以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明を適用した信号処理装置の一実施の形態の構成例を示す図である。
図1の信号処理装置11は、映像信号や音声信号などの入力信号に対して、所定の信号処理を施し、その出力信号を、図示せぬ映像表示装置や音声出力装置に出力する。また、信号処理装置11は、ユーザの操作に基づいて、信号処理装置11全体の機能の変更や、信号処理装置11の一部の設定の変更を制御する。
図1の信号処理装置11は、操作入力部31、制御部32、セレクタ33、および被制御部34−1乃至34−4から構成される。
図1の信号処理装置11において、被制御部34−1乃至34−4それぞれは、図中、細線で示される、帯域の狭い制御線と、太線で示される、制御線と比較して帯域の広い信号線とによってデイジーチェーンで接続されている。
操作入力部31は、例えば、各種の操作ボタンやダイヤル等から構成され、信号処理装置11に対する指示が入力されるとき、ユーザに操作され、その操作内容に対応した操作信号を発生し、制御部32に供給する。
より具体的には、例えば、操作入力部31は、信号処理装置11において、信号処理装置11全体の機能の変更や、信号処理装置11の一部の設定の変更が指示されるとき、ユーザにより操作され、その操作内容に対応した操作信号を発生し、制御部32に供給する。
制御部32は、制御線を介して、信号処理装置11全体またはその一部の動作を制御する。例えば、制御部32は、操作入力部31からの操作信号に応じて、動作を指示する動作指示情報を、制御線を介して、被制御部34−1乃至34−4に供給し、信号線を介して入力される入力信号に対して、所定の信号処理を行わせる。
また、制御部32は、制御線または信号線を介して、信号処理部としての被制御部34−1乃至34−4を制御する。ここでいう制御とは、被制御部34−1乃至34−4が有する機能を更新したり、被制御部34−1乃至34−4それぞれの動作に用いられる動作パラメータを変更したりすることを示し、以下、同様の意味で用いることとする。
例えば、制御部32は、操作入力部31からの操作信号に応じて、制御の内容を実行するための制御情報を、制御線を介して、被制御部34−1乃至34−4の全部または一部に供給(送信)する。
また、例えば、制御部32は、操作入力部31からの操作信号に応じて、被制御部34−1乃至34−4の全部または一部を制御するときの通信路を切り替える旨の指示を、セレクタ33に供給する。そして、制御部32は、制御の内容を実行するための制御情報を、セレクタ33および信号線を介して、被制御部34−1乃至34−4の全部または一部に送信する。
制御部32が送信する制御情報には、例えば、送信の宛先を示す宛先ID(Identification)が付加されており、被制御部34−1乃至34−4は、自身の機器IDと一致する宛先IDが付加されている制御情報を取得(受信)する。
セレクタ33は、制御部32から供給された通信路を切り替える旨の指示に基づいて、信号線を、入力信号の通信路から、制御信号の通信路に切り替える。
被制御部34−1乃至34−4は、制御部32の制御の下、信号処理装置11に入力された入力信号に対して所定の信号処理を施す他、自身の機能の更新や、動作パラメータの変更等を行う。
なお、被制御部34−1乃至34−4のそれぞれを区別する必要がない場合は、単に、被制御部34と称するものとし、その他の同様の構成についても同様に称するものとする。
また、被制御部34は、図1に示されるように、4個の被制御部34に限らず、その他の1以上の数から構成されるようにしてもよい。
次に、図2を参照して、制御部32の具体的な構成例について説明する。
図2の制御部32は、入力制御部51、通信路判断テーブル52、通信路選択部53、制御線通信制御部54、制御情報記憶部55、および信号線通信制御部56から構成される。
入力制御部51は、操作入力部31からの操作信号に含まれる、信号処理装置11に対するユーザの操作(命令)に対応した命令コードが入力されたか否かを判定する。また、入力制御部51は、入力された命令コードに対応する、信号処理装置11に対する制御の内容を表す制御内容情報が、通信路判断テーブル52に記憶されているか否かを判定し、その判定結果を、通信路選択部53に供給する。
通信路判断テーブル52は、信号処理装置11に対するユーザの操作(命令)に対応した命令コードと、制御内容情報とを、対応付けて記憶する。
なお、通信路判断テーブル52に記憶されている制御内容情報が表す制御の内容は、例えば、ファームウェアのアップデート等の、信号処理装置11全体(複数の被制御部34全体)の機能の変更の内容とされる。また、制御内容情報が表す制御の内容を実行するために、被制御部34それぞれに送信される制御情報の情報量は、制御線より広帯域な信号線を介して送信されるべき量とされる。すなわち、通信路判断テーブル52に記憶されている制御内容情報は、信号線を介して送信される制御情報によって実行される制御の内容に対応している。
通信路選択部53は、入力制御部51からの判定結果を基に、制御情報を被制御部34に送信する通信路を選択する。
具体的には、入力制御部51において、入力された命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル52に記憶されていると判定された場合、その制御内容情報に対応する制御情報は、信号線を介して供給されるべきものである。そこで、このような場合、通信路選択部53は、セレクタ33に、信号線を制御信号の通信路に切り替える旨の指示を供給する。また、通信路選択部53は、命令コードを、信号線通信制御部56に供給する。
また、入力制御部51において、入力された命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル52に記憶されていないと判定された場合、その制御内容情報に対応する制御情報は、信号線を介して供給されるべきものではない(制御線の帯域で十分な情報量のものである)。そこで、このような場合、通信路選択部53は、セレクタ33に、信号線を入力信号の通信路のままとする旨の指示を供給する。また、通信路選択部53は、命令コードを、制御線通信制御部54に供給する。
制御線通信制御部54は、通信路選択部53から供給された命令コードを基に、対応する制御情報を、制御情報記憶部55から読み出し、制御線を介して、制御情報を含む制御信号として被制御部34に送信する。
制御情報記憶部55は、被制御部34が機能の更新や動作パラメータの変更等を実行するための情報である制御情報を、命令コードと対応付けて記憶している。
例えば、機能の更新を実行するための制御情報は、被制御部34それぞれに供給される上、被制御部34が有する機能全般に影響するので、その情報量は多くなる。また、動作パラメータの変更を実行するための制御情報は、被制御部34の一部に供給されるだけであり、例えば、既存の動作パラメータの、デフォルト値からの差分を示すに過ぎないので、その情報量は少なくて済む。
