JP4672140B2 - 酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物を有する使い捨て吸収性製品 - Google Patents

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    • A61L2300/432Inhibitors, antagonists
    • A61L2300/434Inhibitors, antagonists of enzymes

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オムツ、幼児のしつけ用ズボン、成人失禁用製品、女性用衛生製品などのような吸収性製品に係り、それは、酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物を、好ましくは装着者接触面に有する。製品の通常の装着の間、酵素インヒビターは、スキンケア組成物とともに装着者の皮膚の少なくとも一部に移動し、ここで糞便酵素を不活性化して、体液へ皮膚を長時間曝した後に生じるおそれのある赤みや炎症を低減するために役立てられる。
【0002】
【従来の技術】
オムツかぶれは、オムツで通常に覆われる乳幼児の身体の一部の痛みや炎症の一般的な状態である。この状態はまた、オムツ皮膚炎、ナプキン皮膚炎、ナプキンかぶれおよびオムツかぶれ(nappy rash)とも呼ばれる。この状態は、乳幼児の間により一般的であるが、実際には乳幼児に限定されない。吸収性製品の使用が必要な程度まで失禁になやむ人々は、この状態が生じるかもしれない。影響を受けやすいのは、新生児からより大きな、危篤のまたは入院の患者にまで及ぶ。21C.F.R.333.503では、オムツかぶれは、“次の要因;水分、閉じ込め、すりむき、尿または糞便またはその両方との連続した接触、または機械的または化学的刺激、の1つ以上により引き起こされるオムツ領域(会陰、臀部、下腹部、および内腿)の炎症を起こした皮膚の状態”として定義する。真のオムツかぶれまたはオムツ皮膚炎は次のような状態であり、これは、最も単純な段階において、尿、または糞便またはその両方との皮膚の長時間の接触に起因した接触刺激性皮膚炎であることが、医学の専門家により一般的に受け入れられている。オムツかぶれに関連した最も通常に受け入れられる要因は、アンモニア、糞便酵素、微生物作用の生成物、尿のpH、およびカンジダアルビカンス(Candida albicans)である。
【0003】
オムツ、幼児のしつけ用スボン、成人用失禁用品、生理用ナプキン、パンティライナー、などのような使い捨て吸収性製品の多くのタイプは、尿および他の身体放出物を吸収するための高い能力を有することが有効である。このタイプの使い捨て製品は、一般に、ある種の液体透過性のトップシート材料、吸収性コア、および液体不浸透性のバックシート材料を含む。これらのタイプの吸収性構造体は、液体の吸収のためには非常に効果的であるかもしれないものの、それらは糞便を吸収することができない。典型的には、糞便は流体透過性のトップシートの外側面と装着者の皮膚との間に閉じ込められて、そのほとんどは装着者の皮膚に付着する。こうして、皮膚はしばしば長時間、糞便との接触に曝されて、糞便中に存在する刺激物の影響を受けやすい。その刺激物は、オムツかぶれを生じさせる、またはオムツかぶれに関与するおそれがある。
【0004】
酵素は、植物、かび、バクテリア、牛乳および乳製品の中に、ほとんど全ての動物組織中と同様に、胃腸管内の消化液に広く分布されているため、それは、ヒトの排泄物で汚された場合には、オムツの領域にほとんど常に存在する。糞便中に存在する酵素は、タンパク質分解酵素、リパーゼ酵素および他のエステラーゼおよびジエステラーゼ、ウレアーゼおよび、アミラーゼ、エラスターゼ、ニュークレアーゼなどのようなものを含む他の酵素を含む。皮膚への刺激に対する酵素の異なるタイプの相対的な関与は知られていないものの、少なくとも腸のおよび/またはすい液に由来するタンパク質分解および脂質分解酵素は、オムツかぶれの皮膚炎症を引き起こす直接的な役割を有する。
【0005】
プロテアーゼの種々のタイプの酵素活性を抑制するために設計されたインヒビターの研究は、セリンプロテアーゼ、システインプロテアーゼおよびメタロプロテアーゼが、糞便の全般的なタンパク質分解酵素について、最も確実であることを示してきた。セリンプロテアーゼトリプシンおよびキモトリプシンは、特に、通常の小さな子供の便に非常に多量にほとんど常に存在し、より少ないが検出可能な量で通常の大人の便に存在する。ダイエタリートリグリセライドを加水分解するエステラーゼを含むリパーゼもまた、通常の便の中に見られ、ヒトの皮膚にあるトリグリセライドおよび他のグリセライドを加水分解して、刺激性の脂肪酸およびグリセロール副生成物を生成することができる。したがって、身体放出物中に存在するリパーゼおよびプロテアーゼのような酵素に皮膚が曝されると、皮膚の、特にバリア層(角質層)の脂質含有成分およびタンパク質含有成分は分解されて、オムツかぶれの痛みおよび炎症を引き起こすおそれがある。さらに、皮膚のバリアの乱れは、尿および糞便の他の成分、アンモニア、バクテリア、およびそれ自体では刺激性でないかもしれないものが、弱められた皮膚のバリアを通って移動して、付加的な痛み、および起こり得る汚染を生じるのを許す。
【0006】
胆汁塩もまた、身体放出物中に存在することが知られている。これらの胆汁塩は、体内の脂質を乳化して、リパーゼ酵素が脂質/水界面で作用するのを可能にすることが通常知られている。また胆汁塩は、糞便または他の放出物中に排出された場合にも活性であり、補酵素として作用することができ、体放出物に曝された皮膚の角質層における脂質を攻撃するリパーゼの活性を高める。
【0007】
皮膚に対する糞便の酵素活性の刺激の影響は、尿中に存在する場合および/または皮膚が閉じ込められる場合に増幅されるようである。細菌の酵素ウレアーゼの尿への作用による水酸化アンモニウムの生成は、例えば7.0以上のレベルまでのpHの増加を引き起こし、このとき、糞便中に存在するプロテアーゼおよびリパーゼのような他の酵素の酵素活性は高められる。例えば、ウレアーゼ活性のための最適なpHは6.4〜6.9であり、トリプシンについては7.8〜8.2、リパーゼについては7.5〜9.5である。7.0より大きなpHにおいては、遊離アンモニアが毒性の付加的な皮膚刺激物として尿から放出される。尿それ自体もまた、オムツ環境に水を加えることによってオムツかぶれに寄与するおそれがある。水、特に尿の状態の水は、皮膚のバリア特性の低減に特に影響を及ぼし、それによって糞便酵素の刺激に対する皮膚の感受性を高める。尿と糞便とは、通常的に吸収性製品中に同時に存在するので、皮膚を数時間曝すことは珍しいことではなく、適切な条件および十分な時間は、こうした相互作用のために役立てられて、結果として皮膚のダメージを引き起こす。アルカリ性糞便のpHは、糞便の酵素活性を高めるのに寄与するさらなる要因である。例えば、母乳で育てられた(breast−fed)乳児の糞便は、通常は酸性であるものの、ビンに入った人工乳(bottle−fed)で育てられたおよびスプーンでの離乳食(spoon−fed)で育てられた乳児の糞便は通常アルカリ性であり、わずかにアルカリ性(pH7.2〜7.5)から非常なアルカリ性(pH8.7以上)の範囲を有することがよく知られている。したがって、特に、人工乳および離乳食で育てられた乳児は、pHで高められた糞便酵素の活性に起因して、オムツかぶれが特に現れる傾向があるかもしれない。
【0008】
糞便の酵素活性を高めるアルカリpHの寄与の点において、緩衝剤または弱酸のようなpH制御剤の、吸収性製品内でのまたは局所的に塗布されるスキンケア製品の成分としての使用によって皮膚のpHを維持するいくつかの試みがなされている。その本来の酸性の状態(すなわち、約3.0ないし約5.5)に皮膚のpHを効果的に維持することは、アンモニアの刺激の影響を相殺して、糞便酵素の活性を低減する。この手法により皮膚上での酵素活性を低減することは、しかしながら、排便の後に糞便が皮膚に直接おかれるような場合には潜在的に困難である。
【0009】
ある種の抗酵素化合物は、身体放出物とのヒトの皮膚の長時間の接触により引き起こされるオムツかぶれの処置または予防のために局所的に適用される組成物中に取り込まれてきた。例えば、米国特許第4,556,560号には、水溶性のリパーゼインヒビターを含有する組成物が記載されており、それは、好ましくは、プロピレングリコールのようなバリア状キャリア中の塩化亜鉛のような金属塩である。オムツのトップシートまたは吸収性コアの中に取り込まれると、オムツが尿でぬれた際に、リパーゼインヒビターは、皮膚に移動するための水溶性またはエタノールのような揮発性のキャリア中に好ましくは存在する。米国特許第5,091,193号には、オムツを交換する際に皮膚に塗布するための組成物が記載されており、それは、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などのようなキレート剤を含有し、それは、ウレアーゼおよびプロテアーゼが活性のための共同因子として必要とする金属の有用性を制限する。組成物は、脂肪アルコールのようなリパーゼ基質、または飽和または不飽和の直鎖または分岐した2ないし22の炭素原子の脂肪酸の亜鉛塩のような付加的な抗酵素、またはプロピオニルシステイン、プロピオニルヒドロキシプロリンまたはカプロイルシステインのようなアミノ化されたアシレート化酸をさらに含有する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
酵素活性のある種のインヒビターを含有するオムツかぶれの処置のための組成物が開示されてきたが、オムツ皮膚炎の処置または予防のための治療プログラム(regimen)であって、酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物が、処理された製品の通常の装着の間に装着者の皮膚に自動的に移動するために吸収性製品に取り込まれることによるもの、またはそのような吸収性製品の使用、好ましくは繰り返しの使用が、糞便の浸透および酵素活性に対する防御を与えるために有効なレベルの酵素インヒビターを装着者の皮膚の選ばれた領域に移動させることの、以前の記載は全く存在しない。さらに、装着者接触面、好ましくはトップシートとに固定化された(室温において)酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物を有する吸収性製品であって、スキンケア組成物が身体の熱まで暖められた際に、スキンケア組成物および酵素インヒビターが装着者の皮膚に移動する吸収性製品の以前の記載は全く存在しない。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物を、少なくともその一部が含む吸収性製品であって、酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物は、通常の接触、装着者の動きおよび/または体温の結果として、少なくとも部分的に製品から製品の装着者の皮膚に移動する吸収性製品を提供する。酵素インヒビターは、以下に説明するようにおいて、好ましくは約500マイクロモル(μM)以下のIC50において、1種以上の酵素の活性を抑制する任意の材料である。本発明の製品中での使用に適切な酵素インヒビターは、以下を含むが限定されず、プロテアーゼインヒビター、リパーゼインヒビター、エラスターゼインヒビター、ウレアーゼインヒビター、アミラーゼインヒビターなどのようなもの、および、それが存在しなければリパーゼ活性のための共同因子として作用する胆汁塩の不活性化剤をさらに含む。スキンケア組成物は、好ましくは約0.001%ないし約50%の、典型的には約0.01%ないし約25%、より典型的には約0.1%ないし約10%、もっとも典型的には約0.1%ないし約5%の酵素インヒビターを含有する。
【0012】
酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物の特性は、広く変化させることができるが、一つの好ましい態様においては、室温(20℃)において固体または半固体である。特に好ましい態様において、スキンケア組成物は、20℃において塑性または流体粘稠度を有する軟化剤を約5%ないし約95%さらに含有する。最も好ましくは、スキンケア組成物は、製品中に軟化剤を固定することができる薬剤を約5%ないし約95%含有し、それは少なくとも約35℃の融点を有する。好ましくは、酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物を含む吸収性製品の一部は、装着者接触面であり、より好ましくは液体透過性のトップシートである。
【0013】
酵素インヒビターは、スキンケア組成物とともに皮膚に移動するので、インヒビターは皮膚/尿および皮膚/糞便界面において、皮膚上での酵素活性を抑制して炎症の発生を低減または防止するために役立てられる。同様に処理された製品を装着者の皮膚に繰り返し適用することは、長い時間の間に連続的に皮膚に移動する酵素インヒビターを伴なう有用な原料を与えて、オムツ皮膚炎の処置および/または予防のための有害な酵素に対する予備活性された防御を与えることを促進する。
【0014】
【発明の実施の形態】
1.定義
本明細書において用いられる際、“含む”という用語は、種々の構成要素、成分、または工程が本発明の実施に共同して用い得ることを意味する。したがって、“含む”という用語は、比較的制限された用語である“から実質的になる”および“からなる”を包含する。
【0015】
本明細書において用いられる際、“処理された製品”という用語は、その上に、または製品の少なくとも1つの装着者接触面に移動可能なスキンケア組成物を有する吸収性製品を意味する。
【0016】
本明細書において用いられる際、吸収性製品の“装着者接触面”は、装着の間のある時間において、装着者に接触する製品の任意の構成要素の1つまたはこれ以上の面である。装着者接触面は、トップシート、レッグカフス、ウエスト領域、サイドパネル、固定タブなどのようなものの一部を含むが限定されず、これらは使用中に装着者に接触する。
【0017】
本明細書において用いられる際、“スキンケア組成物”という用語は、酵素インヒビターを含有する任意の組成物を指し、それは製品が装着されているときに、通常の接触、装着者の動きおよび/または身体の熱の結果として処理された製品の装着者の皮膚に移動する。
【0018】
本明細書において用いられる際、“IC50”という用語は、物質(インヒビター)の抑止粘度(例えば、マイクロモル粘度、μM)を意味し、これは、以下に説明される標準生体外(in vitro)酵素活性分析により測定された際、50%までの酵素の基質分裂率を低減する。IC50は、下記式
IC50=[I]/[(v/vi)−1]
にしたがって算出され、ここで、[I]は、試験されるインヒビター濃度、vはインヒビターが存在しない場合の基質分裂速度であり、viはインヒビターが存在する場合の基質分裂速度である。以下にさらに説明されるように、本発明による酵素インヒビターのIC50は、精製酵素(Purified Enzyme)法または糞便酵素(Fecel Enzyme)法により測定することができる。
【0019】
他の用語は、最初に論じられる際に定義する。
【0020】
本明細書において用いられる全てのパーセンテージ、比および割合は、特に断らない限り重量で表わされる。
【0021】
II.酵素活性
酵素活性のインヒビターは、よく知られており、競合インヒビター(それは、酵素の活性部位に結合して基質と競合する)および非競合インヒビター(それは、活性部位ではない部位に結合して、酵素を不活性化する)に典型的に分類される。メタロプロテアーゼのような多くの酵素は、金属基で酵素に結合した基質により抑制される。キレート剤は他の酵素の効果的なインヒビターであり、それは、カルシウム、コバルト、銅、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、カリウム、または亜鉛のイオンのような金属イオンの存在を活性のために必要とする。酵素はタンパク質であるので、特定の酵素に対して高められた抗体もまた、効果的な酵素インヒビターである。
【0022】
本明細書に説明される吸収性製品において有用な酵素インヒビターは、典型的に約500μM以下の、より典型的には約250μM以下の、さらにより典型的には約100μM以下のIC50値を有するであろう。ある種の酵素インヒビター(例えば、EDTA)は、より高いIC50値を有するが、本明細書において説明される吸収性製品に依然として有用であることが理解されるであろう。材料についての分子量は決定されず、そのような材料は、5重量%以下の量でスキンケア組成物の少なくとも50%の濃度まで典型的に酵素活性を低減するであろう。酵素の抑制活性を測定するための代表的な方法は、以下に説明される。
【0023】
限定されることなく、任意のタイプの酵素インヒビターを、本発明の吸収性製品から装着者の皮膚に移動可能なスキンケア組成物中に用いることができ、植物、微生物および/または動物に起因した(ヒトを含む)天然に存在するインヒビター、および合成により得られた化学インヒビターを含む。酵素インヒビターは、性質において親水性または疎水性とすることができ、水溶性または疎水性のビヒクル中に可溶性とすることができる。酵素インヒビターは、好ましくは重量で約0.001%ないし約50%、典型的には約0.01%ないし約25%、より典型的には約0.1%ないし約10%、最も典型的には約0.1%ないし約5%の濃度で、スキンケア組成物中に存在する。種々の酵素インヒビターが本発明に用いられるので、それぞれのインヒビターの有効濃度は、当業者に知られているように、別個に決定するべきである。
【0024】
酵素インヒビターは、単独でまたはインヒビターの“混合薬(cocktail)”のような酵素インヒビターの混合物として単一の吸収性製品に用いることができる。さらに、異なる酵素インヒビターを、単一の吸収性製品の異なる位置におけるスキンケア組成物に用いることもできる。
【0025】
多種の酵素が糞便および他の身体放出物中に存在するので、以下に説明するように、ある種の酵素(例えば、プロテアーゼ)を抑制するものは、特定された以外の基質(例えば、タンパク質およびペプチド)を分裂する酵素を抑制できることが無理なく予測される。したがって、プロテアーゼを抑制するインヒビターは、また、リパーゼおよび他のエステラーゼ、アミラーゼおよび/またはウレアーゼも抑制することができ、逆の場合も同じである。
【0026】
糞便または他の身体放出物中に最も頻繁にみられる酵素および/または補酵素のインヒビターは、本発明の吸収性製品のスキンケア組成物中に存在することが好ましい。こうして、酵素インヒビターは、好ましくは、トリプシン、キモトリプシン、アミノペプチダーゼおよびエラスターゼ;リパーゼ;胆汁塩;アミラーゼ;および/またはウレアーゼのようなタンパク質分解酵素のインヒビターである。
【0027】
本発明における使用のためのプロテアーゼの典型的な適切なインヒビターは、次いでに言えばプロテアーゼのタイプを抑制することが信じられており、次のものを含むが限定されない:すなわち、大豆トリプシンインヒビターおよび他の植物誘導トリプシンインヒビター、ライマメプロテアーゼインヒビター、コーンプロテアーゼインヒビターなどのようなもの;ボウマン−ビルク(Bowman−Birk)インヒビター(セリン、トリプシン類似プロテアーゼインヒビター);パンクレアチンインヒビター、ウシのパンクレアチン塩基トリプシンインヒビターおよび他の動物由来のパンクレアチントリプシンインヒビターのようなもの;卵白トリプシンインヒビター(セリン、トリプシン類似プロテアーゼインヒビター);ニワトリまたは七面鳥の卵白からのようなオボムコイド含有オボインヒビター(トリプシンおよびキモトリプシンインヒビター);キモスタチン(セリン、キモトリプシン類似プロテアーゼインヒビター);アプロチニン(セリンプロテアーゼインヒビター);ロイペプチンおよびその類似物、プロピニル−ロイペプチン、N−α−t−BOC−デアセチルロイペプチン(セリンおよびシステインプロテアーゼインヒビター)のようなもの;ベスタチンおよびその類似物、エピベスタチンおよびニトロベスタチン(アミノペプチターゼメタロプロテアーゼインヒビター)のようなもの;アマスタチンおよびその類似物、エピアマスタチン(アミノペプチダーゼインヒビター)のようなもの;アンチパイン(トリプシンインヒビター);アンチトロンビンIII(セリンプロテアーゼインヒビター);ヒルジン(トロンビン状セリンプロテアーゼインヒビター);シスタチン(卵白システインプロテアーゼインヒビター);E−64(トランス−エポキシスクシニル−L−ロイシルアミド−(4−グアニジノ)−ブタン)およびその類似物(システインプロテアーゼインヒビター);α2−マクログロブリン(ユニバーサルエンドプロテアーゼインヒビター);α1−アンチトリプシン(トリプシンインヒビター);ペプスタチンおよびその類似物、アセチルペプスタチン、ペプスタチンA、Nle−Sta−Ala−Sta(アスパーチルプロテアーゼインヒビター)のようなもの;アパスチン(アミノペプチダーゼPインヒビター);(2R)−2−メルカプトメチル−4−メチルパンタノイル−b−(2−ナフチル)−Ala−Alaアミド(マトリックスメタロプロテアーゼインヒビター);(2R)−2−メルカプトメチル−4−メチルペンタノイル−Phe−Alaアミド(マトリックスメタロプロテアーゼインヒビター);N−アセチル−Leu−Leu−メチオニナル(カルパインインヒビター);N−アセチル−Leu−Leu−ノルロイシナル(カルパインインヒビター);p−アミノベンゾイル−Gly−Pro−D−Leu−D−Alaヒドロキサム酸(マトリックスメタロプロテアーゼインヒビター);2(R)−[N−(4−メトキシフェニルスルフォニル)−N−(3−ピリジルメチル)アミノ]−3−メチルブタノ−ヒドロキサム酸(メタロプロテアーゼインヒビター);L−1−クロロ−3−[4−トシルアミド]−7−アミノ−2−ヘプタノン−HCl(TLCK);L−1−クロロ−3−[4−トシルアミド]−4−フェニル−2−ブタノン(TPCK)、トラネキサム酸、甘草酸;18−β−グリシレチン酸およびその対応する塩、ステアリルグリシレチネート、コロイダルオート抽出物、エルヒビン、亜鉛塩、ヨードアセテート、フェニルメチルスルフォニルフルオライド、フォスフォルアミドン、4−(2−アミノエチル)−ベンゼンスルフォニルフルオライドHCl、3,4−ジクロロイソ−クマリン、ケルセチン、などのようなもの、およびその混合物である。
