいて、図6と異なるのは、電子POP広告端末11kにおいて、選択項目コードおよび端末識別情報の送信(ステップS103)が2次サーバ50に対しておこなわれる点と、リクエスト表示データおよび優先表示データを2次サーバ50から受信する点(ステップS307およびS313)と、情報送受信サーバ1において、選択項目コードおよび端末識別情報を2次サーバ50から受信する点(ステップS303)と、リクエスト表示データおよび優先表示データの送信が2次サーバ50に対しておこなわれる点(ステップS204およびS208)である。また、2次サーバ50が上記データの送受信について電子POP広告端末11kと情報送受信サーバ1との間を仲介し、必要に応じてそれらデータに変更等を加えることが可能な点(ステップS300)も異なる。
【0079】
図12は、2次サーバの動作を示すフローチャートである。図12において、2次サーバ50は、電子POP広告端末11kから選択項目コードおよび端末識別情報を受信すると(ステップS301肯定)、受信した端末識別情報から電子POP広告端末11kを特定する(ステップS302)。つづいて、2次サーバ50は、受信した選択項目コードが、所定の設定項目コードに一致するか否かを判定する(ステップS304)。
【0080】
ここで、所定の設定項目コードとは、情報送受信サーバ1によって配信される表示データに代えて、2次サーバ50側で独自に用意した表示データを電子POP広告端末11kに対して送信したい場合に、置換対象となる表示データに対応する選択項目コードのことをいう。
【0081】
ステップS304において、受信した選択項目コードが上記設定項目コードと一致しない場合には(ステップS304否定)、2次サーバ50は、情報送受信サーバ1からリクエスト表示データが受信されたか否かを判定し、リクエスト表示データが受信された場合には(ステップS306肯定)、受信したリクエスト表示データを電子POP広告端末11kに送信する(ステップS307)。
【0082】
一方、ステップS304において、受信した選択項目コードが上記設定項目コードと一致する場合には(ステップS304肯定)、2次サーバ50は、受信した選択項目コードに該当する表示データ(2次サーバ用表示データ)をリクエスト表示データとして自端末のデータベース(図示せず)から抽出し(ステップS305)、そのリクエスト表示データを電子POP広告端末11kに送信する(ステップS307)。
【0083】
ここで、2次サーバ用表示データとは、ステップS306において情報送受信サーバ1から受信するリクエスト表示データを2次入出力端末51を用いて適宜加工したデータ、または、グループ3内において独自に作成されたデータである。
【0084】
また、2次サーバ50は、同一のグループ3に属する電子POP広告端末111〜11iにおいて選択可能な選択項目(優先表示データも選択項目の一つとする。)ごとに、見学者によって選択された選択回数の総計を管理しており、上記ステップS307の後に、ステップS301において受信した選択項目コードに対応する選択項目の選択回数を1だけ積算する(ステップS308)。そして、2次サーバ50は、積算した選択回数を、2次入出力端末51上に表示する(ステップS309)。
【0085】
さらに、2次サーバ50は、電子POP広告端末11kにおいて優先的に表示する表示データとして、情報送受信サーバ1から配信される優先表示データを用いるか、または2次サーバ50側で独自に作成または修正した優先表示データを用いるかについて設定された独自設定内容を確認する(ステップS310)。ステップS310において、独自の優先表示データを用いない場合には(ステップS310否定)、情報送受信サーバ1から優先表示データが受信されたか否かを判定し(ステップS312)、優先表示データが受信された場合には(ステップS312肯定)、受信した優先表示データを電子POP広告端末11kに送信する(ステップS313)。
【0086】
一方、ステップS310において、独自の優先表示データを用いない場合には(ステップS310肯定)、2次サーバ50は、あらかじめ作成されていた優先表示データを自端末のデータベース(図示せず)から抽出し(ステップS311)、その優先表示データを電子POP広告端末11kに送信する(ステップS313)。
【0087】
以上に説明したとおり、実施の形態6にかかる電子POP広告システムによれば、実施の形態2による効果に加え、同一グループに属する複数の電子POP広告端末111〜11iに配信するリクエスト表示データや優先表示データを、同グループに属する2次サーバ50が、電子POP広告端末111〜11i間における選択項目の選択回数に応じて提供することができるので、展示場など一定の範囲での顧客の関心度の傾向が、情報送受信サーバ1によって得られる全電子POP広告端末111〜11nでの関心度とは大きく異なる場合などにも、その展示場などの範囲内での関心度調査がおこなえるとともに、その範囲内でのみ集客力のある広告情報を迅速に提供することかできる。
【0088】
なお、上述した実施の形態6の説明では、選択回数のみを優先度の指標としたが、実施の形態4および5のように閲覧時間を優先度の指標としたり、選択回数と閲覧時間をともに優先度の指標にしてもよい。
【0089】
実施の形態7.
