JP4670933B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、担持体に照射手段から光を照射して、その担持体に反射された光を光検出手段を介して検出可能な画像形成装置に関し、詳しくは、上記担持体と上記光検出手段との間に配設可能なシャッタを備えた画像形成装置に関する。
従来より、いわゆるカラー画像形成装置では、プロセスカートリッジ等の画像形成手段の動作に連動して回転する搬送ベルト等の担持体の表面に、各色の画像形成位置検出用のマークを形成し、その形成位置を検出することで色ずれ等を補正することが考えられている。この種のマークの検出は、上記担持体に向けてLED等の照射手段から光を照射して、その担持体に反射された光をフォトトランジスタ等の光検出手段を介して検出することによってなされる。
また、この種の画像形成装置では、上記光検出手段の汚れを防止するために、担持体と光検出手段との間にシャッタを開閉可能設けることが提案されている。更に、上記シャッタを設けた場合、光検出手段の受光状態に基づいて、シャッタの開閉状態を検出することも提案されている。すなわち、シャッタが正常に動作せず、シャッタが閉じたままで上記マークの検出動作が実行されると正確な検出結果が得られない。そこで、光検出手段による受光量が極端に低い場合は、シャッタが閉じていて担持体からの反射光が光検出手段に入射していないと判断するのである(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−34312号公報
ところが、上記のようにシャッタの開閉状態を検出する場合、使用者が担持体を装着し忘れた場合にも上記反射光が光検出手段に入射せず、シャッタの動作が異常であると判断されてしまう。そこで、本発明は、シャッタの開閉状態の異常と担持体の有無とを良好に区別することのできる画像形成装置を提供することを目的としてなされた。
上記目的を達するためになされた本発明の画像形成装置は、現像剤を担持する像担持体と、該担持体に光を照射する照射手段と、該照射手段により照射されて上記担持体に反射された光を検出することにより、上記像担持体に現像剤像として形成された画像形成位置検出用のマークを検出可能な光検出手段と、上記担持体と上記光検出手段との間に配設可能なシャッタと、該シャッタを、上記担持体と上記光検出手段との間に配設されることにより上記照射手段から上記担持体を介して上記光検出手段に到る光路を遮る閉鎖位置と、上記光路を遮らない開放位置との間で移動させる開閉手段と、を備え、上記シャッタは、上記閉鎖位置と上記開放位置との間を移動する途中で上記照射手段からの光を受ける一連の部位の中に、その一連の部位における隣接部位とは上記光検出手段への上記光の反射状態が異なる部位を有し、上記開閉手段が上記シャッタを上記閉鎖位置と上記開放位置との間を移動させる動作をしているときの上記光検出手段による光の検出状態に基づき、上記担持体の有無及び上記シャッタの開閉状態を判断する判断手段を、更に備えたことを特徴としている。
このように構成された本発明では、シャッタは、照射手段から担持体を介して光検出手段に到る光路を遮る閉鎖位置と、上記光路を遮らない開放位置との間を、開閉手段によって移動される。そして、このシャッタは、上記閉鎖位置と上記開放位置との間を移動する途中で上記照射手段からの光を受ける一連の部位の中に、その一連の部位における隣接部位とは上記光の反射状態が異なる部位を有している。このため、シャッタの開閉時に、照射手段から照射される光が上記部位を通ると、光検出手段への光の反射状態が変化する。そこで、判断手段は、その変化があったか否かに基づいてシャッタが開閉しないのか担持体がないのかを判断することができる。従って、本発明の画像形成装置では、シャッタの開閉状態の異常と担持体の有無とを良好に区別することができる。また、画像形成位置検出用のマーク(例えば、いわゆるレジストレーションマーク)を検出可能な光検出手段は、精度がよく、上記光の反射状態が瞬間的に変化する場合でも上記判断手段による判断が良好に実行可能となる。従って、本発明では、シャッタの開閉状態の異常と像担持体の有無とを一層良好に区別することができる。
なお、本発明は以下の構成に限定されるものではないが、上記シャッタは、上記閉鎖位置と上記開放位置との間を移動する途中で上記照射手段からの光を受ける一連の部位の中に、その一連の部位における隣接部位とは反射率が異なる部位を有してもよい。この場合、照射手段からの光を受ける一連の部位の反射率そのものが上記部位において変化することによって、光検出手段による光の検出状態が変化し、シャッタの開閉状態の異常か否かを良好に判断することができる。
