JP4660831B2 - 流量計およびその電子的封印方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子式のガスメータなどの、器差に応じて流体流量を補正するための流量補正値のような情報を外部から書き換え可能な機能を有する流量計およびその電子的封印方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
流量計、例えばガスメータでは、配管内を流れるガスの流量が異なると、器差が異なる。そのため、計量法では、ガスメータに関して器差の調整を行い、調整した器差が検定公差内に入るように定められている。ここに、「器差」とは、基準器の指示流量とガスメータの指示流量との差を、ガスメータの指示流量に対する百分率で表したものをいう。
【0003】
例えば、図6に示した、ガスの流量に応じて動作する機械的可動部を有するガスメータ50では、その指示流量および基準器の指示流量に基づいて、機械的可動部における、器差を調整するための歯車などを交換することにより、器差の機械的な調整を行っている。このように器差を調整した後、本体51の機械的可動部である流量表示部52に蓋部53をかぶせ、ねじなどによりこの蓋部53とともに鉛などからなる封印体54を取り付けて封印が行われる。これにより、このようなガスメータ50が計量法に基づく検定に合格した後では、この封印体54を壊さなければ蓋部53を取り外して不正な器差の調整などを行うことができないようにして、ガスメータ50のセキュリティを確保している。
【0004】
一方、最近では、配管内のガスの圧力や流量を計測する機能の他に、マイクロコンピュータを搭載し、ガスの漏洩などの異常が発生した時にガスの流路を遮断できる機能を備えた、いわゆるマイコンメータと呼ばれる電子式のガスメータが実用化されている。このガスメータは、通信回線を通して外部とのデータ通信が可能なように構成されており、その器差の調整は、基準器の指示流量とガスメータの指示流量との差が検定公差内に入るように、指示流量を補正するための流量補正値を求めることにより行われる。この流量補正値はガスメータ内のメモリに記憶される。このように器差が調整されたガスメータは、配管内を流れるガスの流量を検出すると、この流量をメモリに記憶されている流量補正値に基づいて補正して正しい流量を算出する。この種のガスメータにおいても、検定に合格した場合には上述のガスメータ50のように封印を行う必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電子式のガスメータでは、従来のように封印体を用いた封印を行ったとしても、外部からメモリに記憶されている流量補正値を書き換えることが可能であるので、検定に合格したガスメータのセキュリティを確保することができないという問題があった。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、流量補正値が外部から書き換え可能であると共に、検定合格後の流量補正値の書き換えを禁止してそのセキュリティを確保することが可能な流量計およびその電子的封印方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の流量計は、配管内を流れる流体の流量を計測する計測手段と、この計測手段により計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報を記憶すると共に書換禁止対象情報の内容が外部から書き換え可能である第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶されている書換禁止対象情報の流量補正値に基づいて計測手段により計測された流量を補正する流量演算手段と、第1の記憶手段に格納された書換禁止対象情報の内容を書き換えるための書換指令情報、および書換禁止対象情報の内容の書き換えを禁止するための書換禁止情報をそれぞれ外部から受信するための通信手段と、この通信手段を介して得られた書換禁止情報を記憶する第2の記憶手段と、この第2の記憶手段の記憶内容に基づいて、第1の記憶手段に対する書換禁止対象情報の書換禁止制御を行う制御手段と、流量演算手段によって補正された流量を表示する表示手段とを備えたものである。制御手段は、書換禁止情報が第2の記憶手段に格納されている場合、表示手段に流量と共に法定計量単位を表示させ、書換禁止情報が第2の記憶手段に格納されていない場合、表示手段に法定計量単位を表示させないようになっている。
【0008】
