JP4662104B2 - 穴明け加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はドリルの寿命を長くし、加工時間を短縮し、切屑の分断を迅速容易に行う穴明け加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
従来より、穴明け加工装置は、モータMで(図7)回転するドリル51を備えた加工ヘッド50を有し、該加工ヘッド50を前進させることにより、上記回転するドリル51でワークWの切削加工を行い穴Qを加工する。
【0004】
このような穴明け加工装置において、切削加工中に発生する切屑をそのまま放置しておくと、切削加工の邪魔になるなど不都合を生じるので、従来より、切屑を分断している。
【0005】
この場合、切屑を分断する方式としては、図7と図8に示す2つの方式がある。
【0006】
図7の方式は、切削加工中に加工ヘッド50を後退させ、ドリル51の刃先をワークWから一旦離すことにより、切屑Kを分断する。
【0007】
即ち、図7において、例えばt1で切削加工を開始してから、切削加工中のt2において、加工ヘッド50を後退させ回転するドリル51の刃先を加工中の穴Qの底部から離して切屑Kを分断し、t3において、該加工ヘッド50を高速前進させ、t4において、回転するドリル51を穴Qの底部に突き当て再度切削加工を行う。
【0008】
また、図8の方式は、切削加工中に加工ヘッド50をワークW中で一旦停止させることにより、切屑Kを分断する。
【0009】
即ち、図8において、例えばt1で切削加工を開始してから、切削加工中のt2において、加工ヘッド50を一旦停止させることにより、回転するドリル51の刃先を加工中の穴Qの底部に突き当てたままで切屑Kを分断し、t3において、該加工ヘッド50を前進させ、再度切削加工を行う。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところが、上記図7、図8の方式は、次のような課題がある。
【0012】
(1)図7の方式の課題。
図7の場合には、既述したように、加工ヘッド2を後退させ(例えば図7のt2〜t3)ドリル51をワークWから一旦離すことにより、切屑Kを分断する。
【0013】
このため、ドリル51とワークWとの間に切屑Kが挟まることがあり、また、ドリル51が後退後に高速前進して(例えば図7のt3〜t4)加工中の穴Qの底部に突き当たるので、負荷が急激に上昇する。
【0014】
その結果、ドリル51に衝撃が加わり、該ドリル51の寿命が短くなる。
【0015】
また、図7場合は、加工ヘッド50を一旦後退させ(図7のt2〜t3)、その後高速前進させて(図7のt3〜t4)ドリル1を穴Qの底部に突き当てるといった往復動作が行われる。
【0016】
その結果、このような余分な往復動作のために、加工時間が長くなり、ひいては効率が低下する。
【0017】
(2)図8の方式の課題。
図8の場合には、既述したように、切削加工中に加工ヘッド50を一旦停止させることにより、回転するドリル51の刃先を加工中の穴Qの底部に突き当てたままで切屑Kを分断する。
【0018】
このため、前記図7の場合のように、ドリル51の寿命が短くなったり、加工時間が長くなったりすることはない。
【0019】
しかし、切削加工中に加工ヘッド50を一旦停止させても、その切削加工負荷により、加工ヘッド50側やワークW側が撓むことがある。
【0020】
例えば、ワークWがH形鋼の場合には、ムク材と比べて剛性が小さく、そのため切削加工負荷により撓み易い。
【0021】
その結果、回転するドリル51は、ワークWが撓むことにより、加工中の穴Qの底部に突き当たったままで該ワークWを切削してしまうことがある。
【0022】
即ち、従来は、加工ヘッド2側やワークW側の撓みにより、ドリル1とワークW間の相対速度をゼロにするには長時間を要し、これにより、相対速度がゼロになるまでは、切屑が薄く繋がり分断できないことがある。
【0023】
本発明の目的は、穴明け加工装置において、ドリルの寿命を長くし、加工時間を短縮し、切屑の分断を迅速容易に行うことにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、
ドリル16を回転させる回転アクチュエータM3と、
該回転アクチュエータM3の負荷トルクτを検出する負荷トルク検出部10Cと、
