JP2020041571A - 車両用緩衝装置 - Google Patents

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佳史 池田
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Abstract

【課題】軽量化を図ることができる車両用緩衝装置1を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、シリンダ2と、シリンダ2の外周側に接合された樹脂製のステー9と、を備えた車両用緩衝装置1であって、ステー9(30,40)は、シリンダ2の外周面から突出して支持する支持部31,41と、シリンダ2の外周面に接合される接合部32,42と、を備えていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用緩衝装置に関する。
車両用緩衝装置は、車体と車輪の間に介設されて車体の振動を減衰させる装置である。このような車両用緩衝装置におけるシリンダの構造として、一つの筒で構成される単一筒構造と、内筒と外筒で構成される二重筒構造が挙げられる。また、シリンダの外周面には、ナックルブラケットが溶接されており、このナックルブラケットを介してナックルと連結している(下記特許文献参照)。
ところで、車両用緩衝装置のシリンダの外周側には、上記ナックルブラケット以外に、スタビライザを支持するためのスタビライザ用ステー、ブレーキホースを支持するためのブレーキホース用ステー、及びにABSのハーネスを支持するためのABS用ステーが接合されている場合がある。以下、スタビライザ用ステーとブレーキホース用ステーとABS用ステーを総称して「ステー」という。このようなステーは、従来から金属材料で形成され、ナックルブラケットと同じように、シリンダの外周面に溶接されている。
実開平04-96637号公報
しかしながら、ステー及びナックルブラケットが金属材料で形成されていることから、車両用緩衝装置の重量化の一因となっている。
本発明は、このような課題を解決するために創作されたものであり、軽量化を図ることができる車両用緩衝装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両用緩衝装置は、シリンダと、前記シリンダの外周側に接合された樹脂製のステーと、を備えた車両用緩衝装置であって、前記ステーは、前記シリンダの外周面から突出して支持する支持部と、前記シリンダの外周面に接合される接合部と、を備えていることを特徴とする。
または、前記課題を解決するため、本発明に係る車両用緩衝装置は、シリンダと、前記シリンダの外周側に接合された樹脂製のナックルブラケットと、を備えた車両用緩衝装置であって、前記ナックルブラケットは、前記シリンダの外周面から突出してナックルを支持するナックル支持部と、前記シリンダの外周面に接合される接合部と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、ステー又はナックルブラケットが樹脂製であることから、従来の車両用緩衝装置よりも軽量化を図れる。
第1実施形態の車両用緩衝装置を後方から視た背面図である。 シリンダを軸方向に切った断面図である。 (a)は図1のIIIA−IIIA線矢視断面図であり、(b)は図1のIIIB−IIIB線矢視断面図である。 第2ステー接合部と円筒部の溶着工程を示す概略図である。 変形例に係る第2ステー接合部と円筒部の溶着工程を示す概略図である。 第2実施形態の車両用緩衝装置の概略図である。 第3実施形態の車両用緩衝装置の概略図である。 第4実施形態の車両用緩衝装置の概略図である。 図8のIX−IX線矢視断面図である。
次に本発明の各実施形態を説明する。なお、各実施形態で共通する技術的要素には、共通の符号を付するとともに説明を省略する。
(第1実施形態)
図1に示すように、車両用緩衝装置1は、シリンダ2と、アッパマウント3aを介して上端が車体100に取り付けられるピストンロッド3とを備えている。
シリンダ2は、ピストンロッド3の下部が収容される内筒10(図2参照)と、内筒10を囲む金属製の外筒11とを備えている。また、外筒11の下部には、ナックルブラケット4が接合され、外筒11の上部にロアスプリングシート5が接合されている。なお、外筒11内の構造については後述する。
ナックルブラケット4及びロアスプリングシート5は、金属製の部品である。