この流量計では、配管内を流れる流体の、計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報は、書換禁止対象情報の内容が外部から書き換え可能である第1の記憶手段に記憶され、計測された流量は、第1の記憶手段に記憶されている書換禁止対象情報の流量補正値に基づいて補正される。第1の記憶手段に格納された書換禁止対象情報の内容は書換指令情報を外部から受信することにより書き換えられる。書換禁止対象情報の内容の書き換えを禁止するための書換禁止情報を外部から受信すると、この書換禁止情報は第2の記憶手段に記憶され、この第2の記憶手段の記憶内容に基づいて、第1の記憶手段に対する書換禁止対象情報の書換禁止制御が行われる。
【0009】
この流量計では、更に、流量演算手段によって補正された流量を表示する表示手段を備え、制御手段は、書換禁止情報が第2の記憶手段に格納されている場合には、表示手段に流量と共に法定計量単位を表示させることが好ましい。
【0010】
この流量計では、制御手段は、書換禁止情報が第2の記憶手段に格納されていない場合には、表示手段に法定計量単位を表示させないことが好ましい。
【0011】
本発明の第2の流量計は、配管内を流れる流体の流量を計測する計測手段と、この計測手段により計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報を記憶すると共に書換禁止対象情報の内容が外部から書き換え可能である第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶されている書換禁止対象情報の流量補正値に基づいて計測手段により計測された流量を補正する流量演算手段と、第1の記憶手段に格納された書換禁止対象情報の内容を書き換えるための書換指令情報、および書換禁止対象情報の内容の書き換えを禁止するための書換禁止情報をそれぞれ外部から受信するための通信手段と、この通信手段を介して得られた書換禁止情報を記憶する第2の記憶手段と、この第2の記憶手段の記憶内容に基づいて、第1の記憶手段に対する書換禁止対象情報の書換禁止制御を行う制御手段と、書換禁止対象情報が第1の記憶手段に記憶されたことを表す書込済情報を格納する第3の記憶手段とを備えたものである。
【0012】
本発明の第1の流量計の電子的封印方法は、配管内を流れる流体の、計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報が外部から書き換え可能であると共に、書換禁止対象情報の書き換えを禁止するための書換禁止情報を記憶可能な流量計において行われるもので、書換禁止情報が流量計に記憶されているか否かを判断し、その判断結果に基づいて書換禁止対象情報の書換禁止制御を行い、書換禁止情報が流量計に格納されている場合、流量補正値に基づいて補正された流量と共に法定計量単位を表示部に表示させ、書換禁止情報が前記流量計に格納されていない場合、表示部に法定計量単位を表示させないようにしたものである。
【0013】
この電子的封印方法では、例えば器差の調整の際に、配管内を流れる流体の、計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報が、外部から書き換え可能である流量計に記憶される。また、その器差の調整が完了した際には、書換禁止対象情報の書き換えを禁止するための書換禁止情報が流量計に記憶される。そして、書換禁止対象情報を外部から受信した時には、書換禁止情報が流量計に記憶されているか否かが判断され、その判断結果に基づいて書換禁止対象情報の書換禁止制御が行われる。
【0014】
この電子的封印方法では、書換禁止情報が流量計に格納されている場合には、流量補正値に基づいて補正された流量と共に法定計量単位を表示部などに表示させることが好ましい。
【0015】
この電子的封印方法では、書換禁止情報が流量計に格納されていない場合には、表示部に法定計量単位を表示させないことが好ましい。
【0016】
本発明の第2の流量計の電子的封印方法は、配管内を流れる流体の、計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報が外部から書き換え可能であると共に、書換禁止対象情報の書き換えを禁止するための書換禁止情報を記憶可能な流量計において行われるもので、書換禁止情報が流量計に記憶されているか否かを判断し、その判断結果に基づいて書換禁止対象情報の書換禁止制御を行い、書込禁止情報を外部から受信した際に、書換禁止対象情報が流量計に記憶されているか否かを判断し、書換禁止対象情報が流量計に記憶されている場合にのみ、書込禁止情報を流量計に記憶させるようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明の一実施の形態に係る電子式の流量計としてのガスメータ10の概略構成を表すものである。このガスメータ10は、配管内の流路を流れるガスの流量の計測などを行うものである。なお、本実施の形態に係る電子的封印方法は、このガスメータ10の作用によって具現化されるので、以下、併せて説明する。