つぎに、実施の形態7にかかる電子POP広告システムについて説明する。実施の形態7にかかる電子POP広告システムは、上述した実施の形態1〜6に示した情報送受信サーバ1の管理データ、すなわち選択項目ごとの表示データ、選択回数、閲覧時間および優先表示データにアクセス可能なWebサーバを備え、インターネットに接続可能なWeb端末からそれら管理データを閲覧できることを特徴としている。
【0090】
図13は、実施の形態7にかかる電子POP広告システムの概略構成を示すブロック図である。なお、図13において、図1と共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。図13に示すように、実施の形態7にかかる電子POP広告システムは、情報送受信サーバ1に接続されたWebサーバ5と、Webサーバ5にインターネット8を介してアクセス可能なWeb端末9を備えて構成される。なお、情報送受信サーバ1に接続される入出力端末4や図1に示した電子POP広告端末11kもこのシステムに含まれる。
【0091】
Webサーバ5は、Web端末9の要求に応じて、いわゆるWebページを配信する装置であり、そのWebページを、情報送受信サーバ1が管理する上記各種データに基づいて作成する。また、Web端末9は、汎用的なコンピュータシステムやインターネット・アプライアンスである。
【0092】
以下に、実施の形態7にかかる電子POP広告システムの動作について説明する。特に、ここでは、実施の形態1で説明した情報送受信サーバによって管理されるデータをWebサーバ5が共有する場合を説明する。図14は、実施の形態7にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。
【0093】
図14において、まず、Web端末9は、所定のURL(Uniform Resource Locator)を指定することで、Webサーバ5にアクセスし、商品の広告ページの配信を要求する(ステップS401)。Webサーバ5は、広告ページの配信要求を受信すると、情報送受信サーバ1のデータベースから優先表示データと選択項目に関する情報を特定/抽出し(ステップS501)、優先表示データがトップページに表示されるような広告ページを編成して(ステップS502)、その広告ページをWeb端末9に返信する(ステップS503)。
【0094】
Web端末9は、広告ページを受信すると、その広告ページ、すなわち優先表示データを表示し(ステップS402)、ユーザによって、その広告ページ上に配置された選択項目ボタンが選択されると(ステップS403肯定)、その選択項目にリンクされたWebページの配信要求、すなわち選択項目についての情報をWebサーバ5に送信する(ステップS404)。
【0095】
Webサーバ5は、選択項目についての情報を受信すると(ステップS504肯定)、その選択項目に対応する表示データ、すなわちリクエスト表示データを、情報送受信サーバ1のデータベースから特定/抽出し(ステップS505)、抽出したリクエスト表示データからWebページ(リクエストページ)を編成して(ステップS506)、そのリクエストページをWeb端末9に返信する(ステップS507)。この際、Webサーバ5は、ステップS504において受信した選択項目についての情報をその受信通知とともに情報送受信サーバ1に送信する(ステップS508)。
【0096】
情報送受信サーバ1は、選択項目についての情報を受信すると、図3に示したステップS205、S206と同様に、該当する選択項目に対応する選択回数を1だけ積算し、その結果を表示する。一方、Web端末9は、リクエストページを受信すると、受信したリクエストページを表示し(ステップS405)、ユーザによる他の選択項目ボタン等の選択を待つ。
【0097】
以上に説明したとおり、実施の形態7にかかる電子POP広告システムによれば、実施の形態1において説明した情報送受信サーバ1にアクセスできるWebサーバ5を備え、Web端末9による選択項目の選択を情報送受信サーバ1に通知するので、電子POP広告端末が設置された範囲に限られない広範な関心度調査が実施でき、その調査精度を向上させることができる。
【0098】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、この発明によれば、情報送受信サーバにおいて一元管理された商品に関する情報を複数の電子POP広告端末装置に一斉に送信することができるとともに、各電子POP広告端末装置において選択表示された商品の情報をその選択がおこなわれた時点で回収することができ、また、電子POP広告端末装置において、優先的に表示する商品の情報を設定することができるので、従来の紙媒体によるPOP広告の変更時に生じていた印刷物の再作成時間や説明員の育成時間を削減することができるとともに、関心度が最も高い広告情報が何であるかを知得でき、また、説明員の個人能力の違いによる問題も発生しないという効果を奏する。
【0099】
