JPH10218836A - マロン酸およびアルキルマロン酸の製造方法 - Google Patents

マロン酸およびアルキルマロン酸の製造方法

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JPH10218836A
JPH10218836A JP10021692A JP2169298A JPH10218836A JP H10218836 A JPH10218836 A JP H10218836A JP 10021692 A JP10021692 A JP 10021692A JP 2169298 A JP2169298 A JP 2169298A JP H10218836 A JPH10218836 A JP H10218836A
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malonic
water
ester
alkylmalonic
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JP10021692A
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Stephan Klaus-Dieter
シュテフェン クラウス−ディーター
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Huels AG
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Huels AG
Chemische Werke Huels AG
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/09Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides from carboxylic acid esters or lactones

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  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易な方法で、マロン酸およびアルキルマロ
ン酸を良好な収率で、かつ塩を発生させずに製造する方
法を提供する。 【解決手段】 式IIのエステルの水性混合物を、スル
ホン酸基を有する酸性イオン交換体と接触させ、かつそ
の際に生じるアルコールを留去し、得られた生成物から
有機溶剤で水を除去し、かつ次いで該生成物を結晶化に
より純粋な形で収得することを特徴とする、マロン酸お
よびアルキルマロン酸の製造方法により解決される。 【効果】 本発明による方法は環境に優しく、かつ容易
に工業的な規模に転用することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、式I:
【0002】
【化2】
【0003】[式中、R1=H、CH3、R2=H、CH3
またはR1+R2=−CH2−CH2−である]のマロン酸
およびアルキルマロン酸を、相応するメチルエステル、
エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエス
テルまたはt−ブチルエステルを酸性で触媒する鹸化に
より製造するための新規の方法に関する。
【0004】マロン酸およびアルキルマロン酸は農業用
化学物質および医薬品作用物質を合成するために重要な
中間生成物である。これらは例えばメルドラム酸(Meldr
um'sacid)、バルビツレート、香料およびビタミンを製
造するために使用される。
【0005】マロン酸およびアルキルマロン酸の製造は
一般にKirk-Othmer著のEncyclopedia of Chemical Tech
nology、第3版(1981)、第14巻、794〜81
0頁に記載されている。カルボン酸エステル、カルボン
酸ニトリルまたはカルボン酸アミドの酸性またアルカリ
性鹸化を適用することができる。この場合しばしば、生
成物がアルカリ塩例えば塩化ナトリウムとの混合物とな
って生じるという問題がある。
【0006】マロン酸およびアルキルマロン酸の製造の
際に困難であるのは、水中でのマロン酸およびアルキル
マロン酸の極めて良好な溶解度およびマロン酸の場合す
でに70℃から開始する容易な脱カルボキシル化であ
る。
【0007】マロン酸およびメチルマロン酸の公知の製
造はクロロ酢酸もしくはα−クロロプロピオン酸から出
発し、これらをシアン化ナトリウムと反応させて相応す
るニトリルにし、かつ次いで苛性ソーダ溶液でNH3
分離しながら鹸化する。Org.Syntheses, Col. 第II