【0028】
キレート剤もまた、約0.1%ないし約2%の濃度において、プロテアーゼおよびウレアーゼの両方のインヒビターとして有用であることが見出された。代表的なキレート剤は、フィチン酸、ニトロトリ酢酸、EDTA、ジエチルトリアミノ五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、および1992年2月25日にEnjolrasに発行された米国特許第5,091,193号に記載されている対応する塩であり、その文献は参照として取り込まれて本明細書を構成する。
【0029】
本発明の吸収性製品における使用のために好ましいプロテアーゼインヒビターは、抑制活性を示す化合物であり、それはプロテアーゼの単一の種類に制限される必要はない。そのような化合物は、次のものを含むが限定されない:ヘキサジアミンおよびその塩;ペンタジアミンおよびその塩;ベンズアミジンおよびその塩およびその誘導体、p−アミノベンズアミジンおよびその塩および誘導体;およびグアニジノ安息香酸およびその塩および誘導体であって、1994年12月27日にImaki et al.に発行された米国特許第5,376,655号に記載されているようなものであり、その文献は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。他の好ましいプロテアーゼインヒビターはグアニジノ安息香酸のポリマー誘導体を含み、それは、T.L.Underiner et al.の名前で1998年3月12日に本件とともに出願された本出願人の係属中の米国特許出願シリアルNo.09/041,196に記載されており、そこで得られている。その係属中の出願の開示は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。
【0030】
本発明の実施に好ましいプロテアーゼインヒビターは、大豆トリプシンインヒビター、アプロチニン、ヘキサアミジン(例えば、ヘキサジアミンジイセチオネート)、p−アミノベンズアミジン、ロイペプチン、ペプスタチンA、キモスタチンおよびグアニジノ安息香酸のポリマー誘導体(上で引用した本出願人の係属中の米国特許出願シリアルNo.09/041,196に記載されて得られている)。特に好ましいプロテアーゼインヒビターは、大豆トリプシンインヒビター、ヘキサアミジン、p−アミドベンズアミジンおよび上述したグアニジノ安息香酸のポリマー誘導体である。
【0031】
ウレアーゼは、銀、銅などのような重金属イオンの微量の存在のもとで抑制されることが知られている。したがって、微量(0.001%以下のような少量)のこれらの金属の塩は、ウレアーゼインヒビターとして有用である。ウレアーゼ活性の他の典型的なインヒビターは、次のものを含むが限定されない:アセチルヒドロキサム酸およびその誘導体、シンナモイルヒドロキサム酸および他のアルキルヒドロキサム酸、対応する塩および誘導体のようなもの;フォスフォルアミデートおよびその誘導体である。そのような化合物は、約2マイクロモル(μM)の濃度においてウレアーゼのインヒビターと競合する。キレート剤もまた、約0.1%ないし約2%の濃度においてプロテアーゼおよびウレアーゼの両方のインヒビターとして有用であることが見出された。代表的なキレート剤は、フィチン酸、ニトリル三酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミノ五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、および上で引用した米国特許第5,091,193号に記載されている対応する塩である。他のウレアーゼ抑制化合物は、1976年2月3日にKraskinに発行された米国特許第3,935,862号に記載されており、この文献の開示は参照として取り込まれて本明細書を構成する。また、ヒドロキシアルキルアミノ酸、スルフィドリルアミノ酸、アミノスルホン酸、アミノホスフォン酸化合物のようなアミノ酸化合物、およびメトキシエチルイミノ二酢酸、エチレン−ビス−(オキシプロピルアミノ二酢酸)、エチレン−ビス−(オキシエチルイミノ二酢酸)、アミノ−メチルホスフォン酸(N,N−二酢酸)のようなエーテルアミノ酸化合物などのようなもの、アミノポリカルボン酸化合物も含まれ、酸および塩ジエチレントリ−アミノ五酢酸(DTPA)、N−ヒドロキシ−エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)などが含まれる。
【0032】
ウレアーゼの他の適切なインヒビターは、1995年4月25日にPolak et al.に発行された米国特許第5,409,903号に開示されており、この文献は参照として取り込まれて本明細書を構成する。この特許には、二塩基マグネシウムホスフェート、ジアルデヒドポリサッカライドおよびゼオライトが記載されており、単独でまたは互いに組み合わせて、またはカルシウム化合物、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、カルシウムグルコナートおよびカルシウムラクタートと同様に、マグネシウム化合物、塩化マグネシウムおよびクエン酸マグネシウムと組み合わせて、ウレアーゼの抑制のために用いられる。
【0033】
適切なリパーゼインヒビターは、次のものを含むが限定されず、カドミウム、コバルト、銅、鉄、モリブデン、銀、ランタン、スズおよび亜鉛のような金属に水溶性塩である。代表的なリパーゼ抑制化合物は、米国特許第4,556,560号に記載されており、この文献は参照として取り込まれて本明細書を構成する。塩化亜鉛、酢酸亜鉛、硝酸亜鉛三水和物、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、硫酸亜鉛七水和物、硫酸亜鉛六水和物、塩化鉄(II)、塩化鉄(II)四水和物、塩化鉄(III)、塩化鉄(III)一水和物、塩化鉄(III)六水和物、乳酸鉄(II)、乳酸鉄(III)、リンゴ酸鉄(III)、硝酸鉄(II)、硝酸(III)六水和物、硝酸鉄(III)9H2O、硫酸鉄(II)およびその水和物、硫酸鉄(III)およびその水和物、硫酸銅五水和物、塩化スズ、塩化コバルトおよび塩化ランタン、約6ないし12の炭素原子を有する飽和および不飽和の両方のモノカルボン酸の亜鉛塩、ポリエチレンオキサイドとエチレンオキサイドとのブロック共重合体(例えば、BASF社から市販されているプルロニック(Pluronic(登録商標))およびテトロニック(Tetronic(登録商標)))、トリアセチンのような約2ないし約20の炭素原子を有する脂肪酸のグリセロールトリエステルなどである。他の有用なリパーゼインヒビターは、米国特許第5,091,193号に記載されており、この文献は参照として取り込まれて本明細書を構成する。脂肪アルコールのエステル、10ないし20の炭素原子を含む飽和または不飽和の、直鎖または分岐したアルキルアセテート、ラクテートまたはプロピオネートのようなもの;2ないし22の炭素原子を含む脂肪酸の飽和または不飽和の、直鎖または分岐した亜鉛塩、プロピオン酸イソブチル酸、カプロイル酸、ウンデシレニル酸、などのようなもの;アミノ化されたアシレート化酸の亜鉛塩、プロピオニルシステイン、プロピオニル−ヒドロキシプロリンまたはカプロイルシステインなどのようなものなどが含まれる。上述したようなリパーゼインヒビターは、約0.01%ないし約10%の濃度で有用であることが見出されている。
【0034】
さらに他の有用なリパーゼインヒビターは、G.Palumbo et al.の名前で1997年11月26日に出願された本出願人の係属中の特許出願EP97/120,699に記載されており、この文献は参照として取り込まれて本明細書を構成する。糞便リパーゼのための置換基質として作用し、それによりリパーゼインヒビターと競合する特別なエステル化合物が含まれる。これらのエステル化合物は、下記式を有する。
【0035】
【化1】
Figure 0004672140
【0036】
ここで、R1および各R2は、独立して、2ないし22の炭素原子を有するアシル基、または1ないし24の炭素原子を有するアルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、ヒドロキシアルキル基、または水素であり、R1およびR2の少なくとも1種はアシル基のようなものであり、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9は、独立して、1ないし24の炭素原子を有するアルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、または水素;R10およびR11は独立して、2ないし24の炭素原子を有するアルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基または水素であり;AおよびBは独立してC1〜C6の直鎖または分岐したアルキレン基、アルケニレン基、アルコキシレン基、ヒドロキシアルキレン基であり;xの値は独立して、0ないし15であり;yの値は独立して0または1である;ただし、x=2およびy=0の場合、少なくとも1つのR2は1ないし24の炭素原子を有するアルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、ヒドロキシアルキル基、または水素である。
【0037】
リパーゼインヒビターのまたさらなる例は、米国特許第5,643,874号に記載されており、この文献は参照として取り込まれて本明細書を構成する。それは、(2S,3S,5S)−5−[(S)−2−ホフムアミド−4−メチル−バレリルオキシ]−2−ヘキシル−3−ヒドロキシ−ヘキサデカン 1,3酸ラクトン、テトラヒドロリプシタチンとしても知られている;(2S,3S,5S,7Z,10Z)−5−[(S)−2−フォルムアミド−4−メチル−バレリルオキシ]−2−ヘキシル−3−ヒドロキシ−7,10−ヘキサデカジエン1,3酸ラクトン、リプスタチンとしても知られている;1−(トランス−4−イソブチルシクロヘキシル)−2−(フェニルスルホニルオキシ)エタノン、FL−386としても知られている;4−メチルピペリジン−1−カルボン酸−4−フェノキシフェニルエステル、WAY−121898としても知られている;N−[3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル−]N’−[3−(トリオフルオロメチル)−フェニル]ウレア、BAY−N−3176としても知られている;N−フォルミル−L−バリン−(S)−1−[[(2S,3S)−3−ヘキシル−4−オキソ−2−オキセタニル]メチル]ヘキシルエステル、バリラクトンとしても知られている;(2S,3S,5S,7Z,10Z)−5−[(S)−2−アセトアミド−3−カルバモイルプロピオニルオキシ]−2−ヘキシル−3−ヒドロキシ−7,10−ヘキサデカジエノンラクトン、エステラスチンとしても知られている;(3S,4S)−4−[(1S,5R,7S,8R,9R,E)−8−ヒドロキシ1,3,5,7,9−ペンタメチル−6−オキソ−3−ウンデセニル]−3−メチル−2−オキセタノン、エベラクトンAとしても知られている;(3S,4S)−3−エチル−4−[(1S,5R,7S,8R,9R,E)−8−ヒドロキシ−1,3,5,7,9−ペンタメチル−6−オキソ−3−ウンデセニル]−2−オキセタノン、エベラクトンBとしても知られている;および1,6−ジ(O−(カルバモイル)シクロヘキサノンオキシム)ヘキサン、RHC80267としも知られている、を含む。
【0038】
脂質分解酵素のための補酵素であり、本発明の吸収性製品中のリパーゼ酵素インヒビターとして有用な胆汁塩の代表的な例は、限定されないが、G.Palumbo et al.の名前で1997年11月26日に出願された本出願人の係属中の特許出願EP97/120,700に記載されており、この文献は本明細書を構成する。そのような化合物は、下記式を有する。
【0039】
【化2】
Figure 0004672140
【0040】
または両性化合物、および好ましくは酸性源であり、両性化合物はその等電点において下記式を有する。
【0041】
【化3】
Figure 0004672140
【0042】
ここで、R1、R2、R3およびR4は、独立して、C1〜C22のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、アミドアルキル基、(ポリ)アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、またはアシル基であり、あるいはR1、R2、R3およびR4の2つ以上の基は、互いに1つ以上の環構造を形成し;R5、R6およびAは独立して、C1〜C22のアルキレン基、アルケニレン基、(ポリ)アルコキシレン基、ヒドロキシアルキレン基、アリールアルキレン基またはアミドアルキレン基であり;R7およびR8は、独立してC1〜C4のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基またはヒドロキシ基または水素であり;R9およびR10は独立して、C1〜C22のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、アミドアルキル基、(ポリ)アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、またはアシル基であり、あるいはR1、R9およびR10の2つ以上の基は互いに1つ以上の環構造を形成し;BHはプロトン供与基であり;xは2ないし4であり;M-は対イオンである。
【0043】
もう一つの代表的な適切な胆汁塩はコレスチラミンであり、“Cholestyramine Ointment to Treat Buttocks Rash and Anal Excoriation in an Infant”というタイトルのC.Michael White et al.の文献(The Annals of Pharmacotherapy 30:945−956,1996年9月)に記載されている。
【0044】
p−グアニジノ安息香酸の誘導体、特にp−グアニジノ安息香酸のエステルは、エラスターゼのインヒビターとして述べられてきた。そのようなインヒビターは、本発明の吸収性製品のスキンケア組成物中に有用であり、1994年12月27日にImaki et al.に発行された米国特許第5,376,655号に記載されている。この文献は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。
【0045】
適切なアミラーゼインヒビターおよび/またはグルコシダーゼアミラーゼインヒビターは、米国特許第5,643,874号に記載されているようなものを含み、これは本明細書を構成するが、O−4,6−ジデオキシ−4−[[[1S−(1α,4α,5β,6α)]−4,5,6−トリヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−2−シクロヘキセン−1−イル]アミノ]−α−D−グルコピラノシル−(1→4)O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−D−グルコース、アカルボーゼとしても知られている;2(S),3(R),4(S),5(S)−テトラヒドロキシ−N−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)−エチル]−5−(ヒドロキシメチル)−1(S)−シクロヘキサアミン、ヴォグリボーゼとしても知られている;1,5−ジデオキシ−1,5−[(2−ヒドロキシエチル)イミノ]−D−グルシトール、ミギリトールとしても知られている;1,5−ジデオキシ−1,5−[2−(4−エトキシカルボニルフェノキシ)−エチルイミノ]−D−グルシトール、エミグリテートとしても知られている;2,6−ジデオキシ−2,6−イミノ−7−(β−D−グルコピラノシル)−D−グリセノ−L−グロヘプチトール、MDL−25637としても知られている;1,5−ジデオキシ−1,5−(6−デオキシ−1−O−メチル−α−D−グルコピラノス−6−イルイミノ)−D−グルシトール、カミグリボーゼとしても知られている;1,5,9,11,14−ペンタヒドロキシ−3−メチル−8,13−ジオキソ−5,6,8,13−テトラヒドロベンゾ[a]−ナフタセン−2−カルボン酸、プラジミシンQとしても知られている;またアジポシンとしても知られている;および1,2−ジデオキシ−2−[2(S),3(S),4(R)−トリヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)−5−シクロヘキセン−1(S)−イルアミノ]−L−グルコプラノーゼ、サルボスタチンとしても知られている、を含む。他の適切なアミラーゼインヒビターは、テンダミスタト(tendamistat)、トレスタチンズ(trestatins)、および植物、特に、コムギ、コメ、トウモロコシ、オオムギおよび他の穀粒、マメ、および海草から誘導されたものを含む。
【0046】
III.吸収性製品
本明細書において用いられる際、“吸収性製品”という用語は、身体放出物を吸収して収容するデバイスをさす。“使い捨て”という用語は、ここで用いられる際、一回の使用後には洗濯されること、または吸収性製品として再保管または再使用されることが意図されない吸収性製品を表わす。使い捨て吸収性製品の例は、生理用ナプキン、パンティライナーおよびタンポンのような女性用衛生用品、オムツ、失禁用ブリーフ、失禁用パッド、オムツホルダー、幼児のしつけ用ズボンなどを含む。
【0047】
使い捨て吸収性製品は、液体透過性のトップシート、液体不浸透性のバックシート、およびトップシートとバックシートとの間に位置する吸収性コアを典型的に含む。使い捨て吸収性製品およびその構成要素は、トップシート、バックシート、吸収性コア、およびこれらの構成要素の任意の個々の層を含むが、身体側面と衣類側面とを有する。本明細書において用いられる際、“身体側面”は、装着者の身体に向いてまたは隣接して付けられることが意図される製品または成分の面を意味し、一方、“衣類側面”は対向する側であり、使い捨て吸収性製品が装着される際に、装着者の衣類または下着に向いて付けられるまたは隣接して置かれることが意図される。
【0048】
以下の記述は、使い捨て吸収性製品に有用な吸収性コア、トップシート、およびバックシートを一般的に説明する。これらの一般的な説明は、一般にここに説明される他の使い捨て吸収性製品のものに加えて、図1に示されて以下にさらに説明される特定の吸収性製品のこれらの成分に適用されることが理解されるべきである。
【0049】
一般的に、吸収性コアは液体(例えば、月経血、尿、および/または他の身体放出物)を吸収して保持することができる。吸収性コアは、好ましくは圧縮可能で、従順であって、装着者の皮膚に対して刺激がない。吸収性コアは、種々の広い範囲のサイズおよび形状(例えば、矩形、楕円形、砂時計状、“T”字状、ドッグボーン状、非対称等)とすることができる。吸収性複合体に加えて、吸収性コアは、吸収性製品に通常用いられる広い範囲の液体吸収性材料、粉砕された木質パルプのようなものを含むことができ、それは一般にエアフェルト(airfelt)と称される。吸収性コアでの使用のための他の適切な吸収性材料の例は、クレープ化されたセルロースワッディング;コフォーム(coform)を含む溶融ブローされた(meltblown)ポリマー;化学的に強化され、改質または架橋されたセルロース系繊維;クリンプ化されたポリエステル繊維のような合成繊維;ピートモス;テッシューラップおよびテッシューラミネートを含むテッシュー;吸収性発泡体;吸収性スポンジ;複合体を含む超吸収体ポリマー;吸収性ゲル化材料;または任意の同等の材料または材料の組み合わせ、またはそれらの混合物を含む。
【0050】
吸収性コアの形状および構成は、変化させることができる(例えば、吸収性コアは、変化したキャリパー領域を有するおよび/または中央部でより厚いようなプロファイル、親水性勾配、吸収性複合体の勾配;超吸収体勾配、またはより低密度およびより低平均基準重量の領域、例えば捕捉領域を有することができ;あるいは、1つ以上の層または構造を有することができる)。吸収性コアの全吸収容量は、しかしながら、吸収性製品の設計溜め、および意図される用途に適合するべきである。さらに、吸収性コアのサイズおよび吸収容量は、オムツ、失禁用パッド、パンティライナー、レギュラーサイズの生理用ナプキン、および夜用生理用ナプキンのような異なる用途に適合して、および幼児から成人の範囲の装着者に適応するために、変化させることができる。吸収性コアは、また、吸収性製品にしばしば用いられる他の吸収性成分を含むことができ、例えば、ダスティング層、尿の一時的な保持のための高いロフト捕捉層のような吸い上げまたは捕捉層、または装着者の安心感を高めるための二次的なトップシートである。
【0051】
トップシートは、好ましくは形状合致性でソフトな感触で、装着者の皮膚に対して刺激がない。さらに、トップシートは、液体透過性であり、その厚さを通して液体(例えば、月経血および/または尿)が容易に浸透するのを可能とする。適切なトップシートは、織布および不織布材料(例えば、繊維の不織布ウェブ)のような広い範囲の材料から製造することができ、孔あき不織布;孔あき成形熱可塑性フィルム、孔あきプラスチックフィルム、および油圧成形された熱可塑性フィルムのようなポリマー材料;多孔質発泡体;網状発泡体;網状熱可塑性フィルム;および熱可塑性スクリムを含む。適切な織布および不織布材料は、天然繊維(例えば、木質または綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、またはポリエチレン繊維のようなポリマー繊維)から構成することができ、または天然および合成繊維の組み合わせから得られる。トップシートが不織布ウェブを含む場合、ウェブは多くの公知の技術により製造することができる。例えば、ウェブは、スピン結合、スピンレースカード、湿式敷設(wet−laid)、溶融ブローされた(meltblown)、水中からみ合い(hydroentangled)、水中成形(hydroformed)、水中孔あけ(hydroapertured)、上述の組み合わせなどを行なうことができる。織布または不織布材料で構成されているかにかかわらず、トップシートは、以下にさらに説明するような酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物を含むことが好ましい。
【0052】
