JP4683256B2 - 超音波霧化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一つのユニットにて、複数の共振周波数で駆動可能な圧電トランスデューサに関する。特に、切り替えによって異なる粒径の霧化状微粒子を発生させることができる超音波霧化装置に適する。
【0002】
【従来の技術】
厚み方向に分極処理されたセラミックス等からなる圧電素子と、この圧電素子の両面に設けた電極からなる圧電振動子を主体として構成される圧電トランスデューサは、圧電振動子が有する固有振動数(共振振動数)と合致した周波電圧を印加することによって、電気信号を機械的な高周波振動に変換することができる。
【0003】
上記圧電トランスデューサの好適な適用としては、超音波霧化装置がある。これは、上記のような圧電トランスデューサの高周波振動を利用して、圧電トランスデューサの振動面(駆動面)あるいは圧電トランスデューサの振動面に固着された振動板等を介して、霧化用液体を高周波振動させて微粒子化するものである。そして、圧電振動子は振動周波数が一定であるため、均一の粒径を有するの霧化微粒子を得易く、また霧化に際し霧化用液体に熱を与えないため、吸入治療に用いる薬剤溶液の霧化に適する。
従来の超音波霧化装置としては、例えば、特開2000−312849号公報に記載されたものなどがある。
【0004】
一方、複数の圧電振動子を積層したものとしては、ランジュバン型振動子を代表とする積層型圧電トランスデューサがある。これは、1個の圧電振動子にて、大きな振動量を実現するには、高い電圧が必要になるため、同じ共振周波数を有する圧電振動子を複数積層し、個々の圧電振動子に電圧を印加し、個々の圧電振動子の振動を重ね合わせることによって、低い電圧であっても、大きな振動量を実現可能としたものである。
また、1つの圧電トランスデューサのユニットにて、高周波数駆動と低周波数駆動を実現した従来技術としては、例えば、特開2000−83295号公報に記載されたものがある。
この技術は、低周波数用振動子として、整合層付きボルト止めランジュバン型振動子として振動し、高周波数用振動子としては、積層型振動子として駆動されるものであり、本来異なる振動形式を有する2つの振動子を一体化して、2つの周波数にて駆動可能としたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、圧電振動子は、その特性上、圧電振動子が有する一つの共振周波数(固有値)でしか駆動できないので、上記積層型圧電トランスデューサにおいては、大きな振動量を得ることは出来ても、本質的に1つの共振周波数であり、個々の圧電振動子の共振周波数とほぼ同じ振動周波数でしか駆動することが出来ない。
また、上記従来技術における異なる振動形式を有する2つの振動子を一体化して、2つの周波数にて駆動可能とした圧電トランスデューサにおいては、高周波振動時と低周波振動時にその振動形式が異なるため、1つの共通の駆動面について、同じ振動形体で異なる振動周波数を得ることは出来ない。
従って、複数の周波数による複数の振動を必要とする場合には複数の圧電トランスデューサを必要とし、これらを組み込む場合には、複数の圧電トランスデューサおよびこれら複数の圧電トランスデューサ毎に各圧電トランスデューサの共振周波数に適する駆動周波数を発信する駆動回路を組み込む必要があるため、機器が大型化し、高価となるなどの問題があった。
【0006】
また、薬剤吸入に使用する霧化装置においては、薬剤ごと、あるいは使用者ごとに適する霧化粒径を必要とする場合があるが、一般的な、一つの圧電トランスデューサを組み込んだ超音波霧化装置では、一つの霧化粒径しか得る事ができないため、複数台用意するか、高価な複数の圧電トランスデューサを組み込んだ霧化装置を使用する必要があるなどの問題があった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、一つのユニットの圧電トランスデューサでありながら、複数の共振周波数駆動を可能にし、コンパクトで安価な圧電トランスデューサの提供を目的としている。