信号線通信制御部56は、通信路選択部53から供給された命令コードを基に、対応する制御情報を、制御情報記憶部55から読み出し、セレクタ33に供給し、信号線を介して、制御情報を含む制御信号として被制御部34に送信する。
次に、図3を参照して、被制御部34の具体的な構成例について説明する。
図3の被制御部34は、制御線通信制御部71、制御情報取得部72、パラメータ設定部73、信号線通信制御部74、信号判定部75、信号処理部76、および機能変更部77から構成される。
制御線通信制御部71は、制御線を介して、制御部32から送信されてきた制御信号の受信を制御する。例えば、制御線通信制御部71は、制御部32から送信される制御情報のうち、自身の機器IDと一致する宛先IDが付加されている制御情報が含まれる制御信号の受信を制御する。
制御情報取得部72は、制御線通信制御部71または信号判定部75から、制御情報を取得し、被制御部34内での用途を判断し、その用途に応じて、パラメータ設定部73または機能変更部77に供給する。
パラメータ設定部73は、制御情報取得部72から供給された制御情報に基づいて、被制御部34内の動作パラメータを設定(変更)する。
信号線通信制御部74は、信号線を介して送信されてきた入力信号の送受信、または、制御部32から送信されてきた制御信号の受信を制御する。例えば、信号線通信制御部74は、制御部32から送信される制御情報のうち、自身の機器IDと一致する宛先IDが付加されている制御情報が含まれる制御信号の受信を制御する。
信号判定部75は、信号線通信制御部74において受信された信号が、入力信号であるか、制御信号であるかを判定する。信号線通信制御部74において受信された信号が、入力信号である場合、信号判定部75は、その入力信号を信号線通信制御部74から取得し、信号処理部76に供給する。また、信号線通信制御部74において受信された信号が、制御信号である場合、信号判定部75は、その制御信号を信号線通信制御部74から取得し、制御信号に含まれる制御情報を、制御情報取得部72に取得させる。
信号処理部76は、信号判定部75から供給された入力信号に対して、所定の信号処理を施し、信号線通信制御部74に供給する。
機能変更部77は、制御情報取得部72から供給された制御情報に基づいて、信号処理部76が有する機能を変更する。
次に、図4および図5のフローチャートを参照して、図2の制御部32の通信路選択処理、および、図3の被制御部34の制御内容実行処理について説明する。
図4のフローチャートのステップS11において、制御部32の入力制御部51は、操作入力部31からの操作信号に含まれる、信号処理装置11に対するユーザの操作(命令)に対応した命令コードが入力されたか否かを判定する。
ステップS11において、命令コードが入力されたと判定された場合、処理は、ステップS12に進み、入力制御部51は、入力された命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル52に記憶されているか否かを判定する。
ステップS12において、命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル52に記憶されていると判定された場合、入力制御部51は、命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル52に記憶されている旨の判定結果を、通信路選択部53に供給して、処理は、ステップS13に進む。
ステップS13において、通信路選択部53は、入力制御部51からの判定結果に応じて、セレクタ33に、信号線を制御信号の通信路に切り替える旨の指示を供給する。また、通信路選択部53は、命令コードを、信号線通信制御部56に供給する。
例えば、被制御部34それぞれに格納されているファームウェアをアップデートするのに必要な制御情報は、それぞれの被制御部34に関わるものであり、その情報量は大きいものとなる。すなわち、そのアップデートに必要な制御情報に対応する制御内容情報は、通信路判断テーブル52には記憶されている。そこで、ユーザの操作(命令)により、被制御部34それぞれに格納されているファームウェアをアップデートすることを示す命令コードが入力された場合、入力制御部51は、命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル52に記憶されている旨の判定結果を、通信路選択部53に供給する。通信路選択部53は、入力制御部51の判定結果に応じて、セレクタ33に、信号線を制御信号の通信路に切り替えさせる。また、通信路選択部53は、被制御部34それぞれに格納されているファームウェアをアップデートすることを示す命令コードを信号線通信制御部56に供給する。
ステップS14において、信号線通信制御部56は、通信路選択部53から供給された命令コードを基に、対応する制御情報を、制御情報記憶部55から読み出し、セレクタ33に供給し、信号線を介して、制御情報を含む制御信号として被制御部34に送信する。このとき信号線通信制御部56が送信する制御情報には、例えば、送信の宛先として被制御部34−1乃至34−4それぞれを示す宛先IDが付加されている。
例えば、信号線通信制御部56は、通信路選択部53から供給された命令コードを基に、被制御部34それぞれに格納されているファームウェアをアップデートするのに必要な制御情報を、制御情報記憶部55から読み出し、セレクタ33に供給する。セレクタ33においては、信号線は制御信号の通信路に切り替えられているので、被制御部34それぞれに格納されているファームウェアをアップデートするのに必要な制御情報は、信号線を介して、制御信号として被制御部34それぞれに送信される。
また、このとき、制御線通信制御部54は、被制御部34それぞれに対して、信号線を介して制御情報が送信される旨の信号を、制御線を介して送信するようにしてもよい。これにより、被制御部34は、信号線を介しての制御情報の受信を可能とするモードに推移することができる。
このように、セレクタ33の動作により、信号線は制御信号の通信路となっているので、入力信号は入力されず、被制御部34それぞれにおける入力信号に対する信号処理も実行されなくなる。しかしながら、信号線を介して制御信号が送信されるときは、信号処理装置11全体に影響する機能の更新が実行されるときであり、そのような機能の更新を実行しながら、入力信号に対する信号処理を行うことは、出力信号に対して少なからず悪影響を与える。したがって、入力信号は、機能の更新後に入力されればよく、信号線が制御信号の通信路となっている間は、入力信号は入力されなくてよい。
図4のフローチャートのステップS14の処理の後、図5のフローチャートのステップS61において、被制御部34の信号判定部75は、制御信号が信号線を介して送信されてきたか否かを判定する。より具体的には、信号判定部75は、信号線通信制御部74において受信された信号が、自身の機器IDと一致する宛先IDが付加されている制御情報を含む制御信号であるか否かを判定する。
