JP3398870B2 - 超音波霧化装置 - Google Patents

超音波霧化装置

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JP3398870B2 JP28773393A JP28773393A JP3398870B2 JP 3398870 B2 JP3398870 B2 JP 3398870B2 JP 28773393 A JP28773393 A JP 28773393A JP 28773393 A JP28773393 A JP 28773393A JP 3398870 B2 JP3398870 B2 JP 3398870B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B17/00Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups
    • B05B17/04Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods
    • B05B17/06Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods using ultrasonic or other kinds of vibrations
    • B05B17/0607Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods using ultrasonic or other kinds of vibrations generated by electrical means, e.g. piezoelectric transducers
    • B05B17/0638Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods using ultrasonic or other kinds of vibrations generated by electrical means, e.g. piezoelectric transducers spray being produced by discharging the liquid or other fluent material through a plate comprising a plurality of orifices
    • B05B17/0646Vibrating plates, i.e. plates being directly subjected to the vibrations, e.g. having a piezoelectric transducer attached thereto

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  • Special Spraying Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波励振器により発
生させた弾性振動により液体を霧化する超音波霧化装置
に関する。
【従来の技術】従来の超音波霧化装置としては、ボルト
締ランジュバン型振動子を応用した超音波霧化装置およ
びネブライザーが挙げられる。ボルト締ランジュバン型
振動子による霧化装置は数10kHzという周波数の超
音波を利用したもので、多量の霧を発生しうるという長
所を有するが、構造が複雑で装置が大がかりであるとい
う短所をあわせもつ。一方、ネブライザーは、MHz領
域の超音波を利用したもので、粒子が微小で均一性に優
れるという長所を有するものの、霧化効率が悪く低電力
で多量の霧を発生させるのが難しいという短所をもつ。
つまり、従来の超音波霧化装置では、装置の規模、霧化
効率、多量霧化、粒子の微小性または駆動電源コストの
いずれかにおいて難点があった。しかも、従来の超音波
霧化装置では、装置を駆動するために複雑な回路構成を
必要とし、また、回路を構成する部品の数、部品の重
量、部品の価格にも問題があった。角柱状または矩形板
状の圧電磁器に電極を設けて成る圧電振動子と、この圧
電振動子に一部分が固着された振動板とでなる複合体に
おいて超音波の弾性振動を発生させ、その振動板に液体
を触れさせてその液体を霧化する超音波霧化装置が本願
発明者により特願平2ー339181、3ー84730
等で出願されている。これらの超音波霧化装置は小型で
あるにもかかわらず比較的複雑な駆動回路を必要とし、
また、比較的高い直流電圧の電源を必要とした。さら
