JP4672152B2 - 音声出力制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声出力制御装置に関し、特にビデオテープレコーダ(以下VTRと称す)、テレビション、衛星放送チューナ等の映像関連機器に設けられる操作確認用の音声を調整可能とする音声出力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、VTRやオーディオビジュアル機器などのユーザーによって操作される機器には、操作が確実に行なわれたことを確認する確認音や操作方法を解説する操作ガイド音声などの音量を調節できる機能が設けられている場合がある。例えば、特開平6−44493号公報には、車両用経路誘導装置に用いられたものが公開されている。
【0003】
図22は、従来の音声出力制御装置61の構成を示すブロック図である。同図において、音声メモリ62は、確認音としての音声データをディジタル信号で記憶し、D/A変換回路63は、音声メモリ62から確認音の音声データを読み込んでアナログ信号に変換する。増幅回路64は、D/A変換回路63から出力される確認音信号を増幅し、増幅したこの確認音信号を音声に変換するスピーカ1に出力する。
【0004】
マイクロコンピュータ(以下、マイコンと称す)65は、音声出力制御装置61のシステム全体を制御する。D/A変換回路63に対しては制御信号DACOを出力し、音声メモリ62に記憶されている音声データの中から特定の音声データの呼出しや、指定した音声データをD/A変換して出力する出力タイミングの指示などを行なう。また、増幅回路64に対しては、ボリウム制御信号VOCOを出力し、増幅回路64の増幅率を制御してスピーカ1の音声出力を調整する。
【0005】
設定メモリ66は、マイコン65による設定情報を記憶する。操作スイッチ7は操作情報をマイコン65に対して出力し、リモコン受信回路2は、ユーザーが図示しないリモコンを操作することによって送信される送信信号8を受信し、その受信情報をマイコン65に伝える。マイコン65内の経過時間判定部65aは、操作スイッチ7の操作又はリモコン(図示せず)の操作時の経過時間を判定する。
【0006】
映像信号処理回路3は、外部機器等から入力する映像信号を信号処理して表示制御回路4に出力し、キャラクタメモリ6は、設定画面を生成するための表示キャラクタを記憶する。表示制御回路4は、マイコン65から受ける表示制御信号DICOの指令に基づいて、映像信号とキャラクタメモリ6から読み込んで生成した設定画面とを切換え、これらの画像信号を映像信号出力端子5に接続された図示しないモニター機器に出力する。
【0007】
以上の構成において、その動作を説明する。
ユーザーが、操作スイッチ7又はリモコン(図示せず)の操作によって設定画面表示のコマンドをマイコン65に送ると、マイコン65は、表示制御信号DICOにより表示制御回路4を制御して映像信号出力端子5から出力される画像信号の内容を切換える。即ち表示制御回路4が、映像信号処理回路3から入力する映像信号に換えて、キャラクタメモリ6から読み込んで生成した設定画面を画像信号として出力する。従って、このときこの映像信号出力端子5に接続された図示しないモニター機器には、設定画面が映し出される。
【0008】
この設定画面には操作確認音又は案内音の設定項目が設定され、ユーザーはリモコン或いは操作スイッチ7によってこれらの項目を選択し、更に各音の音量を選択的に設定する。そして、ユーザーがリモコンで選択終了のコマンドを送るか、或いはマイコン65の経過時間判定部65aが、所定時間この選択動作が行なわれないことを検出すると、音声メモリ62から所定のディジタル音声データを読み出すための制御信号DACOをD/A変換回路63に出力し、更に、ユーザーが選択した音量レベルに設定するためのボリウム制御信号VOCOを増幅回路64に送る。
【0009】
これにより、D/A変換回路63は、音声メモリ62から読み込んだディジタル音声データをアナログ音声信号に変換して増幅回路64に出力し、一方増幅回路64では、ボリウム制御信号VOCOに基づいて入力したアナログ音声信号を増幅し、スピーカ1から出力される音声の音量を調整する。
【0010】
ユーザーは、この時の再生音の音量レベルが不満の場合、操作確認音が鳴り終わってから再び設定画面にて音量の選択を行ない、希望の音量になるまで以上の選択操作を繰り返す。最後にユーザーが、設定終了のコマンドをリモコンから送信すると、最終的に設定された音量設定内容が設定メモリ66の音量設定記憶部66aに記憶され、以後の操作確認音や案内音が、この音量設定内容に従った音量で鳴らされる。
【0011】
以上のように、従来の音声出力制御装置61では、リモコンや操作スイッチ7を使って、モニター機器に表示された設定画面上で、音声メモリ62に記憶された操作確認音や案内音の再生音量を調整できる。また、選択中に所定時間操作が行われない状態とすることで、そのときの設定内容に従った音量で発音された確認音を聴いて確認することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図22に示す従来の音声出力制御装置では、選択中に所定時間が経過した後に発音させていたため、確認音を聴くまでの待機時間が生じて操作性が低下するという問題があった。また、言語発音のような発音時間の長いフレーズを確認音に用いると、選択途中に一連の発音が鳴り終わるまで待つ必要があった。
【0013】
本発明の目的は、設定画面で操作確認音や案内音の鳴らし方を選択して設定する場合、不要な待ち時間を排除し、速やかな設定作業を可能とする音声出力制御装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の音声出力制御装置は、出力される音声の再生状態を設定する音声出力制御装置であって、複数の音声情報を記憶する音声情報記憶手段と、前記音声情報記憶手段に記憶された情報をもとに所定の信号変換内容で再生信号を生成する情報信号変換手段と、前記再生信号を増幅する増幅手段と、前記増幅手段により増幅された信号を音声に変換する音声変換手段と、前記情報信号変換手段の動作を初期化するための初期化信号と、前記情報信号変換手段の前記所定の信号変換内容を設定する設定コマンドとを出力して前記情報信号変換手段を制御する変換制御手段と、前記設定コマンドに対応する設定値を選択して特定する設定情報変更手段と、特定した前記設定値を記憶する設定情報記憶手段と、前記設定値の選択状況を画面表示する設定画面生成手段とを備え、
