JP4683406B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、リールを自動停止させたときでも正しい演出を出力できるようにしたスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、遊技制御手段(メイン制御手段)側で役の抽選が行われた後、抽選結果情報を演出制御手段(サブ制御手段)側に送信し、演出制御手段は、その情報に基づいて演出を決定するようにしたスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−210656号公報
一方、スタートスイッチが操作され、リールが回転された後、一定時間(例えば1分間)ストップスイッチが操作されなかったときは、回転中のリールを自動停止させるように制御するスロットマシンが知られている(例えば、特許文献2の段落番号「0054」参照)。
特開2002−153596号公報
しかし、前述の従来の技術では、遊技制御手段から演出制御手段に送信される情報は、100%の信頼度を有するものではない。このため、演出制御手段側では、全てのリールの停止を待って、役の入賞の有無を判断した後でなければ、役の当選確定演出を出力することができない。
一方、今日において、リールを自動停止させる場合には、ストップスイッチが操作された場合と異なり、役に当選しているときでもその役を入賞させないように制御することが提案されている。
いずれかの役の当選時に、その役を入賞させないように、リールを自動停止させる場合には、演出制御手段側では、リールの停止時における入賞の有無に基づき、受信した情報が正しいかどうかを判断することができなくなってしまうので、正しい演出を出力できないおそれがあるという問題がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、遊技制御手段から送信されてくる抽選情報が100%の信頼度を有していない場合において、いずれかの役の当選時に、その役を入賞させないように、リールを自動停止するときであっても、適切な演出を出力できるようにすることである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
(請求項1)
請求項1の発明は、複数種類の図柄を表示した複数のリールと、各前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチとを備えるとともに、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技の進行に伴って出力する演出を制御する演出制御手段とを備え、前記遊技制御手段は、所定役及び特定役を含む役の抽選を行う役抽選手段と、前記役抽選手段による役の抽選結果に対応して設けられている情報であって役の抽選結果そのものではない抽選情報を、前記役抽選手段での役の抽選結果に基づいて選択する抽選情報選択手段と、前記リールの回転開始時からの経過時間を計測する経過時間計測手段と、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づくとともに、前記経過時間計測手段により予め定められた所定時間が経過する前に前記ストップスイッチが操作されたときは、前記ストップスイッチの操作タイミングに基づいて前記リールを停止するように制御し、前記ストップスイッチが操作されることなく前記経過時間計測手段により計測された時間が前記所定時間を経過したときは、前記リールを自動停止するように制御するリール停止制御手段と、前記抽選情報選択手段で選択された抽選情報、及び前記リール停止制御手段により前記リールが停止したときの停止位置を示す停止情報を前記演出制御手段に送信する情報送信手段とを備え、各前記リールには、前記所定役の当選時に、前記所定役に対応する図柄の組合せを常に有効ラインに停止させることができるように、前記所定役を構成する図柄が、前記リールの停止制御の範囲内の間隔で配列されており、前記演出制御手段は、前記情報送信手段により送信された前記抽選情報及び前記停止情報を受信する情報受信手段と、前記情報受信手段で受信した前記抽選情報及び前記停止情報に基づいて演出を決定する演出決定手段と、前記演出決定手段で決定された演出を出力する演出出力手段とを備え、前記抽選情報選択手段は、前記所定役に当選したときにのみ選択する第1抽選情報と、前記所定役に当選したときに選択する場合があるとともに前記特定役に当選したときには常に選択する第2抽選情報とを有し、前記所定役に当選したときは、前記第1抽選情報を、前記第2抽選情報よりも高い確率で選択し、前記リール停止制御手段は、前記役抽選手段により前記所定役に当選した場合において前記ストップスイッチの操作により前記リールを停止させるときは、常に、前記所定役に対応する図柄の組合せがいずれかの有効ラインに停止するように制御し、前記役抽選手段により前記所定役に当選した場合において前記リールを自動停止させるときは、常に、1番目及び2番目の前記リールの停止時には前記所定役を構成する図柄がいずれかの有効ラインに揃うが、3番目の前記リールの停止時にはその有効ラインには前記所定役を構成する図柄が停止しないように制御することにより、前記所定役は入賞しないが、前記所定役に当選したことを判断できる特有の出目が常に表示されるようにし、前記演出決定手段は、前記第2抽選情報を受信したときは、出力すべき演出として、前記特定役の当選に該当する演出に決定し、その後に受信した前記停止情報により、前記ストップスイッチの操作によって前記所定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断したとき又は自動停止によって前記所定役に当選したことを判断できる特有の出目が表示されたと判断しときは、前記所定役に対応する演出に変更することを特徴とする。
請求項1の発明においては、リールが回転された後、所定時間が経過する前にストップスイッチが操作されたときは、ストップスイッチの操作タイミングに基づいてリールが停止制御される。これに対し、ストップスイッチが操作されることなく所定時間を経過したときは、役に当選しているときでも当選役が入賞しないようにしてリールが自動停止される。
また、役の抽選結果に対応して設けられている情報であって役の抽選結果そのものではない抽選情報が役の抽選結果に基づいて選択され、その抽選情報と、リールの停止情報が遊技制御手段から演出制御手段に送信される。演出制御手段側では、これらの情報に基づいて演出を決定する。
ここで、第1抽選情報(抽選情報3)は、所定役に当選したときにのみ選択される。また、第2抽選情報(抽選情報7)は、所定役に当選したときに選択される場合があるとともに、特定役に当選したときには常に選択される。さらにまた、所定役に当選したときは、第1抽選情報が、第2抽選情報よりも高い確率で選択される。
また、所定役に当選した場合において、ストップスイッチの操作によりリールが停止するときは、常に、所定役に対応する図柄の組合せがいずれかの有効ラインに停止するように制御される。
一方、所定役に当選した場合において、リールが自動停止するときは、常に、1番目及び2番目のリールの停止時には、所定役を構成する図柄がいずれかの有効ラインに揃うが、3番目のリールの停止時には、その有効ラインには所定役を構成する図柄が停止しないように制御される。これにより、所定役は入賞しないが、所定役に当選したことを判断できる特有の出目が常に表示される。
そして、演出決定手段は、第2抽選情報を受信したときは、出力すべき演出として、特定役の当選に該当する演出に決定する。その後に、受信した停止情報により、所定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止した、又は所定役に当選したことを判断できる特有の出目が表示されたと判断したときは、所定役に対応する演出に変更する。
したがって、特定役に当選していないときに第2抽選情報が選択され、それが送信された場合において、当選している所定役を入賞させないように、リールを自動停止させても、所定役に当選したことを判断できる特有の出目が表示されたか否かを判断することで、所定役に当選したことを正しく判断することができる。これにより、所定役に対応した演出を出力することができる。
なお、以下の実施形態では、特定役は、特別役(BB及びRB)である。
また、特有の出目は、当選役を構成する図柄がテンパイした出目である。
(請求項1)
請求項1の発明によれば、特定役に当選していないときに第2抽選情報が選択され、それが送信された場合において、当選している所定役を入賞させないように、リールを自動停止させても、所定役に当選したことを判断できる特有の出目が表示されたか否かを判断することで、所定役に当選したことを正しく判断することができる。これにより、所定役に対応した演出を出力することができる。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
(遊技制御手段、演出制御手段)
スロットマシン10は、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行を制御する遊技制御手段(メイン制御手段)60aと、演出の出力を制御する演出制御手段(サブ制御手段)60bとを備える。