に、温度変化等の使用条件に影響を受け易いという面で
問題があった。超音波霧化装置の駆動回路は高周波の高
電圧を発生させしかも複合体の共振周波数を追尾する必
要がある。これは、複合体の共振周波数がその複合体の
温度に応じて変動するからである。従って、駆動回路に
は複合体の共振周波数に追随して周波数を変える手段が
求められる。つまり、駆動回路は共振周波数、電圧、電
力などの諸元を満足すると同時に、複合体の共振周波数
の自動追尾機能を具備しなければならない。そこで、複
合体の共振周波数の自動追尾機能を具備した自励発振方
式の駆動回路を備えた超音波霧化装置が本願発明者によ
り特願平4ー93437で出願された。この超音波霧化
装置は圧電振動子の所要駆動電圧より低い電圧の電源か
ら電力を受けて所要駆動電圧の高周波交流電力を出力で
きる。しかし、この超音波霧化装置における自励発振回
路がその機能を果たすためには、圧電振動子はある程度
の厚さを必要とした。すなわち、極微小な粒径を有する
霧を発生させしかも低消費電力で低電圧駆動を実現する
ためには圧電振動子の厚さがより薄いことが望ましいに
もかかわらず、圧電振動子の厚さが薄い複合体では自励
発振駆動が不可能であった。
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は霧化効
率がよく、多量霧化ができ、粒子の微小性かつ均一性に
優れ、装置が小型かつ軽量であり、構造が簡単で、低消
費電力で低電圧駆動が可能で構成が簡単な自励発振駆動
回路を備え、持ち運びに便利な超音波霧化装置を提供す
ることにある。
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の超音波
霧化装置は、圧電振動子に多数の微小な貫通孔を有する
振動板を固着してなる超音波励振器により発生させた弾
性振動により、前記振動板に供給された液体を霧化する
超音波霧化装置において、前記圧電振動子は圧電磁器、
電極PおよびQから成り、前記電極PおよびQは前記圧
電磁器の厚さ方向に垂直な両端面のそれぞれに形成され
ており、前記電極Pは1組のすだれ状電極で成り、該す
だれ状電極の2つの端子TP1およびTP2のうちの一方の
端子TP1と電極Qにおける端子TQとの間に前記圧電振
動子の共振周波数とほぼ等しい周波数の電圧を印加する
ことにより、前記超音波励振器を駆動する回路が備えて
あり、前記駆動回路は、直流電源と前記端子TP1との間
に接続されている昇圧用のコイルと、出力電圧端子が前
記端子TP1に接続され入力電圧端子が前記端子TP2に接
続されることにより前記端子TP2に現われる圧電気を帰
還電圧として受けるトランジスタとを備え、前記駆動回
路は、前記トランジスタを増幅素子とし前記超音波励振
器を共振回路とする発振回路を構成し、前記圧電振動子
の共振周波数は前記圧電振動子と前記振動板とから成る
複合体の共振周波数にほぼ等しいことを特徴とする。請
求項2に記載の超音波霧化装置は、前記圧電振動子が長
さと幅の寸法比が1に近くしかも1に等しくない矩形状
の板または3辺のうちの2辺の寸法比が1に近くしかも
1に等しくない矩形状の角柱であって、前記振動板は前
記圧電振動子の前記電極PまたはQを有する少なくとも
一つの端面上に一体的に連なって固着されていることを
特徴とする。請求項3に記載の超音波霧化装置は、前記
振動板に前記液体を供給する手段が、前記超音波励振器
を支持する支持具と、前記液体を収容する貯液室と、多
数の貫通孔を有する吸液能力の大きい物質から成り前記
液体を吸収する保液材とを備え、前記支持具は前記複合
体を固定物に対し所定位置に保持し、前記支持具のうち
少なくとも前記超音波励振器に接触する部分は前記圧電
振動子に比べて音響インピーダンスが低い発泡スチロー
ルその他の物質から成り、前記振動板は常時または間欠
的に前記保液材と接触して、前記保液材に吸収されてい
る前記液体を霧化することを特徴とする。請求項4に記
載の超音波霧化装置は、前記液体供給手段が前記貯液室
から前記振動板に前記液体を供給するためのチューブを
備えることを特徴とする。
【作用】本発明の超音波霧化装置の使用時、圧電振動子
には圧電振動子と振動板との複合体の共振周波数にほぼ
等しい周波数を有する電気信号が印加され圧電振動子は
励振される。圧電振動子の励振は振動板を振動させるの
で、振動板に供給された液体は振動板に設けられている
穴を通して霧化される。穴を通しての霧化は粒子の微小
性、均一性を促し、しかも霧化効率を増大させることが
できる。また、霧化効率が高いことから多量の霧化が低
消費電力で実現できるだけでなく装置の小型化も容易に
