JP4683647B2 - フロントフォーク - Google Patents

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Description

この発明は、フロントフォークに関し、特に、二輪車たる自転車の前輪側に装備されて下端部で前輪を懸架するフロントフォークの改良に関する。
近年の二輪車たる自転車にあっては、たとえば、長時間走行やオフロード走行を有利にする上から、あるいは、駐輪時や搬送時などのいわゆる取り扱い時の負担を軽減する上から、可能な限りに車体重量の軽減化を図るとしている。
そして、特に、オフロード仕様の自転車にあっては、乗り心地を改善するために、ダンパやバネなどのクッションユニットを後輪側に装備するだけでなく、前輪側にも油圧緩衝器として機能するフロントフォークを装備するとしている。
ところで、自転車の前輪側にフロントフォークを装備するについて、同じ二輪車たる自動二輪車用として開発されているフロントフォークを単に小型化しただけで、自動二輪車と比較すれば車体重量が大幅に小さくなる自転車の前輪側に装備する場合には、自転車における重量の軽減化には必ずしも寄与することにはならないと指摘される可能性がある。
そこで、フロントフォークにおける重量軽減化を図る方策として、たとえば、特許文献1に開示されているように、フロントフォークにおける構成部品たる車体側チューブや車輪側チューブを、たとえば、炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRPと略称する)パイプで形成することが提案されることになる。
そして、車輪側チューブをCFRPパイプで形成するとき、この車輪側チューブには、上記の特許文献1にも開示されているように、多くの場合に、接着材を利用してアクスルブラケットが連結されるとしている。
と言うのも、車輪側チューブが金属パイプからなる旧来のフロントフォークにあっては、たとえば、特許文献2に示すように、車輪側チューブの下端部にアクスルブラケットが螺着されるとしているが、これは、両者が共に金属材からなるから、車輪側チューブの下端部の外周およびアクスルブラケットの立ち上り部の内周に対する螺条の形成が容易に可能になることに基づく。
一方、凡そ車輪側チューブにアクスルブラケットを連結する場合に、接着材を利用する、あるいは、螺着によるのいずれによる場合にも、車輪側チューブの内側たる内部からの作動油の漏れは、これを絶対的に阻止する必要があり、その観点からは、特許文献1および特許文献2のいずれにあっても、車輪側チューブとアクスルブラケットとの間にはシール部材が配在されていわゆる液密性が保障されるとしている。
特開2005‐265129号公報(明細書中の段落0028,同0040,図6) 特開2003‐222177号公報(明細書中の段落0018,図2)
しかしながら、凡そ車輪側チューブにアクスルブラケットを連結するのにあって、車輪側チューブが金属パイプからなるか、あるいは、上記したCFRPパイプからなるかに拘わりなく、接着材の利用によること自体には問題はないと言い得る反面、シール部材の配在場所に関して些か問題を生じる可能性がある。
すなわち、特許文献1に開示されているところでは、車輪側チューブの内側たる内部からの作動油の漏れを阻止するシール部材は、車輪側チューブの下端部の内側に収装のロアキャップの外周に形成された環状溝内に収装されながら車輪側チューブの下端部の内周に密接するように配在されてなるとしている。
それゆえ、この特許文献1に開示されているところによる場合には、アクスルブラケットの立ち上り部と車輪側チューブの下端部との間に注入される接着材がこの部位だけでなく、車輪側チューブとロアキャップとの間にまで浸入することになり、言わば接着材を余計に要すことになる不具合がある。
そこで、車輪側チューブがCFRPパイプからなる場合でも、特許文献2に開示されているように、シール部材が金属材からなるアクスルブラケットの立ち上り部の内周に形成された環状溝内に収装されながら車輪側チューブの下端部の外周に密接されるとするのが好ましく、この場合には、上記したような接着材が車輪側チューブの内側にまで浸入するような不具合の招来を回避できことになる。
