JP4682872B2 - レーザ加工における飛散物の除去装置 - Google Patents
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Description
また、1枚の基板でビアが数十万個もあるため、パーティクルが有底ビア内に落下する危険性も高く、落下した場合、ビア内部の回路部に付着し洗浄等では取り除く事が困難で、そのままビア内に残留すると導通抵抗が高いため回路接続不良につながる恐れもあった。
このように、上記基板の有底ビアのレーザ加工においてはパーティクルの除去が重要な問題であった。
図4に示されたものは、レーザ加工領域近傍に流体ノズル22と排気ダクト23を設け、レーザ加工領域への流体の噴出とその吸引とを同時に行うことで、レーザ加工に伴って発生する粉塵がワーク24の表面に付着するのを防止するものあるが、その効果は、流体が噴出される狭い領域に限られ、広く飛散する粉塵に対しては、十分な効果が期待できないものであった。
しかし、それらのものは、前記ノズルと一体に、ガスフードを設け、集光レンズが前記溶融物などにより汚染されるのを防止するものであり、ワーク表面への溶融物などの付着防止に対しては、効果がなく、かつ、レーザ加工ノズルが大型化し、レーザ光による微細加工には適合しないものであった。
請求項1のレーザ加工における飛散物の除去装置の発明は、被加工物(3)の加工面上に配置され、上面にレーザ光(4)の通過する窓(9)を有するとともに円筒状の側面を有する排気フード(6)と、該排気フード(6)内に形成され、排気フード内の上部空間を、中心部の拡散室(12)と外周部の排気室(13)に区画するリング状のリブ(11)と、該拡散室(12)内に円周上に配置され、拡散室内に旋回流を形成する複数の流体ノズル(15)と、リブ(11)下方の空間にレーザ加工領域を取り囲むよう配置された複数の流体ノズル(17)と、前記排気フード(6)の側面に設けられ、前記排気室(13)に連通する排気ダクト(18)とよりなることを特徴とする。
この発明によれば、簡単な装置の構成により、被加工物の加工面上にレーザ加工領域に向かう高速な下部気流を形成すると同時に、その上部に高速な上部旋回流を形成し、下部気流によって、レーザ加工によって発生した飛散物を冷却固化して、レーザ加工領域の周辺部に除去するとともに、上部旋回流の減圧効果によって前記飛散物を上昇させてレーザ加工領域の周辺部に拡散させることにより、前記飛散物をレーザ加工領域から高速に除去することが可能となる。
さらに、従来の飛散物の除去装置では、ワーク表面で発生する燃焼煙を排気することが困難であり、このため、例えば深穴加工をする場合など、燃焼煙でレーザ出力が拡散し高速加工が困難であったが、本発明によれば、ワーク表面に燃焼煙が滞留することも防止できるため、レーザ出力を有効に利用でき、そのような場合でも高速加工が可能となる。
この発明によれば、拡散室の中心部から排気室に向かう高速な気流の流れを形成することができ、請求項1の発明の効果をさらに高めることができる。
この発明によれば、上方に飛散した飛散物を拡散室から確実に排気室へ排出できるとともに、流体ノズル(17)の取り付けを容易に行うことができる。
この発明によれば、排気フード内に排気室に向かう高速な気流の流れを形成することができ、飛散物の除去をより効果的に行うことが可能となる。
なお、装置の発明に係る請求項の上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施の形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
その結果、加工範囲内のワーク表層に高速気流を作り出し、発生した飛散物を強制冷却して固化させ、さらに、この高速気流によって、固化して球状になった粒子と同時に発生する加工煙とを合わせて排気することが有効であるとの知見を得た。
図1は、本発明の飛散物の除去装置1を用いてレーザ加工テーブル2上のワーク3を加工中の状態を示す図であり、基材3−2の片面に回路を形成するための銅箔3−1が、他面に保護シート3−3がそれぞれ積層された多層プリント基板用の基板をワーク3として、基材と保護シートよりなる2層の樹脂層にレーザ光4により有底ビア5を形成する場合を図示している。また、図2は、図1の本発明の飛散物の除去装置1のA−A面における矢視図であり、図3は同様にB−B面における矢視図である。
排気フード6の上部中央には、レーザ加工範囲に合わせた四角形の加工窓9があけられており、また、中間プレート8の中央にも同形状の開口10が設けてあり、排気フード6は全体としてドーナツ形状に構成されている。
