JP4662686B2 - Tmp/蒸気圧濾過 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、ギ酸塩を同時に形成しながらトリメチロールプロパンを製造する方法および場合により予めこの反応混合物を濃縮した後の、反応混合物からの該ギ酸塩の分離に関する。
【0002】
トリメチロールアルカンもギ酸塩も工業的に興味深い製品である。たとえばトリメチロールプロパンは塗料樹脂、粉体塗料、発泡材料および種々のポリエステルの製造の分野で使用される。ギ酸塩はたとえばギ酸を取得するために利用される。ギ酸カルシウムは特に多種多様に使用可能であり、かつたとえば次の分野で商業的に使用されている:動物飼料の分野における添加剤(豚、牛および七面鳥の肥育)、建築材料工業の分野における使用(セメントの硬化の改善、石膏および継ぎ目材料ならびにモルタルのための霜防止剤)、皮革工業における助剤、高光沢紙を製造する際の助剤、排煙脱硫の際の洗浄水の処理、サイレージ製造の際の助剤。
【0003】
トリメチロールプロパン(TMP)の工業的な製造は目下、いわゆる無機カニッツァーロ法により実施され、これはギ酸塩を同時に取得しながら進行する方法である。この方法は出発材料としてn−ブチルアルデヒドおよびホルムアルデヒドから出発する。一般的な理解によればまず、塩基触媒されるアルドール反応において中間体2−メチロールブタナール2,2−ジメチロールブタナールが形成される。化学量論的な量の塩基の作用下で、有利には水酸化ナトリウムまたは水酸化カルシウムを使用して、その後の工程で交差カニッツァーロ反応、つまりトリメチロールプロパンの形成を、同時に相応するギ酸塩を遊離させながらを行う。たとえば水酸化カルシウムを塩基として使用した場合にはギ酸カルシウムが生じる。
【0004】
生じるギ酸塩はトリメチロールプロパンを取得するために蒸留により後処理する前にできる限り完全に反応混合物から除去し、かつ乾燥させなくてはならない。というのも、ギ酸塩は蒸留条件下でトリメチロールプロパンの分解を触媒するからである。他方ではギ酸塩から有機基を除去して使用に供給することができる。ギ酸塩の分離のために多数の方法が公知である。
【0005】
たとえばUlmann's Enzyclopedia of Industrial Chemistry、第5版、1985年、第315頁によれば、濃縮した反応溶液からトリメチロールプロパンを適切な有機溶剤から抽出することができる。溶剤を引き続き真空下で除去し、かつ得られた粗製トリメチロールプロパンを蒸留により精製する。あるいはギ酸塩が結晶化するまで水性の反応溶液を濃縮することができる。引き続き結晶を除去するために熱濾過する。
【0006】
ドイツ特許出願明細書DE−A1052383には、薄膜蒸発器中、過熱した水蒸気を用いてトリメチロールプロパンを追出することによりトリメチロールプロパンの分離を行う方法が記載されている。この方法は有利には低い圧力および120℃〜220℃の水蒸気温度で実施する。
【0007】
DE−A3207746は特に低いメタノール含有率を有するホルムアルデヒドの使用下でのトリメチロールプロパンの製造方法を記載している。反応混合物を後処理するためにここに酸を添加してpH値を5〜7に調整する。引き続き過剰のホルムアルデヒドを蒸留により分離する。トリメチロールプロパンの単離は蒸留または抽出により行う。
【0008】
前記の方法は、カニッツァーロ法によるトリメチロールプロパンの製造の際に生じる反応混合物の分離と関連する技術的な問題点を示す。相応するギ酸塩を分離するために最適な溶液はまだ判明していない。これは最近になってようやく、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のギ酸塩を生成物混合物中に生じることなく進行するトリメチロールプロパンを製造する方法を開発または改善することに大きな努力がなされるようになったことにおいて認識することができる。
【0009】
