JP4671534B2 - ダイアフラム型半導体装置とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板に半導体製造技術を適用してダイアフラム構造を実現した半導体装置とその製造方法に関する。特に、ダイアフラムで画定される密封空間を封止する能力が改善されたダイアフラム型半導体装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン半導体基板にシリコン加工技術(微細加工技術であり、以下では半導体製造技術という)を用いてダイアフラム型半導体装置を製造する技術が開発されており、例えば、特開昭63−25982号公報に紹介されている。
この技術では、
(1)シリコン基板の表面に、第1耐エッチング層を積層する。
(2)その第1耐エッチング層の表面の所定領域にエッチング層を積層する。
(3)そのエッチング層の表面に、微少な開口を多数もつ第2耐エッチング層を積層する。
(4)第2耐エッチング層の開口群からエッチング層をエッチングする。
(5)この結果、第1耐エッチング層と第2耐エッチング層の間に空間が形成される。
(6)第2耐エッチング層の表面に封止膜を積層して第2耐エッチング層の微少な開口群を封止する。
(7)以上によって、第2耐エッチング層と封止膜によってダイアフラムが形成され、そのダイアフラムの内側に密封空間が形成されたダイアフラム構造が実現される。
【0003】
この場合、第2耐エッチング層に形成する開口の大きさの選定が重要であり、大きすぎれば封止膜で封止することができず、小さすぎればエッチング層を除去して空間を作り出すことができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは発想を転換し、第2耐エッチング層に大きな開口を形成し、この大きな開口を活用することによってエッチング層を短時間に除去して確実に空間を作り出す技術を創出した。
この技術では、大きな開口を封止するために、第2耐エッチング層の表面に積層する封止膜を開口から密封空間の内部に侵入させて第1耐エッチング層の表面にまで伸ばす。
この場合、ディスク状のダイアフラムが、エッチング孔において第2耐エッチング層と第1耐エッチング層間に亘って伸びる封止膜で接続されるために事実上固定され、ドーナツ状の変形領域をもつダイアフラム構造が実現される。
【0005】
この構造の場合、大きめの開口を封止するために封止膜の厚さを厚くする必要があり、使用用途によっては、厚い封止膜がダイアフラムのしなやかさ、即ち、変形し易さを阻害することがある。
【0006】
そこで、本発明は、薄い封止膜で確実に封止できる技術を実現すべく開発された。
【0007】
【課題を解決するための手段と作用】
本発明で実現された一つのダイアフラム型半導体装置は、ダイアフラムに存在する孔に対して密封空間を挟んで向い合う位置に、ダイアフラムに向けて膨出する酸化層が形成されていることを特徴とする。
この場合、ダイアフラムの反密封空間側表面が封止膜で覆われ、その封止膜がダイアフラムに存在する孔から密封空間内に伸びて膨出する酸化層に至っている。
【0008】
半導体基板は酸化されると体積が増えて膨張する。この現象を用いることによって、ダイアフラムに存在する孔に対して密封空間を挟んで向い合う位置に、ダイアフラムに向けて膨出する酸化層を形成することができる。この膨出酸化層が形成されていると、封止膜がダイアフラムに存在する孔からわずかに侵入することによってダイアフラムに存在する孔が封止される。このために、薄い封止膜で空間を封止して密閉空間内圧力を長期にわたって一定圧に維持することができる。又、ダイアフラムに必要なしなやかさを過度に拘束してしまうこともない。
【0009】
本発明で実現された他の一つのダイアフラム型半導体装置は、ダイアフラムの反密封空間側表面が複数枚の封止膜で覆われ、ダイアフラムに直接密着する封止膜表面がエッチングされて一様に反密封空間側に向いていることを特徴とする。
