JP4662663B2 - 写真自販機および写真自販方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲームセンター等に設置され、硬貨等の投入により使用者を撮影し、撮影画像をプリントして販売する写真自販機および写真自販方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ゲームセンター等において、写真を撮影してシールプリント等にする写真自販機が数多く設置されている。このような写真自販機としては、一般に、図9に示すようなものが用いられている。このものは、内部および前面に各種の装置が設けられた筐体1と、上記筐体1の上下から被写体2の背後まで達するように突き出された支柱3とを備えている。
【0003】
そして、上記両支柱3の先端部分に、撮影の際の背景となるカーテン5が吊設され、上記筐体1,支柱3,カーテン5で囲まれた空間が、被写体2の撮影用ブースを形成している。上側の支柱3には、撮影用ブース内の被写体2を照射する2つのライト4が取り付けられている。
【0004】
上記筐体1の内部には、被写体2を撮影するカメラ6が設けられている。上記筐体1のカメラ6の被写体2側に位置する面には、透明板10が嵌め込まれている。また、上記筐体1の内部には、上記カメラ6から画像データを受信して画像合成等の処理を行なうコンピュータ装置7が設けられている。また、上記筐体1の被写体2側には、上記コンピュータ装置7から送信された合成画像等の画像信号を受信して画像を表示するディスプレイ8が設けられている。
【0005】
さらに、上記筐体1の内部には、コンピュータ装置7から送信された画像データを受信し、この画像を印刷媒体15に印刷するプリンタ9が設けられている。このプリンタ9で印刷された印刷媒体15は、筐体1の右側面に形成された送出口19から送出されるようになっている。
【0006】
さらに、上記筐体1の前面には操作パネルが設けられ、この操作パネルにコントローラ11が設けられている。上記コントローラ11は、タッチペン12を備え、使用者2が上記タッチペン12の先端をディスプレイ8の表面に接触させて文字や図形等を描いて入力しうるようになっており、手書き入力された文字・図形等の画像データやスタンプ画像等が、カメラ6で撮影された被写体2の撮影画像と合成されてディスプレイ8に表示され、印刷媒体15に印刷されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記写真自販機では、撮影用ブース内で撮影を行なったのち、手書き画像の入力も行なわれる。しかも、プリンタ9から排出される写真プリントも撮影用ブース内に向かって送出される。このため、一旦使用者2が撮影用ブースに入ると、撮影を行なって手書き画像を入力し、印刷が終了するまで撮影用ブースを占領することになる。したがって、つぎの使用者2は、前の使用者2が送出された写真プリントを手にしてその場からいなくなるまで撮影を開始することができず、顧客は不必要に待たされてイライラ感を抱き、店舗にとっては顧客の回転率が悪くなるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、顧客の回転率を向上させることができる写真自販機および写真自販方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の写真自販機は、使用者を含む被写体を撮影し、その撮影画像に対し、使用者により手書き画像等の第2画像を入力させて合成し、その合成画像が印刷されたシールプリントを、筐体に形成された送出口から送出して販売する写真自販機であって、
上記筐体は、第1筐体部と第2筐体部とが一体に形成された1つの筐体であり、
上記筐体の第1筐体部の前面には、フレームおよびカーテンで箱状に囲われた第1ブースが形成され、
上記第1筐体部に、上記第1ブース内の被写体を撮影するカメラが設けられ、
上記第1筐体部に隣接されて設けられた第2筐体部の前面には、フレームおよびカーテンで箱状に囲われた第2ブースが形成され、
上記第2筐体部の前面に、上記カメラで撮影された撮影画像を表示するとともに、上記第2ブース内における使用者の操作により手書き画像等の第2画像が入力されるディスプレイが設けられ、
上記ディスプレイに入力された手書き画像等の第2画像を、カメラによって撮影された撮影画像に合成する画像合成手段と、
