JP4677521B2 - ダッタンソバ含有固形食品及びその製造方法、並びに、つなぎ用剤 - Google Patents

ダッタンソバ含有固形食品及びその製造方法、並びに、つなぎ用剤 Download PDF

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Description

本発明は、ダッタンソバを含有した固形食品及びその製造方法、並びに、ダッタンソバ由来のつなぎ用剤に関する。
「ダッタンソバ」はタデ科の一年草で、中央アジア各地、インド北部、中国北部、韓国などで主に栽培されている植物であり、苦ソバとも呼ばれる。日本を含め世界で広く栽培されている一般的な「ソバ」とは、子実の形態や色、花の色や大きさ、栽培条件など、多くの相違点が見られ、異なる作物であるとして知られている。
近年、ダッタンソバは、その子実や葉に、毛細血管強化作用、血圧安定作用、血糖値やコレステロールの低下作用等を有するとされる機能性成分であるルチンを、普通のソバの約100倍も含んでいることで注目されており、ダッタンソバを含有する機能性食品などの開発が盛んに行われている。
例えば、ダッタンソバの葉を利用したダッタンソバ茶、ダッタンソバの若菜を乾燥させ粉末化したダッタンソバ青汁などが広く販売されているが、これらは、液体として摂取しなければならず、また、ダッタンソバは苦味を感じることもあり、毎日の摂取は難しいという欠点があった。
また、ダッタンソバの乾燥粉砕物を食品素材として、所望の食品に混ぜ込むという技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、該技術では、ダッタンソバが食品の一部に含有されるのみとなるので、ダッタンソバの機能性成分であるルチンをより多く、効率的に摂取するには不充分であるという欠点があった。
そこで、ダッタンソバを効率的に摂取するための固形食品として、カプセル状のサプリメントなども販売されている。また、乳糖等の公知のバインダーを使用したダッタンソバの錠剤なども開発されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、これらの技術では、カプセル化剤、又は、錠剤のバインダー等として、それぞれダッタンソバ以外の成分を使用しなければならず、ダッタンソバのみを効率的に摂取できるものではなかった。また、前記カプセル状のサプリメントには、錠剤に比べ、服用しづらいという欠点もあった。
したがって、ダッタンソバをより効率的に摂取することができ、かつ、服用が容易なダッタンソバ含有固形食品は、未だ提供がなされていないのが現状である。
特開2003−299462号公報 特開2001−78692号公報
本発明は、前記従来の諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ダッタンソバを効率的に摂取することができ、かつ、服用が容易なダッタンソバ含有固形食品、及びその製造方法、並びに、ダッタンソバ由来のつなぎ用剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは、ダッタンソバ由来の成分のみを使用し、ダッタンソバ含有量100質量%の固形食品、特に錠剤を製造することに着目した。
まず、本発明者らは、乳糖等のバインダーを使用せず、ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物のみを使用して、錠剤の製造を試みた。しかし、ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物のみでは、打錠しても、粒状にはなるものの上手く固まらず、すぐに崩れる状態であり、錠剤とすることはできなかった。
そこで、本発明者らは、ダッタンソバ由来の成分を打錠の際のつなぎとして使用することを考えた。即ち、ダッタンソバの植物体を水及びアルコールの少なくともいずれかで抽出し、得られた抽出物を乾燥させた抽出乾燥物(後述、つなぎ1)、並びに、ダッタンソバのソバ粉(後述、つなぎ2)の少なくともいずれかをつなぎとして使用し、ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物を錠剤化したところ、ダッタンソバ含有量100質量%の錠剤を、崩れさせずに上手く製造できることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物及びダッタンソバ由来のつなぎを含有することを特徴とする固形食品である。
<2> ダッタンソバ由来のつなぎが、ダッタンソバの植物体を水及びアルコールの少なくともいずれかで抽出し、得られた抽出物を乾燥させた抽出乾燥物である前記<1>に記載の固形食品である。
<3> ダッタンソバ由来のつなぎが、ダッタンソバのソバ粉である前記<1>から<2>のいずれかに記載の固形食品である。
<4> ダッタンソバの植物体が、ダッタンソバの葉、及び茎の少なくともいずれかである前記<1>から<3>のいずれかに記載の固形食品である。
