JP4670648B2 - 電子鍵盤楽器 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも鍵盤部を覆う蓋ユニットと操作子等が設けられたパネル部とを備えた電子鍵盤楽器に関する。
従来、電子鍵盤楽器は一般に、操作子や音響発生部等が配設されたパネル部を備え、さらに、鍵盤部等を覆うための鍵盤蓋等の蓋ユニットを備えたものも知られている。
例えば、下記特許文献1の電子鍵盤楽器では、鍵盤部を覆う蓋ユニットが、前カバーと後カバーとで折り畳み可能に構成される。さらに、前カバーの裏側に操作子やスピーカが配され、開蓋状態では前カバーの裏面が制御パネルとして機能するように構成されている。
また、下記特許文献2の電子鍵盤楽器では、パネル部が鍵盤部後部上方において水平に近い姿勢で配設され、閉蓋状態で鍵盤部からパネル部にかけて覆う蓋ユニットが、前後方向にスライド可能に設けられる。さらに、蓋ユニットは、パネル部が現れる位置まで後方にスライドさせることで開蓋状態になるように構成されている。
特開2004−302419号公報 実公平7−49511号公報
しかしながら、電子鍵盤楽器においては、近年、機能の増加に伴う操作子の増加、表示部の視認性や機能性向上に伴う表示部サイズの拡大、及び音質向上に伴うスピーカの大型化等によって、備えるべきパネル部は、その厚みが厚くなると共に、その奥行き(乃至上下方向の寸法)も大きくなる傾向にある。
そのため、上記特許文献1のように、蓋ユニットの裏側にパネル部が設けられるものにおいては、蓋ユニットの厚みが増し、特にスピーカが配設されると厚みが一層増すことになる。そのため、閉蓋された非演奏時であって、パネル部が見えない状態であっても、蓋ユニットが厚いことから、仮に、外観を生ピアノに似せようとしても、生ピアノのようには見えず、いかにも電子楽器という外観となってしまう。
また、上記特許文献2では、蓋ユニットは、閉蓋時にはパネル部まで覆うと共に、開蓋時にはパネル部が現れる位置までスライドできるように構成されるため、蓋ユニットの奥行き寸法が長いものとなる。上記特許文献1においても、蓋ユニットの奥行き寸法は、パネル部の奥行き寸法に応じて長くなる傾向にある。
従って、上記特許文献1、2のいずれにおいても、蓋ユニットの奥行き寸法が長いことから、口棒部相当の楽器前端部から前板部相当の位置までの前後方向の長さが長くなってしまう。そのため、非演奏時であってパネル部が見えない状態であっても、外観的には、生ピアノとはかなり異なったものとなってしまう。
ところで、上記特許文献2において、パネル部は、水平に近い姿勢であるので、操作性がよくない。その一方、奏者側を向くようにパネル部を斜めに起立させて操作性を高めようとすると、蓋ユニットがスライド移動時にパネル部に干渉しないように高い位置に配設されることになることから、楽器本体の高さが高くなってしまう。そのため、楽器本体のスペースにも無駄が生じる。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、鍵盤蓋の厚み及び奥行き寸法、並びに楽器本体の高さをそれぞれ抑え、且つ、非演奏時においてはパネル部が外観に現れないようにすると共に演奏時におけるパネル部の視認性を高めることができる電子鍵盤楽器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項の電子鍵盤楽器は、楽器本体と、前記楽器本体の前部に配設され、複数の鍵からなる鍵盤部と、第1状態と第2状態との間を遷移可能に構成され、前記第1状態にあるとき、前記鍵盤部を覆い且つ前記楽器本体の内部を奏者側に対して遮蔽する一方、前記第2状態にあるとき、前記鍵盤部を開放して演奏を可能とし且つ前記楽器本体の内部を奏者側に対して開放し得る蓋ユニットと、前記鍵盤部及び前記蓋ユニットのいずれに対しても独立に構成され、前記楽器本体の内部における、前記蓋ユニットが前記第1状態にあるときに遮蔽される位置に、横倒状態と起立状態とに姿勢を可変なように配設されたパネル部と、前記パネル部を前記起立状態で保持可能なパネル保持手段と、後側蓋保持部と、前記楽器本体に設けられ前記後側蓋保持部の前後方向への移動を案内するガイド部と、前記楽器本体に設けられ、前記後側蓋保持部が後方に移動するのに連動して可動し、前記パネル部を駆動して、前記パネル部の姿勢を前記横倒状態から前記起立状態へ変化させるリンク部材とを有し、前記蓋ユニットが前記第2状態にあるときに前記パネル部が起立状態となると前記パネル部が奏者側に対して開放され、前記蓋ユニットは、前側蓋と後側蓋とが展開/折り畳み自在に連結されてなり、前記前側蓋及び前記後側蓋が展開された状態で前記第1状態と成り得ると共に、前記前側蓋及び前記後側蓋が折り畳まれた状態で前記第2状態と成り得、前記蓋ユニットの前記後側蓋は、前記後側蓋保持部に対して回動して前記後側蓋保持部の上に載置された状態となることが可能であり、前記蓋ユニットは、前記前側蓋及び前記後側蓋が折り畳まれ且つ前記後側蓋が前記後側蓋保持部の上に載置された状態で、前記後側蓋保持部と一緒に前記ガイド部に案内されて後方に移動することで前記第2状態に遷移し、それに伴って、前記後側蓋保持部が前記リンク部材の後部上部を押し該リンク部材の前部が前記パネル部を裏面側から押し上げることによって、前記パネル部の姿勢が前記横倒状態から前記起立状態へ変化するように構成されたことを特徴とする。