ナックルブラケット4は、円筒状の円筒部4aと、円筒部4aから径方向外側に延出するフランジ部4bとを備えている(図3(b)参照)。円筒部4a内に外筒11の下部が挿入され、円筒部4aが外筒11の外周面11aに溶接されている。また、フランジ部4bには、車輪Wを保持するナックル101がボルトBにより締結されている。
ロアスプリングシート5は、外筒11の外周面11aの上部に溶接され、アッパマウント3aに対し、ピストンロッド3の軸方向に対向している。そして、ロアスプリングシート5とアッパマウント3aとの間に懸架ばね6が配置されている。
また、シリンダ2の外周側にはステー9が接合している。
ステー9は、スタビライザ7の端部を支持する第1ステー30と、ブレーキ配管103とABS用ハーネス104を支持する第2ステー40とを備えている。
第1ステー30は、外筒11の外周面11aであってロアスプリングシート5の下方に接合されている。また、第2ステー40は、ナックルブラケット4における円筒部4aの外周面4cに接合している。第1ステー30と第2ステー40の詳細は後述する。
次に外筒11内の構造について図2を参照しながら説明する。
図2に示すように、内筒10の上開口と外筒11の上開口のそれぞれは、ロッドガイド20、オイルシール21およびキャップ22により閉塞されている。内筒10の下開口は、ボトムバルブ23により閉塞されている。外筒11の下開口は、底蓋24により閉塞されている。
内筒10内にはオイルが充填されている。内筒10内は、ピストンロッド3の下部に取り付けられたピストン部12によって仕切られ、上下に分かれている。つまり、内筒10内は、ピストン部12よりも下側に位置する下油室S1と、上側に位置する上油室S2とに分かれている。
内筒10の外周面と外筒11の内周面との間はリザーバ室Rを構成し、リザーバ室Rの下部にオイルが充填され、上部にガスが充填されている。
ピストン部12は、内筒10の内周面に摺動自在な略円柱状のピストンボディ13を備えている。また、ボトムバルブ23は、内筒10の下部を閉塞する略円柱状のボトムボディ25を備えている。ピストンボディ13及びボトムボディ25のそれぞれには、上下方向に貫通する複数のポートが形成されている。そして、車両用緩衝装置1に収縮するような荷重が作用すると、下油室S1内のオイルは、ポートを介して上油室S2及びリザーバ室Rに移動する。一方で、車両用緩衝装置1に伸長するような荷重が作用すると、上油室S2内及びリザーバ室R内のオイルは、ポートを介して下油室S1内に移動する。
以下、ピストンボディ13に形成された複数のポートのうち車両用緩衝装置1の収縮時にオイルが流れるポートを収縮側ポート13aといい、車両用緩衝装置1の伸長時にオイルが流れるポートを伸長側ポート13bという。ボトムボディ25に形成された複数のポートのうち車両用緩衝装置1の収縮時にオイルが流れるポートを収縮側ボトムポート25aといい、車両用緩衝装置1の伸長時にオイルが流れるポートを伸長側ボトムポート25bという。
ピストンボディ13の上側には、収縮側ポート13aの上開口を閉塞する収縮側バルブ14が設けられ、一方で、ピストンボディ13の下側には、伸長側ポート13bの下開口を閉塞する伸長側バルブ15が設けられている。
また、ボトムボディ25の下側には、収縮側ボトムポート25aの下開口を閉塞する収縮側ボトムバルブ26が設けられ、一方で、ボトムボディ25の上側には、伸長側ボトムポート25bの上開口を閉塞する伸長側ボトムバルブ27が設けられている。
収縮側バルブ14、伸長側バルブ15、収縮側ボトムバルブ26、及び伸長側ボトムバルブ27のそれぞれは、複数の鋼板(ばね板)を積層して成る。そして、車両用緩衝装置1の収縮時又は伸長時において、各ポートを介して各バルブに作用するオイルの圧力が所定値以上となった場合、その圧力値に比例するように撓み、ポートを開放する。
また、収縮側バルブ14、伸長側バルブ15、収縮側ボトムバルブ26、及び伸長側ボトムバルブ27のそれぞれには、図示しないオリフィスが形成されており、各ポートを介して各バルブに作用するオイルの圧力が所定値未満の場合、オリフィスを介してオイルが移動する。
以上から、車両用緩衝装置1の収縮速度が低速の場合、下油室S1から上油室S2に移動するオイルの流量と、下油室S1からリザーバ室Rに移動するオイルの流量は、収縮側バルブ14及び収縮側ボトムバルブ26のオリフィスによって所定量に制限される。
また、車両用緩衝装置1の伸長速度が中速以上の場合、下油室S1から上油室S2に移動するオイルの流量と、下油室S1からリザーバ室Rに移動するオイルの流量は、収縮側バルブ14及び収縮側ボトムバルブ26を構成する鋼板の撓み量に比例するように制限される。
