JP2000083295A - 複合型振動子 - Google Patents
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Abstract
数用振動子及び低周波数用振動子を、それぞれ約1/2
波長間隔で配列することができる複合型振動子を提供す
る。 【解決手段】 複合型振動子1は、低周波数用圧電振動
子111〜11n及び高周波数用圧電振動子121〜1
2mを備える。低周波数用圧電振動子111〜11n
は、それぞれ円環状に形成され、フロントマス13及び
リアマス14の間に挾持され、ボルト15で締め付けら
れている。高周波数用圧電振動子121〜12mは、各
々の一端面をフロントマス13に固着され、相互に隙間
をもって配列されている。高周波数用圧電振動子121
〜12mの他端面には、樹脂製の音響整合層16が積層
されて固着されている。
Description
し、特に送受波器に用いられる水中超音波用振動子に関
する。
数を使用する送受波器では、周波数に応じた個別の振動
子、つまり高周波数用振動子及び低周波数用振動子を使
用している。
に示す整合層付ボルト締ランジュバン型振動子2が用い
られ、また高周波数用振動子としては図13に示す積層
型振動子3が用いられている。
振動子2は、低周波数用圧電振動子111〜11nと、
フロントマス13と、リアマス14と、音響整合層26
とから構成されており、フロントマス13とリアマス1
4との間に低周波数用圧電振動子111〜11nを挟み
込んでボルト(図示せず)で締付ける構造を有してい
る。なお、音響整合層26はフロントマス13に固着さ
れ、その固着面に対向する面が音響放射面となってい
る。
振動子121〜12mの一端面をバッキング板37に接
着して固定し、高周波数用圧電振動子121〜12mの
他端面に音響整合層361〜36mを接着した構造とな
っている。
に応じて、図14に示すように、音響放射面が各周波数
の約1/2波長ピッチで所定のアレイを形成するよう混
合配列され、送受波器を形成している。
ュバン型振動子2の音響整合層26の音響放射面が低周
波数λLの約1/2波長ピッチ(λL/2)で格子状に
所定のアレイを形成し、積層型振動子3において隣り合
う高周波数用圧電振動子121〜12mの音響整合層3
61〜36mの音響放射面が低周波数λHの約1/2波
長ピッチ(λH/2)で格子状に所定のアレイを形成し
ている。
器では、限られた面内に異なる周波数各々に対応した2
つの振動子を配列しているので、2つの振動子の混合配
列となり、場合によってはどちらか一方の配列が不連続
となる。すなわち、2つの振動子の間隔が必ずしも約1
/2波長間隔とすることができないため、指向性能でサ
イドローブレベルが大きくなり、性能劣化を起こしてし
まう。
配列とした場合、高周波数用振動子は全ての振動子を約
1/2波長間隔で配列することができるが、低周波数用
振動子は振動子間に高周波振動子が入っている部分が約
1/2波長とはならない。その結果、図15に示すよう
に、大きなサイドローブが生じることとなる。
解消し、2周波数を使用する送受波器における高周波数
用振動子及び低周波数用振動子を、それぞれ約1/2波
長間隔で配列することができる複合型振動子を提供する
ことにある。
子は、低周波数の音響信号の送受波を行うための低周波
数用圧電振動子と、前記低周波数用圧電振動子の共振系
を形成しかつ前記低周波数用圧電振動子を相互間で挾持
するためのフロントマス及びリアマスと、前記フロント
マスの音響放射面側に配設されかつ前記低周波数用圧電
振動子の作動帯域を拡大するための音響整合層と、前記
音響整合層と前記フロントマスとの間に配設されかつ高
周波数の音響信号の送受波を行うための複数の高周波数
用圧電振動子とを備えている。
整合層を有するボルト締めランジュバン型振動子におい
て、フロントマス前面に配設される音響整合層の一部を
複数の高周波数用圧電振動子で構成し、高周波数用圧電
振動子間に隙間を設けることで高周波数用圧電振動子の
音響インピーダンスが音響整合層の音響インピーダンス
と同じになるようにし、フロントマスから後部方向(低
周波数用圧電振動子のリアマスの方向)での音響インピ
ーダンスが高周波数用圧電振動子の音響インピーダンス
に対して大きく異なるようにし、そのミスマッチングに
よって高周波の後部方向への振動伝達を抑圧している。
数用圧電振動子とフロントマスとの間に音響インピーダ
ンスが高周波数用圧電振動子の音響インピーダンスに対
して大きく異なる層を約1/4波長設け、高周波での後
部方向への振動伝達抑圧の効果を大きくしている。
の高周波数用圧電振動子との間において、複数の高周波