また、本発明の他の目的は、一台で複数の霧化粒径を実現でき、コンパクトで安価な超音波霧化装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、霧化用液を充填する容器底部に、厚み方向に分極された圧電振動子を厚み方向に複数固着積層してなる圧電トランスデューサを備えた超音波霧化装置であって、上記圧電トランスデューサは、複数固着積層される圧電振動子のうち、少なくとも1つは、他の圧電振動子とは異なる共振周波数を有する圧電振動子を含み、駆動する圧電振動子を選択することにより、異なる共振周波数の面1次モードで駆動し、異なる粒径の霧化状微粒子を発生可能としたものである。さらに、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記圧電トランスデューサは、他の圧電振動子と異なる共振周波数を有する圧電振動子および/または他の圧電振動子が、円盤状に形成され、かつ中心同軸上に積層されていることとしたものである。さらに、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、上記圧電トランスデューサは、背面側に固着された圧電振動子が、駆動面側の圧電振動子よりも小さい面積を有していることとしたものである。さらに、請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記圧電トランスデューサは、複数固着積層される圧電振動子が円盤状に形成され、かつ中心同軸上に積層され、背面側に固着された圧電振動子が、駆動面側の圧電振動子の面1次モードの節よりも小さい径を有していることとしたものである。さらに、請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記圧電トランスデューサは、容器底部に配置された円盤状の駆動面側圧電振動子と、上記駆動面側圧電振動子の中心同軸上の背面側に固着され、上記駆動面側圧電振動子の面1次モードの節よりも小さい径を有する円盤状の背面側圧電振動子とからなることとしたものである。
【0009】
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5記載の発明のいずれか1項において、上記圧電トランスデューサは、駆動する圧電振動子に印加する共振周波数を選択的に印加する駆動手段を有し、当該駆動手段は、発振時には、高周波発振用コンデンサを常時通電とし、適宜周波数調整用コンデンサを追加して並列接続することによって、発振周波数を低周波側へ段階的に変更する周波電圧切換回路を内蔵したこととしたものである。
【0010】
本発明における圧電トランスデューサは、厚み方向に分極された圧電振動子を複数積層固着したものであって、積層する圧電振動子のうち、少なくとも1つの圧電振動子が、他の圧電振動子とは異なる共振振動数を有する構成としたもの、すなわち、少なくとも1つの共振周波数が異なる圧電振動子と、他の圧電振動子で構成された積層型の圧電トランスデューサである。
そして、両端および圧電素子間に存在する電極のうち、駆動しようとする圧電振動子に応じた電極を選び、駆動しようとする圧電振動子が有する共振周波数に応じた周波電圧を印加するのだが、本発明に係る圧電トランスデューサは、積層された圧電振動子群の中に、少なくとも1つの共振周波数の異なる圧電振動子を含むので、駆動しようとする圧電振動子(圧電振動子群)の選び方によって、一体のユニットであっても、共振周波数、即ち駆動する振動周波数を大きく変えることが出来るのである。
なお、本発明において、圧電振動子とは、両面に電極を有する圧電素子からなるもの、および、圧電素子と電極を交互に積層した場合における圧電素子と電極の一組合せ単位を同様に圧電振動子と呼称している。
【0011】
上記作用を図1を使用して詳しく説明する。
図は、本発明を説明する圧電振動子および圧電トランスデューサの概念図である。
図において、Xは、積層型圧電トランスデューサであり、この圧電トランスデューサXは、それぞれ異なる共振周波数m、nを有する単体の圧電振動子M、Nを厚み方向に固着し、圧電振動子M’、N’となしたものである。
上記圧電振動子M’、N’は、それぞれに図示せぬ電極を有するから、固着後も単独で駆動可能であるが、固着しているため互いの圧電振動子が負荷として働き、固着前に有していた共振振動数m、nとは異なる共振振動数m’、n’となる。
そして、2つの圧電振動子M’、N’、即ち圧電トランスデューサXは、全体として1つの共振振動数xを有する。
従って、上記説明の例においては、駆動しようとする圧電振動子M’、N’、Xのいずれかを選択し、それぞれが有する共振振動数m、n、xに合致した周波電圧を対応する電極に印加することによって、駆動することが出来るから、1つの圧電トランスデューサにて、複数の共振周波数で駆動可能とすることが出来るのである。