バックシートは、液体(例えば、月経血および/または尿)に対して不浸透性であり、好ましくは薄いプラスチックフィルムを含むが、他のフレキシブルな液体不浸透性材料もまた用いることができる。本明細書において用いられる際、“フレキシブル”という用語は、形状合致性であって人体の全体的形状および輪郭に容易に合致する材料をさす。バックシートは、吸収性コアに吸収されて収容された放出物が、ベッドシート、パンツ、パジャマおよび下着のような吸収性製品に接触している製品をぬらすのを防止する。バックシートは、織布または不織布材料、ポリエチレンまたはポリプロピレンの熱可塑性フィルムのようなポリマーフィルム、またはフィルムコートされた不織布材料のような複合材料を含むことができる。適切なバックシートは、約0.012mm(0.5mil)から約0.051mm(2.0mils)の厚さを有するポリエチレンフィルムである。代表的なポリエチレンフィルムは、シンシナティ、オハイオのクロペイ社(Clopay Corporation)からP18−1401の商品名で、およびテラハウテ(Terre Haute)、インディアナのトレデガーフィルムプロダクツ(Tredegar Film Products)によりXP−39385の商品名で製造されている。バックシートは、好ましくは、より布的な外観を付与するためにエンボス加工および/またはマット仕上げされる。さらにバックシートは、吸収性コアから蒸気を放散するのを許す(すなわち、バックシートは呼吸性である)一方で、放出物がバックシートを通過するのを防止する。バックシートのサイズは、吸収性コアおよび選ばれた実際の吸収性製品のサイズにより左右される。
【0053】
バックシートおよびトップシートは、吸収性コアの衣類側面および身体側面にそれぞれ隣接しておかれる。吸収性コアは、好ましくは、トップシート、バックシート、またはその両方に、従来よく知られているような取り付け手段(図1には示されていない)によって、知られているような手法で接続される。しかしながら、吸収性コアの一部またはその全体が、トップシート、バックシート、またはその両方のいずれにも取り付けられない吸収性製品の態様が考えられる。
【0054】
例えば、バックシートおよび/またはトップシートは、接着剤の均一な連続層、接着剤のパターン化された層、または接着剤の別個の線、螺旋または点の配列によって吸収性コアに、または互いにしっかりと取り付けることができる。満足であることが見出された接着剤は、セントポール、ミネソタのエイチビーフラー社(H.B.Fuller Company)により製造されHL−1258またはH−2031として市販されている。取り付け手段は、好ましくは接着剤のフィラメントのまばらなパターンネットワークであり、1986年3月4日にMinetola et al.に発行された米国特許第4,573,986号に記載されているようなものである。この文献は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。フィラメントのまばらなパターンネットワークの代表的な取り付け手段は、螺旋パターンに巻かれた接着剤フィラメントのいくつかの線を含み、それは、1975年10月7日にSprague,Jr.に発行された米国特許第3,911,173号;1978年11月22日にZwieker et al.に発行された米国特許第4,785,996号;および1989年6月27日にWereniczに発行された米国特許第4,842,666号に示されている装置および方法により説明されるようなものである。これらの特許のそれぞれは、参照として取り込まれて本明細書を構成する。あるいは、取り付け手段は、熱的結合、圧力結合、超音波結合、ダイナミックメカニカル結合(dynamic mechcanical bonds)、または他の任意の取り付け手段、または従来知られているようなこれらの取り付け手段の組み合わせを含むことができる。
【0055】
本発明の好ましい使い捨て吸収性製品は、少なくともその一部が、内部に取り込まれた酵素インヒビターを有し、より好ましくは、酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物で処理された装着者接触面を有するオムツである。本明細書において用いられる際、“オムツ”という用語は、幼児および失禁の患者により一般に装着され、装着者の胴体の下部の周りに装着される吸収性製品をさす。言い換えれば、“オムツ”という用語は、幼児用オムツ、幼児のしつけ用ズボン、成人の失禁用品などを含む。
【0056】
図1は、本発明のオムツ50の平坦な収縮されない状態(すなわち、収縮を引き起こす伸縮材が引っ張られている)における平面図であり、オムツ50の構成をより明確に示すために切り取られた構造の部分と、装着者から離れて(外側面)観測者側に向いたオムツ50の部分とを含む。図1に示されるように、オムツ50は、好ましくは、液体透過性のトップシート520、トップシート520に結合された液体不浸透性のバックシート530、トップシート520とバックシート530との間に介在する吸収性コア540を含み、吸収性コア540は、衣類側面542、身体側面544、横端546、ウエスト端548、および耳状部分549を有する。オムツ50は、好ましくは伸縮化されたレッグカフス550、および560として複合的に示される伸縮化されたウエスト部材(feature)、および570として一般に複合的に示される取り付けシステムをさらに含むことができる。
【0057】
オムツ50は、外側面52、外側面52に対向する身体側面に相当する内側面54、第1のウエスト領域56、第2のウエスト領域58、および、長手端が55で表され、端部端が57で示されるオムツ50の外側端によって画定される周縁51をもって図1に示されている。(オムツは、一対にウエスト領域と、このウエスト領域の間の股部領域とを有することによって通常説明される一方で、本出願において用語の簡素化のために、オムツ50は、股部領域の一部のように典型的に示されるオムツの部分を含む単なるウエスト領域を有するとして説明されることを、当業者は理解するであろう)。オムツ50の身体側面54は、使用中に装着者の身体に隣接して置かれるオムツ50の部分を含む。身体側面54は、少なくともトップシート520の一部と、トップシート520に接続される他の構成要素、レッグカフス550のようなもの、およびそれに対してトップシートは広がらないが、ウエスト領域560、サイドパネルなどのような任意の領域により形成される。外側面52は、装着者の身体から離れて置かれるオムツ50の部分を含む(すなわち、外側面52は、バックシート530の少なくとも一部と、バックシート530に接合される他の構成要素とによって一般に形成される)。第1のウエスト領域56および第2のウエスト領域58は、周縁51の端部端57からオムツ50の横中心線53にそれぞれ広がる。図1はまた、長手の中心線59を示している。
【0058】
図1は、トップシート520とバックシート530とが、吸収性コア540のものより一般に大きな長さおよび幅寸法を有するオムツ50の好ましい態様を示す。伸縮化されたレッグカフス550およびバックシート530は、吸収性コア540の端を越えて広がり、それによってオムツ50の周縁51を形成する。
【0059】
本発明のオムツは、多くのよく知られている形状を有することができ、その吸収性コアは本発明に適用される。典型的な形状は、1975年1月14日にBuellに発行された米国特許第3,860,003号;1992年9月29日にBuell et al.に発行された米国特許第5,151,092号;1993年6月22日にBuell et al.に発行された米国特許第5,221,274号に一般に記載されている。これらの特許は、それぞれ本明細書を構成する。本発明を容易に適応し得るもう一つのオムツの形状は、米国特許第5,554,145号に記載されており、この文献の開示は参照として取り込まれて本明細書を構成する。
【0060】
オムツ50中での使用に特に適切なトップシート520は、織物業界の当業者によく知られた方法によって、カードまたは熱的に結合される。本発明に満足のいくトップシートは、約2.2のデニールを有するステープル長ポリプロピレン繊維を含む。ここで用いられる際、“ステープル繊維長”という用語は、少なくとも約15.9mm(0.625インチ)の長さを有する繊維をさす。好ましくは、トップシートは、1平方メートル当たり約14ないし約25グラムの基準重量を有する。適切なトップシートは、ワルポール、マサチューセッツのVeratec,Inc.,a Division of International Paper CompanyによりP−8の商品名で製造されている。
【0061】
オムツ50のトップシート520は、トップシートを通る液体(例えば、尿)の迅速な移動を促進するために親水性の材料で作製されることが好ましい。トップシートが疎水性の材料で作製される場合には、液体がより迅速にトップシートを通過するように、少なくともトップシートの上側面は親水性となるように処理される。これは、身体の放出物がトップシートを通って引き出されて吸収性コアにより吸収されずに、むしろトップシートから溢れて流れ出るおそれを低減する。トップシートは、界面活性剤での処理によって親水性の傾向とすることができる。界面活性剤によりトップシートを処理するための適切な方法は、界面活性剤をトップシートにスプレーすること、および界面活性剤の中に材料を浸漬することを含む。そのような処理および親水性化のより詳細な説明は、1991年1月29日にReising,et al.に発行された米国特許第4,988,344号、および米国特許第4,988,345号に記載されており、これらは本明細書を構成する。
【0062】
あるいは、トップシートは、孔あき成形フィルムの形状とすることができ、これは、女性用の衛生吸収性製品に好ましい。孔あき成形フィルムは、体液に対して透過性であるが非吸収性であり、液体がそれを通過して戻って装着者の皮膚を再度ぬらすのを可能にする傾向が低いので有用である。したがって、身体に接触する成形フィルムの表面はドライに保たれ、それによって、身体の汚れを低減し、装着者により快適な感触を与える。適切な成形フィルムは、1975年12月30日にThompsonに発行された米国特許第3,929,135号;1982年4月13日にMullane,et al.に発行された米国特許第4,324,246号;1982年8月3日にRadel.et al.に発行された米国特許第4,342,314号;1984年7月31日にAhr et al.に発行された米国特許第4,463,045号;および、1991年4月9日にBaridに発行された米国特許第5,006,394号に記載されている。これらの特許のそれぞれは、参照として取り込まれて本明細書を構成する。特に好ましい微孔トップシートは、1986年9月2日にCurro et al.に発行された米国特許第4,609,518号、および1986年12月16日にCurro et al.に発行された米国特許第4,629,643号に記載されており、これらは本明細書を構成する。女性用衛生製品における使用のために好ましいトップシートは、上述した特許の1つ以上に記載されている成形フィルムおよびProcter&Gamble Company(シンシナティ、オハイオ)から“DRI−WEAVE(登録商標)”として市販されている。
【0063】
液体が、吸収性構造体中に流れて吸収されずに、むしろトップシートから溢れて流れるおそれを低減するために身体側面を親水性としなかった場合よりも、トップシートを通して液体をより迅速に移動させるのを助けるために、成形フィルムトップシートの身体側面は親水性とすることができる。好ましい態様において、界面活性剤は、1997年7月1日に公開されたAziz et al.の米国法定発明登録(U.S.Statutory Invention Registration)No.H1670に記載されているような成形フィルムトップシートのポリマー材料中に取り込まれる。その文献は本明細書を構成する。あるいは、トップシートの身体側面は、米国特許第4,950,254号に記載されているような界面活性剤で処理することによって親水性にすることができ、この文献は本明細書を構成する。本発明の別の態様(示していないが)において、吸収性製品は、トップシートと装着者の皮膚との間の接触を改善するための手段を具備することができる。一つの態様において、吸収性製品は伸縮材手段を具備することができ、1990年1月9日にDesMarais,et al.に発行された米国特許第4,892,536号、1991年2月5日にFreedlandに発行された米国特許第4,990,147号、および1992年12月18日にFreelandの名で出願された米国特許出願シリアルNo.07.993,198号に記載されているようなものであり、これにおいては、トップシートを持ち上げて、装着者の会陰領域との接触を改善する。もう一つの態様においては、1992年12月15日にDrier,et al.に発行された米国特許第5,171,236号に記載されているように、オムツはトップシートを持ち上げるための間隔手段を具備する。さらにもう一つの態様においては、1997年10月7日にRoe,et al.の名前で公開された米国法定発明登録H1687に記載されているように、吸収性製品は、臀部ブロックデバイスを具備して、それは装着者の臀部の溝にトップシートを持ち上げる。
【0064】
本明細書に記載されているようなオムツの好ましい態様において、バックシート530は、オムツ周縁全体の回りに約1.3cmから約6.4cm(約0.5ないし約2.5インチ)の最少距離を有して、吸収性コアを越えて広がる、幾分修正された砂時計状である。
【0065】
吸収性コア540は、オムツ50に適合する任意のサイズまたは形状とすることができる。オムツ50の一つの好ましい態様は、第1のウエスト領域に耳状の部分を有するが、第2のウエスト領域においては一般に矩形状である、幾分修正された非対称のT字状コア540を有する。本発明の方法に有用な製品の吸収性コアとしての使用のために典型的な吸収性材料は、1986年9月9日にWeisman et al.に発行された米国特許第4,610,678号;1987年6月16日にWeisman et al.に発行された米国特許第4,673,402号;1989年12月19日にAngstadtに発行された米国特許第4,888,231号、および1989年5月30日にAlemany et al.に発行された米国特許第4,834,735号に記載されている。吸収性コアは、1993年8月10日にAlemany et al.に発行された米国特許第5,234,423号;および1992年9月15日にYoung,La VonおよびTaylorに発行された米国特許第5,147,345号に詳細に記載されているような、吸収性貯蔵コアの上に位置する化学的に強化された繊維の捕捉/分配コアを含む二重コアシステムをさらに含むことができる。これらの全ての特許は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。
【0066】
好ましい態様において、オムツ50は、液体および他の身体からの放出物での汚れを改善するための伸縮化されたレッグカフス550;フィット感および汚れを改善するための伸縮性のウエスト部材(feature)560;および固定システム570をさらに含み、システムは、装着者の上にオムツをとどめるためにオムツの周辺の回りで横方向の引っ張りが維持されるように、第1のウエスト領域56と第2のウエスト領域58とが重なった形状を維持する横の囲いを形成する。オムツ50は、また、より快適で輪郭に沿ったフィット感、およびオムツ50のより効果的な使用を与える伸縮性の広がり部材を付与するために、ウエスト領域56および58に、伸縮化されたウエストバンド(図示せず)および/または伸縮化されたサイドパネル(同様に図示せず)を含んでもよい。
【0067】
伸縮化されたレッグカフス550は、複数の異なる形状で構成することができ、米国特許第3,860,003号;1990年3月20日にAziz et al.に発行された米国特許第4,909,803号;1987年9月22日にLawsonに発行された米国特許第4,695,278号;および1989年1月3日にDragooに発行された米国特許第4,795,454号に記載されているようなものを含む。これらのそれぞれの開示は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。本発明において有用な組成物で処理され、伸縮化されたレッグカフスを有する吸収性製品は、係属中の米国特許出願シリアルNo.08/766,386および08/840,039に記載されており、これらはそれぞれ1996年12月3日および1997年4月24日に出願され、その両方の開示は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。
【0068】
伸縮化されたウエスト部材は、好ましくは伸縮化されたウエストバンド(図示せず)を含み、それは複数の異なる形状で形成されてもよく、1985年5月7日にKievit et al.に発行された米国特許第4,515,595号;1991年6月25日にRobertsonに発行された米国特許第5.026,364号;および上述した1992年9月29日にBuell et al.に発行された米国特許第5,151,092号に記載されているようなものを含む。これらのそれぞれの開示は、本明細書を構成する。
【0069】
伸縮化されたサイドパネルは、複数の形状で構成することができる。オムツの耳(耳状フラップ)内に位置する伸縮化されたサイドパネルを有するオムツの例は、1989年8月15日にWood,et al.に発行された米国特許第4,857,067号;1983年5月3日にSciaraffa,et al.に発行された米国特許第4,381,781号;1990年7月3日にVan Gompel,et al.に発行された米国特許第4,938,753号;および1992年9月29日にBuell et al.に発行された米国特許第5,151,092号に記載されており、これらのそれぞれの開示は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。
【0070】
典型的な固定システム570は、1989年7月11日にScrippsに発行された米国特許第4,846,815号;1990年1月16日にNestegardに発行された米国特許第4,894,060号;1990年8月7日にBattrellに発行された米国特許第4,946,527号;1974年11月19日にBuellに発行された米国特許第3,848,594号;1987年5月5日にHirotsu et al.に発行された米国特許第4,662,875号;および1992年9月29日にBuell et al.に発行された米国特許第5,151,092号に記載されており;これらのそれぞれの開示は、本明細書を構成する。
【0071】
オムツ50は、オムツのウエスト領域の一方、好ましくは第2のウエスト領域58を装着者の背中の下にあてて、もう一方のウエスト領域、好ましくは第1のウエスト領域56が装着者の身体の前にわたって位置するように、オムツの残りの部分を装着者の脚の間に引き込むことによって、好ましくは適用される。固定システムは、その後、横の囲いをもたらすために適用される。
【0072】
もちろん、任意の吸収性製品のデザインは、以下に説明されるように、酵素インヒビターおよび/または、製品の装着の間にインヒビターを装着者の皮膚に移動させるデリバリーシステムを含むために本発明に用いることができることが理解されるであろう。上述した説明は、単に例示の目的のみである。
【0073】
本発明は、また、酵素インヒビターを含む吸収性製品としてトレーニングパンツにも用いることができる。“トレーニングパンツ”という用語は、ここで用いられる際、固定された側部と脚開口部とを有する、小児または大人の装着者のための使い捨て衣類をさす。トレーニングパンツ(“プルオン”製品とも従来呼ばれる)は、脚開口部に装着者の脚を挿入し、装着者の胴の下部の周りにトレーニングパンツをすべらせることによって装着者につけられる。適切なトレーニングパンツは、1993年9月21日にHasse,et al.に発行された米国特許第5,246,433号、1996年10月29日にBuell et al.に発行された米国特許第5,569,234号、1990年7月10日にVan Gompel et al.に発行された米国特許第4,490,464号、および1992年3月3日にNomura et al.に発行された米国特許第5,092,861号に記載されており、これらのそれぞれの開示は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。
【0074】
本発明における使用のためのもう一つの使い捨て吸収性製品は、失禁用製品である。“失禁用製品”という用語は、パッド、下着(ベルトなどのような同様のタイプの吊りシステムにより適所に保たれるパッド)、吸収性製品のための挿入物、吸収性製品のための容量ブースター(booster)、ブリーフ、ベッドパッドなどのようなもので、成人または他の失禁の人のいずれによって装着されるかに拘わらない同様のものをさす。適切な失禁用製品は、1981年3月3日にStrickland,et al.に発行された米国特許第4,253,461号;Buellに発行された米国特許第4,597,760号および同第4,597,761号;上述した米国特許第4,704,115号;Ahr,et al.に発行された米国特許第4,909,802号;1990年10月23日にGispon,et at.に発行された米国特許第4,964,860号;および1994年4月19日にNoel,et al.に発行された米国特許第5,304,161号に記載されている。これらの文献のそれぞれの記載は、本明細書を構成する。
【0075】
本発明における使用のためのもう一つの使い捨て吸収性製品は、生理用ナプキンのような女性用衛生製品である。適切な女性用衛生製品は、1985年12月3日にSwanson et al.に発行された米国特許第4,556,146号;1993年4月27日にVan Tilbergに発行された米国特許第4,589,876号;1997年8月18日にVan Tilburgに発行された米国特許第4,687,478号;1990年8月21日にOsborn,IIIに発行された米国特許第4,950,264号;1991年4月23日にOsborn,IIIに発行された米国特許第5,009,653号;1993年12月7日にVan Tilburgに発行された米国特許第5,267,992号;1995年2月14日にLavash et al.に発行された米国特許第5,389,094号;1995年5月9日にRoach et al.に発行された米国特許第5,413,568号;1995年10月24日にEmenaker et al.に発行された米国特許第5,460,623号;1996年2月6日にVan Tilburgに発行された米国特許第5,489,283号;1996年10月29日にEmenaker et al.に発行された米国特許第5,569,231号;および1997年4月15日にBamberに発行された米国特許第5,620,430号に記載されており、これらのそれぞれの開示は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。