一方で、車両用緩衝装置1の伸長速度が低速の場合、上油室S2から下油室S1に移動するオイルの流量と、リザーバ室Rから下油室S1に移動するオイルの流量は、伸長側バルブ15及びと伸長側ボトムバルブ27のオリフィスによって所定量に制限される。
また、車両用緩衝装置1の伸長速度が中速以上の場合、上油室S2から下油室S1に移動するオイルの流量と、リザーバ室Rから下油室S1に移動するオイルの流量は、伸長側バルブ15及びと伸長側ボトムバルブ27を構成する鋼板の撓み量に比例するように制限される。
以上のようにして、車両用緩衝装置1の収縮又は伸長に作用した荷重が減衰する。
次に、第1ステー30と第2ステー40について図3を参照しながら説明する。なお、図3において、外筒11内にある構成について省略している。
第1ステー30は、射出成型により形成された樹脂部品である。
図3(a)に示すように、第1ステー30は、外筒11の外周面11aから車幅方向内側に向って突出する第1支持部31と、外筒11の外周面11aに接合する環状の第1ステー接合部32を備えている。
図1に示すように、第1支持部31には、前後方向に貫通する貫通孔31aが形成されている。そして、貫通孔31a内にスタビライザ7の一端が差し込まれることで、第1支持部31がスタビライザ7の一端を支持している。
図3(a)に示すように、第1ステー接合部32は、円筒状を呈している。また、射出成形により第1ステー30を製造する際、金型内に外筒11がインサートされ、第1ステー接合部32と外筒11とが一体成形されている。つまり、第1ステー接合部32の内周面32aの全周は、外筒11の外周面11aと溶着している。
なお、外筒11の外周面11aにおいて第1ステー接合部32が溶着する部分は、エッチング処理又はレーザー加工により粗面化している。このため、第1ステー接合部32と外筒11との接合強度(溶着強度)が高い。
第2ステー40は、樹脂製の部品である。また、第2ステー40の製造に使用される樹脂は、後述する接合方法で外筒11と接合するため、熱可塑性樹脂が使用されている。なお、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP),ポリフェニレンスルファイド(PPS),ポリエーテルケトン(PEEK)などの熱可塑性樹脂が挙げられるが、本発明において特に限定されない。また、熱可塑性樹脂内に強化繊維を含んだ繊維強化樹脂により形成されてもよい。
図3(b)に示すように、第2ステー40は、ナックルブラケット4の円筒部4aから車幅方向内側に向って突出する第2支持部41と、円筒部4aの外周面4cに接合する第2ステー接合部42を備えている。
図1に示すように、第2支持部41は、板状に形成され、上下方向及び左右方向に延在している。また、第2支持部41には、車幅方向内端を切り欠いてなる係止孔41aが上下に2つ形成されている。この2つの係止孔41aには、ブレーキ配管103とABS用ハーネス104が係止されている。また、ブレーキ配管103とABS用ハーネス104は、図示しないバンドで第2支持部41に締め付けられている。
図3(b)に示すように、第2ステー接合部42は、上下方向から視て略C字状(半円状)を呈しており、ナックルブラケット4のフランジ部4bと接触しないようになっている。なお、第2ステー接合部42における周方向の中間部に第2支持部41が形成されている。第2ステー接合部42の内周面42aは、円筒部4aの外周面4cに溶着している。溶着方法は、外的加熱装置によって第2ステー接合部42に加圧力を加えながら第2ステー接合部42の内周面42aを溶融させることで円筒部4aの外周面4cと溶着している。以下、接合方法の詳細を説明する。
円筒部4a(シリンダ2)と第2ステー40(ステー9)の接合方法は、外筒11及び第2ステー40を準備する準備工程と、準備工程後に外筒11に粗面化処理を行う粗面化処理工程と、粗面化処理工程後に外筒11に第2ステー40を当接させる当接工程と、当接工程後に第2ステー40を外筒11に溶着させる溶着工程と、を含んでいる。
(準備工程)
準備工程は、ナックルブラケット4が溶接された外筒11と、第2ステー接合部42を有する第2ステー40と、を準備する工程である。
また、外筒11と第2ステー40を準備した後、これらを洗浄して乾燥させる洗浄・乾燥工程とを行うことが好ましい。当該工程によれば第2ステー接合部42の内周面42a及びナックルブラケット4(円筒部4aの外周面4c)に付着する異物等が除去され、後の溶着工程において第2ステー接合部42と円筒部4aとの溶着強度を高めることができる。