上記画像合成手段で合成された撮影画像と第2画像との合成画像をシールプリントとして印刷出力するプリンタとを備え、
上記第2筐体部の側面に上記送出口が設けられ、
上記カメラによる撮影と、上記ディスプレイによる第2画像の入力とを同時に行ない得るようになっており、上記プリンタにより撮影画像と第2画像との合成画像が印刷されたシールプリントが送出口から送出されるようになっていることを要旨とする。
また、本発明の写真自販方法は、使用者を含む被写体を撮影し、その撮影画像に対し、使用者により手書き画像等の第2画像を入力させて合成し、その合成画像が印刷されたシールプリントを、筐体に形成された送出口から送出して販売する写真自販方法であって、
上記筐体は、第1筐体部と第2筐体部とが一体に形成された1つの筐体であり、
上記筐体の第1筐体部の前面には、フレームおよびカーテンで箱状に囲われた第1ブースが形成され、
上記第1筐体部に、上記第1ブース内の被写体を撮影するカメラが設けられ、
上記第1筐体部に隣接されて設けられた第2筐体部の前面には、フレームおよびカーテンで箱状に囲われた第2ブースが形成され、
上記第2筐体部の前面に、上記カメラで撮影された撮影画像を表示するとともに、上記第2ブース内における使用者の操作により手書き画像等の第2画像が入力されるディスプレイが設けられ、
上記ディスプレイに入力された手書き画像等の第2画像を、カメラによって撮影された撮影画像に合成する画像合成手段と、
上記画像合成手段で合成された撮影画像と第2画像との合成画像をシールプリントとして印刷出力するプリンタとを備え、
上記第2筐体部の側面に上記送出口が設けられ、
上記カメラによる撮影と、上記ディスプレイによる第2画像の入力とを同時に行ない、上記プリンタにより撮影画像と第2画像との合成画像が印刷されたシールプリントが送出口から送出されることを要旨とする。
【0010】
すなわち、本発明は、撮影は第1筐体のカメラで行い、第2画像の入力は第2筐体のディスプレイで行なうことができる。このように、撮影と第2画像の入力を異なる場所で行うことから、顧客は不必要に待たされることによるイライラ感を抱かなくなり、店舗にとっては顧客の回転率が大幅に向上する。
【0011】
本発明において、上記第1筐体と第2筐体とが隣接させて設けられている場合には、第1筐体の前で撮影が終了した使用者は、スムーズに第2筐体の前に移動して第2画像の入力を行なえる。このため、場所を移動することによる混乱等が少なく、顧客はイライラ感を抱かなくなり、店舗にとっては顧客の回転率が向上する。
【0012】
本発明において、上記第2筐体の第2画像の入力操作を行なう使用者と面する部分以外の部分に写真プリントの送出口が設けられている場合には、第2画像の入力が終了した使用者は、第2画像の入力位置と異なる位置で写真プリントの仕上がりを待つことができる。したがって、顧客は不必要に待たされることによるイライラ感を抱かなくなり、店舗にとっては顧客の回転率が大幅に向上する。
【0013】
本発明において、上記第1筐体に撮影時の被写体が存在する第1ブースが設けられている場合や、第2筐体に撮影が終了した使用者が第2画像の入力操作を行なう第2ブースが設けられている場合には、第1筐体の前で撮影が終了した使用者は、スムーズに第2筐体の前に移動して第2画像の入力を行なえる。また、異なる顧客が同時に撮影と第2画像の入力を行なっても、隣の顧客が気になりにくい。このため、場所を移動することによる混乱等が少なく、顧客はイライラ感を抱かなくなり、店舗にとっては顧客の回転率が向上する。
【0014】
本発明において、上記第1ブースと第2ブースが隣接させて設けられている場合や、上記第1筐体と第2筐体とが一体的に形成されている場合には、場所を移動することによる混乱等が少なく、顧客はイライラ感を抱かなくなり、店舗にとっては顧客の回転率が向上する。
【0015】
本発明において、上記第1筐体の撮影手段による撮影と、第2筐体の第2画像入力手段による第2画像の入力とを同時に行ない得るように構成されている場合には、撮影手段によって撮影された撮影画像への第2画像の入力を行なうときに、つぎの使用者による撮影が可能になるため、顧客はイライラ感を抱かなくなり、店舗にとっては顧客の回転率が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0017】
