JP4668405B2 - 建物の外断熱構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は建物の外断熱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建物の外断熱構造として、特開平11-141000号公報に記載の如く、建物の出隅部の柱と、該柱から横方向に延びる側壁とに断熱層を形成するに際し、柱の外側にコーナー断熱材を設け、側壁に装填した壁断熱材を柱の側部より外方側で該コーナー断熱材に連続させたものがある。これによれば、建物の柱を囲む周囲に連続する断熱層を設けることができる(従来技術1)。
【0003】
また従来、ユニット建物の外断熱構造として、特開平9-21192号公報に記載の如く、相隣る建物ユニットの梁間及び柱間に断熱材を充填したものがある(従来技術2)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術1は、コーナー断熱材及び壁断熱材を柱の側部より外方側に設けるものであり、柱が太い場合、相隣る柱間のスペースが無駄になる。
【0005】
また、従来技術2では、相隣る建物ユニットの間に断熱材を充填したものであり、各建物ユニットの柱や梁を室内側から断熱材で被覆することの開示がない。従って、鋼材等からなる柱や梁が建物の内外を結ぶ冷橋部となり、建物の外断熱性を損なう。
【0006】
本発明の課題は、建物の柱間のスペースを有効に用いながら、外断熱性を向上することにある。
【0007】
また、本発明の課題は、ユニット建物の外断熱性を向上することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、建物の柱と、該柱から横方向に延びる側壁とに断熱層を形成するに際し、建物の外壁と内装下地材の間で、柱の全周表面に柱断熱材を被覆し、側壁に装填した壁断熱材を柱の側部近傍まで配置するとともに該柱断熱材に連続させた建物の外断熱構造であって、前記柱断熱材が、外壁の裏面に対して間隙を形成する柱の表面を含む、該柱の全周表面に被覆され、壁断熱材よりも断熱性能の優れた薄い断熱材からなる建物の外断熱構造である。
【0012】
請求項2の発明は、ユニット建物を構成する相隣る建物ユニットのそれぞれにおいて請求項1に記載の建物の外断熱構造を採用し、且つ相隣る建物ユニット間にそれらの断熱材と連続する断熱材を装填してなるようにしたものである。
【0013】
【作用】
請求項1の発明によれば下記(a)、(b)の作用がある。
(a)柱断熱材を柱の全周表面に被覆し、壁断熱材を柱の側部近傍まで配置するとともに該柱断熱材に連続させた。これにより、建物の外壁裏面の全域と柱との間に断熱層が連続する外断熱構造が形成され、外気による柱の冷橋(熱橋)化を防ぎ、結露の発生を回避できる。
【0014】
(b)柱断熱材を外壁の裏面に対して間隙を形成する柱の表面を含む、該柱の全周表面に被覆され、壁断熱材よりも断熱性能の優れた薄い断熱材からなるものとすることにより、外壁裏面が柱の表面に対し、該柱の全周表面に柱断熱材を被覆するためになす間隙を可及的に小さくできる。これにより、外壁が内装下地材との間に形成する壁厚を所望の寸法範囲に納めながら、上述(a)の外断熱構造を形成できる。
【0017】
請求項2の発明によれば下記(c)の作用がある。