できる。自励式駆動が可能で電池での駆動も容易なこと
から温度などの環境変化に対応しうる形で低消費電力で
の駆動が可能となる。圧電振動子は圧電磁器、電極Pお
よびQから成り、電極PおよびQは圧電磁器の厚さ方向
に垂直な両端面のそれぞれに形成されている。このと
き、電極Pが1組のすだれ状電極で成る構造が採用さ
れ、このすだれ状電極の2つの端子TP1およびTP2のう
ちの一方の端子TP1と電極Qにおける端子TQとの間に
圧電振動子の共振周波数とほぼ等しい周波数の電圧を印
加することにより、超音波励振器が駆動され、圧電振動
子が励振される。このような簡単な構造の圧電振動子の
採用により、超音波霧化装置の小型化が可能となるばか
りでなく、霧化効率の向上をもたらし、さらに、自励式
駆動が可能となることから低消費電力で低電圧での駆動
が可能となる。超音波励振器を駆動するための回路に
は、直流電源と端子TP1との間に昇圧用のコイルが接続
されている。また、出力電圧端子が端子TP1に接続され
入力電圧端子が端子TP2に接続されたトランジスタを備
えている。このトランジスタは端子TP2に現われる圧電
気を帰還電圧として受けるためのものである。このよう
にして、超音波励振器の駆動回路は、トランジスタを増
幅素子とし超音波励振器を共振回路とする発振回路を構
成しており、圧電振動子の共振周波数に周波数を自動的
に追尾できるようにしている。そのうえ、コイルの逆起
電圧を利用した回路を備えることにより、電源電圧より
高い電圧で圧電振動子を駆動できるようにしている。こ
の逆起電圧回路はコイルの特性を利用することで高電圧
を発生させるもので、トランスの使用と比較して価格、
重量および容積の点で有利である。また、回路構成が簡
単で小型であり、電源効率及び周波数特性が良い等の特
徴をもたらすことができる。図9は3端子方式の自励回
路のブロック図を示している。3端子方式とは、圧電振
動子との接続のために3つの端子を有し、各端子を互い
に独立した目的に利用する方式である。圧電振動子の片
側の電極は電圧を印加するドライブ電極Dと、増幅器に
電力の一部をフィードバックするためのフィードバック
電極Fに分割されており、もう一方の電極はグランド電
極Gとして接地されている。本発明の超音波霧化装置で
は圧電振動子における電極Pが1組のすだれ状電極で成
り、このすだれ状電極がD電極およびF電極に相当し、
端子TP1およびTP2がそれぞれD電極およびF電極に設
けられた端子に相当する。また、電極Qがグランド電極
Gに相当する。圧電振動子の厚さが薄い場合にも、本発
明が示すようにすだれ状電極を用いれば自励発振駆動が
可能である。図9におけるこの方式は、パワーアンプで
180°だけ位相のシフトをするから、圧電振動子のD
電極とF電極間で位相が180°シフトする周波数で自
励発振する。圧電振動子として長さと幅の寸法比が1に
近くしかも1に等しくない矩形状の板または3辺のうち
の2辺の寸法比が1に近くしかも1に等しくない矩形状
の角柱を採用することにより、圧電振動子と振動板との
複合体の結合振動が増強され、霧化効率が促進される。
また、振動板が圧電振動子の電極PまたはQを有する少
なくとも一つの端面上に一体的に連なって固着されてい
ることにより、振動板は圧電振動子と振動板との接合部
を固定端とする片持ち梁の形で振動する。従って、振動
板に供給された液体はその弾性振動により霧化され、そ
の振動板に垂直な上方に向けて霧として効率よく放散さ
れる。振動板に液体を供給する手段は、超音波励振器を
支持する支持具と、液体を収容する貯液室と、多数の貫
通孔を有する吸液能力の大きい物質から成る保液材とを
備える。保液材は貯液室から液体を吸い上げその液体を
振動板に供給する。支持具は圧電振動子と振動板との複
合体を固定物に対し所定位置に保持している。この際、
支持具と超音波励振器との接触面積をできるだけ少なく
する方が望ましいが、支持具のうち少なくとも超音波励
振器に接触する部分として発泡スチロール等のような圧
電振動子に比べて音響インピーダンスが低い物質を採用
することにより、圧電振動子の励振が支持具自身や固定
物または液体中に伝搬し散失されるのを抑制でき、効率
良く振動板を振動させることができるので、霧化効率を
増大させることができる。このようにして、振動板が常
時または間欠的に保液材と接触することにより、その保
液材に吸収されている液体を効率よく霧化することが可
能となる。さらに、液体を供給する手段が、貯液室から
振動板に液体を供給するためのチューブを備えることに
より、保液材を用いなくても液体を振動板に供給するこ
とが可能となる。
【実施例】図1は本発明の超音波霧化装置の一実施例を
