JP4665968B2 - 放射線画像変換パネル - Google Patents

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Description

本発明は医療用等に用いられる放射線画像変換パネルに関する。
気相堆積法で設けられた放射線画像変換パネル(以下蒸着型輝尽性蛍光体パネルという)は蛍光体が結合剤などで覆われていないため吸湿しやすいといわれている。そのため、蛍光体を加熱することで初期水分を極力少なくする、保護層の透湿度を低くしたり、保護層と蛍光体層の間に不活性ガス層を設けたりして吸湿を極力減らす手段が検討されてきたが、効果としては十分とは言えなかった。
(例えば、特許文献1、2を参照)
また、塗布型輝尽性蛍光体パネルに比較して、蒸着型輝尽性蛍光体パネルは鮮鋭性、粒状性に優れているが、更なる性能向上が望まれていた。
特願2004−266876号明細書 特開2002−131496号公報
本発明の目的は鮮鋭性、粒状性に優れ、輝度が高く、かつ経時特性に優れる放射線画像変換パネルを提供することにある。
本発明の目的は以下の構成により達成される。
(構成1)支持体上に気相堆積法により設けられたアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、輝尽性蛍光体が少なくとも2種類のハロゲン化物を含有し、かつ、輝尽性蛍光体層中の蛍光体柱状結晶がコア/シェル構造を有する放射線画像変換パネル。
(構成2)前記輝尽性蛍光体はアルカリ金属ハロゲン化物Aが主成分で、その他の成分をアルカリ金属ハロゲン化物Bとしたとき、これらのアルカリ金属ハロゲン化物A及びBの組成比において、A>Bの関係にあり、かつ、蛍光体柱状結晶のコア部はアルカリ金属ハロゲン化物Aであり、蛍光体柱状結晶のシェル部を構成するA及びBのハロゲン組成比が95:5〜0:100である構成1に記載の放射線画像変換パネル。
(構成3)前記アルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体層の膜厚が50μm〜500μmである構成1又は2に記載の放射線画像変換パネル。
(構成4)前記蛍光体柱状結晶のコア部がCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)からなり、前記蛍光体柱状結晶のシェル部がCsF:Eu(弗化セシウム:ユーロピウム賦活体)およびCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)で構成されている構成1〜構成3の何れか1項に記載の放射線画像変換パネル。
(構成5)前記蛍光体柱状結晶のコア部がCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)からなり、前記蛍光体柱状結晶のシェル部がCsCl:Eu(塩化セシウム:ユーロピウム賦活体)およびCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)で構成されている構成1〜構成3の何れか1項に記載の放射線画像変換パネル。
(構成6)前記蛍光体柱状結晶のコア部がCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)からなり、前記蛍光体柱状結晶のシェル部がCsI:Eu(ヨウ化セシウム:ユーロピウム賦活体)およびCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)で構成されている構成1〜構成3の何れか1項に記載の放射線画像変換パネル。
(構成7)支持体上に気相堆積法により設けられたアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルを23℃、80%RHに6時間放置した後の輝尽性蛍光体層の含水量が1〜50ppmである構成1〜構成6の何れか1項に記載の放射線画像変換パネル。
放射線画像変換パネルの断面図である。 ハロゲン放出剤又はハロゲンガスを用いてシェルを形成させる装置の一例を示す概略図である。 蒸着装置の一例の概略構成を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は放射線画像変換パネル1の断面図である。
図1に示す通り、放射線画像変換パネル1は、所定の支持体2上に輝尽性蛍光体層3が形成された輝尽性蛍光体プレート(単に、蛍光体プレートともいう)4を有している。
支持体2は、高分子材料、ガラス、金属等で構成されており、特に、セルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラス等の板ガラス、又はアルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属シート若しくはそれら金属酸化物の被覆層を有する金属シートで構成されているのが好ましい。