(粗面化処理工程)
粗面化処理工程は、エッチング処理又はレーザー加工によって、円筒部4aの外周面4cにおいて、第2ステー接合部42の内周面42aと当接する部位に微細な凹凸に形成する工程である。当該工程によれば、溶着工程で溶融した樹脂が微細な凹凸内に入り込んで溶着強度が向上する。なお、本実施形態では、溶着強度を向上させるために粗面化処理工程を行っているが、本発明は粗面化処理工程を省略してもよい。
(当接工程)
図4に示すように、当接工程は、第2ステー接合部42の内周面42aを円筒部4aの外周面4cに当接させる工程である。また、当接状態を維持するため、本実施形態では、第2ステー接合部42の外周面42bと円筒部4aの外周面4cに亘ってテープ110を貼っている。なお、第2ステー接合部42と円筒部4aとの当接状態を維持するため、本実施形態ではテープ110を用いているが本発明はこれに限定されない。
(溶着工程)
溶着工程は、第2ステー接合部42と円筒部4aの当接を維持した状態で、外的加熱装置により第2ステー接合部42に加圧力を加えながら第2ステー接合部42の内周面42aを溶融させて、第2ステー接合部42と円筒部4aとを溶着させる工程である。
外的加熱装置は、溶融させる部位(第2ステー接合部42の内周面42a)に接触することなく溶融させることができる装置である。本実施形態では、外的加熱装置として超音波溶着機を用いている。
超音波溶着機は、第2ステー接合部42と円筒部4aとの接触面で摩擦熱を発生させて樹脂を溶融させる摩擦熱溶着装置の一つであり、具体的には電気エネルギを機械的振動エネルギに変換し、ホーン200を介して機械的振動を部品に伝達して部品同士の接触面で摩擦熱を発生させる装置である。また、超音波溶着機は、上記振動機能の他に、ホーン200に当接する部品を加圧する加圧機能を有している。
図4に示すように、溶着工程は、最初に、土台210に設置された固定用治具211に外筒11を固定してナックルブラケット4が移動しないように固定する。
次に、第2ステー接合部42の外周面42bに超音波溶着機のホーン200を当接し、超音波溶着機を起動する。これにより、ホーン200は、第2ステー接合部42を円筒部4aの方に押圧する加圧力(図4の矢印参照)を発揮するとともに、ホーン200が第2ステー接合部42の外周面42bに対し垂直方向に振動する。
そして、ホーン200の振動が第2ステー接合部42に伝達し、第2ステー接合部42の内周面42aと、これに対向する円筒部4aの外周面4cとの界面で摩擦熱が発生する。そして、摩擦熱が所定温度を超えると、第2ステー接合部42の内周面42aが溶融する。
次に、ホーン200を第2ステー接合部42から離間し、溶融した樹脂(第2ステー接合部42の内周面42aの樹脂)を凝固させる。これにより第2ステー接合部42の内周面42aの樹脂が円筒部4aの外周面4cに溶着し、第2ステー40がナックルブラケット4に接合する。
また、上記作業による溶着は、第2ステー接合部42の一部(ホーン200が当接した部分)である。よって、ホーン200を当てる位置を周方向に移動させて、第2ステー接合部42の内周面42aの全てを円筒部4aに溶着させる。その後、テープ110を剥がし、本工程が完了する。なお、ホーン200を当てる位置にテープ110が貼られている場合には、テープ110の位置を変更する。
以上、第1実施形態の車両用緩衝装置1によれば、ステー9(第1ステー30と第2ステー40)が樹脂製であり、従来の車両用緩衝装置よりも軽量化している。よって、車体100の燃費が向上する。また、車両用緩衝装置1の懸架ばね6よりも下方の重量が軽減し、乗り心地や操作性が向上する。
また、従来技術では、ステーがシリンダの外周面に溶接されていた。そして、溶接箇所は、溶接されていない箇所よりも腐食がし易く、耐久性が損なわれていた。また、溶接によれば、シリンダの内周面に溶接跡が残る。よって、シリンダが単一筒構造の場合、溶接跡によってシリンダ2の内周面を摺動するピストン部12の摺動性が損なわれていた。
しかしながら、第1実施形態の車両用緩衝装置1によれば、ステー(第1ステー30と第2ステー40)は溶着により接合しているため、上記した課題が生じない。つまり、従来の車両用緩衝装置よりも耐久性が向上する。また、シリンダ2が単一筒構造の場合、ピストン部の摺動性が向上する。
以上、第1実施形態について説明したが、本発明において、第2ステー40の接合方法は実施形態で説明した接合方法に限定されない。
例えば、第2ステー40を射出成型で製造する際、金型内にナックルブラケット4をインサートすることで溶着(接合)してもよい。