巻(1943)、376頁によれば、この後にCa塩を
経由して時間のかかる単離を行う。
【0008】マロン酸エステルのアルカリ性鹸化の後で
マロン酸がアルカリ塩として水中に溶解している場合に
は、アルカリ金属カチオンをドイツ国特許出願公開第4
120704号明細書により酸性イオン交換体を介して
除去し、かつ引き続き遊離酸を単離することができる。
アルカリ性鹸化の場合、常に少なくとも化学量論的量の
アルカリ金属を使用し、該アルカリ金属をマロン酸の後
処理の際に再度強酸で中和しなくてはならないので、こ
の方法の場合少なくとも化学量論的な量の塩が生じ、該
塩をしばしば費用をかけて廃棄処理しなくてはならな
い。このことはこのアルカリ性鹸化の方法の大きな欠点
である。
【0009】マロン酸誘導体の酸性鹸化の場合、無機酸
を触媒量で添加する。従ってマロン酸ジエチルを硫酸を
用いて70℃でマロン酸に鹸化でき、その際マロン酸を
濃縮した水溶液から晶出により収得することができる。
強酸性環境でマロン酸が分解することによる不十分な収
率および該方法を大工業規模に転用する際の腐食問題が
酸性鹸化による方法の欠点である。
【0010】シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸は
Org. Syntheses、第60巻(1981)、66頁によれ
ば、マロン酸ジエチル、1,2−ジブロモエタン、苛性
ソーダ溶液および化学量論的な量の相間移動触媒から、
中間で形成されるシクロプロパン−1,1−ジカルボン
酸ジエチルエステルを同時に鹸化することにより約70
%の収率で製造することができる。得られるシクロプロ
パン−1,1−ジカルボン酸に対して2.5倍量の大量
の相間移動触媒と並んで、著しい量の塩化ナトリウムも
生じ、水に溶解した該塩を廃棄処理しなくてはならな
い。
【0011】ジメチルマロン酸は同様に長い間公知であ
り、かつ相応するジエチルエステルのアルカリ性鹸化に
より製造することができる。苛性カリ溶液でのジメチル
エステルの酸への鹸化は、W. Schauzer, K. Clusius著
の Z. physik. Chemie A 190(1941)、243頁に
記載されているが、収率および純度は言及されていな
い。その他の方法によれば、メチル−前段階のKMnO
4またはHNO3での酸化により酸を収得している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、容易な方法でマロン酸およびアルキルマロン酸を、
良好な収率で、障害となる塩を発生させないで製造する
ことであり、その際この方法は環境に優しく、かつ容易
に生産に転用できなくてはならない。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題は本発明によ
り、式II:
【0014】
【化3】
【0015】[式中、R3=CH3、C25、C37また
はC(CH33であってもよい]のエステルの水性混合
物を、スルホン酸基を有する酸性イオン交換体と、30
〜100℃および40〜1000ミリバールで接触さ
せ、かつその際に生じるアルコールを留去し、得られた
生成物であるマロン酸およびアルキルマロン酸から有機
溶剤を用いて水を除去し、かつ次いで該生成物を結晶化
により純粋な形で収得することを特徴とする、マロン酸
およびアルキルマロン酸の製造方法により解決される。
【0016】本方法のためには短いアルキル基R1およ
びR2を有するマロン酸エステルおよびアルキルマロン
酸エステルのみを使用することができる。より高級にア
ルキル化したマロン酸エステルはここで使用する条件下
では鹸化に時間がかかりすぎるため、経済的な理由から
考慮に入れない。
【0017】本方法は容易に鹸化するエステルを必要と
するので、同様に短鎖のアルキル基R3のみが問題にな
る。メチルエステルは酸性で触媒すると最も早く鹸化す
る。この場合有利にはメチルエステルを使用する。メチ
ルエステルは通例最も安価なエステルでもある。
【0018】酸性触媒として、強酸性の、スルホン酸基
含有カチオン交換体として様々な製造業者から入手可能
な、スルホン化し、架橋したポリスチレン(例えばバイ
エル社のLEWATIT(R) S 100およびSP 112、D-51368 Leve
rkusten)を使用する。
【0019】触媒を直接マロン酸エステルまたはアルキ
ルマロン酸エステルおよび水と共に撹拌反応器に導入す
る場合には、触媒パール(Katalysator-Perlen)が一部機
械的に破壊されることがあり、その結果濾過が困難な、
細かい破片が生じることがある。
【0020】従って好ましくは酸性の交換樹脂を円筒形