遊技制御手段60a及び演出制御手段60bは、それぞれ、別個の制御基板上に設けられており、演算等を行うCPUと、遊技の進行等に必要なプログラムや演出用のデータ等を記憶しておくROMと、CPUが各種の制御を行うときに、取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等とを備える。そして、遊技制御手段60aと演出制御手段60bとは、電気的に接続されている。
(ベットスイッチ、スタートスイッチ、ストップスイッチ、)
図1に示すように、遊技制御手段60aの入力側(図1中、左側)には、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41及びストップスイッチ42が電気的に接続されている。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを投入するときに操作するスイッチであって、その操作によって有効ラインが有効化されるスイッチである。なお、図1では、メダル投入口を図示していないが、メダル投入口は、ベットスイッチ40と同様に、有効ラインを有効化するために実際のメダルを投入する部分であり、メダル投入口からのメダルの投入は、ベットスイッチ40の操作に含まれるものである。
また、スタートスイッチ41は、リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つのリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
(モータ、リール)
遊技制御手段60aの出力側(図1中、右側)には、以下に示すモータ32等の周辺機器が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、リール31の回転中心部に連結され、遊技制御手段60aによって制御される。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(後述する、役を構成する図柄等)を印刷したリールテープを貼付したものである。
リール31は、本実施形態では並列に3つ設けられている。また、各リール31は、スロットマシン10のフロントパネルに設けられた表示窓(図示せず)から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓から、合計9個の図柄が見えるように配置されている。
そして、スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段60aに入力される。遊技制御手段60aは、この信号を受信すると、全てのモータ32を駆動制御して、全てのリール31を回転させるように制御する。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓内で上下方向に移動表示される。
また、ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段60aに入力される。遊技制御手段60a(具体的には、後述するリール停止制御手段63)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
ここで、本実施形態では、リール31は、左、中、右の3つが設けられており、これに対応して、ストップスイッチ42は、左、中、右の3つが設けられている。すなわち、左ストップスイッチ42に対応するリール31は左リール31であり、中ストップスイッチ42に対応するリール31は中リール31であり、右ストップスイッチ42に対応するリール31は右リール31である。
また、遊技制御手段60aは、スタートスイッチ41が操作された旨の情報や、ストップスイッチ42が操作された旨の情報を、演出制御手段60bに送信する。
ここで、遊技制御手段60aは、スタートスイッチ41が操作された旨の信号を受信した後、所定時間だけ遅延させて、スタートスイッチ41が操作された旨の信号を演出制御手段60bに送信するように制御する。
特に本実施形態では、ソフトウェア乱数等によってランダムに、0〜39msの範囲で遅延時間を決定し、決定された遅延時間の経過後に、スタートスイッチ41が操作された旨の信号が演出制御手段60bに送信されるようにする。
なお、スタートスイッチ41が操作された旨の信号に限らず、ストップスイッチ42が操作された旨の信号等、遊技制御手段60aから演出制御手段60bに送信する全ての信号に対して、上記のように遅延時間を設けている。
(ランプ、スピーカ、画像表示装置)
さらにまた、演出制御手段60bの出力側(図1中、右側)には、演出制御手段60bによって制御されるランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に固定されたバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプやサイドランプ等(図示せず)が含まれる。
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶画像表示装置やドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や所定の情報等を表示するものである。
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口からメダルを投入して有効ラインを設定するとともに、スタートスイッチ41をオンする。スタートスイッチ41がオンされることで有効ライン数が確定するとともに、全リール31が始動(回転が開始)される。
そして、遊技者は各ストップスイッチ42を押すことで各リール31の回転を停止させる。全てのリール31の停止時に、有効ライン上のリール31の図柄の組合せが予め定められた何れかの役の図柄の組合せと一致し、その役の入賞となったときは、成立役に応じてメダルの払出し等が行われる。
(図柄組合せライン、有効ライン)
図示しないが、スロットマシン10の表示窓を含む部分には、図柄組合せライン(有効ライン)が設けられている。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段、上段及び下段にそれぞれ設けられたラインと、右下がり及び左下がりの斜め方向の各ラインの合計5本から構成されている。そして、各リール31の上下に連続する3図柄は、それぞれ1以上の図柄組合せライン上に位置している。
さらに、5本の図柄組合せラインのうち、遊技者によって投入又は設定操作されたメダル枚数に応じて、図柄組合せラインの中から、有効ラインと無効ラインとが設定される。 ここで、「有効ライン」とは、本実施形態では、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
一方、「無効ライン」とは、メダル投入枚数が1枚又は2枚のときに生じ、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
また、1遊技でのメダル投入枚数は、1枚〜3枚の中から遊技者が選択可能である。そして、メダル投入枚数が1枚であるときには、水平方向中段の図柄組合せライン(1本)が有効ラインに設定されるとともに残りの4本の図柄組合せラインが無効ラインに設定される。また、メダル投入枚数が2枚であるときには、水平方向中段、上段及び下段の図柄組合せライン(合計3本)が有効ラインに設定されるとともに他の2本の図柄組合せラインが無効ラインに設定される。さらにまた、メダル投入枚数が3枚であるときには、全ての図柄組合せライン(合計5本)が有効ラインに設定され、無効ラインは存在しない。
(役)
図2は、本実施形態における役の種類、当選確率、図柄の組合せ及び払出し枚数等を示す図である。本実施形態における役の種類としては、特別役、小役、リプレイ、移行役及び所定役が設けられている。
特別役とは、特別遊技(通常遊技以上にメダルの獲得が期待できる、遊技者にとって有利となる遊技)を実行させるための役である。図2に示すように、本実施形態では、特別役として、BB(ビックボーナス)及びRB(レギュラーボーナス)が設けられている。
BBは、特別遊技の1つであるBB遊技に移行させる役であり、RBは、特別遊技の他の1つであるRB遊技に移行させる役である。
なお、他の特別役としては、SB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態ではBB及びRBのみが設けられており、SBは設けていない。
また、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役であり、本実施形態では、小役A〜小役Cの3種類が設けられている。さらにまた、図2に示すように、小役A〜小役Cごとに(小役の種類に応じて)、図柄の組合せやメダルの払出し枚数が異なるように設定されている。
さらにまた、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技でのメダルの投入枚数(ベット枚数)を維持した再遊技を行うことができるようにした役である。
