JP4486541B2 - 連続鋳造機における凝固端位置の検出方法及び検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、連続鋳造機における凝固端位置の検出方法及び検出装置に関するものである。
連続鋳造において、鋳型内で鋳片の外殻に凝固シェルが形成され凝固シェルの内側は未凝固溶鋼でみたされている。鋳片の引抜きに伴って鋳片は鋳型の下方に引き抜かれる。凝固シェルには未凝固溶鋼の静圧によって外側に膨張させようとする圧力が働くが、凝固シェルはその外側からサポートロールに支持され、その外形形状を維持しつつ凝固が進行する。連続鋳造装置毎に、サポートロールで支持される鋳造長さが定まっている。サポートロールで支持される鋳造長さを、ここでは機長と呼ぶ。
連続鋳造機内において、鋳造長さが鋳型から遠ざかるにつれて凝固シェルの厚さが厚くなり、鋳造長さの所定位置で表裏の凝固シェルが接着し、凝固が完了する。この凝固完了位置を、ここでは凝固端位置と呼ぶ。鋳型から凝固端位置までの距離は、サポートロール帯での鋳片冷却強度が高いほど短くなり、また鋳造速度が速いほど長くなる。
連続鋳造機の生産性を最大とするためには、鋳造速度が速いほど好ましい。凝固端位置をできるだけ機長の末端位置に近い位置とすることによって、最大鋳造速度を得ることができる。ところが、凝固端位置が機長を超えてサポートロール帯の外側に出てしまうと、未凝固溶鋼の静圧によって凝固シェルが膨張するバルジングが発生してしまう。通常、凝固端位置を正確に把握することができないので、凝固端位置が機長から外れないよう、鋳造速度を若干最大可能速度よりも低い速度に設定せざるを得ず、連続鋳造機の生産性を最大限まで上げることが困難であった。
これに対し、凝固端位置を正確に把握することができれば、凝固端位置を極力機長ぎりぎりの位置まで伸ばすことが可能となり、鋳造速度をその連続鋳造機の能力一杯まで上げることが可能となる。
また、凝固端位置の把握は、鋳片の内部割れや中心偏析等の品質を確保し向上する上でも重要である。
従来から、連続鋳造における凝固端位置を測定する多くの方法が提案されている。例えば、サポートロール帯を通過する鋳片に超音波を発射し、凝固シェル厚を測定する方法が知られている。また、未凝固部を有する鋳片に鋲打ちを行う方法が知られている。しかし、超音波法については、隣接するサポートロール間の間隔が狭いために設置に制約があり、また鋳片からの輻射を受けるため優れた耐熱性を要求される等の問題がある。また、鋲打ち法では、リアルタイムに凝固端位置を知ることができない。
特許文献1においては、連続鋳造の鋳片を支持する複数のサポートロールの表面軸方向に複数の圧力センサを設け、圧力センサの側圧の測定値から鋳片の凝固端位置及び凝固端の形状を測定する方法が開示されている。
特許文献2においては、ロールセグメントのコラム(支柱)もしくは駆動ロールの支持軸に外嵌するスペーサリングに歪ゲージを貼着し、このゲージにより各ロールセグメント内を通過するストランドのバルジング力を測定し、その測定値が急激に低下している箇所をストランドの凝固点と推定することを特徴とする凝固端位置の検出方法が記載されている。サポートロールを支持するロールセグメントの上流側と下流側のコラムそれぞれに歪ゲージを貼着し、鋳造長さの上流側から各歪ゲージについて順にゲージナンバーを割り振り、コラムにかかる力をバルジング力とし、このバルジング力が急速に低下しているポイントをもってストランドの凝固点と推定している。
特開昭63−174770号公報 特開昭54−66333号公報
特許文献1に記載のものは、高温の鋳片に直接接触するサポートロールの表面に耐熱性を備える圧力センサーを設ける必要があり、また回転するサポートロールからのセンサー出力を取り出すための接点が必要となり、設備費の増大を招くとともに、安定した測定を行うことが困難であった。
特許文献2に記載のものは、ロールセグメントのコラムに歪ゲージを貼りつけ、あるいは駆動ロールの支持軸に外嵌するスペーサリングに歪ゲージを貼りつけており、いずれもロールセグメントの内部で高温かつ水蒸気の影響を受ける箇所であるため、安定的な測定が困難であった。
さらに特許文献2のロールセグメントのコラムにかかる張力に基づいてバルジング力を推定する方法においては、実際には、バルジング力が急速に低下しているポイントを見つけることが困難であり、凝固端位置を正確に推定することができないという問題があった。
