JP2002323044A - 軸受け成形材料 - Google Patents

軸受け成形材料

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JP2002323044A
JP2002323044A JP2001127496A JP2001127496A JP2002323044A JP 2002323044 A JP2002323044 A JP 2002323044A JP 2001127496 A JP2001127496 A JP 2001127496A JP 2001127496 A JP2001127496 A JP 2001127496A JP 2002323044 A JP2002323044 A JP 2002323044A
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JP
Japan
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weight
carbon fiber
molding material
bearing
fluorocarbon polymer
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Application number
JP2001127496A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Maeda
義明 前田
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 限界PV値が高く、かつ低摩擦係数を有する軸
受けを与え得る成形材料を提供する。 【解決手段】 芳香族ポリエーテルケトン52〜94重量
%、炭素繊維3〜24重量%および球状ガラス3〜24重量%
からなる軸受け成形材料。芳香族ポリエーテルケトンの
一部(3〜24重量%)は、フルオロカーボン重合体で置換
して用いることができる。フルオロカーボン重合体とし
ては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)
共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体、クロロトリフルオロエチレンなどを
使用できるが、このうちPTFEが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受け成形材料に
関する。更に詳しくは、芳香族ポリエーテルケトンを主
成分とする軸受け成形材料に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリエーテルケトン樹脂(PEEK樹
脂)はすぐれた耐熱性、機械的性質、摺動特性を有する
エンジニアリングプラスチックとして知られている。近
年、自動車などに用いられる軸受けには高圧、高速化に
対応する特性が求められていて、摺動特性の向上のため
には様々な充填材が用いられており、限界PV(摺動面の
摩擦熱により温度が上昇し、材料の軟化および溶融摩擦
が起こり正常な摺動が行えない状態に至る限界の軸受け
にかかる圧力Pと摺動速度Vの積の値)の向上には先に、
熱可塑性芳香族ポリエーテルケトン樹脂95〜30重量%、
フルオロカーボン重合体2.5〜60重量%および炭素繊維
2.5〜60重量%を含有してなる樹脂組成物が提案されて
いる(特公昭61-58093号公報)。しかしこの組成物では所
望の限界PVを得ることができず、また、摩擦係数の点に
おいても必ずしも十分といえるものではない。ここで摩
擦係数低減のためには通常黒鉛や二硫化モリブデンなど
の固体潤滑剤を添加することが考えられるが、この方法
によると限界PVの低下を生じさせ所望の限界PVと摩擦係
数を得ることができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、限界
PV値が高く、かつ低摩擦係数を有する軸受けを与え得る
成形材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
芳香族ポリエーテルケトン、炭素繊維および球状ガラス
からなる軸受け成形材料によって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】ポリエーテルケトン樹脂には、そ
の52〜94重量%、好ましくは60〜90重量%に対して、3
〜24重量%、好ましくは5〜20重量%の炭素繊維および3
〜24重量%、好ましくは5〜20重量%の球状ガラスが配
合されて用いられる。
【0006】芳香族ポリエーテルケトンは、4,4′-ジフ
ルオロベンゾフェノンとハイドロキノン・二カリウム塩
との脱塩重縮合反応によって得られるものであり、ビク
トレックス・エムシー社製品 PEEK 150Pなどとして市販
されており、本発明においてはこれらの市販品をそのま
ま用いることができる。
【0007】炭素繊維としては、ピッチ系、セルロース
系、ポリアクリロニトリル系などのいずれの炭素繊維を
用いることができ、平均繊維径0.1〜10mmが好ましく、
通常は平均6mmのものが用いられる。炭素繊維は、上述
した割合以下で用いると充填材による補強効果が発揮で
きず、成形性を損なうばかりでなく摺動特性の悪化、機
械的強度の低下が考えられる。
【0008】球状ガラスとしては、平均粒径10〜500μ
m、好ましくは20〜100μmのものが用いられ、好ましく
はアミノシランなどの表面処理の施された球状ガラスが
用いられる。これより平均粒径の小さいものを用いる
と、耐摩耗性の効果が小さくなり、一方これより平均粒
径の大きいものを用いると成形性が損なうばかりでなく
著しく機械的強度が低下するおそれがある。球状ガラス
は、上述した割合以下で用いると摩擦摩耗特性、圧縮特
性、圧縮クリープ特性などの材料特性に対する効果が非
常に薄くなり、これ以上の割合で用いると伸び値などの
材料特性の低下につながる。
【0009】以上の必須成分に加えてさらにフルオロカ
ーボン重合体を用いるとさらに充填剤による補強効果が
発揮されるようになる。この場合には、ポリエーテルケ
