JP4668375B2 - 低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレン組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンの組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、一般にTEFLON(登録商標)TFEフッ素ポリマー樹脂(DuPont)として入手可能であり、熱安定性、高い溶融温度、化学的不活性、および潤滑性(低摩擦係数および非粘着特性)であることで知られているが、また、非溶融加工性であることが知られている。すなわち、射出成形を含む溶融押出しなど通常の溶融加工技術により、加工することはできない。そのかわり、この樹脂は、ペースト押出し(微粉末タイプのPTFE)および圧縮成形(顆粒タイプのPTFE)などの非溶融流動技術によって強度のある製品に加工され、その強度は焼結によって増すことができる。PTFE樹脂の非溶融加工は、溶融状態で樹脂が流動しないという事実に基づいており、したがって樹脂は380℃で少なくとも1×108Pa・sの溶融粘度を有する。文献中で用いられる用語「ポリテトラフルオロエチレン」および「PTFE」はこの非溶融流動性で非溶融加工性のPTFEを指す。しかし説明を分かりやすくするため、以下、このPTFEを高MV(溶融粘度)PTFEと呼ぶことにする。
【0003】
低MV PTFEもまた市販されており、高MV PTFEの消費量と比べて少量用いられており、この低MV PTFEは372℃でMV50から1×105Pa・sをもち、例えばZONYL(登録商標)フッ素添加物(DuPont)として入手可能である。低MV PTFEは高MV PTFEを放射線照射により分解して分子量を減らすか、あるいは米国特許第5,223,343号(実施例1)に開示されているような直接重合技術により得ることができる。いずれのケースにおいても低MV PTFEの数平均分子量(Mn)は高MV PTFEの分子量(Mn)が少なくとも2,000,000であるのに比べ、50,000から700,000である。低MV PTFEは、高溶融粘度PTFEと同様の熱安定性、化学的不活性、潤滑性および高溶融温度を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このPTFEのずっと低いMVが上述の溶融粘度によって示されるようにPTFEを溶融流動性にするが、しかしこのPTFEのはるかに低い分子量が高MVPTFEから強度を奪い、その結果溶融押出しによりこの低MV PTFEから成形される製品は操作中に壊れてしまう。例えば、MV測定中に押し出されたビーズはほんのわずかの屈曲で壊れ、射出成形により形成された引張試験片は引張試験機に単にクランプしただけで壊れ、その結果樹脂は、引張強さの測定値をもたない。したがって、低MV PTFEは溶融流動性ではあるが、溶融加工性ではない。これが液状潤滑剤およびサポーテッドコーティングの添加剤としての使用に対する低MV PTFEの有用性を失わせてきた。この低MV PTFEは、PTFE微粉末と呼ばれ、多くの場合上記の高MV PTFEと区別される。
【0005】
低MV PTFEのより大きな用途を見つけることが求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、低MV PTFEと、少なくとも140℃の温度で熱に安定な非フッ化ポリマーを、低MV PTFEと非フッ化ポリマーの合計重量を100重量%として、それぞれの樹脂を5から95重量%の量で組み合わせることによりこの要求を満たす。
【0007】
低MV PTFEと非多重化ポリマーを含む、得られる生成物は溶融加工により特性の改良された製品に加工することができる。例えば、低MV PTFEが主体であるような組成物は、驚くべきことに負荷時に高い強度およびよりすぐれた寸法安定性を示す。非フッ化ポリマーが主体である組成物もまた、驚くべき高強度を示す。
【0008】
本発明の実施形態の1つにおいては繊維状フィラーを低MV PTFEと非フッ化ポリマーと繊維状フィラーの合計重量に対して10から35重量%の量で組成物中に存在させる。3成分組成物中に低比率の低MV PTFEを存在させることにより組成物の靱性の驚くべき改良が得られる。この3成分組成物もまた、組成物中に低MV PTFEを高比率に充填することにより、驚くべき高い引張強さが得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる低MV PTFEは、高MV PTFEの放射線照射による分解、あるいは直接重合のいずれによって得られたものであってもよいが、好ましくは溶融粘度が100から1×104Pa・sである。本明細書で記述する溶融粘度は別に表示されないかぎり、米国特許第4,380,618号に開示されている修正ASTM D1239−52T手順に従って、372℃で測定する。これらの樹脂はまた、PTFE微粉末として知られ、高MV PTFEの通常のPTFEとは区別される。