この場合、ステップS61においては、制御信号が信号線を介して送信されてきたと判定され、信号判定部75は、その制御信号を信号線通信制御部74から取得し、処理は、ステップS62に進む。
なお、このとき、制御線通信制御部71が、制御部32から制御線を介して送信されてきた、信号線を介して制御情報が送信される旨の信号を受信することで、信号線を介しての制御情報の受信を可能とするモードに推移するようにしてもよい。
ステップS62において、制御情報取得部72は、信号判定部75が取得した制御信号から制御情報を取得し、機能変更部77に供給する。
ステップS63において、機能変更部77は、制御情報取得部72から供給された制御情報に基づいて、信号処理部76が有する機能を変更する。
例えば、被制御部34の信号処理部76それぞれに格納されているファームウェアをアップデートするのに必要な制御情報を含む制御信号が、信号線を介して送信されてきた場合、信号判定部75は、その制御信号を信号線通信制御部74から取得する。制御情報取得部72は、その制御信号から制御情報を取得し、機能変更部77に供給する。機能変更部77は、制御情報取得部72から供給された制御情報に基づいて、信号処理部76に格納されているファームウェアをアップデートする。
一方、図4のフローチャートのステップS12において、命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル52に記憶されていないと判定された場合、入力制御部51は、命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル52に記憶されていない旨の判定結果を、通信路選択部53に供給して、処理は、ステップS15に進む。
ステップS15において、通信路選択部53は、入力制御部51からの判定結果に応じて、セレクタ33に、信号線を入力信号の通信路のままとする旨の指示を供給する。また、通信路選択部53は、命令コードを、制御線通信制御部54に供給する。
例えば、被制御部34の一部の動作パラメータを変更するのに必要な制御情報は、一部の被制御部34のみに関わるものであり、その情報量は小さいものとなる。すなわち、その動作パラメータの変更に必要な制御情報に対応する制御内容情報は、通信路判断テーブル52には記憶されていない。そこで、ユーザの操作(命令)により、被制御部34の一部の動作パラメータを変更することを示す命令コードが入力された場合、入力制御部51は、命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル52に記憶されていない旨の判定結果を、通信路選択部53に供給する。通信路選択部53は、入力制御部51からの判定結果に応じて、セレクタ33に、信号線を入力信号の通信路のままとさせる。また、通信路選択部53は、被制御部34の一部の動作パラメータを変更することを示す命令コードを制御線通信制御部54に供給する。
ステップS16において、制御線通信制御部54は、通信路選択部53から供給された命令コードを基に、対応する制御情報を、制御情報記憶部55から読み出し、セレクタ33に供給し、制御線を介して、被制御部34に送信する。このとき制御線通信制御部54が送信する制御情報には、例えば、送信の宛先として被制御部34−2を示す宛先IDが付加されている。
例えば、制御線通信制御部54は、通信路選択部53から供給された命令コードを基に、被制御部34の一部の動作パラメータを変更するのに必要な制御情報を、制御情報記憶部55から読み出し、セレクタ33に供給する。セレクタ33においては、信号線は、入力信号の通信路のままとされているので、被制御部34−2の動作パラメータを変更するのに必要な制御情報は、制御線を介して、被制御部34−2に送信される。
このように、セレクタ33の動作により、信号線は入力信号の通信路のままとなっているので、入力信号は入力され、被制御部34それぞれにおける信号処理は実行される。制御線を介して制御信号が送信されるときは、信号処理装置11の一部に影響する動作パラメータの変更等が実行されるときである。このような動作パラメータの変更等は、入力信号に対する信号処理を行った状態で実行される必要があることと、出力信号に対しても影響を与えることはない。したがって、制御線が制御信号の通信路となっている間は、入力信号は入力されて問題ない。
図4のフローチャートのステップS16の処理の後、図5のフローチャートのステップS61においては、制御信号が信号線から供給されていないと判定され、処理は、ステップS64に進む。
ステップS64において、制御線通信制御部71は、自身の機器IDと一致する宛先IDが付加されている制御信号が含まれる制御信号が制御線を介して送信されてきたか否かを判定する。
ステップS64において、制御信号が制御線を介して送信されてきたと判定された場合、処理は、ステップS65に進み、制御情報取得部72は、制御信号から自身の機器IDと一致する宛先IDが付加されている制御情報を取得し、パラメータ設定部73に供給して、処理は、ステップS66に進む。
ステップS66において、パラメータ設定部73は、制御情報取得部72から供給された制御情報に基づいて、被制御部34内の動作パラメータを設定(変更)する。
例えば、被制御部34の信号処理部76の動作パラメータを変更するのに必要な制御情報を含む制御信号が、制御線を介して送信されてきた場合、制御情報取得部72は、その制御信号から制御情報を取得し、パラメータ設定部73に供給する。パラメータ設定部73は、制御情報取得部72から供給された制御情報に基づいて、信号処理部76の動作パラメータを変更する。
また、図4のフローチャートのステップS11において、命令コードが入力されていないと判定された場合、命令コードが入力されたと判定されるまで、ステップS11の処理を繰り返す。
さらに、図5のフローチャートのステップS64において、制御信号が制御線を介して送信されていないと判定された場合、処理は、ステップS61に戻り、制御信号が、信号線または制御線のいずれかを介して送信されてくるまで、ステップS61およびステップS64の処理を繰り返す。
以上の処理により、制御部32は、命令コードに応じて、制御情報を送信する通信路を選択することができ、被制御部34は、制御線または信号線を介して送信されてきた制御情報に基づいて、制御の内容を実行することができる。
結果として、制御情報の情報量が大きい場合には、制御部32は、広帯域な信号線を介して、制御信号を被制御部34に送信することができ、被制御部34は、その制御情報に基づいて、信号処理部76の機能を変更することができる。また、制御情報の情報量が小さい場合には、制御部32は、狭帯域な制御線を介して、制御信号を被制御部34に送信することができ、被制御部34は、その制御情報に基づいて、信号処理部76の動作パラメータを設定することができる。したがって、通信路の負荷を安定させることができるので、被制御部34の数が増えた場合でも、被制御部34の制御を安定して行うことができる。