また、上記開閉手段は、上記シャッタと上記光検出手段との距離を変化させながら上記閉鎖位置と上記開放位置との間で上記シャッタを移動させ、上記距離の変化によって上記シャッタに反射された上記光の上記光検出手段への入射状態が変化してもよい。この場合、シャッタと光検出手段との距離が変化することによって光検出手段による光の検出状態が変化し、シャッタの開閉状態の異常か否かを良好に判断することができる。
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を、コンピュータに接続されて使用されるいわゆるレーザプリンタに適用したものである。
1.レーザプリンタの外観構成
図1はレーザプリンタ1の概略構成を表す側断面図であり、このレーザプリンタ1は、図1の上側を重力方向上方側として設置され、通常、図1の右側を前側として使用される。そして、レーザプリンタ1の筐体3は略箱状(立方体状)に形成されており、この筐体3の上面側には、印刷を終えて筐体3から排出される紙やOHPシート等の記録シート(被記録媒体に相当)が載置される排紙トレイ5が設けられている。
なお、本実施の形態では、筐体3の内側には、金属または樹脂等からなるフレーム部材(図示省略)が設けられており、後述するプロセスカートリッジ70や定着ユニット80等は、筐体3の内側に設けられたフレーム部材に着脱可能に組み付けられている。
また、排紙トレイ5は、後方側に向かうほど、筐体3の上面から下がるように傾斜した傾斜面5aにて構成されており、この傾斜面5aの後端側には、印刷が終了した記録シートが排出される排出部7が設けられている。
2.レーザプリンタの内部機械構成
画像形成部10は記録シートに画像を形成する画像形成手段を構成するものであり、フィーダ部20は、画像形成部10に記録シートを供給する搬送手段の一部を構成するものであり、搬送機構30は、画像形成部10を構成する4つのプロセスカートリッジ70K,70Y,70M,70Cとの対向部を通って記録シートを搬送する搬送手段である。
また、レジストセンサ90は、像担持体の一例としての搬送ベルト33の表面に形成された画像形成位置検出用のマークの一例としての、周知のレジストレーションマーク(以下、レジマークという)を検出するものである。そして、画像形成部10にて画像形成が終了した記録シートは、排出シュート(図示省略)にてその搬送方向が上方側に転向された後、排出部7から排紙トレイ5に排出される。
2.1.フィーダ部の構成
フィーダ部20は、筐体3の最下部に収納された給紙トレイ21、給紙トレイ21の前端部上方に設けられて給紙トレイ21に載置された記録シートを画像形成部10に給紙する給紙ローラ22、及び、給紙ローラ22と対向する部位に配設されて記録シートに所定の搬送抵抗を与えることにより記録シートを1枚毎に分離する分離パッド23等を有して構成されている。
そして、給紙トレイ21に載置されている記録シートは、筐体3内の前方側にてUターンするように転向され、筐体3内の略中央部に配設された画像形成部10に搬送される。このため、給紙トレイ21から画像形成部10に至る記録シートの搬送経路のうち、略U字状に転向する部位には、略U字状に湾曲しながら画像形成部10に搬送される記録シートに搬送力を与える搬送ローラ24が配設されている。
なお、記録シートを挟んで搬送ローラ24と対向する部位には、記録シートを搬送ローラ24に押さえ付ける加圧ローラ25が配設されており、この加圧ローラ25は、コイルバネ25a等の弾性手段にて搬送ローラ24側に押圧されている。
2.2.搬送機構の構成
搬送機構30は、画像形成部10の画像形成動作と連動して回転する駆動ローラ31、駆動ローラ31と離隔した位置に回転可能に配設された従動ローラ32、及び、駆動ローラ31と従動ローラ32との間に架設された搬送ベルト33等から構成されている。そして、搬送ベルト33が記録シートを載せた状態で回転することにより、給紙トレイ21から搬送されてきた記録シートは、4つのプロセスカートリッジ70K,70Y,70M,70Cに順次搬送される。なお、搬送機構30はこれらの部材により一体のユニットとして構成され、筐体3の上部カバーを開放することによって適宜交換可能とされている。また、搬送ベルト33の下方には、搬送ベルト33の表面に形成されたレジマークを消去するためのベルトクリーナ34が配設されている。
2.3.画像形成部の構成
画像形成部10は、スキャナ部60、プロセスカートリッジ70及び定着器ユニット80等を有して構成されている。また、本実施の形態に係る画像形成部10はカラー印刷が可能な、いわゆるダイレクトタンデム方式のものである。