<5> ルチンの含有量が0.1〜20質量%である前記<1>から<4>のいずれかに記載の固形食品である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の固形食品の製造方法であって、ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物とダッタンソバ由来のつなぎとを混合し、成形することを特徴とする固形食品の製造方法である。
<7> ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物とダッタンソバ由来のつなぎとの混合量比が、質量比で、99:1〜51:49である前記<6>に記載の固形食品の製造方法である。
<8> 固形食品中のルチン含有量を調整する前記<6>から<7>のいずれかに記載の固形食品の製造方法である。
<9> 固形食品中のルチン含有量の調整が、ダッタンソバの植物体の抽出物中のルチン含有量を測定することにより、ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物中のルチン含有量、及びダッタンソバ由来のつなぎ中のルチン含有量をそれぞれ算定し、次いで、算定されたルチン含有量に応じ、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物と前記ダッタンソバ由来のつなぎとの混合量比を調整することにより行われる前記<8>に記載の固形食品の製造方法である。
<10> ダッタンソバの植物体を水及びアルコールの少なくともいずれかで抽出し、得られた抽出物を乾燥させた抽出乾燥物からなることを特徴とするつなぎ用剤である。
<11> ダッタンソバのソバ粉からなることを特徴とするつなぎ用剤である。
本発明によれば、前記従来の諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、ダッタンソバを効率的に摂取することができ、かつ、服用が容易なダッタンソバ含有固形食品、及びその製造方法、並びに、ダッタンソバ由来のつなぎ用剤を提供することができる。
(固形食品)
本発明の固形食品は、ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物及びダッタンソバ由来のつなぎを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記固形食品は、ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物を主成分とし、更に、成形のためのつなぎとしてもダッタンソバ由来のものを使用することから、ダッタンソバ高含有の固形食品とすることができ、更には、ダッタンソバ含有量100質量%の固形食品とすることも可能である。
<ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物>
―ダッタンソバ―
前記ダッタンソバの種類としては、タデ科(Faqopyrum)に属するダッタンソバ(Faqopyrum tataricum)であれば、その品種、系統などは特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。具体的な品種、系統としては、例えば、独立行政法人農業技術研究機構 北海道農業研究センターが現在品種登録中である、北系1号、北系2号、北系5号、北系8号、北系10号などが挙げられる。これらの中でも、北系1号(品種登録名北海T8号)が、ルチンの含有量が多く、倒れにくい特性を有しており、また、収穫時期を早めたり、収量を増やすことに好適である点で、好ましい。
―植物体―
前記ダッタンソバの植物体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ダッタンソバの葉、茎、実、花、スプラウトなどが挙げられる。これらの中でも、ルチン含有量が豊富である点で、前記ダッタンソバの葉、及び茎の少なくともいずれかが特に好ましい。
また、前記ダッタンソバの植物体の採取時期としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ルチン含有量が豊富である点で、開花時期までのものが特に好ましい。
前記ダッタンソバの植物体は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
―乾燥粉砕物―
前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物の調製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ダッタンソバの植物体を適当な処理温度で乾燥させた後、適当な手法により粉砕する方法などが挙げられる。
前記乾燥方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、恒温器内での乾燥、熱風での乾燥、凍結乾燥などが挙げられる。前記乾燥時の処理温度としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ルチンの保持率向上、緑色色素の退色防止等の点からは、30〜40℃程度の低温における恒温器内での乾燥や、凍結乾燥などが好ましい。