また、被制御部34は、デイジーチェーンで接続されているので、被制御部34の数が増えた場合でも、バス接続において接続数が増えたときにバスの伝送特性が悪化するといった問題を回避することができ、被制御部34の制御を安定して行うことができる。
なお、図5のフローチャートにおいて、ステップS62,S63と、ステップS65,S66とは、並列に処理されるようにもできる。
以上においては、入力信号に対して所定の信号処理を施し、出力信号を出力する信号処理装置について説明してきたが、上述した構成は、例えば、映像信号を処理する映像処理装置に適用することができる。
図6は、本発明を適用した映像処理装置の構成例を示している。
図6の映像処理装置111は、映像入力信号に対して、所定の映像信号処理を施し、その映像出力信号を、図示せぬ映像表示装置に出力する。また、映像処理装置111は、ユーザの操作に基づいて、映像処理装置111全体の機能の変更や、映像処理装置111の一部の設定の変更を制御する。
図6の映像処理装置111は、操作入力部131、制御部132、セレクタ133、および被制御部134−1乃至134−4から構成される。
なお、図6においては、操作入力部131、制御部132、セレクタ133、および被制御部134−1乃至134−4はそれぞれ、図1の操作入力部31、制御部32、セレクタ33、および被制御部34−1乃至34−4と対応する。すなわち、図6の映像処理装置111は、映像信号に対する処理を行う点以外は、基本的に、図1の信号処理装置11と同様の構成を有するものであり、その説明は省略する。
図7は、図6の制御部132の具体的な構成例を示している。
図7の制御部132は、入力制御部151、通信路判断テーブル152、通信路選択部153、制御線通信制御部154、制御情報記憶部155、および信号線通信制御部156から構成される。
なお、図7においては、入力制御部151、通信路判断テーブル152、通信路選択部153、制御線通信制御部154、制御情報記憶部155、および信号線通信制御部156はそれぞれ、図2の入力制御部51、通信路判断テーブル52、通信路選択部53、制御線通信制御部54、制御情報記憶部55、および信号線通信制御部56と対応する。すなわち、図7の制御部132は、映像信号を処理する被制御部134に対する制御を行う点以外は、基本的に、図2の制御部32と同様の構成を有するものであり、その説明は省略する。
図8は、図6の被制御部134の具体的な構成例を示している。
図8の被制御部134は、制御線通信制御部171、制御情報取得部172、パラメータ設定部173、信号線通信制御部174、信号判定部175、映像信号処理部176、および機能変更部177から構成される。
なお、図8においては、制御線通信制御部171、制御情報取得部172、パラメータ設定部173、信号線通信制御部174、信号判定部175、映像信号処理部176、および機能変更部177はそれぞれ、図3の制御線通信制御部71、制御情報取得部72、パラメータ設定部73、信号線通信制御部74、信号判定部75、信号処理部76、および機能変更部77と対応する。すなわち、図8の被制御部134は、映像信号処理部176が映像信号を処理する点以外は、基本的に、図3の被制御部34と同様の構成を有するものであり、その説明は省略する。
次に、図9および図10のフローチャートを参照して、図7の制御部132の通信路選択処理、および、図8の被制御部134の制御内容実行処理について説明する。
図9のフローチャートのステップS111、および、ステップS113乃至ステップS116の処理は、基本的に、図4のフローチャートのステップS11、および、ステップS13乃至ステップS16の処理と同様であるので、その説明は省略する。
また、図10の制御内容実行処理は、基本的に、図5のフローチャートを参照して説明した制御内容実行処理と同様にして行われるので、その説明は省略する。
図9のフローチャートのステップS112において、入力制御部151は、入力された命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル152に記憶されているか否かを判定する。
ここで、図11を参照して、図9のフローチャートのステップS112において、入力制御部151によって参照される通信路判断テーブル152について説明する。
図11に示されるように、通信路判断テーブル152は、命令コード「0」に対応する制御内容情報「480i映像フォーマットに変更」を記憶し、命令コード「10」に対応する制御内容情報「480p映像フォーマットに変更」を記憶している。
また、通信路判断テーブル152は、命令コード「20」に対応する制御内容情報「720p映像フォーマットに変更」を記憶し、命令コード「30」に対応する制御内容情報「1080i映像フォーマットに変更」を記憶している。
さらに、通信路判断テーブル152は、命令コード「40」に対応する制御内容情報「1080p映像フォーマットに変更」を記憶し、命令コード「50」に対応する制御内容情報「WXGA(Wide XGA(extended graphics array))映像フォーマットに変更」を記憶している。
また、通信路判断テーブル152は、命令コード「60」に対応する制御内容情報「4K2Kp映像フォーマットに変更」を記憶している。
すなわち、図11の通信路判断テーブル152によれば、制御部132において、例えば、ユーザの操作(命令)により、命令コード「40」が入力された場合、入力制御部151は、命令コード「40」に対応する制御内容情報「1080p映像フォーマットに変更」が、通信路判断テーブル152に記憶されている旨の判定結果を、通信路選択部153に供給する。通信路選択部153は、セレクタ133に、信号線を制御信号の通信路に切り替えさせるとともに、命令コード「40」を信号線通信制御部156に供給する。信号線通信制御部156は、通信路選択部153から供給された命令コード「40」を基に、1080p映像フォーマットに変更するのに必要な制御情報を、制御情報記憶部155から読み出し、セレクタ133に供給する。セレクタ133においては、信号線は、制御信号の通信路に切り替えられているので、1080p映像フォーマットに変更するのに必要な制御情報は、信号線を介して、制御信号として被制御部134それぞれに送信される。
一方、被制御部134において、1080p映像フォーマットに変更するのに必要な制御情報を含む制御信号が、信号線を介して送信されてきた場合、信号判定部175は、その制御信号を信号線通信制御部174から取得する。制御情報取得部172は、その制御信号から制御情報を取得し、機能変更部177に供給する。機能変更部177は、制御情報取得部172から供給された制御情報に基づいて、映像信号処理部176の機能を、1080p映像フォーマットに対応するように変更する。