また、支持体2の表面2a(図1中上面)は滑面であってもよいし、マット面であってもよい。支持体2の表面2a(図1中上面)は輝尽性蛍光体層3との接着性を向上させる目的でマット面であってもよく、その表面2a上には輝尽性蛍光体層3との接着性を向上させる目的で下引層を設けてもよいし、その表面2a上には支持体2を透過して輝尽性蛍光体層3に励起光が入射するのを防止する目的で光反射層が設けられていてもよい。
輝尽性蛍光体層3は、少なくとも1層以上からなる層状構造であり、その層厚は50μm〜500μmであることが好ましい。また、輝尽性蛍光体層3は、輝尽性蛍光体から構成された多数の柱状結晶が互いに間隔をあけて並んだ柱状構造を有している。
本発明は、前記輝尽性蛍光体層3中の蛍光体柱状結晶がコア/シェル構造を有することを特徴としている。
コア/シェル構造を有するとは、柱状結晶の表面組成と内部組成が異なることである。
表面組成は、柱状結晶の表面および側面の組成をXPSにより測定し、内部組成は、柱状結晶の表面および側面をアルゴンイオンによりエッチングし、XPSにて測定することにより求めることができる。このときあらかじめ膜厚既知の試料を使用してアルゴンイオンによりエッチングしてエッチングレートを測定することにより、柱状結晶内部の50nm〜1μmの深さの組成を得ることが出来る。表面内部のハロゲン組成差が5%以上ある場合にコア/シェル構造を有するという。
装置としては、VG社ESCALab200Rが挙げられるがこれらに限定されない。
また、本発明は、前記輝尽性蛍光体はアルカリ金属ハロゲン化物Aが主成分で、その他の成分をアルカリ金属ハロゲン化物の成分Bとしたとき、アルカリ金属ハロゲン化物A及びBの組成比において、A>Bの関係にあり、かつ、蛍光体柱状結晶のコア部はアルカリ金属ハロゲン化物Aであり、蛍光体柱状結晶のシェル部を構成するAとBのハロゲン組成比が95:5〜0:100であることが好ましい。
全ハロゲン組成とは、蛍光体全体のハロゲン組成である。測定方法としては、蛍光体を水に溶解し、イオンクロマトグラフを測定することによりハロゲン組成を得ることが出来る。アルカリ金属ハロゲン化物A、Bの含有差が大きい場合でも、最適な測定条件を使用することでハロゲン組成を求めることが出来る。
通常、輝尽性蛍光体パネルは経時で吸湿して特性が劣化するが、柱状結晶にコア/シェル構造を付与することにより、吸湿しても結晶の一本一本の独立性を保つことができるので、癒着などによる特性劣化は防ぐことができる。また、シェル部に吸湿しにくい物質を使用することで、吸湿そのものを低減することも出来る。
コア/シェルの柱状結晶を形成する方法としては、気相堆積法で設けられた輝尽性蛍光体中の柱状結晶の表面を処理することが好ましい。これに反して、気相堆積法で異なる種類の素材を混合したとしても、コア/シェル構造にはならない。輝尽性蛍光体形成後に再度異なる種類の素材を堆積させたとしても、層構成がもう一層追加されるだけで、コア/シェル構造にはならない。
シェルを形成させるには、ハロゲン置換による方法が好ましい。また、ハロゲンガスを導入し直接置換する方法でもよく、ハロゲン放出剤から加熱などによりハロゲンを放出させ、置換する方法でもよい。
ハロゲンガスは、HF、HCl、HBr、HIなどであり、これらは腐食性が強いため特殊容器が必要である。ハロゲン放出剤としては、加熱などによりハロゲンを放出する物質全般を使用することが出来る。
たとえば、炭化水素化合物において水素原子の少なくとも1つがF、Cl、Br、I等のハロゲンに属する原子で置換された化合物である。前記ハロゲン放出剤は構造的には各元素同士の結合が飽和結合だけで構成された化合物であってもよいし、不飽和結合を含む化合物であってもよいし、環状の化合物であってもよいし、鎖状の化合物であってもよいし、化合物中の原子又は分子が水酸基、エーテル基、カルボニル基、カルボキシル基で置換された化合物であってもよい。
本発明において、ハロゲン放出剤として好ましい化合物を以下に示す。
具体的な、フッ素放出剤としては、環境の観点から問題となっているフロンの代替素材が有用である。最新のフロン代替素材である「HFE(ハイドロフルオロエーテル)」をハロゲン放出剤として好適に用いることができる。
HFEは、炭素、フッ素、水素、1つ以上のエーテル酸素原子からなり、さらに炭素主鎖中に組み込まれた1つ以上のさらなるヘテロ原子、例えば、硫黄又は三価窒素原子を含んでいてもよい。HFEは直鎖状を呈していてもよいし、枝分かれ状を呈していてもよいし、環状を呈していてもよいし、又はそれらの組み合わせで構成された構造を有していてもよく、例えば、アルキル脂環式であってもよい。ただし、HFEは不飽和結合を含まないことが好ましい。
