JP4676235B2 - ルーレット装置及びゲーム制御方法 - Google Patents
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Description
ここで、特に上記ルーレットゲーム機は、遊技者がルーレット盤上に配置されたマーク(数字)を選択すると、ルーレット盤が回転し、投入されたボールがルーレット盤内を転がる。そして、ルーレット盤の回転が弱まり、ボールがルーレット盤内のいずれかの溝に収容保持されると、プレーヤの選択したマーク(数字)と、ボールが収容されたマーク(数字)とが一致(入賞)したか否かが判定される。ここで同じマーク(数字)の溝に収容保持(当たり)されていると判定された際には、所定の倍率でメダルがプレーヤに払い戻しされる。
そして、従来、前記ルーレットゲーム機では、前回のゲームに使用されたボールを再度ルーレット盤上へと発射する為に、一旦ルーレット盤から回収するボール回収機構が設けられている。例えば、特開平8−229191号公報に示すように、回転側ウイルの各ボール収容部にボール通過孔を形成するとともに、固定側ウイルにボール通過孔を閉鎖するフランジを形成し、フランジの一部に切欠部に形成する。そして、その切欠部にソレノイドの駆動に伴い切欠部を開閉する開閉プレートを設け、ボールを回収する際には切欠部が開放することにより、回転側ウイルを持ち上げる機構を設けずに、ウイルからボールを落下させ、バケットを小型化可能にしたルーレットゲーム機が記載されている。
また、各ボール収容部にはボール通過孔を開閉するシャッター等の可動部分が必要となる為、コストアップを招くとともに可動部分の不具合等によりゲームがストップする虞が高く、更に、装置のメンテナス作業が煩雑なものとなっていた。
図30及び図31は、従来に係るルーレットゲーム機に使用されるルーレット装置を示した模式図である。図30に示すように、従来のルーレット装置100は、ルーレット盤101の周方向に多数形成されたボール収納部102が設けられている。また、ボール収納部102には、ゲーム終了後にボール収納部102に収納されたボール103を一旦回収する為のボール通過孔104が形成されており、更に、ボール通過孔104の外部にはボール通過孔104を通過したボール103が一旦収容されるボール回収部105が取り付けられている。一方、ボール103が円運動を描くバンク通路106にはボール発射口107が形成されている。そして、ボール通過孔104を介して回収されたボール103はボール回収部105に一旦収容され、図示しないボール発射装置へと搬送される。その後、ボール発射装置より打ち出されたボール103はボール発射口107よりルーレット盤101内へと発射され、ルーレット盤101上を転動する。
ここで、ボール収納部102はボール103を外部へと搬送する為のボール通過孔104を形成する必要があるので、ボール収納部102の高さh1はボール103の径より高く設定する必要がある。更に、バンク通路106にボール発射口107を形成する必要があるので、ルーレット盤101の高さh2を所定値(例えば、143mm)以上に高くする必要がある。
従って、図31に示すように、ルーレット装置100を高さH1の位置に備えたゲーム装置108で遊技を行う遊技者109が、いずれのボール収納部102に収納されたとしてもボール103を確認可能となる視野角αが狭くなる。それによって、遊技を行う遊技者109の視点の高さはH2以上が必要となる。具合的には、H1=約900mm、α=50度に設定されている場合には、H2=約1400mmとなり、一般の遊技者109は席を立たなければルーレット盤101内のボール103を確認することができなくなっていた。また、特に視点の低い遊技者109においては、席を立つのみでなく、その立ち位置を移動しなければならなかった。それにより、遊技者のボールの確認作業が困難となり、遊技性が低下することとなっていた。
また、ボール収納部の必要深さ、及びルーレット盤の必要高さをそれぞれ小さくすることができるので、遊技者のボールの確認作業が容易となり、遊技性を向上させたルーレット装置及びゲーム制御方法を提供することを目的とする。
また、ボール収納部とバンク通路とは、ボール収納部よりバンク通路へと所定の傾斜角度で上昇する一の傾斜面により連続して形成されているので、遊技者はボール収納部に収納されたボールの確認が容易となり、遊技性が向上する。