さらに、移行役とは、BB遊技の一般遊技中に抽選される役であり、BB遊技中において、一般遊技からボーナスゲームに移行させるための役である。
また、所定役とは、BB遊技のボーナスゲーム中及びRB遊技中に抽選される役であって、小役と同様に、所定枚数のメダルが払い出される役である。
また、役は、遊技状態(通常遊技中(内部中/非内部中)、及び特別遊技中)ごとに、それぞれ定められている。
ここで、通常遊技には、非内部中及び内部中と称する概念が設けられている。非内部中とは、特別役に当選していない遊技状態をいう。これに対し、内部中とは、当該遊技又はそれ以前の遊技において特別役に当選しているが、当選した特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止していない(入賞していない)遊技状態をいう。
本実施形態では、通常遊技中(非内部中)の役として、特別役(BB及びRB)、3種類の小役(小役A、小役B及び小役C)、及びリプレイが設けられている。
一方、通常遊技中(内部中)の役は、上記の非内部中の通常遊技中の役から、特別役を除いた役である。すなわち、通常遊技において、非内部中は特別役の抽選が行われるが、特別役に当選して内部中になったときは、特別役の抽選は行われない。
また、図2に示すように、以上の各種の役に対応する、リール31の図柄の組合せが予め定められており、全てのリール31の停止時に、予め定められたいずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止し、その役の入賞となったときは、予め定められた枚数のメダルが払い出される。
さらにまた、各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、特別役(BB及びRB)が挙げられる。特別役は、後述する役抽選手段61による役の抽選において当選したときは、その特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止し、その特別役の入賞となるまでの遊技において、その特別役の当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。なお、図示しないが、特別役の当選が持ち越されるときは、特別役に係る当選フラグがオンにされ、そのオンの状態は、特別役が入賞するまで維持されるとともに、その特別役が入賞したときに、その当選フラグがオンからオフにされる。
これに対し、役抽選手段61による役の抽選において、特別役以外の役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役が当選した遊技では、その当選した役が入賞可能なようにリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。なお、この場合には、その役に当選した遊技でのみ、その役に係る当選フラグがオンにされ、当該遊技の終了時に、その当選フラグがオフにされる。
遊技制御手段60aは、以下の役抽選手段61等を備える。また、演出制御手段60bは、以下の情報受信手段81等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、遊技制御手段60は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
(役抽選手段)
役抽選手段61は、役(上述した特別役、小役又はリプレイ等)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
役抽選手段61の乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41がオンされた時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がBB当選領域に属する場合は、BBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
役抽選手段61は、図2に示すように、例えば通常遊技中(非内部中)では、2種類の特別役(BB及びRB)、3種類の小役(小役A〜小役C)、リプレイ及び非当選の中から、抽出した乱数値に基づいて、当選役あるいは非当選を判定する。
(役抽選テーブル)
役抽選テーブル62は、抽選される役の種類と、各役の当選確率とを定めたものである。また、役抽選テーブル62は、遊技状態(通常遊技(非内部中/内部中)、特別遊技)ごとに、特有の役抽選テーブル62を備えている。
各役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有するとともに、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、例えば通常遊技(非内部中)では、図2に示すように、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
なお、図示しないが、各役の当選領域及び非当選領域は、メダルの投入枚数(1〜3枚)ごと、及び出玉率の設定値ごとに定められており、図2に示す各役の当選確率は、メダルの投入枚数及び出玉率の設定値が定められた1つの例を挙げている。
(リール停止制御手段)
リール停止制御手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作されたときはストップスイッチ42が操作されたときのタイミングとに基づいて、後述する停止位置決定テーブル64を参照してリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御するものである。
(経過時間計測手段)
本実施形態のリール停止制御手段63は、経過時間計測手段63aを備える。
経過時間計測手段63aは、リール31の回転開始時(スタートスイッチ41の操作時)からの経過時間を計測するものであり、ストップスイッチ42が操作されることなく予め定められた所定時間(本実施形態では60秒)が経過するまでを計測する。経過時間計測手段63aは、例えばタイマーから構成されている。
経過時間計測手段63aは、リール31が回転されると、時間の計測を開始する。そして、リール停止制御手段63は、経過時間計測手段63aにより所定時間(60秒)が経過する前にストップスイッチ42が操作されたときは、ストップスイッチ42の操作タイミングに基づいて、リール31を停止するように制御する。一方、ストップスイッチ42が操作されることなく経過時間計測手段63aにより計測された時間が所定時間(60秒)を経過したときは、リール31を自動停止するように制御する。
したがって、リール31の回転開始時から60秒が経過した後もリール31が回転され続けることはない。また、少なくとも一部のリール31についてはストップスイッチ42が操作されて既に停止しているが、他の一部のリール31については回転中の場合にも、リール31の回転開始時からの時間が60秒を経過したときは、その回転中の当該他の一部のリール31の回転を自動停止するように制御する。
(停止位置決定テーブル)
停止位置決定テーブル64は、リール31を停止させようとしたときのその瞬間のリール31の位置に対して、実際のリール31の停止位置(リール31の停止時における有効ライン上の図柄)を定めたものである。
停止位置決定テーブル64は、(1)リール31の回転を開始してから(スタートスイッチ41が操作されてから)所定時間を経過する前にストップスイッチ42が操作されたときに用いられる第1停止位置決定テーブル64Aと、(2)リール31の回転を開始してからストップスイッチ42が操作されることなく所定時間を経過したことによりリール31を自動停止するときに用いられる第2停止位置決定テーブル64Bとを備える。
第1停止位置決定テーブル64Aは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その瞬間のリール31の位置に対する停止位置を定めたものであり、役抽選手段61による役の抽選結果に応じて、特別役であるBB又はRBの当選時にそれぞれ用いられる第1BBテーブル又は第1RBテーブル、小役A〜小役Cのそれぞれの当選時に用いられる第1小役Aテーブル、第1小役Bテーブル又は第1小役Cテーブル、リプレイの当選時に用いられる第1リプレイテーブル、移行役の当選時に用いられる第1移行役テーブル、所定役の当選時に用いられる第1所定役テーブルを備える。
第1BBテーブルは、当該遊技でBBに当選したこと、又は当該遊技以前の遊技でBBに当選し、かつ当該遊技では非当選であることを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてBBに対応する図柄の組合せ(「7」−「7」−「7」)を有効ラインに停止させるとともに、BB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