の容器/装置、例えばカラム(Kolonnenschuss)に導入
し、かつ両面(上部および下部)をふるい、布、フリー
スまたは類似の、液体を通す遮断物により閉じる。反応
の間、該装置を、大抵加熱した水性媒体が下部から上部
へ貫流する。その際に遊離するアルコールを留去する。
マロン酸またはアルキルマロン酸が溶解している水相
を、有利には循環させる。該水相は加熱した反応器に戻
る。
【0021】イオン交換体触媒は任意に繰り返し再使用
できる。
【0022】エステルの加水分解のために、および液状
媒体として水、通例は脱イオン水を使用する。エステル
(II):触媒:H2Oの量比は極めて広い範囲で変化
してよい。反応の開始時には通例2相の混合物が存在す
るのだが、水中でのエステルの溶解度に応じて水の量を
増加または減少させる。触媒量が多いほど、加水分解は
早く進行する。
【0023】マロン酸の熱的不安定性のために、40〜
1000ミリバールの真空の場合、反応温度30〜10
0℃に調整するべきである。有利には反応を50〜70
℃および100〜1000ミリバールで実施する。
【0024】有機溶剤を用いて水中に溶解しているマロ
ン酸およびアルキルマロン酸を単離するために、もしく
は水を除去するためには、有利には2つの異なった変法
を適用する:変法1 最初に使用した水の50〜95%を留去する。蒸留は有
利には真空中40〜60℃で実施する。次いでマロン酸
またはアルキルマロン酸が溶解しない有機溶剤を添加
し、かつ残りの水を共沸により留去する。ここでは共沸
混合物として比較的多くの量の水を含有するが、しかし
凝縮の際に2相に分離するような溶剤が考えられる。水
相を排出する。適切な溶剤は炭化水素および比較的鎖長
の長いエーテル例えばトルエン、シクロヘキサンおよび
ジブチルエーテルである。
【0025】留去した水を後続バッチで再使用してもよ
い。
【0026】有機溶剤から晶出するマロン酸およびアル
キルマロン酸を濾別し、洗浄し、かつ真空中で乾燥す
る。有機溶剤の洗浄液を含む濾液を直接または場合によ
り蒸留した後で後続バッチのために再度使用してもよ
い。
【0027】まだ加水分解していないか、あるいは一方
のみが加水分解したアルキルマロン酸エステルが存在
し、該アルキルマロン酸エステルをその後、後続バッチ
で相応するアルキルマロン酸に鹸化する場合には、全て
の溶剤を戻すことがまさに収率を向上する。
【0028】変法2 水中に溶解したマロン酸またはアルキルマロン酸を、水
と混和不可能であるが、しかしマロン酸またはアルキル
マロン酸が一部溶解する有機溶剤で抽出する。アルキル
マロン酸の良好な水溶性のために、この抽出を数回繰り
返さなくてはならない。ここで有利にはエーテルを使用
する。この場合適切なのは、4〜7個のC原子を有する
エーテル、例えばメチル−t−ブチルエーテル、ジエチ
ルエーテル、ブチルエチルエーテルまたはジプロピルエ
ーテルである。このようにして抽出した水を直接後続バ
ッチのために再使用することができ、この場合水を蒸留
するためのエネルギーを節約できる。抽出溶剤を引き続
き十分に留去し、その際に残留水もまた除去し、次いで
アルキルマロン酸を最終的に晶出させる。
【0029】結晶化のためにここに記載した、変法2の
有機溶剤(例えばエーテル)と変法1の非溶剤(例えば
トルエン)とを交換してもよい。この溶剤の交換と平行
してしばしばマロン酸またはアルキルマロン酸の浄化お
よびより良好な結晶化が生じる。
【0030】本方法は有利にはシクロプロパン−1,1
−ジカルボン酸、メチルマロン酸およびジメチルマロン
酸:
【0031】
【化4】
【0032】の製造に適切である。
【0033】メチルマロン酸はイソコハク酸またはエタ
ン−1,1−ジカルボン酸、ジメチルマロン酸ともプロ
パン−2,2−ジカルボン酸とも称する。
【0034】本発明による方法により収得したマロン酸
およびアルキルマロン酸の純度は99%を上回り、収率
は理論値の80〜95%の間で変動する。
【0035】本方法の場合副生成物として遊離したアル
コールが生じ、該アルコールは別の方面で使用すること
ができる。その他には塩状または水性の廃棄物は生じな
い。従って本方法は環境に優しく、かつ容易に生産規模
に転用することが可能である。
【0036】本方法のためにマロン酸またはアルキルマ
ロン酸の半エステルを使用してもよい。
【0037】
【実施例】以下の例は本発明を詳細に説明するものであ
る。
【0038】例1 シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸(CDS)の製
造 a)装置 加熱のためのダブルジャケットおよび底部排出口を有す
る多頚ガラスフラスコ。該フラスコはホースポンプの吸
込み側に接続している。ポンプの送出側は触媒が封入さ