本発明は、連続鋳造機において、凝固端位置を正確かつ迅速に安定して把握することのできる凝固端位置の検出方法及び検出方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
(1)連続鋳造機の複数のロールセグメント6において、上下フレーム(7、8)を結ぶ支柱9のうち少なくとも鋳造上流側と下流側の各1箇所の支柱9にかかる荷重を、セグメント上部に設けた荷重測定器10によって測定し、上流側と下流側の各支柱にかかる荷重を合計してセグメント荷重Rとし、連続鋳造中におけるセグメント荷重Rの値に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置4を検出することを特徴とする凝固端位置の検出方法。
(2)連続鋳造機の鋳片出口22付近における複数のロールセグメント6においてセグメント荷重Rの測定を行うことを特徴とする上記(1)に記載の凝固端位置の検出方法。
(3)連続鋳造中におけるセグメント荷重Rの時間変化に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置4を検出することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の凝固端位置の検出方法。
(4)鋳造速度を階段状又は略階段状に変化させ、その後の連続鋳造中におけるセグメント荷重Rの時間変化に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置4を検出することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の凝固端位置の検出方法。
(5)連続鋳造機の複数のロールセグメント6において、上下フレーム(7、8)を結ぶ支柱9のうち少なくとも鋳造上流側と下流側の各1箇所の支柱にかかる荷重を測定する荷重測定器10をセグメント上部に設け、上流側と下流側の各支柱にかかる荷重を合計してセグメント荷重Rとするための演算装置11を有し、連続鋳造中におけるセグメント荷重Rの値に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置4を検出する検出装置12を有することを特徴とする凝固端位置の検出装置。
本発明は、連続鋳造機のロールセグメントにおいて、上下フレームを結ぶ支柱のうち少なくとも鋳造上流側と下流側の各1箇所の支柱にかかる荷重を、セグメント上部に設けた荷重測定器によって測定し、上流側と下流側の各支柱にかかる荷重を合計してセグメント荷重とし、連続鋳造中におけるセグメント荷重の値に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置を検出することにより、鋳片の凝固端位置を従来に比較して正確に把握することが可能となる。また、環境の悪いロールセグメントの内部に荷重測定器を設けていないので、長期間にわたって安定した測定を行うことが可能となる。
連続鋳造機のサポートロール5は、図1に示すようにロール4〜6対を単位としてセグメント化されている。各ロールセグメント6は、上フレーム7に上側サポートロール、下フレーム8に下側サポートロールが固定され、上フレーム7と下フレーム8とは、各フレームの四隅に配置された支柱9によって結合されている。
図2に示すように、鋳型21から引き抜かれた鋳片1を支持しガイドするためにロールセグメントが並べられ、最終ロールセグメントの出口側が鋳片出口22となる。
本発明は、凝固端位置4が鋳片出口22付近、即ち機長の末端付近に存在する場合において正確な凝固端位置を検出することを目的とする。従って、本発明が対象とするロールセグメント6は、機長の末端付近に配置された複数のロールセグメントとなる。通常は、機長の末端に位置するロールセグメントを含め、2〜6組のセグメント6において本発明の凝固端位置検出を行うための荷重測定器10を配置する。
荷重測定器10を配置するロールセグメント6においては、上下フレームを結ぶ支柱9のうち少なくとも鋳造上流側と下流側の各1箇所の支柱にかかる荷重を、セグメント上部に設けた荷重測定器10によって測定する。四隅に配置された4本すべての支柱9にかかる荷重を測定することとすると好ましい。