ここで、停止位置決定テーブル64における「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間、又は所定時間(60秒)を経過した時から実際にリール31が停止するまでのリール31の移動量(回転量)を意味し、特に本実施形態では、(1)リール31の移動制御量がその図柄を含めて5図柄以内、又は(2)リール31を停止させるまでの停止制御時間が190ms以内である。
さらにまた、第1RBテーブルは、当該遊技でRBに当選したこと、又は当該遊技以前の遊技でRBに当選し、かつ当該遊技では非当選であることを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてRBに対応する図柄の組合せ(「BAR」−「BAR」−「BAR」)を有効ラインに停止させるとともに、RB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
ここで、第1BBテーブル及び第1RBテーブルは、リール31の停止位置によっては、最初のリール31の停止時に、そのリール31の小役Aを構成する図柄である「ベル」がいずれの有効ラインにも停止しない(表示窓枠内に現れない)場合と、いずれかの有効ラインに停止する場合との双方が定められている。また、最初のリール31の停止時にそのリール31の小役Aを構成する図柄である「ベル」がいずれかの有効ラインに停止したときは、2番目のリール31の停止時に、小役Aを構成する図柄である「ベル」が有効ラインに揃って停止しない(小役Aがテンパイしない)ように定められている。
さらに、第1小役Aテーブル、第1小役Bテーブル又は第1小役Cテーブルは、それぞれ、当該遊技で小役A、小役B又は小役Cに当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてそれぞれ小役A、小役B又は小役Cに対応する図柄の組合せ(小役Aは「ベル」−「ベル」−「ベル」、小役Bは「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」、小役Cは「チェリー」−「any」−「any」)を有効ラインに停止させるとともに、それぞれ小役A、小役B又は小役C以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
図3は、本実施形態における各リール31の外周面の図柄配列を示す平面図である。図3では、小役Aを構成する「ベル」の図柄配列のみを示しており、図中、空欄になっている部分にも所定の図柄が表示されているが、ここでは説明を省略する。
図3に示すように、各リール31には、21個の図柄が等間隔で配列されている。
また、各リール31には、「ベル」の図柄は、全て5図柄以内の間隔で配置されている。したがって、リール31の停止制御の範囲内(5図柄以内)の間隔で「ベル」の図柄がリール31に配列されている。これにより、小役Aの当選時には、常に、当選した小役Aの図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御することができる。
以上より、小役Aに当選したときは、その当選は次遊技以降に持ち越されないが、その当選した遊技で、常に小役Aを入賞させることができる。
いいかえれば、小役Aの当選時は、1つのリール31の停止時には、常に、小役Aに係る「ベル」の図柄が有効ラインに停止し、2つのリール31の停止時には、常に、小役Aがテンパイすることなる。
また、第1リプレイテーブルは、当該遊技でリプレイに当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてリプレイに対応する図柄の組合せ(「R」−「R」−「R」)を有効ラインに停止させるとともに、リプレイ以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
さらにまた、第1移行役テーブルは、BB遊技の一般遊技中において移行役の当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において移行役に対応する図柄の組合せ(「R」−「R」−「R」)を有効ラインに停止させるとともに、移行役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
さらに、第1所定役テーブルは、BB遊技のボーナスゲーム、又はRB遊技中において所定役の当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において所定役に対応する図柄の組合せ(「R」−「R」−「R」)を有効ラインに停止させるとともに、所定役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
また、第2停止位置決定テーブル64Bは、リール31の回転を開始してからストップスイッチ42が操作されることなく所定時間を経過したときに、その瞬間のリール31の位置に対してリール31を自動停止させるときのリール31の停止位置を定めたものであり、役抽選手段61による役の抽選結果に応じて、特別役であるBB又はRBの当選時にそれぞれ用いられる第2BBテーブル又は第2RBテーブル、小役A〜小役Cのそれぞれの当選時に用いられる第2小役Aテーブル、第2小役Bテーブル又は第2小役Cテーブル、リプレイの当選時に用いられる第2リプレイテーブル、移行役の当選時に用いられる第2移行役テーブル、所定役の当選時に用いられる第2所定役テーブルを備える。
ここで、リール停止制御手段63は、リール31を自動停止するときは、左、中、右の順に停止するように制御する。したがって、全てのリール31が回転中のときは、左、中、右の順で停止させるが、例えば右リール31はストップスイッチ42の操作により既に停止しており、左及び中リール31が回転中のときは、左、中の順にリール31を停止させるように制御する。なお、これに限らず、所定時間が経過したときは、その瞬間に、回転中の全てのリール31を同時に自動停止させるように制御しても良い。
第2停止位置決定テーブル64Bは、上記第1停止位置決定テーブル64Aと異なる点として、第1に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように、リール31の停止位置が定められている。したがって、第2停止位置決定テーブル64Bが用いられたとき(リール31の自動停止時)は、役が入賞することはない。
さらに第2に、第2停止位置決定テーブル64Bは、役抽選手段61の役の抽選結果に応じて、当選役に対応する特有の出目が表示されるようになっており、以下のように構成されている。
第2BBテーブルは、当該遊技でBBに当選したこと、又は当該遊技以前の遊技でBBに当選し、かつ当該遊技では非当選であることを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、2つのリール31についてはBBを構成する図柄である「7」がいずれかの有効ラインに揃って停止し、他の1つのリール31についてはその有効ラインにBBを構成する図柄である「7」が停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。したがって、いずれかの有効ラインに、例えば「7」−「7」−「7以外」となるようにリール31の停止時の図柄の組合せが定められている。これにより、全てのリール31の停止時には、テンパイするが入賞しないようにリール31の停止位置が定められている。
ここで、1番目及び2番目のリール31が停止したときは、その2つのリール31の当選役を構成する図柄がいずれかの有効ラインに揃い、3番目のリール31が停止したときは、そのリール31の当選役を構成する図柄がその有効ラインに停止しない出目が、本発明における「特有の出目」である(以下の第2停止位置決定テーブル64Bも同様である)。したがって、例えば第2BBテーブルの場合には、「7」−「7」−「7以外」の出目(図柄の組合せ)が、本発明における特有の出目となる。
なお、テンパイさせるときには、どのリール31の役を構成する図柄を有効ラインに停止させ、どのリール31の役を構成する図柄を有効ラインに停止させないかは任意である。例えば左及び中リール31については役を構成する図柄(BBの場合は「7」)がいずれかの有効ラインに揃って停止するようにし、右リール31についてはその有効ラインに役を構成する図柄(BBの場合は「7」)が停止しないようにすることが挙げられる。このことは、以下に示す他の第2停止位置決定テーブル64Bについても同様である。
また、第2RBテーブルは、当該遊技でRBに当選したこと、又は当該遊技以前の遊技でRBに当選し、かつ当該遊技では非当選であることを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、2つのリール31についてはRBを構成する図柄である「BAR」がいずれかの有効ラインに揃って停止し、他の1つのリール31についてはその有効ラインにRBを構成する図柄である「BAR」が停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。したがって、いずれかの有効ラインに、例えば「BAR」−「BAR」−「BAR以外」となるようにリール31の停止時の図柄の組合せが定められている。
