JPH11232582A - 2線式計測量伝送器、2線式流量伝送器およびそれらの制御方法ならびに制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

2線式計測量伝送器、2線式流量伝送器およびそれらの制御方法ならびに制御プログラムを記録した記録媒体

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JPH11232582A
JPH11232582A JP4426998A JP4426998A JPH11232582A JP H11232582 A JPH11232582 A JP H11232582A JP 4426998 A JP4426998 A JP 4426998A JP 4426998 A JP4426998 A JP 4426998A JP H11232582 A JPH11232582 A JP H11232582A
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誠一 中原
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幸夫 菅原
Shuya Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度の2線式計測装置および流量計を提供
する。 【解決手段】 センサ部から流量に対応した周波数のパ
ルス信号が入力され、これを表示基板24上に設けられ
た制御部内の主レジスタおよび副レジスタで計数する。
このとき、主レジスタは当該流路の口径に対応した所定
周期の間、計数を行う。これにより、主レジスタで高精
度の計測を行うことができ、この値を積算データとす
る。副レジスタ54の10ビットの計数値は瞬時値とし
て表示部で表示するとともに、出力基板25に入力さ
れ、D/A変換部81、V/I変換部82、4〜20m
A伝送信号出力部83、全波整流器46を介して、外部
装置90に2線式伝送信号により伝送される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物理量の大
きさに対応する周波数を有する測定信号を用いて当該物
理量を測定し、該測定した物理量を表示するようになさ
れた2線式計測量伝送器、2線式流量伝送器およびそれ
らの制御方法ならびに制御プログラムを記録した記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被測定物理量の大きさに対応
する周波数を有する測定信号を用いて当該物理量を測定
することは知られている。このような測定装置の一例と
して、カルマン渦の発生周期あるいは発生周波数を測定
することにより流量を計測する流量計が知られている。
例えば、本出願人は、一台の流量計において、瞬時流量
値と積算流量値とを演算処理して、選択的に表示部に表
示できるようにした流量計を提案している(特開平8−
136315号公報)。この流量計は、電池式流量計の
場合と2線式4〜20mA流量伝送器の場合との構成と
されている。そして、流量の計測は3秒間に1秒間だけ
行い、測定信号から所定の演算式により瞬時流量を演算
し、該瞬時流量を累算することにより積算流量値を得る
ようにしている。そして、流量計測の0.5秒前から計
測終了までの1.5秒間だけアナログ回路に給電し、残
りの1.5秒間は給電を中止することによって、電池寿
命を長期間確保するようにしている。
【0003】一方、流量計の機能を備える流量検出スイ
ッチとして、特開平9−89613号公報が開示されて
いる。この流量スイッチは、カルマン渦の発生周期を測
定し、周期の逆数の周波数と流量との関係を表すデータ
テーブルを参照して流量を決定し、さらに、該流量を積
算して積算流量値を表示するようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記3秒間の内の1秒
間だけ流量の計測を行う流量計によれば、消費電力を低
減することは可能となるが、3秒のうち2秒間は計測し
た1秒間と同じ流量が流れているとみなして積算流量値
を算出しているために、高精度の積算流量値を得ること
ができないという問題点があった。また、上記従来の流
量検出スイッチは、カルマン渦の発生周期を測定してい
るため、周波数が高い場合は周期が短くなってしまい、
測定分解能が得られず、測定精度が悪いという問題点が
あった。さらに、周期の逆数より得られた周波数から、
データテーブルを参照して流量を決定しているが、1つ
の周波数に対して1つの流量データを定義しているため
膨大な容量のメモリを必要とし、多種類の口径のデータ
テーブルや制御プログラムを1つのCPU(マイコン)
に収容することができず、何種類ものCPU(マイコ
ン)を用意しなければならないという問題点があった。
さらにまた、積算流量値は3桁の7セグメントLEDに
て表示しているため、計測を開始しても短時間の内にオ
ーバフローしてしまうという問題点があった。
【0005】そこで、本発明は、低い周波数から高い周
波数まで高精度に測定することができるとともに外部の
装置に対しても高精度の測定データを出力することので
きる2線式計測量伝送器、2線式流量伝送器およびその
制御方法ならびに制御プログラムを記録した記録媒体を
提供することを目的としている。また、本発明は、多種
類の口径の流量を測定可能な制御プログラムを1つのC
PU(マイコン)に収容することのできる2線式流量伝
送器およびその制御方法ならびに制御プログラムを記録
した記録媒体を提供することを目的としている。さら
に、本発明は、瞬時流量、積算流量あるいは積算バッチ
流量を表示するとき、運転を停止することなしに表示単
位を変更することが可能な2線式流量伝送器およびその
制御方法ならびに2線式流量伝送器制御プログラムを記
録した記録媒体を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の2線式計測量伝送器は、被測定物理量の大
きさに対応する周波数を有する測定信号を用いて当該物
理量を測定し、該測定した物理量を表示するとともに2
線式伝送方式により他の装置に伝送するようになされた
2線式計測量伝送器であって、被測定物理量の大きさに
対応する周波数を有する測定信号を出力するセンサ部
と、当該2線式計測量伝送器が設置される条件に応じて
設定される第1の所定周期の間、前記測定信号を計数す
る第1のレジスタと、当該2線式計測量伝送器が設置さ
れる条件にかかわらず一定の長さとされた第2の所定周
期の間、前記測定信号を計数する第2のレジスタと、制
御部と、表示部と、4〜20mAの2線式伝送を行う伝
送部とを有し、前記制御部は、前記第1のレジスタの計