前記粉砕方法としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の衝撃粉砕機などを用いて行うことができる。
前記ダッタンソバ植物体の乾燥粉砕物の大きさも、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、16〜30メッシュ(1,000〜500μm)程度の粗粉砕物であってもよいし、42〜200メッシュ(355〜74μm)程度の微粉砕物であってもよい。
―ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物の含有量―
前記固形食品中の前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記固形食品中、60〜90質量%が好ましく、70〜85質量%がより好ましく、75〜80質量%が特に好ましい。前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物の含有量が、60質量%未満であると、製造しづらく、コスト性に劣ることがあり、90質量%を超えると、打錠品が崩れ易くなることがある。一方、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物の含有量が前記特に好ましい範囲内であると、製造し易く、かつ打錠品が崩れにくく、また、コスト性にも優れる点で、有利である。
<ダッタンソバ由来のつなぎ>
前記ダッタンソバ由来のつなぎは、前記したようなダッタンソバに由来するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ダッタンソバの植物体を水及びアルコールの少なくともいずれかで抽出し、得られた抽出物を乾燥させた抽出乾燥物(以下、「つなぎ1」と称することがある)、並びに、ダッタンソバのソバ粉(以下、「つなぎ2」と称することがある)の少なくともいずれかが、特に好ましい。
―つなぎ1―
前記つなぎ1の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ダッタンソバの植物体を水及びアルコールの少なくともいずれかで抽出し、得られた抽出物を乾燥させて製造することができる。
前記つなぎ1に使用される前記ダッタンソバの植物体としては、前記同様である。
前記ダッタンソバの植物体は、採取し、必要に応じて適当な大きさに栽断した後にそのまま抽出に供してもよいし、又は、乾燥させて粉砕し、乾燥粉砕物とした後に抽出に供してもよい。
前記水及びアルコールの少なくともいずれかは、前記つなぎ1の製造において、前記ダッタンソバの植物体の抽出溶媒として使用される。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、精製水、蒸留水、超純水、水道水などが挙げられる。
前記アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エタノールなどが挙げられる。
前記抽出溶媒における、前記水と前記アルコールとの混合量比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、質量比で、水:アルコール=1:4〜4:1が好ましく、1:2.3〜2.3:1がより好ましく、1:1.2〜1.2:1が特に好ましい。前記アルコールの使用量が、前記水に対して、質量比で、0.25倍未満であると、ルチンが効率的に抽出できないことがあり、4倍を超えると、ルチン以外のタール状の物質が抽出されることがある。一方、前記水と前記アルコールとの混合比が、前記特に好ましい範囲内であると、ルチンを効率的に、安価に抽出することができ、かつ、タール状の物質も除くことができる点で、有利である。
前記抽出時の、前記ダッタンソバの植物体と前記抽出溶媒(水及びアルコールの少なくともいずれか)との使用量比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、質量比で、ダッタンソバの植物体:抽出溶媒=1:6〜1:14が好ましく、1:7〜1:13がより好ましく、1:9〜1:11が特に好ましい。前記抽出溶媒の使用量が、前記ダッタンソバの植物体に対して、質量比で、6倍未満であると、ルチンの抽出回収量が少なくなることがあり、14倍を超えると、コスト性に劣ることがある。一方、前記ダッタンソバの植物体と前記抽出溶媒との使用量比が、前記特に好ましい範囲内であると、ルチンの抽出回収量が多くなり、また、コスト性にも優れる点で、有利である。
前記抽出時の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60〜90℃が好ましく、70〜90℃がより好ましく、80〜90℃が特に好ましい。前記抽出時の温度が、60℃未満であると、ルチンの抽出回収量が少なくなることがあり、90℃を超えても、アルコールの過度の蒸発により、ルチンの抽出回収量が少なくなることがある。一方、前記抽出時の温度が、前記特に好ましい範囲内であると、ルチンの抽出回収量が多くなる点で、有利である。