図1および図2は、本発明の写真自販機の一実施の形態を示す図である。この写真自販機は、内部および前面に各種の装置が設けられた第1筐体1aと、同じく内部,前面ならびに側面に各種の装置が設けられた第2筐体1bとを備えている。以下、被写体2に面する側を各筐体1a,1bの「前面」、その反対側を「背面」、被写体2から見て右側の側面を各筐体1a,1bの「右側面」、その反対の側面を「左側面」という。
【0018】
上記第1および第2筐体1a,1bの前面には、被写体2の背後を囲うよう箱状にフレーム3が組まれ(図1では一部を鎖線で示している)、第1筐体1a前のフレーム3で囲われた部分が被写体2が入る第1ブース14aを形成し、第2筐体1b前のフレーム3で囲われた部分が被写体2が入る第2ブース14bを形成している。
【0019】
上記第1筐体1aと第2筐体1bとは、隣接されて設けられており、上記第1ブース14aと第2ブース14bも隣接されて設けられている。そして、上記各フレーム3のうち上側のフレームには、それぞれカーテン5(図1には示していない)が吊設され、第1ブース14aおよび第2ブース14bがそれぞれカーテン5で囲われてある程度独立した空間を形成するようになっている。
【0020】
上記第1筐体1aの内部には、被写体2を撮影するカメラ6が設けられている。上記第1筐体1aのカメラ6の被写体2側に位置する面には、透明板10が嵌め込まれている。また、上記第1筐体1aの上部には、撮影中の被写体2を照明するライト4が設けられている。
【0021】
さらに、上記第1筐体1aの被写体2側には、上記カメラ6で撮影された画像信号を受信して表示する第1ディスプレイ8aが設けられている。上記第1ディスプレイ8aとしては、CRT装置等が用いられ、撮影中の使用者2に撮影画像を見やすく表示し、プレビュー確認等が行いやすくなっている。
【0022】
また、上記第1筐体1aの前面には、カメラ6で撮像された撮像映像を所定のタイミングで固定して静止画としての撮影映像を得るためのシャッタボタン13が設けられている。また、上記第1筐体1aの前面には、上記シャッタボタン13の操作により静止画として固定された撮影映像が気に入らない場合に撮りなおしを行なうキャンセルボタン20が設けられている。さらに、第1筐体1aの前面には、対価としてのコインを投入するコイン投入口18が設けられている。
【0023】
また、第1筐体1a内部のコイン投入口18に隣接した位置には、投入されたコインを検出して後述するコンピュータ装置7に検出信号を送信するコイン検出部17(図3参照)が設けられている。また、筐体1前面の適所には、コンピュータ装置7から音声信号を受信して出力するスピーカ(図示せず)が設けられている。
【0024】
一方、上記第2筐体1bの内部には、上記カメラ6から画像データを受信して画像の固定や画像合成等の処理を行なうコンピュータ装置7が設けられている。また、上記第2筐体1bの前面には、所定のシャッタタイミングで固定された撮影画像等を表示する第2ディスプレイ8bが設けられている。上記第2ディスプレイ8bとしては、液晶タブレット等が用いられ、後述するように、画像や情報の表示とともにデータの入力を行ない得るようになっている。
【0025】
さらに、上記第2筐体1bの前面には操作パネルが設けられ、この操作パネルにコントローラ11(図3参照)が設けられている。上記コントローラ11は、タッチペン12を備えており、使用者2が第2ディスプレイ8bに表示される操作指示に従って第2ディスプレイ8bの表面をタッチペン12でタップ(軽く叩く)等することにより、各種の操作信号がコンピュータ装置7に送られ、シートレイアウトの選択等の各種操作が行なわれるようになっている。
【0026】
また、上記タッチペン12は、その先端を第2ディスプレイ8bの表面に接触させて文字や図形等を描いて入力しうるようになっており、手書き入力された文字・図形等の画像データやスタンプ画像等が、カメラ6で撮影されて固定された被写体2の撮影画像と合成されて第2ディスプレイ8bに表示されるようになっている。
【0027】
さらに、上記第2筐体1bの内部には、コンピュータ装置7から送信された画像データを受信し、この画像を印刷媒体15に印刷するプリンタ9が設けられている。このプリンタ9で印刷された印刷媒体15は、第2筐体1bの左側面に形成された送出口19から送出されるようになっている。
【0028】
この例において、使用者2が第1ディスプレイ8aから見る画像は、被写体2の撮影像であり、第2ディスプレイ8bから見る画像およびプリンタ9から印刷される画像は、被写体2の撮影像と、タッチペン12による手書き入力画像等とが合成されたものである。図2において、16は第1筐体1aと第2筐体1bの間で電気的な配線を通す連通部である。