【0019】
ガスメータ10は、流量検出部11と、流量演算部12と、流量積算部13と、表示部14と、流量補正値メモリ15と、書換禁止情報メモリ16と、通信インターフェイス17と、制御部18と、書込済情報メモリ21とを備えている。通信インターフェイス17は、通信回線19を通して、ガスメータ用設定器20とデータ通信を行うためのものである。
【0020】
流量検出部11は、例えばフルイディック流量計によって構成され、配管内の流路を流れるガスの流量を検出し、検出した流量に応じた流量信号を流量演算部12に出力するようになっている。流量演算部12は、流量検出部11から出力された流量信号に基づいてガスの流量を算出するとともに、算出した流量を、流量補正値メモリ15に記憶されている流量補正値に基づいて補正するものである。なお、この流量補正値は、外部からの書換禁止の対象となる情報(以下,書換禁止対象情報という。)である。流量積算部13は、流量演算部21によって補正された流量を積算し、その積算流量を表示部14に出力するようになっている。表示部14は、例えばLCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)によって構成されており、流量積算部13から出力された積算流量などを表示するものである。
【0021】
流量補正値メモリ15は、流量演算部12によって算出された流量を補正して正しい流量を得るための流量補正値を記憶するようになっている。この流量補正値は、例えば、流量検出部11から出力される流量信号に対応して予め補正されている流量値である。この流量補正値は、また、流量補正値メモリ15などに予め記憶された所定の流量補正式に関する係数などであってもよい。この場合には、この係数を用いた流量補正式に基づいて流量の演算が行われることより補正された流量値が算出される。ここで、流量補正値メモリ15が本発明の「第1の記憶手段」に相当する。
【0022】
書換禁止情報メモリ16は、通信インターフェイス17を通してガスメータ用設定器20から送信されてきた、流量補正値メモリ15に対する流量補正値の書き換えを禁止するための書換禁止情報を記憶するようになっている。ここで、書換禁止情報メモリ16が本発明の「第2の記憶手段」に相当する。
【0023】
制御部18は、例えばマイクロコンピュータによって構成されており、ガスメータ用設定器20から送信されてきた流量補正値を必要に応じて流量補正値メモリ15に記憶させるとともに、ガスメータ用設定器20から送信されてきた書換禁止情報を必要に応じて書換禁止情報メモリ16に記憶させるようになっている。また、制御部18は、書換禁止情報メモリ16の記憶内容に基づいて、表示部14に対する法定計量単位(現在の計量法上では、「m3 」)の表示制御を行うようになっている。
【0024】
ガスメータ用設定器20は、作業者により操作されるものであり、器差の調整の際には流量補正値を、器差の調整が完了した後には書換禁止情報を、それぞれ通信回線19を通してガスメータ10に送信するようになっている。
【0025】
書込済情報メモリ21は、流量補正値が流量補正値メモリ15に記憶されたことを表す書込済情報を記憶するようになっている。ここで、書込済情報メモリ21が本発明の「第3の記憶手段」に相当する。
【0026】
次に、以上のように構成されたガスメータ10の作用について説明する。
【0027】
図2は制御部18による流量補正値書換処理の流れを表したものである。まず、作業者により、ガスメータ用設定器20からガスメータ10に対して、予め用意された流量補正値の送信が行われる。この流量補正値として、後述する流量試験と同様の試験を行って得られたものを用いるようにしてもよい。制御部18は、この流量補正値を通信回線19を通して通信インターフェイス17が受信したか否かを判断する(ステップS1)。流量補正値を受信した場合(Y)には、制御部18は、書換禁止情報が書換禁止情報メモリ16に記憶されているか否かを判断する(ステップS2)。この時点では、器差の調整は完了していないので、書換禁止情報は書換禁止情報メモリ16には記憶されていない(N)。そのため、制御部18は、受信した流量補正値を流量補正値メモリ15に記憶させる(ステップS3)と共に、書込済情報を書込済情報メモリ21に記憶させる(ステップS4)。その後、ステップS1の処理に戻る。一方、後述するように、書換禁止情報が書換禁止情報メモリ16に記憶されている場合(ステップS2;Y)には、制御部18は、流量補正値の書き換えを禁止し、受信した流量補正値を流量補正値メモリ15に書き込むことなく破棄する(ステップS5)。