【0076】
IV.酵素抑制評価
酵素活性、および酵素活性の抑制についての標準生体外(in vitro)評価は、よく知られている。これらの試験を行なうために用いられる試薬は、一般的に市販されている。一般に、単純なシステムは、酵素特定基質を含み、それは、酵素により加水分解された際に着色された生成物を生じる。酵素の活性は、所定の時間にわたる着色された生成物の発生の程度(すなわち、色変化の速度)として分光分析法により測定される。酵素活性の抑制は、インヒビターが存在している場合の同等の時間にわたる色変化の速度の測定可能な減少として示される。以下は、a)糞便中に存在すると知られている精製された酵素に対する、およびb)糞便それ自体の酵素活性に対する酵素インヒビターの抑制活性を決定するために用いられる代表的な方法である。しかしながら、当業者に知られているような、他の方法、他の基質、他のインヒビターなどのようなものを、広い範囲の糞便酵素に対して活性を試験するために用いることができるので、これらの方法は限定されることが意図されない。
【0077】
以下の代表的な精製されたプロテアーゼ(Purified Protease)評価、糞便プロテアーゼ(Fecel Protease)評価、精製されたリパーゼ(Purified Lipase)評価、糞便リパーゼ(Fecel Lipase)評価、精製されたウレアーゼ(Purified Urease)評価、糞便ウレアーゼ(Fecel Urease)評価、精製されたアミラーゼ(Purified Amylase)評価、および糞便アミラーゼ(Fecel Amylase)評価のそれぞれについて、試験される各インヒビターについてのIC50は、以下の式にしたがって算出することができる。
【0078】
IC50=[I]/[(v/vi)−1]、
ここで、[I]は試験されるインヒビターの濃度、vはインヒビターが存在しない場合の基質分裂の速度、およびviはインヒビターが存在する場合の基質分裂の速度である。
【0079】
方法において、vおよびviは、与えられた波長/時間(例えば、分)における吸光度(光学密度OD)の変化として測定される。
【0080】
A.精製されたプロテアーゼ法
1.精製されたトリプシン
精製されたトリプシンに対するプロテアーゼインヒビターの有効性を試験するために、0.05mLの架空のインヒビターとトリプシン緩衝剤(50mM TRIS、20mLのCaCl2、pH8.2)中の32nMトリプシン(例えば、シグマ(Sigma)、セントルイス、ミズーリー、カタログナンバーT6424)0.125mLを、マイクロキュベットに加える。キュベットは、25℃で10分間培養される。この混合物に対して、トリプシン緩衝剤中の基質(4mMのChz−アルジミン−p−ニトロアニド、例えば、シグマ、セントルイス、ミズーリー、カタログno.C4893)を0.025mL、キュベットに加え、混合して、405nmでの吸光度を25℃で10分間測定する。インヒビターの存在下での基質分裂の速度(vi)は、時間に対する405nmでの吸光度のプロットの傾きである。架空のインヒビターを用いない以外は、同様の手順が繰り返される。インヒビターが存在しない場合の基質分裂の速度(v)は、時間に対する405nmでの吸光度に関連するプロットの傾きである。速度、vi、およびv、およびインヒビター濃度[I]は、上で表わされた等式にしたがってIC50を算出するために用いられる。
【0081】
2.精製されたキモトリプシン
精製されたキモトリプシンに対するプロテアーゼインヒビターの有効性を試験するために、架空のインヒビターを0.05mLと、キモトリプシン緩衝剤(50mMのTRIS、10mMのCaCl2、pH7.6)中の19nMキモトリプシン(例えば、シグマ、セントルイス、ミズーリー、カタログno.C8946)0.125mLとを、マイクロキュベットに加える。キュベットは、25℃で10分間培養される。この混合物に対して、キモトリプシン緩衝剤中の基質(0.6mMのN−Succ−Ala−Ala−Pro−Pre−p−ニトロアニド、例えば、シグマ、セントルイス、ミズーリー、カタログno.S7388)を0.025mL、キュベットに加え、混合して、405nmでの吸光度を25℃で10分にわたって測定する。インヒビターの存在下での基質分裂の速度(vi)は、時間に対する405nmでの吸光度のプロットの傾きである。架空のインヒビターを用いない以外は、同様の手順が繰り返される。インヒビターが存在しない場合の基質分裂の速度(v)は、時間に対する405nmでの吸光度に関連するプロットの傾きである。速度、vi、およびv、およびインヒビター濃度[I]は、上で表わされた等式にしたがってIC50を算出するために用いられる。
【0082】
3.精製されたロイシンアミノペプチダーゼ
精製されたロイシンアミノペプチターゼ(LAP)に対するプロテアーゼインヒビターの有効性を試験するために、LAP緩衝剤(50mMのリン酸ナトリウム、pH7.2)中の0.06U/mLのLAP(例えば、シグマ、セントルイス、ミズーリー、カタログno.L5006)0.0125mLを、マイクロキュベットに加える。キュベットは、25℃で10分間培養される。この混合物に対して、LAP緩衝剤中の基質(2.4mMのL−ロイシン−p−ニトロアニリン、例えば、シグマ、セントルイス、ミズーリー、カタログno.L9125)を0.025mLキュベットに加え、混合して、405nmでの吸光度を25℃で10分にわたって測定する。インヒビターの存在下での基質分裂の速度(vi)は、時間に対する405nmでの吸光度のプロットの傾きである。架空のインヒビターを用いない以外は、同様の手順が繰り返される。インヒビターが存在しない場合の基質分裂の速度(v)は、時間に対する405nmでの吸光度に関連するプロットの傾きである。速度、vi、およびv、およびインヒビター濃度[I]は、上で表わされた等式にしたがってIC50を算出するために用いられる。
【0083】
B.特定の糞便プロテアーゼ法
以下は、糞便プロテアーゼ法(Fecal Protease Methods)での使用に適切な糞便のサンプルを得るための方法の一般的な説明である。しかしながら、当業者は、特に説明なしに、以下に列挙される特定の糞便プロテアーゼ法(すなわち、リパーゼ、ウレアーゼ、およびアミラーゼ)の任意での使用に適切な糞便の適切なサンプルを得るための方法に適用できるであろう。
【0084】
貯められたサンプル糞便がプロテアーゼ抑制活性を評価するための要求酵素活性を示すことを保証する陽性の制御を確かめるために、以下の手順は、糞便プロテアーゼ法のそれぞれについて行なわれる。貯められた幼児の糞便(少なくとも5つのサンプル)は、尿および汚染物質を含まないように集められ、水と混合されて重量による(w/w)混合物(例えば、1:50w/w)を得る。この混合物は、その後、完全に混合されて、均質化または音波粉砕によって均一な懸濁物を得る。貯められた糞便懸濁物は、以下に説明されるようなプロテアーゼ活性の原料として用いられ、インヒビターなしの場合に、1分当たり0.005OD405ないし1分あたり0.020OD405の範囲の基質転換率を示すであろう。(また、完全な直線性を保証するために、最終吸光度は1.5OD405ユニットを決して越えないべきである。)貯められた幼児の糞便の吸光度がこの範囲から外れる場合には、架空プロテアーゼインヒビターについてのIC50値を正確に決定することができない。しかしながら、酵素活性の範囲は、それぞれの酵素についての希釈因子を増加または減少させることによって、調節することができる。これが不可能な場合には、異なる群の被験者を用いて、サンプル貯留を得るべきである。
【0085】
1.糞便トリプシン活性
糞便中のトリプシン活性に対するプロテアーゼインヒビターの有効性を試験するために、インヒビターおよびトリプシン緩衝剤(50mMのTRIS、20mMのCaCl2、pH8.2)をキュベットに加えて、0.8mLの最終体積を得る。この混合物に対し、0.1mLの基質(3mMのCbz−アルジニン−p−ニトロアニリド)をキュベットに加える。キュベットは反転により混合し、25℃で5分間培養する。糞便懸濁物の0.1mLの体積をキュベットに加えて、405nmにおける吸光度と490nmにおける吸光度との差を25℃で5分にわたって測定する。(490nmにおける吸光度は、粒子状の糞便物質に起因するバックグラウンド吸光度(すなわち、干渉)のための補正ファクターである。)インヒビターなしの場合の基質分裂の速度(vi)は、時間に対する過剰の吸光度(即ち、405nmにおける吸光度と490nmにおける吸光度との差)のプロットの傾きである。架空のインヒビターを用いない以外は、同様の手順が繰り返される。インヒビターが存在する場合の基質分裂の速度(v)は、時間に対する過剰吸光度のプロットの傾きである。速度、viおよびv、およびインヒビター濃度[I]は、上で表わされた式にしたがってIC50を算出するために用いられる。
【0086】
2.糞便キモトリプシン活性
糞便中のキモトリプシン活性に対するプロテアーゼインヒビターの有効性を試験するために、インヒビターおよびキモトリプシン緩衝剤(50mMのTRIS、10mMのCaCl2、pH7.6)をキュベットに加えて、0.92mLの最終体積を得る。この混合物に対し、0.04mLの基質(1.25mMのN−Succ−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリド)をキュベットに加える。キュベットは反転により混合し、25℃で5分間培養する。糞便懸濁物の0.04mLの体積をキュベットに加えて、405nmにおける吸光度と490nmにおける吸光度との差を25℃で5分にわたって測定する。インヒビターなしの場合の基質分裂の速度(vi)は、時間に対する過剰の吸光度(すなわち、405nmにおける吸光度と490nmにおける吸光度との差)のプロットの傾きである。架空のインヒビターを用いない以外は、同様の手順が繰り返される。インヒビターが存在する場合の基質分裂の速度(v)は、時間に対する過剰吸光度のプロットの傾きである。速度、viおよびv、およびインヒビター濃度[I]は、上で表わされた式にしたがってIC50を算出するために用いられる。
【0087】
3.糞便LAP活性
糞便中のLAP活性に対するプロテアーゼインヒビターの有効性を試験するために、インヒビターおよびLAP緩衝剤(50mMのリン酸ナトリウム、pH7.2)をキュベットに加えて、0.95mLの最終体積を得る。この混合物に対し、0.03mLの基質(6mMのL−ロイシン−p−ニトロアニリド)をキュベットに加える。キュベットは反転により混合し、25℃で5分間培養する。糞便懸濁物の0.02mLの体積をキュベットに加えて、405nmにおける吸光度と490nmにおける吸光度との差を25℃で5分にわたって測定する。インヒビターなしの場合の基質分裂の速度(vi)は、時間に対する過剰の吸光度(すなわち、405nmにおける吸光度と490nmにおける吸光度との差)のプロットの傾きである。架空のインヒビターを用いない以外は、同様の手順が繰り返される。インヒビターが存在する場合の基質分裂の速度(v)は、時間に対する過剰吸光度のプロットの傾きである。速度、viおよびv、およびインヒビター濃度[I]は、上で表わされた式にしたがってIC50を算出するために用いられる。
【0088】
上で述べた、精製されたプロテアーゼおよび糞便プロテアーゼ評価を用いて、本発明の吸収性製品に用いられる代表的なプロテアーゼインヒビターのプロテアーゼ抑制活性を測定し、試験の結果を表1にまとめる。
【0089】
【表1】
Figure 0004672140
【0090】
表1に示されるように、代表的な化合物のそれぞれは、精製されたプロテアーゼおよび/または用いられる糞便プロテアーゼ法により試験されるプロテアーゼの少なくとも1種を抑制する。
【0091】
D.精製されたリパーゼ法
リパーゼインヒビター有効性を試験するために、架空のインヒビターを0.05mLと、1mMのCaCl2(pH8.0)を含有する50mMのTRIS緩衝剤中の160mMパンクレアチンリパーゼ(例えば、シグマ、セントルイス、ミズーリーカタログナンバーL0382)を0.125mLとを、マイクロキュベットに加える。キュベットは、25℃で10分間培養される。この混合物に対して、基質(1.25mMのp−ニトロフェノールカプリレート、例えば、シグマ、セントルイス、ミズーリー、カタログno.N0752)を0.025mL、キュベットに加えて、さらに5分間培養する。405nmにおける吸光度は、25℃で10分にわたって測定される。インヒビターの存在下での基質分裂の速度(vi)は、時間に対する405nmでの吸光度のプロットの傾きである。架空のインヒビターを用いない以外は、同様の手順が繰り返される。インヒビターが存在しない場合の基質分裂の速度(v)は、時間に対する405nmでの吸光度に関連するプロットの傾きである。速度、vi、およびv、およびインヒビター濃度[I]は、上で表わされた等式にしたがってIC50を算出するために用いられる。
【0092】
E.糞便のリパーゼ活性
糞便中のリパーゼ活性に対するリパーゼインヒビターの有効性を試験するために、インヒビターおよびリパーゼ緩衝剤(1mMのCaCl2を含有する50mMのTRIS緩衝剤、pH8.0)をキュベットに加えて、0.8mLの最終体積を得る。この混合物に対し、0.1mLの基質(1.25mMのp−ニトロフェノールカプリレート)をキュベットに加える。キュベットは反転により混合し、25℃で5分間培養する。糞便懸濁物の0.1mLの体積をキュベットに加えて、405nmにおける吸光度と490nmにおける吸光度との差を25℃で5分にわたって測定する。(490nmにおける吸光度は、粒子状の糞便物質に起因するバックグラウンド吸光度(すなわち、干渉)のための補正ファクターである。)インヒビターなしの場合の基質分裂の速度(vi)は、時間に対する過剰の吸光度(即ち、405nmにおける吸光度と490nmにおける吸光度との差)のプロットの傾きである。架空のインヒビターを用いない以外は、同様の手順が繰り返される。インヒビターが存在する場合の基質分裂の速度(v)は、時間に対する過剰吸光度のプロットの傾きである。速度、viおよびv、およびインヒビター濃度[I]は、上で表わされた式にしたがってIC50を算出するために用いられる。
【0093】
F.精製されたウレアーゼ活性
ウレアーゼインヒビターの有効性を試験するために、架空のインヒビターを0.05mLと、45mMのリン酸ナトリウム緩衝剤(pH6.8)中の0.08U/mL ジャックビーン(Jack Bean)ウレアーゼ(シグマカタログU2125)0.125mLとを、マイクロキュベットに加える。キュベットは、25℃で10分間培養される。この混合物に対して、基質(300mMのウレア、例えば、シグマ U0631)を0.025mL、キュベットに加え、さらに5分間培養する。アンモニアの遊離は、市販のアンモニア検出用具(シグマダイアノスティックス(Sigma Diagnostics)、セントルイス、ミズーリー、プロセデュー(Procedure)171)を用いて迅速に決定される。
【0094】
G.糞便のウレアーゼ活性
糞便中のウレアーゼ活性に対するウレアーゼインヒビターの有効性を試験するために、インヒビターおよびウレアーゼ緩衝剤(45mMのリン酸ナトリウム、pH6.8)をキュベットに加えて、0.8mLの最終体積を得る。この混合物に対し、0.1mLの基質(375mMのウレア)をキュベットに加える。キュベットは反転により混合し、25℃で5分間培養する。糞便懸濁物の0.1mLの体積をキュベットに加えて混合し、さらに5分間培養する。アンモニアの遊離は、市販のアンモニア検出用具(シグマダイアノスティックス、セントルイス、ミズーリー、プロセデュー171)を用いて迅速に決定される。
【0095】
H.精製されたアミラーゼ活性
アミラーゼ活性は、シグマ診断手順(Sigma Diagnostics Procedure)577を用いて決定される。アミラーゼインヒビターの有効性を試験するために、架空のインヒビターを0.010mLと、ヒトのサリバリーα−アミラーゼ(シグマ#A0521;シグマダイアグノスティックス、手順577により測定された際に、100ないし2000U/L)は、水中でキュベットに加える。キュベットは、37℃で10分間培養される。この混合物に対して、1.00mLの基質をキュベットに加えて、混合物はさらに2分間培養される。405nmにおける吸光度は、37℃で2分にわたって測定される。インヒビターなしの基質分裂の速度(vi)は、時間に対する405nmでの吸光度のプロットの傾きである。架空のインヒビターを用いない以外は、同様の手順が繰り返される。インヒビターが存在する場合の基質分裂の速度(v)は、時間に対する405nmにおける吸光度のプロットの傾きである。速度、viおよびv、およびインヒビター濃度[I]は、上で述べられた等式にしたがってIC50を算出するために用いられる。
【0096】
I.糞便のアミラーゼ活性
アミラーゼ活性は、シグマ診断手順(Sigma Diagnostics Procedure)577を用いて決定される。糞便中のアミラーゼ活性に対するアミラーゼインヒビターの有効性を試験するために、架空のインヒビターを0.010mLと、0.010mLの糞便懸濁物(シグマダイアグノスティックス、手順577により測定された際に、100ないし2000U/L)は、キュベットに加える。キュベットは、37℃で10分間培養される。この混合物に対して、1.00mLのアミラーゼ基質をキュベットに加えて、混合物はさらに2分間培養される。405nmにおける吸光度と490nmにおける吸光度との差は、37℃で2分にわたって測定される。インヒビターなしの基質分割の速度(vi)は、時間に対する405nmでの吸光度のプロットの傾きである。架空のインヒビターを用いない以外は、同様の手順が繰り返される。インヒビターが存在する場合の基質分割の速度(v)は、時間に対する405nmにおける吸光度のプロットの傾きである。速度、viおよびv、およびインヒビター濃度[I]は、上で述べられた等式にしたがってIC50を算出するために用いられる。
【0097】
V.スキンケア組成物
本発明の吸収性製品における使用に適切なスキンケア組成物は、1997年9月10日に出願された米国特許出願シリアルナンバー08/926,532および同08/926,533;1997年3月4日に発行された米国特許第5,607,760号;1997年3月11日に発行された米国特許第5,609,587号;1997年6月3日に発行された米国特許第5,635,191号;および1997年7月1日に発行された米国特許第5,643,588号に記載されている。これらのそれぞれの開示は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。示されるように、スキンケア組成物は、通常の接触、装着者の動きおよび/または身体の熱によって、処理された製品の装着者の皮膚に移動する。そのような、酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物の移動は、装着者への製品の適用の際に始まって、装着の期間にわたって続く。こうして、酵素インヒビターは、身体放出物で汚れる前に装着者の皮膚に一般的に存在する。
【0098】
最少のインヒビター濃度の酵素インヒビターを装着者の皮膚に運ぶための媒介物としての機能に加えて、酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物は、また、好ましくは、例えば、皮膚への糞便の付着を低減する(例えば、糞便物質の清浄の容易さを向上させるための)成分、皮膚/糞便バリア機能を与える(例えば、糞便の付着を防止するために皮膚を覆うための)成分を含有する。その一方で、こうした成分は液体に対して比較的不透過性であるが、蒸気に対して透過性であり、あるいは、皮膚に対する他の治療的利点(例えば、皮膚の柔らかさを完全し、皮膚の健康状態を維持または改善する)を与える。スキンケア組成物は、種々の状態とすることができ、エマルジョン、ローション、クリーム、軟膏、膏薬、懸濁液、カプセル、ジェルなどのようなものを含むが、限定されない。
【0099】
効果的な濃度の酵素インヒビターを長時間にわたって吸収性製品を介して皮膚に運ぶために、製品の1つ以上の装着者接触面に塗布されるまたは移動するスキンケア組成物の効果的な量は、たいていは、用いられる特定の組成物に依存するであろう。吸収性製品の装着者接触面の少なくとも一部における組成物の量は、好ましくは約0.05mg/in2(0.0078mg/cm2)ないし約80mg/in2(12mg/cm2)、より好ましくは約1mg/in2(0.16mg/cm2)ないし約40mg/in2(6mg/cm2)、さらにより好ましくは約4mg/in2(0.6mg/cm2)ないし約26mg/in2(4mg/cm2)の範囲であろう。しかしながら、これらの範囲は、例示のためのみであり、組成物の特性が、効果的な濃度の酵素インヒビターを輸送するために適用されなければならないレベルに影響する可能性があること、および所望のレベルは、本発明の開示を鑑みてルーチン的な実験により確かめられることを、当業者は認識するであろう。
【0100】
吸収性製品に適用されるスキンケア組成物の量は、本発明の重要な局面である一方、より重要なものは、一つ以上の処理された製品の使用中に装着者の皮膚に運ばれる組成物の量である。皮膚に移ばれる酵素インヒビター含有組成物の量は、用いられる組成物の特性および酵素インヒビターの有効性にある程度依存するものの、酵素インヒビターの最少の抑制濃度を与えつつ、比較的少ない量が皮膚に運ばれる。これは、例1に記載されているような好ましい組成物について特に当てはまるであろう。
【0101】
