JP4672270B2 - インクジェット記録用油性白色インキ - Google Patents

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Description

本発明は、保存安定性、経時安定性および印字物の下地に対する隠蔽性が優れたインクジェット記録用油性白色インキ(以下単に「白色インキ」または「インキ」という場合がある)に関する。
従来、インクジェット記録方式は、コンピューターなどからの電気信号に応じてインキの液滴をプリントヘッドあるいはスプレイノズルから高速で被記録材料に向けて噴射し、被記録材料のインキ受容層に印字している。上記のインクジェット記録方式は、騒音が少なく、高速にて記録が可能なために、コピー、ファクシミリー、ポスター、ディスプレイなどに広く普及して来ている。これに伴い、これらのインクジェット記録方式に使用されるインキは、経時変化がなく、画像を形成した場合に十分な濃度を長期間安定に維持でき、被記録材料に印字される画像が優れた原稿再現性と十分な濃度を有することが要求される。
このために、使用されるインキは、ヘッドのノズルで目詰りしたり、インキカートリッジからヘッドに達するまでに通過する濾過フィルターを目詰りさせないことが要求されている。そのために、インキは、その密度、粘度、粒子性、濃度などのインキ特性を調整する必要がある。上記のインキは、一般に染料や顔料の着色剤と、これらを分散する分散剤や溶媒、必要に応じて添加剤にて構成されている。
とくに、インクジェット用白色インキは、明度の低い黒色系あるいは透明な被記録材料に印字することにより、視認性のよい印字物が得られ、種々の製品のマーキングにも有効である。さらに、上記の被記録材料に白色インキ以外の着色インキにて印字した場合、下地の色の影響を受けて鮮明に印字が再現できない。このために、印字後、下地に対する十分な隠蔽性を有する白色インキによって下地印刷を行って空いた下地を隠蔽し、その白地の上に他の着色インキで印字することが要求される。
しかしながら、上記の白色インキは、着色剤として酸化チタン顔料を使用しているが、従来の酸化チタン顔料を使用した白色インキは、保存中に顔料粒子の比重や使用溶媒などに起因して、とくに、アルコール系溶媒を用いた場合には、酸化チタン顔料が経時的に沈降・凝集することで、酸化チタン顔料の再分散性が低下する。このような課題を解決するために、白色顔料組成物(特許文献1)が提案されている。しかしながら、特許文献1に開示の白色顔料組成物では、アルミナ処理のみの酸化チタン顔料を、カルボキシル基を有するアクリル樹脂を分散剤として使用して、アルコール系溶媒に分散することにより、沈殿した白色顔料の再分散性が改良されているが、実作業ではインキ中の沈降した顔料の再分散を行わずそのままで使用できることが要望されている。また、アルミナ処理のみの酸化チタン顔料を白色顔料として使用した場合には、インキの保管時におけるインキの粘度の上昇や顔料の凝集が進行しやすく、とくに、インクジェットインキに使用した場合には、プリンターのノズルを目詰りさせたり、保存安定性が著しく低下する。
また、インキの十分な下地に対する隠蔽性を得るために、顔料として粒径の大きい酸化チタン顔料を使用したインキは、印字物の下地に対する隠蔽性はよいが、経時的に顔料が沈降したり、印字ヘッドに目詰りするという問題がある。一方、沈降を防止するために粒径の小さい酸化チタン顔料を使用した場合には、顔料の分散安定性は改良されるが、反面、印字物の下地に対する隠蔽性が低下する。このように、インクジェットインキに使用される酸化チタン顔料の粒径は、その大きさにより、下地に対する隠蔽性と分散安定性において相反する問題がある。このために、印字物の下地に対する隠蔽性が大きく、また、顔料が沈降したり、液の粘度や顔料の粒度などが変化しない経時安定性に優れたインクジェット記録用白色インキが要望されている。
特開平6−107964号公報
従って、本発明の目的は、とくに、明度の低い黒色系あるいは透明な被記録材料に対して隠蔽性が優れ、また、顔料の沈降や、液粘度や顔料粒度などが変化しない経時安定性に優れたインクジェット記録用油性白色インキを提供することである。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、アルミニウムおよび/または珪素の酸化物で被覆されている平均一次粒子径が0.15〜0.25μmの酸化チタン微粒子を、さらに、少なくとも下記一般式(1)で表わされるSiH含有ポリシロキサンにて0.01〜2.5質量%の割合で表面処理した白色顔料(a成分)と、繊維素系樹脂と高分子分散剤の混合体(b成分)と、グリコールエーテル類および/またはグリコール類を含有する溶剤(c成分)とを含有することを特徴とする白色インキを提供する。