また、制御部132において、例えば、ユーザの操作(命令)により、命令コード「238」が入力された場合、入力制御部151は、命令コード「238」に対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル152に記憶されていない旨の判定結果を、通信路選択部153に供給する。通信路選択部153は、セレクタ33に、信号線を入力信号の通信路のままとさせるとともに、命令コード「238」を制御線通信制御部154に供給する。制御線通信制御部154は、通信路選択部153から供給された命令コード「238」を基に、映像の明るさを変更するのに必要な制御情報を、制御情報記憶部155から読み出し、セレクタ133に供給する。セレクタ133においては、信号線は、入力信号の通信路のままとされているので、映像の明るさを変更するのに必要な制御情報は、制御線を介して、所定の被制御部134に送信される。
一方、被制御部134において、映像の明るさを変更するのに必要な制御情報を含む制御信号が、制御線を介して送信されてきた場合、制御情報取得部172は、その制御信号から制御情報を取得し、パラメータ設定部173に供給する。パラメータ設定部173は、制御情報取得部172から供給された制御情報に基づいて、映像信号処理部176の動作パラメータを変更することで、映像の明るさを変更する。
以上の処理により、制御部132は、命令コードに応じて、制御情報を送信する通信路を選択することができ、被制御部134は、制御線または信号線を介して送信されてきた制御情報に基づいて、制御の内容を実行することができる。
結果として、制御情報の情報量が大きい場合には、制御部132は、広帯域な信号線を介して、制御信号を被制御部134に送信することができ、被制御部134は、その制御情報に基づいて、映像信号処理部176の機能を変更することができる。また、制御情報の情報量が小さい場合には、制御部132は、狭帯域な制御線を介して、制御信号を被制御部134に送信することができ、被制御部134は、その制御情報に基づいて、映像信号処理部176の動作パラメータを設定することができる。したがって、通信路の負荷を安定させることができるので、被制御部134の数が増えた場合でも、被制御部134の制御を安定して行うことができる。
以上においては、映像入力信号に対して所定の映像信号処理を施し、映像出力信号を出力する映像処理装置について説明してきたが、上述した構成は、例えば、音声信号を処理する音声処理装置にも適用することができる。
図12は、本発明を適用した音声処理装置の構成例を示している。
図12の音声処理装置211は、音声入力信号に対して、所定の音声信号処理を施し、その音声出力信号を、図示せぬ音声出力装置に出力する。また、音声処理装置211は、ユーザの操作に基づいて、音声処理装置211全体の機能の変更や、音声処理装置211の一部の設定の変更を制御する。
図12の音声処理装置211は、操作入力部231、制御部232、セレクタ233、および被制御部234−1乃至234−4から構成される。
なお、図12においては、操作入力部231、制御部232、セレクタ233、および被制御部234−1乃至234−4はそれぞれ、図1の操作入力部31、制御部32、セレクタ33、および被制御部34−1乃至34−4と対応する。すなわち、図12の音声処理装置211は、音声信号に対する処理を行う点以外は、基本的に、図1の信号処理装置11と同様の構成を有するものであり、その説明は省略する。
図13は、図12の制御部232の具体的な構成例を示している。
図13の制御部232は、入力制御部251、通信路判断テーブル252、通信路選択部253、制御線通信制御部254、制御情報記憶部255、および信号線通信制御部256から構成される。
なお、図13においては、入力制御部251、通信路判断テーブル252、通信路選択部253、制御線通信制御部254、制御情報記憶部255、および信号線通信制御部256はそれぞれ、図2の入力制御部51、通信路判断テーブル52、通信路選択部53、制御線通信制御部54、制御情報記憶部55、および信号線通信制御部56と対応する。すなわち、図13の制御部232は、音声信号を処理する被制御部234に対する制御を行う点以外は、基本的に、図2の制御部32と同様の構成を有するものであり、その説明は省略する。
図14は、図12の被制御部234の具体的な構成例を示している。
図14の被制御部234は、制御線通信制御部271、制御情報取得部272、パラメータ設定部273、信号線通信制御部274、信号判定部275、音声信号処理部276、および機能変更部277から構成される。
なお、図14においては、制御線通信制御部271、制御情報取得部272、パラメータ設定部273、信号線通信制御部274、信号判定部275、音声信号処理部276、および機能変更部277はそれぞれ、図3の制御線通信制御部71、制御情報取得部72、パラメータ設定部73、信号線通信制御部74、信号判定部75、信号処理部76、および機能変更部77と対応する。すなわち、図14の被制御部234は、音声信号処理部276が音声信号を処理する点以外は、基本的に、図3の被制御部34と同様の構成を有するものであり、その詳細な説明は省略する。
次に、図15および図16のフローチャートを参照して、図13の制御部232の通信路選択処理、および、図14の被制御部234の制御内容実行処理について説明する。
図15のフローチャートのステップS211、および、ステップS213乃至ステップS216の処理は、基本的に、図4のフローチャートのステップS11、および、ステップS13乃至ステップS16の処理と同様であるので、その説明は省略する。
また、図16の制御内容実行処理は、基本的に、図5のフローチャートを参照して説明した制御内容実行処理と同様にして行われるので、その説明は省略する。
図15のフローチャートのステップS212において、入力制御部251は、入力された命令コードに対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル252に記憶されているか否かを判定する。
ここで、図17を参照して、図15のフローチャートのステップS212において、入力制御部251によって参照される通信路判断テーブル252について説明する。
図17に示されるように、通信路判断テーブル252は、命令コード「100」に対応する制御内容情報「サンプリング周波数Fs=32kHz/LPCM(Linear Pulse Code Modulation)方式に変更」を記憶し、命令コード「200」に対応する制御内容情報「サンプリング周波数Fs=44.1kHz/LPCM方式に変更」を記憶している。
また、通信路判断テーブル252は、命令コード「300」に対応する制御内容情報「サンプリング周波数Fs=48kHz/LPCM方式に変更」を記憶し、命令コード「400」に対応する制御内容情報「サンプリング周波数Fs=64kHz/LPCM方式に変更」を記憶している。
さらに、通信路判断テーブル252は、命令コード「500」に対応する制御内容情報「サンプリング周波数Fs=88.2kHz/LPCM方式に変更」を記憶し、命令コード「600」に対応する制御内容情報「サンプリング周波数Fs=96kHz/LPCM方式に変更」を記憶している。