約3時間の間(典型的な日中の装着時間)に装着される1つの処理された製品の使用中に装着者に移動するスキンケア組成物のレベルに関しては、特に、例1に記載されているような好ましいスキンケア組成物について、好ましくは少なくとも約0.01mg/in2(0.0016mg/cm2)、より好ましくは少なくとも約0.05mg/in2(0.078mg/cm2)、さらにより好ましくは少なくとも約0.1mg/in2(0.016mg/cm2)の組成物が、3時間の装着期間にわたって皮膚に移動する。典型的に、処理された一つの製品によって移動する組成物の量は、3時間の使用期間の間にわたって、約0.01mg/in2(0.0016mg/cm2)ないし約5mg/in2(0.78mg/cm2)、より好ましくは約0.05mg/in2(0.0078mg/cm2)ないし約3mg/in2(0.47mg/cm2)、さらにより好ましくは約0.1mg/in2(0.016mg/cm2)ないし約2mg/in2(0.31mg/cm2)であろう。
【0102】
処理された製品の、24時間の期間のような連続した使用(言い換えれば、交換は通常の使用パターンに一致して起こり、これは、1日の間に3から4時間ごとに交換すること、および夜間の睡眠前の新たな製品を典型的に含む)について、好ましくは少なくとも約0.03mg/in2(0.0047mg/cm2)、より好ましくは少なくとも約0.1mg/in2(0.016mg/cm2)、さらにより好ましくは少なくとも約0.3mg/in2(0.047mg/cm2)の組成物が24時間にわたって装着者の皮膚に移動する。典型的に、処理された製品がそれぞれの交換時において適用される場合、24時間後に移ばれる組成物の量は、約0.03mg/in2(0.0047mg/cm2)ないし約18mg/in2(2.79mg/cm2)、より典型的には約0.1mg/in2(0.016mg/cm2)ないし約10mg/in2(1.55mg/cm2)、さらにより典型的には約0.3mg/in2(0.047mg/cm2)ないし約6mg/in2(0.93mg/cm2)であろう。処理された製品の装着中に皮膚に運ばれるスキンケア組成物の量を決定するための方法は、以下に説明される。
【0103】
本発明にしたがって皮膚に運ばれる酵素インヒビター含有スキンケア組成物に有用な多くの材料が存在することが認識され、安全で効果的なスキンケア剤であると思われてきたそれらは、本発明における使用のために論理にかなった材料である。そのような材料は、アメリカ合衆国連邦食料医薬品局(FDA)の“一般市販薬の使用のための皮膚保護薬品における暫定的最終モノグラフ”(Tentative Final Monograph on Skin Protectant Drug Products for Over−the−Counter Human Use)(21C.F.R.§347)により定義されているようなカテゴリーIを含み、現在、アラントイン(allantoin)、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、カカオ脂、ジメチコン、タラ肝油(組み合わせで)、グリセリン、カオリン、ワセリン、ラノリン、ミネラルオイル、鮫油、白色ワセリン、タルク、トピカルスターチ(topical starch)、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛などのようなものを含む。他の潜在的に有用な材料は、アメリカ合衆国連邦食料医薬品局(FDA)の“一般市販薬の使用のための皮膚保護薬品における暫定的最終モノグラフ”(21C.F.R.§347)により定義されているようなカテゴリーIIIを含み、現在、生酵母菌誘導体、アルジオキサ(aldioxa)、酢酸アルミニウム、微孔質セルロース、コレカルシフェロール、コロイダルオートミール、システイン塩酸塩、デキスパンテノール、ペルビアン(Peruvian)バルサムオイル、プロテイン加水分解物、ラセミックメチオニン(racemic methionine)、ビカーボネートナトリウム、ビタミンAなどのようなものを含む。
【0104】
FDAのモノグラフに挙げられたスキンケア成分の多くは、現在市販されているスキンケア製品、AおよびD(登録商標)オイントメント(Ointment)、ワセリン(Vaseline)(登録商標)ペトレウムジェリー(Petroleum Jelly)、デシティン(Desitin)(登録商標)ダイアパーラッシュオイントメント(Diaper Rash Ointment)およびデイリーケア(Daily Care)(登録商標)軟膏、ゴールドボンド(Gold Bond)(登録商標)メディケイテッドベイビーパウダー(Medicated Baby Powder)、アクアフォー(Aquaphor)(登録商標)ヒーリングオイントメント(Healing Ointment)、ベイビーマジック(Baby Magic)(登録商標)ベイビーローション(Baby Lotion)、ジョンソンズウルトラセンシティブ(Johnson’s Ultra Sensistive)(登録商標)ベイビークリーム(Baby Cream)などに用いることができる。効果的な濃度の酵素インヒビターは、これらの市販の製品の任意のものに含有させることができ、吸収性製品に適用して、本発明における使用のための処理された製品を得ることができる。
【0105】
以下にさらに述べるように、装着者の皮膚に酵素インヒビターを運ぶために有用なスキンケア組成物は、室温においては比較的動かず、製品の装着者接触面に集中され、体温で装着者に容易に移動でき、過酷な保存条件のもとで完全に液体ではないような溶融プロファイルを有することが好ましいが、必ずしも必要ではない。この点に関して、組成物は、通常の接触、装着者の動き、および/または身体の熱によって少なくとも部分的に皮膚に移動ができる。組成物は、製品の装着者接触面で実質的に移動しないことが好ましいので、比較的低いレベルの組成物が、所望のスキンケア利益を与えるために必要とされる。さらに、特別なバリアまたは包装材料は、本発明の方法に有用な処理された製品の包装に必要とされないであろう。
【0106】
好ましい態様において、本発明に有用なスキンケア組成物は、オイル中に水を含む(water−in−oil)エマルジョンであり、これにおいて酵素インヒビターは、水相に存在する。しかしながら、スキンケア組成物自体は、20℃、すなわち室温において固体、または、より多くの場合には半固体である。“半固体”という用語によって、疑似塑性または塑性液体の特色をよく示すレオロジーを有する組成物が意味される。剪断が適用されない場合、組成物は半固体の外観を有することができるが、剪断速度が増加するにしたがって流れることができる。このことは、組成物は主として固体成分を含む一方、それは、少量の液体成分もまた含むという事実に起因する。好ましくは、本発明の酵素インヒビター含有組成物は、約1.0×106センチポアズから約1.0×108センチポアズの間のゼロ剪断(zero shear)粘度を有する。より好ましくは、ゼロ剪断粘度は、約5.0×106センチポアズないし約5.0×107センチポアズの間である。本明細書において用いられる際、“ゼロ剪断粘度”という用語は、プレートアンドコーン(plate and cone)粘度計(適切な装置は、ニューキャッスル、デラウェアのティーエーインストゥルメンス(TA Instruments)からモデルナンバーCSL 100として入手可能である)を用いて測定された非常に低い剪断速度(例えば1.0sec-1)において測定された粘度をさす。高融点成分(以下に示すような)以外の手段を、そのような組成物について測定される同様の粘度を与えるために用いることができることを、当業者は認識するであろう。そのような手段は、そのような組成物について粘度に対する剪断測度のプロットを、約20℃の温度におけるゼロの剪断速度へ外挿することによって測定することができる。
【0107】
好ましい組成物は、使用前に吸収性製品内への組成物の移動を最小限にするために、室温において少なくとも半固体である。さらに、組成物は、好ましくは、潜在的な“ストレスの多い(stressful)”保存条件を越える最終融点(100%液体)を有し、それは45℃(例えば、アリゾナでの倉庫、フロリダでの車のトランクなど)より高くすることができる。こうした溶融特性を有する典型的な組成物は、米国特許第5,643,588号、米国特許第5,607,760号、米国特許第5,609,587号および米国特許第5,635,191号に詳細に記載されており、これらの文献のそれぞれの開示は、参考として取り込まれて本明細書を構成する。具体的には、好ましい組成物は、以下の溶融プロファイルを有するであろう。
【0108】
【表2】
Figure 0004672140
【0109】
室温で固体または半固体であることによって、酵素インヒビターを含有する好ましい組成物は、それらが適用される製品の望ましくない場所に著しい程度まで流れて移動するという傾向を有しない。このことは、所望の治療的で、保護的なおよび/またはコンディショニングの利点を与えるために、より少ないスキンケア組成物が必要とされることを意味する。
【0110】
好ましい組成物の不動性を高めるために、処方された組成物の粘度は、望まれない位置まで製品の中に流れることを防止できるように、できるだけ高くするべきである。残念なことに、ある場合には、より高い粘度は装着者の皮膚への組成物の移動を妨げるかもしれない。それゆえ粘度は、製品の表面に集中する組成物を保つために充分に高いが、装着者の皮膚への移動を妨げるほど高くないように、バランスが達成されるべきである。組成物についての適切な粘度は、回転粘度計(適切な粘度計は、メルローズパーク、イリノイのラブラインインスツルメンツ(Lab Line Instruments)からモデル(Model)4537として入手することができる)を用いた60℃における測定で、典型的には約5ないし約500センチポアズ、好ましくは約5ないし約300センチポアズ、より好ましくは約5ないし約100センチポアズである。粘度計は、ナンバー2のスピンドルを用いて60rpmで操作される。
【0111】
酵素インヒビターから導かれる利益に加えて、治療的および/または皮膚の保護的利点を与えるために仕組まれた組成物について、これらの組成物に有用な活性体(active)は、1種またはこれ以上の皮膚保護剤(protectants)または軟化剤である。本明細書において用いられる際、“軟化剤”という用語は、ぬれや刺激に対して皮膚を保護し、皮膚を滑らかにし、和らげ、柔軟にし、覆って、潤滑にし、水分を与え、保護するおよび/または清浄にする材料である。(上で列挙されたモノグラフの活性体のいくつかは、本明細書において用いられる用語としての“軟化剤”であることが認識されるであろう)。好ましい態様において、これらの軟化剤は、室温すなわち20℃において塑性、または液体粘稠度のいずれかを有するであろう。
【0112】
本発明において有用とされる代表的な軟化剤は、次のものを含むが限定されない:すなわち、鉱油ベースの軟化剤;スクロースエステル脂肪酸;ポリエチレングリコールおよびその誘導体;潤滑剤;脂肪酸エステルタイプ;アルキルエトキシレートタイプ;脂肪酸エステルエトキシレート;脂肪アルコールタイプ;ポリシロキサンタイプ;プロピレングリコールおよびその誘導体;グリセリンおよびその誘導体であり、C12〜C28脂肪酸のグリセリド、アセトグリセリド、およびエトキシル化されたグリセリドを含む;トリエチレングリコールおよびその誘導体;鯨ロウまたは他のワックス;脂肪酸;脂肪アルコールエーテル、特にステアリン酸のようにその脂肪鎖に12ないし28の炭素原子を有するもの;プロポキシ化された脂肪アルコール;ポリヒドロキシアルコールの他の脂肪エステル;ラノリンおよびその誘導体;カオリンおよびその誘導体;上で列挙されたモノグラフのスキンケア剤の任意のもの;またはこれらの軟化剤の混合物である。適切な鉱油ベースの軟化剤は、16ないし32の炭素原子の鎖長を有する炭化水素、またはこうした炭化水素の混合物を含む。このような鎖長を有する鉱油ベースの炭化水素は、ミネラルオイル(“液体ワセリン”としても知られている)およびワセリン(“ミネラルワックス”、“鉱油ゼリー”および“ミネラルゼリー”としても知られている)を含む。ミネラルオイルは、16ないし20の炭素原子を有する炭化水素を含む、粘性のより小さい混合物を通常さす。ワセリンは、16ないし32の炭素原子を有する炭化水素を含む、粘性のより大きな混合物を通常さす。ワセリンおよびミネラルオイルは、本発明の組成物のための特に好ましい軟化剤である。
【0113】
適切な脂肪酸エステルタイプの軟化剤は、C12〜C28脂肪酸、好ましくはC16〜C22の飽和脂肪酸と、短鎖(C1〜C8、好ましくはC1〜C3)の一価アルコールとから誘導されたものを含む。そのようなエステルの典型的な例は、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、およびそれらの混合物を含む。また、適切な脂肪酸エステル軟化剤は、長鎖の脂肪アルコール(C12〜C28、好ましくはC12〜C16)と短鎖の脂肪酸、例えば、乳酸とから誘導することができ、乳酸ラウリルおよび乳酸セチルのようなものである。
【0114】
適切なアルキルエトキシレートタイプの軟化剤は、約2ないし約30の平均エトキシ化度を有するC12〜C22の脂肪アルコールエトキシレートを含む。好ましくは、脂肪アルコールエトキシレート軟化剤は、ラウリル、セチル、およびステアリルエトキシレート、およびその混合物からなる群から選択され、約2ないし約23の範囲の平均エトキシ化度を有する。そのようなアルキルエトキシレートの典型的な例は、ラウレース(laureth)−3(3の平均エトキシ化度を有するラウリルエトキシレート)、ラウレース−23(23の平均エトキシ化度を有するラウリルエトキシレート)、セテース(ceteth)−10(10の平均エトキシ化度を有するセチルアルコールエトキシレート)およびステアレース(steareth)−10(10の平均エトキシ化度を有するステアリルアルコールエトキシレート)を含む。用いられる場合、これらのアルキルエトキシレート軟化剤は、ワセリンのような鉱油ベースの軟化剤と組み合わせて典型的に用いられ、鉱油ベースの軟化剤に対するアルキルエトキシレート軟化剤の重量比は、約1:1ないし約1:5、好ましくは約1:2ないし約1:4である。
【0115】
適切な脂肪アルコールタイプの軟化剤は、C12〜C22の脂肪アルコール、好ましくはC16〜C18の脂肪アルコールを含む。典型的な例は、セチルアルコールおよびステアリルアルコール、およびそれらの混合物を含む。用いられる場合、これらの脂肪アルコール軟化剤は、ワセリンのような鉱油ベースの軟化剤と組み合わせて典型的に用いられ、鉱油ベースの軟化剤に対する脂肪アルコールの重量比は、約1:1ないし約1:5、好ましくは約1:1ないし約1:2である。
【0116】
本発明における使用に適切な他のタイプの軟化剤は、ポリシロキサン化合物を含む。一般に、本発明での使用に適切なポリシロキサン材料は、以下の構造のモノマーシロキサン単位を含むものである。
【0117】
【化4】
Figure 0004672140
【0118】
ここで、各独立したシロキサンモノマー単位ついてのR1およびR2は、それぞれ独立に水素、または任意のアルキル、アリール、アルケニル、アルクアリール(alkaryl)、アラキル(arakyl)、シクロアルキル、ハロゲン化炭化水素、または他の基とすることができる。そのような基の任意のものは、置換または非置換とすることができる。任意の特定のモノマー単位についてのR1およびR2は、隣接するモノマー単位の対応する官能基と異なっていてもよい。さらに、ポリシロキサンは、直鎖、分岐鎖のいずれとしてもよく、あるいは環構造を有することができる。基R1およびR2は、さらに加えて、独立して、他のシランを含む(silaceous)官能基とすることができ、シロキサン、ポリシロキサン、シラン、およびポリシランのようなものであるが限定されない。基R1およびR2は、種々の有機官能基の任意のものを含んでもよく、例えば、アルコール、カルボン酸、フェニルおよびアミン官能基である。
【0119】
典型的なアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、オクタデシルなどのようなものを含む。典型的なアルケニル基は、ビニル、アリルなどのようなものを含む。典型的なアリール基は、フェニル、ジフェニル、ナフチルなどのようなものを含む。典型的なアルクアリール基は、トイル(toyl)、キシリル、エチルフェニルなどのようなものを含む。典型的なアラルキル基は、ベンジル、アルファ−フェニルエチル、ベータ−フェニルエチル、アルファ−フェニルブチルなどのようなものを含む。典型的なシクロアルキル基は、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのようなものを含む。典型的なハロゲン化炭化水素基は、クロロメチル、ブロモメチル、テトラフルオロエチル、フルオロエチル、トリフルオロエチル、トリフルオロトルオイル(trifluorotloyl)、ヘキサフルオロキシリルなどのようなものを含む。
【0120】
有用なポリシロキサンの粘度は、吸収性製品への適用のためにポリシロキサンが流動可能である、または流動可能になる限り、ポリシロキサンの粘度が一般に変化するように広く変化させることができる。これは、約5センチストークス(37℃においてガラス粘度計により測定した際)のような低い粘度から約20,000,000センチストークスまでを含むが、限定されない。好ましくは、ポリシロキサンは、37℃において、約5ないし約5,000センチストークス、より好ましくは約5ないし約2,000センチストークス、最も好ましくは約100ないし約1000センチストークスの範囲の粘度を有する。それ自体では流動するのに抵抗を有する高粘度のポリシロキサンは、次のような方法によって製品の上に効果的に堆積させることができる。例えば、界面活性剤中にポリシロキサンを乳化させる方法、あるいは、ヘキサンのような溶媒の助けをかりてポリシロキサンを溶液中に与えるような方法であるが、これらは例示のためのみに挙げられる。吸収性製品にポリシロキサン軟化剤を塗布するための特定の方法は、以下でより詳細に説明される。
【0121】
本発明における使用のために好ましいポリシロキサン化合物は、1991年10月22日に発行された米国特許第5,059,282号(Ampulski et al.)に記載されており、この文献は参照として取り込まれて本明細書を構成する。本発明の組成物における軟化剤としての使用のために特に好ましいポリシロキサン化合物は、フェニル官能性ポリメチルシロキサン化合物(例えば、ダウコーニング(Dow Corning)556 化粧品等級流体(Cosmetic−Grade Fluid):ポリフェニルメチルシロキサン)、およびセチルまたはステアリル官能化されたジメチコン類(dimethicones)であり、それぞれダウ(Dow)2502およびダウ2503ポリシロキサン液体のようなものである。フェニル官能基またはアルキル基でのそのような置換に加えて、効果的な置換は、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エーテル基、ポリエーテル基、アルデヒド基、ケトン基、アミド基、エステル基およびチオール基で行なうことができる。これらの効果的な置換基のなかで、フェニル基、アミノ基、アルキル基、カルボキシル基およびヒドロキシル基を含む基の群は、他のものより好ましく;フェニル官能基が最も好ましい。
【0122】
適切な脂肪エステルタイプの軟化剤は、また、1997年3月11日にRoe に発行された米国特許第5,609,587号に記載されているポリオールポリエステルを含み、その文献の記載は参照として取り込まれて本明細書を構成する。典型的なポリオールは、ペンタエリスリトールのような多価化合物類;ラフィノース、マルトデキストロース、ガラクトース、スクロース、グルコース、キシロース、フラクトース、マルトース、ラクトース、マンノースおよびエリスロースのような糖類;およびエリスリトール、キシリトール、マリトール、マンニトールおよびソルビトールのような糖アルコールを含むが限定されない。そのようなポリオールは、脂肪酸で、および/または少なくとも2つの炭素原子で30までの炭素原子を有する他の有機基でエステル化される。ポリオールのヒドロキシ基の全てがエステル化される必要はないが、本発明の好ましいポリオールポリエステル軟化剤は、実質的に全て(例えば、少なくとも85%)のヒドロキシ基がエステル化される。特に好ましいのは、スクロースポリコットナート(polycottonate)、スクロースポリソイエート(polysoyate)、およびスクロースポリベヘナート(polybehenate)などのようなスクロースポリオールポリエステルである。そのようなポリオールポリエステルの混合物もまた、本発明に適切な軟化剤である。
【0123】
適切な湿潤剤は、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、トリヒドロキシステアリンなどのようなものを含む。
【0124】
存在する場合、組成物中に含有することができる軟化剤の量は、種々の要因に依存し、それは、含有される特定の軟化剤、所望される皮膚への利点、組成物中の他の成分などのような要因を含むであろう。組成物は、全重量に対して0ないし約100%の軟化剤を含有することができる。好ましくは、組成物は、重量で約10ないし約95%、より好ましくは約20ないし約80%、最も好ましくは約40ないし約75%の軟化剤を含有するであろう。
【0125】
本発明に有用な酵素インヒビター含有スキン組成物のもう一つの任意の好ましい成分は、組成物(酵素インヒビター、好ましい軟化剤および/または他のスキンコンディショニング/保護的成分を含む)を、処理された製品の中または上の所望の位置に固定化することができる薬剤である。組成物中の好ましい成分のいくらかは、20℃において塑性または液液粘稠度を有するので、中程度のずれに供された場合でも、それは流動または移動する傾向を有するであろう。吸収性製品の装着者接触面または他の位置に適用された際、特に溶かされたまたは溶解した状態において、そのような成分は、処理された領域の中または上に主としてとどまらないおそれがある。それよりむしろ、軟化剤は、製品の望まれない領域に移動して流れる傾向を有するであろう。
【0126】
具体的には、スキンケア組成物中の任意の成分が製品の内部に移動すると、製品のコアの吸収性に望ましくない影響を及ぼすおそれがあり、それは、例えば、本発明の製品に有用な組成物に使用される軟化剤および他のスキンコンディショニング剤の疎水的な特性に起因する。それはまた、所望の皮膚の利点を得るために、より多くのスキンケア組成物が製品に適用されなければないことを意味する。スキンケア組成物のレベルを高めることは、コストを増大させるのみならず、製品のコアの吸収性における望ましくない影響、および処理された製品の加工/変形の間の組成物の望ましくない移動を悪化させる。
【0127】