具体的なHFEとして、下記一般式(A)によって示される化合物をその一例として用いることができる。
一般式(A)
(R4−O)a−R5
一般式(A)において、aは1〜3の数であり、R4及びR5はアルキル基及びアリール基からなる群より選択される基であり、互いに同一であってもよいし異なっていてもよい。R4及びR5のうち少なくとも1つは、少なくとも1個のフッ素原子と、少なくとも1個の水素原子とを含むものであり、R4及びR5のいずれか一方又は両方が1個以上の鎖中ヘテロ原子を含んでもよく、HFEは該HFE中のフッ素原子の総数が水素原子の総数以上であるのが好ましい。R4及びR5は直鎖状を呈していてもよいし、枝分かれ状を呈していてもよいし、環状を呈してもいてもよく、さらに言えば1個以上の不飽和の炭素−炭素結合を含んでいてもよいが、R4及びR5が両方とも各元素同士で飽和結合した原子団であるのが好ましい。
このような性質を有するHFEとしては、例えば住友スリーエム株式会社製のノベック(登録商標)HFE−7100,7100DL,7200やダイキン工業株式会社製のHFE−S7(商品名)等があり、これら市販のHFEを加熱工程に使用可能なハロゲン化放出剤として好適に用いることができる。
具体的な塩素放出剤としては、例えば、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、N−クロロフタルイミド、N−ジクロロ−p−トルエンスルホンアミド、2,5−N,N’−ジクロロ−アゾジカルボンアミジン・ハイドロクロライド、N,N’−ジクロロ−ジメチル−ヒダントイン、N−ブロモ−N’−クロロ−ジメチル−ヒダントイン、N−ブロモ−N−クロロ−ジフェニル−ヒダントイン、N,N,N,N−テトラクロロ−ジメチル−グリコールウリシル、N−ブロモ−N,N−ジクロロ−ジメチル−グリコールウリシル、N,N,N,N−テトラクロロ−グリコールウリシル、N,N−ジクロロ−ジクロロイル、N−ブロモ−N−クロロ−ソジウムシアンウレート、ジブロモトリエチレンジアミンジハイドロクロライド、ブロモ−クロロ−トリエチレンジアミンジハイドロクロライド及びN,N,N−トリクロロ−メラミン等があげられる。
具体的な沃素放出剤としては、
ポビドンヨードで代表されるような、例えば、ヨウ素を高分子化合物で包接体とした各種ヨウ素包接化合物、ならびに単体のヨウ素などが挙げられる。シクロデキストリン/ヨウ素包接化合物なども使用でき、公知の方法で製造してもよく、市販品を使用してもよい。シクロデキストリン/ヨウ素包接化合物の製造方法は、特開2002−193719号公報に開示されており、市販品としては、BCDI、BCDITR、MCTCDI、MCDI(日宝化学)等が挙げられるが本発明はこれらに限定されるものでは無い。シクロデキストリン/ヨウ素包接化合物は、粉末状のものがこのましい。
図2はハロゲン放出剤又はハロゲンガスを用いてシェルを形成させる装置の一例を示す概略図である。
具体的には輝尽性蛍光体プレート4を恒温槽31の内部に設置して該恒温槽31内を0.1Pa程度の真空度とし、ついでバルブ32を閉じた状態でハロゲンガスまたはハロゲン放出剤を導入し140〜160℃に加熱し0.15MPaに加圧する。0.5〜4時間かけて蛍光体表面のハロゲンを置換することができる。
前記蛍光体柱状結晶のコア部がCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)からなり、前記蛍光体柱状結晶のシェル部がCsF:Eu(弗化セシウム:ユーロピウム賦活体)およびCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)あるいは、CsCl:Eu(塩化セシウム:ユーロピウム賦活体)およびCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)あるいはCsI:Eu(ヨウ化セシウム:ユーロピウム賦活体)およびCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)で構成されていることが本発明の効果をより奏する点で好ましい。
更に、支持体上に気相堆積法により設けられたアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルを23℃、80%RHに6時間放置した後の少なくとも2種類のハロゲン化物を含有する輝尽性蛍光体層の含水量が1〜50ppmであり、かつ、輝尽性蛍光体層中の蛍光体柱状結晶がコア/シェル構造を有することが本発明の効果をより奏する点で好ましい。