つぎの発明によれば、複数の電子POP広告端末装置においてその時点で関心度の高い選択項目を各電子POP広告端末装置で優先的に表示することができるので、従来において聞き取り調査等の手間を必要としていた購入前顧客の商品に対する関心度調査を洩れなくかつリアルタイムにおこなうことができ、その関心度に応じて顧客に訴える情報を変更するなどの柔軟な対応が可能となるとともに、展示物への集客効果をより高めることができるという効果を奏する。
【0100】
つぎの発明によれば、選択項目ごとの選択回数を項目選択情報に含めるので、その選択回数を関心度の調査の指標として利用することができるという効果を奏する。
【0101】
つぎの発明によれば、選択項目に対応する表示データの表示時間を項目選択情報に含めるので、その表示時間を関心度の調査の指標として利用することができるという効果を奏する。
【0102】
つぎの発明によれば、例えば、同一グループに属する複数の電子POP広告端末装置に配信する表示データや優先表示データを、同グループに属する2次サーバが、それら電子POP広告端末装置間において収拾した選択項目情報に応じて提供することができるので、展示場など一定の範囲での顧客の関心度の傾向が、情報送受信サーバによって得られる全電子POP広告端末装置での関心度とは大きく異なる場合などにも、その展示場などの範囲内での関心度調査がおこなえるとともに、その範囲内でのみ集客力のある広告情報を迅速に提供することができるという効果を奏する。
【0103】
つぎの発明によれば、Webサーバによって、情報送受信サーバと同様の環境をインターネット上に提供することができるので、電子POP広告端末装置が設置された範囲に限られない広範な関心度調査が実施でき、その調査精度を向上させることができるという効果を奏する。
【0104】
つぎの発明によれば、例えば、情報送受信サーバから配信された商品に関する表示データのうちの一つを優先的に顧客等に提示できるとともに、顧客等によって選択された選択内容を上記情報送受信サーバ等に提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態にかかる電子POP広告システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態にかかる電子POP広告システム電子POP広告端末の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 実施の形態1にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。
【図4】 優先表示データによる広告情報が表示された状態の電子POP広告端末の外観例を示す図である。
【図5】 選択項目の選択によって広告情報が置換表示された状態の電子POP広告端末の外観例を示す図である。
【図6】 実施の形態2にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。
【図7】 実施の形態3にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。
【図8】 実施の形態4にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。
【図9】 実施の形態5にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。
【図10】 実施の形態6にかかる電子POP広告システムの概略構成を示すブロック図である。
【図11】 実施の形態6にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。
【図12】 実施の形態6にかかる電子POP広告システムにおける2次サーバの動作を示すフローチャートである。
【図13】 実施の形態7にかかる電子POP広告システムの概略構成を示すブロック図である。
【図14】 実施の形態7にかかる電子POP広告システムの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 情報送受信サーバ、2 通信回線、3 グループ、4 入出力端末、5 情報送受信サーバ、111〜11n 電子POP広告端末、13 入力装置、14記憶装置、15 人感センサ、16 制御装置、17 送受信装置、50 2次サーバ、51 2次入出力端末。

Claims (4)

  1. 商品の広告を表示した表示データを管理する情報送受信サーバと、前記表示データを通信回線を介して受信し、受信した表示データを表示する複数の電子POP広告端末装置と、を具備した電子POP広告システムにおいて、
    前記情報送受信サーバは、同一の商品に関する複数の情報をそれぞれ異なる表示データとして保持するとともに、前記異なる表示データのうちの一つを前記電子POP広告端末装置に送信し、