固定化剤は、組成物が適用された製品の表面または領域の中に主として集中されたスキンケア組成物を保つことによって、スキンケア組成物が移動または流れる傾向を相殺する。これは、固定化剤が、組成物の融点および/または粘度を、流動性の成分のそれよりも高めるという事実に部分的に起因すると信じられる。
【0128】
それが適用された製品の装着者接触面または領域に、固定化剤を“閉じ込める(lock)”することもまた、有利である。このことは、製品への適用の際に迅速に硬化(例えば、固化)する固定化剤を用いることによって達成することができる。さらに、ブロワー、ファン、冷却ローラーなどによる処理された製品の外部からの冷却も、固定化剤の結晶化を促進することができる。
【0129】
固定化剤は、好ましくは、室温で固体または半固体の組成物を与えるような溶融プロファイルを有するであろう。この点に関して、好ましい固定化剤は、少なくとも約35℃の融点を有することができる。そういうわけで、軟化剤自体は移動または流動する傾向を有しないであろう。好ましい固定化剤は、少なくとも約40℃の融点を有することができる。典型的には、固定化剤は、約50℃から約150℃の範囲内の融点を有するであろう。
【0130】
用いられる場合、ここで有用な固定化剤は、スキンケア組成物の酵素抑制特性が本明細書に記載されている皮膚利益を与える限り、多くの薬剤の任意のものから選択することができる。ある種の軟化剤または軟化剤の群もまた、固定化剤として適切な溶融特性を有することが理解されるであろう。そのような材料は、軟化剤と固定化剤との両方の作用を有する。好ましい固定化剤は、C14〜C22の脂肪アルコール、C12〜C22の脂肪酸、および2ないし約30の範囲の平均エトキシ化度を有するC12〜C22の脂肪アルコールエトキシレート、およびその混合物からなる群から選択されるものを含むことができる。好ましい固定化剤は、C16〜C18の脂肪アルコール、最も好ましくは、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、およびその混合物からなる群から選択される結晶性の高融点材料を含む。(これらの材料の直鎖構造は、処理された吸収性製品上での固化を促進することができる。)セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物は、特に好ましい。他の好ましい固定化剤は、C16〜C18の脂肪酸、最も好ましくは、パルミチン酸、ステアリン酸およびその混合物からなる群から選択される。パルミチン酸とステアリン酸との混合物は、特に好ましい。さらに他の好ましい固定化剤は、約5ないし約20の範囲の平均エトキシ化度を有するC16〜C18の脂肪アルコールエトキシレートを含む。好ましくは、脂肪アルコール、脂肪酸および脂肪アルコールは直鎖状である。重要なことに、C16〜C18の脂肪アルコールのようなこれらの好ましい固定化剤は、組成物の結晶化の速度を増加させて、基材の表面で組成物を迅速に結晶化させる。
【0131】
本発明において用いることができる他のタイプの固定化剤は、ポリヒドロキシ脂肪酸エステル、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、およびその混合物を含む。好ましいエステルおよびアミドは、ポリヒドロキシ部分に3つ以上の遊離ヒドロキシ基を有して、典型的にノニオン性である。こうした組成物が塗布された製品を用いる起こり得る皮膚の感受性のために、これらのエステルおよびアミドもまた、比較的穏やかで皮膚に対して刺激を与えないべきである。
【0132】
本発明における使用に適切なポリヒドロキシ脂肪酸エステルは、以下の式で表わされるであろう。
【0133】
【化5】
Figure 0004672140
【0134】
ここで、RはC5〜C31のハイドロカルビル基、好ましくは直鎖でC7〜C19のアルキルまたはアルケニル、より好ましくは直鎖でC〜C17のアルキルまたはアルケニル、最も好ましくは直鎖でC11〜C17のアルキルまたはアルケニル、またはその混合物であり;Yは鎖に直接結合した少なくとも2つの遊離ヒドロキシをともなうハイドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシハイドロカルビル部分であり;nは少なくとも1である。適切なY基は、グリセロール、ペンタエリスリトールのようなポリオール;ラフィノース、マルトデキストロース、ガラクトース、スクロース、グルコース、キシロース、フラクトース、マルトース、ラクトース、マンノースおよびエリスロースのような糖;エリスリトール、キシリトール、マリトール、マンニトールおよびソルビトールのような糖アルコール;およびソルビタンのような糖アルコールの無水物から誘導することができる。
【0135】
本発明における使用のために適切なポリヒドロキシ脂肪酸エステルの1つの種類は、ある種のソルビタンエステル、好ましくはC16〜C22の飽和脂肪酸のソルビタンエステルを含む。それらが典型的に製造される方法のために、これらのソルビタンエステルは、モノ−、ジ−、トリ−などのようなエステルの混合物を通常含有する。適切なソルビタンエステルの典型例は、ソルビタンパルミチン酸エステル(例えば、SPAN40)、ソルビタンステアリン酸エステル(例えば、SPAN60)、およびソルビタンベヘン酸エステルを含み、それらは、こうしたソルビタンエステルのモノ−、ジ−およびトリ−型の1種またはそれ以上を含有し、例えば、ソルビタンモノ−、ジ−およびトリ−パルミチン酸エステル、ソルビタンモノ−、ジ−およびトリ−ステアリン酸エステル、ソルビタンモノ−、ジ−およびトリ−ベヘン酸エステルを、混合された獣脂脂肪酸ソルビタンモノ−、ジ−およびトリ−エステルとともに含む。異なるソルビタンエステルの混合物もまた用いることができ、ソルビタンステアリン酸エステルをともなうソルビタンパルミチン酸エステルのようなものである。特に好ましいソルビタンエステルは、ソルビタンステアリン酸エステルであり、典型的にはSPAN 60のようなモノ−、ジ−およびトリ−エステル(加えて、いくらかのテトラエステル)の混合物、およびGLYCOMUL−Sの商品名でロンザ社(Lonza,Inc.)から市販されているソルビタンステアリン酸エステルのようなものである。これらのソルビタンエステルは、モノ−、ジ−およびトリ−、加えていくらかのテトラエステルの混合物を典型的に含有するが、モノおよびジエステルは、これらの混合物中で、通常主要な成分である。
【0136】
本発明における使用のために適切なポリヒドロキシ脂肪酸エステルのもうひとつの種類は、ある種のグリセリルモノエステル、好ましくはC16〜C22の飽和脂肪酸のグリセリルモノエステルを含み、グリセリルモノステアリン酸エステル、グリセリルモノパルミチン酸エステル、およびグリセリルモノベヘン酸エステルのようなものである。ここでも、ソルビタンエステルと同様に、グリセリルモノエステル混合物は、ジおよびトリエステルを典型的に含むであろう。しかしながら、そのような混合物は、本発明において有用となるグリセリルモノエステル種を主に含有するべきである。
【0137】
本発明における使用のために適切なポリヒドロキシ脂肪酸エステルのもうひとつの種類は、ある種のスクロース脂肪酸エステル、好ましくはスクロースのC12〜C22の飽和脂肪酸エステルを含む。スクロースのモノエステルおよびジエステルは特に好ましく、スクロースモノ−およびジ−ステアリン酸エステル、およびスクロースモノ−およびジ−ラウリン酸エステルを含む。
【0138】
本発明での使用に適切なポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、次の式で表されるであろう。
【0139】
【化6】
Figure 0004672140
【0140】
上記式中、R1はH、C1〜C4のハイドロキシカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、メトキシエチル、メトキシプロピル、またはそれらの混合物、好ましくはC1〜C4のアルキル、メトキシエチルまたはメトキシプロピル、より好ましくはC1またはC2のアルキルまたはメトキシプロピル、最も好ましくはC1アルキル(すなわちメチル)またはメトキシプロピルであり;R2はC5〜C31のハイドロカルビル基、好ましくは直鎖でC7〜C19のアルキルまたはアルケニル、より好ましくは直鎖でC9〜C17のアルキルまたはアルケニル、最も好ましくは直鎖でC11〜C17のアルキルまたはアルケニル、またはその混合物であり;Zは鎖に直接結合した少なくとも3つのヒドロキシルをともなう直鎖のハイドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシハイドロカルビル部分である。1992年12月29日に発行された米国特許第5,174,927号(Honsa)(これは参照として取り込まれて本明細書を構成する)を参照されたい。この文献には、これらのポリヒドロキシ脂肪酸アミドが、その調製とともに記載されている。
【0141】
Z部分は、還元的アミノ化反応において還元糖から誘導することができ;最も好ましくはグリシチル(glycityl)である。適切な還元糖は、グルコース、フラクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノースおよびキシロースを含む。高デキストロースのコーンシロップ、高フラクトースのコーンシロップ、および高マルトースのコーンシロップは、上で列挙した個々の糖と同様に用いることができる。これらのコーンシロップは、Z部分に糖成分の混合物を与えることができる。
【0142】
Z部分は、好ましくは、−CH2−(CHOH)n−CH2OH、−CH(CH2OH)−[(CHOH)n-1]−CH2OH、−CH2OH−CH2−(CHOH)2(CHOR3)−(CHOH)−CH2OHからなる群から選択されるであろう。ここで、nは3ないし5の整数であり、R3はHまたは環状または脂肪族単糖類である。最も好ましいのはnが4のグリシチル、特に−CH2−(CHOH)4−CH2OHである。
【0143】
上述した式において、R1は、例えば、N−メチル、N−エチル、N−プロピル、N−イソプロピル、N−ブチル、N−2−ヒドロキシエチル、N−メトキシプロピルまたはN−2−ヒドロキシプロピルとすることができる。R2は、例えば、コカミド類(cocamides)、ステアルアミド類(stearamides)、オレアミド類(oleamides)、ラウラミド類(lauramides)、ミリストアミド類(myristamides)、カプリックアミド類(capricamides)、パルミトアミド類(palmitamides)、タローアミド類(tallowamides)などを与えるために選択することができる。Z部分は、1−デオキシグルシチル(deoxyglucityl)、2−デオキシフルクチチル(deoxyfructityl)、1−デオキシマルチチル(deoxymaltityl)、1−デオキシラクチチル(deoxylactityl)、1−デオキシガラクチチル(deoxygalactityl)、1−デオキシマンニチル(deoxymannityl)、1−デオキシマルトトリオチチル(deoxymaltotriotityl)などとすることができる。
【0144】
最も好ましいポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、次の一般式を有する。
【0145】
【化7】
Figure 0004672140
【0146】
ここで、R1はメチルまたはメトキシプロピル;R2はC11〜C17で直鎖のアルキルまたはアルケニル基である。これらは、N−ラウリル−N−メチルグルカミド、N−ラウリル−N−メトキシプロピルグルカミド、N−ココイル−N−メチルグルカミド、N−ココイル−N−メトキシプロピルグルカミド、N−パルミチル−N−メトキシプロピルグルカミド、N−タロイル−N−メチルグルカミド、またはN−タロイル−N−メトキシプロピルグルカミドを含む。
【0147】
すでに言及したように、固定化剤のいくつかは、軟化剤中への溶解のために乳化剤を必要とするかもしれない。これは、少なくとも約7のHLB値を有するN−アルキル−N−メトキシプロピルグルカミドのようなある種のグルカミドの場合に顕著である。適切な乳化剤は、約7未満のHLB値を有するものを典型的に含むであろう。この点については、約4.9以下のHLB値を有するソルビタンステアリン酸エステルのような上述したソルビタンエステルは、ワセリン中にこれらのグルカミド固定化剤を溶解するために有用であることが見出された。他の適切な乳化剤は、ステアレース−2(式CH3(CH2)17(OCH2CH2)nOH(ここでnは2の平均値を有する)にしたがうステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル)、ソルビタントリステアリン酸エステル、イソソルバイドラウリン酸エステル(isosorbide laurate)、およびグリセリルモノステアリン酸エステルを含む。乳化剤は、実質的に均質な混合物が得られるように、軟化剤中に固定化剤を溶解するのに充分な量で含有させることができる。例えば、N−ココイル−N−メチルグルカミドとワセリンとの約1:1混合物は、通常は単一相の混合物に溶融しないものであるが、乳化剤としてステアレース−2とソルビタントリステアリン酸エステルとの1:1混合物を20%添加した際には、単一相の混合物に溶融するであろう。
【0148】
単独で、あるいは上述した固定化剤との組み合わせのいずれかで固定化剤として用いることができる他のタイプの成分は、カルナウバ、オゾケライト、みつろう、カンデリラ、パラフィン、セレシン、エスパルト、オーリクリ、レゾワックス、イソパラフィン、および他の知られている臭ろう(mined and mineral wax)のようなワックスを含む。これらの材料の高い融点は、組成物が製品の所望の表面または位置で不動化するのを助けることができる。さらに、微結晶ワックスは、有効な固定化剤である。微結晶ワックスは、スキンケア組成物中に低分子量の炭化水素を、“閉じ込める(locking up)”ことを助けることができる。好ましくは、ワックスはパラフィンワックスである。特に好ましい別の固定化剤の例は、私書箱1098 ウエストバビロン、ニューヨーク11704のシュトラールアンドピッチ社(Strahl and Pitsch Inc.)のパラフィンエスピー(Parrafin S.P.)434のようなパラフィンワックスである。
【0149】
組成物中に含有することができる任意の固定化剤の量は、種々の要因に依存し、含まれる活性成分(例えば軟化剤)、含まれる特定の固定化剤、もしあれば、組成物中の他の成分、固定化剤を他の成分に溶解するために乳化剤が必要とされるかどうか、などのような要因を含む。存在する場合、組成物は、約5ないし約90%の固定化剤を典型的に含有するであろう。好ましくは、組成物は、約5ないし約50%、最も好ましくは約10ないし約40%の固定化剤を含有するであろう。
【0150】
製品のトップシートの少なくとも一部は、トップシートを通過する液体(例えば、尿)の迅速な移動を促進するために、親水性の材料で構成されることが非常に望ましい。同様に、液体がトップシートを迅速に通過して移動することを確実にするために、組成物は十分にぬれやすいことが望まれるであろう。あるいは、疎水性のスキンケア組成物は、トップシートの流体処理特性が適切に維持されるように適用される限りは用いることができる。(例えば、以下に説明するように、トップシートへの組成物の不均一な適用は、この目的を達成するための一つの手段である。)これは、身体放出物が、トップシートを通して引き込まれて吸収性コアに吸収されないで、むしろ組成物処理されたトップシートから流れるような傾向を低減する。
【0151】
親水性の組成物が望まれる場合、組成物中に用いられる特定の成分に依存して、親水性界面活性剤(または、親水性界面活性剤の混合物)は、ぬれ性を改善するために必要とすることができるが、必要としなくてもよい。例えば、N−ココイル(cocoyl)−N−メトキシプロピルグルカミドのようなある種の固定化剤は、少なくとも約7のHLB値を有し、親水性界面活性剤の添加なしに充分に濡れることができる。約7未満のHLB値を有するC16〜C18の脂肪アルコールのような他の固定化剤は、ぬれ性を改善するために、組成物が製品のトップシートに適用される際に親水性界面活性剤の添加が必要であろう。同様に、ワセリンのような疎水性軟化剤も、親水性の組成物が必要とされるならば、親水性界面活性剤の添加を必要とするであろう。もちろん、ぬれ性に関する懸念は、考えられている装着者接触面が製品のトップシート以外の場合、あるいは、トップシートの流体処理特性が他の手段(例えば、不均一な適用)によって適切に維持される場合には、要因ではない。
【0152】
適切な親水性界面活性剤は、よく混ざり合った混合物を形成するために、好ましくはスキンケア組成物の他の成分に混和性であろう。組成物が適用される使い捨て吸収性製品を用いる潜在的な皮膚の感受性のために、これらの界面活性剤もまた、皮膚に対して比較的穏やかであるべきで、刺激を有してはならない。典型的に、これらの親水性界面活性剤は、皮膚に刺激を与えないためのみならず、処理された製品内における任意の他の構造体への望ましくない影響を避けるためにも、非イオン性である。例えば、ティッシューラミネートの引張り強度、接着結合の十分さにおける低減などのようなものである。
【0153】
適切な非イオン性界面活性剤は、好ましくは、製品に組成物が適用された後に実質的に非移動性であり、約4ないし約20、好ましくは約7ないし約20のHLB値を典型的に有するであろう。非移動性とするために、これらの非イオン性界面活性剤は、貯蔵、輸送、販売、および使い捨て吸収性製品の使用の間に通常さらされる温度、例えば少なくとも約30℃より高い溶融温度を、典型的に有するであろう。この点については、これらの非イオン性界面活性剤は、好ましくは上述した固定化剤と同程度の軟化点を有するであろう。
【0154】
製品に、少なくともオムツの液体放出領域に適用されうる組成物における使用のために適切な非イオン性界面活性剤は、アルキルグリコサイド;1977年3月8日に発行された米国特許第4,011,389号(Langdon,et al.)(この文献は本明細書を構成する)に記載されているようなアルキルグリコサイドエーテル;ペゴスパーゼ(Pegosperse)1000MS(ロンザ社(Lonza,inc.)、フェアラウン、ニュージャージーから入手可能)のようなアルキルポリエトキシル化エーテル、約2ないし約20、好ましくは約2ないし約10の平均エトキシ化度を有するC12〜C18の脂肪酸のエトキシ化されたソルビタンモノ−、ジ−および/またはトリ−エステルであってTWEEN60(約20の平均エトキシ化度を有するステアリン酸のソルビタンエステル)およびTWEEN61(約4の平均エトキシ化度を有するステアリン酸のソルビタンエステル)のようなもの、および約1ないし約54モルのエチレンオキサイドでの脂肪族アルコールの縮合生成物を含む。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、典型的に直鎖(直線状)の構造であり、約8ないし約22の炭素原子を含む。特に好ましいのは、約11ないし約22の炭素原子を含むアルキル基を有するアルコールの、アルコール1モル当たり約2ないし約30モルのエチレンオキサイドでの縮合生成物である。そのようなエトキシ化アルコールの例は、アルコール1モル当たり7モルのエチレンオキサイドでのミリスチルアルコールの縮合生成物、約6モルのエチレンオキサイドでのココナッツアルコール(10ないし14の炭素原子長で変化するアルキル鎖を有する脂肪アルコールの混合物)の縮合生成物を含む。多くの適切なエトキシ化アルコールが市販されており、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corporation)により市販されているテルギトール(TERGITOL)15−S−9(9モルのエチレンオキサイドでのC11〜C15の直鎖アルコールの縮合生成物);プロクターアンドギャンブル社(The Procter&Gamble Co.)により市販されているKYRO EOB(9モルのエチレンオキサイドでのC13〜C15の直鎖アルコールの縮合生成物)、シェルケミカル社(Shell Chemical Co.)により市販されているネオドール(NEODOL)のブランド名の界面活性剤、特にNELDOL25−12(12モルのエチレンオキサイドでのC12〜C15の直鎖アルコールの縮合生成物)、およびNELDOL23−6.5T(蒸留(揮発成分の蒸留)してある種の不純物を除去したエチレンオキサイド6.5モルでのC12〜C13の直鎖アルコールの縮合生成物)、およびバスフ社(BASF Corp.)により市販されているプルラファック(PLURAFAC)ブランド名の界面活性剤、特にPLURAFAC A−38(27モルのエチレンオキサイドでのC18の直鎖アルコールの縮合生成物)を含む。(親水性界面活性剤のいくらか、特にNEODOL 25−12のようなエトキシ化アルコールは、アルキルエトキシレート軟化剤としても作用することができる。)好ましいエトキシ化アルコール界面活性剤の他の例は、ブリジ(Brij)界面活性剤のアイシーアイ(ICI)類およびその混合物を含み、Brij72(すなわちステアレース(Steareth)−2)、およびBrij76(すなわちステアレース−10)が特に好ましい。また、セチルアルコールと、約10ないし約20の平均エトキシ化度にエトキシ化されたステアリルアルコールとの混合物もまた、親水性界面活性剤として用いることができる。
【0155】
組成物における使用のために適切な界面活性剤のもうひとつのタイプは、アメリカンシアナミド社(American Cyanamid Company)により市販されているスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステル、エアロゾルオーティー(Aerosol OT)を含む。
【0156】
組成物中での使用に適切な界面活性剤のさらにもう1つの例は、ゼネラルエレクトリック(General Electric)SF1188(ポリジメチルシロキサンとポリオキシアルキレンエーテルとの共重合体)およびGeneral Electric SF1228(シリコーンポリエーテル共重合体)のようなシリコーン共重合体を含む。これらのシリコーン界面活性剤は、エトキシ化アルコールのような上述した他のタイプの親水性界面活性剤と組み合わせて用いることができる。これらのシリコーン界面活性剤は、組成物の重量の0.1%のような低い濃度で、好ましくは約0.25ないし約1.0%の濃度において効果的であることが見出されている。