また、通信路判断テーブル252は、命令コード「700」に対応する制御内容情報「サンプリング周波数Fs=192kHz/LPCM方式に変更」を記憶し、命令コード「800」に対応する制御内容情報「Dolby Digitalに変更」を記憶している。
さらに、通信路判断テーブル252は、命令コード「900」に対応する制御内容情報「Dolby Digital EXに変更」を記憶し、命令コード「1000」に対応する制御内容情報「Dolby Pro Logic-IIに変更」を記憶している。
すなわち、図17の通信路判断テーブル252によれば、制御部232において、例えば、ユーザの操作(命令)により、命令コード「400」が入力された場合、入力制御部251は、命令コード「400」に対応する制御内容情報「サンプリング周波数Fs=64kHz/LPCM方式に変更」が、通信路判断テーブル252に記憶されている旨の判定結果を、通信路選択部253に供給する。通信路選択部253は、セレクタ233に、信号線を制御信号の通信路に切り替えさせるとともに、命令コード「400」を信号線通信制御部256に供給する。信号線通信制御部256は、通信路選択部253から供給された命令コード「400」を基に、サンプリング周波数Fs=64kHzのLPCM方式に変更するのに必要な制御情報を、制御情報記憶部255から読み出し、セレクタ233に供給する。セレクタ233においては、信号線は、制御信号の通信路に切り替えられているので、サンプリング周波数Fs=64kHzのLPCM方式に変更するのに必要な制御情報は、信号線を介して、制御信号として被制御部234それぞれに送信される。
一方、被制御部234において、サンプリング周波数Fs=64kHzのLPCM方式に変更するのに必要な制御情報を含む制御信号が、信号線を介して送信されてきた場合、信号判定部275は、その制御信号を信号線通信制御部274から取得する。制御情報取得部272は、その制御信号から制御情報を取得し、機能変更部277に供給する。機能変更部277は、制御情報取得部272から供給された制御情報に基づいて、音声信号処理部276の機能を、サンプリング周波数Fs=64kHzのLPCM方式に対応するように変更する。
また、制御部232において、例えば、ユーザの操作(命令)により、命令コード「2012」が入力された場合、入力制御部251は、命令コード「2012」に対応する制御内容情報が、通信路判断テーブル252に記憶されていない旨の判定結果を、通信路選択部253に供給する。通信路選択部253は、セレクタ233に、信号線を入力信号の通信路のままとさせるとともに、命令コード「2012」を制御線通信制御部254に供給する。制御線通信制御部254は、通信路選択部253から供給された命令コード「2012」を基に、音声信号のレベル(ゲイン)を変更するのに必要な制御情報を、制御情報記憶部255から読み出し、セレクタ233に供給する。セレクタ233においては、信号線は、入力信号の通信路のままとされているので、音声信号のレベルを変更するのに必要な制御情報は、制御線を介して、所定の被制御部234に送信される。
一方、被制御部234において、音声信号のレベルを変更するのに必要な制御情報を含む制御信号が、制御線を介して送信されてきた場合、制御情報取得部272は、その制御信号から制御情報を取得し、パラメータ設定部273に供給する。パラメータ設定部273は、制御情報取得部272から供給された制御情報に基づいて、音声信号処理部276の動作パラメータを変更することで、音声信号のレベルを変更する。
以上の処理により、制御部232は、命令コードに応じて、制御情報を送信する通信路を選択することができ、被制御部234は、制御線または信号線を介して送信されてきた制御情報に基づいて、制御の内容を実行することができる。
結果として、制御情報の情報量が大きい場合には、制御部232は、広帯域な信号線を介して、制御信号を被制御部234に送信することができ、被制御部234は、その制御情報に基づいて、音声信号処理部276の機能を変更することができる。また、制御情報の情報量が小さい場合には、制御部232は、狭帯域な制御線を介して、制御信号を被制御部234に送信することができ、被制御部234は、その制御情報に基づいて、音声信号処理部276の動作パラメータを設定することができる。したがって、通信路の負荷を安定させることができるので、被制御部234の数が増えた場合でも、被制御部234の制御を安定して行うことができる。
以上においては、制御部が、セレクタにおける信号線の切り替えを指示する構成について説明してきたが、制御部自身が、信号線の切り替えをするようにすることもできる。
図18は、制御部自身が信号線の切り替えをする場合の、信号処理装置の構成例を示している。
なお、図18においては、図1と対応する構成には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。すなわち、図18の信号処理装置311は、制御部32およびセレクタ33に代わって、制御部331を備えている以外は、基本的に、図1の信号処理装置11と同様の構成を有するものである。
制御部331は、図1の制御部32の機能と、セレクタ33の機能とを併せ持つ。
図19は、制御部331の具体的な構成例を示している。
なお、図19においては、図2と対応する構成には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。すなわち、図19の制御部331は、セレクタ351が新たに備えている以外は、基本的に、図2の制御部32と同様の構成を有するものである。
また、セレクタ351は、図1のセレクタ33と同様の機能を有するので、その説明も省略する。
このように、制御部が、その内部にセレクタを含む構成することもできる。
なお、図19の制御部331における通信路選択処理は、図3のフローチャートを参照して説明した、図2の制御部32における通信路選択処理と同様であるので、その説明は省略する。
図19の制御部331においても、制御情報の情報量が大きい場合には、広帯域な信号線を介して、制御信号を被制御部34に送信することができ、制御情報の情報量が小さい場合には、狭帯域な制御線を介して、制御信号を被制御部34に送信することができる。したがって、通信路の負荷を安定させることができるので、被制御部34の数が増えた場合でも、被制御部34の制御を安定して行うことができる。
以上においては、被制御部が直列に信号処理を行う構成について説明してきたが、1つの入力信号に対して、複数の被制御部が並列に信号処理を施して、1つの出力信号として出力するようにすることもできる。
図20は、複数の被制御部が並列に信号処理を施す信号処理装置の構成例を示している。
なお、図20においては、図1と対応する構成には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。すなわち、図20の信号処理装置511は、被制御部34−2に代わって、被制御部34−2−1乃至34−2−N(Nは2以上の整数)を備え、被制御部34−4を備えていない以外は、基本的に、図1の信号処理装置11と同様の構成を有するものである。