未凝固溶鋼3が存在する鋳片部分を支持するサポートロール5においては、未凝固溶鋼3の静圧を上下のサポートロール5によって支えており、上フレーム7が上側サポートロールを、下フレーム8が下側サポートロールを支えており、さらに上下フレームをその四隅で結合する4本の支柱9が上フレーム7と下フレーム8との間に働く張力を支えている。支柱9にかかる力は、鋳片のバルジング力に起因する張力の他に、上フレームの重量に対応する荷重が加わり、鋳片を軽圧下する場合にはさらに軽圧下反力がかかっている。
従って、鋳片の軽圧下を行わない場合には、ひとつのロールセグメントにおいて、サポートロールにかかるバルジング力の総和は4本の支柱にかかる張力の総和から上フレーム重量を差し引いた値に等しくなる。鋳片の軽圧下を行う場合においても、ロールセグメント毎の軽圧下反力を算出してこの値を差し引くことにより、サポートロールにかかるバルジング力の総和を算出することが可能である。
また、鋳造中において凝固端位置が時間的に変化している状況においても、上フレームの重量あるいは軽圧下反力は時間的に変動しない。従って、4本の支柱にかかる張力の総和の時間変化に着目すれば、それは凝固端位置の変動に起因するバルジング力の変動を指し示しているので、4本の支柱にかかる張力の総和の時間変化から凝固端位置の変動を検出することも可能である。
4本の支柱にかかる張力の総和を算出するに際しては、4本の各支柱それぞれの張力を測定することが好ましいが、ロールセグメントの左右には対称に張力がかかっていると考えられるので、左右のうち片側のみの上流側と下流側の各1箇所の支柱にかかる荷重を測定し、その合計をもってそのロールセグメントにかかる張力の総和であるとしてもよい。
本発明においては、支柱にかかる荷重を、ロールセグメント6の上部に設けた荷重測定器10によって測定する。具体的には、円筒型のロードセルをセグメントの上フレーム7と下フレーム8と支柱軸を固定するナットとの間に設置しており、鋳片バルジングにより上フレーム7が押し上げられた場合、上フレーム7とナット間で圧縮力を受け、その値を検出している。ロードセルの設置位置は、4本の支柱9、又は上流側、下流側の各1本ずつに設置すればよい。
本発明は、このようにセグメント上部に設けた荷重測定器10によって荷重を測定するので、荷重測定器10の設置位置は高温でも蒸気充満部位でもなく、長期間にわたって安定して正確に荷重を測定することが可能となる。特許文献1、2記載の方法においては、サポートロールそのものに圧力センサーを配置したり、ロールセグメントのコラムに歪ゲージを貼りつけ、あるいは駆動ロールの支持軸に外嵌するスペーサリングに歪ゲージを貼りつけており、いずれもロールセグメントの内部で高温かつ水蒸気の影響を受ける箇所であるため、安定的な測定が困難であった。これと比較し、本発明においては、上記のように安定した測定を可能としている。
凝固端位置4が特定のロールセグメント6の範囲内に存在する場合、当該ロールセグメント6の上流側の支柱9aにかかるバルジング力起因荷重Raと下流側の支柱9bにかかるバルジング力起因荷重Rbについて検討する。
例えば、鋳造方向の長さがaであるロールセグメント6について、凝固端位置4が当該ロールセグメント6の上流側端部から距離bの位置に存在する場合について考える。未凝固溶鋼部の鋳片幅方向の幅をw、未凝固溶鋼の静圧をpとする。
もし、上下フレーム(7、8)と支柱9との間の結合が図3(a)に示すようにリンク結合であるとすれば、RaとRbは、凝固端位置を表す距離bを変数として
Ra=−(pw/2a)(b−a)2+pwa/2
Rb= (pw/2a)b2
のように表される。即ち、RaとRbとを別々に計測して比較することにより、凝固端位置を正確に計算できることとなる。
ところが、実際にRaとRbとを別々に計測し、鋳造速度を階段状に増加して凝固端位置が上流側から下流側に移動する状況を実現し、凝固端位置が当該ロールセグメントの真下を通過した場合についてRaとRbの変化を測定してみると、RaとRbとは決して上記の式から導かれるような変化挙動をしないことが明らかとなった。
上下フレーム(7、8)と各支柱9との間の結合は、図3(a)に示すようなリンク機構としてではなく、図3(b)に示すように剛体として結合されている。従って、バルジング力起因の荷重は、上流側と下流側の各支柱にリンク機構である場合のようには分配されず、不規則で予測不能な分配となることがわかった。
本発明は、以上のような知見に基づき、ロールセグメント6の支柱9にかかる荷重に基づいて凝固端位置4を検出するに際し、上流側と下流側の各支柱にかかる荷重に基づいて凝固端位置を検出するのではなく、上流側と下流側の各支柱にかかる荷重を合計してセグメント荷重とし、連続鋳造中におけるセグメント荷重の値に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置を検出することを特徴とする。