ここで反密封空間側を向いているとは、半導体基板またはダイアフラムに沿って伸びる方向よりも密封空間から反対方向を向いていることをいう。
【0010】
ダイアフラムに存在するエッチング孔が大きくて封止膜が薄いと、エッチング孔部分ではエッチング孔を画定する壁と封止膜表面が平行に近づく。即ち、封止膜表面が反密封空間側に向かず、半導体基板またはダイアフラムに沿って伸びる方向を向く。
この場合、その上に第2封止膜を積層しても、エッチング孔はなかなか封止されず、封止するのに必要な封止膜が厚くなりすぎる。
【0011】
ダイアフラムに直接密着する封止膜表面がエッチングされて一様に反密封空間側に向いていると、その上に積層される第2封止膜は封止能力に優れ、薄くても確実に開口を封止する。
この構造を採用することによって、しなやかなダイアフラムを持ち、密閉空間内圧力を長期にわたって一定圧に維持することができるダイアフラム型半導体装置が実現される。
3枚以上を積層して封止膜とすることもできる。この場合、封止膜の成膜とエッチングを繰り返すことによって積層していくことが好ましい。但し、最表面封止膜はエッチングしない。最表面封止膜以外の全部の封止膜をエッチングしてもよいが、全部の封止膜をエッチングしなくてもよく、最表面封止膜以外の封止膜のなかの1枚以上に対してエッチングをする。2枚以上をエッチングすることが好ましく、この場合、繰り返しエッチングすることによって、封止膜の表面角度が上層の膜ほど半導体基板表面に平行に近づいていく。封止膜の伸び方向が半導体基板表面に平行に近づくほど、封止膜による封止能力は改善されるために、エッチング回数を増やすことによって、封止能力を改善することができる。
【0012】
本発明のダイアフラム型半導体装置は、密封空間が真空である装置を実現する場合に特に有効に用いられる。この場合、真空に対する圧力(絶対圧)を検出する半導体装置が実現される。
【0013】
ダイアフラムに上部電極を形成し、その上部電極に対して密封空間を挟んで向い合う位置に下部電極を形成し、その上部電極と下部電極間にコンデンサを形成する構造とすると、そのコンデンサの静電容量がダイアフラムに作用する圧力によって変化する圧力検出装置が実現される。
【0014】
本発明の一つの製造方法では、
(1)半導体基板の表面に、第1開口をもつ第1耐エッチング層を積層する。
(2)その第1耐エッチング層の表面で第1開口を含む領域にエッチング層を積層する。
(3)そのエッチング層の表面に、第2開口をもつ第2耐エッチング層を積層する。
(4)その第2開口からエッチング層をエッチングして、第1耐エッチング層と第2耐エッチング層の間に空間を形成する。
(5)第1開口において、半導体基板の表面を酸化して第2耐エッチング層に向けて膨出する酸化層を形成する。
(6)第2耐エッチング層の表面を覆うとともに、第2開口から空間内に侵入して前記した膨出酸化層にまで伸びる封止膜を積層する。
【0015】
この方法によると、薄い封止膜で密閉空間を封止でき、しなやかなダイアフラムを持ち、密閉空間内圧力を長期にわたって一定圧に維持することができるダイアフラム型半導体装置を製造することができる。
【0016】
本発明の他の一つの製造方法では、
(1)半導体基板の表面に、第1耐エッチング層を積層する。
(2)その第1耐エッチング層の表面の所定領域にエッチング層を積層する。
(3)そのエッチング層の表面に、開口をもつ第2耐エッチング層を積層する。
(4)その開口からエッチング層をエッチングして、第1耐エッチング層と第2耐エッチング層の間に空間を形成する。
(5)第2耐エッチング層の表面に第1封止膜を積層する。
(6)その第1封止膜の表面が一様に空間とは反対向きを向くようにエッチングする。
(7)その第1密封層のエッチングされた面に、第2封止膜を積層する。
この方法によると、第2封止膜が薄くても開口を確実に封止する。しなやかなダイアフラムを持ち、密閉空間内圧力を長期にわたって一定圧に維持することができるダイアフラム型半導体装置を製造することができる。