このとき、リブ11が下方に向かって傾斜していると、旋回流はより一層高速な下向き旋回流となり、その減圧効果によってレーザ加工によって発生した飛散物を上昇させ、拡散室12に捕捉された飛散物を速やかに間隔14から、排気室13に流入させることができるようになっている。
さらに、深穴加工をする場合など、燃焼煙がワーク表面や穴内に滞留し、レーザ出力が拡散して高速加工が困難な場合があったが、上記のような旋回流による減圧効果によって、燃焼煙を拡散室に吸引することができ、燃焼煙でレーザ出力が拡散するのを防止して、高速加工を可能にすることができる。
なお、図では、流体ノズル15および17をいずれも4本用いる例を示したが、個数はそれに限定されるものではなく、加工に伴う飛散物の量や排気フードの大きさなどに応じて適当な数に選択できる。
これにより、上部側の流体ノズル15から噴射されたエアーや、加工窓9および下部空間を通して拡散室12に流入する気流が、リブ11と中間プレート8の隙間14を通って排気室13に流入し、排気ダクト18から排気装置によって排気されるとともに、下部側の流体ノズル17から噴射されたエアーや排気フード外周から流入する気流が、排気フード6と中間プレート8の間に形成されている隙間19から排気室13に流入し、同様に排気されるようになっている。
まず、60mm四方の加工窓を有する本発明の排気フードを用意し、加工テーブル上のワーク上に3mmの隙間を保って設置した。なお、ワークとしては、基材と保護シートの2層の樹脂層を有する基板を用いた。そして、排気装置によって排気フード内を排気状態にした後、各ノズルにエアーを0.2MPa加えてワーク表面と拡散室に旋回流を発生させた。
全加工領域に対するレーザ加工が終了した後、各ノズルへのエアー供給を停止し、排気装置を止め、ワークを加工テーブルから取り外した。
加工済みのワークを観察したところ、ワーク表面上には強固に付着した溶融飛散物は認められず、本発明の方法および装置の有効性が確認された。
以上説明した実施の形態は本発明の例であり、本発明は、該実施の形態により制限されるものではなく、特許請求の範囲の請求項に記載される事項によってのみ規定されており、上記以外の実施の形態も実施可能である。
2 加工テーブル
3 ワーク(被加工物)
4 レーザ光
5 有底ビア
6 排気フード
7 レーザ加工機
8 中間プレート
9 加工窓
10 中間プレートの開口
11 リング状のリブ
12 拡散室
13 排気室
14 中間プレートとリブとの隙間
15 上部側の流体ノズル
16 高圧エアーの配管
17 下部側の流体ノズル
18 排気ダクト
19 排気フードと中間プレートとの隙間
20、21 ノズルから噴出された高速エアー
Claims (4)
- 被加工物(3)の加工面上に配置され、上面にレーザ光(4)の通過する窓(9)を有するとともに円筒状の側面を有する排気フード(6)と、該排気フード(6)内に形成され、排気フード内の上部空間を、中心部の拡散室(12)と外周部の排気室(13)に区画するリング状のリブ(11)と、該拡散室(12)内に円周上に配置され、拡散室内に旋回流を形成する複数の流体ノズル(15)と、リブ(11)下方の空間にレーザ加工領域を取り囲むよう配置された複数の流体ノズル(17)と、前記排気フード(6)の側面に設けられ、前記排気室(13)に連通する排気ダクト(18)とよりなることを特徴とするレーザ加工における飛散物の除去装置。
- 前記拡散室(12)に設けられた流体ノズル(15)は、噴射方向が下向きに角度をつけて設定されているとともに、前記リブ(11)は、下方に向かって拡散室(12)が広がるように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工における飛散物の除去装置。
- 前記排気フード(6)内に設けられた前記リブ(11)の下方に、中央部にレーザ光を通過させる開口(10)を有する中間プレート(8)を、前記排気フード(6)の側面と間隔(19)を置いて設置し、前記リブ(11)下方の空間に配置された流体ノズル(17)は、該中間プレート(8)に支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工における飛散物の除去装置。
- 前記排気ダクト(18)を、前記旋回流の進行方向に平行に前記排気フード(6)の接線方向に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ加工における飛散物の除去装置。
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