上記目的を達成するために本発明の請求項4の電子鍵盤楽器は、楽器本体と、前記楽器本体の前部に配設され、複数の鍵からなる鍵盤部と、第1状態と第2状態との間を遷移可能に構成され、前記第1状態にあるとき、前記鍵盤部を覆い且つ前記楽器本体の内部を奏者側に対して遮蔽する一方、前記第2状態にあるとき、前記鍵盤部を開放して演奏を可能とし且つ前記楽器本体の内部を奏者側に対して開放し得る蓋ユニットと、前記鍵盤部及び前記蓋ユニットのいずれに対しても独立に構成され、前記楽器本体の内部における、前記蓋ユニットが前記第1状態にあるときに遮蔽される位置に、横倒状態と起立状態とに姿勢を可変なように配設されたパネル部と、前記パネル部を前記起立状態で保持可能なパネル保持手段と、後側蓋保持部と、前記楽器本体に設けられ前記後側蓋保持部の前後方向への移動を案内するガイド部と、前記楽器本体に設けられ、前記後側蓋保持部が後方に移動するのに連動して可動し、前記パネル部を駆動して、前記パネル部の姿勢を前記横倒状態から前記起立状態へ変化させるリンク部材とを有し、前記蓋ユニットが前記第2状態にあるときに前記パネル部が起立状態となると前記パネル部が奏者側に対して開放され、前記蓋ユニットは、前側蓋と後側蓋とが展開/折り畳み自在に連結されてなり、前記前側蓋及び前記後側蓋が展開された状態で前記第1状態と成り得ると共に、前記前側蓋及び前記後側蓋が折り畳まれた状態で前記第2状態と成り得、前記蓋ユニットの前記後側蓋は、前記後側蓋保持部に対して回動して前記後側蓋保持部の上に載置された状態となることが可能であり、前記蓋ユニットは、前記前側蓋及び前記後側蓋が折り畳まれ且つ前記後側蓋が前記後側蓋保持部の上に載置された状態で、前記後側蓋保持部と一緒に前記ガイド部に案内されて後方に移動することで前記第2状態に遷移するように構成され、前記パネル保持手段は、前記蓋ユニットの一部をなす当接部と前記リンク部材とで構成され、前記当接部と前記リンク部材とが、起立状態となった前記パネル部に当接することで、両者が協働して前記パネルの横倒を阻止するように構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項1、4によれば、鍵盤蓋の厚み及び奥行き寸法、並びに楽器本体の高さをそれぞれ抑え、且つ、非演奏時においてはパネル部が外観に現れないようにすると共に演奏時におけるパネル部の視認性を高めることができる。
請求項3によれば、楽器本体内部の空間を有効利用して、楽器本体の省スペースを図ることができる。
請求項によれば、部品点数の増加を抑制して構成を簡単にすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電子鍵盤楽器の楽器本体の左側部を内側(右側)からみた断面図である。本電子鍵盤楽器は、楽器本体100が、不図示の脚部で保持されてなり、非使用時において生ピアノ(例えば、アコースティックグランドピアノ)のような外観に構成される。以降、楽器本体100の左右方向は、奏者からみた方向を基準とし、前後方向については、楽器本体100の奏者側を「前方」とする。
楽器本体100の前部において、棚板11には、それぞれ複数の白鍵15、黒鍵16及び質量体からなる鍵盤部KBが配設される。棚板11の前端部上部には、鍵盤部KBの全幅に亘って口棒12が配設されている。楽器本体100の前部には、蓋ユニットUNTが設けられる。蓋ユニットUNTは、前蓋21と後蓋23とが蝶番等の連結部22で回動自在に連結されてなり、さらに、後蓋23の左右両端部の後面側にアーム24が設けられてなる。詳細は後述するが、蓋ユニットUNTは、開閉操作により、演奏を行わない閉蓋状態(第1状態)から、前蓋21を後蓋23に対して折り畳み、さらにこれらを跳ね上げて、後方に移動させて楽器本体100内の後部上方に収容することで、演奏可能な蓋収容状態(第2状態)へと遷移するように構成される。
図1は、蓋ユニットUNTの閉蓋状態を示している。図2〜図5は、蓋ユニットUNTの閉蓋状態から蓋収容状態までの遷移行程の途中の状態を示す楽器本体100の左側部の内側から見た断面図である。図6は、蓋ユニットUNTの蓋収容状態を示す楽器本体100の左側部の内側から見た断面図である。また、図7は、蓋ユニットUNTの蓋収容状態を示す楽器本体100の左側部の斜視図である。
図1〜図7では、楽器本体100において、左右対称の要素については、左側部に位置する左側の側板13に対して直接または間接に取り付けられている要素が表されている。以降、楽器本体100において、左右対称の構成要素については、符号も区別することなく、左側の構成要素を代表して説明する。本実施の形態では、蓋ユニットUNTの構成及び移動機構に特徴があるため、図1〜図7では、楽器本体100の後部の図示、及び天板等の部材の図示は省略されている。また、図7では、鍵盤部KBの図示も省略されている。