【0017】
上記方法において、第1封止膜の成膜、第1封止膜のエッチング、第2封止膜の積層に続けて、第2封止膜のエッチングと第3封止膜の積層、第3封止膜のエッチングと第4封止膜の積層と繰り返し、最後に最表面封止膜を積層することもできる。封止膜の積層枚数に格別の制約はない。この場合、必ずしもすべての封止膜において表面をエッチングする必要はなく、いくつかの封止膜ではエッチングを省略して次の封止膜を積層してもよい。
エッチング回数を増やすと、封止膜の表面角度が上層の膜ほど半導体基板表面に平行に近づいていき、封止膜による封止能力を改善することができる。
【0018】
【実施の形態】
下記に説明する実施例の主要な特徴を最初に整理する。
(形態1)半導体基板の表面に、第1開口をもつ第1耐エッチング層を積層するに先立って、開口を有しない耐エッチング層であって酸化する層を積層しておく。且、第1耐エッチング層は耐酸化層でもある層とする。この場合、第1耐エッチング層の開口では、それに先立って積層された耐エッチング層がエッチングストップ層となり、第1耐エッチング層が選択酸化法(LOCOS法)のためのマスクとなる。
(形態2)第1封止膜の表面を反応性イオンエッチング(RIE)法でエッチングする。この場合、エッチング条件を調整しやすく、エッチング後の第1封止膜の表面を反密封空間側に向かせやすい。
【0019】
【実施例】
図1は、ダイアフラム型半導体装置の製造工程の途中段階を示す。図中2はシリコン基板、4は不純物が高濃度にドープされた導体層(下部電極となる)、6はシリコン酸化膜(エッチングストップ層となる)、8は開口18を有するシリコン窒化膜(エッチングストップ層となり、選択酸化時のマスクとなり、第1耐エッチング層となる)、10はポリシリコン層(後でエッチングされて除去される層であり、犠牲層となる)、12は開口20を有するシリコン窒化膜、14は開口22を有する不純物が高濃度にドープされたポリシリコン層(上部電極となる)、16は開口24、26を有するシリコン窒化膜であり、各層は積層工程を繰り返すことで形成されている。シリコン窒化膜12と16は、上部電極14の表裏を保護する第2耐エッチング層となる。なお、指示線の指示先を明瞭化する為に、図の右半分ではハッチングを省略している。また、膜厚は著しく拡大されて図示されている。
【0020】
図2は、ポリシリコン層10をエッチングして除去した断面を示す。この工程では、シリコン酸化膜6とシリコン窒化膜8、12、16をエッチングしないでポリシリコン層10をエッチングするエッチング溶液またはエッチングガスを、開口20、22、24から導入してポリシリコン層10をエッチングする。この結果、シリコン窒化膜12、16と上部電極層14とでダイアフラム27が実現され、ダイアフラム27と基板2との間に空間28が形成される。
【0021】
図3は、図2の後に熱酸化させた後の状態を示す。シリコン窒化膜8の開口18で酸化シリコン膜6が露出されているために、そこが選択的に酸化される(LOCOS酸化)。シリコンは酸化すると体積が増えるために、選択的に酸化された部分では、ダイアフラム側に膨出する膨出部30が形成される。この結果、ダイアフラム27下面と膨出部30間の距離であって、後で封止する必要のある距離Gは小さくなる。
【0022】
図4は、図3の後に封止膜32を積層した断面を示す。封止膜32は、開口20,22,24から空間28内に侵入し、膨出部30の上表面に密着する。この工程は真空中で実施される。このために、空間28は真空の状態で封止される。封止された真空空間28はドーナツ形状であり、下側はシリコン基板2で画定され、上側はダイアフラム27で画定される。ダイアフラム27はドーナツ形状をしている。
【0023】
図11は、膨出部30を形成しないで封止膜132を成膜した場合の拡大図を示す。封止膜132はダイアフラム127の開口から空間内に侵入するものの、くびれ136や空所134等ができやすく、封止がやぶれやすい。確実に封止するためには、封止膜132を厚く積層する必要があり、ダイアフラム127のしなやかさが損なわれる。
