JP4681508B2 - 鋳片の連続鋳造方法 - Google Patents
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Description
鋳型には、短辺部と長辺部とが備えられており、このような鋳型から引き出された溶鋼は、その短辺方向に膨れる傾向がある(いわゆるバルジング)。このバルジングは、凝固シェルの厚みが薄いほど顕著になる傾向がある。ところで、バルジング量が大きくなり過ぎると、凝固シェルが破れて溶鋼が流れ出して大事故につながるので、通常の操業条件では鋳造速度をできるだけ低下させずに、すなわち凝固シェルの厚みを薄くしつつ、バルジング量を抑制するといった制御がなされている。
また、鋳造速度の他にも、鋳型の短辺部の傾斜角度を変更したり、短辺側の凝固シェルを支持するガイドローラを鋳型の下方に数段に渡って設けることでバルジング量を機械的に制御したり、水による冷却を施すことで凝固シェルの厚みを増加させることによって、バルジング量の制御が行われている。
しかし、従来、鋳型から引き出された鋳造片(溶鋼)の短辺の形状をその場で測定し、その結果に基づいて、操業中に、鋳型短辺部の傾斜角度を変更したり、鋳造速度を変更したり、冷却速度を調整する、といった制御は、行われていなかった。
また下記特許文献2には、鋳型の抜熱量が一定になるように、鋳型の短辺部の傾斜角度を制御する方法が開示されている。
本発明の鋳片の連続鋳造方法は、鋳片の短辺のバルジング量を制御しつつ、鋳片を製造する連続鋳造方法であり、鋳型から引き出された鋳片の短辺の断面形状のプロファイル線を計測または予測し、前記プロファイル線の両端同士を結んで基準線とし、この基準線とプロファイル線とによって囲まれた全領域を積分し、この積分値を鋳片の短辺方向の厚みで除した値を平均変形量としたとき、前記平均変形量が上限値を超えた場合に、鋳造方向に対する鋳型の短辺部の傾斜角度の増加、鋳型直下の冷却ゾーンの冷却水量の増加、鋳造速度の低下、のうちのいずれか1つ以上の制御を行い、前記平均変形量が下限値を下回った場合に、鋳造方向に対する鋳型の短辺部の傾斜角度の減少、鋳型直下の冷却ゾーンにおける冷却水量の減少、のうちのいずれか一方または両方の制御を行うことを特徴とする。
また本発明の鋳片の連続鋳造方法においては、前記鋳型の短辺部の鋳造方向の形状が、異なる傾きの平面の組合せ、異なる曲率の曲面の組合せ、平面と曲面の組合せ、異なる傾きの平面と異なる曲率の曲面との組合せからなることが好ましい。
また本発明の鋳片の連続鋳造方法においては、鋳型内における凝固シェル厚と凝固シェル変形量を計算するに際し、鋳型内における鋳片の凝固シェルの厚みtsを求め、次いで、凝固シェルの変形量uを有限要素法における応力−歪み関係式により求めた後、次いで、鋳型と凝固シェル間のギャップ量gapを求め、次いで、鋳型と凝固シェル間に生じたギャップにおける抜熱量q’を求め、これら一連の計算を、凝固シェルの変形量uが一定の値に収束するまで繰り返し行うことが好ましい。
前記鋳片の厚みtを変数とする関数By(t)を前記プロファイル線の関数と定義し、下記の手順(1)〜(6)にて前記By(t)を算出することにより、前記プロファイル線を予測する。
手順(1):鋳造速度をVcとしたときに、鋳造方向の抜熱量qを下記式(1)で求め、この抜熱量q及び溶鋼のスーパーヒート量ΔTから鋳型内における凝固シェルの厚みtsを求める。ただし、式(1)及び(2)において、α、β、γ及びδは、鋳造条件によって定まる定数であり、zは鋳型内の溶鋼のメニスカスから鋳型方向への距離であり、tは鋳片の短辺方向の厚みである。
q=α・(z/Vc)−β … (1)
ts=γ・∫(q−δ・ΔT)dz … (2)