該負荷トルク検出部10Cで検出した負荷トルクτが所定の基準値τ ref に下がったか否かを判定する負荷トルク判定部10Dと、
該ドリル16を取り付けた加工ヘッド15を前進・後退させる送りアクチュエータM1を有し、
該送りアクチュエータM1を、
該ドリル16がワークWを切り込み負荷トルクτが最大値τ max に到達して一定時間T経過したと判断した場合に、
該ドリル16がワークWに突き当たったままで切込み力を減少させるよう、
該負荷トルク判定部10Dにより負荷トルクτが所定の基準値τrefに下がったことを判定するまで、
逆転駆動させ、
ドリル16をワークWに突き当てたままで後退させて切屑Kを分断させることを特徴とする穴明け加工装置という技術的手段を講じている。
【0025】
上記本発明の構成によれば、切削加工中に(例えば図2のt2〜t4)、ドリル16をワークWに突き当てたままで後退させる間に(例えば図2のt4〜t5)切屑Kを分断させるので、ドリル16とワークWの間に切屑が挟まったり、該ドリル16が再度ワークWと突き当たることはなく、そのためドリル16の寿命が長くなると共に、加工時間が短くなり、更に、ドリル16を後退させる際に該ドリル16の切込み力が減少して切屑の分断を迅速容易に行うことができる。
【0026】
このため、本発明によれば、穴明け加工装置において、ドリルの寿命を長くし、加工時間を短縮し、切屑の分断を迅速容易に行うことが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、実施の形態により添付図面を参照して、説明する。
図1は本発明の実施の形態を示す全体図である。
【0028】
図1に示す穴明け加工装置は、主軸モータM3で回転するドリル16と、該ドリル16が取り付けられ送りモータM1で上下方向(Z軸方向)に前進・後退する加工ヘッド15を有する。
【0029】
即ち、穴明け加工装置は(図4、図5)、一般にはワークWを切削し穴明け加工を行う装置であって、後述するように、例えばH形鋼のウェブWBと左右のフランジLF、RFの穴明け加工を行う。
【0030】
このうち、図1には、一例としてH形鋼のウェブWBの穴明け加工を行うドリル16と、その加工ヘッド15が図示されている。
【0031】
このドリル16は、前記主軸モータM3で回転することにより、後述するように、切削加工を行うと共に(例えば図2のt2〜t4)、切屑Kの分断を行う(例えば図2のt4〜t5)。
【0032】
加工ヘッド15は、スライダ27上に敷設されたZ軸ガイド28、29に滑り結合し、Z軸用の送りモータM1で回転するボールねじ30に螺合している。
【0033】
また、スライダ27は、門型フレーム14上に(図4)敷設されたY軸ガイド31、32に滑り結合し、Y軸用の送りモータM4で回転するボールねじ33に螺合している。
【0034】
この構成により、後述するコンベアローラ26を(図5)を介してワークWを搬入位置決めした後(図6のステップ101)、前記Y軸用送りモータM4を(図4)駆動してドリル16を左右方向(Y軸方向)に位置決めし、主軸モータM3を駆動して該ドリル16を回転させる(図6のステップ102)。
【0035】
この状態で、Z軸用の送りモータM1を早送り速度で駆動すると(図2のt0)、加工ヘッド15、従ってドリル16が同速度でワークWに向かって前進し、該ドリル16がワークWに突き当たって損傷しないように、突き当たり直前で(図2のt1)、送りモータM1をより遅い速度である切削送り速度に切り替えてからドリル16をワークWに突き当て(図2のt2)、加工が開始される。
【0036】
この場合、ドリル16がワークWに接近している間は(図2のt0〜t2)、該ドリル16を回転させる主軸モータM3の負荷トルクτは、最低値τmin を示しているが、ドリル16がワークWに突き当たってそれに切り込むと(図2のt2〜t3)、急激に上昇して最大値τmax に到達する。
【0037】
そして、切削加工中は、図3(A)に示すように、主軸モータM3(図1)により回転するドリル16が、送りモータM1の切削送り速度で前進してワークWを切り込むことにより、穴Qを加工して行くと、該ドリル16の切込み力により、ワークWが下方に撓む。
【0038】
ところが、加工開始から(図2のt2)、一定時間Tが経過した後(図2のt4)、上記送りモータM1を(図1)逆転駆動させて加工ヘッド15を介してドリル16を後退させると(図2のt4)、該ドリル16を回転させている主軸モータM3の負荷トルクτが最大値τmax から徐々に低下する。