【0028】
次に、このガスメータ10に関して基準器を用いた流量試験が行われる。この流量試験では、ガスメータ10および基準器が同じ試験配管にそれぞれ配置され、この試験配管内に所定の流量のガスが供給される。流量演算部12は、流量検出部11から出力された流量信号に基づいて試験配管内を流れるガスの流量を算出するとともに、流量補正値メモリ15に記憶されている流量補正値を読み出し、読み出した流量補正値に基づいて、算出されたガスの流量を補正する。流量積算部13は、補正された流量を積算し、その積算流量を表示部14に出力する。図3は器差の調整が行われている時の表示部14における表示例を表したものである。表示部14の表示画面30には、流量積算部22から出力された積算流量を示す数値31が表示される。この時点では、上述したように、書換禁止情報は書換禁止情報メモリ16には記憶されていないので、制御部18は、表示画面30において法定計量単位を表示させない。
【0029】
作業者は、基準器の指示流量と、表示部14に表示された指示流量である積算流量とを比較し、その流量差が検定公差内の値となっていれば、流量補正値メモリ15に記憶されている流量補正値を用いることにより正しい流量が得られていると判断し、流量試験を終了する。一方、流量差が検定公差外の値であれば、作業者は、この流量補正値を用いても正しい流量が得られないと判断し、この比較結果に基づいて、ガスメータ用設定器20を用いて、流量補正値を書き換えるための書換指令情報および他の流量補正値の送信を行う。流量補正値を受信した場合(ステップS1;Y)に、この時点でも書換禁止情報は記憶されていないので(ステップS2;N)、制御部18は、受信した流量補正値を流量補正値メモリ15に記憶させる(ステップS3)。この際、既に記憶されている流量補正値は受信した流量補正値と書き換えられる。以下、上記の流量差が検定公差内の値となるまで、流量補正値を書き換えて流量試験が行われる。
【0030】
図4は制御部18による書換禁止情報記憶処理を表したものである。流量試験が終了して器差の調整が完了した後、作業者により、ガスメータ用設定器20から書換禁止情報が送信される。制御部18は、この書換禁止情報を通信回線19を通して通信インターフェイス17が受信したか否かを判断する(ステップS6)。書換禁止情報を受信した場合(Y)には、制御部18は、書込済情報が書込済情報メモリ21に記憶されているか否かを判断する(ステップS7)。書込済情報が記憶されていない場合(N)には、流量補正値が流量補正値メモリ15に記憶されるまで、書換禁止情報を書換禁止情報メモリ21に記憶させないようにする。一方、書込済情報が書込済情報メモリ21に記憶されている場合(ステップS7;Y)には、制御部18は、受信した書換禁止情報を書換禁止情報メモリ16に記憶させる(ステップS8)。この記憶後には、上述したように、ガスメータ用設定器20から書換指令情報および流量補正値が送信されても、その流量補正値は、制御部18により流量補正値メモリ15に書込まれることなく破棄される(ステップS5)。
【0031】
このようにして流量補正値の書き換えを禁止するとともに、制御部18は、書換禁止情報メモリ16の記憶内容に基づいて、表示部14に対する法定計量単位の表示制御を行う。この時点では、書換禁止情報が書換禁止情報メモリ16に記憶されているので、制御部18は、法定計量単位を表示部14に表示させる(ステップS9)。図3は器差の調整が完了し、流量補正値の書き換えが禁止されている時の表示部14における表示例を表したものである。表示部14の表示画面30には、積算流量を示す数値31の他、その法定流量単位(m3 )32が表示される。
【0032】
以上のように、本実施の形態では、ガスメータ用設定器20などにより通信回線19を通して書き換え可能な流量補正値を用いてガスメータ10の器差の調整を行った後に、書換禁止情報を書換禁止情報メモリ16に記憶させることにより、その記憶後の流量補正値の書き換えを禁止するようにしている。従って、ガスメータ10に対して電子的封印を行うことができ、そのセキュリティを確保することが可能となる。そして、このような電子的封印により、封印体などによる封印を不要とすることが可能となるため、ガスメータの美観を維持することもできる。また、流量補正値の書き換えを禁止するとともに、法定計量単位を表示部14に表示させるようにしているので、流量補正値の書き換えができないことが保証され、かつ検定を受けることが可能な状態のガスメータ10を得ることができる。因みに、法定計量単位が表示されていないガスメータは、現在の計量法では計量器として認められないので、法定計量単位の表示は必須である。なお、現在の計量法が改正されて他の計量単位が採用された場合には、採用された計量単位を表示部14に表示させる。