鋳造スタート時に完全凝固鋳片が当該セグメントにある場合のロールセグメントの各支柱にかかる荷重の合計をRとする。図4に示すように、各ロールセグメントに上流側から順に番号をつけ、凝固端位置4が存在するロールセグメント6を第N番目とする。第N番目ロールセグメントの合計荷重をRNとする。ひとつ上流側の第N−1番目ロールセグメントの合計荷重はRN-1、ひとつ下流側の第N+1番目ロールセグメントの合計荷重はRN+1である。
図5に示すように、鋳造方向の長さがaであるロールセグメントについて、凝固端位置が第N番目ロールセグメントの上流側端部から距離bの位置に存在する場合について考える。
N-1、RN、RN+1はそれぞれ
N-1=awp
N=bwp
N+1=0
で表される。ただし、0≦b≦aである。
従って、各ロールセグメントの合計荷重が図6のように測定されたとしたら、凝固端位置は第N番目のロールセグメントの下にあり、RNの大きさをRN-1の大きさと対比することにより、第N番目セグメント上流側端部から凝固端位置までの距離についても概略計算することが可能となる。
本発明は、凝固端位置が機長の先端付近(連続鋳造機の鋳片出口付近)に存在する場合において、その凝固端位置を正確に把握することによって効果を発揮する。従って、本発明は、連続鋳造機の鋳片出口付近における複数のロールセグメントにおいてセグメント荷重の測定を行うこととすると特に好ましい。
さらに、鋳造速度が一定状態から増速し、または減速する非定常状態が実現すると、増即時には凝固端位置4が上流側から下流側に移動を開始し、減速時には凝固端位置4が下流側から上流側に移動を開始する。そして、合計荷重Rを測定している各ロールセグメント6においては、図7の上段に示すように鋳造速度が増大したとき、結果として凝固端位置4がそのロールセグメント6を上流側から下流側に向けて通過する際には図7の中段に示すにうに合計荷重Rが増大する。荷重の時間微分を計算して荷重変化率とすれば、図7の下段に示すような挙動を示す。下流側から上流側に向けて通過する際には合計荷重Rが減少するという変化が生じる。従って、連続鋳造中におけるセグメント荷重の時間変化に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置を検出することが可能となる。
本発明においては、鋳造速度を階段状又は略階段状に変化させ、その後の連続鋳造中におけるセグメント荷重の時間変化に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置を検出することとすると好ましい。
連続鋳造機ですでに凝固端位置4が機長の先端付近まで到達していることが想定されるような高速鋳造を行っている場合において、さらに鋳造速度を増大させる余地が存在する可能性が残されている場合、鋳造速度を階段状に上昇させる。その結果、凝固端位置4が下流側に向かって移動を開始するので、凝固端位置4が存在するロールセグメント6及びその下流側のロールセグメント6におけるセグメント荷重Rが時間的に変化を開始する。従って、鋳造速度を階段状に変化させた後のセグメント荷重Rの時間変化を検出することにより、凝固端位置4を検出することが可能となる。凝固端位置4が機長の先端からさらに下流側まで移動する可能性が生じたときには、鋳造速度を低減する操作を行うことにより、凝固端位置が機長から外れる事態を防止することができる。鋳造速度の変化は、きちんとした階段状ではなくても、略階段状でありさえすればよい。鋳造速度変化によって凝固端位置が明確に変動するような変化を起こしさえすればいいからである。
鋳片の厚みが282mm、最大幅が2160mm、機長が44.5mのスラブ連続鋳造装置において、本発明を適用した。連続鋳造機の下流側先端付近におけるロールセグメントは、セグメントの鋳造方向長さが2.5m、最も下流側のセグメント番号がNo.19であり、No.15〜19の5セグメントにおいてセグメント荷重の測定を行った。
セグメント荷重Rの測定に際し、各ロールセグメントの四隅に配置された支柱9それぞれにかかる荷重を測定するために荷重測定器10を設けた。荷重測定器10は、4本の全支柱9の軸にロードセルを設置することとした。ロードセルの設置方法は前述のとおりである。鋳造スタート時に完全凝固鋳片が当該セグメントにある場合の4本の支柱9で測定した荷重を合計し、セグメント荷重Rとした。