更に、回転可動部のみを回転せることによりルーレット盤の駆動部分を減らし、駆動手段の負担を軽減することができる。また、ボール収納部の数に関わらず、吐出口の数は最小限の数(例えば1個)とすることができるので、構造をより単純化することが可能となる。
また、ボール収納部とバンク通路とは、ボール収納部よりバンク通路へと所定の傾斜角度で上昇する一の傾斜面により連続して形成されているので、遊技者はボール収納部に収納されたボールの確認が容易となり、遊技性が向上する。
更に、回転可動部のみを回転せることによりルーレット盤の駆動部分を減らし、駆動手段の負担を軽減することができる。また、ボール収納部の数に関わらず、吐出口の数は最小限の数(例えば1個)とすることができるので、構造をより単純化することが可能となる。
先ず第1実施形態に係るルーレットゲーム機1について以下に説明する。
尚、ルーレットゲーム機1とは、遊技者がルーレット装置2で決定される数字等を予想し、予想した数字等に所持するメダル等の遊技媒体をベットする。そして、ベットした数字等が当選したとき、遊技者が所定枚数のメダルの払い出しを受けることができる遊技機である。
図1に示すように、ルーレットゲーム機1は、本体部分となる筐体3と、筐体3の上面の略中央部に設けられたルーレット装置2と、ルーレット装置2の周囲にルーレット装置2を取り囲むようにして設置された複数個(第1実施形態では10個)のサテライト4とから基本的に構成されている。
ここでサテライト4とは、少なくとも、貨幣や遊技に使用するメダル等の遊技媒体を投入するメダル投入口5と、遊技者により所定の指示が入力される複数のコントロールボタン等からなるコントロール部6と、ゲームに係る画像を表示させる画像表示装置7とを有する遊技領域である。そして、遊技者が画像表示装置7に表示される画像を見ながら、コントロール部6等を操作することにより、展開されるゲームを進行させることができる。
また、各サテライト4が設置された筐体3の側面には、メダル払出口8がそれぞれ設けられている。更に、各サテライト4の画像表示装置7の右上には音楽、効果音等を流すスピーカ9が設けられている。
また、ルーレットゲーム機1に設置される際には、ルーレット盤12の上方全体が半球状の透明アクリル製のカバー部材25により覆われる(図1参照)。それにより、ゲームの際にルーレット盤12上を転動するボール11がルーレット盤12より外へ飛び出さないように保持することができる。また、異物等がルーレット盤12内に侵入することを防止し、不正行為等が行われないようにする。
そして、回転円盤22に転がって来たボール11は、回転する回転円盤22の番号表示板24上を通っていずれかのボール収納部23に納まり、ボール11が収容されたボール収納部23に対応する番号表示板24に記載された数字が当選番号となる。
前記したように、ボール収納部23は仕切壁23Aによって周方向に計38個に仕切られたボール11を収納する空間である。そして、ボール収納部23の深さL1はボール11の直径Dより浅くなるように構成されているので、図7に示すように、ボール11がボール収納部23に収納された際に、ボール収納部23内にボール11が埋没されてしまう虞がなく、ゲーム中にボール収納部23内に収納されたボール11の位置を遊技者が容易に確認することが可能である。従って、遊技性が向上する。
更に、ボール収納部23とバンク通路29とは、ボール収納部23よりバンク通路29へと所定の傾斜角度で上昇する一の傾斜面28により連続して形成されているので、遊技者はボール収納部23に収納されたボール11の確認が容易となる。
また、第2吐出口36からの空気の吐出を停止させると、バンク通路29に沿って形成されていた空気の層は消滅し、ボール11は回転速度が徐々に弱まり遠心力を失う。その後、傾斜面28の傾斜に沿って転がり落ちてルーレット盤12の内側へと向かい、回転する回転円盤22に至る。そして、回転円盤22に形成されたボール収納部23のいずれかに収納される。それにより、ルーレット装置2による当選番号の決定がなされ、ルーレットゲーム機1は決定された番号と、遊技者がベットしたベット情報に基づいて、メダルの払い出しを行って当該ゲームを終了する。
更に、その後に第1吐出口35より空気を吐出させると、ボール収納部23内に収納されたボール11は再び転動を開始し、次回のゲームを連続して行うことが可能となる。