しかし、アクスルブラケットにおける立ち上り部と車輪側チューブの下端部との間に接着材を注入するについて、アクスルブラケットにおける立ち上り部の上端と車輪側チューブとの間を介するようにして接着材を注入する場合には、シール部材が車輪側チューブの開口端に近いところに位置決められていることもあって、シール部材の言わば上方に外部に流出しきれないエアが封入される事態が招来されて、接着材が完全に周りきらない接着不全状態が招来される危惧がある。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、凡そ車輪側チューブの下端部に接着材の利用でアクスルブラケットを連結する際にアクスルブラケットと車輪側チューブとの間に注入される接着材が確実に両者間の隙間に充填されるようにして完全な接着状態を実現できるフロントフォークを提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明によるフロントフォークの構成を、一つの手段では、車体側チューブと共にフォーク本体を形成する車輪側チューブの軸線方向に延びる筒状に形成の立ち上り部の内側に車輪側チューブの下端部を臨在させながら接着材の利用下に車輪側チューブの下端部に固着状態に連結されるアクスルブラケットを有すると共に、このアクスルブラケットが立ち上り部の下端に連続形成されて車輪側チューブの開口端たる下端を担持するボトム部を有してなるフロントフォークにおいて、車輪側チューブの下端とアクスルブラケットのボトム部との間に車輪側チューブの開口端部の内周に外周を対向させるシールケースが挟持されると共に、このシールケースに車輪側チューブの開口端部の内周に密接して周回するシール部材が保持されてなり、アクスルブラケットの立ち上り部と車輪側チューブの下端部との間がアクスルブラケットのボトム部に形成のエア抜き流路を介して外部に連通されてなるとする。
そして、他の手段では、車体側チューブと共にフォーク本体を形成する車輪側チューブの軸線方向に延びる筒状に形成の立ち上り部の内側に車輪側チューブの下端部を臨在させながら接着材の利用下に車輪側チューブの下端部に固着状態に連結されるアクスルブラケットを有すると共に、このアクスルブラケットが立ち上り部の下端に連続形成されて車輪側チューブの開口端たる下端を担持するボトム部を有してなるフロントフォークにおいて、車輪側チューブの下端とアクスルブラケットのボトム部との間に車輪側チューブの開口端部の内周に外周を対向させるシールケースが挟持されると共に、このシールケースに車輪側チューブの開口端部の内周に密接して周回するシール部材が保持されてなり、アクスルブラケットの立ち上り部と車輪側チューブの下端部との間がアクスルブラケットのボトム部とこのボトム部に連結されるロアキャップ部材との間に形成のエア抜き流路を介して外部に連通されてなるとする。
それゆえ、この発明にあっては、車体側チューブと共にフォーク本体を形成する車輪側チューブにおける下端部と、この下端部の外周に介装されるアクスルブラケットにおける筒状の立ち上り部との間に接着材を注入するとき、この接着材を注入させる言わば隙間がエア抜き流路を介して外部に連通されているから、接着材の注入によって隙間内にエアが残留される危惧がなく、隙間中に接着材が充填されなくなる部位を発現させずして接着不全状態を招来させなくなる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、図1に示すフロントフォークは、二輪車たる自転車の前輪側に装備されて下端部で前輪を懸架するもので、車体側チューブと車輪側チューブ1とからなるフォーク本体内にバネ要素たる懸架バネを収装していて、この懸架バネの附勢力によってフォーク本体が伸長方向に附勢されてなるとしている。
そして、このフロントフォークは、フォーク本体の軸芯部にダンパを有していて、このダンパがフォーク本体の伸縮作動時に同期して伸縮作動し、このとき、減衰力を発生して走行中の自転車の前輪に入力される路面振動を吸収する油圧緩衝器として機能するとしている。