前記抽出により得られた抽出物を乾燥させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、スプレードライ(噴霧乾燥)による乾燥方法が好ましい。前記スプレードライは、例えば、公知のスプレードライヤーを用いて行うことができる。
前記ダッタンソバ由来のつなぎとして前記つなぎ1を使用すれば、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物を、容易に成形することが可能となる。また、前記つなぎ1は、ルチンを含む前記ダッタンソバの抽出物を更に乾燥させたルチン高含有物質であるために、前記固形食品中のルチン含有量を向上させることができる点でも、有利である。
ここで、前記つなぎ1中のルチン含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記つなぎ1中、3〜20質量%が好ましく、10〜18質量%がより好ましく、11〜15質量%が特に好ましい。前記ルチン含有量が、3質量%未満であると、固形食品中のルチン含有量を、所望の通りに調整する(向上させる)ことが困難なことがあり、20質量%を超えると、ルチン以外のタール状物質が混入することがある。一方、前記ルチン含有量が前記特に好ましい範囲内であると、前記固形食品中のルチン含有量を、所望の通りに調整し易くなる点で有利である。
前記ルチン含有量は、例えば、高速液体クロマトグラフ法により測定することができる。
―つなぎ2―
前記つなぎ2は、前記ダッタンソバのソバ粉である。
前記ダッタンソバのソバ粉としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ダッタンソバの実を乾燥粉砕させて調製してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記つなぎ2の使用方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ダッタンソバのソバ粉と水とを混合することにより、糊状にして、使用することができる。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、精製水、蒸留水、超純水、水道水などが挙げられる。
以下、「つなぎ2」と称する場合は、この、糊状のつなぎ2を意味する場合もある。
また、前記ソバ粉と前記水との混合量比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、質量比で、ソバ粉:水=1:5〜1:20が好ましく、1:10〜1:18がより好ましく、1:13〜1:16が特に好ましい。前記水の使用量が、前記ソバ粉に対して、質量比で、5倍未満であると、糊を作製することが難しいことがあり、20倍を超えると、結着性に劣ることがある。一方、前記ソバ粉と前記水との混合量比が、前記特に好ましい範囲内であると、結着性に優れた糊を、容易に作製可能である点で、有利である。
また、前記ソバ粉と前記水との混合方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の加熱攪拌混合機などを用いて行うことができる。
前記ダッタンソバ由来のつなぎとして前記つなぎ2を使用すれば、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物をより強固に成形できる点で、有利である。前記つなぎ2は強固な結着能を有することから、崩壊しにくい固形食品を製造することができる。また、前記つなぎ2は、ダッタンソバのソバ粉であることから、前記固形食品に、前記ソバ粉由来の風味や、香りを付与できるという点でも有利である。
ここで、前記つなぎ2(糊状)中のルチン含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記つなぎ2(糊状)中、0.1〜1質量%が好ましく、0.2〜0.8質量%がより好ましく、0.3〜0.5質量%が特に好ましい。前記ルチン含有量が、0.1質量%未満であると、結着性に劣ることがあり、1質量%を超えると、糊が固くなりすぎることがある。一方、前記ルチン含有量が前記特に好ましい範囲内であると、結着性に優れた、良好な糊となる点で、有利である。
前記ルチン含有量は、例えば、高速液体クロマトグラフ法により測定することができる。
―つなぎ1及びつなぎ2―
また、前記つなぎ1及び前記つなぎ2は、いずれか1種を単独で使用してもよいし、2種を併用してもよい。前記2種を併用すれば、前記したような各々の有利点を共に備えた固形食品を製造することができる点で、有利である。
前記つなぎ1及び前記つなぎ2を併用する際の、各々の使用量比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、質量比で、つなぎ1:つなぎ2=1:0.5〜1:2が好ましく、1:0.8〜1:1.8がより好ましく、1:1〜1:1.2が特に好ましい。前記つなぎ2の使用量が、前記つなぎ1の使用量に対して、質量比で、0.5倍未満であると、固形食品を製造しづらいことがあり、2倍を超えると、固形食品中のルチン含有量が低くなることがある。一方、前記つなぎ1と前記つなぎ2との使用量比が前記特に好ましい範囲内であると、固形食品を所望の程度のルチン含有量とすることができ、かつ、製造し易い点で、有利である。