手順(2):鋳片の凝固シェルの変形量uを下記式(3)(応力−歪み関係式)で求め、手順(5)〜(6)の計算を行う。但し、より精度の高い凝固シェル厚を計算する場合は、鋳型と凝固シェルとの間のギャップ量gapを式(4)により求め、手順(3)〜(4)の計算も行うことが好ましい。ここで、{Lt}は外力の列ベクトルであり、{LT}は温度変化による鋳片に対する荷重の列ベクトルであり、{Lm}は相変態による鋳片に対する荷重の列ベクトルであり、{Lvp}は鋳片に対する粘塑性荷重の列ベクトルであり、Kは有限要素法で計算する場合の全体合成マトリックスである。
[K][u]={Lt}+{LT}+{Lm}+{Lvp} … (3)
gap=u … (4)
手順(3):鋳型と凝固シェルの間に生じたギャップにおける抜熱量q’を下記式(5)で求める。ただし、fはギャップ量に反比例する任意の関数である。
q’=f(gap)・q … (5)
手順(4):凝固シェルの変形量uが収束するまで上記式(2)〜(3)を繰り返し計算する。
手順(5):前記で計算した鋳型下端での凝固シェル厚を初期条件にして、鋳造方向に垂直な断面において鋳造方向に伝熱凝固計算を行い、前記断面における温度分布と凝固シェル厚を求める。ここで、水冷ゾーンにおける抜熱量、水冷ゾーンに数列に渡って配したロールによる抜熱量、及び水冷ゾーン以外の未冷却部における輻射による抜熱を伝熱凝固計算の境界条件として与える。
手順(6):前記断面における温度分布と凝固シェル厚から、鋳型下端での凝固シェルの変形量と一段目のロールにおける接触を境界条件として、一段目のロール前における凝固シェルの変形量を上記式(3)で求め、これをBy(t)とする。
更に、上記の連続鋳造方法によれば、プロファイル線の計測を、冷却ゾーンの直下においてレーザー距離法等により行い、この計測されたプロファイル線に基づいて、短辺部の傾斜角度、冷却ゾーンにおける冷却水量等をオンラインで制御するので、プロファイル線の計測結果をフィードバックするとともに、フィードバック後のプロファイル線を計測することにもなるので、フィードバックの精度をより高めることができる。
更にまた、上記の連続鋳造方法によれば、上記の手順に従ってプロファイル線を予測するので、プロファイル線を計測するための設備を設置する必要がなく、設備のコストを低減することができる。また、操業条件からプロファイル線を予測することによって、プロファイル線の確定から短辺部の傾斜角度等に至る一連の制御をオンラインで迅速に行うことができ、バルジング量の制御をより精度良く、しかも高速に行うことができる。
以下、本実施形態の鋳片の連続鋳造方法に使用される連続鋳造機の構成について、図1を参照して説明する。図1(a)は連続鋳造機の要部を示す正面図であり、図1(b)は連続鋳造機の要部を示す側面図である。
図1に示す連続鋳造機1は、鋳型2と、鋳型2の下流側に設置された第1の冷却ゾーン3と、冷却ゾーン3の直下に設置された距離検出器4と、から概略構成されている。第1の冷却ゾーン3の更に下流側には、第2、第3、…、第nの図示しない冷却ゾーンが設置されている。
図示しないタンディッシュを介して鋳型2に供給された溶鋼5は、鋳型2において凝固シェルSが形成されて鋳片6となり、鋳型2の下部から引き出されて第1の冷却ゾーン3に搬送される。第1の冷却ゾーン3において鋳片6は更に水冷されて凝固シェルSの厚みが徐々に増大する。更に、鋳片6は下流側の冷却ゾーンに順次搬送され、各冷却ゾーンにおいて順次水冷されて最終的に内部まで凝固された鋳片となる。尚、本明細書においては、内部が溶融状態にある鋳片も、内部が凝固状態にある鋳片も、一律に鋳片と呼ぶ。すなわち、鋳型2から引き出され、凝固シェル4の内部に溶鋼が残存している状態のものについても鋳片と呼ぶことにする。
フートロール3a及びサポートロール3bはそれぞれ、3段に渡って配設されている。フートロール3aを鋳片6の短辺6a側に配設して鋳片6を支持することによって、短辺6aにおけるバルジングの発生をある程度抑制している。