ちなみに、このフロントフォークにおいて、フォーク本体およびダンパについては、特別な構成を有することが要請されるものではく、したがって、フォーク本体およびダンパのそれぞれの構成については、正立型に設定されているか倒立型に設定されているかを含めて、周知の構成が採用されて良い。
なぜならば、この発明が意図するところは、接着材を利用して後述するアクスルブラケット2を車輪側チューブ1に固定状態に連結する場合における接着不全状態の発現を阻止することであるから、フォーク本体が正立型とされて車輪側チューブ1が大径のアウターチューブからなるか、あるいは、フォーク本体が倒立型とされて車輪側チューブ1が小径のインナーチューブからなるかは基本的には問題にならないからである。
なお、フォーク本体がいわゆる倒立型に設定されていて、アウターチューブが車体側チューブとされて自転車におけるハンドル側に連結され、インナーチューブが車輪側チューブ1とされて自転車における前輪を連結させる場合には、フロントフォークにおけるいわゆる下端側の質量を小さくすることによるバネ下荷重の軽減が可能になり、自転車におけるハンドルの操作性を向上させる上で有利となる。
ところで、図示するところは、フォーク本体が倒立型からなり、したがって、車輪側チューブ1がインナーチューブからなる場合を示すものであるが、この実施形態では、この車輪側チューブ1がCFRPパイプからなりながら金属製のアクスルブラケット2を接着材の利用で固定状態に連結させてなる、すなわち、固着させてなるとしている。
このように、車輪側チューブ1がCFRPパイプからなるとすることで、これがフォーク本体の構成部品とされるとき、軸方向部材としての機械的強度を備えるのはもちろんのことであろうが、少なくとも、これが金属材のみからなる場合に比較して、フォーク本体における重量の軽減化に寄与することになり、このフォーク本体を有するフロントフォークを前輪側に装備する自転車における重量の軽減化に寄与することになる。
それゆえ、この自転車における重量の軽減化に寄与する観点からすれば、この車輪側チューブ1と共にフォーク本体を構成する車体側チューブについてもCFRPパイプからなるとしてその軽量化が図られるのが好ましいことになる。
ちなみに、車体側チューブもCFRPパイプからなるとする場合に、この車体側チューブは、CFRPパイプの内周に金属パイプを一体的に連設させてなるとするのが好ましいであろう。
そして、車体側チューブがCFRPパイプの内周に金属パイプを一体に連設させてなるとするとき、車輪側チューブ1は、たとえば、上端部に金属材からなる筒状部材を連結させると共に、この筒状部材の外周にブッシュ部材を介装させ、さらに、このブッシュ部材の外周を車体側チューブにおける金属パイプの内周に摺接させるようにする、すなわち、車輪側チューブ1の上端部を軸受状態にして車体側チューブの内周に摺接させるようにし、車輪側チューブ1がいわゆる傾斜した態勢で車体側チューブに対して出没しないようにするのが好ましいであろう。
なお、車輪側チューブ1を出没可能に挿通させる車体側チューブにおける開口端部が内周にブッシュ部材を有していて、このブッシュ部材を車輪側チューブ1の外周に摺接させる場合には、このブッシュ部材が上記した車輪側チューブ1側に保持されたブッシュ部材と共にこのフォーク本体における軸受構造を構成することになるであろう。
そして、車輪側チューブ1にあって、上記した車体側チューブにおける開口端部の内周に保持されるブッシュ部材が摺接することになる外周部に金属パイプが一体に連設されてなるとしても良く、この場合に、金属パイプが後述するアクスルブラケット2の配設部位まで及ぶとする場合には、アクスルブラケット2の連結に起因する車輪側チューブ1における曲げ応力の集中による曲がりや破断の発現阻止に有効となるであろう。
つぎに、このフロントフォークにあって、車輪側チューブ1の下端部11にアクスルブラケット2を固着させるについては、アクスルブラケット2の筒状に形成の、すなわち、車輪側チューブ1における下端部11の外周に沿うように車輪側チューブ1の軸線方向に延びる円筒状に形成の立ち上り部21の内側に車輪側チューブ1の下端部11を臨在させる、すなわち、導入させると共に、この状態下に車輪側チューブ1における下端部11の外周とアクスルブラケット2における立ち上り部21の内周との間に接着材を注入して固定状態に連結する、すなわち、両者の一体化を図ることによるとしている。