―ダッタンソバ由来のつなぎの含有量―
前記固形食品中の前記ダッタンソバ由来のつなぎの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記固形食品中、10〜40質量%が好ましく、15〜35質量%がより好ましく、20〜30質量%が特に好ましい。前記ダッタンソバ由来のつなぎの含有量が、10質量%未満であると、打錠品が崩れ易いことがあり、40質量%を超えると、打錠しづらいことがある。一方、前記ダッタンソバ由来のつなぎの含有量が前記特に好ましい範囲内であると、打錠し易く、かつ、打錠品が崩れにくくなる点で、有利である。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記固形食品をダッタンソバ高含有とし、更には、ダッタンソバ含有量100質量%として、より効率的にダッタンソバを摂取可能にするという点では、前記その他の成分としても、ダッタンソバ由来の成分であることが好ましい。例えば、ダッタンソバスプラウト乾燥粉末などが挙げられる。
前記その他の成分の含有量も、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<剤形>
前記固形食品の剤形としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、錠剤、タブレット、丸薬などが挙げられる。これらの中でも、錠剤が好ましい。また、前記固形食品の形状としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、丸型、三角型、四角型などが挙げられる。
前記固形食品は、速崩性のものであってもよいし、徐放性のものであってもよいが、ダッタンソバは苦味を有することから、摂取した際により苦味を感じないという点で、徐放性のものが好ましいと考えられる。前記速崩性、徐放性の程度は、前記固形食品の製造時において、前記つなぎの種類、つなぎの量等を変更することにより、適宜調整することが可能である。
<生理作用>
前記固形食品は、特にルチンを豊富に含むことから、毛細血管強化作用、血圧安定作用、血糖値やコレステロールの低下作用などの、様々な生理作用が期待できるものであり、したがって、前記固形食品は、ルチン摂取を目的とした機能性食品として、特に好適である。
<ルチン含有量>
前記固形食品中のルチン含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1〜20質量%が好ましく、0.2〜15質量%がより好ましく、0.3〜13質量%が特に好ましい。前記ルチン含有量が、0.1質量%未満であると、所望の程度の前記各種生理作用が期待できないことがあり、また、20質量%を超えると、副作用が起こる可能性が憂慮される。一方、前記ルチン含有量が前記特に好ましい範囲内であると、安全性が高く、かつ前記各種生理作用が有効に発揮されることが期待できる点で、有利である。
<摂取量>
前記固形食品の摂取量としては、特に制限はなく、例えば、所望のルチン量が摂取できるように、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、一日あたりのルチンの摂取量の目安としては、5〜250mgが好ましく、10〜100mgがより好ましく、20〜30mgが特に好ましい。一日あたりのルチンの摂取量が、5mg未満であると、所望の程度の前記各種生理作用が期待できないことがあり、また、250mgを超えると、副作用が起こる可能性が憂慮される。一方、一日あたりのルチンの摂取量が、前記特に好ましい範囲内であると、安全性が高く、かつ前記各種生理作用が有効に発揮されることが期待できる点で、有利である。
(製造方法)
前記固形食品を製造する本発明の製造方法は、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物と前記ダッタンソバ由来のつなぎとを混合して成形する工程を含み、好ましくは更に、前記固形食品中のルチン含有量を調整する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
<混合>
前記混合は、公知の固形食品の混合方法に従い行うことができる。例えば、公知の攪拌混合機を用いて行うことができる。