前記変換制御手段が、前記設定値の選択に同期して前記初期化信号と前記選択された設定値に対応する設定コマンドとを前記情報信号変換手段に出力し、該情報信号変換手段が逐次入力する前記設定コマンドに基づく信号変換内容で再生信号を生成することを特徴とする。
【0015】
請求項2の音声出力制御装置は、請求項1記載の音声出力制御装置において、前記設定コマンドが前記音声の音量を設定する設定コマンドであることを特徴とする。
請求項3の音声出力制御装置は、請求項1記載の音声出力制御装置において、前記設定コマンドが前記音声の音質を設定する設定コマンドであることを特徴とする。
請求項4の音声出力制御装置は、請求項1記載の音声出力制御装置において、前記増幅手段の信号増幅率が固定されていることを特徴とする。
【0016】
請求項5の音声出力制御装置は、請求項1記載の音声出力制御装置において、前記設定コマンドが前記音声の周波数成分を設定する設定コマンドであることを特徴とする。
請求項6の音声出力制御装置は、請求項5記載の音声出力制御装置において、前記設定コマンドが前記音声のフォルマント成分を選択して設定する設定コマンドであることを特徴とする。
請求項7の音声出力制御装置は、請求項1記載の音声出力制御装置において、前記設定画面生成手段で表示される設定画面上に複数の設定項目の選択状況を表示させ、同一の選択手段で各設定項目を変更可能に構成したことを特徴とする。
【0017】
請求項8の音声出力制御装置は、請求項1記載の音声出力制御装置において、前記変換制御手段は設定情報比較手段を有し、選択される前記設定値と所定の記憶データとの比較結果に基づいて該設定値に対応する設定コマンドを前記情報信号変換手段に出力することを特徴とする。
請求項9の音声出力制御装置は、請求項1記載の音声出力制御装置において、前記設定画面生成手段で表示される設定画面上に、出力される音声の特性に関連した画像を表示することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明による実施の形態1の音声出力制御装置21の構成を示すブロック図である。
【0019】
同図において、音声情報記憶手段としての音声メモリ11は、確認音となる音声データをディジタル信号で記憶し、D/A変換回路12は、音声メモリ11から確認音の音声データを読み込み、アナログ信号に変換する。増幅手段である増幅回路13は、D/A変換回路12から出力される再生信号としての確認音信号を増幅し、増幅したこの確認信号を音声に変換する音声変換手段のスピーカ1に出力する。
【0020】
マイコン14は、音声出力制御装置21のシステム全体を制御する。D/A変換回路12に対してはD/A変換制御信号DACOを出力し、音声メモリ11に記憶されている音声データの中から特定の音声データの呼出しや、指定した音声データをD/A変換して出力する出力レベルの設定及びその出力タイミングの指示などを行うと共に、D/A変換回路12による変換動作のリセットを行うための初期化信号であるイニシャライズ信号INITを出力する。
【0021】
設定メモリ15は、マイコン14による設定情報を記憶する設定情報記憶手段であり、設定メモリ15内部の音量設定記憶部15aは、特に音量設定に関する情報を記憶する。操作スイッチ7はユーザーによる操作情報をマイコン14に対して出力し、リモコン受信回路2は、ユーザーが図示しないリモコンを操作することによって送信される送信信号8を受信し、その受信情報をマイコン14に伝える。
【0022】
映像信号処理回路3は、外部機器等から入力する映像信号を信号処理して表示制御回路4に出力し、キャラクタメモリ6は、設定画面を生成するための表示キャラクタを記憶する。設定画面生成手段である表示制御回路4は、マイコン14から受ける表示制御信号DICOの指令に基づいて、映像信号とキャラクタメモリ6から読み込んで生成した設定画面とを切換え、これらの画像信号を、映像信号出力端子5に接続された図示しないモニター機器に出力する。
【0023】
以上の構成において、図3に示すフローチャートを参照しながらその動作を説明する。
【0024】
ユーザーが、操作スイッチ7または図示しないリモコン操作によって設定画面表示のコマンドをマイコン14に送ると、マイコン14は、表示制御信号DICOにより表示制御回路4を制御して映像信号出力端子5から出力される画像信号の内容を切換える。即ち、表示制御回路4が、映像信号処理回路3から入力する映像信号に換えて、キャラクタメモリ6から読み込んで生成した設定画面を画像信号として出力する。従って、この映像信号出力端子5に接続された図示しないモニター機器には、生成された設定画面が映し出される(ST1)。
【0025】
図2(a)は、表示制御回路4によって生成される設定画面の一例を示す画面構成図であり、この設定画面22上には、音量設定項目部23、音量設定表示部24、音量設定以外の設定項目部25、設定画面22を参照して行なわれる操作の状態を表示する操作ガイド表示部26、及び各設定項目の内、選択された設定項目を区別するカーソル表示部27が配設されている。図2(a)の例では、音量設定項目部23が選択され、後述するガイド音声の音量が“音量2”に設定されていることを示している。
【0026】
この時の音量設定表示部24の設定値“音量2”は、設定メモリ15(図1)の音量設定記憶部15aに記憶されている値を読み込み(ST2)、これに基づいて表示される(ST3)。また、他の設定項目部25の各内容についても同様に設定メモリ15内の他の記憶領域に記憶されているそれぞれの設定値に基づいて表示される。
【0027】
一方、ユーザーが操作する図示しないリモコンには、操作ガイド表示部26の各(+)移動キー表示26a、(−)移動キー表示26b、(+)設定キー表示26c、(−)設定キー表示26d、及び終了キー表示26eに各々対応する操作キーが配設され、ユーザーによってこれらのキーが操作されるのに応じて対応する各表示がオンする。そして(+)移動キー表示26a又は(−)移動キー表示26bを適当にオンすることにより音量設定項目部23及び音量設定以外の設定項目部25の中から所望の設定項目部が選択されてその場所にカーソル表示部27が移動し、更に(+)設定キー表示26c、又は(−)設定キー表示26dをオンすることにより各設定項目部での数値又は動作条件が選択されるように構成されている。