図5は、本実施例による場合の拡大図を示し、薄い封止膜32で無理なく確実に封止でき、ダイアフラム27のしなやかさが損なわれない。
本実施例によると、膨出部30によってダイアフラム27との間隔が狭められるので、空間28の高さを高くとることが可能となる。
【0024】
図4から明らかに、この半導体装置は、ダイアフラム27の内側に密封された真空空間28を備え、その真空空間28を隔てて下部電極4と上部電極14が向い合ったコンデンサが構成されている。コンデンサの静電容量は電極間距離によって変化する。この場合の電極間距離はダイアフラム27が変形すると変化する。ダイアフラム27は、反密封空間側表面に作用する圧力によって変形する。この関係を利用することにことによって、下部電極4と上部電極14間の静電容量を測定することによって、真空に対する圧力、即ち、絶対圧を検出することができる半導体装置となっていることが理解される。
なお、図中26は上部電極14のためのコンタクトホールであり、下部電極4は図示しないコンタクトホールで配線に接続される。
【0025】
(第2実施例)
図11に示すように、膨出部を形成しないで封止膜132を積層しても、空所134が形成されやすく、開口を確実に封止するのが難しい。確実に封止するためには、封止膜の厚さを厚くする必要がある。
そこで、第2実施例では、図6に示すように、最初に薄い第1封止膜232を積層する。図7は、薄い第1封止膜232を積層した拡大断面を示す。この場合、第1封止膜232の表面は開口においてダイアフラム227に沿って伸びる向きを向く(矢印参照:第1封止膜232の表面に垂直な矢印はダイアフラム227に沿って伸びている)。このまま積層を続けると、図11の空所134が形成されてしまう。
【0026】
そこで、この実施例では、図6、7の状態からエッチングする。ここではリアクティブイオンエッチング(RIE)法によって、第1封止膜232の表面をエッチングする。図10の238は、エッチングされた第1封止膜232の表面を示し、エッチング後の表面は矢印に示すように、一様に上側(密封空間とは反対向きであり、その後に積層される第2封止膜を受け止める向き)を向いている。
【0027】
その処理後に、第2封止膜240を積層する。第2封止膜は上向き面238に積層され、滑らかに連続する膜となる。第2封止膜240が滑らかに連続するために、第1封止膜232と第2封止膜240の合計厚さが薄くても確実に密封空間を封止できる。なお、第1封止膜232と第2封止膜240の材料は、独立に選定することができる。
第2封止膜240上に、第3、第4封止膜と積層することもできる。各封止膜は極めて薄くすることができる。この場合、第1封止膜の成膜、第1封止膜のエッチングと第2封止膜の積層、第2封止膜のエッチングと第3封止膜の積層、第3封止膜のエッチングと第4封止膜の積層と繰り返し、最後に最表面封止膜を積層する。封止膜の枚数はさらに多数に分割してもよい。この場合、必ずしもすべての封止膜の積層後に表面をエッチングする必要はなく、いくつかの封止膜ではエッチングを省略して次の封止膜を積層してもよい。
エッチング回数を増やすと、封止膜の表面角度が上層の膜ほど半導体基板表面に平行に近づいていき、封止膜による封止能力を改善することができる。
【0028】
第1実施例の場合、選択酸化のためにシリコン窒化膜8に開口18を形成しておく必要があった(図2参照)。しかし、第2実施例ではその必要がない。従って、第2実施例では、開口18においてシリコン基板2をエッチングから保護するシリコン酸化膜6は要らない。図6、8、9に示されるように、第2実施例の場合には、シリコン基板2の表面にシリコン窒化膜8が直接に積層されている。
【0029】