【0039】
この状態で、主軸モータM3の負荷トルクτが所定の基準値τref に下がったときに(図2のt5)、送りモータM1を停止してドリル16の後退を停止させと、図3(B)に示すように、ワークWの撓みは無くなって平坦になる。
【0040】
従って、ドリル16が例えば距離Lだけ(図3(A)、図3(B))後退する間に(図2のt4〜t5)、該ドリル16のワークWに対する切込み力が減少することにより、穴Q加工の際に発生した切屑Kが回転するドリル16て分断される。
【0041】
このように、ドリル16は、前進した場合の切込み力による切削加工と(図3(A))、後退してその切込み力を減少させることによる切屑Kの分断(図3(B))といった動作を繰り返すことにより、ステップフィード動作を行う(例えば図2のt2〜t4、t4〜t5)。
【0042】
これにより、本発明によれば、切屑Kを分断を迅速容易に行うことでき、また、ドリル16が、例えば距離Lだけ後退する間に(図3(A)、図3(B))、該ドリル16は穴Qの底部に当接しており、ワークWに突き当たったままで離れないので、本発明によれば、ドリルの寿命を長くし、加工時間を短縮することができる。
【0043】
また、上記ドリル16が取り付けられている加工ヘッド15を、スライダ27を介して設けた前記門型フレーム14は(図4)、穴明け加工装置のベース17上に立設されている。
【0044】
上記ベース17上の左側には、モータM2により回転しながらH形鋼の左側フランジLFの穴明け加工を行うドリル1を備えた加工ヘッド2が、右側には、同様にモータM2により回転しながらH形鋼の右側フランジRFの穴明け加工を行うドリル1を備えた加工ヘッド2がそれぞれ設けられている。
【0045】
ベース17の左側には、移動プレート18が設けられ、該移動プレート18は、Y軸ガイド20に滑り結合し、油圧シリンダ19により左右方向(Y軸方向)に移動自在となっている。
【0046】
移動プレート18上には、前記加工ヘッド2がY軸ガイド21を介して滑り結合し、該加工ヘッド2は、油圧シリンダ4により、左右方向に移動自在となっている。
【0047】
上記加工ヘッド2には、前記モータM2により回転駆動するドリル1が取り付けられ、該ドリル1は、例えばモータ・ボールねじ機構(図示省略)により上下方向(Z軸方向)に移動位置決め自在となっている。
【0048】
更に、ベース17(図5)の右側(Y軸方向)の前方(X軸方向)と後方には、固定バイス22、23が設けられ、それらに対向して、移動プレート18上には、可動バイス24、25が設けられている。
【0049】
また、固定バイス22、23と可動バイス24、25の下方(Z軸方向)には(図4)、上記H形鋼のフランジRF、LFを支持するサポートローラ28、29が回転自在に支承されている。
【0050】
この構成により、コンベアローラ26を(図5)介してワークWを搬入した後、油圧シリンダ19を作動して移動プレート18を前方(Y軸方向)に移動させることにより、可動バイス24、25と固定バイス22、23で該ワークWをクランプし位置決めする(図6のステップ101)。
【0051】
この状態で、ドリル16(図4)を左右方向(Y軸方向)に位置決めし、主軸モータM3を駆動してドリル16を回転させ(図6のステップ102)、その後は、今度は送りモータM1(図4)を駆動することにより、ドリル16をワークWに突き当て所定の動作が行われる(図3のステップ103以降)。
【0052】
上記構成を有する穴明け加工装置の制御は、NC装置10(図1)により行われ、該NC装置10は、図示するように、CPU10Aと、主軸モータ駆動部10Aと、負荷トルク検出部10Cと、負荷トルク判定部10Dと、送りモータ駆動部10Eと、記憶部10Fと、入出力部10Gにより構成されている。
【0053】
CPU10Aは、本発明の動作プログラム(図6に相当)に従って主軸モータ駆動部10A、負荷トルク検出部10Cなどの制御を統括する。
【0054】
主軸モータ駆動部10Aは(図1)、回転アクチュエータである前記主軸モータM3を制御してドリル16を回転させる。
【0055】
負荷トルク検出部10Cは、前記ドリル16を回転させる主軸モータM3の電流を、例えばインパータ6を介して入力し、該主軸モータM3の負荷トルクτを検出する(図2)。