このとき、アクスルブラケット2は、図示するところでは、アルミ材などの軽金属材で形成されてフォーク本体における軽量化に寄与するとし、また、立ち上り部21には、自転車の前輪の軸を連結させる車軸把持部22と、ブレーキ機構を連結させるブレーキキャリパー部23とが一体に連設されてなるとしている。
それゆえ、このアクスルブラケット2にあっては、車輪側チューブ1の下端部11をアクスルブラケット2の立ち上り部21の内側に導入すると共に、両者の間に、たとえば、エポキシ樹脂などからなる接着材を注入して両者間の一体化を図ることで、車輪側チューブ1の下端部11との間におけるいわゆるガタツキの発生を阻止できると共に、自転車における前輪をフロントフォークに確実に懸架させることが可能になり、また、アクスルブラケット2が車輪側チューブ1の下端部11の外周で周方向に回動するのを効果的に阻止し得ると共に、両者間に水が浸入する不具合の招来を排除できることになる。
ところで、車輪側チューブ1の下端部11にアクスルブラケット2を連結するのにあって、図1に、すなわち、図2に示すところでは、車輪側チューブ1の図中で下端となる開口端は、アクスルブラケット2のボトム部24で閉塞されるとしており、このとき、このボトム部24と車輪側チューブ1の開口端たる下端との間に後述するシールケース3が固定状態に挟持されてなるとしている。
そして、車輪側チューブ1の下端部11にアクスルブラケット2を連結するのにあって、図3に示すところでは、車輪側チューブ1の開口端は、アクスルブラケット2のボトム部24に螺着されたロアキャップ4で閉塞されるとしており、この場合にも、アクスルブラケット2のボトム部22は、車輪側チューブ1の下端との間にシールケース3を固定状態に挟持するとしている。
一方、シールケース3は、環状に形成されて車輪側チューブ1の開口端部の内側に臨在される本体部31を有してなると共に、この本体部31の下端外周部がフランジ状に形成された鍔部32とされてなとしている。
そして、このシールケース3にあって、本体部31は、外周に周方向に形成された横向きの環状凹溝31aを有すると共に、この環状凹溝31aに外周が車輪側チューブ1の開口端部の内周に密接して周回する、たとえば、Oリングからなるシール部材5を保持してなるとしている。
そしてまた、このシールケース3にあって、本体部31は、図2に示すところでは、ボトム部24にあって実質的に車輪側チューブ1の開口端を閉塞することになる底蓋部24aの上端面に対向する下端面に周方向に形成された下向きの環状凹溝31bを有すると共に、この環状凹溝31bに外周が上記のボトム部24の底蓋部24aの上端面に密接して周回する、たとえば、Oリングからなるシール部材6を保持してなるとしている。
さらに、このシールケース3にあって、鍔部32は、車輪側チューブ1の下端とアクスルブラケット2のボトム部24との間に挟持されてなるとしており、これによって、シールケース3を所定位置に定着させるとしている。
それゆえ、このシールケース3を車輪側チューブ1の開口端部の内周に定着させるについて、たとえば、車輪側チューブ1側およびシールケース3側にそれぞれ螺条を形成し、両者を螺合させるとする場合に比較して、部品加工に要する手間を大幅に削減でき、部品コストの高騰化を抑えることによる製品コストの低廉化に寄与することになる。
のみならず、CFRPパイプからなる車輪側チューブ1の内周に螺条を、たとえば、後加工で形成するのは不可能と言って良い程に困難であり、また、いわゆる素材段階で車輪側チューブ1の内周に螺条を形成するのは部品コストの大幅な高騰化を招来することを鑑みれば、このシールケース3の所定位置への定着が車輪側チューブ1の下端とアクスルブラケット2のボトム部24との挟持によることの効果は、図り知れない程大きいものとなると言えるであろう。
以上のように形成されたシールケース3を有するフォーク本体の下端部にあっては、すなわち、アクスルブラケット2の立ち上り部21の内側に車輪側チューブ1の下端部11を導入させると共に、その両者間に接着材を注入して両者の一体化を図る場合には、前記したように、両者間にエアが残留して接着材が周りきれない部位を発現させること、すなわち、接着不全状態を発現させることは、厳重にこれを阻止しなければならない、