【0029】
つぎに、上記コンピュータ装置7のシステム構成について詳しく説明する。
【0030】
図3に示すように、上記コンピュータ装置7は、タッチペン12により第2ディスプレイ8bの入力部35に入力された各種の操作信号をコントローラ11を介して受信し、受信した操作信号に応じて各種制御を行なう制御手段31を備えている。上記制御手段31は、コイン検出部17からの検出信号を受信することにより、撮影等の制御を開始するようになっている。
【0031】
上記第2ディスプレイ8bには、タッチペン12によって手書き画像や操作信号が入力される入力部35と、画像等を表示する表示部36とが設けられている。上記タッチペン12で入力された手書き画像等は、ペン画像記憶部32に記憶され、記憶された手書き画像等のデータは、後述する画像合成手段30に送られる。また、タッチペン12によって入力された操作信号は、コントローラ11を介して制御手段31に送られ、各種の制御が行なわれる。
【0032】
上記コンピュータ装置7には、タッチペン12によるペン入力画像の入力可能時間を計測するタイマ26が設けられている。上記タイマ26は、制御手段31による手書き画像開始の指示メッセージを第2ディスプレイ8bに表示させるのとほぼ同時に計測を開始する。上記タイマ26の計測時間があらかじめ設定された所定の入力可能時間(例えば90秒等)に達したときに手書き画像等の入力を停止してつぎの動作に移るようになっている。
【0033】
また、上記コンピュータ装置7には固定画像記憶部38が設けられ、使用者2によるシャッタボタン13の操作により所望のシャッタタイミングで撮像映像を静止画像として固定するようになっている。そして、上記固定画像記憶部38に固定された静止画としての撮影画像は、第1ディスプレイ8aに表示されるようになっている。
【0034】
また、上記コンピュータ装置7には、シャッタボタン13のシャッタ操作によるカメラ6での撮影回数をカウントするカウンタ25が設けられている。上記カウンタ25は、コイン検出部17による最初のコインの検出によってリセットされてカウントを開始する。上記カウンタ25のカウントがあらかじめ設定された所定の撮影可能回数(例えば4回等)に達するまで、一定の時間間隔で撮影を繰り返し、複数の撮影画像(静止画像)を得るようになっている。
【0035】
上記撮影画像(静止画像)は、第1ディスプレイ8aに表示されて使用者2に対してプレビュー確認させるようになっている。そして、第1ディスプレイ8aには、プレビューを確認させた静止画像について撮りなおしを希望するか否かの選択を促す画面を表示し、使用者2が撮りなおしを希望する場合は、キャンセルボタン20でキャンセル操作を行なって再度シャッタ操作を行なうようになっている。
【0036】
さらに、上記コンピュータ装置7には画像合成手段30が設けられ、上記固定画像記憶部38に固定された静止画像に、タッチペン12によって第2ディスプレイ8bの入力部35に入力され、ペン画像記憶部32に記憶された文字や図形等の手書き画像等を合成するようになっている。上記画像合成手段30で合成された合成画像は、第2ディスプレイ8bの表示部36に表示されるようになっている。
【0037】
また、上記コンピュータ装置7には、送受信手段39が設けられている。上記送受信手段39は、例えばインターネット等の通信回線(NET)に接続され、撮影画像や合成画像,アンケートの回答等を上記通信回線を介して外部に出力し、外部のサーバに格納したり端末装置等に出力して表示したり印刷したりできるようになっている。
【0038】
さらに、上記コンピュータ装置7は、プリンタ9による印刷を制御する印刷制御部34を備えている。上記印刷制御部34は、所定のシートレイアウトにより印刷媒体15に合成画像を印刷するよう制御する。ここで、上記第2ディスプレイ8bの表示部36には、印刷媒体15の送出口19の位置を使用者2に知らせるメッセージ画面を表示するようになっている。
【0039】
上記写真自販機の動作の一例について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。ここで、図4において、「S」はステップを意味する。
【0040】
まず、使用者は、第1筐体1a前の第1ブース14aに入り、第1ディスプレイ8aにデモ画面が表示されているなか、使用者2がコイン投入口18に必要なコインを投入すると(S120)、カメラ6による被写体2の撮像が開始される(S140)。撮像の開始により、第1ディスプレイ8aに撮像映像が動画としてリアルタイムで表示される。
