JP4681037B2 - 物理抽選装置及びこれを備えたゲーム装置 - Google Patents
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Description
また、本発明に係る物理抽選装置は、抽選用物体を移動させて該抽選用物体が複数の抽選用ポケットのいずれに入るかにより抽選を行う物理抽選装置であって、固定基体と、上記複数の抽選用ポケットを形成し、各抽選用ポケットに入った抽選用物体をその抽選用ポケット内で保持しつつ該固定基体に隣接する箇所を通るように周回移動可能な抽選用ポケット形成部材と、該抽選用ポケット形成部材を周回移動させるように駆動する駆動手段と、上記固定基体に設けられ、該複数の抽選用ポケットの周回軌道上の物体検知箇所を該抽選用ポケット内に保持されてきた抽選用物体が通過したことを検知する物体検知手段と、該複数の抽選用ポケットそれぞれに対応した互いに異なる複数のマークを形成し、上記抽選用ポケット形成部材の周回移動と同期して該マークを周回移動させるマーク形成移動部材と、上記固定基体に設けられ、該複数のマークの周回軌道上のマーク検知箇所を各マークが通過するときにマーク内容を読み取るマーク内容読取手段と、上記物体検知手段が抽選用物体の通過を検知した時の又は検知した後の上記マーク内容読取手段が読み取ったマーク内容に基づいて、該抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定するポケット特定手段とを有することを特徴とするものである。
これらの物理抽選装置において、複数のマークの周回移動は各マークに対応する抽選用ポケットの周回移動と同期する。したがって、各抽選用ポケットの周回軌道上における位置と各抽選用ポケットに対応する各マークの周回軌道上における位置との関係は、1対1の関係となる。抽選用ポケット内に保持されてきた抽選用物体が物体検知箇所を通過することを物体検知手段が検知した時点と、その時点又はその時点から所定時間経過した後もしくはその時点の所定時間経過前の時点でマーク検知箇所を通過するマークとの対応関係も、1対1の関係となる。よって、物体検知手段が抽選用物体の通過を検知したタイミングと、マーク内容読取手段が読み取ったマーク内容とから、抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定することができる。このように、いずれも固定基体上に設けられた物体検知手段及びマーク内容読取手段の検知結果から、周回移動する複数の抽選用ポケットのいずれに抽選用物体が入ったかを特定することができる。
特に、前者の物理抽選装置においては、物体検知手段が抽選用物体の通過を検知した時点ですでにマーク内容記憶手段に記憶されている最新のマーク内容に基づいて抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定できる。よって、物体検知手段が抽選用物体の通過を検知した時点又はその後にマーク内容読取手段で読み取ったマーク内容に基づいて、抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定する場合よりも早期に、抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定することができる。上述したように、物理抽選では、抽選用物体が入った抽選用ポケットを抽選者が把握した時点と、その抽選用ポケットに抽選用物体が入ることにより実行される演出処理などが開始される時点とに大きなズレがあると、抽選者に違和感を与え、物理抽選の楽しさを低下させてしまうおそれがある。本物理抽選装置のように、早期に抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定できるという効果は、抽選者に与える違和感を軽減できるので、物理抽選の楽しさを低下させてしまうおそれを少なくでき、非常に有益である。なお、物体検知手段による検知時点又はその後に読み取ったマーク内容に基づいて抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定する方法であっても、物体検知手段の検知時点にできるだけ近い時点でマーク内容を読み取るように構成すれば、比較的早期に抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定することができる。しかし、物体検知箇所を抽選用物体が通過する場合における物体検知手段の検知タイミングの誤差が大きい場合には、物体検知手段による検知時点とマーク内容を読み取る時点との時間間隔をその誤差を考慮して十分に長く設定する必要がある。