なお、上記は、2つの圧電振動子を固着した例にて説明したが、3つ以上の圧電振動子を用いることも可能であるし、例えば、複数積層する圧電振動子のうちいくつかを同じ共振周波数を有する圧電振動子と、1つの異なる共振周波数を有する圧電振動子とするなど自由に組み合わせることができる。
なお、一端部を駆動面とする場合には、過分に積層すると他端部で振動させても振動が充分に伝わらなくなることがある。
【0012】
さらに、圧電振動子を積層して固着するとき、固着によって変化する共振振動数には、圧電振動子自体の剛性が影響するが、形状の異なる圧電振動子を固着する場合には、上記剛性の他に自由振動面の拘束面積および位置が影響する。従って、固着面積、すなわち拘束面積を調整することによって、固着後の圧電振動子をそれぞれ単独で振動させた場合に、共振周波数に与える影響を調節することが出来るのである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図2は、本発明の圧電トランスデューサの第1実施例を示す断面図であり、図3は、図2のA方向矢視図である。
図2および図3において、1は、圧電トランスデューサであり、図面上の上方を駆動面側2とし、図面上の下方を背面側3として説明する。
この圧電トランスデューサ1は、径の異なる2つの円盤状の圧電振動子、すなわち駆動面側圧電振動子4と、背面側圧電振動子5とを、円盤中心同軸上に配置し、固着面6にて加圧接着して一体としている。なお、上記駆動面側圧電振動子4および上記背面側圧電振動子5の両端面には、各圧電振動子の端面部位の面積のおよそ9割を覆う電極が形成されており、7は、駆動面側電極、8は固着面電極、9は、背面側電極、10は電極取り出しのために設けた舌片である。
上記圧電トランスデューサ1は、上記駆動面側2に被加振物を配置して用いるものであるため、舌片10を周方向へ取り出し、通電を容易にしている。
【0014】
本実施例は、駆動面側電極7を共通電極とし、固着面電極6と背面側電極8とを選択し、それぞれの共振周波数に合致する周波電圧を印加することによって、異なる2つの共振周波数で駆動することができる。このとき、共通電極とした駆動面側電極7と背面側電極8に適当な周波電圧を印加した場合には、駆動面側圧電振動子4および背面側圧電振動子5の両方が一体として共振振動する。
また、共通電極とした駆動面側電極7と固着面電極8に適当な周波電圧を印加した場合には、駆動面側圧電振動子4のみが共振振動するので、駆動面2について、2つの異なった高周波振動を選択的に生じせしめることが出来る。
本実施例においては、円盤状の駆動面側圧電振動子4および背面側圧電振動子5を同心軸上に配置して固着しているが、これは図における上下方向振動、即ち面モードに対して有利に働く。通常、面モードを利用する場合には、もっとも大きな振幅が得られる面1次モードを使用するが、駆動面側圧電振動子4が単独で振動する場合には、背面側圧電振動子5は、駆動面側圧電振動子4よりも小径であるから、上記振動を阻害しにくい。
さらに好適には、駆動面側圧電振動子4振動時の面1次モードにおける節よりも小径であればさらに振動を阻害しにくいが、あまりに小径に過ぎると圧電トランスデューサの全体振動あるいは、背面側圧電振動子5の振動が小さくなってしまうため、用途に応じた好適なサイズに調整すべきものである。
【0015】
また、上記2つの圧電振動子の固着は、特に耐熱性、接着性に優れる非通電性のエポキシ系接着剤を用いて固着されている。本発明においては、圧電振動子の接着時に充分な圧力をかけて接着させることで、接着境界面において、圧電振動子の電極表面の微小凹凸同士が部分接触して通電が得られ、さらに、この圧電振動子の電極表面の微小凹凸に上記接着剤が入り込むので充分な強度を得ることが出来る。
なお、導通を得るためには、導電性を有する接着剤が好ましいことはもちろんであるが、一般に導通性を有する接着剤は、本発明のような高周波振動体の接着においては、振動による剥がれや、振動子自体の発熱により、十分な接着強度が得にくいこと、また、十分な接着強度を有するものは非常に高価であるため、安価で高強度を有する圧電トランスデューサにためには、上記接着方法が適するのである。
本実施例においては、共振振動数の異なる円盤状の2つの圧電振動子を積層した圧電トランスデューサにて説明したが、この形体においては、上記に説明したように円盤中心部に大きな振動を得ることができるため、超音波霧化装置などに適する。