【0041】
つぎに、使用者2が第1ディスプレイ8aの表示画像を見ながら被写体2の位置調整を完了した後に、シャッタボタン13を操作してシャッタ操作の操作信号を入力すると(S160)、使用者2にポーズをとるよう指示し、それから所定時間のカウントダウン後に、所定の瞬間の撮像映像が固定画像記憶部38に固定される(S180)。このとき、第1ディスプレイ8aには、そのときの撮影画像が静止画像として表示される。
【0042】
そして、固定された静止画像を第1ディスプレイ8aに表示して使用者2に対してプレビュー確認させ、第1ディスプレイ8aにはプレビューを確認させた静止画像について撮りなおしを希望するか否かの選択を促すメッセージを表示する(S200)。
【0043】
ステップ200において、使用者2が撮りなおしを希望する場合は、キャンセルボタン20の操作によるキャンセル操作を行なってステップ160に戻り、再度、カメラ6による撮像とシャッタ操作とを行なう。ステップ200において、撮りなおしを行なわない場合は、カウンタ25の撮影回数が規定の撮影可能回数に達しているか否かが確認される(S220)。
【0044】
ステップ220において、規定の撮影可能回数に達していなければ、ステップ160に戻り、再度、カメラ6による撮像とシャッタ操作とを行なう。一方、ステップ220において、規定の撮影可能回数に達していれば、第1ディスプレイ8aに「撮影は終了です。隣のブースでお絵かきをしてください」というメッセージが表示され、第1筐体1での撮影動作は終了する。
【0045】
つぎに、使用者2は、第1筐体1a前の第1ブース14aから第2筐体1b前の第2ブース14bに移動してタッチペン12を操作することによる手書き画像等の入力を開始する(S240)。
【0046】
ここで、図2に示すように、第1の使用者2aが第2ブース14bに移動して手書き画像の入力を開始すると、第2の使用者2bが第1ブース14aに入ってコインを投入し、ステップ120〜ステップ220の撮影動作を行ない得るようになっている。このように、第1筐体1aのカメラ6による撮影と、第2筐体1bのタッチペン12による手書き画像の入力とを同時に行ない得るようになっているため、カメラ6によって撮影された撮影画像への手書き画像の入力を行なうときに、つぎの使用者による撮影が開始でき、顧客はイライラ感を抱かなくなり、店舗にとっては顧客の回転率が向上する。
【0047】
第2ディスプレイ8bに表示される手書き画像の入力画面の一例を図5に示す。この手書き画像入力画面において、21a,21b,21cは、それぞれ手書きペン,スタンプ画像,アルファベット文字を入力する際にタッチペン12でタップするアイコンである。
【0048】
手書き画像を入力する際には、手書きペンのアイコン21aをタッチペン12の先端でタップしてから、タッチペン12の先端を、第2ディスプレイ8bに表示された撮影画像22の上に接触させて絵や文字を描くことにより、手書き画像の入力が行なわれる。
【0049】
スタンプ画像を入力する際には、スタンプ画像のアイコン21bをタッチペン12の先端でタップしてから、タッチペン12の先端を、第2ディスプレイ8bに表示された撮影画像22の上に接触させることにより、スタンプ画像の入力が行なわれる。
【0050】
アルファベット文字を入力する際には、アルファベット文字のアイコン21cをタッチペン12の先端でタップしてから、タッチペン12の先端を、第2ディスプレイ8bに表示された撮影画像22の上に接触させることにより、アルファベット文字の入力が行なわれる。
【0051】
このようにして、図6に示すように、手書き画像27やスタンプ画像28等が入力され、表示された撮影画像22の上に合成される。
【0052】
そして、上記手書き画像等の入力は、タイマ26の計測時間があらかじめ設定された所定の入力可能時間(例えば90秒等)に達するまで続けられる(S260)。ステップ260において規定の入力可能時間に達すると、手書き画像等の入力が停止され、印刷の際のシートレイアウトの選択が行なわれる(S280)。ここでのシートレイアウトの選択は、第2ディスプレイ8bの表示部36にシートレイアウトの見本画面が表示され、タッチペン12の操作により所望のシートレイアウトを選択することが行なわれる。
【0053】