また、第1実施形態では、摩擦熱溶着装置として、第2ステー接合部42の内周面42aに対し垂直方向に振動する超音波溶着装置を用いた例を挙げたが、本発明は、第2ステー接合部42の内周面42aに対し面方向に振動して摩擦熱を発生させる超音波溶着装置であってもよい。
また、本発明の外的加熱装置は、摩擦熱溶着装置(超音波溶着装置)に限定されず、電磁誘導によりナックルブラケット4の円筒部4aを発熱させる高周波誘導装置を用いることも可能である。以下、高周波誘導装置を用いた溶着工程について説明する。
図5に示すように、溶着工程において、外的加熱装置は、ナックルブラケット4の円筒部4aを発熱させるための高周波誘導装置と、第2ステー接合部42に加圧力を加えるための加圧装置220とを備えている。
高周波誘導装置は、円筒状のコイル部221を備え、コイル部221内に金属部品であるナックルブラケット4の円筒部4aを配置し、電磁誘導により円筒部4aに渦電流を発生させて円筒部4aを発熱させる装置である。
加圧装置220は、第2ステー接合部42の外周面42bを径方向内側に押圧し、第2ステー接合部42の内周面42aの一部を円筒部4aの外周面4cに圧接させるための装置である。また、加圧装置220は、周方向に移動することで、第2ステー接合部42の外周面42bの全てを押圧できるようになっている。
高周波誘導装置及び加圧装置220を用いた溶着工程は、最初に土台210に設置された固定用治具211に外筒11を固定してナックルブラケット4が移動しないように固定する。
次に、高周波誘導装置のコイル部221内に円筒部4aを配置し、コイル部221に電流を流す。これによれば、電磁誘導によって円筒部4aが発熱する。なお、発熱する部位は、円筒部4aの一部でなく全周である。また、加圧装置220を第2ステー接合部42の外周面42bに当接し、第2ステー接合部42を円筒部4aに押圧する。この結果、発熱する円筒部4aを押し付けられた第2ステー接合部42の内周面42aが溶融する。
また、第2ステー接合部42の内周面42aの一部が溶融したら、加圧装置220を周方向に移動させて加圧装置220によって加圧する部位を変更する。これによれば、溶融した第2ステー接合部42の内周面42aの樹脂が凝固して円筒部4aの外周面4cと溶着する。また、加圧装置220の移動により第2ステー接合部42の内周面42aの他の部位が溶融する。
このようにして、加圧装置220の移動を繰り返し行い、第2ステー接合部42と円筒部4aとの全てが溶着したら、テープ110を剥がし、本工程が完了する。
なお、本発明において、高周波誘導装置により加熱されるナックルブラケット4の金属材料は、電磁誘導により加熱できれば特に限定されない。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について図6を参照しながら説明する。
第2実施形態の車両用緩衝装置1Aは、第1ステー30に代えて外筒11の外周面11aに第1ステー50が設けられている点において、第1実施形態の車両用緩衝装置1と相違する。
第2実施形態の車両用緩衝装置1Aのシリンダ2Aは、ナックルブラケット4に代えてナックルブラケット60が溶接されている点において、第1実施形態の車両用緩衝装置1のシリンダ2と相違する。以下、相違点に絞って説明する。
第1ステー50は、熱可塑性樹脂により形成された部品である。
第1ステー50は、外筒11の外周面11aから車幅方向内側に向って突出する第1支持部51と、外筒11の外周面11aに接合する第1ステー接合部52を備えている。なお、第1支持部51は、第1実施形態の第1支持部31と同じ構成であるため説明を省略する。
第1ステー接合部52は、上下方向から視て略C字状(半円状)を呈している。また、第1ステー接合部52の内周面は、外筒11の外周面11aに溶着している。溶着方法は、第1ステー接合部52の内周面を外筒11の外周面に当接させ、さらに外的加熱装置によって第1ステー接合部52に加圧力を加えながら第1ステー接合部52の内周面を溶融させることで、外筒11の外周面11aと溶着している。
ナックルブラケット60は、内部に外筒11が配置される円筒状の円筒部61と、円筒部61から径方向外側に延出するフランジ部62を備えている。円筒部61には、周方向に延在する切り欠き63が形成されている。