れているガラス管につながっている。該ガラス管は、多
頚フラスコの上部に取り付けられている蒸留装置(カラ
ムを含む)の下部に接続している。
【0039】b)反応の実施 上記の装置のガラス管にイオン交換体LEWATIT(R) SP 11
2(H+形)600mlを充填し、かつ両側をフリットに
より閉じる。ガラスフラスコ中にシクロプロパン−1,
1−ジカルボン酸ジメチルエステル(CDM、98.8
%、3.12モル)500gならびに脱塩水750ml
が入っている。700ミリバールの真空で加熱して沸騰
させる(89〜92℃)。その際、液体をフラスコか
ら、イオン交換体カラムを経由してポンプで循環させ
る。還流比8:1〜15:1でメタノールを56〜58
℃で留去する。9〜10時間後に鹸化は終了する。冷却
し、かつ該装置を水で洗浄する。集めた水溶液を今度は
メチル−t−ブチルエーテル750mlで1回、および
250mlで2回抽出する。エーテルを十分に留去し、
かつトルエン850mlを添加する。今度はエーテルを
完全に留去し、その際CDSは晶出する。結晶を濾別
し、トルエンで洗浄し、かつ乾燥する。秤量および分析
化学を表1に記載する。
【0040】例2および3 CDSの製造 例1と同量のCDMを使用し、かつ例1で使用した、ガ
ラス管の中の触媒を再度使用する。脱塩水のかわりに例
2では例1で抽出した水相を、および例3では例2で抽
出した水相を使用する。鹸化の実施は例1における記載
と同様に行う。例2もしくは例3では、例1もしくは例
2で留去したメチル−t−ブチルエーテルを用いて抽出
する(損失分はその都度新鮮なメチル−t−ブチルエー
テルを添加する)。
【0041】例1および2のトルエン濾液を蒸留し、か
つ蒸留塔底物質(41g)を例3で鹸化の際に一緒に使
用した。というのは該物質はまだCDMおよびシクロプ
ロパン−1,1−ジカルボン酸−モノメチルエステル
(CMS)を含有しているからである。トルエン留出液
を常に後続のバッチで再使用する。例2および3の結果
を以下の表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】例4 CDSの製造 撹拌機、蒸留装置、および温度計を備えた、多頚フラス
コ中で以下の物質を秤量する:CDM319.5g(9
9.0%、2.0モル)、脱塩水500mlおよびイオ
ン交換体LEWATIT(R) SP 112 200ml。標準圧力で
撹拌下に6時間加熱して沸騰させ、かつその際約20:
1の高い還流でメタノールを留去する。冷却後触媒を活
性炭床を介して濾別し、かつ清澄な濾液にトルエン25
0mlを添加する。200〜300ミリバールの真空中
でトルエンとの共沸混合物として水を完全に留去し、か
つ沈殿したCDS結晶を濾別し、トルエンで洗浄し、か
つ乾燥する。
【0044】 秤量: 230g(理論値の86.2%)、 純度(滴定): 97.5%、 融点: 127〜134℃。
【0045】例5 ジメチルマロン酸(DMMS)の製造 例1に記載の装置でジメチル−マロン酸ジメチル287
g(98%、1.755モル)を脱塩水500mlと共
に秤量し、かつバイパスにH+活性形の酸性イオン交換
体LEWATIT(R) SP 112 300mlを充填する。加熱し
て沸騰させ、かつ約15:1の高い還流下で遊離するメ
タノールを留去する。塔底温度は98〜101℃であ
る。14時間後、留出液150gを除去した時点で、塔
頂温度は98℃に上昇する、つまり反応は終了してい
る。
【0046】イオン交換体を新鮮な水で後洗浄し、かつ
全反応水溶液を200ミリバールの真空で十分に蒸発さ
せる。蒸留が終わる頃に、トルエン500mlを添加
し、全ての水を共沸蒸留により除去する。沈殿した結晶
を濾別し、トルエンで洗浄し、かつ乾燥する。
【0047】 秤量: 165g(理論値の71.0%)、 融点: 189〜190℃(分解)、 含量(滴定): 99.6%、 含量(GC): 99.3%および微量のイソ酪酸。
【0048】例6 CDSの製造 シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸ジエチルエステ
ル250g(CDE、1.34モル)を脱塩水400m
lおよびイオン交換体LEWATIT(R) SP 112(H+形)30
0mlで9.5時間で鹸化する。反応を標準圧力および
塔底温度98〜100℃で実施する。エタノールの留去
の終了後に冷却し、かつ水相をメチル−t−ブチルエー
テル350mlで1回および150mlで3回抽出す
る。エーテルを十分に留去し、かつトルエンを添加す
る。沈殿したCDS結晶を濾過し、洗浄し、かつ乾燥す
る。
【0049】 秤量: 158.5g(理論値の90.7
%)、 融点: 136〜138℃。