図1に示すように、蓋ユニットUNTの前蓋21は断面略L字状を呈し、蓋ユニットUNTの閉蓋状態においては、前蓋21の前端下部は、口棒12の上端に当接している。蓋ユニットUNTの後蓋23は、断面略J字状を呈し、蓋ユニットUNTの閉蓋状態においては、側板13の内側に突設された係止ピン26に当接して、その位置が規制される。蓋ユニットUNTは、鍵盤部KBの全幅よりやや大きい幅を有し、閉蓋状態においては、鍵盤部KBの上方及び楽器本体100の内部(特に鍵盤部KBの後部上方より後方)を奏者側に対して遮蔽する。一方、蓋ユニットUNTは、蓋収容状態では、鍵盤部KBを開放して演奏を可能とし、且つ楽器本体100の内部を奏者側に対して開放し得る(図6参照)。
側板13の内側において、略前後方向に沿って案内機構部60が設けられ、案内機構部60によってユニット保持体50がスライド移動可能にされている。蓋ユニットUNTの後蓋23は、ユニット保持体50に回動自在に保持されている。
すなわち、まず、図1、図5に示すように、案内機構部60は、前部を除いて前後方向に沿って側板13の内側に形成された逃げ部61と、逃げ部61の上下方向略中央において逃げ部61と平行に一段深く刻まれたガイド溝部62とを有する。また、逃げ部61の下側の上面には、ラック部材63が配設され、ラック部材63の上側にラックギヤ63aが全長に亘って形成されている。案内機構部60の前端部60a(図3参照)は、前方にいくほど緩やかに下方に傾斜し、すなわち、逃げ部61、ガイド溝部62及びラックギヤ63aが、互いに平行に、下方に傾斜している。
一方、図1に示すように、ユニット保持体50は、側面視略三角形で板状の三角リンク部材51を有する。三角リンク部材51は、側板13に近接して配置される。三角リンク部材51の後部下部であるR形状の角部57には、係合ピン54が外側(左側)に向かって突設され、係合ピン54の先端がガイド溝部62に摺動可能に係合している。
また、図7に示すように、左右の側板13間に亘って連動棒52が配設されている。三角リンク部材51の、図1における前端部は、蓋ユニットUNTのアーム24の左側面に近接対向し、連動棒52の左端部が、アーム24及び三角リンク部材51の前端部を貫通すると共に、これらアーム24及び三角リンク部材51の前端部に対して回動自在に保持されている。さらに、連動棒52の、アーム24及び三角リンク部材51の前端部から左方に突出している左端部に、ラック部材63のラックギヤ63aと噛み合うピニオンギヤ53が回転一体に取り付けられている。連動棒52の左端部は、さらに、ピニオンギヤ53を貫通して、その先端が、係合ピン54と同様にガイド溝部62に摺動可能に係合している。右側の側板においてもこれらと同じ機構が左右対称に設けられる。従って、左右のピニオンギヤ53は連動棒52と一体に回転するようになっている。
ユニット保持体50は、1本の連動棒52と、それぞれ左右対称で一対の三角リンク部材51、ピニオンギヤ53及び係合ピン54とで構成される。ユニット保持体50は、ピニオンギヤ53が、対応するラック部材63のラックギヤ63aと噛み合いつつ転がると共に、連動棒52の両端部と係合ピン54とが対応するガイド溝部62内を摺動することで、前後方向にスライド移動自在となっている。逃げ部61の上側の下面が逃げているので、ピニオンギヤ53が逃げ部61に干渉することなく案内機構部60に対して移動する。連動棒52の左端部先端が、ガイド溝部62の前端部62a(図3参照)に当接係合することで、閉蓋状態に対応するユニット保持体50の移動行程における前進限界位置が規制される。
ここで、ユニット保持体50が、案内機構部60にガイドされて前後方向にスライドする際、左右のピニオンギヤ53と、対応するラックギヤ63aとの噛み合いによって、左右の三角リンク部材51の移動量が常に同じになるようになっている。これにより、ユニット保持体50が水平方向にローリングしてがたつくようなことがなく、常に安定した姿勢を保って円滑に前後方向にスライド移動する。
蓋ユニットUNTの後蓋23は、上記構成により、アーム24、連動棒52を介して、ユニット保持体50の三角リンク部材51に対して上下方向に回動自在となっている。開蓋操作をする際には、前蓋21を回動させて後蓋23に対して対向するように折り畳み、その状態で、連動棒52を中心として、前蓋21ごと後蓋23を図1の時計方向に回動させる(跳ね上げる)。ここで、三角リンク部材51の後部上部には、前板受け部55が設けられている。前板受け部55は、開状態となった後蓋23の後部23aと当接して、後蓋23の時計方向の回動終了位置を規制する(図3参照)。この状態で、手で後蓋23を後方に押圧することで、ユニット保持体50と一緒に蓋ユニットUNTが後方に移動していく。