よって、このような場合には、早期に抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定することが困難である。これに対し、本物理抽選装置によれば、このような場合であっても、物体検知手段による検知時点と最新のマーク内容を読み取る時点(検知時点よりも前の時点)との時間間隔をその誤差を考慮して設定すればよいが、このように設定しても、物体検知手段の検知時点ですでにマーク内容記憶手段に記憶されている最新のマーク内容に基づいて抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定することに変わりはないので、依然として早期に抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定できるという利点を有する。
また、後者の物理抽選装置においては、物体検知手段が抽選用物体の通過を検知した時点又はその後にマーク内容読取手段で読み取ったマーク内容に基づいて、抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定できる。物体検知手段が抽選用物体の通過を検知した時点ですでにマーク内容記憶手段に記憶されている最新のマーク内容に基づいて抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定する場合には、物体検知手段が抽選用物体の通過を検知するまでの間、常にマーク内容読取手段でマークの内容を読み取り、そのマーク内容をマーク内容記憶手段に記憶しておく必要がある。これに対し、本物理抽選装置においては、物体検知手段が抽選用物体の通過を検知するまでの間はマーク内容読取手段でマークの内容を読み取っておく必要がないので、そのマーク内容をマーク内容記憶手段に記憶しておく必要もない。したがって、処理が簡素化する上、マーク内容記憶手段を省略することができるので構成も簡素化できる。
複数のマーク片の有無の組合せが異なるマークを用いる場合、そのマーク内容(複数のマーク片の有無の組合せ)を固定配置されたマーク内容読取手段で読み取る方法としては、そのマーク検知箇所を順次通過する複数のマーク片の有無を単一のセンサで順次読み取る方法と、そのマーク検知箇所内に存在する複数のマーク片の有無をそのマーク片の最大数と同数のセンサで順次読み取る方法とが考えられる。前者の方法は、センサの数が1つで済むという利点があるものの、複数のマーク片の移動速度変動を高い精度で抑制する必要があることが要求されること、最大数分のマーク片がマーク検知箇所を通過するまでそのマークの内容が確定できないのでマーク内容の読み取りに時間を要することなどの欠点がある。
そこで、本物理抽選装置においては、後者の方法を採用している。これにより、マークがマーク検知箇所内に存在するとき、そのマークにおける複数のマーク片の有無の組合せを一度に得ることができるので、上述したような欠点はない。特に、物理抽選では、抽選用ポケットに抽選用物体が入ったら、なるべく早期に抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定して、特定した抽選用ポケットに応じて演出処理やその他の処理を行うことが望まれる。なぜなら、物理抽選では、抽選用ポケットに抽選用物体が入る状況を抽選者が把握できるようにすることが通常であるところ、抽選用物体が入った抽選用ポケットを抽選者が把握した時点と、その抽選用ポケットに抽選用物体が入ることにより実行される演出処理などが開始される時点とに大きなズレがあると、抽選者に違和感を与え、物理抽選の楽しさを低下させてしまうおそれがあるからである。本物理抽選装置のように、マークを構成する複数のマーク片の有無の組合せを一度に得ることによりマーク内容の読み取りが短時間で済むという効果は、抽選者に与える違和感を軽減できるので、物理抽選の楽しさを低下させてしまうおそれを少なくでき、非常に有益である。
なお、本物理抽選装置では、マークを構成する複数のマーク片の最大数と同数のマーク片検知センサが必要となるが、このようなマーク片検知センサはきわめて安価に入手できることから実用上欠点にならない。