ここで、第2BBテーブル及び第2RBテーブルは、上述した第1BBテーブル及び第1RBテーブルと同様に、最初のリール31の停止時に、そのリール31の小役Aを構成する図柄である「ベル」がいずれの有効ラインにも停止しない(表示窓枠内に現れない)場合と、いずれかの有効ラインに停止する場合との双方が定められている。また、最初のリール31の停止時にそのリール31の小役Aを構成する図柄である「ベル」がいずれかの有効ラインに停止したときは、2番目のリール31の停止時に、小役Aを構成する図柄である「ベル」が有効ラインに揃って停止しない(小役Aがテンパイしない)ように定められている。
さらにまた、第2小役Aテーブルは、当該遊技で小役Aに当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、2つのリール31については小役Aを構成する図柄である「ベル」がいずれかの有効ラインに揃って停止するようにし、他の1つのリール31についてはその有効ラインに小役Aを構成する図柄である「ベル」が停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。すなわち、いずれかの有効ラインに、例えば「ベル」−「ベル」−「ベル以外」となるようにリール31の停止時の図柄の組合せが定められている。
さらに、第2小役Bテーブルは、当該遊技で小役Bに当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、2つのリール31については小役Bを構成する図柄である「スイカ」がいずれかの有効ラインに揃って停止するようにし、他の1つのリール31についてはその有効ラインに小役Bを構成する図柄である「スイカ」が停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。すなわち、いずれかの有効ラインに、例えば「スイカ」−「スイカ」−「スイカ以外」となるようにリール31の停止時の図柄の組合せが定められている。
また、第2小役Cテーブルは、当該遊技で小役Cに当選したことを条件として用いられ、小役Cに対応する図柄の組合せ(「チェリー」−「any」−「any」)が有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。小役Cの場合には、左リール31の「チェリー」の図柄が有効ラインに停止するだけで、中リール31及び右リール31の図柄を問わずに入賞となる役である。したがって、第2小役Cテーブルでは、左リール31の「チェリー」の図柄が有効ラインに停止しないように、リール31の停止位置が定められている。
さらにまた、第2リプレイテーブルは、当該遊技でリプレイに当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において2つのリール31についてはリプレイを構成する図柄である「R」がいずれかの有効ラインに揃って停止するようにし、他の1つのリール31についてはその有効ラインにリプレイを構成する図柄である「R」が停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。すなわち、いずれかの有効ラインに、例えば「R」−「R」−「R以外」となるようにリール31の停止時の図柄の組合せが定められている。
さらに、第2移行役テーブルは、BB遊技の一般遊技中において移行役の当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において2つのリール31については移行役を構成する図柄である「R」がいずれかの有効ラインに揃って停止するようにし、他の1つのリール31についてはその有効ラインに移行役を構成する図柄である「R」が停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。すなわち、いずれかの有効ラインに、例えば「R」−「R」−「R以外」となるようにリール31の停止時の図柄の組合せが定められている。
また、第2所定役テーブルは、BB遊技のボーナスゲーム、又はRB遊技中において所定役の当選時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において2つのリール31については所定役を構成する図柄である「R」がいずれかの有効ラインに揃って停止するようにし、他の1つのリール31についてはその有効ラインに所定役を構成する図柄である「R」が停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。すなわち、いずれかの有効ラインに、例えば「R」−「R」−「R以外」となるようにリール31の停止時の図柄の組合せが定められている。
このように、自動停止時の第2停止位置決定テーブル64Bでは、役の抽選結果に応じて、当選役をテンパイさせるが入賞させないようにしている。テンパイさせるようにしたのは、当該遊技ではその役に当選していたことを(演出制御手段60bが)判断できるようにするためである。この点についての詳細は後述する。また、入賞させないようにしたのは、ストップスイッチ42が操作されたときに限って当選役を入賞可能となるように制御するためである。
また、第1停止位置決定テーブル64Aと第2停止位置決定テーブル64Bとで共通の非当選テーブルが設けられている。
非当選テーブルは、特別役の内部中以外の遊技中において役の非当選時に用いられ、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。なお、非当選テーブルは、第1停止位置決定テーブル64Aと第2停止位置決定テーブル64Bとで分ける必要がないので、共通のテーブルとしている。
以上のように、リール停止制御手段63は、いずれかの停止位置決定テーブル64を用いて、いずれかの役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるときは、リール31の停止制御の範囲内において、その役に対応する図柄の組合せを構成する図柄を有効ラインに停止させるように制御する。
なお、本実施形態では、上述したように停止位置決定テーブル64を用いてリール31を停止制御するが、停止位置決定テーブル64を用いないでリールを停止制御する方法も可能である。
例えば、各リール31の図柄配列データを記憶しておき、リール31の停止時には、その位置でリール31を停止させるとどのような出目になるかを判断し、その位置でリール31を停止させても良いか否かを判断しつつ、リール31を停止する方法である。
例えば、役抽選手段61で小役Aに当選したと仮定する。この場合に、1番目の(最初の)ストップスイッチ42が操作されたときは、リール31の停止制御の範囲内において、小役Aを構成する図柄である「ベル」を有効ラインに停止させるように制御する。次に2番目のストップスイッチ42が操作されたときは、リール31の停止制御の範囲内において、最初に「ベル」の図柄を停止させた有効ラインに当該リール31の「ベル」の図柄が停止するように制御する。次に3番目の(最後の)ストップスイッチ42が操作されたときは、リール31の停止制御の範囲内において、「ベル」の図柄が揃って停止している有効ラインに当該リール31の「ベル」の図柄が停止するように制御する。これにより、有効ラインに「ベル」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せを停止させることができる。
これに対し、自動停止を行う場合には、例えば第1番目及び第2番目のリール31の自動停止時には、上記と同じ制御により、いずれかの有効ラインに、「ベル」の図柄が揃って停止するように制御するが、3番目のリール31の自動停止時には、その有効ラインに「ベル」の図柄が停止しないように制御する。3番目のリール31について、現在の位置でリール31を停止すると「ベル」の図柄が上記有効ラインに停止してしまう場合は、その位置からそのリール31を移動制御することにより、上記有効ラインに「ベル」以外の図柄を停止するようにする(図柄の蹴飛ばし制御)。これにより、有効ラインには「ベル」−「ベル」−「ベル以外」となり、テンパイはするが入賞はしないようになる。
以上のようにリール31を停止制御すれば、各リール31の図柄配列データ、役に対応する図柄の組合せデータ及びリーチ目データを記憶していれば、停止位置決定テーブル64を用いなくともリール31を停止制御することができる。
(停止図柄判断手段)
停止図柄判断手段65は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段65は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
なお、停止図柄判断手段65は、リール31が実際に停止してから図柄の組合せを判断するのではなく、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置から、停止位置決定テーブル64によってリール31の停止位置が定められた時点で、有効ライン上の図柄の組合せを判断することも可能である。
(払出し手段)