DE−A1952738によれば、低級の第三アミンの存在下にn−ブチルアルデヒドとホルムアルデヒドとの反応を実施することができる。約6倍過剰のホルムアルデヒドおよび約1.5倍過剰のトリアルキルアミンを使用する。所望の生成物であるトリメチロールプロパン以外に化学量論的な量のトリアルキルアンモニウムホルメートが得られ、これは容易に反応混合物から留去することができる。しかしアルカリ金属およびアルカリ土類金属のギ酸塩とは異なって該化合物はそれ以上使用することができないので、トリアルキルアンモニウムホルメートを別の反応工程でギ酸カルシウムへと変換し、かつその際に遊離するアミンを循環させて再供給することが提案されている。この方法によるとプロセスはそれほど経済的ではなくなる。
【0010】
DE−A19653093によればまず、触媒量の第三アミンの存在下にn−ブチルアルデヒドとホルムアルデヒドとから3段階で縮合することにより2,2−ジメチロールブタナールを製造し、その際、未反応のエダクトおよび形成された副生成物を再循環させ、かつさらに反応させている。この方法で得られる縮合生成物(2,2−ジメチロールブタナール)を引き続き、トリメチロールプロパンへと水素化する。使用可能なギ酸塩の取得はこの方法の場合断念される。
【0011】
EP−A860419もまた、多段階でn−ブチルアルデヒドとホルムアルデヒドとから2,2−ジメチロールブタナールの製造を実施することを提案しており、その際、第一段階で本来の反応を行い、かつ第二段階で副生成物として生じる2−エチルアクロレインを別のホルムアルデヒドと反応させる。こうして製造された2,2−ジメチロールブタナールを引き続き水素化してトリメチロールプロパンが得られ、その際、ふたたびギ酸塩は取得されない。
【0012】
ギ酸塩を形成することなくトリメチロールプロパンを製造するための公知の方法は従来、無機カニッツァーロ法に劣るものであった。これは一方ではギ酸塩が興味深くかつ商品化可能な製品であり、かつ他方では水素化反応を特にこのために設計された高価な装置中でしか実施できないためであったからである。
【0013】
本発明の課題は、高い空時収率を可能にし、かつ両方の生成物ができる限り純粋な形で得られる、トリメチロールプロパンとギ酸塩とを同時に製造し、かつ両方の生成物を効果的に単離するための方法を提供することである。この課題は本発明による方法により解決される。
【0014】
本発明は、式
M(OOCH) (I)
[式中、Mはアルカリ金属であるリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよび/またはアルカリ土類金属であるベリリウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムを表し、かつnは、Mがアルカリ金属である場合には1であり、かつMがアルカリ土類金属である場合には2を表す]のギ酸塩を同時に形成しながらトリメチロールプロパンを製造する方法に関し、この方法の特徴はn−ブチルアルデヒド、ホルムアルデヒドおよび塩基を無機カニッツァーロ法により反応させ、かつ生じる反応混合物を蒸気圧濾過することである。
【0015】
場合により蒸気圧濾過の前に、蒸留可能な成分を反応混合物から部分的に除去する。
【0016】
場合により蒸気圧濾過の後に、さらなる精製および乾燥工程を実施することができる。
【0017】
本発明による方法は、良好な空時収率により優れている。単離したギ酸塩に関して、単純な濾過、遠心分離または蒸発結晶化によっては得られない純度および乾燥度が達成される。単離されたギ酸塩はほぼ有機付着物および水分を有しておらず、その際、複数の方法工程を空間的に分離した装置中で連続させる必要がない。
【0018】