前記混合時の、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物と前記ダッタンソバ由来のつなぎとの混合量比は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、質量比で、ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物:ダッタンソバ由来のつなぎ=99:1〜51:49が好ましく、1:0.05〜1:0.5がより好ましく、1:0.1〜1:0.4が更に好ましく、1:0.2〜1:0.3が特に好ましい。前記ダッタンソバ由来のつなぎの使用量が、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物の使用量に対して、質量比で、約0.01倍未満であると、打錠品が崩れ易いことがあり、約0.96倍を超えると、製造しづらいことがある。一方、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物と前記ダッタンソバ由来のつなぎとの混合量比が前記特に好ましい範囲内であると、打錠し易く、かつ、打錠品が崩れにくくなる点で、有利である。
また、前記混合量比は、後述するように、前記固形食品中のルチン含有量を調整する工程において、ルチン含有量が所望の通りとなるように、適宜決定することもできる。
<成形>
前記成形は、公知の固形食品の成形方法に従い行うことができる。例えば、公知の打錠機などを用いて行うことができる。
前記成形後の固形食品のサイズとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100〜500mgが好ましく、250〜300mgがより好ましく、200〜250mgが特に好ましい。前記サイズが、100mg未満であると、市販の打錠機の型が無く、製造が困難なことがあり、500mgを超えると、大き過ぎて飲みづらいことがある。一方、前記サイズが前記特に好ましい範囲内であると、形状に関わらず、飲み易い点で有利である。
<ルチン含有量の調整>
また、前記固形食品中のルチン含有量を調整する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ダッタンソバの植物体の抽出物中のルチン含有量を測定することにより、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物中のルチン含有量、及び前記ダッタンソバ由来のつなぎ中のルチン含有量をそれぞれ算定し、次いで、算定されたルチン含有量に応じ、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物と前記ダッタンソバ由来のつなぎとの混合量比を調整することにより行われることが好ましい。
前記ルチン含有量は、例えば、高速液体クロマトグラフ法により測定することができる。
前記のようなルチン含有量の調整工程によれば、複数の固形食品中のルチン含有量を一定に調整することができ、ルチン摂取を目的とした機能性食品等の商品としての性質を向上させることができる点で、有利である。
また、前記ダッタンソバの植物体中のルチン含有量は、ダッタンソバの系統、種類、採取時期、採取場所等により大きく変動するが、該工程を行えば、このような場合にも、固形食品中のルチン含有量を一定に調整することができる点で、有利である。
(つなぎ用剤)
前記つなぎ1、及び、前記つなぎ2は、前記固形食品におけるつなぎとして好適であるだけでなく、任意の食品に対するつなぎとしても好適である。したがって、本発明は、前記ダッタンソバの植物体を前記水及びアルコールの少なくともいずれかで抽出し、得られた抽出物を乾燥させた抽出乾燥物(前記つなぎ1)からなることを特徴とするつなぎ用剤、及び、前記ダッタンソバのソバ粉(前記つなぎ2)からなることを特徴とするつなぎ用剤にも関する。
前記つなぎ1、及び、前記つなぎ2は、1種単独で使用してもよいし、2種を併用してもよい。
前記つなぎ用剤の適用対象食品としては、特に制限はなく、任意の食品の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ダッタンソバ麺、一般的なそば麺、うどん麺、パスタなどの麺類、クッキー、ケーキなどの菓子類、パンなどが挙げられる。
前記つなぎ用剤は、前記食品に対して、通常の方法で、例えば、調理前、調理中、調理後などの任意の段階で添加することができる。
前記つなぎ用剤の前記食品に対する添加量としても、特に制限はなく、食品の種類、前記つなぎ用剤の目的などに応じて、適宜選択することができる。
前記つなぎ用剤は、それぞれ、前記つなぎ1及び前記つなぎ2の項目で記載したように各々の利点を有する他、ダッタンソバ由来であることから、食品に対する安全性に優れる点でも有利である。
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1:つなぎ1の製造)
ダッタンソバの葉及び茎の乾燥粉砕物(1kg)に、水/エタノール混合物(質量比で、水/エタノール=1/1)(10kg)を添加し、抽出を行った。抽出後、得られた抽出物をろ過し、濃縮し、再濃縮した後、90℃で1時間、加熱滅菌した。加熱滅菌後、スプレードライにより乾燥させ、粉砕、混合、篩工程を行い、つなぎ1を得た。
得られたつなぎ1中のルチン含有量は、高速液体クロマトグラフ法により測定したところ、13質量%であった。したがって、ダッタンソバの葉及び茎の乾燥粉砕物中のルチン含有量は、5.6質量%であることが算定された。
(製造例2:つなぎ2の製造)