ここで、輝尽性蛍光体層3を構成する輝尽性蛍光体について詳しく述べる。
輝尽性蛍光体としては、下記一般式(1)で表されるものを使用することができる。
一般式(1)
1X・aM2X’2・bM3X’’3:eA
一般式(1)において、M1はLi、Na、K、Rb及びCsから選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属原子であり、特にK、Rb及びCsから選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属原子であることが好ましい。
2はBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Cu及びNiから選ばれる少なくとも一種の二価の金属原子であり、特に、Be、Mg、Ca、Sr、及びBaから選ばれる少なくとも一種の二価の金属原子であることが好ましい。
3はSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInから選ばれる少なくとも一種の三価の金属原子であり、特に、Y、La、Ce、Sm、Eu、Gd、Lu、Al、Ga及びInから選ばれる少なくとも一種の三価の金属原子であることが好ましい。
X、X’及びX’’はF、Cl、Br及びIから選ばれる少なくとも一種のハロゲン原子であり、特にXはBr及びIから選ばれる少なくとも一種のハロゲン原子であることが好ましい。
一般式(1)のAはEu、Tb、In、Ga、Cs、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgから選ばれる少なくとも一種の金属原子であり、特にEu、Cs、Sm、Tl及びNaから選ばれる少なくとも一種の金属原子であることが好ましい。
a、b、eはそれぞれ0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<e≦0.2の範囲の数値を示し、特にbは0≦b≦10−2の範囲の数値を示すことが好ましい。
この中でも特に、下記一般式(2)で表される輝尽性蛍光体を有することが好ましい。
一般式(2)
CsX:zA
ここで、XはF、Cl、BrまたはIを表し、一般式(2)のAはEu、In、GaまたはCeを表す。特にEuを賦活剤とするとX線変換効率が向上することが期待できる。
上記の輝尽性蛍光体は、例えば下記(a)〜(d)の蛍光体原料を用いて以下に述べる製造方法により製造される。
(a)LiF、LiCl、LiBr、LiI、NaF、NaCl、NaBr、NaI、KF、KCl、KBr、KI、RbF、RbCl、RbBr、RbI、CsF、CsCl、CsBr及びCsIから選ばれる1種もしくは2種以上の化合物。
(b)BeF2、BeCl2、BeBr2、BeI2、MgF2、MgCl2、MgBr2、
MgI2、CaF2、CaCl2、CaBr2、CaI2、SrF2、SrCl2、SrBr2
SI2、BaF2、BaCl2、BaBr2、BaI2、ZnF2、ZnCl2、ZnBr2
ZnI2、CdF2、CdCl2、CdBr2、CdI2、CuF2、CuCl2、CuBr2
CuI2、NiF2、NiCl2、NiBr2及びNiI2から選ばれる少なくとも1種もしくは2種以上の化合物。
(c)ScF3、ScCl3、ScBr3、ScI3、YF3、YCl3、YBr3、YI3
LaF3、LaCl3、LaBr3、LaI3、CeF3、CeCl3、CeBr3、CeI3
PrF3、PrCl3、PrBr3、PrI3、NdF3、NdCl3、NdBr3、NdI3
PmF3、PmCl3、PmBr3、PmI3、SmF3、SmCl3、SmBr3、SmI3
EuF3、EuCl3、EuBr3、EuI3、GdF3、GdCl3、GdBr3、GdI3
TbF3、TbCl3、TbBr3、TbI3、DyF3、DyCl3、DyBr3、DyI3
HoF3、HoCl3、HoBr3、HoI3、ErF3、ErCl3、ErBr3、ErI3
TmF3、TmCl3、TmBr3、TmI3、YbF3、YbCl3、YbBr3、YbI3
LuF3、LuCl3、LuBr3、LuI3、AlF3、AlCl3、AlBr3、AlI3
GaF3、GaCl3、GaBr3、GaI3、InF3、InCl3、InBr3及びInI3
から選ばれる少なくとも1種もしくは2種以上の化合物。
(d)Eu、Tb、In、Ga、Cs、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgから選ばれる少なくとも1種もしくは2種以上の金属原子。
上記(a)〜(d)の蛍光体原料を一般式(1)のa、b、eの範囲を満たすように秤量し、純水にて混合する。この際、乳鉢、ボールミル、ミキサーミル等を用いて充分に混合してもよい。