数用圧電振動子各々に高周波数用フロントマスを固着
し、高周波数用フロントマスとフロントマスとで共振系
を形成することで、高周波数用圧電振動子の長さを短く
することが可能となる。
前面に組込んだ高周波数用圧電振動子の音響インピーダ
ンスが、音響整合層の音響インピーダンスと同じになる
ように設計する。これによって、低周波数用圧電振動子
は、従来の整合層付ボルト締めランジュバン型振動子と
同じ広帯域作動が可能となる。
方向の音響インピーダンスが高周波数用圧電振動子の音
響インピーダンスに対して大きく異なるように、高周波
数用圧電振動子とフロントマスとの間に約1/4波長の
層を設ける。この音響インピーダンスのミスマッチング
によって、高周波の後部方向への振動伝達を抑圧するよ
うに設計する。これによって、高周波数用振動子は、従
来の積層型振動子と同じ広帯域作動が可能となる。
周波数用圧電振動子の2つの振動子を1つの振動子とし
て組み上げられるので、小型軽量化を図ることが可能に
なるとともに、2周波数を使用する送受波器における高
周波数用圧電振動子及び低周波数用圧電振動子がそれぞ
れ約1/2波長間隔で配列可能となり、指向性能が改善
可能となる。
いて図面を参照して説明する。
図5を参照して説明する。
複合型振動子の斜視図であり、図1(b)は本発明の第
1実施の形態例の複合型振動子の側面図である。図1に
おいて、複合型振動子1は、2周波数(低周波数及び高
周波数)にそれぞれ対応する低周波数用圧電振動子11
1〜11n及び高周波数用圧電振動子121〜12mを
備えている。
フロントマス13及びリアマス14の間に挾持され、ボ
ルト15で締め付けられて固定されている。また、低周
波数用圧電振動子111〜11nは、円環状に形成され
ており、その円環の中空部分をボルト15が通ってい
る。
各々の一端面をフロントマス13に固着され、相互に隙
間をもって配列されている。高周波数用圧電振動子12
1〜12m各々の他端面には、樹脂製の音響整合層16
が積層されて固着されている。
数における動作波形を示す図であり、図3は本発明の第
1実施の形態例の高周波数における動作波形を示す図で
ある。これら図1〜図3を参照してその動作を説明す
る。ここで、図2及び図3に示す波形図は、縦軸が振動
速度を示し、横軸が振動子の位置を示している。また、
波形図において実線は振動形態の1次の共振モードを示
し、破線は2次の共振モードを示している。
した場合、超音波を送受波する面は、音響整合層16の
高周波数用圧電振動子121〜12m各々が固着された
面に対向する面である。
の単共振モードを、図2及び図3に示す1次の共振モー
ドと、フロントマス13及び音響整合層16の面で位相
反転する2次の共振モードとにすることで広帯域特性と
している。
電振動子121〜12mが音響整合層16と同じ音響イ
ンピーダンスとして作動するように、高周波数用圧電振
動子121〜12m相互の隙間の割合を決める。
音響整合層26を、音響整合層16と圧電振動子121
〜12mとで形成する。これによって、振動モードは、
図2に示すように、1次の共振モード及び2次の共振モ
ードの2つとなり、従来と同様な広帯域特性となる。す
なわち、低周波数においては複合型振動子1の全体が振
動形態を形成する。
電振動子121〜12mの後ろにあるフロントマス13
の厚さをバッキング板となるような寸法とする。バッキ
ング板は、音響インピーダンスをミスマッチングさせる
ことで、フロントマス13の後部方向(リアマス14の
方向)への振動伝達を抑圧するために設けるもので、高
周波数の振動に対して低周波数用圧電振動子111〜1
1nやリアマス14が関与しない構造とする。
すように、高周波数用圧電振動子121〜12mと音響
整合層16との範囲で振動し、これは図13に示す従来
の積層型振動子3と同様な広帯域特性となる。
振動子1を2周波数対応の送受波器に用いた構成例を示
す図であり、図5は図4の構成における低周波数の指向
特性を示す図である。これらの図において、2周波数対
応の送受波器は、複合型振動子1を十字形に配置し、従
来と同様の整合層付ボルト締ランジュバン型振動子2を
格子状に配置している。
周波数各々に対応する2つの振動子を1つの送受波器に
組込んでいるため、図14に示すような振動子配列とな
っている。その場合、整合層付ボルト締ランジュバン型
振動子2は積層型振動子3があるために配列が不連続と
なり、図15に示すように、低周波指向性はサイドロー
ブレベルが高い指向性となる。
振動子3の代りに複合型振動子1を配置すると、高周波
数に関しては従来と変わりなく配列することができ、ま
た低周波数は配列の不連続部分が解消されるので、各振
動子対応の周波数に対して約1/2波長間隔で配列する