【0033】
また、本実施の形態では、流量補正値が流量補正値メモリ15に記憶されていない状態では、書込済情報を用いて、書換禁止情報を書換禁止情報メモリ16に記憶させないようにしているので、流量補正値が記憶されないまま誤操作により書換禁止情報が記憶されてしまい、後で正規の流量補正値を書き換えることができなくなるなどの不都合を回避することができる。
【0034】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、ガスメータが検定を受ける前であって、ガスメータ用設定器などから所定の識別情報が送信された場合にのみ、記憶されている書換禁止情報を消去するようにしておくことも可能である。これにより、ガスメータに関して器差の調整が完了していないにもかかわらず書換禁止情報を誤って送信した場合でも、流量補正値の書き換えを行うことができる。なお、このガスメータが検定を受けて合格した後には、この所定の識別情報を送信しても流量補正値の書き換えができないようにしておく。
【0035】
また、例えば、書換禁止対象情報は、1種類に限られず、複数種類の情報を含むようにしてもよい。この書換禁止情報は、流量補正値のような計量に直結した情報に限られず、メータ番号のようなメータ管理に重要なものや、使用者の要求に合わせたものを含むことも可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1または請求項2に記載の流量計、または請求項3または請求項4に記載の流量計の電子的封印方法によれば、例えば器差の調整の際に、配管内を流れる流体の、計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報を外部から書き換え可能である流量計に記憶させると共に、その器差の調整が完了した際には、書換禁止対象情報の書き換えを禁止するための書換禁止情報を流量計に記憶しておき、書換禁止対象情報を外部から受信した時には、書換禁止情報が流量計に記憶されているか否かを判断し、その判断結果に基づいて流量計に対する書換禁止対象情報の書換禁止制御を行うようにしたので、流量計の電子的封印を行うことができる。
【0037】
特に、請求項1に記載の流量計、または請求項3に記載の流量計の電子的封印方法によれば、書換禁止情報が流量計に格納されている場合には、表示部などに流量と共に法定計量単位を表示させるようにしたので、例えば検定を受けることが可能な状態の流量計を得ることができる。
【0038】
また、特に、請求項2に記載の流量計、または請求項4に記載の流量計の電子的封印方法によれば、書込禁止情報を外部から受信した際に、書換禁止対象情報が記憶されている場合にのみ、書込禁止情報を記憶させるようにしたので、書換禁止対象情報が記憶されないまま誤操作により書換禁止情報が記憶されてしまい、後で正規の書換禁止対象情報を書き換えることができなくなるなどの不都合を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る流量計としてのガスメータの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した制御部による流量補正値書換処理の流れを示す図である。
【図3】図1に示した、器差の調整が行われている時の表示部における表示例を示す図である。
【図4】図1に示した制御部による書換禁止情報記憶処理の流れを示す図である。
【図5】図1に示した、器差の調整が完了し、流量補正値の書き換えが禁止されている時の表示部における表示例を示す図である。
【図6】従来のガスメータの外観構成を示す正面図である。
【符号の説明】
10…ガスメータ、11…流量検出部、12…流量演算部、13…流量積算部、14…表示部、15…流量補正値メモリ、16…書換禁止情報メモリ、17…通信インターフェイス、18…制御部、19…通信回線、20…ガスメータ用設定器、21…書込済情報メモリ。
Claims (4)
- 配管内を流れる流体の流量を計測する計測手段と、
この計測手段により計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報を記憶すると共に前記書換禁止対象情報の内容が外部から書き換え可能である第1の記憶手段と、
この第1の記憶手段に記憶されている書換禁止対象情報の流量補正値に基づいて前記計測手段により計測された流量を補正する流量演算手段と、