信号処理装置511においては、被制御部34−1、被制御部34−2−1乃至34−2−N、および被制御部34−3(以下、単に、被制御部34とも称する)は、制御線によって、デイジーチェーンで接続されている。
被制御部34−1は、入力信号を分割し、その結果得られた分割信号を、信号線を介して、被制御部34−2−1乃至34−2−Nそれぞれに供給する。また、被制御部34−1は、信号線を介して、制御信号を、被制御部34−2−1乃至34−2−Nそれぞれに供給する。
被制御部34−2−1乃至34−2−Nは、それぞれ、被制御部34−1から信号線を介して供給された分割信号に対して所定の信号処理を施し、信号線を介して、被制御部34−3に供給する。また、被制御部34−2−1乃至34−2−Nのうちのいずれか1つ、例えば、被制御部34−2−1は、信号線を介して、制御信号を、被制御部34−3に供給する。
被制御部34−3は、被制御部34−2−1乃至34−2−Nそれぞれから供給された分割信号を、1つの出力信号に統合して出力する。
信号処理装置511の被制御部34においては、被制御部34−1が入力信号を分割したり、被制御部34−3が分割信号を統合したりするが、信号の分割や統合を1つの信号処理とした場合、被制御部34は、基本的には、図3の被制御部34と同様の構成を有するものとみなすことができる。
したがって、図20の被制御部34においても、制御線を介して送信されてきた、情報量の少ない制御情報に基づいて、信号処理部の動作パラメータを設定する他、信号線を介して送信されてきた、情報量の多い制御情報に基づいて、信号処理部の機能を変更することができる。すなわち、被制御部34は、通信路の負荷に応じて送信されてきた制御情報によって、制御部32により指示された制御の内容を実行することができ、制御部32は、図20のように被制御部34の数が増えた場合でも、被制御部34の制御を安定して行うことができる。
以上においては、1つの入力信号に対して、複数の被制御部が並列に信号処理を施して、1つの出力信号として出力する構成について説明してきたが、1つの入力信号に対して、複数の被制御部が並列に信号処理を施して、複数の出力信号として出力するようにすることもできる。
図21は、複数の被制御部が並列に信号処理を施して、複数の出力信号として出力する信号処理装置の構成例を示している。
なお、図21においては、図20と対応する構成には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。すなわち、図21の信号処理装置611は、被制御部34−3に代わって、被制御部34−3−1乃至34−3−Nを備えている以外は、基本的に、図20の信号処理装置511と同様の構成を有するものである。
信号処理装置611においては、被制御部34−1、被制御部34−2−1乃至34−2−N、および被制御部34−3−1乃至34−3−N(以下、単に、被制御部34とも称する)は、制御線によって、デイジーチェーンで接続されている。
被制御部34−2−1乃至34−2−Nは、それぞれ、被制御部34−1から信号線を介して供給された分割信号に対して所定の信号処理を施し、被制御部34−3−1乃至34−3−Nそれぞれに供給する。また、被制御部34−2−1乃至34−2−Nは、それぞれ、被制御部34−1から信号線を介して供給された制御信号を、被制御部34−3−1乃至34−3−Nそれぞれに供給する。
被制御部34−3−1乃至34−3−Nは、それぞれ、被制御部34−2−1乃至34−2−Nそれぞれから供給された分割信号に対して、所定の信号処理を施し、出力信号として出力する。
信号処理装置611の被制御部34においては、被制御部34−1が入力信号を分割するが、信号の分割を1つの信号処理とした場合、被制御部34は、基本的には、図3の被制御部34と同様の構成を有するものとみなすことができる。
したがって、図21の被制御部34においても、制御線を介して送信されてきた、情報量の少ない制御情報に基づいて、信号処理部の動作パラメータを設定する他、信号線を介して送信されてきた、情報量の多い制御情報に基づいて、信号処理部の機能を変更することができる。すなわち、被制御部34は、通信路の負荷に応じて送信されてきた制御情報によって、制御部32により指示された制御の内容を実行することができ、制御部32は、図21のように被制御部34の数が増えた場合でも、被制御部34の制御を安定して行うことができる。
以上においては、1つの入力信号に対して、複数の被制御部が並列に信号処理を施して、複数の出力信号として出力する構成について説明してきたが、複数の入力信号に対して、複数の被制御部が並列に信号処理を施して、1つの出力信号として出力するようにすることもできる。
図22は、複数の入力信号に対して、複数の被制御部が並列に信号処理を施して、1つの出力信号として出力する信号処理装置の構成例を示している。
なお、図22においては、図20と対応する構成には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。すなわち、図22の信号処理装置711は、セレクタ33に代わって、セレクタ33−1乃至33−Nを備え、被制御部34−1に代わって、被制御部34−1−1乃至34−1−Nを備えている以外は、基本的に、図20の信号処理装置511と同様の構成を有するものである。
制御部32は、操作入力部31からの操作信号に応じて、通信路を切り替える旨の指示を、セレクタ33−1乃至33−Nに供給する。そして、制御部32は、制御の内容を実行するための制御情報を、セレクタ33−1乃至33−Nおよび信号線を介して、被制御部34−1−1乃至34−1−Nの全部または一部に供給する。
セレクタ33−1乃至33−Nは、それぞれ、制御部32から供給された通信路を切り替える旨の指示に基づいて、信号線を、入力信号の通信路から、制御信号の通信路に切り替える。
信号処理装置711においては、被制御部34−1−1乃至34−1−N、被制御部34−2−1乃至34−2−N、および被制御部34−3(以下、単に、被制御部34とも称する)は、制御線によって、デイジーチェーンで接続されている。
被制御部34−1−1乃至34−1−Nは、それぞれに入力された入力信号に対して所定の信号処理を施し、被制御部34−2−1乃至34−2−Nそれぞれに供給する。また、被制御部34−1−1乃至34−1−Nは、それぞれ、セレクタ33−1乃至33−Nから供給された制御信号を、信号線を介して、被制御部34−2−1乃至34−2−Nそれぞれに供給する。
被制御部34−2−1乃至34−2−Nは、それぞれ、被制御部34−1−1乃至34−1−Nから信号線を介して供給された分割信号に対して所定の信号処理を施し、被制御部34−3に供給する。また、被制御部34−2−1乃至34−2−Nのうちのいずれか1つ、例えば、被制御部34−2−1は、被制御部34−1−1から供給された制御信号を、被制御部34−3に供給する。