示す断面図である。本実施例は圧電振動子1、振動板
2、支持具3、保液材4および自励式の駆動回路5から
成る。但し図1では、駆動回路5は省いて描かれてい
る。振動板2は圧電振動子1の一方の端面に圧電振動子
1と一体的に連なって固着されている。振動板2の下端
面には保液材4の上端部が接触していて、保液材4によ
って吸い上げられた液体は振動板2に供給され、振動板
2の上方へ霧化される。図2は圧電振動子1および振動
板2の平面図である。圧電振動子1は圧電磁器6、電極
Q(図2では描かれていない)およびすだれ状電極Pか
ら成る。圧電磁器6は矩形板状のTDK72A材(製品
名)で成り、その長さは17mm、幅は20mm、厚さ
は1mmである。圧電磁器6の分極軸の方向は厚さ方向
に一致しており、この厚さ方向に垂直な両端面のそれぞ
れに電極Qおよびすだれ状電極Pが形成されている。電
極Qはアルミニウム薄膜で成り、圧電磁器6の一方の端
面のほぼ全域を覆っている。すだれ状電極Pはアルミニ
ウム薄膜で成り、6対の電極指を有するもので、電極周
期長は2mm、電極交叉幅は4.8mmである。電極Q
には端子TQが取り付けられ、すだれ状電極Pには端子
P1およびTP2が取り付けられている。振動板2はニッ
ケル製で、長さ23mm、幅20mm、厚さ0.05m
mである。振動板2は一方の板面の長さ方向の端部にお
いて長さ2mm、幅20mmの接合領域を有し、該接合
領域は電極Qを介して圧電振動子1に固着されている。
図3は振動板2を板面に垂直な平面で切断したときの部
分拡大断面図である。振動板2にはその厚さ方向に貫通
する微細な多数の孔7が設けられている。図3では孔7
の縦断面形状および寸法が示されている。孔7の形状は
すり鉢状で、等しいピッチで配列されており、一方の開
口面積は他方の開口面積より大きい。開口面積が大きい
方を入口側としその直径は0.1mmで、開口面積が小
さい方を出口側としその直径は0.01mmである。図
4は振動板2の部分拡大平面図である。但し、振動板2
を孔7の出口側から見たときのもので、孔7の形状、配
列および寸法が示されている。図1の超音波霧化装置の
駆動時、圧電振動子1と振動板2との複合体の共振周波
数にほぼ等しい周波数を有する電気信号を端子TP1を介
して圧電振動子1に入力すると、圧電振動子1に圧電的
に振動が励振される。振動板2を圧電振動子1の一方の
端面上に一体的に連なって固着させる構造を採用してい
ることから、圧電振動子1の振動に伴って振動板2は圧
電振動子1との接合領域を固定端とする片持ち梁の形で
振動される。この振動は屈曲振動であり液体の霧化に有
効に機能する。支持具3の圧電振動子1との接触部は圧
電振動子1に比べて音響インピーダンスが低い発泡スチ
ロール等で成り、圧電振動子1からの超音波が支持具3
自身に伝搬し散失されるのを防いでいる。保液材4は圧
電振動子1に比べて音響インピーダンスが低くしかも吸
液能力が大きいスポンジ等で成り、圧電振動子1からの
超音波が保液材4を介して液体中に伝搬し散失するのを
防いでいる。このようにして、振動板2は効率良く振動
される。振動板2の振動に伴い、保液材4によって吸い
上げられた液体は毛細管現象により孔7に導かれる。液
体が孔7を通過するとき、孔7における液体の通過面積
はその入口側から出口側に向けて減少するから、液体は
孔7によって絞り作用を受け、微小でかつ均一な粒子と
なって振動板2の上部に流出し、効率良く霧化される。
図5は駆動回路5の一実施例を示す構成図である。図5
においてM、FおよびGはそれぞれ主電極M、帰還電極
Fおよびグランド電極Gを示し、主電極Mおよび帰還電
極Fが1組のすだれ状電極Pに対応し、グランド電極G
が電極Qに対応している。端子TP1およびTP2はそれぞ
れ主電極Mおよび帰還電極Fに設けられ、端子TQはグ
ランド電極Gに設けられている。端子TP1を介して圧電
振動子1に電圧を引加することにより圧電振動子1に励
振された振動は、その大部分が振動板2に伝搬され、残
部がその振動に応じて圧電振動子1に引加された電圧と
は逆相の電圧として端子TP2から出力される。この動作
の繰り返しによって正帰還の自励発振が生じる。つま
り、複合体の共振周波数にほぼ等しい周波数を有する電
気信号が雰囲気温度の変化に追随して安定して圧電振動
子1に供給される。このようにして、常に自らの最適の
発振状態を維持することを可能にしている。従って、他
励駆動の際に問題となる発熱等により複合体の共振周波
数が偏移して発振条件が悪くなるという問題点が解決さ
れる。また、1つのコイルL1、1つのトランジスタ
r、2つの抵抗R1およびR2、および1つのダイオー