厚み282mm、幅1850mmの低炭Alキルド鋼の連続鋳造を行っている際において、鋳造速度を1.5m/minから1.7m/minに階段状に変化させた。その際の鋳造速度の時間変化、No.16〜19セグメントのセグメント荷重の時間変化、セグメント荷重の時間変化率(時間変化の時間微分)を図8に示す。
No.16セグメントのセグメント荷重R16は時間的に変化しておらず、鋳造速度1.5m/minの段階ですでに凝固端位置はこのセグメントより下流側にあり、このセグメントの鋳造方向全長にわたって未凝固溶鋼部であったことがわかる。また、No.17、18セグメントについては、セグメント荷重R17、R18が時間の経過と共に増加し、荷重変化率が急激に増大した時間帯が存在する。荷重変化率が急激に増大した時間帯において、凝固端位置がそのセグメントの下を通過したものと考えられる。No.19セグメントについては、セグメント荷重R19がわずかに増加し、その後一定値となった。これから、鋳造速度を1.7m/minに増大した結果として、凝固端位置が最終セグメントであるNo.19セグメントの領域まで移動し、No.19セグメント内に位置していることが明らかである。
本発明の凝固端検出装置を用いない従来においては、鋳造速度を固定しても凝固端位置がばらつくため、安全代を設定することが必要であり、低炭Alキルド鋼の鋳造においても鋳造速度を1.53m/minまでしか上昇させることができなかった。本発明の凝固端検出装置を用いた結果として、凝固端位置を精度良く把握することができるようになったので、最終セグメントであるNo.19セグメントのぎりぎりまで凝固端位置を配置することが可能となり、鋳造速度を限界の1.7m/minまで増大することが可能となった。
本発明の凝固端位置の検出装置を備えたロールセグメントを示す図である。 連続鋳造機の全体を示す概略図である。 ロールセグメントの機構を示す概略図であり、(a)はリンク機構、(b)は剛体構造である場合を示す図である。 本発明の凝固端位置の検出装置を備えたロールセグメント列を示す図である。 各ロールセグメントに付加される荷重条件を示す図である。 測定されたセグメント荷重Rを示す図である。 鋳造速度変化時のセグメント荷重Rとその荷重変化率を示す図である。 実施例における鋳造速度変化時のセグメント荷重Rとその荷重変化率を示す図である。
符号の説明
1 鋳片
2 凝固シェル
3 未凝固溶鋼
4 凝固端位置
5 サポートロール
6 ロールセグメント
7 上フレーム
8 下フレーム
9 支柱
10 荷重測定器
11 演算装置
12 検出装置
21 鋳型
22 鋳片出口

Claims (5)

  1. 連続鋳造機の複数のロールセグメントにおいて、上下フレームを結ぶ支柱のうち少なくとも鋳造上流側と下流側の各1箇所の支柱にかかる荷重を、セグメント上部に設けた荷重測定器によって測定し、上流側と下流側の各支柱にかかる荷重を合計してセグメント荷重とし、連続鋳造中におけるセグメント荷重の値に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置を検出することを特徴とする凝固端位置の検出方法。
  2. 連続鋳造機の鋳片出口付近における複数のロールセグメントにおいて前記セグメント荷重の測定を行うことを特徴とする請求項1に記載の凝固端位置の検出方法。
  3. 連続鋳造中におけるセグメント荷重の時間変化に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の凝固端位置の検出方法。
  4. 鋳造速度を階段状又は略階段状に変化させ、その後の連続鋳造中におけるセグメント荷重の時間変化に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の凝固端位置の検出方法。
  5. 連続鋳造機の複数のロールセグメントにおいて、上下フレームを結ぶ支柱のうち少なくとも鋳造上流側と下流側の各1箇所の支柱にかかる荷重を測定する荷重測定器をセグメント上部に設け、上流側と下流側の各支柱にかかる荷重を合計してセグメント荷重とするための演算装置を有し、連続鋳造中におけるセグメント荷重の値に基づいて連続鋳造鋳片の凝固端位置を検出する検出装置を有することを特徴とする凝固端位置の検出装置。
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