本実施の形態では、記録シートの搬送方向上流側からブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナー(現像剤)に対応した4つのプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cが、記録シートの搬送方向に沿って直列に並んで配設されている。なお、4つのプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cはトナーの色が異なるのみで、その他は同一である。以下、4つのプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cを総称してプロセスカートリッジ70という。
スキャナ部60は、筐体3内の上部に設けられて4つのプロセスカートリッジ70K、70Y、70M、70Cそれぞれに設けられた感光体ドラム71の表面に静電潜像を形成するものであり、具体的には、レーザ光源、ポリゴンミラー、fθレンズ、及び反射鏡等から構成されている。
プロセスカートリッジ70は、スキャナ部60の下方側において着脱可能に筐体3内に配設されている。そして、このプロセスカートリッジ70は、感光体ドラム71、帯電器72、及び、現像ローラ74aを備えた現像カートリッジ74等から構成されている。なお、各プロセスカートリッジ70の感光体ドラム71は搬送機構30に4つ設けられた転写ローラ73とそれぞれ対向し、その対向部が各色に対応する4つの転写部に相当する。
定着ユニット80は、記録シートの搬送方向において感光体ドラム71より下流側に配設されて記録シートに転写されたトナーを加熱溶融させて定着させるものである。具体的には、記録シートの印刷面側に配設されてトナーを加熱しながら記録シートに搬送力を付与する加熱ローラ81、記録シートを挟んで加熱ローラ81と反対側に配設されて記録シートを加熱ローラ81側に押圧する加圧ローラ82、等を有して構成されている。
そして、画像形成部10においては、以下のようにして記録シートに画像が形成される。すなわち、感光体ドラム71の表面は、その回転に伴って、帯電器72により一様に正帯電された後、スキャナ部60から照射されるレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された箇所は露光されていない箇所より電位が下がり、感光体ドラム71の表面のうち露光された箇所に記録シートに形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
次いで、プロセスカートリッジ70に設けられた現像ローラ74aを回転させながら現像バイアスを現像ローラ74aに印加することにより、現像ローラ74a上に担持され、かつ、正帯電されている非磁性1成分トナーが、感光体ドラム71に対向して接触するときに、感光体ドラム71の表面上に形成されている静電潜像、つまり、一様に正帯電されている感光体ドラム71の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給される。これにより、感光体ドラム71の静電潜像は、可視像化され、感光体ドラム71の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
その後、感光体ドラム71の表面上に担持されたトナー像は、転写ローラ73に印加される転写バイアスによって記録シートに転写される。そして、トナー像が転写された記録シートは定着ユニット80に搬送されて加熱され、トナー像として転写されたトナーが記録シートに定着されて、画像形成(印刷)が完了する。
2.4.レジストセンサの構成
図2はレジストセンサ90の概略構成及び動作を側面から表す説明図であり、図3はそのレジストセンサ90の概略構成及び動作を上面から表す説明図である。図3に示すように、レジストセンサ90は、赤外光を搬送ベルト33に照射する照射手段の一例としてのセンサLED93と、センサLED93から搬送ベルト33に照射された赤外光の反射光を検出する光検出手段の一例としてのフォトトランジスタ91とを備えている。
また、フォトトランジスタ91,センサLED93と搬送ベルト33との間には、搬送ベルト33からこぼれ落ちるトナー等によってフォトトランジスタ91等が汚損するのを抑制するために、開閉手段の一例としてのソレノイド95(図6参照)によって開閉される平板状のシャッタ96が設けられている。このシャッタ96は、図2に示すように、レジストセンサ90の後上側に左右方向に設けられた軸97を中心に揺動するレバー98の先端にほぼ直角に固定されており、ソレノイド95によって軸97を中心にして次のように移動される。すなわち、このシャッタ96は、図2(A)に示すように、搬送ベルト33の上記赤外光の照射面に対してほぼ平行に配設され、センサLED93から搬送ベルト33へ到る光路を遮る閉鎖位置と、図2(C)に示すようにその光路を遮らない開放位置との間を揺動する。