尚、第1吐出口35及び第2吐出口36によるボール11の転動機構についての詳細は後述する。
コントロール部6は、図1に示すように画像表示装置7の側部に設けられ、遊技者により操作される各ボタンが配置されている。具体的には、サテライト4に対向する位置から見て左側からBET確定ボタン45、払い戻し(CASHOUT)ボタン46、ヘルプ(HELP)ボタン47が配置されている。
遊技者は、先ず、ベットするBETエリアを指等で画面を直接押すことにより、後述のカーソル60でBETエリアを指定する。その状態で、1BETボタン56Aを押下すると、遊技者はチップを1枚毎(1BETボタン56Aを指等で押す毎に「1」→「2」→「3」→・・・の順にベット枚数が増加)にベットする。一方、10BETボタン56Cを押下すると、チップを10枚単位(10BETボタン56Cを指等で押す毎に「10」→「20」→「30」→・・・の順にベット枚数が増加)でベットすることが可能である。尚、5BETボタン56B、100BETボタン56Dの操作も同様である。従って、多量のチップをベットする際にも、その操作を簡略化することができる。
また、「5」、「6」、「8」、「9」のマス目の交点に置かれた「1」のチップマーク61は、番号「5」、「6」、「8」、「9」の4つの番号をカバーして1枚のチップをベットしていることを示している。尚、このように4つ番号をカバーしてベットする方法は「コーナー・ベット」と呼ばれるベット方法である。
その後、単位BETボタン56の各単位ボタン(1BETボタン56A、5BETボタン56B、10BETボタン56C、100BETボタン56D)を押下することにより、その単位数分のメダルが指定されたBETエリアにベットされる。例えば、10BETボタン56Cを4回、5BETボタン56Bを1回、1BETボタン56Aを3回押下すれば、合計48枚のメダルをベットすることができる。
図9に示すように、ルーレットゲーム機1は、メイン制御用CPU80、ROM81、及びRAM82を含むメイン制御部83と、メイン制御部83に接続されたルーレット装置2、及び10台のサテライト4(図1参照)と、第1開閉弁17及び第2開閉弁18とから構成されている。尚、サテライト4の制御系に関しては後に詳細に説明する。
そして、各サテライト4において遊技者のベット時間が終了した場合、即ち、前記BET画面51のBETタイマーグラフ59が最も右側まで達した場合に第1開閉弁17を所定時間(第1実施形態では2秒)開放する。それにより、前回のゲーム終了時点においてボール収納部23に収納されているボール11を空気圧によって、バンク通路29方向に転動させる。
続いて、第2開閉弁18を開放し、ルーレット盤12のバンク通路29に沿って流れる空気の層を作り出す。そして、前記第1吐出口35からの空気圧によってバンク通路へと転動したボール11が、空気の層の流れに従ってバンク通路29を時計回り方向に回転する。
その後、所定時間(第1実施形態では15秒)経過した際に第2開閉弁18を閉鎖すると、第2吐出口36から吐出される空気の流れも停止し、ボール11の回転速度が徐々に弱まり遠心力を失って傾斜面28の斜面を転がり落ち、ボール収納部23に納まる。
図13に示すように、ゲームが開始されると、先ず遊技者による各サテライト4でのチップのベットを行うベット期間が開始される。そして、ベット期間が終了する(BET画面51のBETタイマーグラフ59が最も右側まで達する)と、メイン制御用CPU80は第1開閉弁17を所定時間(第1実施形態では2秒)開放する。続いて、第2開閉弁18を開放し、ルーレット盤12のバンク通路29に沿って流れる環状の空気の層を作り出す(図16参照)。そして、前記第1吐出口35からの空気圧によってバンク通路29方向へと転動されたボール11が、空気の流れに従ってバンク通路29を時計回り方向に回転する。
その後、所定時間(第1実施形態では15秒)経過した際に、メイン制御用CPU80は第2開閉弁18を閉鎖する。それにより、第2吐出口36から吐出されていた空気が止まり、ボール11の回転速度が徐々に弱まる。次第にボール11が描く円は徐々に小さくなり、最後には遠心力を失って傾斜面28の斜面を転がり落ち、ボール収納部23に納まる。そして、投光器32と受光器33からなる光センサにより当選番号の判定を行い、メダルの払い出しを行う。以上により、1ゲームが終了する。更に、続けてゲームを開始する場合には、同様にサテライト4のベット期間が開始され、ベット期間が終了すると、メイン制御用CPU80は第1開閉弁17を開放する。尚、当該第1開閉弁及び第2開閉弁の開閉のタイミングによるルーレットゲーム処理プログラムについては後にフローチャートを用いて詳細に説明する(図14参照)。