ドDという極く少ない部品で回路を構成することが可能
である。しかも、部品点数が少ないにもかかわらず、直
流電源を利用することができ電力効率もよいことから、
電源の小型化対応を可能にしている。図5の駆動回路5
に直流電源からたとえば0〜10Vの直流電圧を印加す
ると、コイルL1 の値を調整することにより、主電極M
に最大で約60Vp-p の交流電圧を印加させることがで
きる。このとき帰還電極Fから約1Vp-p の電気信号が
取り出される。このようにして、駆動回路5では直流電
源電圧の約6倍の交流電圧を圧電振動子1に印加するこ
とが可能である。図1の超音波霧化装置においては6V
以上の直流電圧を主電極Mに印加することにより霧化動
作が確認できた。霧の粒子は極微小でしかも均一であっ
た。図1の超音波霧化装置によれば、長時間にわたり極
微小の霧を安定に霧化できる。図6は圧電振動子1と振
動板2との複合体における主電極Mとグランド電極Gと
の間のアドミタンスの振幅と周波数との関係を示す特性
図である。アドミタンスは周波数がほぼ94.1kHz
のときにピークを示し、このピークの近傍で最大霧化量
が得られた。図7は図6におけるアドミタンスの位相と
周波数との関係を示す特性図である。位相が零のときの
周波数が共振周波数を示すことから、共振周波数のうち
の1つがほぼ94.1kHzであることがわかる。ま
た、この94.1kHzの共振周波数は圧電振動子1単
体の共振周波数とほぼ一致していることが確認された。
図8は圧電振動子1と振動板2との複合体における共振
周波数付近でのサセプタンスとコンダクタンスとの関係
を示す特性図、すなわち共振周波数付近でのアドミタン
スサークルを示す図である。サセプタンスが零のときの
コンダクタンスの最大値は94.2kHzで起こり、こ
の値は圧電振動子1と振動板2との複合体における共振
周波数とほぼ一致している。
【発明の効果】本発明の超音波霧化装置によれば、振動
板に供給された液体は振動板に設けられた穴を通過しな
がら霧化されるので、霧の粒子の微小性、均一性を促す
ことができる。霧化効率が高いことから多量の霧化が低
消費電力で実現できるだけでなく装置の小型化も容易に
できる。圧電振動子として圧電磁器と、その圧電磁器の
厚さ方向に垂直な両端面にそれぞれ形成されている電極
P並びにQから成る簡単な構造を採用することにより、
装置を小型化できしかも高い効率で液体を霧化すること
ができ低消費電力での駆動が可能となる。また、電極P
としてすだれ状電極を使用することにより自励式駆動が
可能となる。従って、温度などの環境変化に対応しうる
形での低消費電力、低電圧での駆動が可能となる。圧電
振動子として長さと幅の寸法比が1に近くしかも1に等
しくない矩形状の板または3辺のうちの2辺の寸法比が
1に近くしかも1に等しくない矩形状の角柱を採用する
ことにより、圧電振動子と振動板との複合体の結合振動
が増強され、霧化効率が促進される。また、振動板を圧
電振動子の少なくとも一方の端面上に一体的に連なって
固着させる構造を採用することにより、振動板は圧電振
動子との接合部を固定端とする形で振動するから、振動
板に供給された液体はその弾性振動により霧化され振動
板の上方に向けて霧として放散される。圧電振動子と振
動板との複合体における共振周波数が圧電振動子単体の
共振周波数とほぼ等しくなるような構造を採用すること
により、圧電振動子と振動板との複合体の結合振動が増
強するから霧の発生量はさらに増加する。超音波励振器
を駆動するための回路は、直流電源と端子TP1との間に
接続された昇圧用のコイルと、出力電圧端子が端子TP1
に接続され入力電圧端子が端子TP2に接続されたトラン
ジスタを備えている。このトランジスタは端子TP2に現
われる圧電気を帰還電圧として受けるためのものであ
り、トランジスタを増幅素子とし超音波励振器を共振回
路とする発振回路が構成されている。このようにして、
圧電振動子の共振周波数に周波数を自動的に追尾できる
ようにしている。そのうえ、コイルの逆起電圧を利用し
た回路が備えられていることにより、電源電圧より高い
電圧で圧電振動子を駆動することができる。この逆起電
圧回路はコイルの特性を利用することで高電圧を発生さ
せるもので、トランスの使用と比較して価格、重量およ
び容積の点で有利である。また、回路構成が簡単で小型
であり、電源効率及び周波数特性が良い。このような超
音波励振器駆動回路を有する本発明の超音波霧化装置
は、霧の粒子が極微小でしかも均一である。振動板に液
体を供給する手段が、超音波励振器を支持する支持具
と、液体を収容する貯液室と、多数の貫通孔を有する吸