図1に示すように、閉蓋状態における蓋ユニットUNTにおいて、アーム24は、後蓋23の、ピアノの前板相当の部分である垂直部分の下部付近に位置し、案内機構部60の上下方向の位置も、アーム24に対応している。ただし、上記したように、案内機構部60の前端部60aは、前方にいくほど下方に傾斜している。従って、蓋ユニットUNTの閉蓋状態においては、蓋ユニットUNTの自重により、連動棒52の端部先端が、ガイド溝部62の前端部62a(図3参照)に常に当接している。これにより、閉蓋状態における蓋ユニットUNTの姿勢が安定するだけでなく、後蓋23を開方向に回動させた際に、後方への軽すぎる押圧力では、ユニット保持体50が後方に動き出さないようになっている。
前蓋21を後蓋23に対して折り畳んだ状態では、蓋ユニットUNTは、何ら操作をしない自由状態では、反時計方向に回動しようとする。一方、側板13の内側上部後部には、桟14が取り付けられている。桟14の下面14aは、蓋収容状態における蓋ユニットUNTの後蓋23の後部23aと当接して、蓋収容状態における蓋ユニットUNTの反時計方向への回動を規制する。また、側板13の内側において、ユニット保持体50の後方であって案内機構部60の上方には、ストッパ17が固定されている。ストッパ17は、ユニット保持体50が後方へ移動するとき、三角リンク部材51の後端面56と当接して、ユニット保持体50の移動行程における後進限界位置を規制する。
楽器本体100の内部において、鍵盤部KBより後方には、側面視J字状で板状のJ字リンク部材40が配設される。側板13の内側には、回動軸部41が突設され、J字リンク部材40は、回動軸部41を中心に図1の時計/反時計方向に回動自在に保持される。J字リンク部材40は、三角リンク部材51と同様に、側板13に近接して配置され、その左右方向の位置が三角リンク部材51と同じである。側板13の内側において、鍵盤部KBの直ぐ後方には、係止ピン43が突設されている。J字リンク部材40は、係止ピン43に当接して、その反時計方向への回動限界位置が規制される。
楽器本体100の内部において、鍵盤部KBの後部上方には、パネル部30が配設される。パネル部30は、ほぼ左右の側板13間に亘る長さを有し、その表面34には、図示はしないが、各種操作子、スピーカ、表示部等の、電気配線を伴った電子楽器としての機能要素が配設されている。パネル部30は、側面視における黒鍵16の直ぐ後方において側板13に設けられた回動軸31を中心に、上下方向(図1の時計/反時計方向)に回動自在にされている。パネル部30は、図1に示す横倒状態と、図6に示す起立状態とに姿勢(角度)を変えることができ、横倒状態では、表面34が略水平になり(図1参照)、起立状態では、表面34が水平に対して約45°の角度で奏者方向(前方且つ上方)を向いている(図6参照)。
また、パネル部30は、起立状態では、後述するように蓋ユニットUNTが蓋収容状態にあるので、奏者側に対して開放され、操作子の操作、表示部の視認が可能であると共に、スピーカによる放音も効率よくなされる状態となる。パネル部30は、鍵盤部KB及び蓋ユニットUNTのいずれに対しても独立に構成され、配設される。
パネル部30の左右の端部においては、側板13に近接して目隠し板32が設けられ、目隠し板32は、パネル部30が起立状態となっているとき、案内機構部60を奏者側から隠す役割を果たす。蓋ユニットUNTの閉蓋状態においては、パネル部30は、自重によって、時計方向に回動しようとする。しかし、J字リンク部材40が、係止ピン43に当接してその位置が規制されている。そのため、何ら操作をしない自由状態では、パネル部30の裏面が、J字リンク部材40の先端部42に常時当接している(図1参照)。それによって、パネル部30の時計方向の回動限界位置(横倒状態の位置)が規制されると共に、上述したように、J字リンク部材40の反時計方向への回動限界位置も同時に規制される。パネル部30及びJ字リンク部材40の図1に示す各位置を、「初期位置」とも称する。
J字リンク部材40は、ユニット保持体50が後方に移動する行程の後半において、三角リンク部材51の角部57によってその前面40aが駆動されて、図1の時計方向に回動する(図4、図5)。また、J字リンク部材40が図1の時計方向に回動するのに伴い、J字リンク部材40の先端部42によってパネル部30が駆動されて、パネル部30が図1の反時計方向(起立する方向)に回動する(図4、図5)。
上述したが、ユニット保持体50の各構成要素は、連動棒52を除いて左右対称位置に一対設けられ、蓋ユニットUNTのアーム24も、それらに対応して左右対称位置に一対設けられる。このほか、案内機構部60、J字リンク部材40、回動軸部41、パネル部30の目隠し板32、係止ピン26、係止ピン43、ストッパ17、桟14も、左右対称位置にそれぞれ一対設けられる。
次に、蓋ユニットUNTの開閉動作を説明する。まず、図1に示す閉蓋状態において、連結部22を中心に前蓋21を上方に回動させ、後蓋23と対向する折り畳み状態とする(図2参照)。次に、後蓋23の下端部でもある前端部を持って前蓋21ごと上方に跳ね上げると、三角リンク部材51の前板受け部55に後蓋23の後部が当接する。また、上述したように、蓋ユニットUNTを後方に所定強さで押圧するまでは、連動棒52の端部先端が、ガイド溝部62の前端部62a(図3参照)に当接したままであり、蓋ユニットUNTは前進限界位置にある。