【0056】
負荷トルク判定部10Dは(図1)、前記負荷トルク検出部10Cで検出した負荷トルクτが(図2)、所定の基準値τref に下がったか否かを判定する。
【0057】
送りモータ駆動部10Eは、送りアクチュエータである送りモータM1を制御して上記ドリル16の加工ヘッド15を上下方向(Z軸方向)に前進・後退させる。
【0058】
記憶部10Fは、前記ドリル16の後退を開始する基準時間である一定時間T(図2)などを記憶し、この一定時間Tは他の加工情報と共に入出力部10Gから入力される。
【0059】
以下、前記構成を有する本発明の動作を図6に基づいて説明する。
【0060】
(1)加工開始前の動作。
図6のステップ101において、ワークWを搬入位置決めし、ステップ102において、ドリル16を左右方向に位置決めし、回転させ、ステップ103において、送りモータM1を早送り速度、切削送り速度で駆動し、ドリル16をワークWに突き当てる。
【0061】
即ち、NC装置10のCPU10Aは(図1)、穴明け加工装置の(図5)のコンベアローラ26を回転させてワークWである例えばH形鋼を搬入すると、油圧シリンダ19を制御して移動プレート18を前方(Y軸方向)に移動させ、可動バイス24、25と固定バイス22、23で該ワークWを固定し、それを位置決めする。
【0062】
この状態で、CPU10Aは、ドリル16を(図4)左右方向(Y軸方向)に位置決めした後、今度は主軸モータ駆動部10Aを介して主軸モータM3を駆動して該ドリル16を回転させる。
【0063】
この段階では(図2のt0)、送りモータM1は(図1)停止しており、上記回転するドリル16は、ワークWから離反している。
【0064】
しかし、CPU10Aが(図1)送りモータ駆動部10Eを介して送りモータM1を早送り速度で駆動すると、ドリル16も早送り速度で前進してワークWに接近するので(図2のt0〜t1)、既述したように、ワークWに突き当たる直前に(図2のt1)送りモータM1を切削送り速度に切り替えてからドリル16を同速度でワークWに突き当てる(図2のt2)。
【0065】
(2)加工開始後の動作。
【0066】
(2)−A 一回目の切削加工(図2のt2〜t4)。
【0067】
図6のステップ104において、送りモータM1を切削送り速度で駆動し、ドリル16をワークWに切り込ませ、切削加工を行い、ステップ105において、ドリル16がワークWを貫通したか否かを判断し、貫通しない場合には(NO)、ステップ106において、一定時間Tを経過したか否かを判断し、経過しない場合には(NO)、ステップ104に戻って同じ動作を繰り返す。
【0068】
即ち、前記したように、ドリル16が切削送り速度でワークWに突き当たると(図2のt2)、該ドリル16はそのまま切削送り速度でワークWを切込み、回転するドリル16がワークWを切削し穴Qの加工が開始される。
【0069】
穴Qの加工が開始されると、CPU10Aは(図1)、ドリル16がワークWを貫通したか否かを判断し、貫通しない場合には、加工開始(図2のt2)から一定時間Tを経過したか否かを判断する。
【0070】
例えば、CPU10Aは(図1)、上記ドリル16がワークWを貫通したことは、負荷トルク検出部10Cにより主軸モータM3の負荷トルクτが変化したことにより、一定時間経過したことは、現時点t′(図2)が予め記憶部10F(図1)に記憶した一定時間Tを経過したことで、それぞれ判断する。
【0071】
そして、加工開始(図2のt2)から一定時間Tを経過していない場合、(例えば現時点t′)、図示するように、その前と同様に(図2のt2〜t′)、回転するドリル16が切削送り速度で前進してワークWを切込み、t4まで穴Q加工が続行される。
【0072】
この場合、ドリル16を回転させる主軸モータM3の負荷トルクτは、該ドリル16がワークWに接近している間は最低値τmin であるが(図2のt0〜t2、ドリル16がワークWに突き当たってそれに切り込むと(図2のt2)急激に上昇し、t3で最大値τmax に到達する。
【0073】
また、切削加工中は(例えば図2の現時点t′)、ドリル16の切込み力により、ワークWが下方に撓んでいる。
【0074】
(2)−B 一回目の切屑Kの分断(図2のt4〜t5)。
【0075】