信号処理装置711の被制御部34においては、被制御部34−3が入力信号を統合するが、信号の統合を1つの信号処理とした場合、被制御部34は、基本的には、図3の被制御部34と同様の構成を有するものとみなすことができる。
したがって、図22の被制御部34においても、制御線を介して送信されてきた、情報量の少ない制御情報に基づいて、信号処理部の動作パラメータを設定する他、信号線を介して送信されてきた、情報量の多い制御情報に基づいて、信号処理部の機能を変更することができる。すなわち、被制御部34は、通信路の負荷に応じて送信されてきた制御情報によって、制御部32により指示された制御の内容を実行することができ、制御部32は、図22のように被制御部34の数が増えた場合でも、被制御部34の制御を安定して行うことができる。
以上においては、複数の入力信号に対して、複数の被制御部が並列に信号処理を施して、1つの出力信号として出力する構成について説明してきたが、複数の入力信号に対して、複数の被制御部が並列に信号処理を施して、複数の出力信号として出力するようにすることもできる。
図23は、複数の入力信号に対して、複数の被制御部が並列に信号処理を施して、複数の出力信号として出力する信号処理装置の構成例を示している。
なお、図23においては、図22と対応する構成には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。すなわち、図23の信号処理装置811は、被制御部34−3に代わって、被制御部34−3−1乃至34−3−Nを備えている以外は、基本的に、図22の信号処理装置711と同様の構成を有するものである。
また、被制御部34−3−1乃至34−3−Nは、図21で説明した被制御部34−3−1乃至34−3−Nと同様であり、その説明も省略する。
信号処理装置811においては、被制御部34−1−1乃至34−1−N、被制御部34−2−1乃至34−2−N、および被制御部34−3−1乃至34−3−N(以下、単に、被制御部34とも称する)は、制御線によって、デイジーチェーンで接続されている。
また、信号処理装置811の被制御部34は、基本的には、図3の被制御部34と同様の構成を有する。
したがって、図23の被制御部34においても、制御線を介して送信されてきた、情報量の少ない制御情報に基づいて、信号処理部の動作パラメータを設定する他、信号線を介して送信されてきた、情報量の多い制御情報に基づいて、信号処理部の機能を変更することができる。すなわち、被制御部34は、通信路の負荷に応じて送信されてきた制御情報によって、制御部32により指示された制御の内容を実行することができ、制御部32は、図23のように被制御部34の数が増えた場合でも、被制御部34の制御を安定して行うことができる。
以上のように、例えば、信号処理装置11では、制御部32が、被制御部34に対する制御の指示を表す命令コードと、被制御部34が制御の内容を実行するための制御情報のうちの、情報量の多い制御情報とを対応付けた通信路判断テーブル52を記憶し、複数の被制御部34に対して制御が指示されたとき、通信路判断テーブル52によって命令コードに対応付けられた制御情報を、信号線を介して、複数の被制御部34に送信し、被制御部34が、制御部32から信号線を介して送信されてくる制御情報を受信し、制御情報に基づいて、制御の内容を実行するので、制御情報の情報量が大きい場合には、制御部32は、広帯域な信号線を介して、制御信号を被制御部34に送信することができ、被制御部34は、その制御情報に基づいて、信号処理部76の機能を変更することができる。また、制御情報の情報量が小さい場合には、制御部32は、狭帯域な制御線を介して、制御信号を被制御部34に送信することができ、被制御部34は、その制御情報に基づいて、信号処理部76の動作パラメータを設定することができる。したがって、通信路の負荷を安定させることができるので、被制御部34の数が増えた場合でも、被制御部34の制御を安定して行うことができる。
なお、上述した信号処理装置における制御部および被制御部を、それぞれ、制御装置および信号処理装置として、信号処理システムを構成することで、制御装置が、複数の信号処理装置を制御するようにすることもできる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等に、プログラム記録媒体からインストールされる。
図24は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)901,ROM(Read Only Memory)902,RAM(Random Access Memory)903は、バス904により相互に接続されている。
バス904には、さらに、入出力インタフェース905が接続されている。入出力インタフェース905には、キーボード、マウス、マイクロホン等よりなる入力部906、ディスプレイ、スピーカ等よりなる出力部907、ハードディスクや不揮発性のメモリ等よりなる記憶部908、ネットワークインタフェース等よりなる通信部909、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等のリムーバブルメディア911を駆動するドライブ910が接続されている。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU901が、例えば、記憶部908に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース905およびバス904を介して、RAM903にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU901)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等よりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア911に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
そして、プログラムは、リムーバブルメディア911をドライブ910に装着することにより、入出力インタフェース905を介して、記憶部908にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部909で受信し、記憶部908にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM902や記憶部908に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
11 信号処理装置, 31 操作入力部, 32 制御部, 33 セレクタ, 34 被制御部, 51 入力制御部, 52 通信路判断テーブル, 53 通信路選択部, 54 制御線通信制御部, 55 制御情報記憶部, 56 信号線通信制御部, 71 制御線通信制御部, 72 制御情報取得部, 73 パラメータ設定部, 74 信号線通信制御部, 75 信号判定部, 76 信号処理部, 77 機能変更部