(c)ユニット建物を構成する相隣る建物ユニットのそれぞれにおいて上述(a)、(b)を実現しながら、相隣る建物ユニット間にそれらの断熱材と連続する断熱材を装填したから、建物ユニットの鋼材等からなる柱が冷橋部となることを防止しながら、ユニット建物の外断熱性を向上できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は出隅部の柱断熱構造を示す横断面図、図2は柱断熱材の固定方法を示し、(A)〜(F)はそれぞれ異なる例の平面図、図3は出隅部の柱断熱構造の他の例を示し、(A)は横断面図、(B)は柱を示す斜視図、図4は出隅部の柱断熱構造の他の例を示す横断面図、図5は入隅部の柱断熱構造を示す横断面図、図6は継部の柱断熱構造を示す横断面図、図7は柱断熱構造の他の例を示す横断面図、図8は柱断熱構造の他の例を示す横断面図、図9は柱断熱構造の他の例を示す横断面図、図10は柱断熱構造の他の例を示す横断面図、図11は上下継部の梁断熱構造を示す縦断面図、図12は梁断熱材の固定方法を示し、(A)〜(E)はそれぞれ異なる例の断面図、図13は柱断熱材を梁のピンに固定する方法を示す斜視図、図14は柱断熱材を梁の孔に固定する方法を示す斜視図、図15は屋根上部の天井断熱構造を示す縦断面図、図16は屋根上部の屋根断熱構造を示す縦断面図、図17は下屋上部の天井断熱構造を示す縦断面図、図18は梁断熱材を示し、(A)は全体平面図、(B)はB−B線に沿う断面図、(C)はC−C線に沿う拡大断面図である。
【0019】
ユニット建物の外断熱構造として、柱周辺に設けられる柱断熱構造と、梁周辺に設けられる梁断熱構造について説明する。
【0020】
(A)柱断熱構造(図1〜図10)
図1は建物ユニット10の出隅部を示し、11は円筒状の柱、12は内装下地材、13は外壁を示す。
【0021】
図1では、柱11と、柱11から相直交する両横方向のそれぞれに延びる側壁とに断熱層を形成するに際し、建物ユニット10の工場生産段階で、柱11の室外側表面(柱11の略270度範囲)に柱断熱材21を被覆し、側壁に装填した壁断熱材22を柱11の側部近傍まで配置するとともに柱断熱材21に連続させている。壁断熱材22は、内装下地材12に取着した支持用桟材23に支持され、支持用桟材23を挟んで柱11の側の壁断熱材22Aと、柱11と反対側の壁断熱材22Bとからなる。柱断熱材21は、柱11の側部近傍まで配置した壁断熱材22の端面に接する位置まで入り込み、壁断熱材22が連続する断熱ラインを形成する。柱断熱材21と壁断熱材22は外側から防水シート24を被覆される。
【0022】
柱断熱材21は建物ユニット10の納まり上、壁断熱材22よりも断面性能の優れた薄い断熱材から形成される。柱断熱材21は、自立性のある発泡系(発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ウレタン等の有機樹脂発泡体及びグラスウール、ロックウールで密度24kg/m3以上のボード状に成形されたものでも良い)の断熱材で柱11の形状にあったものを用いることができる。柱断熱材21は、ポリスチレンのビーズ法によるものが成型品を安く製作でき、断熱性能も優れているので最適である。柱断熱材21は、柱11に嵌め込む(柔らかく弾力性のあるもの、例えばポリスチレンフォームのビーズ法で80倍発泡等)だけで壁断熱材22と連続させることができる形状になる。柱断熱材21は、周方向で2分割したものを柱11の外周に被せても良く、又は周方向で単一のものを広げて柱11の外周に嵌め込んでも良い。
【0023】
壁断熱材22はグラスウールを用いることができるが、その他、発泡系の断熱材(発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ウレタン等の有機樹脂発泡体)を用いても良い。
【0024】
柱断熱材21の柱11への固定方法は、図2(A)、(B)に示す如く接着剤25、両面粘着テープ26を用いる方法、図2(C)に示す如く固定金具27を用いる方法、図2(D)に示す如く樹脂製又は鉄製の巾30mm程度のバネリング28を用いる方法、図2(E)に示す如く電線樹脂製又は鉄製の線状リング29を用いる方法、図2(F)に示す如く針金30を用いる方法等を採用できる。図2(C)〜(F)のものは柱断熱材21をワンタッチで取付けできる。柱断熱材21を繊維系断熱材等で自立性のない断熱材にて構成する場合には、図2(C)、(D)のものを用いたり、別途断熱材を自立させる補助材を用いて柱11を隙間なく覆うようにすることもできる。