次に、この跳ね上げ状態で、後蓋23の前端部を所定強さ以上の力で後方に押圧すると、折り畳み状態の蓋ユニットUNTが、ユニット保持体50と一緒に案内機構部60に案内されて後方にスライド移動していく(図3参照)。蓋ユニットUNTが後方に移動して、三角リンク部材51がJ字リンク部材40に当接すると、図4に示すように、三角リンク部材51の角部57によってJ字リンク部材40の前面40aが駆動され、J字リンク部材40が、図4の時計方向に回動駆動される。それに伴って、J字リンク部材40の先端部42によってパネル部30が駆動されて、パネル部30が図4の反時計方向(起立する方向)に回動駆動される。
そして、蓋ユニットUNTがさらに後方移動して三角リンク部材51の後端面56がストッパ17に当接すると、ユニット保持体50の移動往行程が終了する(図5参照)。このとき、手による後蓋23の後方への押圧状態にある間は、図5に示すように、後蓋23の下半部の内側に突設形成された当接部25が、パネル部30の後部である後端面33に対してやや上方に位置すると共に、両者が前後方向においても離間している。
この状態では、パネル部30の自重がJ字リンク部材40の先端部42にかかっているから、J字リンク部材40はパネル部30によって反時計方向に付勢されている。従って、後蓋23に添えた手を離して押圧力を解除すると、J字リンク部材40によって三角リンク部材51が前方へ駆動されるため、蓋ユニットUNTがユニット保持体50と一緒に前進する。それと並行して、後蓋23は三角リンク部材51の前板受け部55から離間すると共に、蓋ユニットUNT全体が反時計方向に回動し、後蓋23の後部23aが桟14の下面14aに当接する位置まで回動して止まる。それとほぼ同時に、後蓋23の当接部25がパネル部30の後端面33と当接する(図6、図7参照)。
これにより、パネル部30の自重によるJ字リンク部材40の反時計方向への付勢力とパネル部30の自重による蓋ユニットUNTの後方への付勢力とが釣り合って、パネル部30が起立状態で安定する。従って、パネル部30は、J字リンク部材40と蓋ユニットUNT及びユニット保持体50との協働によって起立保持される。
このようにして、蓋ユニットUNTが楽器本体100内に対して蓋収容状態となると、パネル部30が開放及び視認され、パネル部30の機能を用いた電子楽器としての演奏を行うことができる。
蓋ユニットUNTの閉蓋動作は、開蓋、収容時とは逆の動作となる。すなわち、蓋収容状態(図6)において、蓋ユニットUNTの前端を持ち上げて、後蓋23の当接部25とがパネル部30の後端面33との当接を解除し、そのまま、前方に蓋ユニットUNTを引っ張る。すると、J字リンク部材40が反時計方向に回動すると共にパネル部30が横倒方向に回動する。そして、蓋ユニットUNTを前進限界位置まで移動させた後、前蓋21を閉じる。なお、連結部22にダンパ機構を設け、前蓋21がゆっくり閉じるように構成してもよい。
本実施の形態によれば、パネル部30は、楽器本体100内部に配設されたので、鍵盤蓋にパネル部を設ける構成に比し、蓋ユニットUNTの主に前蓋21の厚みを生ピアノ並に薄く構成することが容易である。また、パネル部30は、蓋ユニットUNTの閉蓋状態においては、横倒状態となっているので、楽器本体100の高さを低く抑えることができる。しかも、パネル部30は、楽器本体100内部において、蓋ユニットUNTの閉蓋状態において遮蔽される位置に配設されるので、蓋ユニットUNTは、パネル部30の上方まで覆うように構成する必要がない。そのため、蓋ユニットUNTの前後方向の長さを生ピアノ並に短く設計することができる。しかも、パネル部30は、蓋ユニットUNTの収容時には起立して、操作、視認が容易となる。
よって、蓋ユニットUNTの厚み及び奥行き寸法、並びに楽器本体100の高さをそれぞれ抑え、且つ、非演奏時においてはパネル部30が外観に現れないようにすると共に演奏時におけるパネル部30の視認性を高めることができる。その結果、電子楽器でありながら、外観を生ピアノのように構成することも容易である。
また、本実施の形態では、パネル部30の回動行程においてパネル部30が通る空間と、蓋ユニットUNTが閉蓋状態から蓋収容状態まで遷移する行程において蓋ユニットUNTが通る空間とは、互いに干渉している。しかし、図1〜図6で説明したように、パネル部30が起立動作を開始するのは、蓋ユニットUNTの後方への移動行程の後半からであって、パネル部30の回動行程に通る空間に対して蓋ユニットUNTが干渉しない位置まで後退してからパネル部30が起立を開始する。従って、それぞれの移動、回動行程において両者が干渉することない。よって、楽器本体100内部の空間を有効利用して、高さ方向をはじめとして楽器本体100の省スペースを図ることができる。
また、蓋ユニットUNTは、前蓋21と後蓋23とが展開/折り畳み自在に連結されてなり、折り畳み状態で楽器本体100内に収容されるので、蓋収容状態における蓋ユニットUNTの前後長を短くして、楽器本体100の奥行き寸法を抑制することができる。