【0028】
以後、上記した各表示の状態変化を、この状態変化を指示するリモコンの移動キー及び設定キーのリモコン操作に置換えて表現して記述する。
【0029】
次にユーザーによるリモコン操作により、移動キーを押して音量設定項目23を選択すべくカーソル表示部27を移動し、続いて設定キーを押して音量設定値を変更すると、変更した設定値が音量設定表示部24に表示される(ST4,5、6)。そして、この変更した音量設定値の表示と共に、マイコン14からD/A変換回路12に後述するイニシャライズ信号INITが送られる(ST7)。このイニシャライズ信号INITによってD/A変換回路12の変換動作が初期化される。
【0030】
その後、後述するように音声メモリ11に記憶された音量レベル設定データと音声データとを指定して呼出すための音量設定コマンドと音声設定コマンドとがD/A変換制御信号DACOとして送信され、逐次シーケンスメモリ16に格納される(ST8,9)。
【0031】
尚、音量設定コマンドは、情報信号変換手段であるD/A変換回路12の信号変換内容を設定する設定コマンドに相当し、リモコン及びこのリモコン操作に応じて音量設定値を変更する構成要素が設定情報変更手段に相当する。更に、イニシャライズ信号と音量設定コマンドとを出力するマイコン14が、変換制御手段に相当する。
【0032】
そして最後に発音開始コマンドを送ると(ST10)、D/A変換回路12によって、指定された音量レベルによる指定された音声データのアナログ音声信号への変換が開始される。変換された音声信号は、増幅回路13によって増幅されてスピーカ1に送られて音声に変換される。音量設定値の変更後、リモコンの終了キーが押されると(ST11)、変更後の音量設定値が設定メモリ15内の音量設定記憶部15aに記憶され(ST12)、設定画面表示は解除される(ST13)。
【0033】
一方ユーザーがスピーカ1から出力された音声の音量に不満の場合、ST4からST10までの音量設定操作のフローが繰り返される。この場合、音声メモリ11から読み出された音声データの発音時間の長さに拘わらず、音量設定値の変更に伴なうイニシャライズ信号INIT、変更後のD/A変換制御信号DACO、及び発音開始コマンドが順次送信され、直ちに新たな音量設定に基づく発音が行なわれる。
【0034】
ここで、イニシャライズ信号INIT及びD/A変換制御信号DACOの内容について図5のタイミング図を参照しながら更に説明する。まず、マイコン14は、ユーザーによるリモコン操作により、設定キーが操作されたことを検出すると、その時点でイニシャライズ信号INITをD/A変換回路12に送信する。D/A変換回路12は、このイニシャライズ信号INITを受けると、D/A変換中であれば変換動作を停止させると共に、シーケンスメモリ16に記憶されているコマンドをクリアする。
【0035】
マイコン14は、このイニシャライズ信号INITの送信後、D/A変換制御信号DACOを送信する。このD/A変換制御信号DACOは、選択された音量設定値に対応する音量設定コマンドと音声設定コマンドとを有し、この順にD/A変換回路12に送信される。音量設定コマンド及び音声設定コマンドは、各々図6(a),(b)の各表に示す様に、音声メモリ11内部に格納された特定データのアドレスを指定するものである。
【0036】
例えば、図6(a)に示すように、音量設定コマンドの音量設定アドレスデータは、D/A変換時の出力信号レベルを指定するもので、指定した各アドレスに格納されている最大発音レベルを指定する音量データがD/A変換回路12に取り込まれることによって、音声出力レベルを設定させるように構成されている。一方、音声設定コマンドの音声設定アドレスデータで指定されるデータは、D/A変換の対象となる音声データであり、指定した各アドレスに格納されている音声データがD/A変換回路12に取り込まれてアナログ信号に変換される。
【0037】
これらの音量設定コマンドと音声設定コマンドとがD/A変換回路12に伝送されると、シーケンスメモリ16へ伝送された順に逐次記憶され、全ての音声設定アドレスが伝送された後、最終的にD/A変換制御信号DACOに属する音声開始コマンドが送信される。D/A変換回路12は、この音声開始コマンドを受信すると、シーケンスメモリ16に記憶されているコマンドを先着順に読み込んで出力レベルを設定した後、その順序に従って音声メモリ11から音声データを読み込み、D/A変換動作を行なう。
【0038】
この場合、1コマンドによるD/A変換動作が終了した後、次ぎのコマンドの処理に移行するので、例えばシーケンスメモリ16に音量設定コマンドに続いて複数の音声設定アドレスデータが記憶されている場合、即ち複数の音声を連続的に発音させてフレーズを構成する場合にも対応することができる。
【0039】
以上のように、ユーザーのリモコン操作により音量設定値が順次選択される場合において、スピーカ1から出力される音声出力の一例を図4の音声出力図を参照しながら説明する。図4(a)は、音声の波形を示す音声波形図であり、図4(b)は、音量設定の変化を示す説明図である。
【0040】
先ず、全音声発音時間がLで、現在の音量設定値が“0”である場合、時刻t1でリモコンの設定キーを1回押して音量設定値を“1”にすると、音声メモリ1に記憶されている所定の音声データが音量設定値“1”に対応する音量の確認音W1で発音される。確認音W1が発音開始された後、ユーザが音量の大きさを判定し、全発音時間Lが経過する前の時刻t2で更に設定キーを1回押して音量設定値を“2”に変更すると、その時点で発音中の確認音W1が中断され、新たに音量設定値“2”に対応する音量の確認音W2が発音開始される。
【0041】
その後、全発音時間L内の時刻t3で再度設定キーが1回押されると、確認音W2が中段されて音量設定値“3”に対応する音量の確認音W3が発音開始される。また、確認音W4のように、時刻t4での音量設定値“2”の設定に伴なって発音開始された後、全発音時間Lの時間内に再度設定キーが押されない場合には、確認音W4の全発音が完全に鳴り終わる。