【0025】
尚、柱11が図3に示す如く、床梁の接合部となる多角形状ダイヤフラム14を備える場合には、柱断熱材21の断面形状をダイヤフラム14の形状に合せることにより、柱断熱材21の位置合せが容易になる。
【0026】
(2)図4が図1と異なる点は、柱11の全周を柱断熱材21で被覆したことにある。柱11がどこから冷やされるか分からない(外壁固定用のスタッド等、外気に接する鉄部材との接合部があれば、そこから柱が冷やされる)ので、図1のものより図4のものの方が好ましい。図4の柱断熱材21も、周方向で2分割したものを柱11の外周に被せても良いが、周方向で単一の円筒状柱断熱材21を柱11の上から通すようにしてその固定を容易化することもできる。
【0027】
(3)図5は相隣る建物ユニット10、10が形成する入隅部を示し、両建物ユニット10、10のそれぞれにおいてそれら建物ユニット10の工場生産段階で前述(1)の柱断熱材21、壁断熱材22を採用し、且つ両建物ユニット10、10の現地据付段階でそれら建物ユニット10の間に、一方の建物ユニット10の柱断熱材21と他方の建物ユニット10の壁断熱材22とに連続する中間断熱材31を装填したものである。
【0028】
図6は相隣る建物ユニット10、10の継部を示し、両建物ユニット10、10のそれぞれにおいてそれら建物ユニット10の工場生産段階で前述(1)の柱断熱材21、壁断熱材22を採用し、且つ両建物ユニット10、10の現地据付段階でそれら建物ユニット10の間に、一方の建物ユニット10の柱断熱材21と他方の建物ユニット10の柱断熱材21とに連続する中間断熱材32A、32Bを装填したものである。
【0029】
中間断熱材31、32A、32Bは、柱断熱材21と同様に発泡ポリスチレン等の発泡系の断熱材をビーズ法等にて成形して構成できる。中間断熱材31、32A、32Bは、両建物ユニット10、10の現地据付段階で嵌め込まれるから、装填部の奥に入り過ぎないようにつば(膨出部)が付いている形状にすることが好ましい。柱断熱材21にこのつばを連続させることによって、柱まわりに連続した断熱ラインを形成することができる。
【0030】
柱11は室内側と室外側の両方に臨み、中間断熱材31、32A、32Bによる外断熱の考えからは、室外側のみの断熱で良いが、柱11がどこから冷やされるか分からない(外壁固定用のスタッド等、外気に接する鉄部材との接合部があればそこから柱11が冷やされる)ので室内側と室外側の両方を断熱するのが好ましい。
【0031】
中間断熱材31、32A、32Bは柱断熱材21、壁断熱材22に接着剤又は両面粘着テープで固定できるが、断熱材の材質を柔らかく断熱性のあるものにし、柱間に挟み込むことによって固定することもできる。
【0032】
(4)図7は柱11をH形鋼としたとき、柱断熱材21により柱11の室外側フランジとウエブの側部を被覆し、梁断熱材22を柱11の側部に位置する柱断熱材21の側面近傍まで配置して該柱断熱材21に連続させたものである。
【0033】
図8は柱11をH形鋼としたとき、柱断熱材21により柱11の室外側フランジを被覆し、壁断熱材22を柱11のウエブ近傍まで配置するとともに該柱断熱材21の端面に連続させたものである。
【0034】
図9は柱11を角鋼管としたとき、柱断熱材21により柱11の室外側表面と側部を被覆し、壁断熱材22を柱11の側部に位置する柱断熱材21の側面近傍まで配置して該柱断熱材21に連続させたものである。
【0035】
図10は柱11を角鋼管としたとき、相隣る柱11、11を単一の柱断熱材21で被覆し、壁断熱材22を柱11の側部に位置する柱断熱材21の側面近傍まで配置して該柱断熱材21に連続させたものである。