次に、本実施形態の鋳片の連続鋳造方法の一例について説明する。
本実施形態の鋳片の連続鋳造方法は、鋳片の短辺の断面形状のプロファイル線を計測する工程と、短辺における平均変形量を決定する工程と、平均変形量に基づいて鋳型の短辺部の傾斜角度等を制御する工程、とから概略構成される。
図2には、プロファイル線の一例を示す。図2は、鋳片6の鋳造方向と垂直な断面を示す拡大図であって、短辺6a近傍の断面形状を示す図である。プロファイル線とは、鋳片6のある断面における短辺6aの断面形状を規定する線である。図2に示す例のプロファイル線Lは、鋳片6の一方の長辺部6b1と短辺6aとの交点Aから、鋳片6の他方の長辺部6b2と短辺6aとの交点Bまでを結ぶ線であり、鋳片6の板厚方向のほぼ中央において突出した形状となり、その両側では凹んだ形状になっている。交点AとBの間で直線(基準線M)を引くと、板厚方向のほぼ中央ではプロファイル線Lが基準線Mよりも突出し、その両側ではプロファイル線Lが基準線Mよりも引っ込んだ状態になっている。
先に述べたように、交点AとBの間で基準線Mを引くと、板厚方向のほぼ中央ではプロファイル線Lが基準線Mよりも突出し、その両側ではプロファイル線Lが基準線Mよりも引っ込んだ状態になっている。そして、基準線Mとプロファイル線Lは、交点A、Bを含む4カ所で相互に交わっている。これにより、基準線Mとプロファイル線Lとによって囲まれる領域が3箇所生じる。ここで、各領域をX、Y、Zとし、鋳片の厚みtを変数とするプロファイル線の関数をL(t)とし、鋳片の厚みtを変数とする基準線の関数をM(t)すると、領域X、Y、Zの積分の合計Sは、S=∫(L(t)−M(t))dtとなる。
この積分値Sを鋳片6の厚みtで除した値が平均変形量(S/t)となる。すなわち平均変形量は、鋳片6の厚み方向に沿ってプロファイル線を平均化したときに、基準線Mに対してプロファイル線がどの程度乖離しているかを示す指標となる。S/tが正の値ならば、鋳片6の短辺6aが基準線Mに対して平均的に膨れた状態にあり、S/tが負の値ならば、鋳片6の短辺6aが基準線Mに対して平均的に凹んだ状態にあり、S/t=0で有れば、鋳片6の短辺6aが平均的に基準線Mに沿った形になっていることを示す。すなわち、S/tを求めることで、鋳片6の短辺6のバルジング量を精度良く求めることができる。
具体的には、平均変形量(S/t)が1mm(上限値)を超えた場合には、鋳造方向に対する鋳型2の短辺部2aの傾斜角度の増加、鋳型直下の冷却ゾーン3の冷却水量の増加、鋳造速度の低下、のうちのいずれか1つ以上の制御を行う。
また、平均変形量(S/t)が−5mm(下限値)を下回った場合には、鋳造方向に対する鋳型2の短辺部2aの傾斜角度の減少、鋳型直下の冷却ゾーン3における冷却水量の減少、のうちのいずれか一方または両方の制御を行う。
すなわち、鋳型2の短辺部2aの傾斜角度を増加すると、短辺部2a内部を循環する冷却水による凝固シェルSの冷却効果が高まり、これにより凝固シェルSの厚みが増大して、鋳片6の短辺6aにおけるバルジングが抑制される。
また、鋳型直下の冷却ゾーン3の冷却水量の増加することによっても、凝固シェルSの冷却効果が高まり、これにより凝固シェルSの厚みが増大して、鋳片6の短辺6aにおけるバルジングが抑制される。
更に、鋳造速度を低下させることによっても、冷却ゾーン3における凝固シェルSの冷却効果が高まり、これにより凝固シェルSの厚みが増大して、鋳片6の短辺6aにおけるバルジングが抑制される。
すなわち、鋳型2の短辺部2aの傾斜角度を減少すると、短辺部2a内部を循環する冷却水による凝固シェルSの冷却効果が弱まり、これにより凝固シェルSの厚みが減少して、鋳片6の短辺6aの形状を正常な状態に戻す効果がある。また、鋳片6に対する鋳型2の荷重が弱まり、凝固シェルSが破れる虞が少なくなる。