数値に基づいて第1の測定データを算出して該第1の測
定データを記憶保持して当該物理量の積算に使用し、前
記第2のレジスタの計数値に基づいて第2の測定データ
を算出し、該第2の測定データを当該物理量の瞬時測定
値として前記表示部に表示するとともに、前記伝送部を
介して他の装置に伝送するようになされているものであ
る。これにより、前記測定信号の周波数の大小にかかわ
らず高精度の第1の測定データを得ることができるとと
もに、第2の測定データを高速に表示することが可能と
なる。
【0007】また、検査モード時に、同じ測定系統に設
置された高精度基準物理量計の検出物理量に対応する前
記第1のレジスタの計数値から前記第1および第2の測
定データの算出に使用する補正係数を算出するようにな
されており、前記補正係数を格納する書き替え可能な不
揮発性の記憶手段を有するものである。これにより、1
台毎に補正計数を求めることができ、器差がなく高精度
の測定結果を得ることができる。また、補正計数の消失
を防止することができる。さらに、電源電圧の低下を検
出したときに、積算データを前記書き替え可能な不揮発
性の記憶手段に退避する手段を有するものである。これ
により、停電等により電源電圧が低下したときであって
も、それまでの積算データを消失することを防止するこ
とができる。さらにまた、バックアップ用コンデンサを
備え、該バックアップ用コンデンサは電気二重層コンデ
ンサとされているものである。これにより、例えば10
秒程度のバックアップが可能となり、瞬間的な停電等が
あっても、積算データの損失を防止することが可能とな
り、計測の信頼性を向上することができる。
【0008】さらにまた、前記伝送部は、ダイオードブ
リッジ回路からなる全波整流回路を備え、伝送信号が無
極性の4〜20mA伝送信号となるようになされてい
る。これにより、伝送部の破損を防止することができる
とともに、他の装置と接続するときに極性を考慮するこ
とが不要となり、工事の工数の短縮を図ることができ
る。さらにまた、前記制御部により前記第2の所定周期
毎に算出される前記第2の測定データを外部に直接出力
するディジタル出力手段を有し、検査モード時に、前記
ディジタル出力手段を介して前記第2の測定データを調
整検査装置に出力するようになされているものである。
これにより、例えば10ビットの第2の測定データを外
部に直接出力することができるため、高精度の調整検査
が可能となり、高品質の製品を供給することが可能とな
る。
【0009】さらにまた、前記伝送部は、前記制御部に
より前記第2の所定周期毎に算出される前記第2の測定
データをアナログ信号に変換するディジタルアナログ変
換部と、該ディジタルアナログ変換部の出力に基づいて
4〜20mAの伝送信号を出力する伝送信号出力部とを
有するものである。これにより、例えば10ビットの前
記第2の測定データをディジタルアナログ変換すること
ができるため、分解能が向上し、良質の4〜20mA伝
送信号を生成することが可能となる。したがって、受信
器側で高精度の信号処理が可能となる。さらにまた、前
記第1の所定周期が前記第2の所定周期よりも長く設定
されている場合に、前記制御部は前記伝送部を介して、
前記第1のレジスタの計数値に基づいて補正された計数
値を用いて算出した計測データを所定のタイミングで送
出することにより、前記第2の測定データに含まれてい
る誤差を補正するようになされている。これにより、受
信器側において、伝送される4〜20mA信号に基づい
て積算する場合に、高精度の処理が可能となり、設備の
管理が容易となる。
【0010】さらにまた、内面に導電性シールド材が塗
布されている樹脂製ケースと、ネジを用いて前記樹脂製
ケースに取り付けられるプリント基板とを有し、前記プ
リント基板には、前記センサ部における電子回路部分、
前記表示部、前記第1、第2のレジスタおよび制御部、
ならびに、前記伝送部が搭載されており、前記プリント
基板の前記ネジに当接する部分には金属部が設けられて
おり、前記プリント基板の電源負極と前記樹脂製ケース
内面とが同電位とされているものである。これにより、
確実な静電遮蔽を行うことができ、ノイズの影響を受け
ることなく信頼性の高い測定が可能となる。さらにま
た、前記伝送部は、2本の電源線と1本の接地線とによ
り前記他の装置に接続されるようになされており、前記
2本の電源線の線間にはバリスタが接続され、前記各電
源線と接地線との間には、それぞれ、バリスタとコンデ
ンサが並列に接続されている。このような本発明によれ
ば、バリスタによりサージを吸収することができ、ま
た、正極側のコンデンサにより高周波ノイズを、負極側
のコンデンサにより商用周波数による誘導ノイズを吸収
することができる。したがって、信頼性の高い測定が可
能となる。
【0011】さらにまた、本発明の2線式流量伝送器
は、流量に対応した周波数のパルス信号を出力するセン
サ部と、該センサ部から出力されるパルス信号を計数す
る第1および第2のレジスタと、前記第1および第2の
レジスタの計数値に基づいて流量値を算出する制御部
と、計測した流量値を表示する表示部と、4〜20mA
の2線式伝送を行う伝送部とを有し、前記第1のレジス
タは、当該流路の口径に応じて設定される第1の所定周
期の間、前記パルス信号を計数するようになされ、前記
第2のレジスタは、一定の長さとされた第2の所定周期
の間、前記パルス信号を計数するようになされ、前記制
御部は、前記第1のレジスタの計数値に基づいて第1の
流量データを算出して流量の積算に使用し、前記第2の
レジスタの計数値に基づいて第2の流量データを算出
し、該第2の流量データを瞬時流量として前記表示部に
表示するとともに、前記伝送部を介して他の装置に伝送
するようになされているものである。
【0012】さらにまた、検査モード時に、同じ測定系
統に設置された高精度基準流量計の流量に対応する前記
第1のレジスタの計数値から前記第1および第2の流量
データの算出に使用する補正係数を算出するようになさ
れており、前記補正係数を格納する書き替え可能な不揮
発性の記憶手段を有するものである。さらにまた、電源
電圧の低下を検出したときに、積算データを前記書き替
え可能な不揮発性の記憶手段に退避する手段を有するも
のである。さらにまた、バックアップ用コンデンサを備
え、該バックアップ用コンデンサは電気二重層コンデン
サとされているものである。さらにまた、前記伝送部
は、ダイオードブリッジ回路からなる全波整流回路を備
え、伝送信号が無極性の4〜20mA伝送信号となるよ
うになされている。さらにまた、前記制御部により前記
第2の所定周期毎に算出される前記第2の流量データを
外部に直接出力するディジタル出力手段を有し、検査モ
ード時に、前記ディジタル出力手段を介して前記第2の
流量データを調整検査装置に出力するようになされてい
る。