【0036】
(B)梁断熱構造(図11〜図18)
(1)図11は上階建物ユニット10Aを下階建物ユニット10Bに搭載した上下継部を示し、31はリップ付C形鋼製床梁、32は床パネル、33は内装下地材、34は天井パネル、35は外壁、36は防水シートを示す。
【0037】
図11では、床梁31と、床梁31から上下の鉛直方向に延びる上下の側壁とに断熱層を形成するに際し、建物ユニット10A、10Bの工場生産段階で、床梁31の形鋼内に梁内断熱材41を充填し、且つ床梁31の室外側表面に梁断熱材42を被覆し、床パネル32、内装下地材33に装填した壁断熱材43を床梁31のフランジ(側部)近傍まで配置するとともに梁断熱材42に連続させている。
【0038】
梁断熱材42は建物ユニット10A、10Bの納まり上、壁断熱材43よりも断熱性能の優れた薄い断熱材から形成される。梁断熱材42は、自立性のある発泡系(発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ウレタン等の有機樹脂発泡体及びグラスウール、ロックウールで密度が24kg/m3以上のボード状に成形されたものでも良い)のものを用いることができる。梁断熱材42は、ポリスチレンのビーズ法によるものが成型品を安く製作でき、断熱性能にも優れているので最適である。
【0039】
梁内断熱材41、壁断熱材43は、グラスウールを用いることができるが、その他発泡系の断熱材(発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ウレタン等の有機樹脂発泡体)を用いても良い。
【0040】
このとき、上階建物ユニット10Aと下階建物ユニット10Bの間には一般に隙間ができるので、この隙間に中間断熱材51を装填し、下階建物ユニット10Bの壁断熱材43の上端面に連続する中間断熱材51を床梁31近傍まで配置するとともに梁断熱材42の下端部に連続させ、建物ユニット10A、10Bの外周に連続した断熱ラインを形成するものとする。中間断熱材51は、壁断熱材43と同様にグラスウール等を採用できる。中間断熱材51は、下階建物ユニット10Bの天井パネル34に突当たり納まり位置を決定できる。上階建物ユニット10Aと下階建物ユニット10Bの間の隙間ができない場合には、中間断熱材51を装填することを要さず、梁断熱材42の下端部を壁断熱材43に直接連続化できる。
【0041】
梁断熱材42の床梁31への固定方法は、図12(A)、(B)に示す如く接着剤61、両面粘着テープ62を用いる方法、図12(C)に示す如く床梁31に取着してあるボルト63に梁断熱材42に設けてある孔42Aを固定する方法、図12(D)、図13に示す如く床梁31に取着してあるピン64に梁断熱材42を抱持する取付金具65の孔65Aを引掛ける方法(取付金具65を床梁31の孔に直接係止しても良い)、図12(E)、図14に示す如く樹脂製止め具66を梁断熱材42の孔42Aに通して更に床梁31の係止孔67に係止する方法等を採用できる。図12(C)〜(E)のものはワンタッチで梁断熱材42を取付けできる。
【0042】
(2)図15は、図11の建物ユニット10A、10Bと同様の建物ユニット10の上に天井ユニット70を搭載するに際し、天井ユニット70の工場生産段階で、天井梁71の形鋼内に梁内断熱材72を装填し、且つ天井梁71の室外側表面に梁断熱材73、74を被覆し、天井断熱材75を天井梁71のウエブ(側部)近傍まで配置するとともに梁断熱材74に連続させたものである。
【0043】
梁断熱材73、74は、前述(1)の梁断熱材42と同様の断熱材にて構成できる。天井断熱材75は、前述(1)の梁内断熱材41、壁断熱材43と同様の断熱材にて構成できる。
【0044】