次に、得られた混合液のpH値Cを0<C<7に調整するように所定の酸を加えた後、水分を蒸発気化させる。
次に、得られた原料混合物を石英ルツボあるいはアルミナルツボ等の耐熱性容器に充填して電気炉内で焼成を行う。焼成温度は500〜1000℃が好ましい。焼成時間は原料混合物の充填量、焼成温度等によって異なるが、0.5〜6時間が好ましい。
焼成雰囲気としては少量の水素ガスを含む窒素ガス雰囲気、少量の一酸化炭素を含む炭酸ガス雰囲気等の弱還元性雰囲気、窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気等の中性雰囲気あるいは少量の酸素ガスを含む弱酸化性雰囲気が好ましい。
なお、前記の焼成条件で一度焼成した後、焼成物を電気炉から取り出して粉砕し、しかる後、焼成物粉末を再び耐熱性容器に充填して電気炉に入れ、前記と同じ焼成条件で再焼成を行なえば輝尽性蛍光体の発光輝度を更に高めることができ、また、焼成物を焼成温度より室温に冷却する際、焼成物を電気炉から取り出して空気中で放冷することによっても所望の輝尽性蛍光体を得ることができるが、焼成時と同じ、弱還元性雰囲気、中性雰囲気あるいは弱酸化性雰囲気のままで冷却してもよい。
また、焼成物を電気炉内で加熱部より冷却部へ移動させて、弱還元性雰囲気、中性雰囲気あるいは弱酸化性雰囲気で急冷することにより、得られた輝尽性蛍光体の輝尽による発光輝度をより一層高めることができる。
本発明において輝尽性蛍光体層3は上記輝尽性蛍光体を支持体2の一面へ気相堆積法により所望の膜厚に柱状結晶化させることにより形成することができる。
気相堆積法としては、真空蒸着法(以下「蒸着法」という)、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法等、いかなる方法であってもよいが、特に蒸着法を好ましく用いることができる。
蒸着法を適用するに当り、例えば図2に示すような蒸着装置を好適に用いることができる。
図3に示すように、蒸着装置30は真空容器41と真空容器41内に設けられて輝尽性蛍光体を加熱して蒸発または昇華させ、その蒸気を支持体2に蒸着させる蒸発源42と支持体2を保持する支持体ホルダ43と支持体ホルダ43を蒸発源42に対して回転させる支持体回転機構14aと真空容器41内の排気および大気の導入を行う真空ポンプ15等を備えている。蒸着装置30において支持体回転機構14aにより支持体ホルダ43を回転させながら支持体2上に蒸発源42からの蒸気を蒸着させて本発明の輝尽性蛍光体層3を形成することができる。
蒸発源42は輝尽性蛍光体を収容して抵抗加熱法で加熱するため、ヒータを巻いたアルミナ製のルツボから構成しても良いし、ボートや、高融点金属からなるヒータから構成しても良い。また輝尽性蛍光体を加熱する方法は、抵抗加熱法以外にも電子ビームによる加熱や高周波誘導による加熱等の方法でもよいが、本発明では比較的簡単な構成で取り扱いが容易、安価、かつ非常に多くの物質に適用可能である点から抵抗加熱法が好ましい。また、蒸発源42は分子源エピタキシャル法による分子線源でも良い。
真空度の調節にはAr、Heなどの不活性気体を用いることが好ましい(図示略)。
更に支持体2と蒸発源42の間に、蒸発源42から支持体2に至る空間を遮断するシャッタ(図示略)を設けても良い。シャッタを設けることにより輝尽性蛍光体の表面に付着した目的物以外の物質が蒸発初期の段階で蒸発し、支持体2に付着するのを防ぐことができる。
支持体ホルダ43には支持体2を加熱する加熱ヒータ(図示略)を備えることが好ましい。支持体2を加熱することによって、支持体2表面の吸着物を離脱・除去し、支持体2表面と輝尽性蛍光体との間に不純物層の発生を防いだり、密着性の強化や輝尽性蛍光体層の膜質調整を行うことができる。
支持体回転機構14aは、例えば、支持体ホルダ43を支持するとともに支持体ホルダ43を回転させる支持体回転軸44と、真空容器41外に配置されて支持体回転機構14aの駆動源となるモータ(図示略)等から構成されている。
このように構成された蒸着装置30を使用して、以下の手順により支持体2に輝尽性蛍光体層3を形成することが出来る。
まず、支持体ホルダ43に支持体2を取り付ける。
次いで、真空容器41内を真空排気し、所望の真空度に調整する。その後、支持体回転機構14aにより支持体ホルダ43を蒸発源42に対して回転させ、蒸着可能な真空度に真空容器41が達した後、加熱された蒸発源42から輝尽性蛍光体を蒸発させて、支持体2表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さに成長させる。この場合において、支持体2と蒸発源42との間隔は、100mm〜1500mmに設置するのが好ましい。