ついで、シートレイアウトの選択が終了すると、合成画像の画像データがプリンタ9に送られ、ステップ280で選択されたシートレイアウトにより印刷が開始される(S300)。印刷が開始されると、印刷終了までの間に使用者2が待機する場所を示す待機メッセージ画面が第2ディスプレイ8bの表示部36に表示される(S320)。
【0054】
上記待機メッセージ画面は、例えば、図7に示すように、印刷された写真プリントが送出口19から送出される場所(この例では第2筐体1bの左側面)を示す矢印29と、「プリントしています。こちらがわに出てまっててね!」というメッセージとが表示されている。そして、一定時間待機メッセージ画面を表示したのち、第2ディスプレイ8bにはデモ画面が表示され、印刷の終了を待たずにつぎの使用者の手書き画像の入力を待機する状態となる。そののち、印刷が終了すると、印刷された印刷媒体15(写真プリント)が出力される。
【0055】
ここで、シートレイアウトの一例を図8に示す。この例では、写真プリントとしてシールプリントに出力した例を示しており、41はシール台紙、42はシールである。
【0056】
このように、上記写真自販機によれば、撮影は第1筐体1a前の第1ブース14aで行い、手書き画像の入力は第2筐体1b前の第2ブース14bで行なうことができる。このように、撮影と手書き画像の入力を異なる場所で行うことから、顧客は不必要に待たされることによるイライラ感を抱かなくなり、店舗にとっては顧客の回転率が大幅に向上する。また、第1筐体1a前の第1ブース14aで撮影が終了した使用者は、スムーズに第2筐体1b前の第2ブース14bの前に移動して第2画像の入力を行なえる。また、異なる顧客が同時に撮影と手書き画像の入力を行なっても、隣の顧客が気になりにくいため、場所を移動することによる混乱等が少なくなる。
【0057】
なお、上記写真自販機において、合成画像を印刷するかわりに、送受信手段39により通信回線を介して外部に出力し、外部のサーバに格納したり端末装置等に出力して表示したり、あるいは外部で印刷したりすることもできる。また、上記写真自販機では、コンピュータ装置7を第2筐体1b内に設けるようにしたが、コンピュータ装置7を第1筐体1a内に設けるようにしても良い。
【0058】
また、上記実施の形態では、第1筐体1aと第2筐体1bとを備えた例を示したが、これに限定するものではなく、第1筐体1aと第2筐体1b以外に第3筐体や第4筐体を備えるようにしてもよいし、第1筐体1aと第2筐体1bとを一体的に形成して1つの筐体にすることもできる。
【0059】
また、上記実施の形態において、プリンタ9としては、昇華型プリンタ,インクジェットプリンタ,レーザプリンタ,熱転写型プリンタ,溶融型プリンタ,サーマルプリンタ,印画紙プリンタ,インスタントフィルムプリンタ等、各種のタイプのプリンタを適用することができ、特に限定するものではない。
【0060】
また、上記実施の形態では、出力する写真プリントがシールプリントである例を示したが、これに限定するものではなく、カード等として出力するものも含む趣旨であり、印刷媒体15の材質や構成を限定する趣旨ではない。
【0061】
また、上記実施の形態では、コインの投入により撮影を開始するようにしたが、これに限定するものではなく、紙幣,プリペイドカード,メダル,クレジットカード,キャッシュカード等、撮影の対価として支払いうるものであれば、各種の態様を含む趣旨である。また、これらは、単独で用いる場合だけでなく、組み合わせて用いる場合も含む趣旨である。
【0062】
また、上記実施の形態では、カメラ6での撮像映像とペン入力画像等とのふたつの画像を合成するようにしたが、これに限定するものではなく、これらの画像に、さらに前景や背景等になるフレーム画像を合成するようにしてもよい。
【0063】
また、上記実施の形態において、カメラ6としては、デジタルカメラを用いることもできるし、ビデオカメラを用いることもでき、撮影画像を電気信号に変換しうるものであれば特に限定するものではなく、各種のものを用いることができる。さらに、上記実施の形態では、1台のカメラ6を備えた例を示したが、これに限定するものではなく、複数台のカメラ6を備えるようにしても差し支えない。
【0064】