蒸気圧濾過の原則的な方法はDE−C4238087およびR. Bott、Th. Langeloh、Aufarbeitungstechnik(後処理技術)37、第4号、1996年、第163〜170頁に記載されている。適用分野として石炭スラリーの濾過、顔料濾過、デンプン濾過、砂糖の濾過および湿式冶金の分野が挙げられる。つまり常に不溶性の固体を懸濁液から濾過する。意外なことに、蒸気圧濾過は、無機カニッツァーロ法によるトリメチロールプロパンの製造および単離において生じる混合物からの、極めて効果的かつ定量的に満足のいくギ酸塩の分離のためにも利用することができる。これは容易に予測することができるものではなかった。というのも、蒸気圧濾過の際に、形成されるフィルターケーキに蒸気の形の処理液を、有利には水蒸気を供給し、ひいては著しい量のギ酸塩が溶解することが懸念されるからである。しかしトリメチロールプロパンを含有する濾液中のギ酸塩の残りはすでに記載した欠点を有する。さらに比較的高い蒸気温度を鑑みて単離されるギ酸塩の品質に不利な影響を、たとえば濾過すべき混合物中に含有されている有機成分の熱分解により、与えるかもしれないことが懸念されるからである。
【0019】
本発明による方法に相応してまず、n−ブチルアルデヒドとホルムアルデヒドとを塩基の存在下に反応させる。この反応は一段階でも、または複数の段階でも実施することができる。一段階の変法の場合、エダクトを直接、トリメチロールプロパンおよびギ酸塩へと反応させる。2段階の変法の場合、まず、n−ブチルアルデヒドおよびホルムアルデヒドを触媒量の塩基の存在下に2,2−ジメチロールブタナールへと反応させ、場合により精製および分離工程を実施し、かつ次いで初めて2,2−ジメチロールブタナールを化学量論的な量の塩基の存在下にさらにホルムアルデヒドと反応させてトリメチロールプロパンとギ酸塩とが得られる。
【0020】
本発明による方法によりトリメチロールプロパン以外に式
M(OOCH) (I)
[式中、Mはアルカリ金属であるリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよび/またはアルカリ土類金属であるベリリウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムを表し、かつnは、Mがアルカリ金属である場合には1であり、かつMがアルカリ土類金属である場合には2を表す]のギ酸塩が得られる。
【0021】
有利にはMはナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、ストロンチウムおよび/またはバリウムであり、特に有利にはナトリウム、カリウム、セシウムおよび/またはカルシウムであり、かつとりわけ有利にはナトリウムおよび/またはカルシウムである。
【0022】
適切な塩基はアルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の炭酸水素塩およびアルカリ金属およびアルカリ土類金属の炭酸塩の系列からの化合物であり、その際、使用される塩基は当然のことながらアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属イオンを含有していなくてはならず、該イオンが所望のギ酸塩中に含有される。有利な塩基は水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムである。化合物はそれぞれ単独で、しかしまた上記の物質の2種類以上の塩基性化合物の混合物として使用することもできる。しかし同一のカチオンを有する塩基のみを使用して均一なギ酸塩を得ることも推奨される。
【0023】
ホルムアルデヒドは有利にはたとえば約5〜99質量%、好ましくは5〜75質量%、特に有利には10〜55質量%のホルムアルデヒドを含有する水溶液の形で使用する。特に有利には、通例の大工業的な方法でホルムアルデヒドを製造する際に生じる形でホルムアルデヒドを使用する。
【0024】
n−ブチルアルデヒドおよびホルムアルデヒドのモル比はたとえば1:2〜1:10、有利には1:2〜1:5、特に有利には1:2〜1:4である。
【0025】
反応は一般に0〜100℃、有利には10〜90℃、特に有利には15〜70℃の範囲で実施することができる。
【0026】