このため、上記閉鎖位置と上記開放位置との間を移動する途中で上記赤外光を受けるシャッタ96の一連の部位は、図2(B)に示すように、フォトトランジスタ91及びセンサLED93との距離が変化する。そこで、本実施の形態では、フォトトランジスタ91及びセンサLED93の正面に次のような絞り板99を設けることによって、シャッタ96の開閉を検出可能としている。
すなわち、図3(B)に示すように、絞り板99には、センサLED93から照射されて孔99aを通過した赤外光が搬送ベルト33に正反射されたとき、その反射光が孔99bを通過してフォトトランジスタ91に入射するように、2つの孔99a,99bが形成されている。なお、図3では、正反射光を実線で、拡散反射光を破線で、それぞれ示している。図3(B)に示すように、センサLED93から照射されて孔99aを通過して搬送ベルト33に拡散反射された赤外光も、一部、孔99bを通過してフォトトランジスタ91に入射する。
また、2つの孔99a,99bは、図3(A)に示すように、シャッタ96が閉鎖位置に配設されたときは、孔99aを通過してシャッタ96に正反射された赤外光も拡散反射された赤外光も、フォトトランジスタ91に殆ど入射しないように形成されている。そして、シャッタ96の開閉時に、図2(B)に示したようにフォトトランジスタ91及びセンサLED93とシャッタ96との距離が図2(A),図3(A)の状態に比べて大きくなると、シャッタ96に拡散反射された光の一部がフォトトランジスタ91に入射するようになる。
図4は、フォトトランジスタ91及びセンサLED93とシャッタ96との距離が変化したときの、その距離とフォトトランジスタ91の受光強度との関係を表した説明図である。図4に示すように、正反射光が最も強く入射するのは距離が5mmのときであるが、この距離はフォトトランジスタ91及びセンサLED93と搬送ベルト33との距離に設定されている。図2(A)に示した閉鎖状態から、図2(B)に示すようにシャッタ96の端部に上記赤外光が照射される間の上記距離の変化は、図4に矢印Aで示す範囲にあり、本実施の形態ではこの間の受光強度の変化を利用する。
図5(A)は、搬送ベルト33が装着された状態で、シャッタ96が閉鎖位置から開放位置まで移動した場合の、フォトトランジスタ91のセンサ出力(上記受光強度に対応して増減する)の変化を表す説明図である。図5(A)に示すように、シャッタ96が閉鎖位置にあるときはセンサ出力は極めて小さいが、時間5にてシャッタ96の端部に上記赤外光が照射されるとセンサ出力が急激に立ち上がり、続いて上記赤外光が搬送ベルト33に反射されるようになるとセンサ出力は更に大きくなる。シャッタ96が開放位置から閉鎖位置まで移動する場合は、図5(B)に示すように、センサ出力の変化は図5(A)の全く逆となる。
これに対して、搬送ベルト33が搬送機構30と一体に取り外されたままの状態でシャッタ96の開閉がなされた場合は、搬送ベルト33からの正反射光がフォトトランジスタ91に入射されない。このため、図5(C)に示すように、時間5にてシャッタ96の端部に上記赤外光が照射されたときには鋭いピークが表れるが、他の時点ではセンサ出力は小さいままである。なお、シャッタ96が閉鎖位置から開放位置へ移動する場合も、開放位置から閉鎖位置へ移動する場合も、センサ出力の変化はほぼ同様となる。
また、シャッタ96の開閉状態に異常が生じ、搬送ベルト33は装着されているがシャッタ96が開放位置に配設されたままの場合は、図5(D)に示すようにセンサ出力は大きいままに維持される。逆に、シャッタ96の開閉状態に異常が生じ、シャッタ96が閉鎖位置に配設されたままの場合は、図5(E)に示すようにセンサ出力は小さいままに維持される。そこで、本実施の形態では、このようなセンサ出力の変化を利用して、次のような処理によって搬送ベルト33の有無とシャッタ96の開閉状態の異常とを区別している。
3.レーザプリンタにおける制御及びその効果
次に、図6は、レーザプリンタ1の制御系の構成を表すブロック図である。図6に示すように、各種処理を実行するASIC(application specific integrated circuit )100には、レジストセンサ90を構成するフォトトランジスタ91,センサLED93,シャッタ96の開閉を制御するソレノイド95が接続されている。更に、ASIC100には、各種プログラムを記憶したROM103,各種データを一時的に記憶するRAM105,スキャナ部60の各色に対応するレーザ光源を制御するLD制御部106,筐体3の表面に設けられた表示パネル107などが接続されている。