すなわち、この第2の物理抽選装置においては、1又は2以上のマークの周回移動は複数の抽選用ポケットの周回移動と同期する。したがって、各抽選用ポケットの周回軌道上における個々の位置と1又は2以上のマークの周回軌道上における位置との関係は、1対1の関係となる。抽選用ポケット内に保持されてきた抽選用物体が物体検知箇所を通過することを物体検知手段が検知した時点と、その時点からマークが最初にマーク検知箇所を通過することをマーク検知手段が検知するまでの経過時間との対応関係も、1対1の関係となる。よって、物体検知手段が抽選用物体の通過を検知したタイミングと、マーク検知手段がマークの通過を検知したタイミングとから、抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定することができる。このように、いずれも固定基体上に設けられた物体検知手段及びマーク検知手段の検知結果から、周回移動する複数の抽選用ポケットのいずれに抽選用物体が入ったかを特定することができる。
抽選用ポケット内に保持される抽選用物体の位置や姿勢等、物体検知手段の故障、その他の理由により、その抽選用物体が物体検知箇所を通過するときに物体検知手段で検知さないという事態が起こる場合がある。このような場合、物体検知手段が1つしか設けられていない場合、抽選用ポケットに抽選用物体が入った後、抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定するまでの期間が長期化したり、場合によっては何時までも経っても抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定できなかったりする事態が生じる。
本物理抽選装置においては、物体検知手段が複数設けられているので、物体検知手段が1つしか設けられていない場合に比べて、上記のような事態を生じにくくすることができる。
この物理抽選装置において、上記領域(以下「進入可能領域」という。)内で抽選用ポケットに入った抽選用物体は、その進入可能領域内で最初に通過する物体検知箇所で物体検知手段により検知される。そして、本物理抽選装置によれば、進入可能領域に2以上の物体検知箇所が分散して配置されているので、進入可能領域内のどの位置で抽選用物体が抽選用ポケットに入った場合でも、抽選用物体が抽選用ポケットに入ってから抽選用物体が物体検知箇所間を移動するのに要する時間以内に、これを検知することが可能となる。よって、抽選用物体が抽選用ポケットに入ってから抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定するまでに要する時間のバラツキを少なくすることができる。
この物理抽選装置においては、進入可能領域に対して抽選用ポケット周回移動方向下流(以下、単に「下流」という。)側の進入可能領域外に、物体検知箇所が配置されているので、進入可能領域内のどの位置で抽選用物体が抽選用ポケットに入った場合でも、この物体検知箇所で検知できる。特に、例えば物体検知箇所が進入可能領域内のみに配置されている場合には、進入可能領域内の最下流に位置する物体検知箇所よりも更に下流側の進入可能領域部分で抽選用物体が抽選用ポケットに入ったときに、その抽選用物体は抽選用ポケットの周回移動に伴って再び進入可能領域にやってきてその進入可能領域内の最上流に位置する物体検知箇所を通過するまでは、検知されることがない。これに対し、本物理抽選装置によれば、この場合であっても、その抽選用物体が進入可能領域を出て進入可能領域の下流側に配置された物体検知箇所を通過することで検知されるので、その抽選用物体が再び進入可能領域にやってくるのを待たずに、これを検知することが可能となる。
このゲーム装置においては、上述した物理抽選装置を用いるので、複数の抽選用ポケットと一緒に周回移動する検知手段の検知結果を用いずに、固定配置される検知手段による検知結果から、周回移動する複数の抽選用ポケットのいずれに抽選用物体が入ったかを特定することができる。
なお、各図は本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ及び位置関係を概略的に示してあるに過ぎず、従って、本発明は各図で例示された形状、大きさ及び位置関係のみに限定されるものではない。また、各図では、構成の明瞭化のため、断面におけるハッチングの一部が省略されている。さらに、後述において例示する数値は、本発明の好適な例に過ぎず、従って、本発明は例示された数値に限定されるものではない。
本メダルゲーム機1は、物理抽選装置であるセンター抽選装置3を囲うように8つのステーション部2を備えており、各プレイヤーは各ステーション部2でそれぞれゲームをプレイすることになる。