【0013】さらにまた、前記伝送部は、前記制御部に
より前記第2の所定周期毎に算出される前記第2の流量
データをアナログ信号に変換するディジタルアナログ変
換部と、該ディジタルアナログ変換部の出力に基づいて
4〜20mAの伝送信号を出力する伝送信号出力部とを
有するものである。さらにまた、前記第1の所定周期が
前記第2の所定周期よりも長く設定されている場合に、
前記制御部は前記伝送部を介して、前記第1のレジスタ
の計数値に基づいて補正された計数値を用いて算出した
流量データを所定のタイミングで送出することにより、
前記第2の流量データに含まれている誤差を補正するよ
うになされている。
【0014】さらにまた、測定値の表示単位を設定する
単位設定部と、所定時間毎に該単位設定部に給電する給
電制御手段とを有し、該所定時間毎に前記単位設定手段
の設定を読み込み、新しい表示単位を用いて前記表示部
に当該流量値を表示するようになされている。これによ
り、特に、積算流量値を表示する場合における表示単位
を選択することが可能となり、短期日数での積算表示の
オーバーフローを防止することができるとともに、使用
途中でも積算データをクリアすることなく単位の変更が
できる。したがって、使い勝手を非常に良くすることが
できる。
【0015】さらにまた、当該流路の口径を選択する口
径選択手段と、各流路に対応した前記第1の所定周期情
報および前記第1および第2の流量データの算出のため
の係数を格納した不揮発性記憶手段とを有し、前記係数
は、前記周波数と所定の単位による流量値との関数を5
つの周波数領域に分割した折れ線近似における各周波数
領域の一次式の傾きと切片とから構成されているもので
ある。これにより、高精度に流量を算出することが可能
となる。さらにまた、前記不揮発性記憶手段は複数のペ
ージを有するテーブル構成とされており、いずれのペー
ジにおいても、その先頭位置に格納されているデータは
同一の口径および材質に対応するデータとされており、
その最終位置に格納されているデータは入力信号の周波
数をそのまま表示するためのデータとされている。これ
により、記憶手段のいずれのページにおいても、その先
頭位置に格納されているデータと最終位置に格納されて
いるデータは統一されたものとされているために、調整
検査工程の標準化、簡素化が可能となり、ひいてはコス
トダウンが可能となる。
【0016】さらにまた、瞬時流量計モード、積算流量
計モードおよび積算バッチ流量計モードを有し、前記表
示部において、モード切替時に当該モードに対応する表
示単位を点滅し、また、積算バッチ流量計モードのとき
にその旨を表示するようになされている。これにより、
検査者または監視者は、流量伝送器の状態を充分認識す
ることができるようになり、操作間違いのない2線式流
量伝送器を提供することができる。さらにまた、前記制
御部の動作を監視するためのウォッチドッグタイマを有
し、該ウォッチドッグタイマ出力によるリセット時に
は、積算流量値、積算バッチ流量値を保持したまま、制
御部の復帰を試みるようになされている。これにより、
ノイズなどによる誤作動時にも積算データを失うことが
ない2線式流量伝送器を提供することができる。さらに
また、前記センサ部により発生される流量に対応したパ
ルス信号は、流路内の流量検出部に配置された渦発生体
が発生するカルマン渦により、下流に配置された圧電バ
イモルフ素子に交番的に誘起される電荷を電荷増幅器に
より増幅し、波形整形回路により波形整形したパルス信
号とされている。これにより、圧電バイモルフ素子には
可動部が無いので、維持管理が容易となる。
【0017】さらにまた、本発明の2線式計測量伝送器
の制御方法は、被測定物理量の大きさに対応する周波数
を有する測定信号を用いて当該物理量を測定し、測定し
た物理量を表示するとともに2線式伝送方式により他の
装置に伝送するようになされた2線式計測量伝送器の制
御方法であって、当該2線式計測量伝送器が設置される
条件に応じて設定される第1の所定周期の間、第1のレ
ジスタを用いて前記測定信号を計数するステップ、当該
2線式計測量伝送器が設置される条件にかかわらず一定
の長さとされた第2の所定周期の間、第2のレジスタを
用いて前記測定信号を計数するステップ、前記第1のレ
ジスタの計数値に基づいて第1の測定データを算出して
積算するステップ、前記第2のカウンタの計数値に基づ
いて第2の測定データを算出するステップ、該第2の測
定データを当該物理量の瞬時測定値として表示するステ
ップ、前記第2の測定データを他の装置に2線式線路を
介して伝送する伝送ステップを有するものである。
【0018】さらにまた、前記2線式計測量伝送器の制
御方法において、同じ測定系統に設置された高精度基準
物理量計の検出物理量に対応する前記第1のレジスタの
計数値から前記第1および第2の測定データの算出に使
用する補正係数を算出し、該補正計数を不揮発性の記憶
手段に格納する検査ステップを有するものである。さら
にまた、前記伝送ステップは、前記第1の所定周期が前
記第2の所定周期よりも長く設定されているときに前記
第1のレジスタの計数値に基づいて補正された計数値を
用いて算出した計測データを所定のタイミングで送出す
ることにより、前記第2の測定データに含まれている誤
差を補正するようになされているものである。
【0019】さらにまた、本発明の制御プログラムを記
録した記録媒体は、コンピュータに、センサ部から入力
される被測定物理量の大きさに対応する周波数を有する
パルス信号を用いて当該物理量を算出し、表示するとと
もに他の装置に伝送させるための制御プログラムを記録
した記録媒体であって、前記制御プログラムは、前記セ
ンサ部が設置される条件に応じて設定される第1の所定
周期の間、第1のレジスタを用いて前記パルス信号を計
数させ、前記センサ部が設置される条件にかかわらず一
定の長さとされた第2の所定周期の間、第2のレジスタ
を用いて前記パルス信号を計数させ、前記第1のレジス
タの計数値に基づいて算出された第1の測定データを積
算し、前記第2のレジスタの計数値に基づいて算出され
た第2の測定データを当該物理量の瞬時測定値として表
示させ、前記第2の測定データを他の装置に伝送させる
ように制御することを特徴とするものである。
【0020】さらにまた、前記制御プログラムは、検査
モード時に、同じ測定系統に設置された高精度基準物理
量計の検出物理量と前記第1のレジスタの計数値から補
正係数を算出し、該補正係数を記憶させるように制御す
るものである。さらにまた、前記制御プログラムは、前
記第1の所定周期が前記第2の所定周期よりも長く設定
されているとき、前記第1のレジスタの計数値に基づい
て補正された計数値を用いて算出した計測データを所定
のタイミングで前記他の装置に送出させることにより、