前記第1の記憶手段に格納された書換禁止対象情報の内容を書き換えるための書換指令情報、および前記書換禁止対象情報の内容の書き換えを禁止するための書換禁止情報をそれぞれ外部から受信するための通信手段と、
この通信手段を介して得られた書換禁止情報を記憶する第2の記憶手段と、
この第2の記憶手段の記憶内容に基づいて、前記第1の記憶手段に対する前記書換禁止対象情報の書換禁止制御を行う制御手段と、
前記流量演算手段によって補正された流量を表示する表示手段とを備え、
前記制御手段は、
前記書換禁止情報が前記第2の記憶手段に格納されている場合、前記表示手段に流量と共に法定計量単位を表示させ、
前記書換禁止情報が前記第2の記憶手段に格納されていない場合、前記表示手段に法定計量単位を表示させない
ことを特徴とする流量計。 - 配管内を流れる流体の流量を計測する計測手段と、
この計測手段により計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報を記憶すると共に前記書換禁止対象情報の内容が外部から書き換え可能である第1の記憶手段と、
この第1の記憶手段に記憶されている書換禁止対象情報の流量補正値に基づいて前記計測手段により計測された流量を補正する流量演算手段と、
前記第1の記憶手段に格納された書換禁止対象情報の内容を書き換えるための書換指令情報、および前記書換禁止対象情報の内容の書き換えを禁止するための書換禁止情報をそれぞれ外部から受信するための通信手段と、
この通信手段を介して得られた書換禁止情報を記憶する第2の記憶手段と、
この第2の記憶手段の記憶内容に基づいて、前記第1の記憶手段に対する前記書換禁止対象情報の書換禁止制御を行う制御手段と、
前記書換禁止対象情報が前記第1の記憶手段に記憶されたことを表す書込済情報を格納する第3の記憶手段とを備え、
前記制御手段は、前記通信手段が書換禁止情報を受信した際に前記第3の記憶手段の記憶内容を判定し、前記第3の記憶手段に書込済情報が格納されている場合にのみ、前記書換禁止情報を前記第2の記憶手段に格納させる
ことを特徴とする流量計。 - 配管内を流れる流体の、計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報が外部から書き換え可能であると共に、外部から受信した、前記書換禁止対象情報の書き換えを禁止するための書換禁止情報を記憶可能な流量計の電子的封印方法であって、
前記書換禁止情報が前記流量計に記憶されているか否かを判断し、その判断結果に基づいて前記書換禁止対象情報の書換禁止制御を行い、
前記書換禁止情報が前記流量計に格納されている場合、前記流量補正値に基づいて補正された流量と共に法定計量単位を表示部に表示させ、
前記書換禁止情報が前記流量計に格納されていない場合、前記表示部に法定計量単位を表示させない
ことを特徴とする流量計の電子的封印方法。 - 配管内を流れる流体の、計測された流量を補正するための流量補正値を含む書換禁止対象情報が外部から書き換え可能であると共に、外部から受信した、前記書換禁止対象情報の書き換えを禁止するための書換禁止情報を記憶可能な流量計の電子的封印方法であって、
前記書換禁止情報が前記流量計に記憶されているか否かを判断し、その判断結果に基づいて前記書換禁止対象情報の書換禁止制御を行い、
前記書込禁止情報を外部から受信した際に、前記書換禁止対象情報が前記流量計に記憶されているか否かを判断し、前記書換禁止対象情報が前記流量計に記憶されている場合にのみ、前記書込禁止情報を前記流量計に記憶させる
ことを特徴とする流量計の電子的封印方法。
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JPH1183557A (ja) * | 1997-09-05 | 1999-03-26 | Shimadzu Corp | 計量器 |
JPH11232582A (ja) * | 1998-02-12 | 1999-08-27 | Saginomiya Seisakusho Inc | 2線式計測量伝送器、2線式流量伝送器およびそれらの制御方法ならびに制御プログラムを記録した記録媒体 |
JP2000181898A (ja) * | 1998-12-14 | 2000-06-30 | Nec Corp | フラッシュメモリ搭載型シングルチップマイクロコンピュータ |
-
2000
- 2000-12-25 JP JP2000392326A patent/JP4660831B2/ja not_active Expired - Lifetime
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