ダッタンソバ粉(200g)に、水道水(3kg)を添加し、混合した。加熱条件下で攪拌した後、自然放冷により冷却し、糊状のつなぎ2を得た。
糊状のつなぎ2中のルチン含有量は、高速液体クロマトグラフ法により測定したところ、0.15質量%であった。したがって、ダッタンソバ粉中のルチン含有量は、2.1質量%であることが算定された。
(実施例1:つなぎ1を用いた固形食品(錠剤1)の製造)
ダッタンソバの葉及び茎の乾燥粉砕物(2.4kg:80質量%)と前記製造例1で得られたつなぎ1(0.6kg:20質量%)とを混合し、水/エタノール混合物(質量比で、水/エタノール=1/1)0.9kgを添加して、練合した。練合物を、50〜60℃で一昼夜(約24時間)乾燥させた後、粉砕し、打錠して、錠剤1を製造した。
得られた錠剤1は、しっかりとした錠剤の型を保ち、固く、崩れにくいものであることを硬度計により確認した。また、前記錠剤1は、服用し易いものであることを、実際にヒト(女性)に飲んでもらうことにより確認した。なお、前記錠剤1は、全てダッタンソバ由来の原料から構成されているため、ダッタンソバ含有量100質量%の錠剤であるということができる。
なお、前記錠剤1中のルチン含有量は、前記製造例1で求めたつなぎ1中のルチン含有量の値、及びダッタンソバの葉及び茎の乾燥粉砕物中のルチン含有量の値を参照し、それぞれの混合量比を上記のように選択することにより調整した。また、高速液体クロマトグラフ法により分析することにより、前記錠剤1中のルチン含有量は、4質量%であると確認することができた。
(実施例2:つなぎ2を用いた固形食品(錠剤2)の製造)
ダッタンソバの葉及び茎の乾燥粉砕物(2.6kg:85質量%)と前記製造例2で得られた糊状のつなぎ2(0.4kg:15質量%)とを混合し、水/エタノール混合物(質量比で、水/エタノール=1/1)0.9kgを添加して、練合した。練合物を、50〜60℃で一昼夜(約24時間)乾燥させた後、粉砕し、打錠して、錠剤2を製造した。
得られた錠剤2は、しっかりとした錠剤の型を保ち、固く、崩れにくいものであることを硬度計により確認した。また、前記錠剤2は、服用し易いものであることを、実際にヒト(女性)に飲んでもらうことにより確認した。なお、前記錠剤2は、全てダッタンソバ由来の原料から構成されているため、ダッタンソバ含有量100質量%の錠剤であるということができる。
なお、前記錠剤2中のルチン含有量は、前記製造例1で求めたダッタンソバの葉及び茎の乾燥粉砕物中のルチン含有量の値、及び、前記製造例2で求めたつなぎ2中のルチン含有量の値を参照し、それぞれの混合量比を上記のように選択することにより調整した。また、高速液体クロマトグラフ法により分析することにより、前記錠剤2中のルチン含有量は、3質量%であると確認することができた。
(実施例3:つなぎ1及び2を用いた固形食品(錠剤3)の製造)
ダッタンソバの葉及び茎の乾燥粉砕物(2.4kg:80質量%)、前記製造例1で得られたつなぎ1(0.3kg:10質量%)、及び、前記製造例2で得られた糊状のつなぎ2(0.3kg:10質量%)を混合し、水/エタノール混合物(質量比で、水/エタノール=1/1)0.9kgを添加して、練合した。練合物を、50〜60℃で一昼夜(約24時間)乾燥させた後、粉砕し、打錠して、錠剤3を製造した。
得られた錠剤3は、しっかりとした錠剤の型を保ち、固く、崩れにくいものであることを、硬度計により確認した。また、前記錠剤3は、服用し易いものであることを、実際にヒト(女性)に飲んでもらうことにより確認した。なお、前記錠剤3は、全てダッタンソバ由来の原料から構成されているため、ダッタンソバ含有量100質量%の錠剤であるということができる。
また、なお、前記錠剤3中のルチン含有量は、前記製造例1で求めたつなぎ1中のルチン含有量の値、ダッタンソバの葉及び茎の乾燥粉砕物中のルチン含有量の値、及び、前記製造例2で求めたつなぎ2中のルチン含有量の値を参照し、それぞれの混合量比を上記のように選択することにより調整した。また、高速液体クロマトグラフ法により分析することにより、錠剤3中のルチン含有量は、4.2質量%であると確認することができた。
(比較例1:つなぎを用いない場合の固形食品(錠剤)の製造)
ダッタンソバの葉及び茎の乾燥粉砕物(1kg:100質量%)に、水/エタノール混合物(質量比で、水/エタノール=1/1)0.3kgを添加して、練合した。練合物を、50〜60℃で一昼夜(約24時間)乾燥させた後、粉砕し、打錠した。
結果、ダッタンソバ由来のつなぎを使用しなかった(本発明のつなぎ1及びつなぎ2のいずれをも使用しなかった)比較例1の場合は、打錠しても、粒状にはなるものの上手く固まらず、すぐに崩れる状態であり、錠剤とすることはできなかった。
(応用例1:つなぎ1の他食品への応用)
小麦粉(70質量%)、ダッタンソバ粉(25質量%)、及び、前記製造例1で得られたつなぎ1(5質量%)を混合し、水を、前記粉全体(小麦粉、ダッタンソバ粉、及び、つなぎ1)に対して35〜45質量%添加して、練合した。練合物を、板状にのばし、細切して、ダッタンソバ入麺を製造した。