また、蓋ユニットUNTは、折り畳まれ且つ跳ね上げられた状態でユニット保持体50に保持され、ユニット保持体50と一緒に案内機構部60にガイドされて前後方向にスライド移動するので、蓋ユニットUNTの開閉操作を安定的に行うことができる。
また、蓋ユニットUNTの後方への移動に連動して、ユニット保持体50を介してJ字リンク部材40によってパネル部30が起立方向に回動駆動されるようにしたので、蓋ユニットUNTを開操作するだけでパネル部30を自動的に起立させることができ、起立のための特別な操作が不要である。
しかも、蓋収容状態においては、蓋ユニットUNTの後蓋23の当接部25とパネル部30の後端面33とが当接し、J字リンク部材40と蓋ユニットUNT及びユニット保持体50との協働によって、パネル部30の横倒が阻止されて起立状態に保持されるので、専用の保持部等を設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制して構成を簡単にすることができる。しかも、起立保持のための特別な操作が不要で、一方、閉蓋操作時には、蓋ユニットUNTを少し持ち上げて引っ張るだけで、パネル部30が横倒していくので、横倒操作のための特別な操作も不要である。
また、蓋収容状態においては、桟14の下面14aは、蓋ユニットUNTの後蓋23の後部23aと当接してその回動を規制するので、蓋収容状態における蓋ユニットUNTのがたつきを抑制することができる。さらに、仮に、蓋ユニットUNTの移動行程途中において、手を離したとしても、桟14の下面14aと後蓋23の後部23aとが当接するので、蓋ユニットUNTを、その位置にて開状態且つ跳ね上げ状態に維持することができる。
(第2の実施の形態)
図8、図9は、本発明の第2の実施の形態に係る電子鍵盤楽器の楽器本体の左側部を内側(右側)からみた断面図である。図8は、蓋収容状態となる直前の状態を示し、図9は、蓋収容状態を示す。
上記第1の実施の形態では、起立したパネル部30を、蓋ユニットUNTの後蓋23の当接部25とJ字リンク部材40とで保持するよう構成された。これに対し、本第2の実施の形態では、左右のJ字リンク部材のみでパネル部30を起立保持する。本第2の実施の形態では、蓋ユニットとJ字リンク部材の構成が第1の実施の形態と異なり、その他の構成は同様である。図8、図9において、第1の実施の形態と同じ構成要素には同一符号が付してある。
本第2の実施の形態における蓋ユニットUNT2は、第1の実施の形態における蓋ユニットUNTに比し、後蓋の構成のみが異なる。すなわち、蓋ユニットUNT2の後蓋123の下半部の内側には、当接部25(図1等参照)に相当するものがない点のみが、蓋ユニットUNTの後蓋23と異なる。
また、本第2の実施の形態におけるJ字リンク部材140は、第1の実施の形態におけるJ字リンク部材40に比し、先端部142と反対側の腕部の先端に、平坦な欠切部141が形成されている点のみが異なる。
かかる構成において、蓋ユニットUNT2の開閉動作を説明する。まず、閉蓋状態から、蓋ユニットUNT2が折り畳み状態且つ跳ね上げ状態とされて、ユニット保持体50と一緒に案内機構部60に案内されて後方にスライド移動していく。また、蓋ユニットUNT2の移動行程の後半において、J字リンク部材140が、三角リンク部材51の角部57によってその前面140aが駆動されて、図8の時計方向に回動し、それに伴って、パネル部30がJ字リンク部材140の先端部142に駆動されて起立していく。ここまでは、第1の実施の形態(図1〜図4参照)と全く同様である。
そして、蓋ユニットUNT2がさらに後方移動すると、やがて、三角リンク部材51の角部57がJ字リンク部材140の前面140aを過ぎて欠切部141に到達する。このとき、欠切部141の角度は、ほぼ水平になるようになっている。従って、角部57が欠切部141に乗り上げた後は、J字リンク部材140の回動は止まり、蓋ユニットUNT2がさらに後方移動しても、J字リンク部材140の回動方向の位置は変わらない。
蓋ユニットUNT2がさらに後方移動して、三角リンク部材51の後端面56がストッパ17に当接すると、ユニット保持体50の移動往行程が終了する。そして、蓋ユニットUNT2から手を離せば、後蓋123の後部123aが三角リンク部材51の前板受け部55から離間すると共に、後部123aが桟14の下面14aに当接して、蓋収容状態となる(図9参照)。このとき、パネル部30は、左右一対のJ字リンク部材140の先端部142によってその横倒が阻止され、起立状態が維持される。
蓋ユニットUNT2の閉蓋動作は、開蓋、収容時とは逆の動作となる。すなわち、蓋収容状態(図9)において、蓋ユニットUNT2の前端を持ち上げて前方に引っ張れば、三角リンク部材51の角部57の係合がJ字リンク部材140の欠切部141から前面140aに移行した後に、J字リンク部材140が反時計方向に回動すると共にパネル部30が横倒方向に回動する。その後の操作及び動作は、第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