【0157】
親水性の組成物が望まれる場合、組成物のぬれ性を所望のレベルまで高めるために必要とされる親水性界面活性剤の量は、固定化剤のHLB値およびレベル、仮にあれば、用いられる界面活性剤のHLB値などの要因に、幾分依存するであろう。組成物は、組成物のぬれ特性を高めるために必要とされる場合、約0.1ないし約50%の親水性界面活性剤を含有することができる。好ましくは、組成物は、ぬれ性を高めるために必要とされる場合には、約1ないし約25%、最も好ましくは約10ないし約20%の親水性界面活性剤を含有する。
【0158】
組成物は、このタイプのエマルジョン、クリーム、軟膏、ローション、懸濁液などに典型的に存在する他の成分を含有することができる。これらの成分は、水、粘度改質剤、香料、消毒抗菌性活性剤、抗ウィルス剤、ビタミン、薬学的活性剤、膜形成剤、防臭剤、不透明化剤、収れん剤、溶媒、保存剤などのようなものを含む。加えて、安定化剤は、組成物の貯蔵寿命を延ばすために添加することができ、セルロース誘導体、プロテイン、およびレシチンのようなものである。これらの材料の全ては、そのような処方のための添加剤として従来よく知られており、本発明での使用のための組成物中に適切な量で用いることができる。
【0159】
水ベースのスキンケア組成物が用いられる場合には、保存剤が必要とされるであろう。適切な保存剤は、プロピルパラベン、メチルパラベン、ベンジルアルコール、ベンジルコニウム(benzylkonnium)、三塩基リン酸カルシウム、BHT、あるいは、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、安息香酸、サリチル酸などのような酸を含む。適切な粘度上昇剤は、効果的な固定化剤として述べられた薬剤のいくつかを含む。他の適切な粘度上昇剤は、アルキルガラクトマンナン、シリカ、タルク、マグネシウムケイ酸塩、ソルビトール、コロイダルシリコーン二酸化物、マグネシウムアルミニウムケイ酸塩、ステアリン酸亜鉛、ウールワックスアルコール、ソルビトン、セスキオレエート、セチルヒドロキシエチルセルロースおよび他の改質されたセルロースを含む。適切な溶媒は、プロピレングリコール、グリセリン、シクロメチコン、ポリエチレングリコール、ヘキサングリコール、ジオールおよび多水酸基ベースの(multi−hydroxy based)溶媒を含む。適切なビタミンは、A、D3、E、B5およびE酢酸塩を含む。
【0160】
VI.組成物での製品の処理
本発明の方法を実施する吸収性製品の製造において、酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物は、装着の間、組成物の少なくとも一部が処理された製品から装着者の皮膚に移動するように塗布される。すなわち、スキンケア組成物は、1つ以上の装着者接触面に直接塗布することができ、あるいは、別の場所にまたは1つ以上の装着者接触面から使用者/介護者の介入なしに使用中にスキンケア組成物が容易に移動するのに役立てられるように、塗布することができる。(例えば、装着者接触面の下に位置する材料、カプセル化された組成物など)。もちろん、皮膚の粗さにもっとも敏感なそれらの身体の領域への組成物の移動を引き起こすために、トップシートおよびカフスの一部に組成物を含むことが好ましく、こうした部分は、装着者の臀部、生殖器、間擦部(intertriginous)および肛門の領域に、装着中に接触するであろう。あるいは、組成物は、装着者の臀部、背中、腰、わき腹、大腿部などの一つ以上への移動のために、製品の他の領域に塗布することができる。適切な方法は、スプレー、プリント(例えば、フレキソ印刷)、コーティング(例えば、コンタクトスロットコーティング、グラヴィアコーティング)、押し出しまたはこれらの塗布技術の組み合わせ、例えば、カレンダーロールのような回転している表面にスキンケア組成物をスプレーし、次いで製品の所望の部分に組成物を移動させることを含む。酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物は、種々の方法の任意のもの、例えば押し出しによって固体材料として塗布することもできる。
【0161】
製品のトップシートに塗布される場合、製品への組成物の塗布は、組成物が疎水性の場合にはトップシートが、少なくとも製品の液体放出領域に対応する領域において、組成物で飽和されないようにするべきである。トップシートが液体放出領域において組成物で飽和されると、組成物がトップシートの開口を塞いで、下層の吸収性コアへ液体を運ぶトップシートの性能が低下するおそれが大きくなる。また、トップシートの飽和は、治療的および/または保護的利点を得るために必要とされない。同様に、処理された製品の他の構成要素の飽和は、所望の皮膚利益に十分な組成物を移動するために必要ではなく、所望されないであろう。特に好ましい塗布方法は、製品のトップシートの外側面に主として組成物を塗布することであろう。
【0162】
製品の装着者接触面に塗布されるべき酵素インヒビターを含有する組成物の最少のレベルは、組成物が本発明にしたがって運ばれる際に、治療的、保護的および/またはスキンコンディショニングの利益を与えるのに有効な量である。塗布される組成物のレベルは種々の要因に依存し、それは、処理される製品の構成要素、組成物で処理されない装着者接触面の表面積の相対的な量、組成物の含有量などのようなものを含む。一般的に、比較的疎水性でトップシートの実質的にすべてに塗布される組成物の場合、組成物は、好ましくは約0.1mg/in2(0.016mg/cm2)ないし約15mg/in2(2.33mg/cm2)、より好ましくは約1mg/in2(0.16mg/cm2)ないし約10mg/in2(1.55mg/cm2)の範囲の量で製品のトップシートに適用される。より高いレベルのスキンケア組成物は、流体処理特性が損なわれない場合に、製品の他の構成要素(例えば、カフス、ウエストバンド、サイドパネルなど)に適用できることが理解されるであろう。比較的親水性で、より高い付加の(add−on)レベルの組成物は、許容し得ない程度まで流体処理特性に悪影響を与えることなくトップシートに使用できることもまた、理解されるであろう。反対に、の親水性組成物のより高いレベルは、トップシート以外の構成要素(例えば、カフス、ウエスト)に塗布される場合には、漏れを引き起こすおそれのある製品の端への放出物の浸出を防ぐために望まれないであろう。
【0163】
組成物は、処理された領域の表面に実施的に固定されるのが好ましいので、比較的少量の組成物が効果的な量の酵素インヒビターを運ぶために必要とされる。所望の皮膚利益を与えるために低いレベルを使用できる性能は、製品が装着された際に、組成物が連続的に自動的に運ばれるという事実に起因することが信じられる。示されるように、スキンケア組成物の比較的低いレベルを使用する性能は、製品のトップシートが液体放出領域におけるその液体移動特性を維持することを可能にする。
【0164】
スキンケア組成物は、製品の装着者接触面に不均一に塗布することができる。“不均一”によって、組成物の量、位置、分配のパターンなどを、装着者接触面にわたって変化させ得ることが意味され、製品の特定の領域にわたってさらに変化させてもよいことが意味される。例えば、トップシートの液体処理性能を維持するために、特に組成物が疎水性である場合には、組成物をトップシートに不均一に塗布することが望ましいであろう。これに関して、製品の処理された表面のいくらかの部分(およびその領域)は、より多くのまたはより少ない量の組成物を有することができ、その上に組成物を全く有しない表面の部分を含む。組成物が比較的疎水性の場合、一つの好ましい態様において、トップシートの面は、特に製品の股領域に相当するトップシートの領域において、組成物が全く塗布されない領域を有するであろう。本明細書において用いられる際、製品の股部領域は矩形であり、以下に定義されるように、製品の股部点(crotch point)のまわりで長手方向および横方向の中心にある。“股部点”は、製品を装着者につけて装着者を完全に立たせた状態とし、その後、伸縮性の細糸を脚の周りに数字の8のように配置することによって決定される。細糸の交差する点に対応する製品の点は、製品の股部点であると考えられる。(股部点は、意図される方法で装着者に吸収性製品をつけて、交差した細糸が製品に接触する場所を決めることによって決定されることが理解される)。失禁用デバイス(例えば、オムツ、成人用失禁製品)に関して、股領域の長さは、吸収性製品全体の長さ(すなわち、y方向)の40%に相当する。生理用ナプキンに関しては、股部領域の長さは、吸収性製品全体の長さの約80%に相当する。股部領域の幅は、股点において測定された際に吸収性コア要素の最も広い幅と同等である。(本明細書において用いられる際、“吸収性コア”要素は、体液を捕捉し、移動させて、分配および/または収容する材料を含む。そのように、吸収性コアという用語は、吸収性製品のトップシートまたはバックシートを含まない。)例示のために、20インチの長さで股部点において4インチのコア幅を有する失禁用製品については、股部領域は矩形であり、股点を中央に有して、8インチの長さと4インチの幅とを有する。
【0165】
驚くべきことに、組成物を含むトップシートまたは他の構成要素は、不均一に(例えば、微視的または巨視的に組成物が全く塗布されない領域)塗布される一方で、製品の装着の間、組成物は、トップシートまたは他の構成要素内における未処理の領域に相当する皮膚の領域にさえ、装着者に移動する。皮膚に移動する組成物の量および不均一性は、いくつかの要因に依存することが信じられ、それは、例えば、スキンケア組成物の塗布パターン、処理された製品の表面への装着者の皮膚の接触、装着者の皮膚と処理された領域との間で装着中に生じる摩擦、装着者から生じて組成物の移動を高める熱、組成物の特性、組成物を構成する材料などのようなものを含む。
【0166】
組成物が不均一に塗布される場合、任意のパターンを用いることができ、例えば、小さな滴(例えば、スプレーによって得られる)、分離したドット(例えば、グラビア印刷によって得られる)、製品の長手または横方向に延びるストライプ(例えば、コンタクトスロットコーティングによって得られる)、長手または横方向に延びる螺旋、など、パターン化された印刷などを含む。トップシートが分離した未処理の領域を含む態様において、製品の股部領域に相当するトップシートの領域のパーセント開口領域は、非常に大きい。(本明細書において用いられる際、トップシートの“パーセント開口領域”は、(i)股部領域を覆うトップシートの表面積を測定し、(ii)トップシートのこの部分内の未処理領域の全表面積を測定し、および(iii)(i)における測定値で(ii)における測定値を割ることによって、決定される。本明細書において用いられる際、“未処理”は、約0.001mg/in2(0.0016mg/cm2)未満の組成物を有するトップシートの領域を意味する。これに関連して、パーセント開口領域は、約1%ないし約99%、約5%ないし約95%、約10%ないし約90%、約15%ないし約85%、約20%ないし約80%、約25%ないし約75%、約30%ないし約70%、約35%ないし約65%とすることができる。トップシートの所望の組成物効果および所望の液体処理特性を達成するために必要とされるパーセント領域は、組成物の特性(特に組成物の含有量およびその相対疎水性/親水性特性)によって、大きく左右されるであろう。所望のパーセント開口領域をルーチン的な実験により容易に決定することを、当業者は行なうであろう。
【0167】
一般に、比較的疎水性で、トップシートの領域が組成物で覆われないように塗布される組成物の場合、組成物は、好ましくは約0.05mg/in2(0.0078mg/cm2)ないし約35mg/in2(5.43mg/cm2)、より好ましくは約1mg/in2(0.16mg/cm2)ないし約25mg/in2(3.88mg/cm2)、さらにより好ましくは約4mg/in2(0.62mg/cm2)ないし約20mg/in2(3.1mg/cm2)の範囲の量で製品のトップシートに塗布される。比較的親水性の組成物について、より高い付加レベルは、許容し得ない程度までトップシートの液体処理性能に悪影響を与えることなく用いることができる。もちろん、股部に比較的高いパーセント領域を有する製品について、より高い付加レベルはトップシートによる液体処理に反対に作用せずに得ることができる。
【0168】
本発明の方法を行なうための一つの好ましい態様において、用いられる製品のトップシートは、製品の長手方向に延びる組成物のストライプを含む。これらのストライプ(または螺旋)は、長手方向のストライプによって分離され、それはより少ない組成物が塗布された、または全く塗布されないトップシートの領域である。これらの態様において、組成物のそれぞれのストライプは、典型的には約0.1インチないし約0.75インチ、より典型的には約0.1インチないし約0.5インチの幅を有し、組成物を全く含まないストライプの幅は、典型的には約0.1インチないし約1インチ、より典型的には約0.15インチないし約0.5インチであろう。これらの範囲は、典型的な幼児用オムツデザインに適用することができる。成人用の失禁用品のようなより大きな製品については、これらの範囲はより大きくなるであろう。
【0169】
スキンケア組成物は、製品の他の構成要素の上に、不均一なパターンで塗布することもできる。このような場合、開口領域は、スキンケア組成物の周縁で定義される矩形によって計算される。
【0170】
スキンケア組成物は、組み合わせて製造する間の任意の時点で製品に適用することができる。例えば組成物は、それが包装される前に完成された使い捨て吸収性製品に適用することができる。また組成物は、構成成分を他の材料物質と組み合わせて完成された使い捨て吸収性製品を得る前に、加工場所において、または材料製造業者によって、与えられる構成成分(例えば、トップシート、カフス、サイド、ウエストなど)に適用することもできる。ここでも、組成物は、組成物が使用中に1つ以上の装着者接触面に移動するように製品の他の領域に適用することができる。
【0171】
組成物は、典型的にはその溶融物から製品に適用される。好ましい態様においては、組成物は室温より著しく高い温度で溶融するので、それは、加熱された組成物として製品に通常適用される。典型的に、組成物は、製品に適用される前に、約35°から約150℃、好ましくは40°ないし約100℃の範囲の温度に加熱される。酵素インヒビターは、加熱の前または後に組成物に加えることができる。加熱前に加えられる場合、組成物が加熱される温度は、酵素インヒビターを変性させないように選択される。あるいは、酵素インヒビターは、予備加熱された組成物に加えることができ、そのとき、予備加熱された組成物は、酵素インヒビターに影響を及ぼさないが製品に塗布するのに依然として十分に液体状態である温度まで冷却されている。溶融された組成物が製品にいったん適用されると、それは冷えて固化する。好ましくは、塗布プロセスは、組成物の冷却/硬化の助けとなるために設計されることが好ましい。
【0172】
製品への組成物の適用において、コンタクトスロットコーティング、スプレー、グラビア印刷、押し出しコーティング法が好ましい。一つのそのような方法は、トップシートを他の原材料と組み合わせて最終製品を得た後に、製品のトップシートに組成物へのスロットコーティングを含む。
【0173】
VII.試験方法
A.装着者の皮膚へのスキンケア組成物および酵素インヒビターの移動
概観
この方法は、時間の制御された期間にわたって装着者の皮膚の上におかれる除去可能な皮膚類似(skin analog)材料を使用する。皮膚類似物が除去された後、それは適切な溶媒を用いて抽出され、その上に堆積されたスキンケア組成物の量またはプロテアーゼインヒビターの量が、公知の分析法を用いて決定される。方法は、ここで定義されるように、プロテアーゼインヒビターを含有するスキンケア組成物を含む幼児用オムツの使用について説明される。当業者は、他のスキンケア組成物、プロテアーゼインヒビター、吸収性製品、または装着者のタイプについての適切な変更がわかるであろう。
【0174】
被験者
ほぼ同数の男児および女児が、以下の包括および除外基準を用いて選ばれるべきである。試験のすべての面で完結する被験者が、条件および移動時間について少なくとも15人存在するのを確実にするために、十分な数の幼児が選ばれるべきである。
【0175】
包括基準
a.健康な幼児
b.介護者はローション、クリーム、パウダーまたは他の皮膚調製剤を、試験の間にわたってオムツの領域に用いない。
【0176】
c.常時、使い捨てオムツを装着する幼児。
【0177】
d.介護者は、調査の前の晩に子供を入浴させ、調査が完了するまで再度入浴させない。
【0178】
e.介護者は、調査の前の晩から調査が完了するまで、子供を水に浸けるのを差し控えなける。
【0179】
除外基準
a.幼児は、過去4日間のうちに病気にかかった。
【0180】
b.試験前の4日の間のいずれかに下痢(軟便)。
【0181】
c.排便の頻度を高める薬物治療(例えば、経口抗生物質、抗菌剤、コルチコステロイド)。
【0182】
d.試験部位の中または周囲で皮膚の損傷(例えば、日焼け、活性皮膚障害、などのようなもの)。
【0183】
e.接着剤または皮膚ケア剤からの公知のアレルギーまたは炎症。
【0184】
材料
生体内移動
皮膚類似物:皮膚科学(Dermatological)テープ、セントポール、ミネソタの3Mヘルスケアーズ(Health Cares)から入手可能なテガダーム(TEGADERM)テープNo.1622W
サンプル容器:ウエストチェスター、ペンシルヴァニアのVWRサイエンティフック(Scientific)からカタログナンバー15900−242として市販されている密閉ふた付きのガラス瓶。
【0185】
テープ剥離パウダー:ニューブランクスウィック、ニュージャージーのジョンソン&ジョンソン(Johnson&Johnson)から市販されているベイビーパウダー(タルクおよび香料のみを含む)
外科用手袋:メンロ、ジョージアのベストマニュファクチャリング社(Best Manufacturing Co.)から製品6005PRMとして市販されている。
【0186】
スキンケア組成物の抽出および分析
抽出溶媒:セントルイス、ミズーリーのシグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich)から270560−3として市販されているジクロロメタン
ステアリルアルコール:アルドリッチ25876−8
1−ヘキサデカノール:アルドリッチ25874−1
ディスペンサブルフラスコ:10mL
ガスクロマトグラフ:フレームイオン化ディテクター、ヒューレットパッカードモデル(Hewlett Packard Model)5800が適している。
【0187】
カラム:キャピラリーカラム:クロムパック(Chrompack)CP Sil−5 CB、2メーター×0.25mm、id,0.12ミクロン厚の溶融シリカキャピラリー(代用なし)。
【0188】
機器データシステム:問題のピークの領域を再現して決定可能でなければならない。
【0189】
典型的な酵素(例えばプロテアーゼ)インヒビター(例えばヘキサアミジン)の抽出および分析
抽出溶媒:セントルイス、ミズーリーのシグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich)から270560−3として市販されているジクロロメタン
ディスペンサブルフラスコ:10mL
カラム:ヒューレットパッカードゾルバックス(Hewlett Packard Zorbax)SB−CN、狭口径5ミクロン、2.1×150mmで、ウォーターボンダパック(Water Bondapak)CN 10ミクロン3.9×20mmのガードカラムを伴なう。
【0190】
機器データシステム:問題のピークの領域を再現して決定可能でなければならない。
【0191】
方法
生体内移動
A.被験者が過去24時間のうちに入浴したこと、およびローション、パウダーなどが、入浴以来、被験者のオムツの領域に塗布されなかったことを、被験者の介護者から確認する。
【0192】
B.外科用手袋をつけて、被験者を試験台の上に置き、彼/彼女のオムツをはずす。
【0193】
C.被験者をうつぶせにする。
【0194】
D.剥離ライナーをTEGADERMテープから取り除いて、J&Jベイビーパウダーを接着面にわたって軽くブラシで付ける(テープの汚染を防止するために、塗布の間は外科用手袋またはそのようなものをつける)。端を除いたテープの全ての領域にわたって、軽いコートが存在するように、十分にパウダーを与える(この工程は、テープが子供の皮膚に強力に接着するのを避けるために行なわれる)。
【0195】
E.図2および図3は、TEGADERMテープの設置場所を示し、これらの図においてテープ700として示される。テープ700を子供の右の臀部に貼る。テープ700は、子供の臀部の溝の中ではなく、それにすぐに隣接した子供の臀部の最も高い点に貼られるべきである。2番目のテープ700は、2つの時間増分における移動または付加的なオムツの効果を測定するために貼ることができる。2番目のテープが用いられる場合、上で述べた手順を用いて、左の臀部にテープ700を貼る。
【0196】
F.次のプロトコールにしたがって、オムツを交換する:3時間の移動時間−1つのオムツ;6時間の移動時間−2つのオムツ(3時間で交換する);介護者の随意による24時間の移動時間。24時間の移動時間について、以下の付加的な指示がなされるべきである:
1.試験の持続の間、オムツの付けられていた領域を清浄するために、水および浴用タオルのみを用いる。手または任意の清浄用具でテープの周りの領域に触れることを避ける。
【0197】
2.試験の持続の間、スキンケア製品(ローション、軟膏、クリーム、石鹸など)を使用しない。
【0198】
3.試験の持続の間、被験者を入浴させない。
【0199】
4.試験オムツのみを用いる。それぞれのオムツの交換の時間を記録する。
【0200】
5.任意の排便の時間を記録し、被験者を水および浴用タオルできれいにする。
【0201】
G.全ての試験オムツについて、それぞれのオムツが適用された時間を記録する。
【0202】
H.予め決定された移動時間の終わり近くに、被験者を呼び戻す。
【0203】
I.試験オムツをはずす。子供が排便した場合には、試験者は、テープ700を取り除いてそれを廃棄するべきである(被験者は、その後、試験を完了し、その被験者からのデータは分析には含まれない)。被験者が排尿した場合には、テープ700は、以下に述べるような解析のために許容されるであろう。
【0204】