【0016】
図4は、本発明に係る圧電トランスデューサの第2実施例である。
図において、11は、本発明に係る圧電トランスデューサであり、12は、駆動面側圧電振動子であり、13は背面側圧電振動子であり、図示せぬ電極およびその他の構成は第1実施例と同様である。
本実施例においては、駆動面側圧電振動子12は、長楕円盤形状を有し、背面側圧電振動子13は、円盤形状である。
【0017】
図5は、本発明に係る圧電トランスデューサの第3実施例である。
図において、14は、本発明に係る圧電トランスデューサであり、15は、駆動面側圧電振動子であり、16は背面側圧電振動子であり、図示せぬ電極およびその他の構成は第1実施例と同様である。
本実施例においては、駆動面側圧電振動子14は、長方体薄板形状を有し、背面側圧電振動子13は、円盤形状である。
【0018】
次に、本発明に係る圧電トランスデューサに周波電圧を供給する周波電圧発生回路の一実施例を示す。
図6は、本発明に係る圧電トランスデューサおよび周波電圧発生回路の概略図である。
図において、17は、圧電トランスデューサ部を示し、18は、周波電圧発生回路部を示す。上記周波電圧発生回路部18は、高周波発振用コンデンサCH、周波数調整用コンデンサCLを備える周波電圧切換回路部19を内蔵している。
そして、Cはコンデンサ、Lはコイル、そしてTはオペアンプを示している。
20は、周波電圧発生回路18に電力を供給する電源部を接続する端子であり、図示せぬ電源部を接続するものである。
上記周波電圧発生回路部18において、周波電圧切換回路部19のスイッチS1と周波電圧発生回路部18のスイッチS2は連動しており、スイッチS2の選択により、駆動すべき圧電振動子の共振周波数が高い場合は、スイッチS1を開いて、高周波発生用コンデンサCHのみ通電し、駆動すべき圧電振動子の共振周波数が低い場合には、スイッチS1を閉じて、周波数調整用コンデンサCLを高周波発生用コンデンサCHに並列接続し、合成容量とすることによって、コンデンサ容量を変更して発生周波電圧を低周波数側へ調整している。
【0019】
これは、圧電トランスデューサが特に高周波数で駆動する場合に、スイッチのインダクタンス成分に影響され易い性質を有するため、高周波発生用コンデンサCHを常時接続とし、周波数調整用コンデンサCLを追加接続する形とすることによって、スイッチ数を減らすとともに、ノイズの乗りやすい高周波電圧発生時の回路の線長さを極力短くしたものである。
上記構成とした場合には、安価にノイズの防止が実現でき、特に、狭い空間に周波電圧発生回路と周波電圧切換回路などを配置するものに対しては、より好適である。
なお、上記回路は一例であって、周波数調整用コンデンサCLを複数用意して、さらに多数の周波電圧を調整し、発生させることもできる。
【0020】
図7は、本発明の圧電トランスデューサおよびその圧電トランスデューサを用いた超音波霧化装置の一実施例を示す概略部分断面図である。
21は、本願発明に係る超音波霧化装置であり、22は、上記に説明した圧電トランスデューサであり、それぞれの電極の記載は省略している。23は、霧化用液体24を充填する霧化用液容器部である。本実施例においては、超音波霧化装置21のケース部25と一体に設けられている。このケース部25は、上記圧電トランスデューサ22および駆動回路26を内蔵している。
上記駆動回路26は詳細に説明しないが、通常は、電源部および駆動する圧電振動子の共振周波数を発生する周波電圧発生回路および周波電圧切換器等からなる。さらに、フィードバック回路を設けて駆動周波数を適宜調節するようにしても良い。
【0021】
本実施例において、上記圧電トランスデューサ22は、ケース部25にゴム製の挟持片27で弾性的に固定され、上記圧電トランスデューサ22の駆動面上方に上記霧化用液容器部23が形成されている。そして、上記圧電トランスデューサ22の駆動面には、ステンレス製薄板28が接着されており、圧電トランスデューサ22および図示せぬ電極部が霧化用液体24に直接触れないように構成されている。
K1、K2、K3は、駆動回路26にて発生させた周波電圧を圧電振動子22の図示せぬ電極に印加する通電コードである。
駆動回路26にて発生させられる周波電圧は、図示せぬ切り換えスイッチにより、使用者が任意に選択すると同時に通電コードの組合せが選択され、印加された周波電圧で共振振動する圧電振動子が駆動されて、所望の粒径を有する霧状微粒子を発生するのである。