一方、サテライト制御用CPU91は、メイン制御用CPU80からの命令信号を受信し、サテライト4を構成する周辺機器を制御し、サテライト4においてルーレットゲームを進行させる。また、サテライト制御用CPU91は、処理の内容によっては、遊技者の操作が入力されたことを受けてコントロール部6から供給される入力信号、及び、ROM92とRAM93とに記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行し、その結果に基づいて、サテライト4を構成する周辺機器を制御し、サテライト4においてルーレットゲームを進行させる。なお、どちらの方法で処理を行うかについては、その処理の内容に応じて、処理ごとに設定される。例えば、当選番号に対するメダルの払い出し処理は前者であり、遊技者によるBET画面51のベット操作処理は後者の処理に該当する。
更に、サテライト制御用CPU91には、液晶駆動回路95を介して画像表示装置7が接続されている。この点、液晶駆動回路95は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMなどで構成されている。そして、プログラムROMには、画像表示装置7での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROMには、例えば、画像表示装置7で表示される画像を形成するためのドットデータが格納されている。また、画像制御CPUは、サテライト制御用CPU91で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中から画像表示装置7に表示する画像の決定を行うものである。また、ワークRAMは、前記画像制御プログラムを画像制御CPUで実行するときの一時記憶手段として構成される。また、VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、画像表示装置7に出力するものである。尚、ビデオRAMは、VDPで画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
一方、第1開閉弁17が開放されてからの計測値t1が2秒以上である場合(S7:YES)には、S8へと移行する。
一方、第2開閉弁18が開放されてからの計測値t2が15秒以上である場合(S10:YES)には、S11へと移行する。
第2吐出口36からの空気の吐出を停止させることにより、バンク通路29に沿って転動するボール11は、第2吐出口36からの空気圧を受けることがなくなり、徐々に回転速度が落ちて遠心力が低下する。そして、最終的には傾斜面28を転がり落ちてルーレット盤12の内側へと向かい、回転する回転円盤22に至る。図17はステップ11におけるルーレット装置のボールの転動態様を示す模式図である。
そして、回転円盤22方向へと転がったボール11は、更に回転する回転円盤22の外側の番号表示板24上を通っていずれかのボール収納部23に納まり、ボール11が納まったボール収納部23に対応する番号表示板24に記載された数字(「0」、「00」、「1」〜「36」のいずれか)が当選番号となる。
一方、全てのサテライト4において当選したチップがないと判断された場合(S15:NO)には、S18へと移行する。
一方、全てのサテライト4において遊技が終了される場合(S18:YES)には、当該ルーレットゲーム処理を終了する。
また、ボール収納部23とバンク通路29とは、ボール収納部23よりバンク通路29へと所定の傾斜角度で上昇する一の傾斜面28により連続して形成されているので、遊技者はボール収納部23に収納されたボール11の確認が容易となり、遊技性が向上する。
また、バンク通路29は、外周部にバンク通路29と連続して周設された壁部31を有するので、バンク通路29を転動するボール11が遠心力によってルーレット盤12より外に飛び出す虞がなく、安全にゲームを行うことが可能となる。
更に、ボール収納部23に収納された際に、ボール11の直径Dがボール収納部23の深さL1より大きいので、ボール収納部23内にボール11が埋没されてしまう虞がなく、ゲーム中にボール収納部23内に収納されたボール11の位置を遊技者が容易に確認することが可能である。