反応器中の反応混合物の滞留時間は通常0.15〜10時間であってもよい。
【0027】
反応はバッチ式でも、半バッチ式でも、また連続的に運転することもできる。反応装置として、液状の反応体の反応のために適切である、当業者に公知の全ての反応装置を使用することができる。特に攪拌反応器、攪拌反応器カスケード、流れ管およびマルチチャンバー反応器が挙げられる。
【0028】
こうして得られたトリメチロールプロパン、ギ酸塩および場合により別の成分、たとえば水、アルコール、未反応のエダクトおよび形成される副生成物からなる生成物混合物を、場合により蒸留可能な成分を部分的に分離した後で、固-液懸濁液として本発明により蒸気圧濾過し、その際、ギ酸塩を混合物から分離し、有機不純物を除去し、かつ水分を除去する。場合によりこの手順の後に精製および乾燥工程が続く。
【0029】
有利には前記の蒸留可能な成分の部分的な分離は、水の部分的な留去ならびにその他の揮発性成分、たとえば未反応の原料、易揮発性の副生成物またはわずかな割合の形成された生成物であるトリメチロールプロパンの部分的もしくは完全な留去である。
【0030】
適切な濾過装置はたとえばDE−C4238087に記載されている。実質的にこのような濾過装置はハウジング中に配置されたフィルター面からなり、その際、該フィルター面は圧力室として構成された気密なハウジングによって包囲されている。圧力室は過圧下にあるガスで充填されている。少なくともフィルター面の一部分はカバーにより包囲されており、これはフィルター面と一緒に第二の圧力室を包囲し、該圧力室は蒸気処理液を気体の状態で含有している。濾過装置はフィルターケーキ洗浄のために備えられた洗浄装置、有利には管およびノズルを有しており、これらはカバーの下あるいはまたその前もしくはその後ろでフィルター面の上方に配置されていてもよい。
【0031】
本発明による方法によるギ酸塩の分離は連続的に行うことも、不連続的に行うこともできる。連続的な運転のためにはたとえばドラムフィルター、ディスクフィルター、ベルトフィルターまたはプレートフィルターを使用することができる。不連続的な運転のためにはたとえばヌッチェフィルターが適切である。回転するドラムフィルターまたはディスクフィルターを使用して、特に有利には回転するドラムフィルターを使用して分離を連続的に実施することが有利である。
【0032】
蒸気圧濾過に供給される、濾過すべき混合物は一般にトリメチロールプロパンをたとえば5〜95質量%、有利には6〜90質量%、特に有利には7〜85質量%および殊に有利には8〜75質量%含有する。該混合物はさらにギ酸塩をたとえば5〜95質量%、有利には6〜90質量%、特に有利には7〜85質量%およびとりわけ有利には8〜75質量%および水を5〜95質量%、有利には6〜90質量%、特に有利には7〜85質量%およびとりわけ有利には8〜80質量%含有する。さらにその他の成分、たとえば未反応のエダクトまたは有機不純物が含有されていてもよい。
【0033】
蒸気圧濾過に供給される混合物の温度はたとえば0℃〜150℃、有利には5℃〜120℃および特に有利には10℃〜110℃であってもよい。
【0034】
蒸気圧濾過の際に通常、4つの段階、つまりケーキ形成、ケーキ洗浄、ケーキの蒸気処理およびケーキの水分除去を行う。その際、ケーキ洗浄はケーキの蒸気処理の前、その間および/またはその後に行うことができる。しかしまた、蒸気圧濾過はケーキ洗浄を行わずに実施することも可能である。というのも、ケーキの蒸気処理は同様に洗浄でもあるからである。有利にはケーキ洗浄段階を行う。
【0035】
無機カニッツァーロ法によりトリメチロールプロパンを製造する際に生じる反応混合物を、場合により易揮発性不純物、たとえば未反応のホルムアルデヒド、および反応混合物中に含有されている水の一部の分離のための前蒸発の後で、蒸気圧濾過装置に供給する。フィルター面上でギ酸塩からなるフィルターケーキが形成される。
【0036】
ケーキ形成段階の間、差圧をかけることが有利である。これはたとえば0〜6バール、有利には0.3〜4バール、特に有利には0.5〜3バールである。