ことができる。これによって、複合型振動子1を用いた
送受波器における低周波指向性のサイドローブレベル
は、図5に示すように、大幅に改善される。
型振動子の側面図である。
の複合型振動子6の円柱又は角柱低周波数用圧電振動子
11は、図1に示す本発明の第1実施の形態例の低周波
数用圧電振動子111〜11nを一つにし、さらにボル
ト15を削除した以外は、複合型振動子1と同様の構成
となっており、同一構成要素には同一符号を付してあ
る。また、動作は、本発明の第1実施の形態例と同様で
ある。
と同様である。しかしながら、本発明の第2実施の形態
例では、円柱又は角柱低周波数用圧電振動子11をボル
ト15を介してフロントマス13とリアマス14で挾持
せずに高周波数用圧電振動子121〜12mと同様の積
層型とすることで構成を簡素化できる。
型振動子の側面図である。
の複合型振動子7は、音響整合層16を高周波数用圧電
振動子121〜12m各々に合わせて、音響整合層16
1〜16mを配設した以外は図1に示す本発明の第1実
施の形態例の複合型振動子1と同様の構成となってお
り、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同
一構成要素の動作は、本発明の第1実施の形態例と同様
である。
と同様である。しかしながら、本発明の第3実施の形態
例では、音響整合層161〜16mを高周波数用圧電振
動子121〜12m各々に配設することにより、各高周
波数用圧電振動子121〜12mが他の高周波数用圧電
振動子の振動状態への影響を軽減することができる。
型振動子の側面図である。図8において、本発明の第4
実施の形態例の複合型振動子4は、高周波数用圧電振動
子121〜12mとフロントマス13との間にバッキン
グ板17を挿入した以外は図1に示す本発明の第1実施
の形態例の複合型振動子1と同様の構成となっており、
同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構
成要素の動作は、本発明の第1実施の形態例と同様であ
る。
が高周波数用圧電振動子121〜12mの音響インピー
ダンスと大きく異なるように長さ約1/4波長の樹脂系
材料を使用している。また、バッキング板17は、フロ
ントマス13に対して音響インピーダンスが大きく異な
るようにされている。
と同様である。しかしながら、本発明の第4実施の形態
例では高周波数用圧電振動子121〜12mとフロント
マス13との間にバッキング板17を挿入することによ
って、高周波数用圧電振動子121〜12mの後部方向
の音響インピーダンスのミスマッチングがさらに大きく
なり、後部方向への振動伝達がさらに抑圧される。
型振動子の側面図である。
の複合型振動子8は、第4実施の形態例の複合型振動子
4のバッキング板17を高周波数用圧電振動子121〜
12m各々に配設したバッキング板171〜17mとし
た以外は図8に示す本発明の第4実施の形態例と同様の
構成となっており、同一構成要素には同一符号を付して
ある。また、同一構成要素の動作は、本発明の第4実施
の形態例と同様である。
と同様である。しかしながら、本発明の第5実施の形態
例ではバッキング板171〜17mを高周波数用圧電振
動子121〜12m各々に配設することにより、各高周
波数用圧電振動子が他の高周波数用圧電振動子の振動状
態への影響を軽減することができる。
合型振動子の側面図であり、図11は、本発明の第6実
施の形態例の高周波数における動作波形を示す図であ
る。ここで、図11に示す波形図は、縦軸が振動速度を
示し、横軸が振動子の位置を示している。また、波形図
において、実線は振動形態の1次の共振モードを示し、
破線は2次の共振モードを示している。
形態例の複合型振動子5は、高周波数用圧電振動子12
1〜12mと音響整合層16との間において高周波数用
圧電振動子121〜12m各々に高周波数用フロントマ
ス181〜18mを固着した以外は図1に示す本発明の
第1実施の形態例の複合型振動子1と同様の構成となっ
ており、同一構成要素には同一符号を付してある。ま
た、同一構成要素の動作は、本発明の第1実施の形態例
と同様である。
に固着した高周波数用フロントマス181〜18mは、
フロントマス13とともに共振系を形成することとなる
ので、高周波数用圧電振動子121〜12m各々の長さ
を短くすることができる。
5の振動形態は、図11に示すように、フロントマス1
3が振動に関与するため、バッキング板としては低周波
数用圧電振動子111〜11nの音響インピーダンスと
のミスマッチングを大きくすることで、フロントマス1
3の後部方向への振動伝達を抑圧することができる。