前記第2の測定データに含まれている誤差を補正するよ
うになされているものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の2線式測定量伝送器およ
びその制御方法ならびに制御プログラムを記録した記録
媒体は、被測定物理量の大きさに対応する周波数を有す
る測定信号を用いて当該物理量を測定する測定装置であ
ればいかなる物理量を測定する測定量伝送器にも適用す
ることができるものであるが、ここでは、2線式流量伝
送器を例にとって説明する。図1は、この2線式流量伝
送器の一実施の形態の構造を示す図であり、(a)は表
示及び操作パネル面を示す上面図、(b)は2線式流量
伝送器の内部構造を示す断面図、(c)は一部分を破断
して示す側面図である。同図において、2線式流量伝送
器は、流量を計測すべき流体が流れる流路の途中に接続
される計量部本体1と、この計量部本体1の上方に90
°毎に位置出し可能に取付けられた計測表示部2とから
なっている。ここで、前記計量部本体1はそれが接続さ
れる配管に合わせたサイズとされており、前記計測表示
部2は多種類(例えば、64種類)の配管の材質や口径
に共通に適用することができるものとされている。すな
わち、前記計測表示部2は多数の機種に共通に使用する
ことができるようになされている。
【0022】前記計量部本体1は、その入口1aが上流
側に、出口1bが下流側にそれぞれ接続され、流れの中
に置かれた柱状物体11の下流側に形成されるカルマン
渦の発生周波数が広いレイノルズ数において流速に比例
していることを利用し、この渦流の発生周波数を計測す
ることにより、流速或いは流量を知ることができるカル
マン渦流式のものとして構成されている。このカルマン
渦流式のものは、摺動部がなくシンプルな構造で、信頼
性、耐久性が優れているほか、流体流路には渦発生体と
渦検出器があるだけで、流路の絞りが小さいので、圧力
損失が小さくなっているという特徴を有している。
【0023】前記計量部本体1には、渦流の発生によっ
て変化する流路中の圧力を検知するためホルダ12の内
部にセンサとしての圧電素子13が取付けられている。
圧電素子13は渦流の発生周波数に等しい周波数で変化
する電気信号からなる流量信号を出力し、これをリード
線14を介して計測表示部2の電子回路に供給する。
【0024】計測表示部2は、防水パッキンを介して突
き合わされた下ケース21と上ケース22とからなるケ
ース23、このケース23内に収容された第1のプリン
ト基板(表示基板)24、第2のプリント基板(出力基
板)25、上ケース22の上面に配置された液晶表示器
26及びモード選択キー(ボタン)27などにより構成
され、下ケース21の底部にあけた孔に計量部本体1の
上に固定した中空の回転軸3が防水パッキンを介して回
転自在に嵌合され、計量部本体1に対して90°毎に位
置出し可能に調整できるようになっている。リード線1
4は回転軸3の中空部を通ってプリント基板24上に形
成された電子回路まで導かれている。なお、33は外部
機器に所定の信号を出力するためのシールド線からなる
信号線である。
【0025】前記下ケース21と上ケース22は樹脂製
のものとされており、その内面には図1(b)および図
1(c)に示すように導電性シールド材30が塗布され
ている。また、前記第1のプリント基板(表示基板)2
4および前記第2のプリント基板(出力基板)25は、
それぞれ、金属スペーサ31を介して前記上ケース22
および下ケース21に取り付けられている。ここで、前
述のように上ケース22と下ケース21は樹脂製とされ
ており、その内部に導電性シールド材30が塗布されて
いる。そして、前記プリント基板24におけるネジ29
および金属スペーサ31が当接する箇所には金属部32
が設けられており、前記金属スペーサ31および前記ネ
ジ29により前記上ケース22および下ケース21とプ
リント基板24および25との電気的接続がとられるよ
うになされている。また、ケース23の上ケース22は
下ケース21に対してネジ28によって開閉自在に取付
けられ、各種の設定操作を行うときに開けられるように
なっている。
【0026】計測表示部2の上ケース22の上面に配置
された表示器26は、下段左側から小さなサイズの4桁
数字表示部26aと、大きなサイズの4桁数字表示部2
6bとが配置され、この大きな4桁数字表示部26bの
更に右側に単位表示部が配置されている。単位表示部は
上下に「m3/h」セグメント表示26cと「L/mi
n」セグメント表示26dとが配されている。そして、
小さなサイズの4桁数字表示部26aの上段には「BA
T」セグメント表示26eが、大きなサイズの4桁数字
表示部26bの上段には各桁に対応して一列に配列され
た4つのバーセグメント表示26fがそれぞれ配されて
いる。
【0027】小さなサイズの4桁数字表示部26aの最
上位桁(第1桁目)は、現在の表示状態、現在の計測表
示モードを示す状態表示部として働き、4つのバー表示
26fは、点滅のローテーションによって流れの有無を
表示する流れ表示部として動作する。なお、図1では全
ての表示26a〜26fが点灯した状態を示しており、
実際には、状況に応じてこれらが選択的に点灯表示され
るようになっている。後述するように、この2線式流量
伝送器は、(1)瞬時流量計、(2)積算流量計、
(3)積算バッチ流量計の3つの計測表示モードを有し
ている。瞬時流量計のときには、計測した瞬時流量を前
記4桁表示部26bを使用して表示する。また、積算流
量計のときは、図19に示すように、前記2つの4桁表
示部26aおよび26bを使用して8桁で表示する。さ
らに、積算バッチ流量計のときは、図20に示すよう
に、小さいサイズの4桁表示部26aの第1桁目に
「b」を表示して積算バッチ流量の表示であることを示
し、26aの第2〜4桁および26bを使用して積算バ
ッチ流量を7桁で表示する。また、後述する電源電圧の
低下を検出したときは、図21に示すように、前記「B
AT」セグメント表示26eを点滅あるいは連続点灯し
て、その旨を表示する。さらに、後述する検査モードに
おいては、図22に示すように、前記26aの第1桁目
に「9」を表示して検査モードであることを表示する。
【0028】図2は、前記流量計における前記第1のプ
リント基板(表示基板)24の構造をより詳細に示す図
であり、(a)はその上面図、(b)は下面図である。
図示するように前記表示基板24の上面には前記表示部
26およびモード選択キー27が取り付けられている。
なお、この図には表されていないが、前記表示部26の
下には、この2線式流量伝送器の制御を行う制御部(シ
ングルチップマイクロコンピュータ)が取り付けられて
いる。また、この表示基板24は両面4層で材質は不燃
性のFR4であり、その表面の前記金属スペーサ31と