Figure 0004672270
(上記式中のm=0以上の整数であり、n=1以上の整数であり、m+n=3〜500の整数である。)
本発明は、前記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、上記のa成分とb成分とをc成分に分散してなるインキが、顔料が沈降せず、液の粘度および顔料の粒度が変化しない経時安定性に優れ、また、通常のインクジェットプリンターにて明度の低い黒色系あるいは透明な被記録材料に印字した場合に、下地に対する隠蔽性が優れたインキであることを見い出した。
本発明によれば、特定の白色顔料を特定の分散剤および溶媒に分散することにより、顔料の経時的耐沈降性が優れ、液の粘度や顔料の粒度の変化がなく、印字の際に印字ヘッドに目詰りなどがなく、印字適性および隠蔽性が優れたインキが提供される。
次に発明を実施するための最良の形態を挙げて、本発明をさらに詳しく説明する。本発明を特徴づけるa成分は、アルミニウムおよび/または珪素の酸化物で被覆されている平均一次粒子径が0.15〜0.25μmの酸化チタン微粒子を、さらに、少なくとも前記一般式(1)で表わされるSiH含有ポリシロキサンに、または、該SiH含有ポリシロキサンおよびジメチルポリシロキサンにて、0.01〜2.5質量%の割合で表面処理した白色顔料である。なお、本発明において「酸化物」とは無水の酸化物、含水酸化物および両者の混合物を意味する。
上記の酸化チタンとしては、公知のルチル型および/またはアナターゼ型の二酸化チタンが使用でき、好ましくはルチル型二酸化チタンを使用する。また、前記の酸化物(およびそれらの含水酸化物)としては、例えば、SiO2、Al23などの酸化物や、SiO2・nH2O、Al23・nH2Oなどの含水酸化物が挙げられ、好ましくはAl23およびその含水酸化物を用いる。前記のa成分は、上記の酸化物やその含水酸化物にて表面処理された状態での平均一次粒子径が0.15〜0.25μm、好ましくは0.15〜0.21μmの微粒子である。この際の酸化チタン微粒子と上記酸化物との質量比は特に限定されないが、一般的には酸化チタン微粒子100質量部当たり上記酸化物は約0.01〜30質量部である。
前記a成分の平均一次粒子径が、上記上限を超える場合には、得られるインキの下地に対する隠蔽性は上昇するが、保存中に顔料が凝集・沈降しやすく、保存安定性が悪くなる。また、印字中に印字ヘッドにインキが目詰りしやすくなる。一方、a成分の平均一次粒子径が、上記下限未満の場合には、保存中に顔料が沈降せず保存安定性はよいが、印字物の下地に対する隠蔽性が不足する。
前記のSiH含有ポリシロキサンとしては、例えば、下記一般式(1)に表わされるメチルハイドロジェンポリシロキサンを主成分とするもの、メチルハイドロジエンシクロポリシロキサンおよびそれらの誘導体などSiH含有するポリシロキサン類など、好ましくは下記一般式(1)で表わされるメチルハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
Figure 0004672270
上記式中のm=0以上の整数であり、n=1以上の整数であり、m+n=3〜500の整数である。より好ましいメチルハイドロジェンポリシロキサンの例としては、上記式においてm+n=10〜100のものが挙げられる。
上記のm+nの値が高過ぎても、また、低過ぎても顔料の分散性が低下する。 上記のメチルハイドロジェンポリシロキサンは、例えば、信越化学工業(株)からメチルハイドロジェンポリシロキサン[KF−99]の商品名にて入手して本発明で使用することができる。
また、前記のジメチルポリシロキサンとしては、例えば、下記一般式に表わされる直鎖型ジメチルポリシロキサンを主成分とするものなどが挙げられる。
Figure 0004672270
(nは1以上の整数を表わす。)
上記のジメチルポリシロキサンは、例えば、信越化学工業(株)からジメチルポリシロキサン[KF−96]の商品名にて入手して本発明で使用することができる。
また、本発明で使用するa成分は、必要に応じて本発明の目的を妨げない範囲において、前記のポリシロキサンに、メチルフェニルシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルなどのシリコーンオイルを併用して処理することができる。