J.試験を手助けする人は、外科用手袋を付け、ピンセットでテープ700の端をつかみ、皮膚からテープ700の残りの部分を静かに剥がすことによって、テープ700を取り除くべきである。
【0205】
K.ビンを確認し、残りを静かに剥がして、後のサンプル同定のために適切にラベルを付ける。
【0206】
L.試験の完了時、以下に述べるような分析のために全てのサンプルをビンの中に集める。
【0207】
1.スキンケア組成物についての試験サンプルの抽出および分析
この方法は、好ましいスキンケア組成物、表4のスキンケア組成物を使用するために予定される。当業者は、他のスキンケア組成物のレベルを抽出して分析するために適応が必要とされることを認識するであろう。原理において:1)組成物の主成分の一つは、適切な溶媒を用いて皮膚類似物から抽出される;2)ガスクロマトグラフまたは他の適切な定量分析技術は、抽出物の主成分のレベルを決定するために、次いで用いられる;3)スキンケア組成物の量は、抽出物中の主成分の量およびテープの面積に基づいて、単位面積当たりで計算される。
【0208】
内部標準/抽出溶媒
小さなビーカー中に100±2mgの1−ヘキサデカノールを正確に秤量することによって、内部標準/抽出溶媒を調製する。1−ヘキサデカノールをジクロロメタンに溶解して、1リットルのメスフラスコに移す。ビーカーをジクロロメタンでさらに3回リンスし、それぞれのリンス部分をメスフラスコに移す。メスフラスコを容積まで満たして、よく混合する。この溶液は、内部標準抽出スキンケア組成物をテープから渡すために用いられるであろう。使用しない場合には、溶媒の蒸発を防ぐために、この容器はふたをしっかりとしめるべきである。
【0209】
検定標準液
10±1mgのステアリルアルコールを正確に(±0.1mg)100mlのメスフラスコに秤量することによって、既知の濃度の検定標準液を調製する。用いられたステアリルアルコールの重量を記録する。内部標準/抽出溶媒をフラスコに加え、混合して溶解する。容積まで満たしてよく混合する。用いられない場合には、溶媒の蒸発を防ぐために、この容器はふたをしっかりとしめるべきである。この溶液は、装置の検定のために1−ヘキサデカノール内部標準液に対するステアリルアルコールの相対的な感応を決定するために用いられるであろう。
【0210】
ガスクロマトグラフの準備および検定
全ての備品は、製造元の勧告にしたがって取り付け、操作し、保持するべきである。
【0211】
カラムを設置し、100℃のカラムオーブンと操作温度の注入口およびディテクターとでガス流量をチェックする。GCは、以下の条件の下で操作されるであろう。
【0212】
キャリアーガス:水素(ヘリウムを用いてもよい);流量1.5ml/min 注入口:325℃;スプリットベント流量30ml/min;隔壁パージ2ml/min;グラスウールプラグを備えた直線状ライナー;マーリン(Merlin)マイクロシール。
【0213】
注入体積:2μl 分割
FIDディテクター:350℃;製造元の示唆にしたがって流量を設定する。典型的なガス流量は、空気について400ml/分、水素について30ml/分、および補足(メイクアップ)ガスについて30ml/分である。
【0214】
カラムオーブン:100℃、325℃まで15℃/分で昇温;10分間保持
全ての接続部がきつく締められて、漏れがないことを確認する。ディテクターを点火し、それを安定にさせる。325℃で30分間、カラムを調節する。必要に応じて、シリンジをジクロロメタンで清浄する。シリンジは、また、それぞれの注入後にジクロロメタンで数回リンスするべきである。ジクロロメタンの注入でいくつかのブランク実験を行なって、優れたベースラインが得られること、および無関係のピークがクロマトグラム中に存在しないことを確認する。無関係のピークが存在する場合、またはベースラインが安定でない場合には、問題を解決したり補正する。
【0215】
すでに調製した検定標準液を用いて装置を検定する。適切な一連の操作のために、データシステム製造元の指示を参考にする。検定は、所望される結果を得るために、以下の計算の部分に記載されているのと同様の手法で行なわれるべきである。
【0216】
サンプル分析手順
1)サンプルビンからふたを取り除き、調合フラスコを用いて10mlの標準溶液/内部標準溶液を加える。ふたをもとに戻し、内容物をかき混ぜて、テープ700がビンの側面に付着せず溶媒中に完全に沈むことを確実にする。全てのサンプルについて繰り返す。
【0217】
2)サンプルを16時間放置する(典型的に一晩行なわれる)。
【0218】
3)ビンの内容物をかき混ぜて混合する。ホールピペットを用いて、サンプル抽出物の分取を、適切にラベル付けされたオートサンプラーバイアルビンに移す。バイアルビンにキャップをする。ビンのふたをもとに戻し、分析が完了するまで保持する。全てのサンプルについて繰り返す。
【0219】
4)バイアルビンをオートサンプラーにランダムな順番でおき、上で述べた状態に調節されたGCを用いて分析を開始する。最初のバイアルビンは、ジクロロメタンブランクとするべきである。
【0220】
実行中にわたって正確な操作を確証するために、いくつかの“チェック”標準液が置かれるべきである(約20個のサンプルごと)。
【0221】
5)実行の完了時、それぞれのクロマトグラムを調べて、適切な分析を保証する。問題が疑われる場合には、問題を解決して補正する。必要に応じて、サンプルを再度分析する。
【0222】
計算
それぞれのサンプル抽出物中のステアリルアルコールの全マイクログラム数は、1−ヘキサデカノール内部標準液のピークに対するステアリルアルコールのピークの相対的な感応に基づいて計算される。ピーク面積の比は、相対感応ファクター(装置の検定のときに決定される)および抽出物中における内部標準液のミリグラム数を掛けて、サンプル中のステアリルアルコールの全μgを得る。
【0223】
装置の検定
ステアリルアルコールおよび内部標準液についての機器相対感応ファクターを、検定標準液クロマトグラム中のステアリルアルコールおよび1−ヘキサデカノールのピークの面積に基づいて決定する。
【0224】
【数1】
Figure 0004672140
【0225】
ここで、
Areainst=内部標準液についてのGCピーク面積
Areasa=ステアリルアルコールについてのGCピーク面積
weightinst=内部標準/抽出溶媒を調製するために用いられた内部標準液のマイクログラム数
weightsa=検定標準液を調製するために用いられたステアリルアルコールのマイクログラム数
サンプルの計算
サンプルクロマトグラムからのピーク面積を用いて、各サンプル中のステアリルアルコールの全マイクログラム数を以下の式で計算する。
【0226】
【数2】
Figure 0004672140
【0227】
ここで、
Areainst=内部標準液についてのGCピーク面積
Areasa=ステアリルアルコールについてのGCピーク面積
weightinst=内部標準/抽出溶媒を調製するために用いられた内部標準液のマイクログラム数
移動したスキンケア組成物の量をmg/cm2で記録する。ここで、
【数3】
Figure 0004672140
【0228】
上で述べられた方法について、組成物中のステアリルアルコールの濃度は41%であり、テープパッチは4.4cm×4.4cmの寸法である。
【0229】
移動した組成物
=(0.001×ステアリルアルコールのμm)/(0.41×4.4cm×4.4cm)
=0.000126×ステアリルアルコールのμg(mg/cm2
2.プロテアーゼインヒビターについての試験サンプルの抽出および分析
この方法は、表1のプロテアーゼインヒビターを含有するスキンケア組成物の使用のために仕組まれる。当業者は、他のプロテアーゼインヒビターのレベルを抽出して分析するために適応が必要とされることを認識するであろう。原理において、1)プロテアーゼインヒビターは、適切な溶媒を用いて皮膚類似物から抽出される;2)HPLCまたは他の適切な定量分析技術は、抽出物中のインヒビターのレベルを決定するために、次いで用いられる;3)プロテアーゼインヒビターの量は、抽出物中のインヒビターの量およびテープの面積に基づいて、単位面積当たりで計算される。
【0230】
標準液の調製
ヘキサアミジンの10μg/mL標準溶液を調製するために、0.10グラム+/−0.02グラムの試薬等級のヘキサアミジンジイセチオナートを秤量し、これをHPLC移動相(10%の氷酢酸および17.5%のメタノール)溶液に溶解する。10μg/mLの標準溶液を分取することによって、付加的なヘキサアミジン標準液を表2に示すように調製し、100mLのフラスコ内でHPLC移動相溶液を用いて容積まで希釈する。
【0231】
【表3】
Figure 0004672140
【0232】
サンプルの調製
1.移動テープサンプルを40mLのガラス製バイアルビンにいれる。
【0233】
2.調合フラスコを用いて10mLのジクロロメタンをバイアルビンに加えて、バイアルビンにきつくふたをする。
【0234】
3.バイアルビンをリストアクションシェーカーにしっかりと取り付けて、30分間振とうする。
【0235】
4.バイアルビンをシェーカーから取り外し、バイアルビンのふたをはずして、10mLのHPLC移動相溶液をバイアルビンに加える。バイアルビンに再びふたをして、リストアクションシェーカーにバイアルをしっかりと取り付ける。
【0236】
5.サンプルを30分間振とうして、ヘキサアミジンを水相に溶解する。
【0237】
6.バイアル/サンプルを立てて、続行前に少なくとも30分間、層を分離する。
【0238】
7.サンプルが分離された後、ディスペンサブルシリンジで水(上層)をバイアルビンから取り除き、0.45ミクロンのフィルターを通してHPLCサンプルバイアルビンに水相をろ過する。
【0239】
サンプルの分析
1.表3に示される条件のもとで、標準液およびサンプルのクロマトグラフによって分析する。
【0240】
【表4】
Figure 0004672140
【0241】
計算
1.標準濃度(mg/mL)
i(mg/mL)=W(mg)/100×(V1/100) (1)
W=原料標準溶液についてのヘキサアミジンの重量
1=標準液(表1)を調製するために用いられたヘキサアミジン原料溶液の体積
2.検定曲線
A.それぞれの標準液(Si)中のヘキサアミジンのmg/mL、およびそれぞれの標準溶液についてのレスポンス(ピーク面積またはピーク高さ)Riを表にする。
【0242】
B.式2の最小自乗法を行なって検定曲線を得る。
【0243】
i=mSi+b (2)
3.試験サンプル
A.測定されたレスポンスRと検定式とを用いて、サンプル抽出液中のヘキサアミジンの量(H1)を計算する。
【0244】
1=(R−b)/m (3)
B.式4にしたがって、サンプル中のヘキサアミジンの量(H)をmgで計算する。
【0245】
H=H1×10 (4)
C.ヘキサアミジンの量(H)をテープ面積で割って、皮膚類似物の単位面積当たりのヘキサアミジンの濃度を決定する。
【0246】
VIII.具体例
以下は、(a)オムツのトップシートをスキンケア組成物で処理すること、および(b)そのようなトップシートを含む製品を用いる本発明の方法の具体的な例示である。同様の手法は、本発明の方法おける使用のための処理された製品を与えるための他の構成要素を処理するために用いることができる。
【0247】
例1
スキンケア組成物および酵素インヒビターを含むトップシートを有する吸収性製品の準備および試験
A.スキンケア組成物の調製
組成物1
スキンケア組成物は、次の成分を混合することによって調製される:85部のSEFAコットナート(シンシナティ、オハイオのプロクターアンドギャンブルにより製造されたスクロースポリコットナート)と、15部のSEFAベヘナート(シンシナティ、オハイオのプロクターアンドギャンブルにより製造されたスクロースポリベヘナート)とを含む溶融された(例えば、液体)ベース組成物を99部、およびアセトヒドロキサム酸(シグマケミカルズ、セントルイス、ミズーリー)を1部。
【0248】
組成物2
スキンケア組成物は、次の成分を混合することによって調製される:58部のワセリン(ホワイトプロトペット(White Protopet)として、グリーンウィッチ、コネチカットのウィトコ社(Witco Corp.から入手可能);41部のステアリルアルコール(CO1897として、シンシナティ、オハイオのプロクターアンドギャンブルから入手可能);および1部のアロエ抽出物(ヴァーゲルリポイドインカイドール(Veragel Lipoid in Kaydol)としてS.ハッケンサック、ニュージャージーのマディスボタニカル社(Madis Botanicals,Inc)から入手可能)を含む溶融された(例えば、液体)ベース組成物を99部、およびトラネキサム酸(シグマケミカルズ、セントルイス、ミズーリー)を1部。
【0249】
組成物3
組成物は、トラネキサム酸の代わりにトリアセチン(シグマケミカルズ(Sigma Chemicals))を用いた以外は組成物2と同様に調製される。
【0250】
組成物4
スキンケア組成物は、次の成分を混合することによって調製される:58部のワセリン(ホワイトプロトペット(White Protopet)として、グリーンウィッチ、コネチカットのウィトコ社(Witco Corp.から入手可能);41部のステアリルアルコール(CO1897として、シンシナティ、オハイオのプロクターアンドギャンブルから入手可能);および1部のアロエ抽出物(ヴァーゲルリポイドインカイドール(Veragel Lipoid in Kaydol)としてS.ハッケンサック、ニュージャージーのマディスボタニカル社(Madis Botanicals,Inc)から入手可能)を含む溶融された(例えば、液体)ベース組成物を9部、9部のツイーン(Tween)60(ICIサーファクタンツ(Surfactants))と1部のヘキサアミジンジイセチオナート(エレスタブ(Elestab)HP100としてラボラトリーズセロバイロジクス(Laboratories Serobilogiques)、プルノイ(Pulnoy)、フランスから入手可能)を含有する加熱された(すなわち60℃)インヒビター組成物を1部。
【0251】
B.コンタクトスロットコーティングにより処理された製品の準備
表1から選択された組成物は、170°Fの温度で操作する加熱されたタンク内に収容される。組成物は、次いでコンタクトアプリケーター(例えば、5つのスロットを具備し、170°Fの温度で操作するメルテックス(Meltex)EP45ホットメルト接着剤アプリケーターヘッドを用いる)で、製品のトップシートの上にストライプ状のパターンで塗布され、ここで、ストライプは、製品の長手方向に延びる。具体的には、5本のストライプが塗布され、それぞれのストライプは、0.25インチの幅(すなわち、製品の横方向において)と11.75インチの長さとの寸法を、付加(add−on)レベル=7.7mg/in2(12g/m2、1.19mg/cm2)において有する。ストライプの間の距離は0.31インチである。
【0252】
例2
皮膚の健康状態を改善する方法
絶えず吸収性製品を使用して穏やかな紅斑を継続して有している体重165ポンドの影響を与える失禁になやむ成人は、例1のオムツに類似する成人用失禁製品を少なくとも約5日間の期間使用する。被験者の製品は、使用者のルーチン的なパターンにしたがって交換される。(典型的な交換パターンは、日中4ないし5時間ごとの交換、および夜間の睡眠前に新たな製品を適用することからなる)。皮膚保護または防水製品の手を使った適用の状態で使用者による介在は、この期間中に全く生じない。5日の期間の終了時、被験者は紅斑が低減または消散したことが観察された。
【0253】
例3
皮膚の健康状態の改善の方法
穏やかなオムツかぶれおよび紅斑を示している体重32ポンドの幼児は、例1のオムツを用いて少なくとも5日の期間、夜の睡眠の間のみオムツを付ける。(すなわち、未処理の製品が日中使用される)。幼児のオムツは、介護者のルーチン的なパターンにしたがって交換される。皮膚保護または防水製品の手を使った適用の状態で介護者による介在は、この期間中に全く生じない。5日の期間の終了時、被験者は紅斑が低減または消散したことが観察された。
【0254】
例4
皮膚の健康状態の維持の方法
オムツかぶれまたは紅斑を全く示していない体重25ポンドの幼児は、中耳炎と診断されて、浸透性の抗生物質の手段が処方される。従来の(未処理の)オムツを用いた実験に基づいて、下痢に起因した紅斑および/またはオムツかぶれが幼児に生じることを介護者は予測する。結果として、例1に示されたようなオムツは、抗生物質の投与の期間にわたって連続的に用いられる。皮膚保護または防水製品の手を使った適用の状態で介護者による介在は、この期間中に全く行なわれない。抗生物質投与の期間にわたって、被験者は紅斑またはオムツかぶれを示さない。
【0255】
全ての特許、特許出願(発行された任意の特許のみならず、対応する公開された外国特許出願もまた)、および本明細書において言及された文献の記載は、参照として取り込まれて本明細書を構成する。参照として取り込まれた文献は、しかしながら本発明を示唆または開示することは、明らかに認められない。
【0256】
【発明の効果】
本発明の特定の態様を例示して説明したが、本発明の趣旨および範囲から逸脱せずに種々の他の変更や修正が可能であることは、当業者に明らかであろう。それゆえ、本発明の範囲内である全てのそのような変更や修正は、請求の範囲に包含されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるオムツの状態の吸収性製品の概略図。
【図2】 スキンケア組成物の移動試験および/またはプロテアーゼインヒビター移動試験に用いられる皮膚類似物の配置を示す平面図。
【図3】 スキンケア組成物の移動試験および/またはプロテアーゼインヒビター移動試験に用いられる皮膚類似物の配置を示す平面図。
【符号の説明】
50…オムツ
51…周縁
52…外側面
53…横中心線
54…内側面
55…長手端
56…第1のウエスト領域
57…端部端
58…第2のウエスト領域
59…長手中心線
520…トップシート
530…バックシート
540…吸収性コア
542…衣類側面
544…身体側面
546…横端
548…ウエスト端
549…耳状部分
550…伸縮化されたレッグカフス
560…ウエスト部材
570…取り付けシステム
700…テープ

Claims (9)

  1. トップシートと、プロテアーゼインヒビターを含有するスキンケア組成物とを含む吸収性製品であって、
    前記スキンケア組成物は、通常の接触、装着者の動き、および/または身体の熱の結果として、製品から製品の装着者の皮膚に少なくとも部分的に移動し、
    前記スキンケア組成物は、20℃において塑性または流体粘稠度を有する軟化剤を5%ないし95%含有し、
    前記スキンケア組成物は、鉱油ベースの軟化剤;脂肪酸エステルタイプの軟化剤;アルキルエトキシレートタイプの軟化剤;脂肪酸エステルエトキシレート軟化剤;脂肪アルコールタイプの軟化剤;ポリシロキサンタイプの軟化剤;スクロースエステル脂肪酸;ポリエチレングリコール、ソルビトールおよびその誘導体、トリヒドロキシステアリンおよびその誘導体;ジメチコン;ワセリン;鯨ろうまたは他のワックス;脂肪アルコールエーテル;プロポキシル化脂肪アルコール;ポリヒドロキシアルコールの脂肪エステル、およびその混合物からなる群から選択される軟化剤を含有し、
    前記プロテアーゼインヒビターは、大豆トリプシンインヒビターおよび他の植物誘導トリプシンインヒビター;ボウマン−ビルク(Bowman−Birk)インヒビター;パンクレアチントリプシンインヒビター;オボムコイド;キモスタチン;アプロチニン;ロイペプチンおよびその類似物;ベスタチンおよびその類似物;アマスタチン;アンチパイン;アンチトロンビンIII;ヒルジン;シスタチン;α−マクログロブリン;α−アンチトリプシン;ペプスタチンおよびその類似物;アパスチン;TLCK;TPCK;トラネキサム酸およびその塩;甘草酸およびその塩;ステアリルグリシレチネート;18−β−グリシレチン酸およびその塩、コロイダルオート抽出物、エルヒビン;4−(2−アミノエチル)−ベンゼンスルフォニルフルオライドHCl;ケルセチン;ヨードアセテート;フィチン酸およびその塩;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその塩を含むキレート剤;ヘキサアミジンおよびその塩;ペンタアミジンおよびその塩;ベンズアミジンおよびその塩およびその誘導体;p−アミノベンズアミジンおよびその塩および誘導体;グアニジノ安息香酸およびその塩および誘導体、そのポリマー誘導体;およびその混合物からなる群から選択され、
    前記スキンケア組成物は、前記トップシートの1つ以上の領域が、スキンケア組成物で処理されないようにトップシートに塗布されることを特徴とする吸収性製品。
  2. スキンケア組成物は、スキンケア組成物を有しない複数のストライプによって分離された複数のストライプの状態で前記トップシートに塗布されることを特徴とする請求項1に記載の吸収性製品。
  3. スキンケア組成物は、20℃において固体または半固体であることを特徴とする請求項1または2に記載の吸収性製品。
  4. スキンケア組成物は、0.001%ないし50%のプロテアーゼインヒビターを含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の吸収性製品。
  5. スキンケア組成物は、0.1%ないし10%のプロテアーゼインヒビターを含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の吸収性製品。
  6. プロテアーゼインヒビターは、500μM以下のIC50を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の吸収性製品。
  7. プロテアーゼインヒビターを含有するスキンケア組成物の少なくとも0.01mg/in(0.0016mg/cm)が、スキンケア組成物で処理された製品の使用中に装着者の皮膚に移動する請求項1に記載の製品。
  8. プロテアーゼインヒビターを含有するスキンケア組成物の少なくとも0.05mg/in(0.0078mg/cm)が、スキンケア組成物で処理された製品の使用中に装着者の皮膚に移動する請求項1に記載の製品。
  9. プロテアーゼインヒビターを含有するスキンケア組成物の0.01mg/in(0.0016mg/cm)ないし5mg/in(0.78mg/cm)が、スキンケア組成物で処理された製品の使用中に装着者の皮膚に移動する請求項1に記載の製品。
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