当接する部分にはこの表示基板24上の電子回路の電源
負極に接続されている金属部32が設けられている。
【0029】図2の(b)に示すように、前記表示基板
24の下面には、前記第2のプリント基板(出力基板)
25に測定データ等を出力するための14極のコネクタ
34、前記圧電素子13とこのプリント基板24との接
続用の端子35、口径選択用ジャンパ線36(sj1、
sj2)、短絡されているときにこの2線式流量伝送器
の動作モードを検査モードに設定するための検査モード
ピン37(p1、p2)、口径および材質選択スイッチ
38、表示単位を設定するための単位選択スイッチ39
およびバックアップ用のコンデンサ40などが取り付け
られている。なお、これ以外に、前述したように制御部
等がこの表示基板24上に設けられている。
【0030】ここで、前記口径および材質選択スイッチ
38は、例えば、0h〜Fh(hは16進数を表す)の
16通りの位置を選択することのできるスイッチとされ
ている。この口径及び材質選択スイッチ38からの4ビ
ットのデータは、前記口径選択用ジャンパ線36(sj
1、sj2)からの2ビットのデータと合わされ、合計
6ビットの口径および材質選択データが前記制御部(マ
イクロコンピュータ)に入力されるようになされてい
る。
【0031】また、前記単位選択スイッチ39は、例え
ば、0〜9の10通りの位置を選択することができるス
イッチとされており、この単位選択スイッチ39による
選択データに応じて瞬時流量値および積算流量値の表示
単位が切替えられるようになされている。例えば、位置
0〜位置3に設定されているときは、瞬時流量値をL/
min単位で表示し、積算流量値をそれぞれ1L単位、
0.1L単位、0.01m3単位、0.1m3単位で表
示し、位置4〜位置7のときは瞬時流量値をm3/hで表
示し、積算流量値をそれぞれ1L単位、0.1L単位、
0.01m3単位、0.1m3単位で表示するようになさ
れている。
【0032】なお、各設定スイッチ類の構成は、上述し
た例に限られることはなく、任意の構成のものとするこ
とができる。例えば、前記口径選択用ジャンパ線36お
よび口径および材質選択スイッチ38あるいは前記単位
選択スイッチ39の代わりに、それぞれ所定ビット数の
ディップスイッチ等を設けるようにしてもよい。
【0033】図3は、前記第2のプリント基板(出力基
板)25の上面の外観を示す図である。この出力基板2
5は、前記表示基板24と同様に、両面4層で材質は不
燃性のFR4である。そして、その表面の前記金属スペ
ーサ31と当接する部分にはこの出力基板25上の電子
回路の電源負極に接続された金属部32が設けられてい
る。また、出力基板25上には、14極の第1のコネク
タ42および14極の第2のコネクタ(検査用コネク
タ)43が搭載されており、該第1のコネクタ42は接
続ケーブル41を介して前記表示基板に設けられたコネ
クタ34に接続されている。また、前記検査用コネクタ
43は、検査モード時に、後述する外部装置(調整検査
装置)90との接続に用いられる。通常の計測動作時に
おいては、前記検査用コネクタ43にはなにも接続され
ず、次に述べるハンダ付け用ラウンド44を介して2線
式線路が受信測器等の外部機器90に接続されることと
なる。
【0034】44は出力基板25上に設けられた3つの
ハンダ付け用ラウンドであり、電源線用の2個のラウン
ドP1,P2および接地用のラウンドF.G.からな
る。この3個のラウンド44には、前記シールド線33
が接続され、前記ラウンドP1およびP2には後述する
2線式線路が接続され、前記接地用のラウンドF.G.
にはシールド線33における遮蔽用の編み線が接続され
る。45は、 出力電流調整用トリマであり、スパン用
とオフセット用の2個のトリマが設けられている。な
お、このほかに、この出力基板25上には、前記図1の
(b)、(c)に示したように、全波整流器46、コン
デンサ47、バリスタ48等の各種部品が搭載されてい
る。
【0035】図4は、前記表示基板24と前記出力基板
25との接続の様子を示した図である。この図に示すよ
うに、前記表示基板24上に設けられたコネクタ34と
前記出力基板25上に設けられた第1のコネクタ42と
の間は、14本の信号線からなる基板間接続ケーブル4
1により接続されている。ここで、この基板間接続ケー
ブル41を介して接続される信号の詳細については後述
するが、10ビットの測定データ、電源正極、電源負
極、センサ部からの周波数出力およびディジタル信号出
力回路の出力がこの基板間接続ケーブル41を介して伝
送されることとなる。なお、前記第1のコネクタ42と
前記第2のコネクタ43は同一の信号端子を有するもの
とされている。
【0036】図5は、上述した2線式流量伝送器の回路
構成のうち前記表示基板24の構成を示すブロック図で
ある。この図において、50はこの2線式流量伝送器の
全体の制御を行うシングルチップマイクロコンピュータ
(以下、単にCPUという)であり、その内部には、制
御プログラムおよび後述する演算係数テーブル等を格納
するROM51、各種のデータを格納するデータエリア
およびワークエリアとして使用されるRAM52、第1
のレジスタ(主レジスタ)53、第2のレジスタ(副レ
ジスタ)54、タイマレジスタ群55、液晶表示部を駆
動するための表示ドライバ等が搭載されている。
【0037】ここで、前記主レジスタ53および副レジ
スタ54は、前記制御プログラムの制御により、後述す
るセンサ部60からカウント信号入力ポートiCNTを
介して入力される測定パルスを計数する。このとき、前
記主レジスタ53は、この2線式流量伝送器が設置され
る流路(配管)の口径に応じて設定されたサンプリング
タイムの期間、該入力パルスを計数し、副レジスタ54
は口径に関わらず一定の期間、入力パルスを計数するよ
うになされている。口径が大きい配管の場合には、後述
するセンサ部から入力されるパルス信号の周波数が小さ
くなり、口径が小さい配管の場合には、入力パルス信号
の周波数が高くなる。したがって、低い周波数のパルス
信号を精度良く計数するためには、計数する期間(サン
プリングタイム)を長くすることが必要となる。したが
って、本発明においては、口径に応じて、主レジスタ5
3のサンプリングタイムの値を設定するようにしてい
る。
【0038】60は、前記圧電素子13、この圧電素子
13からの電気信号を増幅する増幅器61およびこの増
幅器61の出力信号を波形整形してパルス信号を出力す
る波形整形回路62からなるセンサ部であり、このセン
サ部60の出力は、前記カウント信号入力ポートiCN
Tに入力される。なお、このセンサ部60の出力は、前
記コネクタ34にも印加されており、前記出力基板25
および第2のコネクタ43を介して調整検査装置等の外