本発明で使用するa成分は、前記のアルミニウムおよび/または珪素の酸化物にて処理された酸化チタンを、前記のポリシロキサンを用いて被覆する。前記のポリシロキサンの顔料に対する被覆量は0.01〜2.5質量%、好ましくは0.3〜1.0質量%である。前記のポリシロキサンの被覆量が上記上限を超える場合には、得られるインキ中でa成分が沈降しやすくなる。一方、ポリシロキサンの被覆量が上記下限未満の場合には、得られるインキに十分な濃度の白色度が得られず、印字物の下地に対する隠蔽性が不足する。
また、本発明で使用するb成分は、繊維素系樹脂と高分子分散剤の混合体である。上記の高分子分散剤としては、公知の高分子分散剤、例えば、ゼラチン、カゼイン、アルブミンなどのタンパク質類、アラビアゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などのアクリル系共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などのスチレン−アクリル系共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体などのアンモニウムまたはアミンの塩などが挙げられる。
上記塩としては、得られる重合体の少なくとも一部を構成する単量体として3級アミノ基含有単量体などのアミンの塩を有するアクリル酸エステルなどの単量体から構成されており、例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの単量体を使用した重合体および共重合体などのアミン塩が挙げられる。
好ましい高分子分散剤としては、重量平均分子量40,000〜60,000のアクリル系共重合体のアミン塩、とくに好ましくは3級アミン塩が挙げられる。上記の高分子分散剤としては、例えば、ビックケミー・ジャパン社から「Disperbyk(登録商標)−2050」などの商品名で入手して本発明で使用することができる。
前記の繊維素系樹脂としては、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、エチルセルロース、エチル−2−ヒドロキシエチルセルロース、2−シアノエチルセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース誘導体など、好ましくは酢酸セルロースが挙げられる。
上記のb成分は、上記の高分子分散剤単体でも使用することができるが、上記の繊維素系樹脂を配合することによって、得られるインキの粘度調整やインキ被膜の耐擦過性が向上する。上記の繊維素系樹脂と高分子分散剤の配合割合は、好ましくは繊維素系樹脂/高分子分散剤=6〜8/100(質量比)である。上記の繊維素系樹脂の配合割合が上記上限を超える場合には得られるインキの粘度が上昇して良好な印字適性が得られない。一方、繊維素系樹脂の配合割合が上記下限未満の場合には、得られる印字物の充分な耐擦過性が得られない。
また、上記b成分と前記のa成分の配合割合は、a/b=3〜14/1(質量比)、好ましくはa/b=3〜5/1(質量比)である。上記のa成分の割合が、上記上限を超える場合には得られるインキの粘度が上昇して印字適性が低下する。一方、a成分の割合が上記下限未満の場合には、印字物の下地に対する隠蔽性が低下する。
また、本発明で使用するc成分は、a成分との濡れ性がよく、得られるインキの印字適性に有効であるグリコールエーテル類および/またはグリコール類を主成分とする有機溶媒が挙げられる。
上記のグリコールエーテル類としては、例えば、ジまたはトリエチレングリコールのモノブチルエーテル;プロピレングリコールのモノブチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、またはモノメチルエーテル;ジプロピレングリコールのモノブチルエーテル、ジエチレングリコールのモノヘキシルエーテルなどのエーテルなど、およびそれらの混合物など、好ましくはジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルおよびトリエチレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
上記のc成分は、必要に応じて他の有機溶媒、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコール−モノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、およびそれらの混合物を混合併用して使用することができる。