ステーション部2は、筺体の上部に、表示手段及び操作手段としてのタッチパネル11と、操作手段としてのスタートボタン12及びBETモード選択ボタン13と、ベット対象受取手段を構成するメダル投入口14などが設けられている。タッチパネル11にはゲーム画面が表示され、プレイヤーはそのゲーム画面の表示を見ながらタッチパネル11や各種ボタン12,13を操作することによりゲームをプレイする。本実施形態では、ステーション部2で実行されるゲームがスロットゲーム(図柄合わせ遊技)である場合を例に挙げて説明するが、ステーション部2で実行されるゲームの種類はこれに限られない。なお、スロットゲームとは、複数種類のシンボル(図柄)を変動表示させ、その後にその変動表示を停止させたときに停止表示されるシンボルが、又は停止表示された複数シンボルによる組み合わせが、予め決められた賞に対応していると、プレイヤーへ所定の特典が付与されるゲームをいう。
タッチパネル11に表示されるゲーム画面には、所定順序で配列する2種以上の複数のシンボルが、5つのシンボル表示域11a〜11eそれぞれに表示される。また、タッチパネル11には、このほかに、ゲーム画面下部に、プレイヤーがメダル投入口5aから投入したメダルの枚数に相当するクレジットの量を表示するクレジット表示部などの、ゲームに必要な各種情報を表示する表示部11fも表示される。更に、ゲーム画面下部には、5つのモード選択ボタン13にそれぞれ対応するBETモード表示部11gも表示されている。なお、本実施形態では、機械式のボタン12,13に対する操作以外の操作の一部又は全部は、タッチパネル11に表示されている各種操作用画像を触れることにより行うが、その操作用画像に代えて機械式のボタンを設けても良いし、逆に、機械式のボタン12,13に代えてタッチパネル11の操作用画像を利用するようにしてもよい。
ステーション制御装置20は、CPU21、入出力ポート21a、ROM22、RAM23、乱数発生回路24、表示制御部25、音響制御部26、払戻制御部27などから構成されている。入出力ポート21aは、後述する中央制御装置30との間でデータ通信を行うために利用される。ROM22は、CPU21が利用する各種プログラムや各種データベース等のデータを格納しており、これらをCPU21に出力する。RAM23は、CPU21によって演算された変数データなどを一時的に格納したり、クレジットデータ等の各種変動データを記憶したりする。乱数発生回路24は、所定のタイミングで乱数を発生させてそのデータをCPU21に出力する。表示制御部25は、タッチパネル11とともに表示手段を構成し、CPU21の制御の下、ゲーム画面等を表示するタッチパネル11の表示制御を行う。音響制御部26は、CPU21の制御の下、スピーカー15から出力する音声によるアナウンスや演出音等を制御する。払戻制御部27は、CPU21の制御の下、メダルを払い戻すためにメダル払戻装置16を制御する。また、CPU21は、メダル投入口に投入されたメダル枚数をカウントする図示しないメダルカウンターや、LED等の照明を制御する照明制御部などにも接続されている。
図5は、1回のスロットゲームの流れを示すフローチャートである。
プレイヤーによって図示しないメダルがメダル投入口5aに投入されると、そのメダル等はメダルカウンターによりカウントされる。そして、メダルカウンターは、ステーション制御装置20のCPU21に投入メダルデータを出力する。この投入メダルデータを受け取ったCPU21は、投入メダルデータに相当するクレジット量をRAM23のクレジットデータに加算する処理を行う。なお、予めゲーム施設に預けておいたクレジットをクレジット引出処理を行うことにより引き出して使用する場合には、引き出した分のクレジットデータがRAM23に記憶される。
図6は、センター抽選装置3の斜視図である。
図7は、センター抽選装置3を図6とは別の角度から見たときの斜視図である。
本実施形態のセンター抽選装置3は、主に、第1抽選機構である鉛直リング抽選器40と、第2抽選機構である傾斜リング抽選器50と、これらの抽選器40,50を鉛直方向下側から支持する装置支持台60と、表示手段としての2つのディスプレイ装置71,72と、抽選用物体としての抽選ボール73を各抽選器40,50へ投入しかつ各抽選器40,50から回収するボール搬送装置80とから構成されている。第1ディスプレイ装置71は、鉛直リング抽選器40の中空領域を通じてプレイヤーが視認できるように配置されており、第2ディスプレイ装置72は、傾斜リング抽選器50の中空領域内にその一部が配置されている。
また、本実施形態では、鉛直リング抽選器40及び傾斜リング抽選器50の回転軸の傾斜角(鉛直方向と回転軸とのなす角度)が互いに異なっているが、互いに同じ傾斜角となるように構成してもよい。なお、各物理抽選装置の回転軸の傾斜角は任意に設定できる。
また、本実施形態における鉛直リング抽選器40及び傾斜リング抽選器50は、いずれも本体構造部分のループが閉じているドーナツ形状のものであったが、本体構造部分のループの一部が開いたU字形状やC字形状のものとしてもよい。