【0042】
尚、音量設定表示部24(図2(a))に表示される音量設定内容は、文字情報だけでなく、図2(b)のように音量の違いが把握できるような音声波形キャラクタをキャラクタメモリ6に記憶し、音量設定表示部24で表示することにより、小音量で発音されて聞き取り難い場合でも出力音声の状態を目視でも把握しやすくなる。また、確認音W1からW4までの各音量設定値は、設定キーが押される度に徐々に音量が増大または減少するように音量設定コマンドを送信することで、1つの設定キーで操作することもできる。
【0043】
以上のように、実施の形態1の音声出力制御装置21によれば、設定画面で音量設定する際に、D/A変換回路12の変換動作による発音中に、設定キーを押して音量設定を変更した場合でも、直ちに変更後の音量で確認音が発音される。更に、同設定画面上の他の設定項目と同様の設定操作によって、ユーザーに待ち時間を与えることなく音量を設定し、確認することができる。
【0044】
実施の形態2.
図7は、本発明による実施の形態2の音声出力制御装置31の構成を示すブロック図である。
【0045】
尚、同図に示す音声出力制御装置31が、前記した図1に示す実施の形態1の音声出力制御装置21に対して主に異なる点は、マイコン32の構成、及びこのマイコン32によって実行される処理工程である。このため、共通する部分には同符号を付してその説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
設定情報比較手段に相当する音量設定値比較部32aは、マイコン32の内部にあって、後述するように選択可能な音量設定値のうち、予め設定した主要な設定値と実際に選択された値との比較を行なう。
【0046】
以上のような本実施の形態2の音声出力制御装置31の構成において、図8に示すフローチャートを参照しながらその動作を説明する。
【0047】
先ず、前記した図1の音声出力制御装置21のフローチャート(図3)と同様に、ステップ1からステップ3を経て図2(a)に示す設定画面22が表示され、音量設定項目部23が選択された状態で設定キーを押すと(ST4)、音量設定値が変更され(ST5)、変更した設定値が音量設定表示部24に表示される(ST6)。
【0048】
次に、設定キーが押されたまま解除されない状態が継続されいるかどうかを判定し(ST14)、この状態が継続されていれば現在の音量設定値と予め決められている主要設定値とを比較する(ST15)。ここで、主要設定値は音量設定時に選択可能な値のうち、音量の差異が認知できる程度、且つ最小限度数に間引かれた値であり、予めマイコン32に記憶されている。この主要設定値と選択された音量設定値とが一致しない場合には、音量設定値が次ぎの選択値に設定され(ST5)、その設定値を表示する(ST6)。
【0049】
一方、ST14において設定キーが解除された場合、又はST15にて主要設定値と選択した音量設定値とが一致した場合には、マイコン32からD/A変換回路12にイニシャライズ信号INITが送られる(ST7)。このイニシャライズ信号INITによってD/A変換回路12の変換動作が初期化される。その後、音声メモリ11に記憶された音量レベル設定データと音声データとを指定して呼出すための音量設定コマンドと音声設定コマンドとがD/A変換制御信号DACOとして送信され、逐次シーケンスメモリ16に格納される(ST8,9)。そして最後に発音開始コマンドを送ると(ST10)、D/A変換回路12によって、指定された音量レベルによる指定された音声データのアナログ音声信号への変換が開始される。
【0050】
変換された音声信号は増幅回路3によって増幅されてスピーカ1に送られて音声に変換される。音量設定値の変更後、リモコンの終了キーが押されると(ST11)、変更後の音量設定値が設定メモリ15内の音量設定記憶部15aに記憶され(ST12)、設定画面表示は解除される(ST13)。
【0051】
ここで、イニシャライズ信号INIT及びD/A変換制御信号DACOの内容について図9のタイミング図を参照しながら更に説明する。まず、マイコン32は、ユーザーによるリモコン操作により、設定キーが押されたことを検出すると押された状態の間音量設定値を順次変化させ、その設定値が主要音量設定値、例えば“4”、“11”……と一致した場合、D/A変換回路12に対してイニシャライズ信号INITを送信する。D/A変換回路12は、このイニシャライズ信号INITを受けると、D/A変換中であれば変換動作を停止させると共に、シーケンスメモリ16に記憶されているコマンドをクリアする。
【0052】
マイコン32は、このイニシャライズ信号INITの送信後、D/A変換制御信号DACOを送信する。このD/A変換制御信号DACOは、前記した実施の形態1のように選択された音量設定値に対応する音量設定コマンド、音声設定コマンド及び発音開始コマンドを有し、この時の音量設定コマンドで設定された音量での確認音が発音される。そして、最後に設定キーが解除されると、その時点で再度イニシャライズ信号が送信され、その時の音量設定値、例えば“16”に対応する音量設定コマンドを有するD/A変換制御信号DACOが再度送信され、この音量設定コマンドで設定された音量での確認音が発音される。
【0053】
尚、本実施の形態では、リモコンの設定キーを押し続けることによって音量設定値を順次選択する構成としたが、ジョクダイヤルを用いて回転の方向と速度を検出し、一定の速さ以上で回転させることによって選択できるようにしてもよく、その場合回転方向に従って音量設定値を増減させるように構成してもよい。更に、設定キーが一定時間押された場合に上述の順次選択動作が実行されるように構成してもよい。
【0054】
以上のように、実施の形態2の音声出力制御装置31によれば、確認音や案内音声の音量設定値の選択肢が多い場合には、選択した音量設定値が主要設定値と一致した場合のみ発音させるので、設定キーを押し続けて設定値を選択する際に、音量変化が確認できる程度のステップ毎に確認音を鳴らし、且つ設定キーを解除したときの設定値の音量での確認音を即試聴することができる。
【0055】
実施の形態3.