なお、前記蒸着工程では複数回に分けて輝尽性蛍光体層3を形成することも可能である。さらに、前記蒸着工程では複数の抵抗加熱器あるいは電子ビームを用いて共蒸着し、支持体2上で目的とする輝尽性蛍光体を合成すると同時に輝尽性蛍光体層3を形成することも可能である。
また、蒸着法においては、蒸着時、必要に応じて、被蒸着体(支持体2、保護層または中間層など)を冷却あるいは加熱しても良い。
さらに、蒸着終了後、輝尽性蛍光体層3を加熱処理しても良い。また蒸着法においては必要に応じてO2、H2等のガスを導入して蒸着する反応性蒸着を行っても良い。
上記気相堆積法による輝尽性蛍光体層3の形成にあたり、輝尽性蛍光体層3が形成される支持体の温度は、室温(rt)〜300℃に設定することが好ましく、さらに好ましくは50〜200℃である。好ましい真空度Pとしては、1.0×10-3Pa<P<5.0×10-1Pa、より好ましくは3.0×10-3Pa<P<3.0×10-1Paである。
以上のように、輝尽性蛍光体から輝尽性蛍光体層3が形成され、輝尽性蛍光体層3及び支持体2は蛍光体プレート4を構成する。
なお、放射線画像変換パネル1では、蛍光体プレート4を保護する保護層が設けられている。保護層として2枚の防湿性の保護フィルム10,20を有しており、蛍光体プレート4は、図1に示すように輝尽性蛍光体層3の上側に配置された第1の防湿性保護フィルム10と、支持体2の下側に配置された第2の防湿性保護フィルム20との間に介在されるようになっている。
第1の防湿性保護フィルム10は蛍光体プレート4よりやや大きな面積を有しており、蛍光体プレート4の輝尽性蛍光体層3と実質的に接着していない状態でその周縁部が蛍光体プレート4の周縁部より外側に延出している。「第1の防湿性保護フィルム10が輝尽性蛍光体層3と実質的に接着していない状態」とは、第1の防湿性保護フィルム10と輝尽性蛍光体層3とが光学的に一体化していない状態をいい、具体的には、第1の防湿性保護フィルム10と輝尽性蛍光体層3との接触面積が輝尽性蛍光体層3の表面(第1の防湿性保護フィルム10に対向する面)の面積の10%以下である状態をいう。
他方、第2の防湿性保護フィルム20も蛍光体プレート4よりやや大きな面積を有しており、その周縁部が蛍光体プレート4の周縁部より外側に延出している。
放射線画像変換パネル1では、第1,第2の防湿性保護フィルム10,20の各周縁部同士が全周にわたって融着されており、第1,第2の防湿性保護フィルム10,20で蛍光体プレート4を完全に封止した構成を有している。第1,第2の各防湿性保護フィルム10,20は、蛍光体プレート4を封止することにより、蛍光体プレート4への水分の浸入を確実に防止して当該蛍光体プレート4を保護するようになっている。
図1中上部の拡大図に示す通り、第1の防湿性保護フィルム10は、第1の層11、第2の層12、第3の層13の3層を積層した積層構造を有している。
第1の層11は、空気層14を介して蛍光体プレート4の輝尽性蛍光体層3と対向する層であり、熱融着性を有する樹脂で構成されている。「熱融着性を有する樹脂」としては、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA),キャスティングポリプロピレン(CPP),ポリエチレン(PE)等が挙げられる。
第2の層12はアルミナ,シリカ等の金属酸化物で構成された層であり、周知の蒸着法により第3の層13下に蒸着されている。第2の層12は、第1の防湿性保護フィルム10の防湿性能を強化するものであるが、なくてもよい。
第3の層13は第2の層12上に積層されており、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂で構成されている。
このように、金属酸化物で構成された第2の層12を有する第1の防湿性保護フィルム10は、加工性や透明性に優れており、防湿性及び酸素透過性の性質の面で温度や湿度の影響を受けにくい。そのため、当該第1の防湿性保護フィルム10は、環境によらずに安定した画像品質が要求される輝尽性蛍光体利用型の医療用放射線画像変換パネル1に好適である。
なお、第3の層13上には、第1の層11と同様の層、第2の層12と同様の層、第3の層13と同様の層又は第1の層11、第3の層13とは異なる樹脂で構成された層が1層又は2層以上積層されてもよい。
特に、第3の層13上に、アルミナ,シリカ等の金属酸化物で構成された第2の層12と同様の層を積層すると、第1の防湿性保護フィルム11は、その第2の層12に相当する層の積層数に応じた最適な防湿性を発揮するようになっている。第2の層12又はこれと同様の層の積層方法としては、周知の方法であればどのような方法でも適用可能であるが、ドライラミネート方式に従う方法を適用するのが作業性の面で好ましい。