この切り欠き63は、円筒部61を厚み方向に貫通しており、第2ステー40の第2ステー接合部42と同一形状となっている。また、切り欠き63は、第2ステー接合部42が溶着(接合)される位置に形成されている。そして、第2ステー40の第2ステー接合部42は、切り欠き63を介して外筒11の外周面11aに溶着(接合)されている。よって、第2ステー接合部42の端部が切り欠き63の縁部に当接している。なお、第2ステー40の溶着方法は、外的加熱装置を用いており、第1実施形態と同じである。
以上、第2実施形態の車両用緩衝装置1Aによれば、第1ステー50は、第1ステー接合部52が略C状に形成されている。よって、第1ステー接合部32が環状に形成された第1実施形態の第1ステー30よりも接合強度は低いものの、従来の車両用緩衝装置よりも軽量化している。よって、車体100の燃費が向上するとともに、車両用緩衝装置1の懸架ばね6よりも下方の重量が軽減され、乗り心地や操作性が向上する。
また、第2実施形態の車両用緩衝装置1Aによれば、ナックルブラケット60の切り欠き63によって第2ステー40の位置決めが容易となる。また、第2ステー接合部42の端部が切り欠き63の縁部に係止し、第2ステー40の接合強度が向上する。さらに、切り欠き63内に第2ステー接合部42の一部が入り込むため、第2ステー接合部42に小石等が直撃して外れる可能性が低減する。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について図7を参照しながら説明する。
第3実施形態の車両用緩衝装置1Bにおけるステー9Aは、第1ステー50と、第2ステー40とを備えている。また、第2ステー40及び第1ステー50は溶着ではなく接着により外筒11の外周面11aに接合されている点において、第2実施形態の車両用緩衝装置1Aと相違する。
このような第3実施形態の車両用緩衝装置1によっても、ステー9A(第2ステー40及び第1ステー50)が樹脂製であるため、従来の車両用緩衝装置よりも軽量化している。よって、車体100の燃費が向上するとともに、車両用緩衝装置1の懸架ばね6よりも下方の重量が軽減し、乗り心地や操作性が向上する。
(第4実施形態)
次に第4実施形態について図8,図9を参照しながら説明する。なお、図9において、外筒11内にある構成について省略している。
図8、図9に示すように、第4実施形態の車両用緩衝装置1Cは、シリンダ2の外筒11の下部に、金属製のナックルブラケット4に代えて樹脂製のナックルブラケット70が接合されている点において、第1実施形態の車両用緩衝装置1と相違する。以下、相違点に絞って説明する。
ナックルブラケット70は、筒状のブラケット接合部71と、ブラケット接合部71から径方向外側に延出しナックル101を支持するフランジ部72と、ブラケット接合部71からフランジ部72と反対側に延出する第2ステー73と、を備えている。また、ブラケット接合部71とフランジ部72と第2ステー73とは、熱可塑性樹脂により一体成形された部品である。なお、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP),ポリフェニレンスルファイド(PPS),ポリエーテルケトン(PEEK)などの熱可塑性樹脂が挙げられる。また、熱可塑性樹脂内に強化繊維を含んだ繊維強化樹脂により形成されてもよい。
ブラケット接合部71は、円筒状を呈し、内部にシリンダ2の外筒11の下部が挿入されている。また、ブラケット接合部71の内周面71bは、外筒11の外周面11aに溶着している。溶着方法は、外的加熱装置によってブラケット接合部71の外周面71aに加圧力を加えながらブラケット接合部71の内周面71bを溶融させることで外筒11の外周面11aと溶着している。なお、外的加熱装置は、第1実施形態及び変形例で説明した摩擦熱溶着装置(超音波溶着装置)や高周波誘導装置であり、詳細な溶着方法については上記しているため、本欄での説明は省略する。
また、第4実施形態において、外筒11の外周面11aには、エッチング処理又はレーザー加工によって微細な凹凸に形成されており、ブラケット接合部71との溶着強度(接合強度)が向上している。なお、本発明において、外筒11の外周面11aに対するエッチング処理又はレーザー加工は必須の構成ではない。
フランジ部72は、ボルトBによってナックル101が締結されている。
第2ステー73は、ブレーキ配管103(図1参照)とABS用ハーネス104(図1参照)を係止させるための係止孔73aが上下に2つ形成されている。
以上、第4実施形態の車両用緩衝装置1Cによれば、ナックルブラケット70が樹脂製であり、従来の車両用緩衝装置よりも軽量化している。よって、車体の燃費が向上する。また、車両用緩衝装置1Cの懸架ばねよりも下方の重量が軽減し、乗り心地や操作性が向上する。