前記のa成分と上記のc成分との配合割合は、a/c=4〜12/100(質量比)、好ましくはa/c=6〜10/100(質量比)である。上記a成分の配合割合が上記上限を超える場合には、インキ中においてa成分が沈降しやすくなり、インキの保存安定性が低下し、一方、配合割合が上記下限未満の場合には、得られるインキによる印字物の下地に対する隠蔽性が低下する。
本発明のインキは、必要に応じて前記のグリコールエーテル類および/またはグリコール類を主成分とする溶剤に混合分散できる樹脂、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂類などの如き繊維素系樹脂以外の樹脂を含むことができる。また、本発明のインキには、ワックス、帯電防止剤、界面活性剤、粘度調整剤、可塑剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの公知の添加剤を、本発明の目的を妨げない範囲において添加して使用することができる。
本発明のインキは、上記の各成分を公知の方法で均一に混合して前記a成分を溶媒中に分散して調製する。調製方法としては、例えば、ペイントシェイカーにてφ0.8mmのジルコニアビーズにて1時間分散後、φ0.3mmのジルコニアビーズで5時間分散し、インキの粘度を4.0±0.2mPa・sに調整する方法が挙げられる。なお、インキの粘度測定は、落球式粘度計(日本シーベルヘグナー(株)製のAMVn)にて測定した値である。上記のインキによる通常の被記録材料への印字は、市販のインクジェットプリンターを使用して行うことができる。
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中「部」および「%」とあるのは質量基準である。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜2)
下記のa成分、b成分およびc成分を前記の調製方法にて、表1のように均一に混合分散して粘度が4.0±0.2mPa・sである本発明のインキV1〜V2を調製した。なお、表1におけるa成分、b成分およびc成分は下記の通りである。
a成分:
a1=アルミナにて表面処理された平均一次粒子径0.21μmの二酸化チタンをさらにメチルハイドロジェンポリシロキサン(信越化学工業(株)製、メチルハイドロジェンポリシロキサンKF−99)にて0.75%処理した白色顔料
a2=アルミナおよび珪素の酸化物にて表面処理された平均一次粒子径0.22μmの二酸化チタンをさらにメチルハイドロジェンポリシロキサン(信越化学工業(株)製、メチルハイドロジェンポリシロキサンKF−99)にて0.50%処理した白色顔料
b成分:アクリル系高分子分散剤(ビックケミー・ジャパン社製、Disperbyk−2050、重量平均分子量50,000)1.4部と酢酸セルロース0.1部の混合物
c成分:ジエチレングリコールジエチルエーテル37.0部と、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル37.0部と、トリエチレングリコールモノメチルエーテル18.5部との混合溶剤
Figure 0004672270
なお、表中の数値は部数である。
(比較例1〜4)
[比較例1]
実施例1において使用される白色顔料に代えて、メチルハイドロジェンポリシロキサンにて処理されていない二酸化チタンを使用する以外は、実施例1と同様にして比較例のインキY1を調製した。
[比較例2]
実施例1において使用される白色顔料に代えて、メチルハイドロジェンポリシロキサンにて3.0%の割合で表面処理した二酸化チタンを使用する以外は、実施例1と同様にして比較例のインキY2を調製した。
[比較例3]
実施例2において使用される白色顔料に代えて、アルミナおよび珪素の酸化物にて表面処理された平均一次粒子径0.27μmの二酸化チタンをさらにメチルハイドロジェンポリシロキサンにて1.0%の割合で表面処理した顔料を使用する以外は、実施例2と同様にして比較例のインキY3を調製した。
[比較例4]
実施例1において使用される白色顔料に代えて、アルミナにて全く表面処理されていない平均一次粒子径0.1μmの二酸化チタンをさらにメチルハイドロジェンポリシロキサンにて0.75%の割合で表面処理した顔料を使用する以外は、実施例1と同様にして比較例のインキY4を調製した。