図1中下部の拡大図に示す通り、第2の防湿性保護フィルム20は、第1の層21、第2の層22、第3の層23の3層を積層した積層構造を有している。
第1の層21は空気層24を介して蛍光体プレート4の支持体2と対向している。第1の層21は上記第1の防湿性保護フィルム10の第1の層11と同様の樹脂で構成され、その周縁部において上記第1の防湿性保護フィルム10の第1の層11と融着している。
第2の層22は第1の層21下にラミネートされた層であり、アルミニウムで構成されている。第2の層22は、第2の防湿性保護フィルム20における防湿性能を向上させるものであるが、なくてもよい。
第3の層23は第2の層22下に積層されており、PET等の樹脂で構成されている。
なお、第3の層23下には、第1の層21と同様の層、第2の層22と同様の層、第3の層23と同様の層又は第1の層11、第3の層13とは異なる樹脂で構成された層が1層又は2層以上積層されてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
(放射線画像変換パネルの作製)
実施例1(試料1〜9の作製)
500μm厚のアルミニウム板からなる支持体の片面に輝尽性蛍光体(CsBr:0.0005Eu)を、蒸着させ輝尽性蛍光体層を形成した。
まず、上記輝尽性蛍光体(CsBr:0.0005Eu)を蒸着材料として抵抗加熱ルツボに充填し、また回転する支持体フォルダに支持体を設置し、支持体と蒸発源との間隔を500mmに調節した。ついで蒸着装置内を一旦排気し、Arガスを導入して5.0×10-3Paに真空度を調節した後、10rpmの速度で支持体を回転しながら支持体の温度を80℃に保持した。
次いで、抵抗加熱ルツボを加熱して輝尽性蛍光体を蒸着し、輝尽性蛍光体層の所定の膜厚になったところで蒸着を終了させた。
その後直ちに蛍光体プレートを周知の恒温槽中に設置して下記表1に記載のガス雰囲気下(固体については蛍光体プレートと同様に耐熱容器にて恒温槽内に設置)で140℃、2時間加熱した。続けて減圧窒素ガス雰囲気下で120℃、1時間加熱した。
処理後ただちに蛍光体プレートの輝尽性蛍光体層に第1の防湿性保護フィルムのCPP層を対向させ、かつ蛍光体プレートの支持体に第2の防湿性保護フィルムのCPP層を対向させ、その状態で第1、第2の防湿性保護フィルムを互いに重ね合わせた。その後第1、第2の防湿性保護フィルムで囲まれた空間を減圧しながら第1、第2の防湿性保護フィルムの周縁部をインパルスシーラーで融着し、第1、第2の防湿性保護フィルム中に蛍光体プレートを封止し放射線画像変換パネルを製造した。
<評価>
以上のようにして得られた試料1〜9について次に記載の方法で評価を実施した。
(1)シェル組成、コア組成、トータル組成
蛍光体試料の割断面を作成し柱状結晶側面を露出させXPSにより、シェル組成を得た。装置はVG社製ESCALab200R、条件はアノード:Mg(600W)、Take off angle90°を使用した。その後、試料側面からアルゴンイオンにより
1μmエッチングし再度XPS測定を実施し、コア組成を求めた。
また、蛍光体試料を水に溶解し、イオンクロマトグラフにてハロゲン量測定を行うことによりトータル組成を得た。
(2)膜厚
試料の断面を作成し、校正された走査電子顕微鏡写真より膜厚を求めることができる。市販の膜厚計、たとえばダイヤルゲージ、渦電流式膜厚計により測定する場合は、前記走査電子顕微鏡写真にて校正した値を使用する必要がある。
(3)輝尽性蛍光体膜中のEu含有量
出来上がった輝尽性蛍光体膜中のEu含有量は以下のようにして測定した。蛍光体膜を剥離し、200mgを秤量した。これに塩酸溶液4mlを添加し、超純水で20mlに調液した。ICP−AESでEuの定量分析を行った。(検量線試料は上記同様の前処理を行ったEuフリーCsBr試料に既知量のEuを添加して作成した。)試料1〜9のEu含有量は225〜230ppmの範囲内であった。なお、同様の方法で蒸着前の輝尽性蛍光体原料を測定すると、350ppmであった。
(4)発光輝度の評価
発光輝度については、以下に示す方法に従って評価した。
各試料に対して管電圧80kVのX線を各試料の裏面(輝尽性蛍光体が形成されていない面)から照射した。その後半導体レーザーを各試料の表面(輝尽性蛍光体が形成された面)上で走査して当該輝尽性蛍光体層を励起させ、当該輝尽性蛍光体層から放射される輝尽発光の光量(光強度)を試料ごとに受光器(分光感度S−5の光電子像増倍管)で測定してその測定値を「感度(発光輝度)」とした。測定結果を表1に示す。ただし、表1中各試料の感度を示す値は、試料1の感度を100としたときの相対値である。
(5)鮮鋭性
鮮鋭性については、以下に示す方法に従って評価した。