また、第4実施形態の車両用緩衝装置1によれば、ナックルブラケット70は溶着により接合しているため、従来生じていた課題(溶接された部位が腐食し易い、溶接跡によってシリンダ2の内周面を摺動するピストン部の摺動性が損なわれる)が生じない。
以上、各実施形態について説明したが、本発明は実施形態で説明した例に限定されない。
第1−第4実施形態において、第1ステー30,50と第2ステー40,73の2つのステーを備えているが、本発明は、第1ステー30,50と第2ステー40,73のいずれか一方のみを備えていてもよい。
また、第4実施形態のナックルブラケット70は、第2ステー73が一体成形されているが、本発明は、第2ステー73を備えていない樹脂製のブラケットであってもよい。
また、第2ステー40,73は、ブレーキ配管103とABS用ハーネス104の両方を支持できるようになっているが、本発明は、第2ステー40,73の代わりに、ブレーキ配管103を支持するブレーキホース用ステーと、ABS用ハーネス104を支持するABS用ステーと、を備えるようにしてもよい。
また、第1−第3実施形態において、第2ステー40は、ナックルブラケット4の円筒部4aと重なるように接合されているが、ナックルブラケット4よりも上方に位置するように外筒11の外周面11aに接合してもよい。
また、シリンダ2は、二重筒構造に限定されず、単一筒構造であってもよい。
また、第1−第3実施形態のステー接合部(第1ステー接合部52、第2ステー接合部42)は、半円状に形成されて一端と他端とが成す角度が約180°となっているが、一端と他端とが成す角度が90°(四分円)や約270°となっているものであってもよい。
また、第4実施形態のブラケット接合部71は円筒状となっているが、本発明のブラケット支持部は、断面視略C字状に形成されてもよい。
また、第4実施形態のブラケット接合部71は、外的加熱装置によりシリンダ2(外筒11)に溶着しているが、本発明において、ブラケット接合部71は接着によってシリンダ2(外筒11)と接合したり、若しくは、インサート成形によりシリンダ2(外筒11)と接合したりしてもよい。
1,1A,1B 車両用緩衝装置
2,2A シリンダ
3 ピストンロッド
4,60,70 ナックルブラケット
4a,61 円筒部
4b,62,72 フランジ部
4c 外周面
9,9A ステー
10 内筒
11 外筒
30,50 第1ステー
31,51 第1支持部
32,52 第1ステー接合部(接合部)
40 第2ステー
41 第2支持部
42 第2ステー接合部(接合部)
71 ブラケット接合部(接合部)
100 車体
R リザーバ室
S1 下油室
S2 上油室

Claims (7)

  1. シリンダと、前記シリンダの外周側に接合された樹脂製のステーと、を備えた車両用緩衝装置であって、
    前記ステーは、前記シリンダの外周面から突出して支持する支持部と、前記シリンダの外周面に接合される接合部と、を備えていることを特徴とする車両用緩衝装置。
  2. シリンダと、前記シリンダの外周側に接合された樹脂製のナックルブラケットと、を備えた車両用緩衝装置であって、
    前記ナックルブラケットは、前記シリンダの外周面から突出してナックルを支持するナックル支持部と、前記シリンダの外周面に接合される接合部と、を備えていることを特徴とする車両用緩衝装置。
  3. 前記接合部は、インサート成形により前記シリンダと一体に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用緩衝装置。
  4. 前記接合部は、外的加熱装置により前記接合部に加圧力を加えながら前記接合部の内周面を溶融させることで前記シリンダの外周面と溶着していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用緩衝装置。
  5. 前記接合部は、接着剤により前記シリンダの外周面に接着していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用緩衝装置。
  6. 前記接合部は、前記シリンダに倣って環状を呈していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用緩衝装置。
  7. 前記接合部は、前記シリンダに倣って円弧状を呈していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用緩衝装置。
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