図10は、本発明による実施の形態3の音声出力制御装置36の構成を示すブロック図である。
【0056】
尚、同図に示す音声出力制御装置36が、前記した図1に示す実施の形態1の音声出力制御装置21に対して主に異なる点は、音声メモリ43のメモリ内容、マイコン38のプログラム、及びD/A変換回路37、設定メモリ39の構成である。このため、共通する部分には同符号を付してその説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0057】
図10において、設定情報記憶手段である設定メモリ39は、内部にイコライザ設定記憶部39aを有し、周波数特性設定に関する情報を記憶する。情報信号変換手段であるD/A変換回路37は、内部にイコライザ回路37aを有してD/A変換時に出力されるアナログ音声信号のイコライザ特性を調節し、D/A変換制御信号DACOは、D/A変換処理と共にイコライザ回路37aの動作を制御する。
【0058】
以上のような本実施の形態3の音声出力制御装置36の構成において、図12に示すフローチャートを参照しながらその動作を説明する。
【0059】
先ず、前記した図1の音声出力制御装置21のフローチャート(図3)と同様に、ステップ1を経て図11(a)に示す設定画面40が表示される。この設定画面40において、41は音質設定項目部、42は音質設定表示部をそれぞれ示し、その他の表示内容は、実施の形態1で説明した図2(a)の設定画面22と同じなので同符号を付けて説明を省略する。
【0060】
尚、図11(a)の例では、音質設定項目部41が選択され、後述するガイド音声の音質設定値が“音質2”に設定されていることを示している。この時の音量設定表示部42の音質設定値“音質2”は、設定メモリ39(図10)のイコライザ設定記憶部39aに記憶されている音質設定値を読み込み(ST2)、これに基づいて表示される(ST3)。
【0061】
次にユーザーによるリモコン操作により、移動キーを押して音質設定項目41を選択すべくカーソル表示部27を移動し、続いて設定キーを押して音質設定値を変更すると、変更した設定値が音質設定表示部42に表示される(ST4,5、6)。そして、この変更した音質設定値の表示と共に、マイコン38からD/A変換回路37に後述するイニシャライズ信号INITが送られる(ST7)。このイニシャライズ信号INITによってD/A変換回路37の変換動作が初期化される。
【0062】
その後、後述するように音声メモリ43に記憶されたイコライザ設定データと音声データとを指定して呼出すためのイコライザ設定コマンドと音声設定コマンドとがD/A変換制御信号DACOとして送信され、逐次シーケンスメモリ16に格納される(ST8,9)。
【0063】
尚、イコライザ設定コマンドは、情報信号変換手段であるD/A変換回路37の信号変換内容を設定する設定コマンドに相当し、リモコン及びこのリモコン操作に応じて音質設定値を変更する構成要素が設定情報変更手段に相当する。更に、イニシャライズ信号とイコライザ設定コマンドとを出力するマイコン38が、変換制御手段に相当する。
【0064】
そして最後に発音開始コマンドを送ると(ST10)、D/A変換回路37によって、指定されたイコライザ特性による指定された音声データのアナログ音声信号への変換が開始される。変換された音声信号は、増幅回路13によって増幅されてスピーカ1へ送られて音声に変換される。音質設定値の変更後、リモコンの終了キーが押されると(ST11)、変更後の音質設定値がイコライザ設定記憶部39aに記憶され(ST12)、設定画面表示は解除される(ST13)。
【0065】
ここで、イニシャライズ信号INIT及びD/A変換制御信号DACOの内容について図14のタイミング図を参照しながら更に説明する。まず、マイコン38は、ユーザーによるリモコン操作により、設定キーが操作されたことを検出すると、その時点でイニシャライズ信号INITをD/A変換回路37に送信する。D/A変換回路37は、このイニシャライズ信号INITを受けると、D/A変換中であれば変換動作を停止させると共に、シーケンスメモリ16に記憶されているコマンドをクリアする。
【0066】
マイコン38は、このイニシャライズ信号INITの送信後、D/A変換制御信号DACOを送信する。このD/A変換制御信号DACOは、選択された音質設定値に対応するイコライザ設定コマンドと音声設定コマンドとを有し、この順にD/A変換回路37に送信される。イコライザ設定コマンド及び音声設定コマンドは、各々図15(a),(b)の各表に示す様に、音声メモリ43内部に格納された特定データのアドレスを指定するものである。
【0067】
例えば、図15(a)に示すように、イコライザ設定コマンドのイコライザ設定アドレスデータは、D/A変換時のイコライザ回路37aの周波数特性を指定するもので、指定した各アドレスに格納されている周波数特性データがD/A変換回路37に取り込まれることによって、その周波数特性を設定させるように構成されている。一方、音声設定コマンドの音声設定アドレスデータで指定されるデータは、D/A変換の対象となる音声データであり、指定した各アドレスに格納されている音声データがD/A変換回路37に取り込まれてアナログ信号に変換される。
【0068】
これらのイコライザ設定コマンドと音声設定コマンドとがD/A変換回路37に伝送されると、シーケンスメモリ16へ伝送された順に逐次記憶され、全ての音声設定アドレスデータが伝送された後、最終的にD/A変換制御信号DACOに属する音声開始コマンドが送信される。D/A変換回路37は、この音声開始コマンドを受信すると、シーケンスメモリ16に記憶されているコマンドを先着順に読み込んでイコライザ特性を設定した後、その順序に従って音声メモリ43から音声データを読み込み、D/A変換動作を行なう。