次に、第2実施形態に係るルーレットゲーム機201について図18乃至図29に基づいて説明する。尚、以下の説明において上記図1乃至図17の第1実施形態に係るルーレットゲーム機1の構成と同一符号は、前記第1実施形態に係るルーレットゲーム機1の構成と同一あるいは相当部分を示すものである。
ただし、第1実施形態に係るルーレットゲーム機1とは以下の点で異なっている。
第2に、第1実施形態に係るルーレットゲーム機1が、全てのボール収納部23(第1実施形態では38個)に対し、収納されたボール11を発射するためのコンプレッサ14からの圧縮空気を吐出する第1吐出口35と、ボール転動後にボール11が収納されたボール収納部を検出するための検出センサ32、33を設けている(図5参照)のに対し、第2実施形態に係るルーレットゲーム機201は、ルーレット盤212の中央部に固定支持された中央固定部222に対して圧縮空気を吐出する固定吐出口243を一箇所、更にボール11を検出するボール検出センサを三箇所設けている(図19参照)。そして、先ずボール転動後に回転可動部220を回転させることによりボール検出センサ244がどのボール収納部223にボール11が収納されているかを検出し、その後、固定吐出口243の正面に検出されたボール収納部223が位置するように回転可動部220を回転させて空気を吐出することにより、ボール収納部223内のボール11を発射させる点で異なっている。
そして、回転可動部220に転がって来たボール11は、回転する回転可動部220の番号表示板224上を通っていずれかのボール収納部223に納まり、ボール11が収容されたボール収納部223に対応する番号表示板224に記載された数字が当選番号となる。
前記したように、ボール収納部223は仕切壁223Aによって周方向に計38個に仕切られたボール11を収納する空間である。そして、ボール収納部223の深さL2はボール11の直径Dより浅くなるように構成されているので、図21に示すように、ボール11がボール収納部223に収納された際に、ボール収納部223内にボール11が埋没されてしまう虞がなく、ゲーム中にボール収納部223内に収納されたボール11の位置を遊技者が容易に確認することが可能である。従って、遊技性が向上する。
また、ボール収納部223とバンク通路229とは、ボール収納部223よりバンク通路229へと所定の傾斜角度で上昇する一の傾斜面228により連続して形成されているので、遊技者はボール収納部223に収納されたボール11の確認が容易となる。
一方、各ボール収納部223を仕切壁223Aとともに形成する内側壁237には、円形状に形成された空気通過孔235が形成されている。第2実施形態では「0」、「00」、「1」〜「36」の各数字に対応した38個のボール収納部223が形成されており、従って空気通過孔235は各38箇所に形成されている。そして、図23に示すように固定吐出口243の正面に位置するボール収納部223(図23では番号「21」のボール収納部)は、固定吐出口243より吐出された空気が空気通過孔235及びボール収納部223を介してルーレット盤212の外周縁部に設けられたバンク通路229に向かって放射される。そして、吐出された空気の空気圧によって、ボール収納部223内に収納されているボール11は、傾斜面228の傾斜に抗してバンク通路229方向へと転動を開始する。
具体的には、原点センサ257は、回転センサ258によって回転可動部220が回転していることを検出している間において、各ボール収納部223の内側壁237の裏側(原点センサ257に対向する側)に対して付設された凹凸形状を有する識別プレート(図示せず)の凹凸を検知することによって、現在原点センサ257の正面に位置するボール収納部223が、原点である「00」に対応付けられたボール収納部223に対して相対的にどの位置にあるのかを常時検出する。例えば、図19に示す時点では原点センサ257の正面に位置するボール収納部223(「35」が対応付けられたボール収納部)が、「00」に対応付けられたボール収納部223から右方向に16番目に位置するボール収納部223であることを検出する。