払出し手段66は、停止図柄判断手段65により、リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。また、リプレイの入賞時は、メダルを払い出すことなく、当該遊技で投入されたメダル枚数を自動投入するように制御する。
(特別遊技制御手段)
特別遊技制御手段67は、通常遊技から特別遊技(BB遊技又はRB遊技)への移行、特別遊技中の遊技の進行、及び特別遊技から通常遊技への移行等を制御するものである。 先ず、特別遊技制御手段67は、有効ラインに停止した図柄の組合せが特別役(BB又はRB)に対応する図柄の組合せと一致し、特別役が入賞したことを条件として、通常遊技から特別遊技に移行するように制御する。
特別遊技制御手段67は、BBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときには、通常遊技からBB遊技に移行させる。また、RBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときには、通常遊技からRB遊技に移行させる。さらにまた、特別遊技制御手段67は、特別遊技への移行時には、特別遊技に移行する旨を遊技者に知らせる演出を行わせるために、演出制御手段60b側に特別遊技を開始する旨の情報を送信するように制御する。
また、特別遊技制御手段67は、BB遊技及びRB遊技中における遊技の進行を制御する。BB遊技においては、特別遊技制御手段67は、最初に一般遊技を開始させる。この一般遊技は、通常遊技と同様に、3枚以内のメダルを投入して遊技を行うものである。この一般遊技で役抽選手段61により抽選される役は、図2に示すように、小役A〜小役C及び移行役である。
また、特別遊技制御手段67は、一般遊技中に、有効ラインに停止した図柄の組合せが、移行役の図柄の組合せと一致することを条件として、すなわち移行役の入賞を条件として、一般遊技からボーナスゲームに移行させる。
ボーナスゲームに移行すると、特別遊技制御手段67は、ボーナスゲーム中の遊技回数及び所定役の入賞回数をカウントする。ボーナスゲームは、メダルを1枚のみ投入可能とし、水平方向中段の有効ラインのみを有効化させ、1/1.1の高確率で所定役に対応する図柄の組合せが停止するように制御される遊技である。そして、ボーナスゲームは、その所定役の入賞回数が規定回数(例えば8回)に到達するか、又は遊技回数が規定回数(例えば12回)に到達するまで継続される。このボーナスゲームの終了条件を満たすか否かの判断のため、特別遊技制御手段67は、遊技回数及び所定役の入賞回数をカウントする。
そして、特別遊技制御手段67は、ボーナスゲームの遊技回数又は所定役の入賞回数が規定回数に到達したときに、そのボーナスゲームを終了させて、BB遊技の終了条件を満たしていないことを条件として、再度、一般遊技に戻るように制御する。
ここで、BB遊技の終了条件は、BB遊技中のメダルの払出し枚数が所定枚数(本実施形態では480枚)に到達するまでと定められている。したがって、特別遊技制御手段67は、BB遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、所定枚数に到達したときは、BB遊技を終了させるように制御する。
また、RB遊技は、上記のBB遊技でのボーナスゲームを1セット、すなわち所定役に対応する図柄の組合せが高確率で有効ラインに停止する遊技を、規定入賞回数又は規定遊技回数に到達するまで行うものである。RB遊技においては、特別遊技制御手段67は、遊技回数又は所定役の入賞回数をカウントし続ける。そして、遊技回数又は所定役の入賞回数が規定回数に到達したときのいずれか1つを満たすときは、特別遊技制御手段67は、RB遊技の終了条件を満たすと判断する。
(抽選情報選択手段)
抽選情報選択手段68は、役抽選手段61による役の抽選結果の情報であって、演出制御手段60bに送信する情報を選択するものである。ここで、役抽選手段61でいずれかの役に当選したときや非当選時には、その情報そのもの(当選役自体)を送信するのではなく、役の抽選結果に対応して予め設けられている抽選情報を選択し、その抽選情報を送信する。
図4は、役の抽選結果と、選択される抽選情報との関係を示す図である。抽選情報選択手段68は、役抽選手段61と同様に、0〜65535の乱数を発生させ、抽出した乱数値に基づいて抽選情報を決定する。例えば非当選時には、65000/65536の確率で抽選情報1を選択し、536/65536の確率で抽選情報2を選択する。
また、抽選情報のうち、抽選情報7は、特別役の当選に該当する抽選情報であり、特別役(BB又はRB)の当選時には、常に、抽選情報7が選択される。一方、抽選情報7は、1/65536の確率で小役Aの当選時にも選択される可能性がある。すなわち、小役A当選時は、65535/65536の確率で抽選情報3が選択されるが、1/65536の確率で抽選情報7が選択される。このように、特別役に当選していないときでも、抽選情報7が選択される場合がある。ただし、特別役に当選していないときは、特別役の当選に該当しない抽選情報3を、特別役の当選に該当する抽選情報7よりも高い確率で選択するように設定されている。
(情報送信手段)
情報送信手段69は、毎遊技ごと、抽選情報選択手段68によって選択された抽選情報を、演出制御手段60bに送信するものである。なお、送信時期は、スタートスイッチ41が操作された直後である。すなわち、スタートスイッチ41が操作された後、役抽選手段61による役の抽選、さらには抽選情報選択手段68による抽選情報の選択が行われるが、その直後に、抽選情報を演出制御手段60bに送信する。
また、情報送信手段69は、各リール31の停止時に、どの位置でリール31が停止したかの情報(停止情報)を、演出制御手段60bに送信する。したがって、本実施形態では、第1番目のリール31、第2番目のリール31、及び第3番目のリール31の停止時に、それぞれ停止情報を演出制御手段60bに送信する。
続いて、演出制御手段60b側の各手段について説明する。
(情報受信手段)
情報受信手段81は、情報送信手段69により送信されてくる抽選情報及び停止情報を受信するものである。
演出制御手段60bは、これらの受信した情報に基づいて、リール31の回転開始時(スタートスイッチ41の操作時)、各リール31の停止時(各ストップスイッチ42の操作時)等に、それぞれ、所定の演出を出力するように制御する。
(停止図柄判断手段)
停止図柄判断手段82は、情報受信手段81で受信した停止情報に基づいて、リール31の停止時の図柄の組合せを判断するものであり、遊技制御手段60a側に設けられている停止図柄判断手段65と同様のものである。
例えば、停止図柄判断手段82は、リール31の停止情報を受信すると、その停止情報と予め設けられたデータテーブル等によって、有効ラインに停止した図柄の組合せを判断できるように構成されている。
特に本実施形態では、情報受信手段81が抽選情報7を受信したときは、停止図柄判断手段82は、最初のリール31の停止時に小役Aを構成する図柄である「ベル」が有効ラインに停止したか否かを判断する。
さらに、最初のリール31の停止時に小役Aを構成する図柄である「ベル」が有効ラインに停止したと判断した場合には、2つ目のリール31の停止時に、小役Aを構成する図柄である「ベル」が有効ラインに揃ったか否か(小役Aがテンパイしたか否か)を判断する。
(演出決定手段)
演出決定手段83は、情報受信手段81で受信した情報に基づいて、当該遊技で出力すべき演出を決定するものである。本実施形態では、リール31の回転開始時の演出については、情報受信手段81で受信した抽選情報に基づいて決定し、各リール31の停止時の演出については、情報受信手段81で受信した抽選情報及び停止図柄判断手段83により判断されたリール31の停止時の図柄の組合せのうち少なくとも一方に基づいて決定する。
また、出力すべき演出は、演出データテーブルに格納されており、この演出データテーブルの中から、適切な演出を選択することにより、演出を決定する。より具体的には、受信した抽選情報に対応する1又は2以上の演出が予め定められており、この中から演出が選択されるとともに、各リール31の停止時ごとに、停止した図柄の組合せに応じて演出が定められる。
次に、抽選情報7が選択されたときの制御について説明する。
抽選情報7を受信したときは、ほとんどが特別役の当選に該当する抽選情報であると判断できるが、上述のように、稀に、小役Aの当選時にも抽選情報7が選択される。このため、リール31の停止状況(停止時の図柄)を見て判断していくこととなる。
先ず、情報受信手段81が抽選情報7を受信したときは、その時点では、その抽選情報7は、特別役の当選に該当する抽選情報であると判断し、演出決定手段83は、出力すべき演出として、特別役の当選に該当する演出に決定する。
そして、ストップスイッチ42が操作されたことによりリール31が停止する場合には、以下のように制御される。
先ず、第1(最初の)リール31の停止時に、いずれかの有効ラインに、「7」又は「BAR」(BB又はRBを構成する図柄)が停止し、かつ「ベル」が停止しなかったときは、演出決定手段83は、特別役の当選に該当する演出に決定(確定)する。また、「7」又は「BAR」と「ベル」との双方がそれぞれいずれかの有効ラインに停止したときは、上記と同様に、演出決定手段83は、特別役の当選に該当する演出に決定する。一方、いずれかの有効ラインに、「ベル」が停止し、「7」又は「BAR」が停止しなかったときは、演出決定手段83は、小役Aの当選に該当する演出に決定(変更)する。この時点で、抽選情報7は、小役Aの当選に係るものであると判断できるからである。