【0069】
以上のように、ユーザーのリモコン操作により音質設定値が順次選択される場合において、スピーカ1から出力される音声出力の一例を図13の音声出力図を参照しながら説明する。図13(a)は、音声の波形を示す音声波形図であり、図13(b)は、音質設定の変化を示す説明図である。
【0070】
先ず、時刻t1でリモコンの設定キーを1回押して音量設定値を“1”にすると、音声メモリ43に記憶されている所定の音声データが音質設定値“1”に対応する周波数特性の確認音EQ1で発音される。確認音EQ1が発音開始された後、ユーザがその音質をチェックし、全発音時間Lが経過する前の時刻t2で更に設定キーを1回押して音質設定値を“2”に変更すると、その時点で発音中の確認音EQ1が中断され、新たに音質設定値“2”に対応する周波数特性を有する確認音EQ2が発音開始される。
【0071】
その後、全発音時間L内の時刻t3で再度設定キーが1回押されると、確認音EQ2が中段されて音質設定値“3”に対応する周波数特性を有する確認音EQ3が発音開始される。また、確認音EQ4のように、時刻t4での音質設定値“2”の設定に伴なって発音開始された後、全発音時間Lの時間内に再度設定キーが押されない場合には、確認音EQ4の全発音が完全に鳴り終わる。
【0072】
尚、音質設定表示部42(図11(a))に表示される音質設定内容は、数値情報だけでなく、図11(b)のようにイコライザ設定値に応じた周波数特性のイメージキャラクタをキャラクタメモリ6に記憶し、音質設定表示部42で表示してもよいし、更には“クリア”、“ノーマル”、“シャープ”のように周波数特性が容易に連想される文字を表示してもよい。
【0073】
以上のように、実施の形態3の音声出力制御装置36によれば、発音される確認音や案内音の音質が選択でき、更に設定画面で音質設定する際に、D/A変換回路37の変換動作による発音中に、設定キーを押して音質設定を変更した場合でも、直ちに変更後の音質で確認音や案内音が発音される。
【0074】
実施の形態4.
図16は、本発明による実施の形態4の音声出力制御装置46の構成を示すブロック図である。本実施の形態では、異なるフォルマント成分を持つ複数の音声を記憶しておき、これらの中から所望の音声を選択して発音させることが可能な音声出力制御装置に関するものである。
【0075】
同図に示す音声出力制御装置46が、前記した図1に示す実施の形態1の音声出力制御装置21に対して主に異なる点は、音声メモリ49のメモリ内容、マイコン47のプログラム、及び設定メモリ48の構成である。このため、共通する部分には同符号を付してその説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0076】
図16において、音声出力制御装置46は、設定情報記憶手段である設定メモリ48の内部にボイス設定に関する情報を記憶するボイス設定記憶部48aを有する。以上のような本実施の形態4の音声出力制御装置46の構成において、図18に示すフローチャートを参照しながらその動作を説明する。
【0077】
先ず、前記した図1の音声出力制御装置21のフローチャート(図3)と同様に、ステップ1を経て図17に示す設定画面50が表示される。この設定画面50において、51はボイス設定項目部、52はボイス設定表示部をそれぞれ示し、その他の表示内容は、実施の形態1で説明した図2(a)の設定画面22と同じなので同符号を付けて説明を省略する。
【0078】
尚、図17の例では、ボイス設定項目部51が選択され、後述するガイド音声ボイスが“女性”に設定されていることを示している。この時のボイス設定表示部52の設定値は、設定メモリ48(図16)のボイス設定記憶部48aに記憶されている値を読み込み(ST2)、これに基づいて表示される(ST3)。
【0079】
次にユーザーによるリモコン操作により、移動キーを押してボイス設定項目51を選択すべくカーソル表示部27を移動し、続いて設定キーを押してボイス設定値を変更すると、変更した設定値がボイス設定表示部52に表示される(ST4,5、6)。そして、この変更したボイス設定値の表示と共に、マイコン47からD/A変換回路12に後述するイニシャライズ信号INITが送られる(ST7)。このイニシャライズ信号INITによって、D/A変換回路12の変換動作が初期化される。
【0080】
その後、後述するように音声メモリ49に記憶された音声データを指定して呼出すためのボイス設定コマンドと音声設定コマンドとがD/A変換制御信号DACOとして送信され、逐次シーケンスメモリ16に格納される(ST8,9)。
【0081】
尚、ボイス設定コマンドは、情報信号変換手段であるD/A変換回路12の信号変換内容を設定する設定コマンドに相当し、リモコン及びこのリモコン操作に応じてボイス設定値を変更する構成要素が設定情報変更手段に相当する。更に、イニシャライズ信号とボイス設定コマンドとを出力するマイコン47が、変換制御手段に相当する。
【0082】
そして最後に発音開始コマンドを送ると(ST10)、D/A変換回路12によるアナログ音声信号への変換が開始され、変換された音声信号は、増幅回路13によって増幅されてスピーカ1へ送られて音に変換される。ボイス設定値の変更後、リモコン操作によって終了キーが押されると(ST11)、変更後のボイス設定値がボイス設定記憶部48aに記憶され(ST12)、設定画面表示は解除される(ST13)。
【0083】