このとき、建物ユニット10と天井ユニット70の間には一般に隙間ができるので、この隙間に中間断熱材76を装填し、建物ユニット10の壁断熱材43の上端面に連続する中間断熱材76を天井梁71近傍まで配置するとともに梁断熱材73の下端部に連続させ、建物ユニット10、天井ユニット70の外周に連続した断熱ラインを形成するものとする。中間断熱材76は、壁断熱材43と同様の断熱材にて構成できる。中間断熱材76は、建物ユニット10の天井パネル34に突当たり納まり位置を決定できる。
【0045】
(3)図16は、建物ユニット10の上に屋根ユニット80を搭載するに際し、屋根ユニット80の工場生産段階で、屋根梁81の形鋼内に梁内断熱材82を装填し、且つ屋根梁81の室外側表面に梁断熱材83、84を被覆し、屋根面材85の下に屋根断熱材86を装填したものである。
【0046】
梁断熱材83、84は前述(1)の梁断熱材42と同様の断熱材にて構成できる。梁内断熱材82、屋根断熱材86は、前述(1)の梁内断熱材41、梁断熱材43と同様の断熱材にて構成できる。
【0047】
このとき、建物ユニット10と屋根ユニット80の間には一般に隙間ができるので、この隙間に中間断熱材87を装填し、建物ユニット10の壁断熱材43の上端面に連続する中間断熱材87を屋根梁81近傍まで配置するとともに梁断熱材83の下端部に連続させ、建物ユニット10、屋根ユニット80の外周に連続した断熱ラインを形成するものとする。中間断熱材87は、壁断熱材43と同様の構成材にて構成できる。中間断熱材87は、建物ユニット10の天井パネル34に突当たり納まり位置を決定できる。
【0048】
(4)図17は、上階建物ユニット10Aを下階建物ユニット10Bに搭載した下屋上部を示し、上階建物ユニット10Aの工場生産段階で前述(1)と同様に床梁31に梁内断熱材41、梁断熱材42を設け、床パネル32、内装下地材33に壁断熱材43を装填するとともに、下階建物ユニット10Bの天井裏に天井裏断熱材91を装填し、天井裏断熱材91を床梁31の正面(側部)の梁断熱材42近傍まで配置して該梁断熱材42に連続させ、建物ユニット10A、10Bの外周に連続した断熱ラインを形成したものである。天井裏断熱材91は壁断熱材43と同様の断熱材にて構成できる。
【0049】
尚、梁断熱材42(梁断熱材73、83も同じ)は、図18に示す如く、長手方向の中間部を部分的につないだ易切断部101(図18(B))を備えて適宜の使用長さに短尺化可能とするとともに、長手方向の適宜位置にリング溝102(図18(C))を備えてこれを押し抜きして適宜の位置に前述した固定用孔42Aを穿設可能とする成形体の形態で用意され、これを原材として使用することができる。例えば、全長909mmの中間2位置に易切断部101を設けることにより、働き巾909mm(実寸908mm)のものを働き巾606mm(実寸605mm)、働き巾303mm(実寸302mm)で容易に短尺化して使用できるし、適宜のリング溝102を押し抜いて固定用孔42Aとすることにより、部品数を低減できる。
【0050】
従って、本実施形態によれば以下の作用がある。
▲1▼柱断熱材21を柱11の室外側表面に被覆し、壁断熱材22を柱11の側部近傍まで配置するとともに該柱断熱材21に連続させたから、断熱層を柱11の表面と柱11間に設けることができ、建物の柱11間のスペースを有効に用いながら外断熱性を向上し、柱11による冷橋を防止できる。
【0051】
▲2▼柱断熱材21を壁断熱材22よりも断熱性能の優れた薄い断熱材からなるものとすることにより、柱11まわりでの納まり性を向上しながら、優れた外断熱性を確保できる。
【0052】
▲3▼梁断熱材42、73、83を床梁31(天井梁71、屋根梁81)の室外側表面に被覆し、壁断熱材43を床梁31(天井梁71、屋根梁81)の側部近傍まで配置するとともに該梁断熱材42、73、83に連続させたから、断熱層を床梁31(天井梁71、屋根梁81)の表面と床梁31(天井梁71、屋根梁81)間に設けることができ、建物床梁31(天井梁71、屋根梁81)間のスペースを有効に用いながら外断熱性を向上し、床梁31(天井梁71、屋根梁81)による冷橋を防止できる。