なお、第2の実施の形態において、パネル部30の起立角度を手動で調節する機構を設けてもよい。例えば、図10に変形例を示すように、複数の係止孔36、37、38を側板13に対して設けると共に、これらと係合可能な係合突起部(図示せず)をパネル部30に出没可能に設ける。さらに、パネル部30の目隠し板32の内側面に把持部35を設ける。
そして、蓋ユニットUNT2を後進限界位置まで移動させた状態(図9参照)で、把持部35を持って、係止孔36、37、38のうち所望のものに上記係合突起部の位置を合わせて、該係合突起部を突出させて嵌合させれば、パネル部30が所望の角度に固定される。なお、把持部35を設ける位置は、目隠し板32の内側面に限定されず、例えば、パネル部30の左右方向中央付近に設けてもよい。また、手動による起立角度の調節機構の構成は、これに限られない。
なお、構成を簡単にする観点からは、第2の実施の形態において、上記した把持部35及び手動による起立角度の調節機構を設ける一方、J字リンク部材140のような、パネル部30の自動起立機構を廃止してもよい。そのように構成した場合は、蓋ユニットUNT2を後進限界位置まで移動させても、パネル部30は横倒したままであるので、把持部35を持って起こし、上記した手動による起立角度の調節機構を用いて、所望の角度にパネル部30を起立、固定すればよい。
なお、上記第1の実施の形態においても、構成を簡単にする観点から、図10に示したような把持部35を設けると共に、J字リンク部材40を廃止して、蓋ユニットUNTの後蓋23の当接部25とパネル部30の後端面33との当接係合を、手動操作によって行うように構成してもよい。ただし、その場合には、ストッパ17の位置、パネル部30の後端面33と当接部25との対向角度や位置関係等を厳密に設定する必要がある。
例えば、三角リンク部材51の後端面56がストッパ17に当接し、且つ三角リンク部材51の前板受け部55に後蓋23の後部23aが当接している状態(図5参照)で、パネル部30を、蓋ユニットUNTと干渉しないように且つ後端面33が当接部25よりも前方に位置するまで手動で起立させることが可能なように構成する必要がある。しかも、三角リンク部材51の後端面56がストッパ17に当接し、且つ蓋ユニットUNTから手を離して桟14の下面14aに後蓋23の後部23aが当接している状態では、パネル部30の把持部35から手を離せばパネル部30の後端面33が当接部25と自然に当接するように構成する必要がある。
なお、上記第1の実施の形態において、蓋ユニットUNTが後進限界位置まで移動した状態で、J字リンク部材40の回動を手動で固定する機構を設け、J字リンク部材40のみでパネル部30を起立保持するように構成してもよい。
なお、上記第1、第2の実施の形態においては、パネル部30は、回動軸31を中心に回動することで姿勢を変化させられるように構成された。しかし、このような回動による姿勢変化に限るものではなく、横倒状態と起立状態とに姿勢を可変なように構成されていればよい。例えば、スライド移動を伴った回動等によって姿勢が変化するものであってもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る電子鍵盤楽器の楽器本体の左側部を内側(右側)からみた断面図である(閉蓋状態)。 蓋ユニットの閉蓋状態から蓋収容状態までの遷移行程の途中の状態を示す楽器本体の左側部の内側から見た断面図である。 蓋ユニットの閉蓋状態から蓋収容状態までの遷移行程の途中の状態を示す楽器本体の左側部の内側から見た断面図である。 蓋ユニットの閉蓋状態から蓋収容状態までの遷移行程の途中の状態を示す楽器本体の左側部の内側から見た断面図である。 蓋ユニットの閉蓋状態から蓋収容状態までの遷移行程の途中の状態を示す楽器本体の左側部の内側から見た断面図である。 蓋ユニットの蓋収容状態を示す楽器本体の左側部の内側から見た断面図である。 蓋ユニットの蓋収容状態を示す楽器本体の左側部の斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電子鍵盤楽器の楽器本体の左側部を内側からみた断面図であって、蓋収容状態となる直前の状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電子鍵盤楽器の楽器本体の左側部を内側からみた断面図であって、蓋収容状態を示す図である。 第2の実施の形態の変形例を示す楽器本体の左側部を内側からみた断面図であって、蓋収容状態を示す図である。
符号の説明
15 白鍵、 16 黒鍵、 21 前蓋(前側蓋)、 23 後蓋(後側蓋)、 25 当接部、 30 パネル部、 40、140 J字リンク部材(パネル保持手段の一部、リンク部材)、 50 ユニット保持体(パネル保持手段の一部、後側蓋保持部)、 60 案内機構部(ガイド部)、 100、200 楽器本体、 KB 鍵盤部、 UNT、UNT2 蓋ユニット(パネル保持手段の一部)

Claims (4)

  1. 楽器本体と、
    前記楽器本体の前部に配設され、複数の鍵からなる鍵盤部と、