上記実施例では、シリコン基板を用いる例を示したが、半導体製造装置で加工可能な材質であればシリコン以外でもよい。また、犠牲層、耐エッチング層、耐酸化層は実施例の材質に限られるものでない。例えば、第2実施例ではシリコン窒化膜に代えてシリコン酸化膜を利用することができる。また、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の多層膜でもよい。
本発明は、実施例に限定されるものでなく、請求項に記載の範囲内で、当業者はさまざまに変形して実施することができる。
【0030】
【発明の効果】
請求項1のダイアフラム型半導体装置は、図4に例示されるように、ダイアフラム27に存在する孔20、22、24に対して密封空間28を挟んで向い合う位置に、ダイアフラム27に向けて膨出する酸化層30が形成されていることから、封止膜32によって密封する間隔Gが狭まり、空間28が確実に封止され、長期にわたって密封空間28内の圧力を一定値に維持することができる。
図4に例示されるように、封止膜32が膨出酸化層30に至っていると、ドーナツ型のダイアフラムが形成され、圧力検出素子の検出感度を調整し易い。
【0031】
請求項8に記載のダイアフラム型半導体装置の製造方法では、図1に例示されるように、半導体基板2の表面に第1開口18をもつ第1耐エッチング層8を積層し、その上にエッチング層10を積層し、その上に第2開口20、22、24をもつ第2耐エッチング層12、16を積層し、その第2開口からエッチング層10をエッチングして空間28を形成し、第1開口18において半導体基板の表面を酸化して第2耐エッチング層に向けて膨出する酸化層30を形成し(図3)、第2耐エッチング層の表面を覆うとともに第2開口から空間内に侵入して前記の膨出酸化層30にまで伸びる封止膜32を形成するために(図4)、密閉性に優れたダイアフラム型半導体装置を半導体加工技術のみで製造することができ、極めて小型な装置の製造を可能とする。
【0032】
請求項3のダイアフラム型半導体装置は、図10に例示するように、ダイアフラムの反密封空間側表面が複数枚の封止膜232、240で覆われ、ダイアフラムに直接密着する封止膜232の表面238がエッチングされて一様に反密封空間側に向いていることから、第2封止膜の240の封止能力が高く、封止に要する封止膜232、240の膜厚を薄くすることができ、しなやかなダイアフラムが利用できる。
【0033】
請求項9のダイアフラム型半導体装置の製造方法では、図6に例示するように、半導体基板2の表面に第1耐エッチング層8を積層し、その上にエッチング層を積層し、そのエッチング層の上に開口をもつ第2耐エッチング層12、16を積層し、その開口からエッチング層をエッチングして空間を形成し、第2耐エッチング層の表面に第1封止膜232を積層し、その第1封止膜232の表面をエッチングして上向き面238を形成し(図8)、エッチングされた上向き面238に第2封止膜240を積層するために(図9)、密閉性に優れたダイアフラム型半導体装置を半導体加工技術のみで製造することができ、極めて小型な装置の製造を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の半導体装置の製造途中の断面を示す。
【図2】 図1の後工程後の半導体装置の断面を示す。
【図3】 図2の後工程後の半導体装置の断面を示す。
【図4】 図3の後工程後の半導体装置の断面を示す。
【図5】 図4の拡大図を示す。
【図6】 第2実施例の半導体装置の製造途中の断面を示す。
【図7】 図6の拡大図を示す。
【図8】 図6の後工程後の半導体装置の断面を示す。
【図9】 図8の後工程後の半導体装置の断面を示す。
【図10】 図9の拡大図を示す。
【図11】 従来の半導体装置の断面を示す。
【符号の説明】
2.半導体基板
4.下部電極
6.シリコン酸化膜
8.シリコン窒化膜
10.犠牲層
12.シリコン窒化膜
14.上部電極
16.シリコン窒化膜
18.第1開口
20.22.24.第2開口
27.ダイアフラム
28.密封空間
30.膨出酸化層
32.封止膜
232.第1封止膜
238.エッチングされた第1封止膜表面
240.第2封止膜
Claims (9)