    前記電子POP広告端末装置は、前記情報送受信サーバから受信した表示データを表示する表示手段と、前記異なる表示データのいずれかを選択項目として選択する入力手段と、前記電子POP広告端末装置近傍の人体の存在を感知する人体感知手段とを備えるとともに、前記人体感知手段によって所定時間内に人体の存在が感知されない場合に第1の優先表示データを表示し、前記入力手段によって前記選択項目が選択された際に、当該選択項目に関する項目選択情報を前記情報送受信サーバに送信し、
    前記情報送受信サーバは、前記異なる表示データのうちの受信した前記項目選択情報に応じた前記選択項目の表示データを前記電子POP広告端末装置に送信し、
    前記電子POP広告端末装置は、前記人体感知手段により人体の存在が検知されたことに応じて前記選択項目の表示データの連続閲覧時間を計測し始め、前記人体感知手段により人体の存在が検知されなくなったことに応じて前記選択項目の連続閲覧時間の計測値を確定させることにより、前記人体感知手段により人体の存在が感知されている状態における前記選択項目の表示データの連続閲覧時間を計測して前記情報送受信サーバに送信し、
    前記情報送受信サーバは、前記複数の電子POP広告端末装置について選択項目毎の積算閲覧時間を管理し、積算閲覧時間の管理情報における前記選択項目の積算閲覧時間を受信した前記選択項目の表示データの連続閲覧時間で更新し、更新後の積算閲覧時間の管理情報における積算閲覧時間の最も長い選択項目の表示データを第2の優先表示データに設定して前記電子POP広告端末装置に送信し、
    前記電子POP広告端末装置は、前記人体感知手段によって所定時間内に人体の存在が感知されない場合に、受信した前記第2の優先表示データを表示する
    ことを特徴とする電子POP広告システム。
  2. 前記情報送受信サーバと前記電子POP広告端末装置との間で通信を仲介するとともに、前記情報送受信サーバによって管理される表示データとは異なる表示データを管理するサーバを備え、
    前記情報送受信サーバは、前記項目選択情報を前記サーバから受信するとともに、受信した項目選択情報に対応する表示データを前記サーバに送信し、
    前記電子POP広告端末装置は、前記表示データを前記サーバから受信するとともに、前記項目選択情報を前記サーバに送信し、
    前記サーバは、前記電子POP広告端末装置から受信した項目選択情報が所定の選択項目を示す場合に、前記表示データを前記電子POP広告端末装置に送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子POP広告システム。
  3. 前記情報送受信サーバによって管理される表示データおよび項目選択情報にアクセスするとともに、前記表示データをWebページとしてインターネット上に配信するWebサーバを備え、
    前記Webサーバは、当該WebサーバにアクセスしたWeb端末装置によって配信要求された表示データに関する情報を、前記項目選択情報として前記情報送受信サーバに送信する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子POP広告システム。
  4. 同一の商品に関する複数の情報をそれぞれ異なる表示データとして通信回線を介して受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された表示データを表示する表示手段と、
    前記異なる表示データのいずれかを選択項目として選択する入力手段と、
    近傍の人体の存在を感知する人体感知手段と、
    前記人体感知手段によって所定時間内に人体の存在が感知されない場合に、第1の優先表示データを前記表示手段に表示させ、前記入力手段によって前記選択項目が選択された際に、当該選択項目に関する項目選択情報を生成する生成手段と、
    前記項目選択情報を前記通信回線上に送信する送信手段と、
    計時手段と、
    を備え、
    前記受信手段は、前記通信回線を介して、前記目選択情報に応じた前記選択項目の表示データを受信し、
    前記表示手段は、前記受信手段により受信された前記選択項目の表示データを表示し、
    前記計時手段は、前記人体感知手段により人体の存在が検知されたことに応じて前記選択項目の表示データの連続閲覧時間を計測し始め、前記人体感知手段により人体の存在が検知されなくなったことに応じて前記選択項目の連続閲覧時間の計測値を確定させることにより、前記人体感知手段により人体の存在が感知されている状態における前記選択項目の表示データの連続閲覧時間を計測し
    前記送信手段は、前記計測された前記選択項目の表示データの連続閲覧時間を前記通信回線上に送信し、
    前記受信手段は、前記通信回線を介して、前記送信手段により送信された前記選択項目の表示データの連続閲覧時間に応じて設定された第2の優先表示データを受信し、
    前記生成手段は、前記人体感知手段によって所定時間内に人体の存在が感知されない場合に、前記第2の優先表示データを前記表示手段に表示させる
    ことを特徴とする電子POP広告端末装置。
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