PTFE微粉末(低MV PTFE)は分子量(Mn)50,000から700,000のテトラフルオロエチレンホモポリマーまたは変成ホモポリマー(フィルム形成能力を改良するために少量の、例えば0.5モル%未満のコモノマーを含有する)である。PTFE微粉末は、さらにKirk−Othmer編、The Encyclopedia of Chemical Technology、4版、John Wiley & Sons出版(1994)、第11巻、637〜639頁、およびHendriockの論文「PTFE Micropowders」、Kunstoffe German Plastics、76、920〜926頁(1986)の記事H〜J中に記述されている。PTFE微粉末は溶融流動性であるが、上述のようにそれ自体には溶融加工性はない。
【0010】
非フッ化熱安定性ポリマーの例には、ポリアリーレンエーテルケトン、一般にポリフェニレンオキシドとして知られるポリ(1,4(2,6−ジメチルフェニル)オキシド)、ポリフェニルスルフィド、ポリアミドイミド、およびポリエステルスルホンがある。これらのポリマーはまた、フッ素を含有せず、熱可塑性である。これらの樹脂は全て、少なくとも140℃の温度で熱に安定である。熱に安定とは、化学的または物理的特性の目立った変化がないことによって示され、長期間、例えば10日間そのような高温で連続的に使用され、あるいは自立して暴露されても樹脂の劣化を招かないことを意味する。本発明は全てのこのような熱安定性ポリマーに適用可能である。非フッ化ポリマーは好ましくは、少なくとも170℃、さらに好ましくは少なくとも200℃の温度で熱に安定である。ポリマーの溶融温度は、好ましくは少なくとも220℃、さらに好ましくは少なくとも275℃である。非晶質ポリマーの場合には、ガラス転移温度は好ましくは少なくとも220℃であるべきである。ポリエーテルスルホンは190℃までの持続使用温度(熱安定性)と、220℃のガラス転移温度を有する非晶質ポリマーである。ポリアミドイミドは少なくとも250℃の温度で熱に安定で、少なくとも290℃の温度で溶融する。ポリエチレンスルフィドは285℃で溶融する。芳香族非フッ化熱安定性ポリマーは、最高の熱安定性をもたらすので好ましい。例えば、ポリアリーレンエーテルケトン類は少なくとも250℃で熱に安定であり、少なくとも300℃の温度で溶融する。ポリアリーレンエーテルケトンは特に好ましい。
【0011】
ポリアリーレンエーテルケトンは、繰り返し単位
【0012】
【化1】
Figure 0004668375
【0013】
をもつポリエーテルケトン、繰り返し単位
【0014】
【化2】
Figure 0004668375
【0015】
をもつポリエーテルエーテルケトン、および繰り返し単位
【0016】
【化3】
Figure 0004668375
【0017】
をもつポリエーテルケトンケトンを含むよく知られた同一系統の樹脂の1つである。上式でポリエーテルケトンケトンのケトン基の間のアリーレン基は、例えば樹脂を構成する繰り返し単位中に存在するハロゲン化イソフタリルおよびテレフタリルから誘導され、一般にはパラおよびメタアリーレン基の混合物である。これらの樹脂は、一般にはそれぞれPEK、PEEK、およびPEKKとして知られ、下記の米国特許第3,065,205号、第3,441,538号、第3,442,857号、第5,357,040号、第5,131,827号、第4,578,427号、第3,516,966号、第4,704,448号、および第4,816,556号の1つまたは複数に開示されている。ポリアリールエーテルケトン類は一般に、高い溶融温度に加えて、高分子量、高強度、および高モジュラスのエンジニアリングプラスチック特性を有する。樹脂の固有粘度は、濃硫酸の0.5重量%溶液を用いた30℃における測定で、例えば少なくとも0.4とすることができる。ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)は、溶融温度が334℃と高く好ましい。溶融温度が少なくとも340℃であるポリエーテルケトンケトン(PEKK)は、溶融粘度が低く、かつ結晶化が遅く、その結果樹脂と低MV PTFEの混合が容易になり、得られる組成物に溶融流動性を与えることができるので好ましい。PEEKは、ハロゲン化テレフタリル(T)およびイソフタリル(I)の双方から誘導される単位を一般には90:10から30:70、より一般的には80:20から60:40の比で含む。T単位の割合が減少し、I単位が増加するに従って、PEKKの結晶化度は減少し、また60:40まではPEKKは非常にゆっくり結晶化するので、それは融点を示すことを除いては非晶質ポリマーと似ている。本発明は全てのポリアリーレンエーテルケトン樹脂に適用することができ、すなわち、これらは全て、低MV PTFEと便利に組み合わせることができる。また、本発明は全系統の非フッ化熱安定性ポリマーに適用することができる。
【0018】