また、鋳型直下の冷却ゾーン3の冷却水量の減少することによっても、凝固シェルSの冷却効果が弱まり、これにより凝固シェルSの厚みが減少して、鋳片6の短辺6aの形状を正常な状態に戻す効果がある。
尚、平均変形量(S/t)の上限値及び下限値の値はあくまで例示であり、実際の操業条件等に合わせて適宜設定すればよい。
また、プロファイル線の計測は、距離検出器4を用いて第1冷却ゾーン3の直下で行うことが好ましい。この位置でプロファイル線の計測を行うことで、その上流側にある鋳型2や冷却ノズル3c等に対して適正な制御を行うことができる。また、第1冷却ゾーン3の直下でプロファイル線の計測を行うことで、鋳型2や冷却ノズル3c等に対する制御を経てバルジング量が適切に抑制された鋳片6に対し、短辺6aのプロファイル線を再度測定することになり、バルジング量の制御精度をより高めることができる。
また、プロファイル線Lの両端同士を結んで基準線Mとし、この基準線Mとプロファイル線Lとによって囲まれた全領域を積分し、この積分値を鋳片の短辺方向の厚みで除した値を平均変形量とするので、短辺の断面形状に基づいてバルジング量を精度良く計測できる。特に、短辺の一点を計ってバルジング量を求めた場合と比べて、本例では短辺の断面形状に関する情報量が格段に多いため、バルジング量を高精度で計測できる。
図3(a)に示す鋳型の短辺部12aの鋳造面12a1には、その上端側に異なる傾きの平面部12a2が設けられている。また、図3(b)に示す鋳型の短辺部22aの鋳造面22a1には、その上端側に二段に渡って異なる傾きの平面部22a2、22a3が設けられている。更に、図3(c)に示す鋳型の短辺部32aの鋳造面32a1には、その上端側に放物柱面部(異なる曲率の曲面部)32a2が設けられている。
これにより、平均変形量を計測した結果、短辺部の傾斜角度を増大させる必要が生じても、異なる傾きの平面部や放物柱面部を設けた短辺部の場合には、異なる傾きの平面部や放物柱面部を有しない場合と比べて傾斜角度を小さくすることができ、これにより溶鋼に対する拘束力が必要以上に増大する恐れがない。これにより、鋳片に過剰なストレスを与える虞がない。
第1の例では、距離検出器4、7を用いて鋳片の短辺のプロファイル線を計測したが、第2の例では、有限要素法を利用して鋳片の短辺のプロファイル線を予測する。以下、予測の手順を順に説明する。
手順(1):
鋳造速度をVcとしたときに、鋳造方向の抜熱量qを下記式(1)で求め、この抜熱量q及び溶鋼のスーパーヒート量ΔTから鋳型内における凝固シェルの厚みtsを求める。溶鋼のスーパーヒート量ΔTは、鋳造する鋳片の種類によって決まるパラメータである。また、式(2)において凝固シェルの厚みdを求める際には、鋳片の周方向の抜熱量が均一であると仮定する。更に、式(1)及び(2)において、α、β、γ及びδは、鋳型の形状及び鋳造条件によって定まる定数であり、zは鋳型内の溶鋼のメニスカスから鋳型方向への距離であり、tは鋳片の短辺方向の厚みである。
q=α・(z/Vc)−β … (1)
ts=γ・∫(q−δ・ΔT)dz … (2)
鋳片の凝固シェルの変形量uを下記式(3)(応力−歪み関係式)で求め、手順(5)〜(6)の計算を行う。但し、より精度の高い凝固シェル厚を計算する場合は、鋳型と凝固シェルとの間のギャップ量gapを式(4)により求め、手順(3)〜(4)の計算も行うことが好ましい。ここで、{Lt}は外力の列ベクトルであり、{LT}は温度変化による鋳片に対する荷重の列ベクトルであり、{Lm}は相変態による鋳片に対する荷重の列ベクトルであり、{Lvp}は鋳片に対する粘塑性荷重の列ベクトルであり、Kは有限要素法で計算する場合の全体合成マトリックスである。また、鋳片の凝固シェルの変形量uとは、鋳型の短辺部の鋳造面の垂直方向の変位量である。
[K][u]={Lt}+{LT}+{Lm}+{Lvp} … (3)