得られたダッタンソバ入麺は、つなぎ1を使用しないもの(比較例2参照)と比較して、甘味や旨味が増していた。このことから、前記製造例1で得られたつなぎ1が、錠剤以外の、例えば麺類のつなぎとしても、好適に使用可能であることが判った。また、前記ダッタンソバ入麺は、つなぎ1を使用していることから、通常のダッタンソバ入麺と比較して、高いルチン含有量を有しており、そのルチン含有量は、1.2質量%であった。
(応用例2:つなぎ2の他食品への応用)
小麦粉(70質量%)、及び、前記製造例2で得られた糊状のつなぎ2(30質量%)を混合し、ショートニング、ビートグラニュー糖、全卵、膨張剤、及び、食塩を適宜添加して、練合した。練合物を、板状にのばし、型抜きして、オーブンで焼き上げ、クッキーを製造した。
得られたクッキーは、つなぎ2を使用しないもの(比較例3参照)と比較して、さくさく感が増していた。このことから、前記製造例2で得られたつなぎ2が、錠剤以外の、例えばクッキーのつなぎとしても、好適に使用可能であることが判った。また、前記クッキーは、つなぎ2を使用していることから、通常のクッキーと比較して、高いルチン含有量を有しており、そのルチン含有量は、0.3質量%であった。
(応用例3:つなぎ1及び2の他食品への応用)
小麦粉(70質量%)、前記製造例1で得られたつなぎ1(5質量%)、及び、前記製造例2で得られた糊状のつなぎ2(25質量%)を混合し、イースト、砂糖、及び、塩を適宜添加して、練合した。練合物(生地)を発酵させた後、成形し、オーブンで焼き上げ、パンを製造した。
得られたパンは、つなぎ1及び2をいずれも使用しないもの(比較例4参照)と比較して、旨味が増していた。このことから、前記製造例1で得られたつなぎ1及び前記製造例2で得られたつなぎ2が、錠剤以外の、例えばパンのつなぎとしても、好適に使用可能であることが判った。また、前記パンは、つなぎ1及びつなぎ2を使用していることから、通常のパンと比較して、高いルチン含有量を有しており、そのルチン含有量は、0.7質量%であった。
(比較例2:つなぎを用いない場合の食品の製造)
つなぎ1を用いない以外は、応用例1と同様にして、ダッタンソバ入麺を製造した。得られたダッタンソバ入麺は、前記応用例1のものと比較して苦味を多少強く感じ、また、ルチン含有量も低く、0.5質量%であった。
(比較例3:つなぎを用いない場合の食品の製造)
つなぎ2を用いない以外は、応用例2と同様にして、クッキーを製造した。得られたクッキーは、前記応用例2のものと比較してさくさく感が多少落ち、また、ルチン含有量も低く、0質量%であった。
(比較例4:つなぎを用いない場合の食品の製造)
つなぎ1及びつなぎ2をいずれも用いない以外は、応用例3と同様にして、パンを製造した。得られたパンは、風味は普通であったが、そのルチン含有量は低く、0質量%であった。
本発明の固形食品は、ルチンを豊富に含むダッタンソバを効率的に摂取可能であるために、毛細血管強化作用、血圧安定作用、血糖値やコレステロールの低下作用等を有するとされるルチンの摂取を目的とした機能性食品などとして有用である。また、本発明のつなぎ用剤は、本発明の固形食品への使用に好適なだけでなく、麺類などをはじめとした任意の食品への使用にも好適である。

Claims (8)

  1. ダッタンソバの植物体を水及びアルコールの少なくともいずれかで抽出し、得られた抽出物を乾燥させた抽出乾燥物からなることを特徴とするつなぎ用剤。
  2. ダッタンソバの植物体が、ダッタンソバの葉、及び茎の少なくともいずれかである請求項1に記載のつなぎ用剤。
  3. 請求項1に記載のつなぎ用剤を含有し、錠剤、タブレット、及び丸薬から選択される少なくとも1種であることを特徴とする固形食品。
  4. ルチンの含有量が0.1〜20質量%である請求項3に記載の固形食品。
  5. 請求項3から4のいずれかに記載の固形食品の製造方法であって、ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物と、請求項1又は2に記載のつなぎ用剤とを混合し、成形することを特徴とする固形食品の製造方法。
  6. ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物と、請求項1又は2に記載のつなぎ用剤との混合量比が、質量比で、99:1〜51:49である請求項5に記載の固形食品の製造方法。
  7. 固形食品中のルチン含有量を調整する請求項5から6のいずれかに記載の固形食品の製造方法。
  8. 固形食品中のルチン含有量の調整が、ダッタンソバの植物体の抽出物中のルチン含有量を測定することにより、ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物中のルチン含有量、及び請求項1又は2に記載のつなぎ用剤中のルチン含有量をそれぞれ算定し、次いで、算定されたルチン含有量に応じ、前記ダッタンソバの植物体の乾燥粉砕物と前記請求項1又は2に記載のつなぎ用剤との混合量比を調整することにより行われる請求項7に記載の固形食品の製造方法。
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