トン樹脂28〜91重量%、好ましくは40〜85重量%に対し
て、3〜24重量%、好ましくは5〜20重量%の炭素繊維、
3〜24重量%、好ましくは5〜20重量%の球状ガラスおよ
び3〜24重量%、好ましくは5〜20重量%のフルオロカー
ボン重合体が配合されて用いられる。フルオロカーボン
重合体が、これ以上の割合で用いられると、成形性を損
なうばかりでなく、機械的強度の低下につながる。
【0010】フルオロカーボン重合体としては、ポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン
−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体、クロロトリフルオロエチレンなどを使用できる
が、このうちPTFEが好ましい。
【0011】炭素繊維、球状ガラス(およびフルオロカ
ーボン重合体)のポリエーテルケトンへの配合は、炭素
繊維、球状カーボン(およびフルオロカーボン重合体)の
良好な分散状態が得られる方法であれば任意のブレンド
方法を採用することができ、一般的にはヘンシェルミキ
サー、スーパーミキサー等の混合機を用いて均一にブレ
ンドを行うことにより行われる。
【0012】
【発明の効果】本発明に係る軸受け成形材料は、限界PV
値が高く、かつ低摩擦係数を有する軸受け材料を与える
ことができる。軸受けとしては、自動車全般に使用でき
るものが挙げられる。
【0013】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0014】 実施例1〜3 実施例 PEEK樹脂(ビクトレックス製品 PEEK 150P) 60 70 60 炭素繊維(東邦レーヨン製品 HTA-C6-UH) 10 10 20 球状ガラス(ユニオン硝子製品 UB-47L;平均粒径75μm) 20 20 20 PTFE樹脂(喜多村製品 KTL 500F) 10 以上の各成分(重量%)は、前述の方法によってブレン
ドされた後、一軸または多軸の押し出し機で溶融混練し
てペレタイザで造粒し、このペレットを射出成形機にて
厚さ2mmの樹脂板に成形した。
【0015】成形物について、限界PVおよび摩擦係数の
測定が行われた。得られた測定結果は次の表1に示され
る。 〔測定法〕 限界PV:鈴木式摩擦摩耗試験機を用い、圧力 P=1.5MP
a、速度 V=0.5m/s、相手材を鋼(S45C、粗さ1.5s)と
し、Vを15分毎に0.1m/sずつ上昇し、溶融を伴う異常摩
擦を起こすまで行い、異常摩擦を起こす前の条件を限界
PVとして3回の測定結果の平均値を算出 摩擦係数:鈴木式摩擦摩耗試験機を用い、圧力 P=1.5MP
a、速度 V=0.5m/s、相手材を鋼(S45C、粗さ1.5s)とし
て測定
【0016】 比較例1〜5 比較例 PEEK樹脂(ビクトレックス製品 PEEK 150P) 80 75 70 68 40 炭素繊維(東邦レーヨン製品 HTA-C6-UH) 20 20 10 25 球状ガラス(ユニオン硝子製品 UB-47L;平均粒径75μm) 20 25 PTFE樹脂(喜多村製品 KTL 500F) 5 10 10 10 球状カーボン(三井鉱山製品 CB-10-1000;平均粒径10μm) 12
【0017】実施例と同様に造粒、成形し、各項目の試
験が行われた。得られた結果は次の表2に示される。 表2 比較例 測定項目 限界PV (MPa・m/s) 1.3 1.6 1.6 1.5 1.8 摩擦係数 (GPa) 0.11 0.07 0.14 0.09 0.19
【0018】実施例の材料では、いずれも高い限界PV
で、かつ低摩擦係数が示される。一方、充填材に炭素繊
維のみ、あるいは炭素繊維とフルオロカーボン重合体を
用いただけでは限界PVも低く、また摩擦係数も高い(比
較例1および3)。球状ガラスとフルオロカーボン重合体
の組合せでは低摩擦係数が得られるものの限界PVが低い
(比較例2)。実施例1と同量の炭素繊維とフルオロカー
ボン重合体を用い、これに加えて球状カーボンを用いた
場合には、低い摩擦係数が得られるが、限界PVは低くな
る(比較例4)。また炭素繊維および球状ガラスの充填量
が多いと限界PVは低くなり、摩擦係数も高くなる(比較
例5)。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年5月31日(2001.5.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 炭素繊維としては、ピッチ系、セルロー
ス系、ポリアクリロニトリル系などのいずれの炭素繊維
を用いることができ、平均繊維長0.1〜10mmが好まし
く、通常は平均6mmのものが用いられる。炭素繊維は、
上述した割合以下で用いると充填材による補強効果が発
揮できず、成形性を損なうばかりでなく摺動特性の悪
化、機械的強度の低下が考えられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 71/00 C08L 27:12 27:12) Fターム(参考) 3J011 SA05 SC01 SC04 SE02 SE10 4F071 AA51 AB03 AB26 AF28 AH07 AH19 BA01 BB05 BC05 BC06 BC07 4J002 BD122 BD152 BD162 CH091 DA016 DL007 FA046 FA087 FB147 FD016 FD017 FD172 GM05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリエーテルケトン52〜94重量
    %、炭素繊維3〜24重量%および球状ガラス3〜24重量%
    からなる軸受け成形材料。
  2. 【請求項2】 芳香族ポリエーテルケトン28〜91重量
    %、炭素繊維3〜24重量%、球状ガラス3〜24重量%およ
    びフルオロカーボン重合体3〜24重量%からなる軸受け
    成形材料。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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