しかし、図6のステップ106において、一定時間Tを経過したと判断した場合には(YES)、ステップ107において、ドリル16の後退を開始し、ステップ108において、主軸モータM3の負荷トルクτが所定の基準値τref に下がったか否かを判断し、下がっていない場合には(NO)、ステップ107に戻って同じ動作を繰り返し、下がった場合には(YES)、ステップ109において、ドリル16の後退を停止する。
【0076】
即ち、CPU10Aは(図1)、加工開始(図2のt2)から一定時間Tが経過したと判断した場合には(図2のt4)、送りモータ駆動部10Eを介して送りモータM1を逆転駆動し、ドリル16の後退を開始すると共に、負荷トルク検出部10Cを介して検出した主軸モータM3の負荷トルクτが、所定の基準値τref に下がったか否かを負荷トルク判定部10Dにより判定する。
【0077】
そして、CPU10Aは(図1)、主軸モータM3の負荷トルクτが、所定の基準値τref に下がったと判断した場合には(図2のt5)、そこで送りモータ駆動部10Eを制御して送りモータM1を停止し、ドリル16の後退を停止する。
【0078】
この場合、ドリル16が距離Lだけ後退する間に(図2のt4〜t5)、該ドリル16は、ワークWに突き当たったままで該ワークWに対する切込み力を減少させることにより、穴Qを加工する際に発生した切屑Kを分断する。
【0079】
また、このドリル16の後退が停止したときには(図2のt5)、切削加工のワークWの撓みは無くなって平坦になっている。
【0080】
(2)−C 二回目の切削加工(図2のt5〜t7)。
【0081】
図6のステップ109において、ドリル16の後退を停止した後は、ステップ104に戻って同じ動作を繰り返し、送りモータM1を切削送り速度で駆動し、ドリル16をワークWに切り込ませ、切削加工を行う。
【0082】
即ち、CPU10Aは(図1)、送りモータM1を停止してドリル16の後退を停止した後は(図2のt5)、送りモータ駆動部10Eを制御して再度送りモータM1を切削送り速度で駆動し、これにより、回転するドリル1が、再度ワークWに切り込むことにより、穴Q加工が続行される。
【0083】
このようにして二回目の切削加工が行われ、一回目の切削加工中(図2のt2〜t4)の動作と同じ動作が行われる。
【0084】
即ち、図6のステップ105において、ドリル16がワークWを貫通しない場合には(NO)、ステップ106において、一定時間Tが経過したか否かを判断し、経過していない場合には(NO)、ステップ104に戻って切削加工を続行する。
【0085】
例えば、図2の現時点t′′では、再加工開始(図2のt5)から一定時間Tを経過していないので、図示するように、その前と同様に(図2のt2〜t4)、回転するドリル16がワークWに切り込んで穴Q加工が続行され、この状態は、t7まで続く。
【0086】
また、切削加工中は(例えば図2の現時点t′′)、同様にドリル16の切込み力により、ワークWが下方に撓んでいる。
【0087】
このようにして二回目の切削加工が行われる。
【0088】
(2)−D 二回目の切屑Kの分断(図2のt7〜t8)。
【0089】
そして、ステップ106において、一定時間Tが経過したと判断した場合には(図2のt7)、ステップ107において、ドリル16の後退を開始し、ステップ108において、主軸モータM3の負荷トルクτが所定の基準値τref に下がったか否かを判断し、下がっていない場合には(NO)、ステップ107に戻って同じ動作を繰り返し、下がった場合には(YES)、ステップ109において、ドリル16の後退を停止し(図2のt8)、この間(図2のt7〜t8)、前回と同様に(図2のt4〜t5)、ドリル16は、ワークWに突き当たったままで該ワークWに対する切込み力を減少させることにより、穴Qを加工する際に発生した切屑Kを分断する。
【0090】
また、このドリル16の後退が停止したときには(図2のt8)、同様に切削加工のワークWの撓みは無くなって平坦になっている。
【0091】
このようにして二回目の切屑Kの分断が行われる。
【0092】
上記のように、本発明によれば、一回目の切削加工(図2のt2〜t4)、一回目の切屑Kの分断(図2のt4〜t5)、二回目の切削加工(図2のt5〜t7)、二回目の切屑Kの分断(図2のt7〜t8)・・・といった図6のステップ104から109までのステップフィード動作が行われ、穴明け加工装置において、ドリルの寿命を長くし、加工時間を短縮し、切屑の分断を迅速容易に行うことができる。