また、ボール発射時においては、前回のゲームにおける当選番号のボール収納部223の正面に固定吐出口243が位置するように後述の駆動モータ234を制御し、固定吐出口243から空気を吐出することによりボール収納部223からのボール11の発射が可能となる。従って、ボール11をルーレット盤212より回収することなく、固定吐出口243及び第2吐出口36より吐出する空気の空気圧によってボール11に力を付加し、転動とボール収納部223への収納とを繰り返し行うことが可能となる。従って、ボール11を回収する為の可動部等や発射装置等の複雑な機構を必要とすることなく、メンテナンス作業が容易となるとともに装置のコストダウンが可能である。尚、第2吐出口36、回転用エアパイプ39の構成に関しては第1実施形態に係るルーレット装置2と同様であり、その詳細の説明は省略する。
図25に示すように、ルーレットゲーム機201は、メイン制御用CPU80、ROM81、及びRAM82を含むメイン制御部83と、メイン制御部83に接続されたルーレット装置202、及び10台のサテライト4(図1参照)と、第1開閉弁17及び第2開閉弁18とから構成されている。尚、サテライト4の制御系に関しては第1実施形態に係るルーレットゲーム機1と同様であり、詳細は省略する。
そして、各サテライト4において遊技者のベット時間が終了した場合、即ち、前記BET画面51のBETタイマーグラフ59が最も右側まで達した場合に、駆動モータ234を駆動することによって、前回の当選番号のボール収納部223、即ちボール11が収納されているボール収納部223を固定吐出口243の正面に位置させる。そして第1開閉弁17を所定時間(第2実施形態では2秒)開放する。それにより、前回のゲーム終了時点においてボール収納部223に収納されているボール11を空気圧によって、バンク通路229方向に転動させる。
続いて、第2開閉弁18を開放し、ルーレット盤212のバンク通路229に沿って流れる空気の層を作り出す。そして、前記固定吐出口243からの空気圧によってバンク通路へと転動したボール11が、空気の層の流れに従ってバンク通路229を時計回り方向に回転する。
その後、所定時間(第2実施形態では15秒)経過した際に第2開閉弁18を閉鎖すると、第2吐出口36から吐出される空気の流れも停止し、ボール11の回転速度が徐々に弱まり遠心力を失って傾斜面228の斜面を転がり落ち、ボール収納部223に納まる。
図26に示すように、ゲームが開始されると、先ず遊技者による各サテライト4でのチップのベットを行うベット期間が開始される。そして、ベット期間が終了する(BET画面51のBETタイマーグラフ59が最も右側まで達する)と、前回の当選番号と原点センサ257の検出結果とに基づいてボール11が収納されているボール収納部223の位置が特定され、固定吐出口243の正面にそのボール収納部223が位置するまで駆動モータ234を所定の第1回転速度で駆動し、回転可動部220を所定の回転速度(例えば、0.2π[rad/s])で回転可動部220に対して回転させる。その後、メイン制御用CPU80は第1開閉弁17を所定時間(第2実施形態では2秒)開放する。続いて、第2開閉弁18を開放し、ルーレット盤212のバンク通路229に沿って流れる環状の空気の層を作り出す(図16参照)。そして、前記固定吐出口243からの空気圧によってバンク通路229方向へと転動されたボール11が、空気の流れに従ってバンク通路229を時計回り方向に回転する。それと同時に、駆動モータ234を所定の第2回転速度で駆動し、回転可動部220を所定の回転速度(例えば、2π[rad/s])で回転可動部220に対して回転させる。
その後、所定時間(第2実施形態では15秒)経過した際に、メイン制御用CPU80は第2開閉弁18を閉鎖する。それにより、第2吐出口36から吐出されていた空気が止まり、ボール11の回転速度が徐々に弱まる。次第にボール11が描く円は徐々に小さくなり、最後には遠心力を失って傾斜面228の斜面を転がり落ち、ボール収納部223に納まる。そして、第2開閉弁18を閉鎖した後に、徐々に駆動モータ234の回転速度を減衰させ、回転可動部220の回転速度を遅くする。その間において、ボール検出センサ244、原点センサ257及び回転センサ258の各センサにより当選番号の判定を行う。更に、判定された当選番号に従ってメダルの払い出しを行う。以上により、1ゲームが終了する。更に、続けてゲームを開始する場合には、同様にサテライト4のベット期間が開始され、ベット期間が終了すると、メイン制御用CPU80は第1開閉弁17を開放する。尚、当該第1開閉弁及び第2開閉弁の開閉と駆動モータ234の駆動制御に基づくルーレットゲーム処理プログラムについては後にフローチャートを用いて詳細に説明する(図27参照)。