ここで、イニシャライズ信号INIT及びD/A変換制御信号DACOの内容について図20のタイミング図を参照しながら更に説明する。まず、マイコン47は、ユーザーによるリモコン操作により、設定キーが操作されたことを検出すると、その時点でイニシャライズ信号INITをD/A変換回路12に送信する。D/A変換回路12は、このイニシャライズ信号INITを受けると、D/A変換中であれば変換動作を停止させると共に、シーケンスメモリ16に記憶されているコマンドをクリアする。
【0084】
マイコン47は、このイニシャライズ信号INITの送信後、D/A変換制御信号DACOを送信する。このD/A変換制御信号DACOは、選択されたボイス設定値に対応するボイス設定コマンドと音声設定コマンドとを有し、この順にD/A変換回路12に送信される。
【0085】
ボイス設定コマンド及び音声設定コマンドは、図21の表に示す様に、例えばボイス設定値が“女性”であればボイス設定アドレスデータで指定されるデータは女性による音声データが収録された領域を指定し、ボイス設定値が“男性”であれば男性による音声データが収録された領域を指定する。従って、これに続いて送られる音声設定コマンドが同じアドレスを指定していても、発音される音声を“女性”或いは“男性”と発音し分けることができるようになっている。
【0086】
これらのボイス設定コマンドと音声設定コマンドとがD/A変換回路12に伝送されると、シーケンスメモリ16へ伝送された順に逐次記憶され、全ての音声設定アドレスデータが伝送された後、最終的にD/A変換制御信号DACOに属する音声開始コマンドが送信される。D/A変換回路12は、この音声開始コマンドを受信すると、シーケンスメモリ16に記憶されているコマンドを先着順に読み込み、その順序に従って音声メモリ49からデータを読み込み、D/A変換動作を行なう。
【0087】
以上のように、ユーザーのリモコン操作によりボイス設定値が順次選択される場合において、スピーカ1から出力される音声出力の一例を図19の音声出力図を参照しながら説明する。図19(a)は、音声の波形を示す音声波形図であり、図19(b)は、ボイス設定の変化を示す説明図である。
【0088】
先ず、時刻t1でリモコンの設定キーを1回押してボイス設定値を“1”にすると、音声メモリ1に記憶されている所定の音声データがボイス設定値“1”に対応する女性の声のフレーズV1が発音される。フレーズV1が発音開始された後、ユーザがその音声をチェックし、全発音時間Lが経過する前の時刻t2で更に設定キーを1回押してボイス設定値を“2”に変更すると、その時点で発音中のフレーズV1が中断され、新たにボイス設定値“2”に対応する男性の音声でフレーズV2が発音開始される。このボイス設定値は、設定キーを押す毎に変換され、全発音時間Lの時間内に再度設定キーが押されない場合には、その時のスレーズ音の全発音が完全に鳴り終わる。
【0089】
尚、各ボイス設定値は、更にバリエーションを加え、より多くのフォルマント成分の異なるボイス設定値に増やしても良く、また年齢などで区別されたボイス設定が選択できるようにしても良い。
【0090】
以上のように、実施の形態4の音声出力制御装置46によれば、確認音や案内音の同じフレーズ部分で音声比較しながら設定画面でボイス設定できると共に、発音中に、設定キーを押してボイス設定を変更した場合でも、直ちに変更後のボイスで同じフレーズ部分から確認音や案内音が発音される。
【0091】
【発明の効果】
請求項1の音声出力制御装置によれば、出力される音声を調整する際に、調整後の音声が直ち出力されるので、ユーザーは、待ち時間を介在することなく、音声の調整作業を円滑に実行することができる。
【0092】
請求項2の音声出力制御装置によれば、請求項1の効果に加え、出力される音声の音量を調整することができる。
【0093】
請求項3の音声出力制御装置によれば、請求項1の効果に加え、出力される音声の音質が選択できるので、スピーカから発せられた音声が周囲の筐体等に与える共鳴などの影響も確認しながら最良の音声に調整することができる。
【0094】
請求項4の音声出力制御装置によれば、請求項1の効果に加え、増幅手段の増幅率が固定されるため、この増幅手段を構成する部品点数が削減でき、その分コストダウンが図れる。
【0095】
請求項5及び6の音声出力制御装置によれば、請求項1の効果に加え、出力される音声を男性、女性、或いは年齢の異なる声等の中から所望の音声に設定することができる。
【0096】
請求項7の音声出力制御装置によれば、請求項1の効果に加え、同じ設定画面上に配置された他の設定項目と同じ操作で設定することができるため、設定画面上での操作性を向上させることができる。
【0097】
請求項8の音声出力制御装置によれば、請求項1の効果に加え、連続的に設定コマンドを選択する場合、主要設定値と一致した場合のみその設定コマンドによる音声が発音されるため、選択途中における不要な発音が避けられ、最小限の発音で効果的に音声を調整することができる。
【0098】
請求項9の音声出力制御装置によれば、請求項1の効果に加え、出力音声が小さい状態で、或いはユーザーがスピーカから離れた位置で音声調整する場合にも効率的に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による実施の形態1の音声出力制御装置21の構成を示すブロック図である。
【図2】 (a)は実施の形態1において、表示制御回路によって生成される設定画面の一例を示す画面構成図であり、(b)は音量設定項目部の別の表示例を示す図である。
【図3】 音声出力制御装置21の動作を示すフローチャートである。
【図4】 (a)は実施の形態1において、音声の波形を示す音声波形図であり、(b)は音量設定の変化を示す説明図である。
【図5】 実施の形態1におけるイニシャライズ信号INIT及びD/A変換制御信号DACOの出力タイミングを示すタイミング図である。