液能力の大きい物質から成る保液材とを備えることによ
り、長時間にわたり安定な霧化を実現することができ
る。また、液体を供給する手段が、貯液室から振動板に
液体を供給するためのチューブを備えることにより、保
液材を用いなくても液体を振動板に供給することが可能
となる。支持具や保液材などの超音波励振器に直接接触
するものの表面は、圧電振動子の振動がその表面や液体
中に伝搬しにくいような材質が採用されている。このよ
うにして、効率良く振動板が振動されるので効率よく液
体を霧化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波霧化装置の一実施例を示す断面
図。
【図2】圧電振動子1および振動板2の平面図。
【図3】振動板2を板面に垂直な平面で切断したときの
部分拡大断面図。
【図4】振動板2の部分拡大平面図。
【図5】駆動回路5の一実施例を示す構成図。
【図6】圧電振動子1と振動板2との複合体における主
電極Mとグランド電極Gとの間のアドミタンスの振幅と
周波数との関係を示す特性図。
【図7】図6におけるアドミタンスの位相と周波数との
関係を示す特性図。
【図8】圧電振動子1と振動板2との複合体における共
振周波数付近でのサセプタンスとコンダクタンスとの関
係を示す特性図。
【図9】3端子方式の自励回路のブロック図。
【符号の説明】
1 圧電振動子 2 振動板 3 支持具 4 保液材 5 駆動回路 6 圧電磁器 7 孔 P すだれ状電極 Q 電極 TP1,TP2,TQ 端子 L1 昇圧用コイル Tr トランジスタ R1,R2 抵抗 D ダイオード

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動子に多数の微小な貫通孔を有す
    る振動板を固着してなる超音波励振器により発生させた
    弾性振動により、前記振動板に供給された液体を霧化す
    る超音波霧化装置において、 前記圧電振動子は圧電磁器、電極PおよびQから成り、 前記電極PおよびQは前記圧電磁器の厚さ方向に垂直な
    両端面のそれぞれに形成されており、 前記電極Pは1組のすだれ状電極で成り、 該すだれ状電極の2つの端子TP1およびTP2のうちの一
    方の端子TP1と電極Qにおける端子TQとの間に前記圧
    電振動子の共振周波数とほぼ等しい周波数の電圧を印加
    することにより、前記超音波励振器を駆動する回路が備
    えてあり、 前記駆動回路は、直流電源と前記端子TP1との間に接続
    されている昇圧用のコイルと、出力電圧端子が前記端子
    P1に接続され入力電圧端子が前記端子TP2に接続され
    ることにより前記端子TP2に現われる圧電気を帰還電圧
    として受けるトランジスタとを備え、 前記駆動回路は、前記トランジスタを増幅素子とし前記
    超音波励振器を共振回路とする発振回路を構成し、 前記圧電振動子の共振周波数は前記圧電振動子と前記振
    動板とから成る複合体の共振周波数にほぼ等しいことを
    特徴とする超音波霧化装置。
  2. 【請求項2】 前記圧電振動子は長さと幅の寸法比が1
    に近くしかも1に等しくない矩形状の板または3辺のう
    ちの2辺の寸法比が1に近くしかも1に等しくない矩形
    状の角柱であって、前記振動板は前記圧電振動子の前記
    電極PまたはQを有する少なくとも一つの端面上に一体
    的に連なって固着されていることを特徴とする請求項1
    に記載の超音波霧化装置。
  3. 【請求項3】 前記振動板に前記液体を供給する手段
    は、前記超音波励振器を支持する支持具と、前記液体を
    収容する貯液室と、多数の貫通孔を有する吸液能力の大
    きい物質から成り前記液体を吸収する保液材とを備え、 前記支持具は前記複合体を固定物に対し所定位置に保持
    し、 前記支持具のうち少なくとも前記超音波励振器に接触す
    る部分は前記圧電振動子に比べて音響インピーダンスが
    低い発泡スチロールその他の物質から成り、 前記振動板は常時または間欠的に前記保液材と接触し
    て、前記保液材に吸収されている前記液体を霧化するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の超音波霧化装
    置。
  4. 【請求項4】 前記液体供給手段は、前記貯液室から前
    記振動板に前記液体を供給するためのチューブを備える
    ことを特徴とする請求項3に記載の超音波霧化装置。
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