部装置90にも出力されるようになされている。また、
このセンサ部60には出力ポートO2の出力により制御
される第2のアナログスイッチ回路72を介して電源V
ccが供給されるようになされている。
【0039】前記CPU50の入力ポートI1には前記
上ケース22の上面に配置されたモード選択キー27が
接続されている。また、入力ポートI2には前記単位選
択スイッチ39からの出力(3ビット)、入力ポートI
3には前記口径選択用ジャンパ線36および前記口径お
よび材質選択スイッチ38(機種選択スイッチ)の出力
(6ビット)、入力ポートI4には前記検査モードピン
37がそれぞれ接続されている。ここで、前記単位選択
スイッチ39および前記口径および材質選択スイッチ
(36、38)には第1のアナログスイッチ71を介し
て電源Vccが印加されるようになされており、該第1
のアナログスイッチ71は、出力ポートO1の出力によ
り導通制御されるようになされている。
【0040】また、73はウオッチドッグタイマ回路で
あり、CPU50の出力ポートO3からの信号が所定時
間入力されなかったときに、CPU50に割り込み信号
を入力する。この割り込み入力により、CPU50は後
述する第2順位のスタート処理を開始することとなる。
なお、このウォッチドッグタイマへの定時出力は、例え
ば25msec毎のタイマ割り込み処理ルーチンにより
実行されるようになされている。さらに、74はパワー
オンリセット回路であり、電源電圧Vccが印加された
ときに、これを検出して前記CPU50のリセット端子
にパルス信号を印加する。これにより、CPU50は後
述する第1順位のスタート処理を実行することとなる。
【0041】前記CPU50に内蔵されている表示駆動
回路の出力は出力ポートO4を介して前記液晶表示器2
6が接続されている。また、75はMOSトランジスタ
Tr1からなるディジタル信号出力回路であり、そのゲ
ートには前記CPU50の出力ポートO5が接続され、
ソースは電源負極、ドレインは前記コネクタ34に接続
されている。検査モード時には、前記出力基板25のコ
ネクタ43に外部機器90として調整検査装置が接続さ
れ、このディジタル信号出力回路75の出力が前記コネ
クタ34、42および43を介して、調整検査装置に入
力されることとなる。したがって、このディジタル信号
出力回路75を用いて、調整検査装置90に各種のデー
タを出力することができる。なお、以下において、MO
Sトランジスタをただ単にトランジスタと表記する。こ
のようにMOSトランジスタを使用した信号出力回路を
使用しているので、消費電流が非常に少なくすることが
可能となっている。
【0042】さて、CPU50の計測した流量データを
出力する出力ポートO6にはバッファ回路76を介し
て、前記コネクタ34が接続されている。前述したよう
に、このコネクタ34には、前記センサ部60からの周
波数出力(図中β)および前記ディジタル信号出力回路
75も接続されており、前記出力ポートO6の出力とと
もに、外部装置90(検査モード時における調整検査装
置)に接続されることとなる。なお、前記センサ部60
からの入力を高精度で計測しても、計測結果を外部装置
90に送出するに際し、従来のように8ビットディジタ
ルデータを用いた場合には分解能が大きく精度の確保が
できないため、本実施の形態においては流量データとし
て10ビットのデジタルデータを出力するようにしてい
る。
【0043】77はEEPROM(Electrically Erasa
ble Programmable ROM)であり、後述する補正データや
積算流量値データ等が格納される。このように、書き替
え可能な不揮発性のメモリを使用することにより、後述
する調整検査時に補正された一次式傾きデータなどを容
易に保持することが可能となる。また、78は第1電圧
検出器、79は第2電圧検出器である。前記第1電圧検
出器78の出力は前記CPU50の入力ポートI5に接
続されており、電源電圧Vccが第1の所定電圧V1よ
りも低くなったときにローレベルの信号を前記入力ポー
トI5に出力する。また、前記第2電圧検出器79は前
記電源電圧Vccが第2の所定電圧V2(V2<V1)
よりも低くなったことを検出したときに入力ポートI6
にローレベルの信号を出力する。すなわち、V1≦Vc
cのとき前記入力ポートI5およびI6の入力はいずれ
もハイレベルであり、V2≦Vcc<V1のときI5は
ローレベル、I6はハイレベルとなり、Vcc<V2と
なったとき、I5およびI6はいずれもローレベルとな
る。
【0044】図6は、前記出力基板25の回路構成を示
すブロック図である。この図において、42は前記表示
基板24に設けられたコネクタ34と基板間接続電線4
1を介して接続される第1のコネクタ、43は第2のコ
ネクタ、46は全波整流器、81はディジタルアナログ
変換部(D/A変換部)、82は電圧電流変換部(V/
I変換部)、83は4〜20mA伝送信号出力部、P
1、P2、F.G.は前述したハンダ付け用ラウンド4
4、84は直流安定化電源回路である。また、図示する
ように、外部装置90には、前記出力基板25に設けら
れたハンダ付け用ラウンドP1、P2、F.G.にそれ
ぞれ接続される接続用端子P1、P2、F.G.が設け
られており、該端子P1とP2の間には、負荷85およ
び電源86が直列に接続されている。ここで、前記電源
86、全波整流器46、4〜20mA伝送信号出力部8
3、全波整流器46、負荷85により、電流ループが構
成されており、周知の2線式線路が形成されている。
【0045】前述のように、前記表示基板24上のコネ
クタ34から計測データ(この実施の形態においては、
10ビットの流量データ)が、基板間接続電線41およ
びコネクタ42を介して、出力基板25上のD/A変換
部81に入力され、該D/A変換部81においてアナロ
グ電圧信号に変換されて電圧電流変換部(V/I変換
部)82に入力される。該V/I変換部82は、前記測
定データの下限値〜上限値が4〜20mAになるように
スケーリングして、入力されるアナログ電圧を対応する
電流に変換し、4〜20mA伝送信号出力部83に出力
する。4〜20mA伝送信号出力部83は、前記電流ル
ープに流れる電流が、前記V/I変換部82から出力さ
れる測定データに対応するアナログ電流となるように、
電流ループに流れる電流を制御する。このようにして、
前記計測値に対応する4〜20mAの電流が前記電流ル
ープに流れ、前記外部装置90あるいは電流ループの途
中に挿入された負荷の両端の電圧を測定することによ
り、当該計測値を検知することができる。
【0046】なお、上述のように流量データをD/A変
換部81でアナログ信号電圧に変換し、このアナログ電
圧からV/I変換部82により4〜20mA伝送信号を