中央制御装置30は、CPU31、入出力ポート31a、ROM32、RAM33、第1回転制御部34a、第2回転制御部34b、テーブル駆動制御部35、表示制御部36、搬送制御部37、ポケット特定手段としての第1センサ制御部38a、ポケット特定手段としての第2センサ制御部38bなどから構成されている。入出力ポート31aは、各ステーション制御装置20との間でデータ通信を行うために利用される。ROM32は、CPU31が利用する各種プログラムや各種データベース等のデータを格納しており、これらをCPU31に出力する。RAM33は、CPU31によって演算された変数データなどを一時的に格納したり、ジャックポット貯留枚数等の各種変動データを記憶したりする。第1回転制御部34aは、CPU31の制御の下、鉛直リング抽選器40を回転駆動させる駆動手段としての第1駆動装置61を制御する。第2回転制御部34bは、CPU31の制御の下、傾斜リング抽選器50を回転駆動させる駆動手段としての第2駆動装置62を制御する。テーブル駆動制御部35は、CPU31の制御の下、回転テーブル64を回転駆動させるテーブル駆動装置63を制御する。表示制御部36は、鉛直リング抽選器40用の第1ディスプレイ装置71と、傾斜リング抽選器50用の第2ディスプレイ装置72とともに表示手段を構成し、CPU31の制御の下、抽選の説明や演出用の画面等を表示するこれらのディスプレイ装置71,72の表示制御を行う。搬送制御部37は、CPU31の制御の下、ボール搬送装置80に存在する搬送経路切替装置等の各種駆動装置を制御する。第1センサ制御部38aは、鉛直リング抽選器40に設けられた後述する物体検知手段としての第1ボールセンサ45及びマーク内容読取手段としての第1パターンセンサ46からの出力信号に応じて、抽選ボール73が入った抽選用ポケット41に対応する当選ポケット信号をCPU31へ出力する。第2センサ制御部38bは、傾斜リング抽選器50に設けられた後述する物体検知手段としての第2ボールセンサ55及びマーク内容読取手段としての第2パターンセンサ56からの出力信号に応じて、抽選ボール73が入った抽選用ポケット51に対応する当選ポケット信号をCPU31へ出力する。
図11は、ボール搬送装置80及びその周辺構成を説明するための斜視図である。
図12は、ボール搬送装置80及びその周辺構成を説明するための側面図である。
本実施形態では、上述したように、鉛直リング抽選器40の上方部分に、抽選用ポケット41に入ったまま周回移動する抽選ボール73が抽選用ポケット41からこぼれ落ちるのを防止するためのこぼれ落ち防止レール47a,47bが設けられている。このこぼれ落ち防止レール47a,47bは、図11に示すように、その周方向に2つに分割されており、その間には抽選ボール73が通過可能な空隙が形成されている。この空隙が鉛直リング抽選器40のボール排出部(以下「第1ボール排出部」という。)48として機能する。すなわち、鉛直リング抽選器40の回転駆動により搬送されてきた抽選ボール73は、この第1ボール排出部48との対向位置に到達すると、自重により第1ボール排出部48を通じて下方へ落下する。
よって、本実施形態では、シャッター82bの動作を制御することで、第1ボール排出部48から排出された抽選ボール73を、傾斜リング抽選器50のボール投入待機部83へ送るか、ボール貯留部へ送るかを、選択的に実行することができる。
本実施形態では、上述したように、傾斜リング抽選器50の基台54における抽選用ポケット51の周回移動経路上に、抽選ボール73が通過可能な切欠部が形成されている。この切欠部が傾斜リング抽選器50のボール排出部(以下「第2ボール排出部」という。)58として機能する。すなわち、傾斜リング抽選器50の回転駆動により搬送されてきた抽選ボール73は、この第2ボール排出部58との対向位置に到達すると、図10に示すように、自重により第2ボール排出部58を通じて排出される。
搬送経路切替装置81は、主に、偏心回転部材81aと、偏心回転部材81aを回転させる図示しない駆動モータとから構成されている。偏心回転部材81aは、円盤状部材で構成されており、その円盤中心からズレた偏心位置に設けられる回転軸に駆動モータが接続されている。駆動モータは、中央制御装置30の搬送制御部37により、その回転方向や回転角が制御される。本実施形態において、偏心回転部材81aは、スタンバイ状態では、図17に示すように、偏心回転部材81aの回転軸から最も離れた長半径側端部が鉛直方向真下を向く状態で停止する。このスタンバイ状態では、搬送経路切替装置81の入口に接続された第3搬送レール85の下端側部分に並んで貯留される複数の抽選ボール73のうち最下流側に位置する抽選ボール73が、図17に示すように搬送経路切替装置81内に入り込む。このとき、最下流側の抽選ボール73は、偏心回転部材81aの鉛直方向上方に位置決めされる。