そこで、この発明では、アクスルブラケット2の立ち上り部21と車輪側チューブ1の下端部11との間への接着材の注入時に、両者間のエアがエア抜き流路を介して外部に排出されるようにするもので、図2に示すところでは、このエア抜き流路がアクスルブラケット2のボトム部24に形成された、すなわち、開穿された穿孔24bからなるとしている。
そして、図3に示すところでは、エア抜き流路がアクスルブラケット2のボトム部24と、このボトム部24に連結される、すなわち、螺着されるロアキャップ部材4との間に形成されてなるとしている。
すなわち、図3に示すエア抜き流路は、アクスルブラケット2のボトム部24の螺条24cとロアキャップ部材4の螺条4aとからなる螺条隙間で形成されるとしている。
それゆえ、エア抜き流路が上記の螺条隙間からなるとする場合には、上記のボトム部24における穿孔24bのようにわざわざこれを穿孔する場合に比較して、部品加工に要す手間を省けることになる。
なお、この図3に示すところにあって、環状に形成されたシールケース3の内周には、ロアキャップ部材4の上端部たるガイド部41の外周がシール部材7の配在下に密接するとして、この両者間における圧抜けが阻止されるとしている。
以上のように形成されたシールケース3は、図2に示すところでは、本体部31が保持するシール部材5,6で車輪側チューブ1の内側からの油圧が、すなわち、作動油がいわゆる車輪側チューブ1外に抜け出るのを阻止することになる。
そして、図3に示すシールケース3は、ロアキャップ部材4のガイド部41が保持するシール部材7と協働して本体部31が保持するシール部材5で車輪側チューブ1の内側からの作動油が車輪側チューブ1外に抜け出るのを阻止することになる。
そしてまた、上記のようにシール部材5,6,7が機能しているときに、アクスルブラケット2の立ち上り部21と車輪側チューブ1の下端部11との間に接着材を注入することで、この接着材が車輪側チューブ1の内側に流入しないのはもちろんのこと、このとき、接着材が注入される隙間がエア抜き流路を介して外部に連通されてなるとするから、この接着材が注入される隙間にエアが封じ込められるように残留することがなく、接着材が周りきれない部位が出現する接着不全状態の発現を阻止し得ることになる。
ところで、接着材の注入についてだが、所定部位たるアクスルブラケット2の立ち上り部21と車輪側チューブ1の下端部11との間に接着材をいわゆる完全な状態に充填し得る限りには、任意の注入方法が選択されて良い。
そこで、たとえば、図1中に矢印aで示すように、アクスルブラケット2の立ち上り部21と車輪側チューブ1の下端部11との間の上端から接着材を注入するとしても良く、また、図2中に破線図で示すように、アクスルブラケット2の立ち上り部21に横孔21aが開穿されると共に、破線矢印bで示すように、この横孔21aを利用して接着材を注入するとしても良い。
そして、上記の横孔21aを利用する場合には、接着材が上記のアクスルブラケット2の立ち上り部21と車輪側チューブ1の下端部11との間の上端から漏れ出るようになることを確認することで、また、いわゆる下方のエア抜き流路から接着材が漏れ出るようになることを確認することで、アクスルブラケット2の立ち上り部21と車輪側チューブ1の下端部11との間に接着材が完全に充填されたことを確認し得ることになる。
ちなみに、図3に示すところでは、ロアキャップ部材4が接着材によってアクスルブラケット2のボトム部24に一体化されて爾後これを取り外すことが不能になるが、たとえば、このロアキャップ部材4の内側にベースバルブ部構造を有するような場合には、このロアキャップ部材4をケース部材にするようにして、ベースバルブ部構造をこのロアキャップ部材4から分離できるようにするのが好ましいであろう。