【0053】
▲4▼梁断熱材42、73、83を壁断熱材43よりも断熱性能の優れた薄い断熱材からなるものとすることにより、床梁31(天井梁71、屋根梁81)まわりでの納まり性を向上しながら、優れた外断熱性を確保できる。
【0054】
▲5▼ユニット建物を構成する相隣る建物ユニット10(10A、10B)のそれぞれにおいて上述▲1▼〜▲4▼を実現しながら、相隣る建物ユニット(10A、10B)間にそれらの断熱材21、22、43と連続する中間断熱材31、32A、32B、51、76、87を装填したから、建物ユニット(10A、10B)の鋼材等からなる柱11や床梁31(天井梁71、屋根梁81)が冷橋部となることを防止しながら、ユニット建物の外断熱性を向上できる。
【0055】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、建物の柱間のスペースを有効に用いながら、外断熱性を向上することができる。また、本発明によれば、ユニット建物の外断熱性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は出隅部の柱断熱構造を示す横断面図である。
【図2】 図2は柱断熱材の固定方法を示し、(A)〜(F)はそれぞれ異なる例の平面図である。
【図3】 図3は出隅部の柱断熱構造の他の例を示し、(A)は横断面図、(B)は柱を示す斜視図である。
【図4】 図4は出隅部の柱断熱構造の他の例を示す横断面図である。
【図5】 図5は入隅部の柱断熱構造を示す横断面図である。
【図6】 図6は継部の柱断熱構造を示す横断面図である。
【図7】 図7は柱断熱構造の他の例を示す横断面図である。
【図8】 図8は柱断熱構造の他の例を示す横断面図である。
【図9】 図9は柱断熱構造の他の例を示す横断面図である。
【図10】 図10は柱断熱構造の他の例を示す横断面図である。
【図11】 図11は上下継部の梁断熱構造を示す縦断面図である。
【図12】 図12は梁断熱材の固定方法を示し、(A)〜(E)はそれぞれ異なる例の断面図である。
【図13】 図13は柱断熱材を梁のピンに固定する方法を示す斜視図である。
【図14】 図14は柱断熱材を梁の孔に固定する方法を示す斜視図である。
【図15】 図15は屋根上部の天井断熱構造を示す縦断面図である。
【図16】 図16は屋根上部の屋根断熱構造を示す縦断面図である。
【図17】 図17は下屋上部の天井断熱構造を示す縦断面図である。
【図18】 図18は梁断熱材を示し、(A)は全体平面図、(B)はB−B線に沿う断面図、(C)はC−C線に沿う拡大断面図である。
【符号の説明】
10 建物ユニット
11 柱
21 柱断熱材
22 壁断熱材
31、32A、32B 中間断熱材
31 床梁
Claims (2)
- 建物の柱と、該柱から横方向に延びる側壁とに断熱層を形成するに際し、
建物の外壁と内装下地材の間で、柱の全周表面に柱断熱材を被覆し、側壁に装填した壁断熱材を柱の側部近傍まで配置するとともに該柱断熱材に連続させた建物の外断熱構造であって、
前記柱断熱材が、外壁の裏面に対して間隙を形成する柱の表面を含む、該柱の全周表面に被覆され、壁断熱材よりも断熱性能の優れた薄い断熱材からなる建物の外断熱構造。 - ユニット建物を構成する相隣る建物ユニットのそれぞれにおいて請求項1に記載の建物の外断熱構造を採用し、且つ相隣る建物ユニット間にそれらの断熱材と連続する断熱材を装填してなる建物の外断熱構造。
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