一方、第1開閉弁17が開放されてからの計測値t1が2秒以上である場合(S111:YES)には、S112へと移行する。
一方、第2開閉弁18が開放されてからの計測値t2が15秒以上である場合(S115:YES)には、S116へと移行する。
第2吐出口36からの空気の吐出を停止させることにより、バンク通路229に沿って転動するボール11は、第2吐出口36からの空気圧を受けることがなくなり、徐々に回転速度が落ちて遠心力が低下する。そして、最終的には傾斜面228を転がり落ちてルーレット盤212の内側へと向かい、回転する回転可動部220に至る。
一方、全てのサテライト4において当選したチップがないと判断された場合(S121:NO)には、S124へと移行する。
一方、全てのサテライト4において遊技が終了される場合(S124:YES)には、当該ルーレットゲーム処理を終了する。
更に、中央固定部222を固定し、回転可動部220のみを回転せることにより、ルーレット盤212の駆動箇所を減らし、駆動モータ234の負担を軽減することができる。また、ボール収納部223の数に関わらず、固定吐出口243の数は最小限の数(第2実施形態では1個)とすることができるので、ルーレット装置202の構造をより単純化することが可能となる。
また、ボール収納部223とバンク通路229とは、ボール収納部223よりバンク通路229へと所定の傾斜角度で上昇する一の傾斜面228により連続して形成されているので、遊技者はボール収納部223に収納されたボール11の確認が容易となり、遊技性が向上する。
また、バンク通路229は、外周部にバンク通路229と連続して周設された壁部231を有するので、バンク通路229を転動するボール11が遠心力によってルーレット盤212より外に飛び出す虞がなく、安全にゲームを行うことが可能となる。
更に、ボール収納部223に収納された際に、ボール11の直径Dがボール収納部223の深さL2より大きいので、ボール収納部223内にボール11が埋没されてしまう虞がなく、ゲーム中にボール収納部223内に収納されたボール11の位置を遊技者が容易に確認することが可能である。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態においては第1吐出口35又は固定吐出口243からの空気圧によってバンク通路方向へと転動するボール11を、第2吐出口36からの空気圧によってバンク通路29、229に沿って円周軌道を描くように転動させることとしているが、第2吐出口36を設けずに枠体21、221を回転させることとしてもよい。枠体21、221を回転させると、枠体上のボール11もそれに伴って周方向に回転を開始し、回転による遠心力によってバンク通路29、229に沿って転動を行うこととなる。
2、202 ルーレット装置
11 ボール
12、212 ルーレット盤
14 コンプレッサ
23、223 ボール収納部
28、228 傾斜面
29、229 バンク通路
31、231 壁部
34、234 駆動モータ
35 第1吐出口
36 第2吐出口
80 メイン制御用CPU
81 ROM
82 RAM
220 回転可動部
222 中央固定部
243 固定吐出口
244 ボール検出センサ
257 原点センサ
258 回転センサ
Claims (4)
- 複数のマークが配置されたルーレット盤と、
前記ルーレット盤上を転動するボールと、
前記複数のマークに対応して前記ルーレット盤の周方向に形成され、前記ボールが収納される複数のボール収納部と、
前記ルーレット盤のボール収納部に対して外周縁側に無端状に周設され、前記ボールが円周軌道を描きながら転動するバンク通路と、を有するルーレット装置において、
空気を圧縮するコンプレッサと、
前記ボール収納部に設けられ、前記コンプレッサにより圧縮された空気を前記バンク通路に向かって吐出する第1吐出口と、
前記バンク通路に設けられ、前記コンプレッサにより圧縮された空気を前記バンク通路の周方向に向かって吐出する第2吐出口と、を備え、
前記ボール収納部と前記バンク通路とは、前記ボール収納部より前記バンク通路へと所定の傾斜角度で上昇する一の傾斜面により連続して形成され、
前記バンク通路は、外周部に前記バンク通路と連続して周設された壁部を有し、