以上からすれば、図2に示すエア抜き流路は、アクスルブラケット2におけるボトム部24に開穿の穿孔24bからなるとし、また、図3に示すエア抜き流路は、アクスルブラケット2のボトム部24の螺条24cとロアキャップ部材4の螺条4aとからなる螺条隙間で形成されるとしているが、凡そ、接着材を注入するときに、エア抜き流路がアクスルブラケット2の立ち上り部21と車輪側チューブの下端部11との間にエアを残留させない限りには、たとえば、ロアキャップ部材4に開穿される穿孔からなるなど任意の構成とされて良い。
前記したところは、フォーク本体を構成する車輪側チューブ1がCFRPパイプからなる場合を例にして説明したが、この発明が意図するところからすれば、アクスルブラケット2を車輪側チューブ1に連結する際に凡そ接着材を利用する限りには、車輪側チューブ1がCFRPパイプからなるのに代えて金属材からなるとしても良く、その場合におけるこの発明の作用効果が異なるものでないことはもちろんである。
そして、前記したところでは、アクスルブラケット2は、金属材からなるとしたが、この発明が意図するところからすれば、車輪側チューブ2およびアクスルブラケット2がCFRP以外の樹脂材からなる場合にも、この発明を具現化できることはもちろんである。
この発明によるフロントフォークの下端側部を一部破断して示す縦断面図である。 車輪側チューブの下端とアクスルブラケットのボトム部との間にシールケースが挟持されている状態を拡大して示す部分縦断面図である。 他の実施形態によるシールケースの配置状態を図2と同様に示す図である。
符号の説明
1 車輪側チューブ
2 アクスルブラケット
3 シールケース
4 ロアキャップ部材
4a,24c エア抜き流路を形成する螺条
5,6,7 シール部材
11 下端部
21 立ち上り部
24 ボトム部
24b エア抜き流路
31 本体部
32 鍔部

Claims (4)

  1. 車体側チューブと共にフォーク本体を形成する車輪側チューブの軸線方向に延びる筒状に形成の立ち上り部の内側に車輪側チューブの下端部を臨在させながら接着材の利用下に車輪側チューブの下端部に固着状態に連結されるアクスルブラケットを有すると共に、このアクスルブラケットが立ち上り部の下端に連続形成されて車輪側チューブの開口端たる下端を担持するボトム部を有してなるフロントフォークにおいて、車輪側チューブの下端とアクスルブラケットのボトム部との間に車輪側チューブの開口端部の内周に外周を対向させるシールケースが挟持されると共に、このシールケースに車輪側チューブの開口端部の内周に密接して周回するシール部材が保持されてなり、アクスルブラケットの立ち上り部と車輪側チューブの下端部との間がアクスルブラケットのボトム部に形成のエア抜き流路を介して外部に連通されてなることを特徴とするフロントフォーク。
  2. 車体側チューブと共にフォーク本体を形成する車輪側チューブの軸線方向に延びる筒状に形成の立ち上り部の内側に車輪側チューブの下端部を臨在させながら接着材の利用下に車輪側チューブの下端部に固着状態に連結されるアクスルブラケットを有すると共に、このアクスルブラケットが立ち上り部の下端に連続形成されて車輪側チューブの開口端たる下端を担持するボトム部を有してなるフロントフォークにおいて、車輪側チューブの下端とアクスルブラケットのボトム部との間に車輪側チューブの開口端部の内周に外周を対向させるシールケースが挟持されると共に、このシールケースに車輪側チューブの開口端部の内周に密接して周回するシール部材が保持されてなり、アクスルブラケットの立ち上り部と車輪側チューブの下端部との間がアクスルブラケットのボトム部とこのボトム部に連結されるロアキャップ部材との間に形成のエア抜き流路を介して外部に連通されてなることを特徴とするフロントフォーク。
  3. シールケースが環状に形成されて車輪側チューブの開口端部の内側に臨在される本体部の外周にシール部材を保持してなると共に、本体部の下端外周部がフランジ状に形成された鍔部とされてなり、この鍔部が車輪側チューブの下端とアクスルブラケットのボトム部との間に挟持されてなる請求項1または請求項2に記載のフロントフォーク。
  4. 車輪側チューブが炭素繊維強化プラスチックパイプからなる請求項1または請求項2に記載のフロントフォーク。
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