なお、本実施形態において、この検知に関わる構成及び動作は、鉛直リング抽選器40も傾斜リング抽選器50もほぼ同様の構成であるため、以下の説明では、傾斜リング抽選器50を例に挙げて説明し、鉛直リング抽選器40についての説明は省略する。
本実施形態では、上述したように、抽選用ポケット51を周回移動させるために、その抽選用ポケット51を形成する抽選用ポケット形成部材としての仕切り部材52が周回移動するように駆動させている。一方で、中央制御装置30は、固定基体としての装置支持台60の内部に固定配置されている。そのため、各抽選用ポケット51に抽選ボール73が入ったことを検知するためのセンサを抽選用ポケット51と一緒に周回移動するように仕切り部材52に設けると、そのセンサの出力信号を安定して中央制御装置30へ伝達することが困難である。
そこで、本実施形態では、固定配置されるセンサだけを用いて、周回移動する抽選用ポケットのいずれに抽選ボール73が入ったかを検知する構成を採用している。
第1に、抽選ボール73が抽選用ポケット51に入った時点からなるべく早い時期にその抽選用ポケット51を特定するためである。すなわち、本実施形態においては、抽選ボール73は必ず最下部の抽選用ポケットに入るとは限らず、最下部の抽選用ポケットの両側2つずつの合計5つの抽選用ポケットの範囲(進入可能領域)で、いずれかの抽選用ポケット51に入る可能性がある。この場合、この範囲内における抽選用ポケットの周回移動方向最下流側付近にのみ1つの第2ボールセンサ55を設ければ、抽選ボール73が入った抽選用ポケットを特定できる。しかし、この場合、抽選ボール73が入った抽選用ポケット51に入った後、その抽選用ポケット51がその第2ボールセンサ55の位置まで移動してくるまでは、その抽選用ポケット51を特定することができない。したがって、抽選用ポケット51に抽選ボール73が入ってからしばらくの間、その抽選用ポケット51を特定できず、演出が遅れるなどの弊害をもたらす場合がある。これに対し、本実施形態のように複数の第2ボールセンサ55を設けることで、抽選用ポケット51に抽選ボール73が入ってからこれが検知されるまでの最大遅延時間を小さくすることができる。これにより、抽選用ポケット51に抽選ボール73が入った時点から早期にその抽選用ポケット51を特定でき、演出が遅れるなどの弊害を軽減することができる。
第2に、例えば、第2ボールセンサ55が故障したり、抽選ボール73による第2ボールセンサ55のスイッチ片の押し込みが経時変化するなどして検知が不安定になったりした場合でも、ダウンタイムを発生させずに、ゲーム進行(物理抽選)を継続可能とするためである。すなわち、本実施形態のように複数の第2ボールセンサ55を設けることで、抽選用ポケット51に抽選ボール73が入った直後に到達する第2ボールセンサ55でボール検知ができない場合であっても次の第2ボールセンサ55でボール検知が可能となり、ダウンタイムを発生させずに、ゲーム進行(物理抽選)を継続することが可能となる。
なお、抽選用ポケット51の回転方向を正逆両方向へ切り換え可能な構成である場合には、進入可能領域外に進入可能領域を挟むように第2ボールセンサ55を配置すれば、正逆いずれの方向に回転する場合でも、上記のような事態の発生を防止できる。
図21は、1回の第1センター抽選の流れを示すフローチャートである。
中央制御装置30のCPU31は、入出力ポート31aを介して、いずれかのステーション部2から第1センター抽選開始要求を受信した場合(S21)、CPU31は、RAM33の抽選待ちデータベースに当該ステーション部2を特定するためのステーションIDを登録する(S22)。そして、第1センター抽選開始要求を受信した順番で、順次、そのステーション部2のプレイヤーに対する第1センター抽選を行う。第1センター抽選を開始する場合、まず、CPU31は、テーブル駆動制御部35に対し、第1センター抽選を行うプレイヤーのステーション部2に、鉛直リング抽選器40の正面を向かせる駆動命令を出力する。これにより、テーブル駆動制御部35は、そのステーション部2に鉛直リング抽選器40の正面が向くように、回転テーブル64を回転駆動させる。その後、CPU31は、搬送制御部37に対し、抽選ボール73をボール投入口86aへ送る命令を出力する。搬送制御部37は、この命令を受けて、搬送経路切替装置81の駆動モータ81bを回転駆動させ、偏心カム81aを図18に示したように回転させる。これにより、抽選ボール73は、第4搬送レール86を通ってボール投入口86aから鉛直リング抽選器40の内周面上の非ポケット領域へ投入される(S23)。