次に、このASIC100が実行する制御について説明する。図7は、電源投入時などの周知の所定タイミングで実行される色ずれ補正処理を表すフローチャートである。色ずれ補正は、搬送ベルト33にレジマークを形成し、それをレジストセンサ90で検出することによって行われる。
図7(判断手段の一例)に示すように、色ずれ補正が指示されて処理が開始されると、先ず、S1にて(Sはステップを表す:以下同様)、センサLED93が点灯され、続くS2にて、その時点におけるセンサレベルがL(すなわち図5における0.4以下)であるか否かが判断される。センサレベルがLでない場合は(S2:N)、制御開始時にはシャッタ96が閉鎖位置に配設されていなければならないのにそうなっていないことが分かる。そこで、その場合、S3にてシャッタ状態の異常に対応したエラー処理がなされ、続いて、S4にてセンサLED93が消灯されて、処理が終了する。なお、S3のエラー処理では、シャッタ状態が異常であることが表示パネル107を介して告知されると共に、ソレノイド95がシャッタ96を閉鎖位置へ移動させる方向に駆動される。
一方、S2にてセンサレベルがLであると判断された場合は(S2:Y)、処理はS5へ移行し、ソレノイド95が駆動されてシャッタ96が閉鎖位置から開放位置へ移動される。続くS6では、前述のようにシャッタ96の端部に上記赤外光が照射されたときのセンサレベルの立ち上がり(以下、センサエッジという)が、S5によるシャッタ96の移動中に検出されたか否かが判断される。センサエッジが検出されていない場合は(S6:N)、シャッタ96が閉鎖位置に配設されたまま動かないシャッタ動作異常であることが分かる。そこで、その場合、S7にてシャッタ動作異常に対応したエラー処理がなされ、処理は前述のS4へ移行する。なお、S7のエラー処理では、シャッタの動作が異常であることが表示パネル107を介して告知されると共に、ソレノイド95がシャッタ96を閉鎖位置へ移動させる方向に駆動される。
また、S6にてセンサエッジが検出されたと判断された場合は(S6:Y)、続くS8にて、その時点におけるセンサレベルがH(すなわち図5における0.4より大)であるか否かが判断される。センサエッジが検出されたにも拘らず(S6:Y)、シャッタ96の開放(S5)後のセンサレベルがHでない場合は(S8:N)、搬送ベルト33が装着されていないことが分かる。そこで、その場合、S9にて搬送ベルト33がない状態に対応したエラー処理がなされ、処理は前述のS4へ移行する。なお、S9のエラー処理では、搬送ベルト33がないことが表示パネル107を介して告知されると共に、ソレノイド95がシャッタ96を閉鎖位置へ移動させる方向に駆動される。
S8にてセンサレベルがHであると判断された場合は(S8:Y)、処理はS10へ移行し、レジマーク検出処理が実行される。このレジマーク検出処理は、LD制御部106が制御されることにより画像形成部10を介して搬送ベルト33にレジマークが形成され、そのレジマークがレジストセンサ90を介して読み取られる周知の処理である。続くS11では、そのレジマーク検出処理においてレジマークの検出が成功したか否かが判断される。レジマークの検出が失敗した場合は(S11:N)、S12にて画像形成異常に対応したエラー処理がなされ、処理は前述のS4へ移行する。なお、S12のエラー処理では、画像形成異常であることが表示パネル107を介して告知されると共に、ソレノイド95がシャッタ96を閉鎖位置へ移動させる方向に駆動される。
一方、レジマークの検出が成功した場合は(S11:Y)、S13にて、ソレノイド95が駆動されてシャッタ96が開放位置から閉鎖位置へ移動される。S13の処理が終了すると処理はS16へ移行し、その時点におけるセンサレベルがLであるか否かが判断される。シャッタ96の閉鎖(S13)後のセンサレベルがLでない場合は(S16:N)、シャッタ96が開放位置に配設されたまま動かないシャッタ動作異常であることが分かる。そこで、その場合、S17にてシャッタ動作異常に対応したエラー処理がなされ、処理は前述のS4へ移行する。なお、S17のエラー処理では、シャッタの動作が異常であることが表示パネル107を介して告知されると共に、ソレノイド95がシャッタ96を閉鎖位置へ移動させる方向に駆動される。
また、S16にてセンサレベルがLであると判断された場合は(S16:Y)、何らエラー処理が実行されることなく処理は前述のS4へ移行し、センサLED93が消灯されて処理が終了する。このように、本実施の形態では、シャッタ96が開閉される途中でそのシャッタ96からの反射光がフォトトランジスタ91に入射するので、シャッタ96が開閉しないのか搬送ベルト33がないのかを良好に区別することができる。