【図6】 (a)は実施の形態1において、音量設定コマンドの内容を示す表であり、(b)は音声設定コマンドの内容を示す表である。
【図7】 本発明による実施の形態2の音声出力制御装置31の構成を示すブロック図である。
【図8】 音声出力制御装置31の動作を示すフローチャートである。
【図9】 実施の形態2におけるイニシャライズ信号INIT及びD/A変換制御信号DACOの出力タイミングを示すタイミング図である。
【図10】 本発明による実施の形態3の音声出力制御装置36の構成を示すブロック図である。
【図11】 (a)は実施の形態3において、表示制御回路によって生成される設定画面の一例を示す画面構成図であり、(b)は音量設定項目部の別の表示例を示す図である。
【図12】 音声出力制御装置36の動作を示すフローチャートである。
【図13】 (a)は実施の形態3において、音声の波形を示す音声波形図であり、(b)は音質設定の変化を示す説明図である。
【図14】 実施の形態3におけるイニシャライズ信号INIT及びD/A変換制御信号DACOの出力タイミングを示すタイミング図である。
【図15】 (a)は実施の形態3において、イコライザ設定コマンドの内容を示す表であり、(b)は音声設定コマンドの内容を示す表である。
【図16】 本発明による実施の形態4の音声出力制御装置46の構成を示すブロック図である。
【図17】 実施の形態4において、表示制御回路によって生成される設定画面の一例を示す画面構成図である。
【図18】 音声出力制御装置46の動作を示すフローチャートである。
【図19】 (a)は実施の形態4において、音声の波形を示す音声波形図であり、図19(b)は、ボイス設定の変化を示す説明図である。
【図20】 実施の形態4におけるイニシャライズ信号INIT及びD/A変換制御信号DACOの出力タイミングを示すタイミング図である。
【図21】 ボイス設定コマンド及び音声設定コマンドの内容を示す表である。
【図22】 従来の音声出力制御装置61の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 スピーカ、 2 リモコン受信回路、 3 映像信号処理回路、 4 表示制御回路、 5 映像信号出力端子、 6 キャラクタメモリ、 7 操作スイッチ、 8 送信信号、 11,43,49 音声メモリ、 12,37 D/A変換回路、 13 増幅回路、 14,38,47 マイコン、 15 設定メモリ、 15a 音量設定記憶部、 16 シーケンスメモリ、 21,31,36,46 音声出力制御装置、 22 設定画面、 23 音量設定項目部、 24 音量設定表示部、 25 設定項目部、 26 操作ガイド表示部26、 26a (+)移動キー表示、 26b (−)移動キー表示、 26c(+)設定キー表示、 26b (−)設定キー表示、 26e 終了キー表示、 27 カーソル表示部、 32 マイコン、 32a 音量設定値比較部、 37 D/A変換回路、 39 設定メモリ、 39a イコライザ設定記憶部、 40 設定画面、 41 音質設定項目部、 42 音質設定表示部、48 設定メモリ、 48a ボイス設定記憶部、 51 ボイス設定項目部、 52 ボイス設定表示部。
Claims (9)
- 出力される音声の再生状態を設定する音声出力制御装置であって、
複数の音声情報を記憶する音声情報記憶手段と、
前記音声情報記憶手段に記憶された情報をもとに所定の信号変換内容で再生信号を生成する情報信号変換手段と、
前記再生信号を増幅する増幅手段と、
前記増幅手段により増幅された信号を音声に変換する音声変換手段と、
前記情報信号変換手段の動作を初期化するための初期化信号と、前記情報信号変換手段の前記所定の信号変換内容を設定する設定コマンドとを出力して前記情報信号変換手段を制御する変換制御手段と、
前記設定コマンドに対応する設定値を選択して特定する設定情報変更手段と、
特定した前記設定値を記憶する設定情報記憶手段と、
前記設定値の選択状況を画面表示する設定画面生成手段と
を備え、
前記変換制御手段が、前記設定値の選択に同期して前記初期化信号と前記選択された設定値に対応する設定コマンドとを前記情報信号変換手段に出力し、該情報信号変換手段が逐次入力する前記設定コマンドに基づく信号変換内容で再生信号を生成することを特徴とする音声出力制御装置。 - 前記設定コマンドが前記音声の音量を設定する設定コマンドであることを特徴とする請求項1記載の音声出力制御装置。
- 前記設定コマンドが前記音声の音質を設定する設定コマンドであることを特徴とする請求項1記載の音声出力制御装置。
- 前記増幅手段の信号増幅率が固定されていることを特徴とする請求項1記載の音声出力制御装置。
- 前記設定コマンドが前記音声の周波数成分を設定する設定コマンドであることを特徴とする請求項1記載の音声出力制御装置。
- 前記設定コマンドが前記音声のフォルマント成分を選択して設定する設定コマンドであることを特徴とする請求項5記載の音声出力制御装置。
- 前記設定画面生成手段で表示される設定画面上に複数の設定項目の選択状況を表示させ、同一の選択手段で各設定項目を変更可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の音声出力制御装置。
- 前記変換制御手段は設定情報比較手段を有し、選択される前記設定値と所定の記憶データとの比較結果に基づいて該設定値に対応する設定コマンドを前記情報信号変換手段に出力することを特徴とする請求項1記載の音声出力制御装置。
- 前記設定画面生成手段で表示される設定画面上に、出力される音声の特性に関連した画像を表示することを特徴とする請求項1記載の音声出力制御装置。
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