前記ボール収納部に収納された前記ボールを視認することが可能な範囲が、前記ボールを始点として前記壁部の上端を通過する半直線より上方となることを特徴とするルーレット装置。 - 前記請求項1に記載のルーレット装置のルーレット盤上で前記ボールを転動させるとともに、所定時間経過後に転動するボールをボール収納部に収納させるゲーム制御方法において、
前記コンプレッサにより空気を圧縮する空気圧縮ステップと、
前記空気圧縮ステップにより圧縮された空気を前記ボール収納部に設けられた前記第1吐出口より所定時間吐出することにより、ボール収納部に収納されたボールをバンク通路方向へと送出する第1空気吐出ステップと、
前記空気圧縮ステップにより圧縮された空気を前記バンク通路に設けられた前記第2吐出口より吐出することにより、前記第1空気吐出ステップにより送出された前記ボールをバンク通路に沿って転動させる第2空気吐出ステップと、
前記第2空気吐出ステップより所定時間経過した後に第2吐出口の空気の吐出を停止することにより、前記バンク通路に沿って転動するボールを前記ボール収納部に落下させる空気吐出停止ステップと、を有することを特徴とするゲーム制御方法。 - 複数のマークが配置されたルーレット盤と、
前記ルーレット盤上を転動するボールと、
前記複数のマークに対応して前記ルーレット盤の周方向に形成され、前記ボールが収納される複数のボール収納部と、
前記ルーレット盤のボール収納部に対して外周縁側に無端状に周設され、前記ボールが円周軌道を描きながら転動するバンク通路と、を有するルーレット装置において、
前記ルーレット盤は、
中央固定部と、
前記中央固定部の周囲に設けられ前記マーク及び前記ボール収納部を有する回転可動部と、
前記回転可動部を前記中央固定部に対して回転可能に支持する支持手段と、
を備え、
前記回転可動部を前記中央固定部に対して所定方向に回転させる駆動手段と、
空気を圧縮するコンプレッサと、
前記中央固定部に設けられ、前記コンプレッサにより圧縮された空気を前記ボール収納
部に収納されている前記ボールに向かって吐出する固定吐出口と、
前記バンク通路に設けられ、前記コンプレッサにより圧縮された空気を前記バンク通路の周方向に向かって吐出するバンク吐出口と、
前記ボールが前記複数のボール収納部のいずれかに収納された場合に、ボールが収納された特定ボール収納部を検出するボール検出手段と、
前記固定吐出口からの空気が吐出される所定の位置に前記ボール検出手段により検出された前記特定ボール収納部が配置されるように前記駆動手段を制御する駆動制御手段と、を有し、
前記ボール収納部と前記バンク通路とは、前記ボール収納部より前記バンク通路へと所定の傾斜角度で上昇する一の傾斜面により連続して形成され、
前記バンク通路は、外周部に前記バンク通路と連続して周設された壁部を有し、
前記ボール収納部に収納された前記ボールを視認することが可能な範囲が、前記ボールを始点として前記壁部の上端を通過する半直線より上方となることを特徴とするルーレット装置。 - 前記請求項3に記載のルーレット装置のルーレット盤上で前記ボールを転動させるとともに、所定時間経過後に転動するボールをボール収納部に収納させるゲーム制御方法において、
前記ボールが収納された前記特定ボール収納部を検出する収納部検出ステップと、
前記駆動手段を制御することにより、前記特定ボール収納部を介して前記固定吐出口が空気を吐出するように前記回転可動部を前記中央固定部に対して所定方向に所定角度回転させる回転ステップと、
前記コンプレッサにより空気を圧縮する空気圧縮ステップと、
前記空気圧縮ステップにより圧縮された空気を前記固定吐出口より前記特定ボール収納部を介して所定時間吐出することにより、特定ボール収納部に収納されたボールをバンク通路方向へと送出する第1空気吐出ステップと、
前記空気圧縮ステップにより圧縮された空気を前記バンク吐出口より吐出することにより、前記第1空気吐出ステップにより送出された前記ボールを前記バンク通路に沿って転動させる第2空気吐出ステップと、
前記第2空気吐出ステップより所定時間経過した後に前記バンク吐出口の空気の吐出を停止することにより、前記バンク通路に沿って転動するボールを前記ボール収納部に落下させる空気吐出停止ステップと、を有することを特徴とするゲーム制御方法。
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