4.本発明の他の実施の形態
なお、本発明は上記実施の形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、シャッタ96の端部(図2(B)の状態で上記赤外光が照射される箇所)には、上記赤外光の光路に垂直となる面を設けるなどして、より積極的に上記赤外光をフォトトランジスタ91に向けて反射してもよい。
また、シャッタ96が閉鎖位置と開放位置との間を移動する途中で上記赤外光を受ける一連の部位の中にフォトトランジスタ91への赤外光の反射状態が異なる部位を設ける構成としては、上記以外にも種々の形態が考えられる。例えば、図8に示すシャッタ96のように、フォトトランジスタ91及びセンサLED93と対向する箇所に反射率の高い反射部材96aと反射率の低い反射部材96bとを貼着することによって赤外光の反射状態を異ならせてもよい。
本実施の形態では、シャッタ96は、搬送ベルト33における上記赤外光の照射面と平行にスライドすることによって開閉される。すなわち、図8(A)に示すようにセンサLED93から照射され搬送ベルト33に反射されてフォトトランジスタ91へ到る上記赤外光の光路を遮らない開放位置と、図8(C)に示すようにその光路を遮る閉鎖位置との間を移動する。
また、反射部材96aは、図8(C)示す閉鎖位置に配設されたときにフォトトランジスタ91及びセンサLED93と対向する箇所に貼着され、反射部材96bは、上記閉鎖位置と上記開放位置との間を移動する途中で図8(B)に示すように上記赤外光を受けるシャッタ96の端部に貼着されている。更に、絞り板99に形成された2つの孔99a,99bは、図8(A)に示すように搬送ベルト33に正反射された赤外光も、図8(C)に示すように反射部材96aに正反射された赤外光も、いずれもフォトトランジスタ91に入射するように配置されている。
このため、本実施の形態では、シャッタ96が開閉されたときの、フォトトランジスタ91のセンサ出力は、次のように変化する。なお、図9(A)〜(E)は、図5(A)〜(E)と同様の状態に対応している。すなわち、搬送ベルト33が装着された状態で、シャッタ96が開閉された場合は、図9(A)または図9(B)に示すように、シャッタ96が閉鎖位置にある時点でも開放位置にある時点でもセンサ出力は大きく、時間5にて反射率の低い反射部材96bに上記赤外光が照射された瞬間に、センサ出力が一時的に鋭く低下する。なお、この一時的なセンサ出力の低下が、本実施の形態におけるセンサエッジに相当する。
また、搬送ベルト33がない場合は、図9(C)に示すように、シャッタが開放位置に移動するとセンサ出力が小さくなる。更に、搬送ベルト33は装着されているがシャッタ96が開放位置または閉鎖位置に配設されたままの場合は、図9(D)または図9(E)に示すようにセンサ出力は大きいままに維持される。
このため、本実施の形態では、若干の変更が必要となるものの、図7と同様の処理によって、搬送ベルト33の有無とシャッタ96の開閉状態の異常とを区別することができる。図10(判断手段の一例)は、本実施の形態に対応した色ずれ補正処理を表すフローチャートである。以下、図7との相違点についてのみ説明する。
図10に示すように、本実施の形態では、図7のS2,S16に代わるS2A,S16Aにて、センサレベルがHであるか否かが判断される。すなわち、本実施の形態では、シャッタ96が閉鎖位置に配設されているときもセンサレベルがHとなるので、センサレベルがHであるか否かに基づいてシャッタ96が正常に閉鎖位置に配設されているか否かが判断されるのである。
また、本実施の形態では、シャッタ96が閉鎖位置に配設されているときもセンサレベルがHとなるので、S13とS16Aとの間にはS6,S7と同様のS14,S15が挿入される。すなわち、前述のS13にて、ソレノイド95が駆動されてシャッタ96が開放位置から閉鎖位置へ移動された後、続くS14にて、その移動中にセンサエッジが検出されたか否かが判断される。センサエッジが検出されていない場合は(S14:N)、シャッタ96が開放位置に配設されたまま動かないシャッタ動作異常であることが分かる。そこで、その場合、S15にてS3と同様にシャッタ動作異常に対応したエラー処理がなされ、処理はS4へ移行する。一方、センサエッジが検出された場合は(S14:Y)、処理は前述のS16Aへ移行するのである。
このように、本実施の形態では、シャッタ96が、開閉される途中で上記赤外光を受ける一連の部位の中に、反射率が異なる部位(反射部材96b)を有するので、シャッタ96が開閉しないのか搬送ベルト33がないのかを良好に区別することができる。