また、鉛直リング抽選器40の回転速度を減速した後も、抽選ボール73が抽選用ポケット41に入らず、抽選用ポケット41を避け続ける別の軌道に乗ってしまうような事態が生じることが想定される場合には、例えば、減速してからの経過時間を計時手段により計時し、その経過時間が規定時間(上記の規定時間とは異なる期間に設定してもよい。)を経過したら、減速予告報知処理を行った後に鉛直リング抽選器40の回転速度を更に減速させたり、逆に増速させたりするような構成も採用できる。
図22は、1回の第2センター抽選の流れを示すフローチャートである。
中央制御装置30のCPU31は、入出力ポート31aを介していずれかのステーション部2から第2センター抽選開始要求を受信するか、第1センター抽選において第2センター抽選賞の当選が決定するかの第2センター抽選開始条件が満たされた場合(S41)、CPU31は、そのステーション部2のプレイヤーに対する第2センター抽選を行う。第2センター抽選を開始する場合、CPU31は、テーブル駆動制御部35に対し、第2センター抽選を行うプレイヤーのステーション部2に、傾斜リング抽選器50の正面を向かせる駆動命令を出力する。これにより、テーブル駆動制御部35は、そのステーション部2に傾斜リング抽選器50の正面が向くように、回転テーブル64を回転駆動させる。
また、傾斜リング抽選器50の回転速度を減速した後も、抽選ボール73が抽選用ポケット51に入らずに上記のような状況に陥ることが想定される場合には、例えば、減速してからの経過時間を計時手段により計時し、その経過時間が規定時間(上記の規定時間とは異なる期間に設定してもよい。)を経過したら、減速予告報知処理を行った後に傾斜リング抽選器50の回転速度を更に減速させたり、逆に増速させたりするような構成も採用できる。
第2ジャックポット賞は、第2ジャックポット貯留枚数(払出量)分のメダル(クレジット)が、当該ステーション部2でプレイするプレイヤーに払い出される賞である。第2ジャックポット貯留枚数を示す第2貯留枚数データ(払出量データ)も、中央制御装置30のRAM33に記憶されている。この第2貯留枚数データのカウント値すなわち第2ジャックポット貯留枚数も、所定の初期値(例えば500枚)に対し、すべてのステーション部2でクレジットがベットされるたびにそのベット量の一部に相当する量(例えば0.03)を累積的に加算したものである。
なお、本実施形態では、第1ジャックポット賞と第2ジャックポット賞とで、ジャックポット貯留枚数の増加条件が同じであるが、互いに異なるようにしてもよい。
また、本実施形態では、センター抽選装置3を用いて、抽選用物体である抽選ボール73が複数ある抽選用ポケット41,51のいずれに入るかにより、当選する賞を決定するという物理抽選を行う場合について説明したが、センター抽選装置3を用いて他の種類の物理抽選を行うことも可能である。例えば、センター抽選装置3をビンゴゲーム機に適用し、複数ある抽選用ポケット41,51にそれぞれビンゴ数字を割り当てておき、各抽選用物体である抽選ボール73が入った抽選用ポケット41,51に割り当てられたビンゴ数字を当選ビンゴ数字として順次決定していくという物理抽選にも適用できる。この場合、鉛直リング抽選器40を用いる場合を例に挙げると、第1ボール排出部48に設けられたシャッター47cを図13に示すようにボール通過位置に移動させた状態で、抽選ボール73を複数回投入すれば、すでに抽選ボール73が入っている抽選用ポケット41はその抽選ボール73で塞がれるため、同じビンゴ数字が繰り返し当選する事態を防ぐことができるとともに、迅速なビンゴ抽選が可能となるため、有益である。
2 ステーション部
3 センター抽選装置
11 タッチパネル
20 ステーション制御装置
30 中央制御装置
40 鉛直リング抽選器
41,51 抽選用ポケット
50 傾斜リング抽選器
60 装置支持台
71,72 ディスプレイ装置
73 抽選ボール
80 ボール搬送装置
81 搬送経路切替装置
82 第1搬送レール
83 ボール投入待機部
84 第2搬送レール
85 第3搬送レール
86 第4搬送レール
Claims (8)
- 抽選用物体を移動させて該抽選用物体が複数の抽選用ポケットのいずれに入るかにより抽選を行う物理抽選装置であって、
固定基体と、
上記複数の抽選用ポケットを形成し、各抽選用ポケットに入った抽選用物体をその抽選用ポケット内で保持しつつ該固定基体に隣接する箇所を通るように周回移動可能な抽選用ポケット形成部材と、
該抽選用ポケット形成部材を周回移動させるように駆動する駆動手段と、