gap=u … (4)
鋳型と凝固シェルの間に生じたギャップにおける抜熱量q’を下記式(5)で求める。ただし、fはギャップ量に反比例する任意の関数である。
q’=f(gap)・q … (5)
凝固シェルの変形量uが収束するまで上記式(2)〜(3)を繰り返し計算する。なお、繰り返し計算の際には、式(2)におけるqをq’にする。
前記で計算した鋳型下端での凝固シェル厚を初期条件にして、鋳造方向に垂直な鋳片の断面において鋳造方向に伝熱凝固計算を行い、前記断面における温度分布と凝固シェル厚を求める。ここで、水冷ゾーンにおける抜熱量、水冷ゾーンに数列に渡って配したロールによる抜熱量、及び水冷ゾーン以外の未冷却部における輻射による抜熱を伝熱凝固計算の境界条件として与える。また、伝熱凝固計算には、エンタルピー法、等価比熱法等を用いることが好ましい。
前記断面における温度分布と凝固シェル厚から、鋳型下端での凝固シェルの変形量と鋳型直下の一段目のロールにおける接触を境界条件として、一段目のロール前における凝固シェルの変形量を上記式(3)で求め、これをBy(t)とする。
Claims (5)
- 鋳片の短辺のバルジング量を制御しつつ、鋳片を製造する連続鋳造方法であり、
鋳型から引き出された鋳片の短辺の断面形状のプロファイル線を計測または予測し、前記プロファイル線の両端同士を結んで基準線とし、この基準線とプロファイル線とによって囲まれた全領域を積分し、この積分値を鋳片の短辺方向の厚みで除した値を平均変形量としたとき、
前記平均変形量が上限値を超えた場合に、鋳造方向に対する鋳型の短辺部の傾斜角度の増加、鋳型直下の冷却ゾーンの冷却水量の増加、鋳造速度の低下、のうちのいずれか1つ以上の制御を行い、
前記平均変形量が下限値を下回った場合に、鋳造方向に対する鋳型の短辺部の傾斜角度の減少、鋳型直下の冷却ゾーンにおける冷却水量の減少、のうちのいずれか一方または両方の制御を行うことを特徴とする鋳片の連続鋳造方法。 - 前記鋳型の短辺部の鋳造方向の形状が、異なる傾きの平面の組合せ、異なる曲率の曲面の組合せ、平面と曲面の組合せ、異なる傾きの平面と異なる曲率の曲面との組合せからなることを特徴とする請求項1に記載の鋳片の連続鋳造方法。
- 前記プロファイル線の計測を、前記冷却ゾーンの直下において、レーザー距離法、渦流距離検出法、超音波式距離検出法のいずれかにより行うことを特徴とする請求項1に記載の鋳片の連続鋳造方法。
- 鋳型内における鋳片の凝固シェルの厚みtsを求め、次いで、凝固シェルの変形量uを有限要素法における応力−歪み関係式により求め、
鋳型下端での凝固シェル厚の計算値を初期条件にして、
鋳型直下における鋳造方向に垂直な鋳片の断面において伝熱凝固計算を鋳造方向に冷却ゾーンの終了点まで行って、鋳型直下の冷却ゾーン内の凝固シェルの温度分布と凝固シェル厚を求め、
前記温度分布と前記凝固シェル厚を、鋳型下端の凝固シェルの変形量と、鋳型直下の冷却ゾーンに配設されたロールの位置を境界条件にして、有限要素法における応力−歪み関係式に代入して、前記プロファイル線の予測値を求めることによって、前記鋳片の短辺の断面形状のプロファイル線を予測することを特徴とする請求項1に記載の鋳片の連続鋳造方法。 - 鋳型内における凝固シェル厚と凝固シェル変形量を計算するに際し、鋳型内における鋳片の凝固シェルの厚みtsを求め、次いで、凝固シェルの変形量uを有限要素法における応力−歪み関係式により求めた後、次いで、鋳型と凝固シェル間のギャップ量gapを求め、次いで、鋳型と凝固シェル間に生じたギャップにおける抜熱量q’を求め、これら一連の計算を、凝固シェルの変形量uが一定の値に収束するまで繰り返し行うことを特徴とする請求項4に記載の鋳片の連続鋳造方法。
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