    第1状態と第2状態との間を遷移可能に構成され、前記第1状態にあるとき、前記鍵盤部を覆い且つ前記楽器本体の内部を奏者側に対して遮蔽する一方、前記第2状態にあるとき、前記鍵盤部を開放して演奏を可能とし且つ前記楽器本体の内部を奏者側に対して開放し得る蓋ユニットと、
    前記鍵盤部及び前記蓋ユニットのいずれに対しても独立に構成され、前記楽器本体の内部における、前記蓋ユニットが前記第1状態にあるときに遮蔽される位置に、横倒状態と起立状態とに姿勢を可変なように配設されたパネル部と、
    前記パネル部を前記起立状態で保持可能なパネル保持手段と、
    後側蓋保持部と、
    前記楽器本体に設けられ前記後側蓋保持部の前後方向への移動を案内するガイド部と、
    前記楽器本体に設けられ、前記後側蓋保持部が後方に移動するのに連動して可動し、前記パネル部を駆動して、前記パネル部の姿勢を前記横倒状態から前記起立状態へ変化させるリンク部材とを有し、
    前記蓋ユニットが前記第2状態にあるときに前記パネル部が起立状態となると前記パネル部が奏者側に対して開放され、
    前記蓋ユニットは、前側蓋と後側蓋とが展開/折り畳み自在に連結されてなり、前記前側蓋及び前記後側蓋が展開された状態で前記第1状態と成り得ると共に、前記前側蓋及び前記後側蓋が折り畳まれた状態で前記第2状態と成り得、
    前記蓋ユニットの前記後側蓋は、前記後側蓋保持部に対して回動して前記後側蓋保持部の上に載置された状態となることが可能であり、前記蓋ユニットは、前記前側蓋及び前記後側蓋が折り畳まれ且つ前記後側蓋が前記後側蓋保持部の上に載置された状態で、前記後側蓋保持部と一緒に前記ガイド部に案内されて後方に移動することで前記第2状態に遷移し、それに伴って、前記後側蓋保持部が前記リンク部材の後部上部を押し該リンク部材の前部が前記パネル部を裏面側から押し上げることによって、前記パネル部の姿勢が前記横倒状態から前記起立状態へ変化するように構成されたことを特徴とする電子鍵盤楽器。
  2. 前記パネル保持手段は、前記蓋ユニットの一部をなす当接部と前記リンク部材とで構成され、前記当接部と前記リンク部材とが、起立状態となった前記パネル部に当接することで、両者が協働して前記パネルの横倒を阻止するように構成されていることを特徴とする請求項記載の電子鍵盤楽器。
  3. 前記蓋ユニットが前記第1状態と前記第2状態との間を遷移するときに通る空間と、前記パネル部が前記横倒状態と前記起立状態とに姿勢を変化させるときに通る空間とは互いに干渉しており、且つ、前記蓋ユニットが前記第1状態から前記第2状態に遷移する行程において、前記パネル部が前記横倒状態と前記起立状態とに姿勢を変化させるときに通る空間に対して干渉しない位置まで前記蓋ユニットが遷移してから前記パネル部が前記起立状態になるように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の電子鍵盤楽器。
  4. 楽器本体と、
    前記楽器本体の前部に配設され、複数の鍵からなる鍵盤部と、
    第1状態と第2状態との間を遷移可能に構成され、前記第1状態にあるとき、前記鍵盤部を覆い且つ前記楽器本体の内部を奏者側に対して遮蔽する一方、前記第2状態にあるとき、前記鍵盤部を開放して演奏を可能とし且つ前記楽器本体の内部を奏者側に対して開放し得る蓋ユニットと、
    前記鍵盤部及び前記蓋ユニットのいずれに対しても独立に構成され、前記楽器本体の内部における、前記蓋ユニットが前記第1状態にあるときに遮蔽される位置に、横倒状態と起立状態とに姿勢を可変なように配設されたパネル部と、
    前記パネル部を前記起立状態で保持可能なパネル保持手段と、
    後側蓋保持部と、
    前記楽器本体に設けられ前記後側蓋保持部の前後方向への移動を案内するガイド部と、
    前記楽器本体に設けられ、前記後側蓋保持部が後方に移動するのに連動して可動し、前記パネル部を駆動して、前記パネル部の姿勢を前記横倒状態から前記起立状態へ変化させるリンク部材とを有し、
    前記蓋ユニットが前記第2状態にあるときに前記パネル部が起立状態となると前記パネル部が奏者側に対して開放され、
    前記蓋ユニットは、前側蓋と後側蓋とが展開/折り畳み自在に連結されてなり、前記前側蓋及び前記後側蓋が展開された状態で前記第1状態と成り得ると共に、前記前側蓋及び前記後側蓋が折り畳まれた状態で前記第2状態と成り得、
    前記蓋ユニットの前記後側蓋は、前記後側蓋保持部に対して回動して前記後側蓋保持部の上に載置された状態となることが可能であり、前記蓋ユニットは、前記前側蓋及び前記後側蓋が折り畳まれ且つ前記後側蓋が前記後側蓋保持部の上に載置された状態で、前記後側蓋保持部と一緒に前記ガイド部に案内されて後方に移動することで前記第2状態に遷移するように構成され
    前記パネル保持手段は、前記蓋ユニットの一部をなす当接部と前記リンク部材とで構成され、前記当接部と前記リンク部材とが、起立状態となった前記パネル部に当接することで、両者が協働して前記パネルの横倒を阻止するように構成されていることを特徴とする電子鍵盤楽器。
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