〜11nのフロントマス13を高周波数用圧電振動子1
21〜12mのバッキング板とし、高周波数用圧電振動
子121〜12mを音響整合層16の一部として構成品
を兼用して利用し、2つの周波数各々に対応する異なっ
た2種類の低周波数用圧電振動子111〜11n及び高
周波数用圧電振動子121〜12mを1つの複合型振動
子1,4,5,6,7,8として構成することによっ
て、小型軽量化を図ることができる。
ン型振動子2と積層型振動子3とを配列してなる2周波
数対応の送受波器において、積層型振動子3の代りに複
合型振動子1,4,5,6,7,8を配列することによ
って、音響放射面を各周波数に対して約1/2波長間隔
に配列することができるので、従来の配列の不連続を解
消することができ、低周波指向性のサイドローブレベル
の低減を図ることができ、指向性能を改善することがで
きる。
周波数の音響信号の送受波を行うための低周波数用圧電
振動子と、低周波数用圧電振動子の共振系を形成しかつ
低周波数用圧電振動子を相互間で挾持するためのフロン
トマス及びリアマスと、フロントマスの音響放射面側に
配設されかつ低周波数用圧電振動子の作動帯域を拡大す
るための音響整合層と、音響整合層とフロントマスとの
間に配設されかつ高周波数の音響信号の送受波を行うた
めの複数の高周波数用圧電振動子とを備えることによっ
て、2周波数を使用する送受波器における高周波数用振
動子及び低周波数用振動子をそれぞれ約1/2波長間隔
で配列することができるという効果を奏する。
間隔で複数配列することにより、指向性合成を実施した
ときに極端なサイドローブが出現することを避けること
ができるとともに、2周波数を使用することにより、高
い周波数領域では近距離で高分解能を有して形状を認識
し、低い周波数では比較的遠距離の物体の存在を同時に
探知することのできる多目的ソーナー分野全般に利用又
は活用できることを付け加えておく。
し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
動作波形を示す図である。
動作波形を示す図である。
を2周波数対応の送受波器に用いた構成例を示す図であ
る。
を2周波数対応の送受波器に用いた構成例における低周
波数の指向特性を示す図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
側面図である。
る動作波形を示す図である。
子の斜視図である。
す図である。
ける低周波数の指向特性を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 低周波数の音響信号の送受波を行うため
の低周波数用圧電振動子と、前記低周波数用圧電振動子
の共振系を形成しかつ前記低周波数用圧電振動子を相互
間で挾持するためのフロントマス及びリアマスと、前記
フロントマスの音響放射面側に配設されかつ前記低周波
数用圧電振動子の作動帯域を拡大するための音響整合層
と、前記音響整合層と前記フロントマスとの間に配設さ
れかつ高周波数の音響信号の送受波を行うための複数の
高周波数用圧電振動子とを有することを特徴とする複合
型振動子。 - 【請求項2】 前記複数の高周波数用圧電振動子各々の
間に配設されかつ前記音響整合層との音響インピーダン
スを等しくするための隙間を含むことを特徴とする請求
項1記載の複合型振動子。 - 【請求項3】 前記複数の高周波数用圧電振動子と前記
フロントマスとの間に配設されて前記複数の高周波数用
圧電振動子各々を固着しかつ高周波数での前記リアマス
方向への振動伝達を抑圧するためのバッキング板を含む
ことを特徴とする請求項1又は2記載の複合型振動子。 - 【請求項4】 前記音響整合層と前記複数の高周波数用
圧電振動子との間に配設されかつ前記複数の高周波数用
圧電振動子各々の共振系を前記フロントマスとの間で形
成するための複数の高周波数用フロントマスを含むこと
を特徴とする請求項1、2又は3記載の複合型振動子。 - 【請求項5】 前記低周波数用圧電振動子が単一の柱状
部材であることを特徴とする請求項1記載の複合型振動
子。 - 【請求項6】 前記低周波数用圧電振動子が複数であっ
て、前記フロントマス及び前記リアマスの間に挾持され
かつボルトで締め付けられていることを特徴とする請求
項1記載の複合型振動子。
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JP25231298A JP2972741B1 (ja) | 1998-09-07 | 1998-09-07 | 複合型振動子 |
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