次に、第1リール31の停止時に「7」又は「BAR」と「ベル」との双方がそれぞれいずれかの有効ラインに停止した場合において、第2(2番目の)リール31の停止時に、いずれかの有効ラインに、「7」又は「BAR」が揃って停止したときは、演出決定手段83は、特別役の当選に該当する演出に決定(確定)する。これに対し、いずれかの有効ラインに、「ベル」が揃って停止したときは、演出決定手段83は、小役Aの当選に該当する演出に決定(変更)する。なお、2つのリール31の停止時に、「7」又は「BAR」と「ベル」との双方がそれぞれいずれかの有効ラインに揃って停止する場合はないものとする。
また、リール31の回転開始後、所定時間を経過したことによりリール31が自動停止される場合には、以下のように制御される。
先ず、「7」−「7」−「7以外」、又は「BAR」−「BAR」−「BAR以外」がいずれかの有効ラインに停止したときは、これらの出目は、BB又はRBの当選に対応する特有の出目であるので、それぞれBB又はRBの当選時であると判断できる。したがって、この場合には、受信した抽選情報7に係る当選役(特別役)と、特有の出目に係る役(特別役)とが一致するので、演出決定手段83は、特別役の当選に該当する演出に決定(確定)する。これに対し、「ベル」−「ベル」−「ベル以外」がいずれかの有効ラインに停止したときは、この出目は、小役Aの当選に対応する特有の出目であるので、小役Aの当選時であると判断できる。したがって、この場合には、受信した抽選情報7に係る当選役(特別役)と、特有の出目に係る役(小役A)とが一致しないので、演出決定手段83は、特有の出目に係る役、すなわち小役Aの当選に該当する演出に決定(変更)する。
以上のようにして、リール31の自動停止時には、特有の出目が表示されるが、その特有の出目に係る当選役と抽選情報に係る役とが一致しないときは、特有の出目に係る当選役に対応するように演出を決定(変更)する。
なお、本実施形態では、「7」又は「BAR」の図柄が5図柄以内の間隔で配置されていない場合には、BB又はRBの当選時にリール31が自動停止されたときは、常に、「7」−「7」−「7以外」、又は「BAR」−「BAR」−「BAR以外」の図柄の組合せが停止するとは限らない。しかし、本実施形態では、抽選情報7を受信し、かつリール31が自動停止されるときに、「ベル」−「ベル」−「ベル以外」の図柄の組合せとならなければ、演出決定手段83は、特別役の当選に該当する演出に決定して良いこととなる。小役Aの当選時にリール31が自動停止したときは、常に、「ベル」−「ベル」−「ベル以外」の図柄の組合せとなるからである。
(演出出力手段)
演出出力手段84は、演出決定手段83の決定結果に基づいて、所定のタイミングで、上述した演出出力機器(ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23)からの演出の出力を制御するものである。
演出決定手段83により、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)が定められる。
例えば、演出の1つには、スタートスイッチ41が操作されたときに、特定のサウンドをスピーカ22から出力し、3番目のストップスイッチ42が操作されたときに、特定のパターンでランプ21(バックランプ)を点滅させるとともに、各リール31の停止時ごとに、画像表示装置23に特定の画像を表示させる、と定められている。
したがって、演出出力手段84は、この定めに従い、演出を出力する。
続いて、本実施形態における制御の流れを、フローチャートに基づき説明する。
図5は、遊技制御手段60aによる制御の流れを示すフローチャートである。
先ず、ステップS11において、遊技制御手段60aは、メダルが投入されたか否かを検知し続ける。ベットスイッチ40が操作される等、メダルの投入が検知されたときは、ステップS12に進む。ステップS12では、遊技制御手段60aは、スタートスイッチ41がオンされたか否かを検知し続ける。そして、オンが検知されたときは有効ラインを確定してステップS13に進む。ステップS13では、遊技制御手段60aは、全てのリール31の回転を開始するように制御する。
次のステップS14では、経過時間計測手段63aは、リール31の回転開始時からの時間の計測を開始する。次のステップS15では、役抽選手段61は、役の抽選を行う。次にステップS16に進み、抽選情報選択手段68は、ステップS15での役の抽選結果に対応するように抽選情報を選択する。次のステップS17では、情報送信手段69は、ステップS16で選択した抽選情報を演出制御手段60bに送信する。
次にステップS18に進み、リール停止制御手段63は、経過時間計測手段63aにより計測された時間が所定時間(本実施形態では60秒)を経過したか否かを判別する。所定時間を経過したと判別したときはステップS27に進み、所定時間を未だ経過していないと判別したときはステップS19に進む。
ステップS19では、遊技制御手段60aは、ストップスイッチ42がオンされたか否かを判別し、ストップスイッチ42がオンされたと判別したときはステップS20に進み、オンされていないと判別したときはステップS18に戻る。以上より、所定時間を経過するまでは、ステップS18で所定時間を経過したか否か、及びステップS19でストップスイッチ42がオンされたか否かが判別され続ける。
ステップS19でストップスイッチ42がオンされたと判別され、ステップS20に進むと、リール停止制御手段63は、停止位置決定テーブル64として、ステップS15での役の抽選結果に対応する第1停止位置決定テーブル64Aをセットする。そしてステップS21に進み、リール停止制御手段63は、その第1停止位置決定テーブル64Aを用いて操作されたストップスイッチ42に対応するリール31を停止させるように制御する。次のステップS22では、情報送信手段69は、ステップS21で停止制御したリール31の停止情報を演出制御手段60bに送信する。
次にステップS23に進み、遊技制御手段60aは、全てのリール31が停止したか否かを判別し、停止したと判別したときはステップS24に進む。一方、全てのリール31が未だ停止していないと判別したときは、ステップS18に戻る。
ステップS24では、リール停止制御手段63は、経過時間計測手段63aによる時間の計測を終了する処理を行う。次のステップS25では、停止図柄判断手段65は、いずれかの役が入賞したか否か(いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したか否か)を判断し、入賞したと判断したときはステップS26に進む。一方、入賞していないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS26では、払出し手段66は、その入賞役に応じた払出し処理を行う。例えば小役が入賞したときは、入賞した小役に対応する枚数のメダルの払出しを行い、リプレイの入賞時は、当該遊技で投入されたメダル枚数を自動投入する処理を行う。そして本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS18において所定時間が経過したと判別され、ステップS27に進むと、リール停止制御手段63は、停止位置決定テーブル64として、ステップS15での役の抽選結果に対応する第2停止位置決定テーブル64Bをセットする。そしてステップS28に進み、リール停止制御手段63は、その第2停止位置決定テーブル64Bを用いて、回転中の全てのリール31を、順次、自動停止させるように制御する。ここで、リール31を自動停止させるときは、左、中、右の順に停止させるように制御する。
次のステップS29では、情報送信手段69は、ステップS28で自動停止したリール31の停止情報を演出制御手段60bに送信する。
次にステップ30に進み、リール停止制御手段63は、経過時間計測手段63aによる時間の計測を終了する処理を行う。そして本フローチャートによる処理を終了する。なお、ステップS28でリール31が自動停止されたときは、役が入賞する場合はないので、ステップS28を経由したときは、ステップS25及びステップS26の処理を行わないようにしている。
図6は、演出制御手段60bによる制御の流れを示すフローチャートである。
先ず、ステップS41において、演出制御手段60bは、情報受信手段81により抽選情報を受信したか否かを検知し続ける。上述した図5のステップS17で抽選情報が送信されると、ステップS41において抽選情報を受信する。抽選情報の受信が検知されると、ステップS42に進み、演出決定手段83は、受信した抽選情報に基づいて演出を決定するとともに、演出出力手段84は、決定された演出に従い、リール31の回転開始時の演出を出力するように制御する。