なお、上記に説明した実施例は、本発明の一実施例であり、本発明の要件を逸脱しない範囲で、圧電振動子の構成や形状、さらには電極の配置も本実施例に限定されないことはもちろんである。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、一つの圧電トランスデューサにて、複数の異なる振動を生じさせることができる。
また、積層する圧電振動子の形状を変えることで、生じせしめる周波振動を調整することができるので、異なる共振周波数を有する圧電素子を別に製造する必要がない。
また、円盤状に同軸に積層固着させることにより、面モード振動を他の圧電振動子が阻害しづらいので、効率よく振動を取り出しやすい。
さらに、高周波振動に影響されずらい周波電圧切換回路を内蔵する駆動手段を用いることによって、ノイズが生じづらく、効率の良い圧電トランスデューサとすることができる。
また、本発明に係る超音波霧化装置は、コンパクトで安価でありながら複数の振動を生じせしめる圧電トランスデューサを用いたので、装置自体の外形も小型化でき、また複数の粒径を要する場合にも一台の超音波霧化装置でまかなえるので、経済的であるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明する圧電振動子および圧電トランスデューサの概念図である。
【図2】本発明に係る圧電トランスデューサの第1実施例を示す断面図である。
【図3】図2におけるA方向矢視図である。
【図4】本発明に係る圧電トランスデューサの第2実施例を示す概略図である。
【図5】本発明に係る圧電トランスデューサの第3実施例を示す概略図である。
【図6】本発明に係る圧電トランスデューサに周波電圧を供給する周波電圧発生回路の一実施例を示す概略図である。
【図7】本発明に係る超音波霧化装置の一実施例を示す概略部分断面図である。
【符号の説明】
1,11,14,22・・・圧電トランスデューサ
2・・・駆動面側
3・・・背面側
4・・・駆動面側圧電振動子
5・・・背面側圧電振動子
6・・・固着面
7・・・駆動面側電極
8・・・背面側電極
9・・・固着面電極
18・・・周波電圧発生回路
19・・・周波電圧切換回路
Claims (6)
- 霧化用液を充填する容器底部に、厚み方向に分極された圧電振動子を厚み方向に複数固着積層してなる圧電トランスデューサを備えた超音波霧化装置であって、
上記圧電トランスデューサは、複数固着積層される圧電振動子のうち、少なくとも1つは、他の圧電振動子とは異なる共振周波数を有する圧電振動子を含み、駆動する圧電振動子を選択することにより、異なる共振周波数の面1次モードで駆動し、異なる粒径の霧化状微粒子を発生可能としたことを特徴とする超音波霧化装置。 - 上記圧電トランスデューサは、他の圧電振動子と異なる共振周波数を有する圧電振動子および/または他の圧電振動子が、円盤状に形成され、かつ中心同軸上に積層されていることを特徴とする請求項1記載の超音波霧化装置。
- 上記圧電トランスデューサは、背面側に固着された圧電振動子が、駆動面側の圧電振動子よりも小さい面積を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波霧化装置。
- 上記圧電トランスデューサは、複数固着積層される圧電振動子が円盤状に形成され、かつ中心同軸上に積層され、背面側に固着された圧電振動子が、駆動面側の圧電振動子の面1次モードの節よりも小さい径を有していることを特徴とする請求項1記載の超音波霧化装置。
- 上記圧電トランスデューサは、容器底部に配置された円盤状の駆動面側圧電振動子と、上記駆動面側圧電振動子の中心同軸上の背面側に固着され、上記駆動面側圧電振動子の面1次モードの節よりも小さい径を有する円盤状の背面側圧電振動子とからなることを特徴とする請求項1記載の超音波霧化装置。
- 上記圧電トランスデューサは、駆動する圧電振動子に印加する共振周波数を選択的に印加する駆動手段を有し、当該駆動手段は、発振時には、高周波発振用コンデンサを常時通電とし、適宜周波数調整用コンデンサを追加して並列接続することによって、発振周波数を低周波側へ段階的に変更する周波電圧切換回路を内蔵したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の超音波霧化装置。
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