上記固定基体に設けられ、該複数の抽選用ポケットの周回軌道上の物体検知箇所を該抽選用ポケット内に保持されてきた抽選用物体が通過したことを検知する物体検知手段と、
該複数の抽選用ポケットそれぞれに対応した互いに異なる複数のマークを形成し、上記抽選用ポケット形成部材の周回移動と同期して該マークを周回移動させるマーク形成移動部材と、
上記固定基体に設けられ、該複数のマークの周回軌道上のマーク検知箇所を各マークが通過するときにマーク内容を読み取るマーク内容読取手段と、
各マークがマーク検知箇所を通過するたびに該マーク内容読取手段により読み取ったマーク内容のうち少なくとも最新のマーク内容を記憶するマーク内容記憶手段と、
上記物体検知手段が抽選用物体の通過を検知した時に該マーク内容記憶手段に記憶されている最新のマーク内容に基づいて、該抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定するポケット特定手段とを有することを特徴とする物理抽選装置。 - 抽選用物体を移動させて該抽選用物体が複数の抽選用ポケットのいずれに入るかにより抽選を行う物理抽選装置であって、
固定基体と、
上記複数の抽選用ポケットを形成し、各抽選用ポケットに入った抽選用物体をその抽選用ポケット内で保持しつつ該固定基体に隣接する箇所を通るように周回移動可能な抽選用ポケット形成部材と、
該抽選用ポケット形成部材を周回移動させるように駆動する駆動手段と、
上記固定基体に設けられ、該複数の抽選用ポケットの周回軌道上の物体検知箇所を該抽選用ポケット内に保持されてきた抽選用物体が通過したことを検知する物体検知手段と、
該複数の抽選用ポケットそれぞれに対応した互いに異なる複数のマークを形成し、上記抽選用ポケット形成部材の周回移動と同期して該マークを周回移動させるマーク形成移動部材と、
上記固定基体に設けられ、該複数のマークの周回軌道上のマーク検知箇所を各マークが通過するときにマーク内容を読み取るマーク内容読取手段と、
上記物体検知手段が抽選用物体の通過を検知した時の又は検知した後の上記マーク内容読取手段が読み取ったマーク内容に基づいて、該抽選用物体が入った抽選用ポケットを特定するポケット特定手段とを有することを特徴とする物理抽選装置。 - 請求項1又は2の物理抽選装置において、
各マークは、それぞれ、複数のマーク片の有無の組合せが異なるものであり、
上記マーク内容読取手段は、各マークがマーク検知箇所を通過するときに該複数のマーク片の有無を該複数のマーク片の最大数と同数のマーク片検知センサにより検知し、各マーク片検知センサの検知結果の組合せを上記マーク内容として読み取るものであることを特徴とする物理抽選装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の物理抽選装置において、
上記マーク形成移動部材を上記抽選用ポケット形成部材に固定し、該抽選用ポケット形成部材の駆動により上記マークが周回移動するように構成したことを特徴とする物理抽選装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の物理抽選装置において、
上記複数の抽選用ポケットの周回軌道上の互いに異なる複数の物体検知箇所を該抽選用ポケット内に保持されてきた抽選用物体が通過したことを検知し得るように、上記物体検知手段を複数設けたことを特徴とする物理抽選装置。 - 請求項5の物理抽選装置において、
上記複数の物体検知箇所のうちの少なくとも2以上の物体検知箇所は、抽選用物体の進入が可能な抽選用ポケットが複数個分位置する領域に分散していることを特徴とする物理抽選装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の物理抽選装置において、
抽選用物体の進入が可能な抽選用ポケットが位置する領域の抽選用ポケット周回移動方向下流側に、上記物体検知箇所が配置されていることを特徴とする物理抽選装置。 - 抽選用物体を移動させて該抽選用物体が複数の抽選用ポケットのいずれに入るかにより抽選を行う物理抽選装置と、
所定のゲームプログラムを実行することにより該物理抽選装置を用いた物理抽選の結果を用いてゲーム進行の制御を行うか、所定のゲームプログラムを実行することによりゲーム進行の制御を行って該ゲーム進行の結果に応じて該物理抽選装置を用いた物理抽選を開始させる制御を行うゲーム進行制御手段を備えたゲーム装置であって、
上記物理抽選装置として、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の物理抽選装置を用いたことを特徴とするゲーム装置。
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