【0037】
ケーキ形成段階は一般に2〜420秒、有利には3〜360秒および特に有利には4〜300秒である。
【0038】
フィルター媒体としてたとえば金属ネットまたは耐熱性のプラスチック材料を使用することができる。
【0039】
ケーキ形成の際に任意の順序でケーキ洗浄およびケーキの蒸気処理が続いてもよく、有利にはまずケーキ洗浄を実施する。
【0040】
ケーキ洗浄は1つもしくは複数の洗浄工程からなっていてもよい。このためにフィルターケーキに1種もしくは数種の、場合により異なった洗浄液を供給することができる。本発明により得られるギ酸塩のケーキを洗浄するために特に次の洗浄液が有利であることが証明された:純粋な水および/または蒸気もしくはその凝縮物、および/または取得すべきギ酸塩を含有する水、有利には取得すべきギ酸塩により部分的に飽和の、飽和の、もしくは過飽和の水および/または蒸気圧濾過の際に生じる濾液、その際、洗浄液は純粋な形で、または任意の混合物として使用することができる。
【0041】
有利にはフィルターの種々の領域から濾液を別々に取り、かつ別々に受け止める。次いで濾液を適切にその後の加工へと供給することができる。洗浄を最適化するために、すでに記載したように、1つ以上の濾液を洗浄液として蒸気圧濾過に再供給することが有利である。
【0042】
洗浄液の温度はたとえば0℃〜165℃、有利には5℃〜155℃および特に有利には10℃〜145℃である。
【0043】
ケーキ洗浄の間のフィルターケーキにおける差圧はたとえば0〜6バール、有利には0.3〜4バール、特に有利には0.5〜3バールである。
【0044】
ケーキ洗浄段階はたとえば0〜420秒、有利には1〜360秒、および特に有利には2〜300秒である。
【0045】
ケーキの蒸気処理の際に、フィルター面上で形成される、ギ酸塩からなるフィルターケーキに蒸気の形の処理液を供給し、その際、処理液がフィルターケーキ中で、有利にはフィルターケーキの、フィルター表面とは反対の層の最上部で凝縮し、そのためにこの層に沿って凝縮フロントが形成され、かつさらにフィルターケーキが最上層からフィルター表面の方向へと気体状の処理液の温度に徐々に加熱され、そのためにその際に凝縮フロントが気体状の処理液と液体との界面においてフィルター表面に向かって移動するように、該処理液の圧力および温度を調整する。その際、気体状の処理液の相は差圧を発生させるための圧力媒体として使用することができる。ケーキはケーキの蒸気処理により再度洗浄し、加熱し、かつ機械的および熱的に水分除去することができる。
【0046】
処理液としてたとえば脱イオン水を使用する。あるいはまたその他の処理液、たとえば有機溶剤を使用することができる。
【0047】
蒸気圧濾過に供給する蒸気の温度はたとえば100℃〜250℃、有利には105℃〜220℃および特に有利には110℃〜200℃であってもよい。
【0048】
フィルターケーキにおける差圧はケーキの蒸気処理の間、たとえば0〜6バール、有利には0.3〜4バール、特に有利には0.5〜3バールである。
【0049】
ケーキの蒸気処理段階はたとえば0.5〜300秒、有利には0.5〜240秒、および特に有利には0.5〜180秒である。
【0050】
ケーキ洗浄およびケーキの蒸気処理の後、引き続きケーキの水分除去を行う。その際、たとえば過熱した水蒸気、圧縮された不活性ガスおよび/または圧縮空気を用いて機械的もしくは熱的にフィルターケーキを水分除去する。有利にはギ酸塩ケーキの水分除去のために圧縮され、かつ場合により温度処理された空気を使用する。
【0051】
ケーキの水分除去段階における差圧はたとえば0〜6バール、有利には0.3〜4バール、特に有利には0.5〜3バールである。
【0052】
圧縮された不活性ガスもしくは圧縮空気の温度は、たとえば0℃〜250℃、有利には10℃〜220℃および特に有利には20℃〜200℃である。
【0053】
ケーキの水分除去段階はたとえば0〜300秒、有利には0.5〜260秒および特に有利には0.5〜180秒である。