また更に、上記各実施の形態では、画像形成位置検出用のレジストレーションマークを検出可能なレジストセンサ90を利用して上記処理を実行しているが、搬送ベルト33に形成されたマークの色の濃度を検出するいわゆる濃度センサを利用しても、或いはマーク検出用以外のセンサを利用しても、同様の処理が実行可能である。但し、色ずれ補正を目的とするレジストセンサ90を利用する構成では、一般的に濃度センサに比べて信号変化のタイミング検出性がよく、上記赤外光の反射状態が瞬間的に変化する場合でも良好に上記判断が実行可能となる。従って、この場合、シャッタ96の開閉状態の異常と搬送ベルト33の有無とを一層良好に区別することができる。また、上記各実施の形態では、ソレノイド95を利用してシャッタ96を開閉しているが、モータを利用してシャッタ96を開閉してもよい。
更に、上記実施の形態では、ダイレクトタンデム方式のカラーレーザプリンタに適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば4サイクル方式による電子写真画像形成装置に適用してもよい。また更に、上記実施の形態では、搬送ベルト33にレジマークを形成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像形成部10の画像形成動作に連動して回転する他の担持体(例えば、中間転写体や感光体ドラム等)にレジマークを形成してもよい。
本発明が適用されたレーザプリンタの概略構成を表す側断面図である。 そのレーザプリンタのレジストセンサの概略構成及び動作を側面から表す説明図である。 そのレジストセンサの概略構成及び動作を上面から表す説明図である。 そのレジストセンサの受光強度の、シャッタとの距離に対応した変化を表す説明図である。 そのレジストセンサの各場合におけるセンサ出力を表す説明図である。 上記レーザプリンタの制御系の構成を表すブロック図である。 その制御系における処理を表すフローチャートである。 他の実施の形態のレジストセンサの概略構成及び動作を上面から表す説明図である。 そのレジストセンサの各場合におけるセンサ出力を表す説明図である。 そのレジストセンサに対応させた上記処理を表すフローチャートである。
符号の説明
1…レーザプリンタ 10…画像形成部 30…搬送機構
31…駆動ローラ 32…従動ローラ 33…搬送ベルト
60…スキャナ部 70…プロセスカートリッジ 71…感光体ドラム
90…レジストセンサ 91…フォトトランジスタ 93…センサLED
95…ソレノイド 96…シャッタ 96a,96b…反射部材
97…軸 98…レバー 99…絞り板
106…LD制御部 107…表示パネル

Claims (3)

  1. 現像剤を担持する像担持体と、
    担持体に光を照射する照射手段と、
    該照射手段により照射されて上記担持体に反射された光を検出することにより、上記像担持体に現像剤像として形成された画像形成位置検出用のマークを検出可能な光検出手段と、
    上記担持体と上記光検出手段との間に配設可能なシャッタと、
    該シャッタを、上記担持体と上記光検出手段との間に配設されることにより上記照射手段から上記担持体を介して上記光検出手段に到る光路を遮る閉鎖位置と、上記光路を遮らない開放位置との間で移動させる開閉手段と、
    を備え、
    上記シャッタは、上記閉鎖位置と上記開放位置との間を移動する途中で上記照射手段からの光を受ける一連の部位の中に、その一連の部位における隣接部位とは上記光検出手段への上記光の反射状態が異なる部位を有し、
    上記開閉手段が上記シャッタを上記閉鎖位置と上記開放位置との間を移動させる動作をしているときの上記光検出手段による光の検出状態に基づき、上記担持体の有無及び上記シャッタの開閉状態を判断する判断手段を、
    更に備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 上記シャッタは、上記閉鎖位置と上記開放位置との間を移動する途中で上記照射手段からの光を受ける一連の部位の中に、その一連の部位における隣接部位とは反射率が異なる部位を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 上記開閉手段は、上記シャッタと上記光検出手段との距離を変化させながら上記閉鎖位置と上記開放位置との間で上記シャッタを移動させ、
    上記距離の変化によって上記シャッタに反射された上記光の上記光検出手段への入射状態が変化することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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