【0093】
(3)加工終了後の動作(図2のt10〜t12)。
【0094】
前記のようなステップフィード動作を行っている際に、図6のステップ105において、ドリル16がワークWを貫通したと判断した場合には(YES)、ステップ110において、送りモータM1を早戻り速度で駆動し、ドリル16をワークWから離反させる。
【0095】
即ち、CPU10Aが(図1)、負荷トルク検出部10Cを介して主軸モータM3の負荷トルクτの変化を検出することにより、ドリル16がワークWを貫通したと判断した場合には(図2のt10)、送りモータ駆動部10Eを介して送りモータM1を早戻り速度で駆動し、ドリル16を後退してワークWから離反させ、元の位置に復帰させる(図2のt12)。
【0096】
この場合、切削加工中には(図2のt8〜t10)、ドリル16の切込み力により撓んでいたワークWは、ドリル16が離反し切込み力が無くなると同時に撓みが無くなって平坦になり(t10〜t12)、また、ワークWが貫通することにより、主軸モータM3の負荷トルクτは、急激に減少して最低値τmin となる(図2のt10〜t11)。
【0097】
尚、上記実施形態においては、H形鋼のウェブWBを切削加工するドリル16(図1)について詳述したが、本発明はこれに限定されず、H形鋼の左右のフランジLF、RFを(図4)切削加工するドリル1にも適用され、同様の効果を奏することは勿論である。
【0098】
また、主軸モータM3の代わりに、送りモータM1の負荷トルク変動を利用しても、同様の効果を奏することは勿論である。
【0099】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明によれば、切削加工中に、ドリルをワークに突き当てたままで後退させる間に切屑を分断させるので、ドリルとワークの間に切屑が挟まったり、該ドリルが再度ワークと突き当たることはなく、そのためドリルの寿命が長くなると共に、加工時間が短くなり、更に、ドリルを後退させる際に該ドリルの切込み力が減少して切屑の分断を迅速容易に行うことができるという効果を奏することとなった。
【0100】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す全体図である。
【図2】本発明の動作説明図である。
【図3】本発明による切削送り時と後退時におけるドリル16とワークWとの関係を示す図である。
【図4】本発明が適用される穴明け加工装置の正面図である。
【図5】本発明が適用される穴明け加工装置の平面図である。
【図6】本発明による動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】第1従来技術の説明図である。
【図8】第2従来技術の説明図である。
【符号の説明】
10 NC装置
10A CPU
10B 主軸モータ駆動部
10C 負荷トルク検出部
10D 負荷トルク判定部
10E 送りモータ駆動部
10F 記憶部
10G 入出力部
14 門型フレーム
15 加工ヘッド
16 ドリル
27 スライダ
28、29 Z軸ガイド
30、33 ボールねじ
31、32 Y軸ガイド
M1 送りモータ
M3 主軸モータ
Q 穴
W ワーク

Claims (2)

  1. ドリルを回転させる回転アクチュエータと、
    該回転アクチュエータの負荷トルクを検出する負荷トルク検出部と、
    該負荷トルク検出部で検出した負荷トルクが所定の基準値に下がったか否かを判定する負荷トルク判定部と、
    該ドリルを取り付けた加工ヘッドを前進・後退させる送りアクチュエータを有し、
    該送りアクチュエータを、
    該ドリルがワークを切り込み負荷トルクが最大値に到達して一定時間経過したと判断した場合に、
    該ドリルがワークに突き当たったままで切込み力を減少させるよう、
    該負荷トルク判定部により負荷トルクが所定の基準値に下がったことを判定するまで、
    逆転駆動させ、
    ドリルをワークに突き当てたままで後退させて切屑を分断させることを特徴とする穴明け加工装置。
  2. 上記送りアクチュエータは、穴が貫通したと判断するまで加工ヘッドの前進・後退を繰り返す請求項1記載の穴明け加工装置。
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