また、上記実施の形態では、スタンプ画像は、スタンプ画像格納部(図示せず)に格納されたものを用いるようにしたが、これに限定するものではなく、フロッピディスク,CD−ROM,CD−R,光磁気ディスク等の各種の記憶媒体に記憶された画像データを読取って使用するようにすることもできる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、本発明の写真自販機によれば、撮影は第1筐体のカメラで行い、第2画像の入力は第2筐体のディスプレイで行なうことができる。このように、撮影と第2画像の入力を異なる場所で行うことから、顧客は不必要に待たされることによるイライラ感を抱かなくなり、店舗にとっては顧客の回転率が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真自販機の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】上記写真自販機を示す横断面図である。
【図3】コンピュータ装置のシステム構成図である。
【図4】上記写真自販機の動作の一例を説明するフローチャート図である。
【図5】手書き画像の入力画面の一例を示す図である。
【図6】手書き画像の入力状態の一例を示す図である。
【図7】メッセージ画面の一例を示す図である。
【図8】合成画像をシールプリントに出力した状態の一例を示す図である。
【図9】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1a 第1筐体
1b 第2筐体
2 被写体
6 カメラ
8b 第2ディスプレイ
9 プリンタ
12 タッチペン
14a 第1ブース
14b 第2ブース
15 印刷媒体
Claims (2)
- 使用者を含む被写体を撮影し、その撮影画像に対し、使用者により手書き画像等の第2画像を入力させて合成し、その合成画像が印刷されたシールプリントを、筐体に形成された送出口から送出して販売する写真自販機であって、
上記筐体は、第1筐体部と第2筐体部とが一体に形成された1つの筐体であり、
上記筐体の第1筐体部の前面には、フレームおよびカーテンで箱状に囲われた第1ブースが形成され、
上記第1筐体部に、上記第1ブース内の被写体を撮影するカメラが設けられ、
上記第1筐体部に隣接されて設けられた第2筐体部の前面には、フレームおよびカーテンで箱状に囲われた第2ブースが形成され、
上記第2筐体部の前面に、上記カメラで撮影された撮影画像を表示するとともに、上記第2ブース内における使用者の操作により手書き画像等の第2画像が入力されるディスプレイが設けられ、
上記ディスプレイに入力された手書き画像等の第2画像を、カメラによって撮影された撮影画像に合成する画像合成手段と、
上記画像合成手段で合成された撮影画像と第2画像との合成画像をシールプリントとして印刷出力するプリンタとを備え、
上記第2筐体部の側面に上記送出口が設けられ、
上記カメラによる撮影と、上記ディスプレイによる第2画像の入力とを同時に行ない得るようになっており、上記プリンタにより撮影画像と第2画像との合成画像が印刷されたシールプリントが送出口から送出されるようになっていることを特徴とする写真自販機。 - 使用者を含む被写体を撮影し、その撮影画像に対し、使用者により手書き画像等の第2画像を入力させて合成し、その合成画像が印刷されたシールプリントを、筐体に形成された送出口から送出して販売する写真自販方法であって、
上記筐体は、第1筐体部と第2筐体部とが一体に形成された1つの筐体であり、
上記筐体の第1筐体部の前面には、フレームおよびカーテンで箱状に囲われた第1ブースが形成され、
上記第1筐体部に、上記第1ブース内の被写体を撮影するカメラが設けられ、
上記第1筐体部に隣接されて設けられた第2筐体部の前面には、フレームおよびカーテンで箱状に囲われた第2ブースが形成され、
上記第2筐体部の前面に、上記カメラで撮影された撮影画像を表示するとともに、上記第2ブース内における使用者の操作により手書き画像等の第2画像が入力されるディスプレイが設けられ、
上記ディスプレイに入力された手書き画像等の第2画像を、カメラによって撮影された撮影画像に合成する画像合成手段と、
上記画像合成手段で合成された撮影画像と第2画像との合成画像をシールプリントとして印刷出力するプリンタとを備え、
上記第2筐体部の側面に上記送出口が設けられ、
上記カメラによる撮影と、上記ディスプレイによる第2画像の入力とを同時に行ない、上記プリンタにより撮影画像と第2画像との合成画像が印刷されたシールプリントが送出口から送出されることを特徴とする写真自販方法。
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