- ダイアフラム構造をもつ半導体装置であり、そのダイアフラムに存在する孔に対して密封空間を挟んで向い合う位置に、ダイアフラムに向けて膨出する酸化層が形成されており、ダイアフラムの反密封空間側表面が封止膜で覆われ、その封止膜がダイアフラムに存在する孔から密封空間内に伸びて膨出する酸化層に至っていることを特徴とするダイアフラム型半導体装置。
- ダイアフラム構造をもつ半導体装置であり、そのダイアフラムの反密封空間側表面が複数枚の封止膜で覆われ、ダイアフラムに直接密着する封止膜表面がエッチングされて一様に反密封空間側に向いていることを特徴とするダイアフラム型半導体装置。
- ダイアフラム構造をもつ半導体装置であり、そのダイアフラムの反密封空間側表面が複数枚の封止膜で覆われ、その複数の封止膜のうちの最表面封止膜以外の封止膜のうちの少なくとも一枚の表面がエッチングされて一様に反密封空間側に向いていることを特徴とするダイアフラム型半導体装置。
- ダイアフラム構造をもつ半導体装置であり、そのダイアフラムの反密封空間側表面が複数枚の封止膜で覆われ、その複数の封止膜のうちの最表面封止膜以外の封止膜のうちの少なくともダイアフラムに直接密着する封止膜の表面がエッチングされて一様に反密封空間側を向き、封止膜の表面角度が上層の膜ほど半導体基板表面に平行に近づくことを特徴とするダイアフラム型半導体装置。
- 密封空間が真空であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のダイアフラム型半導体装置。
- 前記ダイアフラムに上部電極が形成され、その上部電極に対して密封空間を挟んで向い合う位置に下部電極が形成され、その上部電極と下部電極間の静電容量が前記ダイアフラムに作用する圧力によって変化することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のダイアフラム型半導体装置。
- 半導体基板の表面に、第1開口をもつ第1耐エッチング層を積層し、
その第1耐エッチング層の表面で前記第1開口を含む領域にエッチング層を積層し、
そのエッチング層の表面に、第2開口をもつ第2耐エッチング層を積層し、
その第2開口から前記エッチング層をエッチングして、第1耐エッチング層と第2耐エッチング層の間に空間を形成し、
第1開口において、半導体基板の表面を酸化して第2耐エッチング層に向けて膨出する酸化層を形成し、
第2耐エッチング層の表面を覆うとともに、第2開口から空間内に侵入して前記膨出酸化層にまで伸びる封止膜を積層することを特徴とするダイアフラム型半導体装置の製造方法。 - 半導体基板の表面に、第1耐エッチング層を積層し、
その第1耐エッチング層の表面の所定の領域にエッチング層を積層し、
そのエッチング層の表面に、開口をもつ第2耐エッチング層を積層し、
その開口から前記エッチング層をエッチングして、第1耐エッチング層と第2耐エッチング層の間に空間を形成し、
第2耐エッチング層の表面に第1封止膜を積層し、
その第1封止膜の表面が一様に空間とは反対向きを向くようにエッチングし、
そのエッチングされた第1封止膜の表面に、第2封止膜を積層することを特徴とするダイアフラム型半導体装置の製造方法。 - 半導体基板の表面に、第1耐エッチング層を積層し、
その第1耐エッチング層の表面の所定の領域にエッチング層を積層し、
そのエッチング層の表面に、開口をもつ第2耐エッチング層を積層し、
その開口から前記エッチング層をエッチングして、第1耐エッチング層と第2耐エッチング層の間に空間を形成し、
第2耐エッチング層の表面に複数枚の封止膜を順に積層し、
複数の封止膜を順に積層する間に、少なくとも第2耐エッチング層に直接密着する封止膜の表面が一様に空間とは反対向きを向くようにエッチングし、
エッチンされた封止膜表面にさらに封止膜を積層することを特徴とするダイアフラム型半導体装置の製造方法。
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