【0054】
洗浄され、蒸気処理され、かつ水分除去したギ酸塩のフィルターケーキをろ布から除去し、かつケーキ排出ゲートを介して圧力室から排出することができる。
【0055】
こうして得られたギ酸塩は通常、残留水分0.1〜3.5質量%、有利には0.1〜3.0質量%を有する。有機不純物の含有率はたとえば<500ppm、有利には<300ppmである。
【0056】
トリメチロールプロパンとギ酸塩とを含有する従来公知の混合物の後処理方法と比較して、蒸気圧濾過はトリメチロールプロパンの製造および単離において生じる混合物からギ酸塩を分離するのみではなく、付着している有機残留物の除去およびギ酸塩の除湿を可能にする。このことによりギ酸塩の純度をさらに改善される。
【0057】
蒸気圧濾過の際に得られるトリメチロールプロパン含有の濾液はほぼギ酸塩不含であるので、トリメチロールプロパンを自体公知の方法で単離することができる。濾液の後処理は通常、蒸留により行う。
【0058】
生じる蒸気凝縮液および洗浄濾液を、場合により予め後処理した後で、制御された廃棄物処理に供給することができる。しかし経済的に有利でありうるのは、これらを部分的もしくは完全に、連続的もしくは不連続的に、適切な箇所で、たとえば洗浄液としてプロセスに返送することである。
【0059】
得られるギ酸塩は排出された形でさらに使用することができるが、しかしまた場合によりもう1つもしくは複数の別の独立した、もしくは組み合わされた精製および乾燥工程に供給することもできる。このために全ての公知の、および本発明の場合に適切な精製および乾燥法が考えられる。精製法に関してはたとえば次のものが挙げられる:水または水を含有する溶剤混合物からの再結晶または水もしくは水を含有する溶剤混合物中での再分散。乾燥法に関してはたとえば次のものが挙げられる:対流乾燥(循環空気乾燥、ベルト乾燥、流動床乾燥、ストリーム乾燥または噴霧乾燥)、接触乾燥(プレート乾燥機、ダブルコーン乾燥機、ブレード乾燥機)、凍結乾燥または赤外線線乾燥。
【0060】
次の例は本発明による方法をさらに詳細に説明するが、その際、その中に本発明による思想の限定を見るべきものではない。
【0061】
実施例
約45質量%のトリメチロールプロパン、約28質量%のギ酸カルシウム、約20%の水ならびにその他の有機成分を含有する混合物240gをフィルター面積22cmを有する実験室用圧力フィルター室に供給した(フィルター材料:ポリプロピレンろ布、25μm)。圧縮空気により濾過すべき材料に2バールの圧力をかけ、濾液側の圧力は約1バールであった。ケーキ形成時間は26秒を必要とした。引き続き25秒間で飽和のギ酸カルシウムの水溶液80gを用いてフィルター上で洗浄した。その後、9.3秒でフィルターケーキに、2バールに放圧した圧力をかけた。引き続き26秒間で圧縮空気を用いて熱いフィルターケーキの乾燥を行った。
【0062】
ギ酸カルシウム65gが得られ、これは残留湿分1.95質量%(K.フィケンチャー)および残留有機化合物含分77mg/kgを有していた。

Claims (1)


  1. M(OOCH) (I)
    [式中、Mはアルカリ金属であるリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよび/またはアルカリ土類金属であるベリリウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムを表し、かつnは、Mがアルカリ金属である場合には1であり、Mがアルカリ土類金属である場合には2を表す]のギ酸塩を同時に形成しながらトリメチロールプロパンを製造する方法において、n−ブチルアルデヒド、ホルムアルデヒドおよび塩基を無機カニッツァーロ法により反応させ、かつ生じる反応混合物を蒸気圧濾過することを特徴とする、トリメチロールプロパンの製造方法。
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