上記の実施例および比較例で得られた各インキを使用して、インキの経時安定性に関し、顔料の沈降性、粘度および粒度の変化を、また、インキの下地に対する隠蔽性に関して下記の方法にて測定し、下記の基準にて評価した。評価結果を表2に示す。なお、上記の顔料の沈降性、粘度および粒度の変化は、上記の各々のインキを60℃で1週間保管し、保管前後の変化について測定した。
(沈降性)
目視にてインキの沈降状態を観察する。
評価:
○:顔料の沈降が認められない。
△:顔料の沈降が認められるが、インキを振ると沈降が消失する。
×:顔料の沈降が認められ、インキを振っても沈降が消失しない。
(粘度)
落球式粘度計(日本シーベルヘグナー株製、AMVn)を使用して、20℃の条件にて、インキの保管直前の粘度と保管後の粘度の変化を測定する。
評価:
○:インキの保管直前の粘度値(初期値)と保管後の粘度値の変化率が2.5%以内である。
△:上記の粘度の変化率が2.5%を越え5%未満である。
×:上記の粘度の変化率が5%を越える。
(粒度)
粒度計(日機装(株)製、マイクロトラックUPA−150)を使用して、インキの保管直前の顔料の粒度と保管後の粒度の変化を測定する。
評価:
○:インキの保管直前の粒度(初期値)と保管後の粒度の変化率が10%以内である。
△:上記の粒度の変化率が10%を越え20%未満である。
×:上記の粒度の変化率が20%を越える。
(隠蔽性)
バーコーターNo.6を使用して、上記の各々のインキを75μmのポリエステルフィルムに展色(乾燥膜厚約1μm)し、展色物を作製した。該展色物をマクベス濃度計(マクベス社製、TD−904)を使用して光の透過濃度を測定し、評価した。
評価:
○:印字物の光の透過濃度が0.20以上であり、隠蔽性が優れている。
×:印字物の光の透過濃度が0.20未満であり、隠蔽性が劣る。
Figure 0004672270
上記評価結果から本発明のインキは、前記の条件で長時間放置しても、顔料の沈降性がなく、また、インキの粘度および顔料の粒度の変化がほとんどなく、インキの経時安定性および保存安定性が優れており、また、印字基材に対するインキの隠蔽性が優れていることが実証されている。
本発明によれば、本発明のインキは、経時安定性および保存安定性が優れていることから、使用時にインキを再分散して使用することもなく、印字ヘッドに目詰りのない連続印刷ができ、また、印字基材に対して経時変化のない白色度の高い隠蔽性の優れた印字物および視認性のよいマーキングが得られるインクジェット記録用油性白色インキとして有効に使用することができる。

Claims (7)

  1. アルミニウムおよび/または珪素の酸化物で被覆されている平均一次粒子径が0.15〜0.25μmの酸化チタン微粒子を、さらに、少なくとも下記一般式(1)で表わされるSiH含有ポリシロキサンにて0.01〜2.5質量%の割合で表面処理した白色顔料(a成分)と、繊維素系樹脂と高分子分散剤の混合体(b成分)と、グリコールエーテル類および/またはグリコール類を含有する溶剤(c成分)とを含有することを特徴とするインクジェット記録用油性白色インキ。
    Figure 0004672270
    (上記式中のm=0以上の整数であり、n=1以上の整数であり、m+n=3〜500の整数である。)
  2. 前記b成分の繊維素系樹脂と高分子分散剤の配合割合が、繊維素系樹脂/高分子分散剤=6〜8/100(質量比)である請求項1に記載のインキ。
  3. 前記b成分の高分子分散剤が、重量平均分子量40,000〜60,000のアクリル系共重合体のアミン塩である請求項1又は2に記載のインキ。
  4. 前記のa成分とb成分との配合割合が、a/b=3〜14/1(質量比)である請求項1〜のいずれか1項に記載のインキ。
  5. 前記c成分のグリコールエーテル類および/またはグリコール類が、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルおよびトリエチレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜のいずれか1項に記載のインキ。
  6. 前記のa成分とc成分との配合割合が、a/c=4〜12/100(質量比)である請求項1〜5のいずれか1項に記載のインキ。
  7. インキ被膜の光の透過濃度が、被膜厚1μmにおいて0.20以上である請求項1〜のいずれか1項に記載のインキ。
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