【0050】例7 メチルマロン酸(MMS)の製造 メチルマロン酸ジメチルエステル443g(99%、
3.0モル)、水600mlおよび酸性イオン交換体LE
WATIT(R) SP 112 500mlを例1に記載した装置で
約500ミリバールの真空(塔底温度約85℃)で加熱
する。その際にメタノールを留去し、これは約15時間
後に終了する。装置および触媒をH2Oで洗浄し、かつ
集めた水相をトルエン700mlで共沸により約500
ミリバールの真空中で脱水する。沈殿した結晶を濾過
し、洗浄し、かつ乾燥する。
【0051】 秤量: 287g(理論値の81.0%)、 融点: 134〜135℃。
【0052】例8 マロン酸(MS)の製造 イオン交換体LEWATIT(R) SP 112 400gが封入され
ているガラス管を側面に有する、2lの装置(例1の記
載と同様の装置)に、脱塩水750mlおよびマロン酸
ジメチル(DMM)400gを充填し、ポンプで酸性交
換体を介して循環させ、かつ200〜250ミリバール
で加熱して沸騰させる(塔底温度:65〜70℃)。
【0053】約12時間でメタノール約200mlを留
去する。次いで反応溶液を冷却し、かつフリットを介し
て清澄に濾過する。
【0054】200ミリバールの真空下で水約500m
lを留去する。次いでトルエン400gを添加し、次い
で残りの水を共沸蒸留により除去する。
【0055】沈殿したMS粗結晶を濾過し、乾燥トルエ
ンで洗浄し、かつ真空中で乾燥する。
【0056】 秤量: 300g(理論値の95.1%)、 純度: 99.5%(滴定、HPCL)。
【0057】留去した水およびトルエン濾液をそれ以上
精製せずに後続バッチに使用する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 51/48 C07C 51/48 55/02 55/02 55/08 55/08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式IIのマロン酸エステルおよびアルキ
    ルマロン酸エステルを以下の反応図式: 【化1】 [式中、 R1=H、CH3、 R2=H、CH3または R1+R2=−CH2−CH2−および R3=CH3、C25、C37、C(CH33である]に
    より酸性で触媒する鹸化による、式Iのマロン酸および
    アルキルマロン酸の製造方法において、 エステルIIの水性混合物と、スルホン酸基を有する酸
    性イオン交換体とを30〜100℃および40〜100
    0ミリバールで接触させ、かつその際に生じるアルコー
    ルを留去し、 有機溶剤を用いて、生成物であるマロン酸およびアルキ
    ルマロン酸から水を分離し、かつ次いで該生成物を結晶
    化により収得することを特徴とする、マロン酸およびア
    ルキルマロン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 R3=CH3である、請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 エステルIIの水性混合物を、スルホン
    酸基を有する酸性イオン交換体床に通過させる、請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】 水性混合物を50〜70℃および100
    〜1000ミリバールで酸性イオン交換体で処理する、
    請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 水を50〜95%まで留去し、有機溶剤
    を添加し、かつ次いで残りの水を共沸蒸留により除去す
    る、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 有機溶剤としてトルエン、シクロヘキサ
    ンまたはジブチルエーテルを使用する、請求項5記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 生成物を有機溶剤で抽出することにより
    水を分離する、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 4〜7個のC原子を有するエーテルで抽
    出する、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 メチルマロン酸およびジメチルマロン酸
    ならびにシクロプロパン−1,1−ジカルボン酸を製造
    する、請求項1記載の方法。
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