各試料に対して鉛製のMTFチャートを通して管電圧80KVのX線を各試料の裏面(輝尽性蛍光体が形成されていない面)から照射した。その後半導体レーザーを各試料の表面(輝尽性蛍光体が形成された面)上で走査して当該輝尽性蛍光体層を励起させ、当該輝尽性蛍光体層から放射される輝尽発光の光量(光強度)を試料ごとに受光器(分光感度S−5の光電子像増倍管)で受光して電気信号に変換し、その電気信号をアナログ/デジタル変換してハードディスクに記録した。ハードディスク上の記録をコンピューターで分析して当該ハードディスクに記録させたX線像の偏重伝達関数(MTF(Modulation Transfer Function))を算出した。結果を表1に示す。ただし、表1中各試料のMTFを示す値は、試料1のMTFを100としたときの相対値である。
(6)経時特性(発光輝度、鮮鋭性)
経時特性については、以下に示す方法に従って評価した。
(3)(4)の評価を終えた試料を40℃、90%RHの恒温槽に7日間保管したのち、(3)(4)と同様な作業で経時発光輝度、経時鮮鋭性を評価した。測定結果を表1に示す。
表1から、明らかなように本発明の試料が比較の試料に比して優れていることが分かる。
本発明による放射線画像変換パネルは鮮鋭性、粒状性に優れ、輝度が高く優れた効果を有する。

Claims (7)

  1. 支持体上に気相堆積法により設けられたアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルにおいて、輝尽性蛍光体が少なくとも2種類のハロゲン化物を含有し、かつ、輝尽性蛍光体層中の蛍光体柱状結晶がコア/シェル構造を有することを特徴とする放射線画像変換パネル。
  2. 前記輝尽性蛍光体はアルカリ金属ハロゲン化物Aが主成分で、その他の成分をアルカリ金属ハロゲン化物Bとしたとき、これらのアルカリ金属ハロゲン化物A及びBの組成比において、A>Bの関係にあり、かつ、蛍光体柱状結晶のコア部はアルカリ金属ハロゲン化物Aであり、蛍光体柱状結晶のシェル部を構成するA及びBのハロゲン組成比が95:5〜0:100であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射線画像変換パネル。
  3. 前記アルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体層の膜厚が50μm〜500μmであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射線画像変換パネル。
  4. 前記蛍光体柱状結晶のコア部がCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)からなり、前記蛍光体柱状結晶のシェル部がCsF:Eu(弗化セシウム:ユーロピウム賦活体)およびCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)で構成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射線画像変換パネル。
  5. 前記蛍光体柱状結晶のコア部がCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)からなり、前記蛍光体柱状結晶のシェル部がCsCl:Eu(塩化セシウム:ユーロピウム賦活体)およびCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)で構成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射線画像変換パネル。
  6. 前記蛍光体柱状結晶のコア部がCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)からなり、前記蛍光体柱状結晶のシェル部がCsI:Eu(ヨウ化セシウム:ユーロピウム賦活体)およびCsBr:Eu(臭化セシウム:ユーロピウム賦活体)で構成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射線画像変換パネル。
  7. 支持体上に気相堆積法により設けられたアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルを23℃、80%RHに6時間放置した後の輝尽性蛍光体層の含水量が1〜50ppmであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の放射線画像変換パネル。
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