得るようにするかわりに、周波数電圧変換部(F/V変
換部)を設け、前記センサ部60からの周波数信号(図
5におけるβ)を該F/V変換部に入力して、前記アナ
ログ信号電圧を得、このアナログ電圧をV/I変換部8
2に入力するようにしてもよい。
【0047】ここで、前記全波整流器46が電流ループ
中に設けられているために、前記出力基板25のP1お
よびP2を前記外部装置90に接続する際に、電流の極
性を考慮することが不要となり、実装が容易となる。ま
た、図示するように、電流ループの2本の電源線の線間
にはバリスタVが接続され、前記電流ループの2本の電
源線と接地(F.G.)との間には、各々に、バリスタ
VとコンデンサCが並列に接続されている。これらバリ
スタVにより、サージを吸収することができる。また、
正極側のコンデンサCにより高周波ノイズを吸収するこ
とができ、負極側のコンデンサCにより商用周波数(5
0/60Hz)による誘導ノイズを吸収することができ
る。したがって、信頼性の高い測定をすることが可能と
なっている。
【0048】また、前記電流ループの電源線は、前記直
流安定化電源回路84に接続されており、この直流安定
化電源回路84から前記電源電圧(+Vcc)が出力さ
れる。この電源電圧(+Vcc)は、表示基板24、出
力基板25の各回路に供給される。このように、2線式
線路を使用することにより、2本の電線で、計測装置へ
の電源の供給と計測データの伝送を行うことができる。
【0049】さて、このように構成された2線式流量伝
送器の動作について説明するが、その前に、前記ROM
51、前記RAM52および前記EEPROM77に格
納されるデータについて説明する。図7の(a)は、前
記ROM51およびRAM52のメモリマップの一例を
示す図である。この図に示すように、前記RAM52の
領域には、後述する補正係数を格納する領域、ワークエ
リア、積算総流量値データを格納する領域、積算バッチ
流量値を格納する領域などが設けられている。ここで、
積算総流量値データおよび積算バッチデータの格納領域
はそれぞれ表示桁数よりも多い桁数のデータを格納する
ことができるように設定されている。
【0050】また、ROM51の領域には、制御プログ
ラム、口径設定データテーブル、割込みベクトル等が格
納されている。ここで、口径設定データテーブルは、6
4種類の各機種毎に流量を算出するための係数データや
前記第1のレジスタのサンプリングタイムを格納したテ
ーブルであり、前記口径選択用ジャンパ線36および前
記口径および材質選択スイッチ38(機種選択スイッ
チ)からの6ビットの機種選択データにより選択され、
当該制御に用いられる。
【0051】図7の(b)は、前記口径設定テーブルの
構成を説明するための図である。この図に示すように、
口径設定テーブルは、それぞれ16種類の設定データを
1ページとする4ページの構成とされている。そして、
各設定データとしては、図示するように、当該設定デー
タの番号、口径コード、本体材質コード、サンプリング
タイム、流れはじめの周波数f0〜定格流量の110%
の瞬時流量値に対応する周波数f5までを、5つの区間
に区切る周波数データf0〜f5、周波数と流量との関
数を前記5つの区間に対応する折れ線で近似したときの
一次式傾きデータa1〜a5および切片データb1〜b
5が格納されている。なお、このデータa1〜a5およ
びb1〜b5は器差のばらつきの平均値であり、このデ
ータをそのまま用いて、流量を算出しても高精度の計測
結果は期待できない。そこで、本発明においては、後述
する検査工程において、1台ごとに補正した一次式傾き
データA1〜A5および一次式切片データB1〜B5
(以下、「補正係数」とよぶ)を求め、この値を用いて
流量を算出している。これにより、非常に精度の良い計
測を行うことが可能となっている。
【0052】また、前記口径設定テーブルの各ページの
先頭には、いずれも口径10A、材質L−PPSの機種
のデータが格納されており、また、各ページの最後には
入力周波数をそのまま表示することのできる設定データ
が格納されている。これにより、前記口径選択ジャンパ
線36の設定に関係なく、前記口径および材質選択スイ
ッチ38を0h(hは16進数をあらわす)あるいはF
hとすることにより、調整検査装置に同一の信号を送出
することができ、検査工程を標準化することができる。
【0053】前記サンプリングタイムは定格瞬時流量に
対応する周波数に応じて決定されており、例えば、前記
周波数が300Hz以上のとき(小口径のとき)は1
秒、前記周波数が150〜300Hzのとき(中口径の
とき)は2秒、前記周波数が150Hz未満のとき(大
口径のとき)は3秒とされている。
【0054】図7の(c)は、前記EEPROM77の
メモリマップの一例を示す図である。この図に示すよう
に、EEPROM77には、検査終了フラグ、前記一次
式傾きデータの補正係数A1〜A5、前記一次式切片デ
ータの補正係数B1〜B5、積算総流量データ、積算バ
ッチ流量値データが格納される。ここで、積算総流量デ
ータおよび積算バッチ流量値データの格納領域は、後述
するように、停電等による電源電圧の低下を検出したと
きに、それまでの積算値を退避するための領域である。
【0055】次に、この2線式流量伝送器の制御プログ
ラムについて詳細に説明する。この制御プログラムは、
図8および図9に示すメインルーチンと、前述したタイ
マからの割込みにより起動されるタイマ割込ルーチンと
により動作するようになされている。図8に示すよう
に、このメインルーチンには、第1順位のスタート(ス
タート1)と第2順位のスタート(スタート2)の2つ
のスタート位置がある。ここで、前記パワーオンリセッ
ト回路74からのリセット信号が入力されたときには前
記第1順位のスタートから動作が開始され、前記ウォッ
チドッグタイマ73からの割込入力があったときには前
記第2順位のスタートから動作が開始される。
【0056】さて、前記外部装置90と前記2線式流量
伝送器の出力基板25の電源線および接地線(P1、P
2、F.G.)とが接続され、電源の供給が開始される
と、前記パワーオンリセット回路74がこのことを検知
し、CPU50のリセット端子にパワーオンリセットパ
ルスが印加される。これにより、スタート1から処理が
開始され、まず、ステップS1の第1の初期化処理が実
行される。このパワーオンリセットに基づく第1の初期
化処理では、この2線式流量伝送器の所定の初期化処理
を実行するとともに前記RAM52の内容がすべてリセ
ットされる。次に、前記EEPROM77から前記検査
終了フラグ、積算総流量データおよび積算バッチ流量値
データを読み出して、前記RAM52の所定の領域に格
納する(ステップS2)。最初の状態、すなわち、外部
装置90として調整検査装置が接続された状態において