低MV PTFEと非フッ化熱安定性ポリマーの割合は、PTFEの特定のMV、用いられる特定の熱安定性ポリマー、および所望する結果により広範囲に変えることができる。好ましい組成物は、その組み合わせの合計を100重量%としてこれらの成分のそれぞれを10から90重量%含む。別の好ましい組成物は低MV PTFEを15から30重量%、あるいは低MV PTFEを30から85重量%、より一層好ましくは低MV PTFEを40から85重量%、最も好ましくは低MV PTFEを50から85重量%含み、2成分の合計を100重量%として上記各組成の残りが非フッ化ポリマーである。
【0019】
低MV PTFEと非フッ化ポリマーは本発明の組成物の必須の成分であるが、組成物はまた、他の成分を含むことができる。本発明の好ましい実施形態においては、また繊維状フィラーが組成物中に存在し、その繊維状フィラーは、熱安定性ポリマーが安定になる温度において熱的かつ寸法的に安定であり、より一層好ましくは組成物が溶融加工される温度、例えば少なくとも330℃、もっと好ましくは少なくとも350℃の温度で安定である。繊維状フィラーの例には、ガラス繊維、黒鉛繊維、およびチタン酸塩繊維がある。繊維状フィラーと非フッ化ポリマーの組み合わせは、引張強さを非フッ化ポリマー自体の引張強さ以上に増加させる。低MV PTFEは、靱性の改良と、引張強さのさらに一層の改良など、上記の組み合わせに対して多くの改良を提供する。これは低MV PTFEが単独では成形品としての実用的強度をもたないことを考えれば予想外のことである。
【0020】
繊維状フィラーが存在する場合、これら3成分の合計を100重量%として、熱安定性ポリマー30から80重量%、低MV PTFE10から50重量%に加えて、繊維状フィラーの好ましい比率は10から30重量%である。さらに一層好ましい組成物は、上記の合計100重量%として繊維状フィラー20から30重量%、熱安定性ポリマー30から60重量%、および低MV PTFE15から40重量%である。
【0021】
本発明の組成物の成分は、押出工程の一部として溶融ブレンドするか、あるいはプリミックスし、続いて2つの樹脂が融解する温度で溶融ブレンドすることができる。一般に溶融ブレンド温度は、通常320℃から327℃、好ましくは324℃から327℃の温度である低MV PTFEの溶融温度を超える温度であるため、少なくとも330℃である。この条件下において低MV PTFEあるいは非フッ化ポリマーは、状況に応じてマトリックスとなる主要成分中に微細粒子(ドメイン)として均一に分散するようになる。得られる押出物は、射出成形品あるいは押出しチューブ、シートまたは塗料などの場合には最終成形品とすることができ、あるいは切断して成形用顆粒とし、次いで所望の製品に溶融加工することができる。
【0022】
本発明の組成物は、繊維状フィラーは含んでも含まなくてもよいが、単独の非フッ化ポリマーから成形された製品と比べ、改良された製品を溶融加工により得ることを可能にする効用を有する。
【0023】
【実施例】
下記の実施例においては、別に表示しない限り、低MV PTFEと熱安定性ポリマーのブレンド、またもし存在する場合は繊維状フィラーのブレンドは、ドライブレンドし次いで射出成形により溶融加工した。また射出成形のスクリュ/ラムチャンバ中の温度プロフィルは下記のとおりであった。後部=370℃、中央部=380℃、前部=380℃。スクリュ速度は120rpm、また背圧は0.35MPaであった。金型の温度は約100℃、また成形サイクルは20秒/20秒であった。この方法で成形された引張モジュラス試験用バーは、「犬骨(dog bone)」形状をもち、長さ21.6cm、試験領域の幅1.27cm、厚さ0.32cmであった。引張モジュラスはASTM D638の試験手順を行うことにより決定された。この実施例で用いたPEKK樹脂は米国特許第4,816,556号(Gay他)に従って調製した。
【0024】
実施例1
この実験においては、熱安定性ポリマーはTおよびIの単位の比が60:40のPEKKで、このポリマー単独の試験用バーの引張モジュラスは3416MPa kg/cm2であり、また低MV PTFEは、ZONYL(登録商標)フッ素添加剤等級MP1600(372℃におけるMFR(メルトフローレート)17/g/10分で、これから決められる溶融粘度3×103Pa・s)であった。PEKKに少量の顔料TiO2(10重量%)を含有する。低MV PTFEは、それから射出成形した試験用バーを引張試験機にクランプしたが、破壊し、引張モジュラスを持たなかった。
【0025】
MP1600とPEKKの重量比80:20のブレンドの試験用バーは、引張モジュラス2001MPaを示した。ブレンドは、主に「強度のない」(低MVPTFEからなるものである)けれども、かなりの強度を示した。加えて、PEKK単独の破壊までの引張ひずみ(伸び、5%)はブレンドにより1.3%まで減少し、すなわち低MV PTFEは負荷時のPEKKの寸法安定性を増加させた。
【0026】
実施例2