次のステップS43では、情報受信手段81は、停止情報を受信したか否かを判別し続ける。上述した図5のステップS22又はステップS29で停止情報が送信されると、ステップS43において停止情報を受信する。停止情報を受信したときはステップS44に進み、停止図柄判断手段82は、受信した停止情報に基づいてリール31の停止時の図柄を判断する。
次にステップS45に進み、演出決定手段83は、抽選情報及び停止情報に基づいてリール31の停止時における演出を決定するとともに、その演出を出力するように制御する。次にステップS46に進み、演出制御手段60bは、全ての停止情報を受信したか否かを判別する。全ての停止情報を未だ受信していないと判別されたときはステップS43に戻り、全ての停止情報を受信したと判別されたときは本フローチャートによる処理を終了する。
以上の処理において、ステップS41で抽選情報7を受信し、かつリール31が自動停止された場合には、ステップS44で、停止図柄判断手段82は、特有の出目が表示されたか否かを判断する。そして、「7」−「7」−「7以外」又は「BAR」−「BAR」−「BAR以外」の出目、すなわちBB又はRBの当選に対応する特有の出目が表示されたと判断したときは、演出決定手段83は、受信した抽選情報(抽選情報7)と表示された特有の出目とが一致すると判断し、抽選情報7を受信した時点で決定していた特別役の当選に該当する演出を維持する。
これに対し、停止図柄判断手段82により特有の出目が表示されたか否かを判断した結果、「ベル」−「ベル」−「ベル以外」、すなわち小役Aの当選に対応する特有の出目が表示されたと判断したときは、演出決定手段83は、受信した抽選情報(抽選情報7)と表示された特有の出目とが一致しないと判断し、抽選情報7を受信した時点で決定していた特別役の当選に該当する演出を取り消し、小役Aの当選に該当する演出に変更する。
以上、本発明の一実施態様について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、例えば、以下のような種種の変形が可能である。
(1)本実施形態では遊技媒体としてメダルを用いたが、例えば遊技球等、メダル以外の遊技媒体を用いるスロットマシンであっても本発明を適用することができる。
(2)本実施形態では、役に当選した場合においてリール31を自動停止したときの「特有の出目」として、当選役を構成する図柄が有効ラインに揃う、いわゆるテンパイする出目としたが、テンパイの出目に限られるものではない。例えば、左リール31については水平方向中段に「ベル」の図柄が停止し、右リール31については、水平方向上段又は下段に「ベル」の図柄が停止する出目等、小役Aに当選したことを判断できる出目であれば、いかなる出目であっても良い。
(3)本実施形態では、第1BBテーブル、第1RBテーブル、第2BBテーブル又は第2RBテーブルでは、最初のリール31の停止時に、小役Aを構成する図柄である「ベル」が有効ラインに停止しないように、又は1番目及び2番目のリール31が停止したときに、その2つのリール31の小役Aを構成する図柄である「ベル」が有効ラインに揃わないようにリール31の停止位置を定めた。しかし、これに限らず、最初のリール31の停止時に、常に、小役Aを構成する図柄である「ベル」が有効ラインに停止しないようにしても良い。あるいは、最初のリール31の停止時には、常に、小役Aを構成する図柄である「ベル」が有効ラインに停止するようにし、2番目のリール31が停止したときに、その2つのリール31の小役Aを構成する図柄である「ベル」が有効ラインに揃わないようにしても良い。
(4)本実施形態の抽選情報7は、特別役及び小役Aに共通する抽選情報としたが、どのような小役と特別役とに共通する抽選情報を設けても良い。また、小役に限らず、リプレイと特別役とに共通する抽選情報であっても良い。さらにまた、本発明における特定役は、特別役に限らず、他のいかなる役であっても良い。
本実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 本実施形態における役の種類、当選確率、図柄の組合せ及び払出し枚数等を示す図である。 本実施形態における各リールの外周面の図柄配列を示す平面図である。 役の抽選結果と、選択される抽選情報との関係を示す図である。 遊技制御手段による制御の流れを示すフローチャートである。 演出制御手段による制御の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10 スロットマシン
21 ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
31 リール
32 モータ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
60a 遊技制御手段
60b 演出制御手段
61 役抽選手段
62 役抽選テーブル
63 リール停止制御手段
63a 経過時間計測手段
64 停止位置決定テーブル
64A 第1停止位置決定テーブル
64B 第2停止位置決定テーブル
65 停止図柄判断手段
66 払出し手段
67 特別遊技制御手段
68 抽選情報選択手段
69 情報送信手段
81 情報受信手段
82 停止図柄判断手段
83 演出決定手段
84 演出出力手段

Claims (1)

  1. 複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
    各前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチとを備えるとともに、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    遊技の進行に伴って出力する演出を制御する演出制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、
    所定役及び特定役を含む役の抽選を行う役抽選手段と、
    前記役抽選手段による役の抽選結果に対応して設けられている情報であって役の抽選結果そのものではない抽選情報を、前記役抽選手段での役の抽選結果に基づいて選択する抽選情報選択手段と、
    前記リールの回転開始時からの経過時間を計測する経過時間計測手段と、
    前記役抽選手段による役の抽選結果に基づくとともに、前記経過時間計測手段により予め定められた所定時間が経過する前に前記ストップスイッチが操作されたときは、前記ストップスイッチの操作タイミングに基づいて前記リールを停止するように制御し、前記ストップスイッチが操作されることなく前記経過時間計測手段により計測された時間が前記所定時間を経過したときは、前記リールを自動停止するように制御するリール停止制御手段と、
    前記抽選情報選択手段で選択された抽選情報、及び前記リール停止制御手段により前記リールが停止したときの停止位置を示す停止情報を前記演出制御手段に送信する情報送信手段とを備え、
    各前記リールには、前記所定役の当選時に、前記所定役に対応する図柄の組合せを常に有効ラインに停止させることができるように、前記所定役を構成する図柄が、前記リールの停止制御の範囲内の間隔で配列されており、
    前記演出制御手段は、
    前記情報送信手段により送信された前記抽選情報及び前記停止情報を受信する情報受信手段と、
    前記情報受信手段で受信した前記抽選情報及び前記停止情報に基づいて演出を決定する演出決定手段と、
    前記演出決定手段で決定された演出を出力する演出出力手段とを備え、
    前記抽選情報選択手段は、前記所定役に当選したときにのみ選択する第1抽選情報と、前記所定役に当選したときに選択する場合があるとともに前記特定役に当選したときには常に選択する第2抽選情報とを有し、前記所定役に当選したときは、前記第1抽選情報を、前記第2抽選情報よりも高い確率で選択し、
    前記リール停止制御手段は、
    前記役抽選手段により前記所定役に当選した場合において前記ストップスイッチの操作により前記リールを停止させるときは、常に、前記所定役に対応する図柄の組合せがいずれかの有効ラインに停止するように制御し、
    前記役抽選手段により前記所定役に当選した場合において前記リールを自動停止させるときは、常に、1番目及び2番目の前記リールの停止時には前記所定役を構成する図柄がいずれかの有効ラインに揃うが、3番目の前記リールの停止時にはその有効ラインには前記所定役を構成する図柄が停止しないように制御することにより、前記所定役は入賞しないが、前記所定役に当選したことを判断できる特有の出目が常に表示されるようにし、
    前記演出決定手段は、
    前記第2抽選情報を受信したときは、出力すべき演出として、前記特定役の当選に該当する演出に決定し、
    その後に受信した前記停止情報により、前記ストップスイッチの操作によって前記所定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断したとき又は自動停止によって前記所定役に当選したことを判断できる特有の出目が表示されたと判断しときは、前記所定役に対応する演出に変更する
    ことを特徴とするスロットマシン。
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