この実験にはPEKK中にTiO2を含まないことを除いて、同一の低MV PTFEおよびPEKKを用いた。これらポリマーの重量比50:50のブレンド(試験用バー)の引張モジュラスは360ksi(2484MPa)であり、TiO2を含まないPEKK単独の引張モジュラス(3105MPa)の減少は驚くほど少なかった。
【0027】
実施例3
この実験では、用いた低MV PTFEは実施例1と同一であり、熱安定性ポリマーはTおよびI単位の重量比が80:20のPEKKであった。MP1600を30重量%とPEKKを70重量%含むブレンドの試験用バーの引張モジュラスは3195MPaであり、これと比べてPEKK単独の場合は3664MPaであった。ブレンドのPEKK顔料を重量比50:50まで減少させても、ブレンドの試験用バーの引張モジュラスはなおきわめて多く、3188MPaであった。
【0028】
実施例4
この実験では、熱安定性ポリマーは、ポリフェニレンスルフィド(PPS)であった。この樹脂と、実施例1の低MV PTFEの20重量%および40重量%とのブレンドは容易に成形用ペレットに押し出すことができた。得られた成形用ペレットは、低摩擦と高い化学的不活性というフッ素ポリマー表面特性を示す強度のある製品を射出成形するために用いることができる。PPSを他の熱安定性ポリマーに代えたときも同様の結果が得られる。
【0029】
実施例5
この実験は熱安定性ポリマーと繊維状フィラーの組み合わせに対する低MV PTFEの驚くべき効果を示す。ポリマーと低MV PTFEは実施例1で用いたものと同一であり、繊維状フィラーがガラス繊維(長さ0.64cmのチョップドガラス繊維、一般用途向け)である。上述のようにPEKK/TiO2の混合物は単独では引張モジュラス3416MPaを示す。組成物中にガラス繊維が重量比80:20および70:30(PEKK組成:ガラス繊維)で存在した場合、引張モジュラスはそれぞれ6279MPaおよび7866MPaになる。
【0030】
PEKK/TiO2組成の20重量%を、相当する量の実施例1の低MV PTFEに代え、組成60:20:20(PEKK組成:MP1600:ガラス繊維の重量比)にすると、上記80:20のブレンドに近い引張モジュラス6969MPaが得られ、MP1600は引張強さをもたないので、これは驚くべきことである。さらに一層驚くべきことは、MP1600が組成物にもたらす靱性の増加である。80:20の組成物はノッチをもつアイゾット衝撃強さ(ASTM256)で4.27ジュール/cmを示し、これに比べてPEKK/TiO2組成単独では、4.10ジュール/cmである。60:20:20の組成物は衝撃強さ5.06ジュール/cmを示し、これは80:20の組成物より約20%高い。MP1600の含量を15重量%まで減少し、PEKK組成を65重量まで増加し、残りがガラス繊維の場合、ノッチをもつアイゾットは、PEKK/TiO2とガラス繊維の組成(80:20)単独の場合よりも一層高くなる(4.72ジュール/cm)。さらにMP1600の含量を5重量%まで減少させ、組成を75:5(MP1600):20(ガラス繊維)にすると、さらに一層高い衝撃強さ4.79ジュール/cmが得られる。
【0031】
MP1600の比率を増し、組成を30(PEKK):40(MP1600):20(ガラス繊維)にすると、引張モジュラスは8211MPaに増加し、またPEKK組成を減らしてガラス繊維の含量を30重量%まで増加した場合、引張モジュラスは、ガラス繊維含量のこの増加量に対して予想されるよりもはるかに高い10971MPaまで増大する。
【0032】
【発明の効果】
本発明により、熱安定性に優れ、溶解加工性に優れ、しかも機械的強度に優れた低溶解粘度ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)組成物が得られる。

Claims (11)

  1. 非フッ化ポリマー低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンの合計重量を100重量%として、
    少なくとも140℃の温度で熱的に安定な前記非フッ化ポリマーを10から90重量%と、
    低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンを90から10重量%とを混合してなり、
    前記非フッ素化ポリマーが、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、およびポリエーテルスルホンからなる群から選択された構成材料であり、
    前記非フッ素化ポリマーが、前記ポリアリーレンエーテルケトンに属する溶融温度が少なくとも340℃のポリエーテルケトンケトンを少なくとも含み、かつ
    前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンの溶融粘度が50から1×105Pa・sであることを特徴とする組成物。
  2. 非フッ化ポリマーと低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンの合計重量を100重量%として、
    非フッ化ポリマーを10から90重量%と、
    低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンを90から10重量%と、
    さらに、前記非フッ化ポリマーと低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンと繊維状フィラーの合計重量を100重量%として、
    繊維状フィラーを10から35重量%と
    を混合してなる組成物であって、
    前記非フッ素化ポリマーが、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、およびポリエーテルスルホンからなる群から選択された構成材料であり、
    前記非フッ化ポリマーが、少なくとも140℃の温度で熱的に安定な、前記ポリアリーレンエーテルケトンに属する溶融温度が少なくとも340℃であるポリエーテルケトンケトンを少なくとも含み
    前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンの溶融粘度が50から1×10Pa・s
    であることを特徴とする前記組成物。
  3. 前記非フッ化ポリマーと低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンと繊維状フィラーの合計重量を100重量%として、
    前記非フッ化ポリマーの量が30から80重量%、
    前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンの量が10から50重量%、および
    前記繊維状フィラーの量が10から30重量%である
    ことを特徴とする請求項に記載の組成物。
  4. 非フッ化ポリマー低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンの合計重量を100重量%として、
    低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンが30から85重量%、および
    少なくとも140℃の温度で熱的に安定である前記非フッ化ポリマーをその残部として含み、
    前記非フッ素化ポリマーが、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、およびポリエーテルスルホンからなる群から選択された構成材料であり、
    前記非フッ素化ポリマーが、前記ポリアリーレンエーテルケトンに属する溶融温度が少なくとも340℃のポリエーテルケトンケトンを少なくとも含み、かつ
    前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンの溶融粘度が50から1×105Pa・sであることを特徴とする組成物。
  5. 前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンを40から85重量%含むことを特徴とする請求項に記載の組成物。
  6. 前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンを50から85重量%含むことを特徴とする請求項に記載の組成物。
  7. 前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンを80重量%と、溶融温度が少なくとも340℃のポリエーテルケトンケトンを20重量%含むことを特徴とする請求項に記載の組成物。
  8. 前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンを50重量%と、溶融温度が少なくとも340℃のポリエーテルケトンケトンを50重量%含む、請求項に記載の組成物。
  9. 前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンを30重量%と、溶融温度が少なくとも340℃のポリエーテルケトンケトンを70重量%含むことを特徴とする請求項に記載の組成物。
  10. 溶融温度が少なくとも340℃であるポリエーテルケトンケトンを60重量%と、前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンを20重量%と、前記繊維状フィラーを20重量%含むことを特徴とする請求項に記載の組成物。
  11. 溶融温度が少なくとも340℃であるポリエーテルケトンケトンを30重量%と、前記低溶融粘度ポリテトラフルオロエチレンを40重量%と、前記繊維状フィラーを30重量%含むことを特徴とする請求項に記載の組成物。
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