は、前記検査終了フラグおよび両積算データはいずれも
初期値0とされている。次に、前記出力ポートO5を介
して前記ディジタル信号出力回路75のトランジスタT
r1を3秒間だけオン状態にする(ステップS3)。こ
れにより、前記外部装置90(調整検査装置)に対し
て、この2線式流量伝送器の起動あるいは第1順位のス
タートを報知することができる。
【0057】一方、制御プログラムの暴走など何らかの
原因により所定期間内に前記出力ポートO3から前記ウ
ォッチドッグタイマ73へのリセット信号が出力されな
かった場合には、前記ウォッチドッグタイマ73から割
込信号が入力される。この時には、ステップS4の第2
の初期化処理が実行される。この第2の初期化処理にお
いては、この2線式流量伝送器の所定の初期化処理を実
行するが、前記第1の初期化処理とは異なり、前記RA
M52中に格納されている補正された係数データ、積算
総流量値データおよび積算バッチデータ等のクリアは行
なわれない。
【0058】前記ステップS3あるいはステップS4が
実行された後、ステップS5に進み、前記出力ポートO
1およびO2を介して、前記第1および第2のアナログ
スイッチ71および72をオン(導通)状態として、前
記単位選択スイッチ回路39、口径設定スイッチ回路
(36、38)、前記センサ部60への電源Vccの供
給が開始される。これにより、前記センサ部60からの
計測データの入力ならびに前記単位選択スイッチ39お
よび前記口径設定スイッチ(36、38)からの設定デ
ータの読込が可能となる。次に、ステップS6におい
て、前記各種のタイマ55の計時動作を開始させる。続
いて、ステップS7に進み、前記口径設定スイッチ(3
6、38)により設定されている材質および口径に関す
る情報(機種データ)が読み込まれる。
【0059】そして、ステップS8に進み、検査終了フ
ラグがセットされているか否かが判定される。この検査
終了フラグは後述する検査工程においてこの2線式流量
伝送器の検査および係数データの補正処理が行なわれた
ときにセットされるフラグであり、初期状態において
は、この検査終了フラグはセットされておらず、このス
テップS8の判定結果はNOとなる。このときには、ス
テップS9に進み、前記ステップS7において読み込ま
れた前記口径設定スイッチ(36、38)により設定さ
れている口径、材質、サンプリングタイム、周波数デー
タ、一次式傾きデータ、一次式切片データ等に関するデ
ータを前記ROM51から読み込み、前記RAM52中
の所定の領域に格納し、ステップS11に進む。一方、
すでに検査工程が実行されており検査終了フラグがセッ
トされているときには、前記ステップS8の判定結果が
YESとなり、ステップS10に進む。そして、このス
テップS10において、前記EEPROM77から前記
一次式傾きデータの補正係数A1〜A5および前記一次
式切片データの補正係数B1〜B5を読み出して前記R
AM52に格納し、ステップS11に進む。このよう
に、検査工程が実施されていない場合には、前記ROM
51に格納されている標準的な一次式傾きデータa1〜
a5および一次式切片データb1〜b5を前記RAM5
2に格納し、検査工程が実行された後は、前記EEPR
OM77に格納されている補正された一次式傾きデータ
A1〜A5および一次式切片データB1〜B5を前記R
AM52に格納するようになされている。
【0060】さて、ステップS11においては、前記単
位設定スイッチ39により設定されている表示単位情報
を読み込み、前記RAM52の所定の領域に格納する。
後述する計測表示処理において、この表示単位情報に基
づいて、計測データの表示が行なわれることとなる。次
に、ステップS12に進み、前記ステップS9において
前記RAM52に格納したサンプリングタイムをレジス
タτに格納する。このレジスタτ中に格納されているサ
ンプリングタイムを用いて、後述する計測処理が行われ
る。次に、ステップS13に進み、前記ステップS7に
おいて読み込んだ材質および口径情報ならびにこの制御
プログラムのバーション情報を所定期間前記表示部26
に表示する。このように本発明の2線式流量伝送器にお
いては動作開始時に当該制御プログラムのバージョンを
計測データの表示を行なう表示部26に表示させるよう
にしているため、メンテナンス等を行なうときに非常に
便利になっている。
【0061】図23は、このステップS13における表
示形態の一例を示す図である。図23の左側の図におい
て、26aで示す小さいサイズの4桁の表示部において
前記口径と材質とが表示されており、26bで示す大き
いサイズの4桁の表示部において、当該制御プログラム
のバージョンが表示されている。この例では、この制御
プログラムのバージョンvは3.8であることが示され
ている。また、前記口径および材質の表示は、例えば、
図23の右側に示す例のように表示される。ここで、口
径としては、ミリメートル(mm)単位の表示(数字の
後にAが付されている)とインチ単位の表示(数字の後
にBが付されている)とがある。そこで、これらの口径
を図23の右側に示すように4桁の表示部26aにおけ
る第1桁〜第3桁を用いて表示する。なお、図23中各
口径の左に記載されている小、中、大は、それぞれの口
径を大、中、小の3通りに分類したときに、各口径が属
する分類を示している。また、材質としては、例えばL
−PPS、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、PV
C(ポリ塩化ビニル)、PFA、SUS(ステンレス)
等があり、これらを、図23に示す形態で、前記4桁表
示部26aの第4桁目を用いて表示している。この例
は、口径が15A、材質がL−PPSであることを示し
ている。
【0062】さて、このように、口径、材質、プログラ
ムのバージョンの表示(S13)を行なった後、ステッ
プS14に進み、前記出力ポートO1の出力信号をロー
レベルとして、第1のアナログスイッチ71をオフ(非
導通)状態とする。これにより、消費電力の大きい前記
単位選択スイッチ39の回路および前記口径設定スイッ
チ(36、38)の回路における電力消費をなくすこと
ができる。これにより、停電時におけるバックアップ時
間を長くすることができる。
【0063】次にステップS15に進み、検査モードで
あるか否かが判定される。この判定は、前記入力ポート
I4から、前記検査モードピン37からの信号を入力
し、前記検査モードピン37が短絡されているか否かを
判定することにより行なわれる。前記検査モードピン3
7が短絡されて検査モードに設定されているときには、
ステップS16に進み、検査終了フラグがセットされて
いるか否かを判定する。そして、この判定の結果検査終
了フラグがセットされていないときには、後述するステ
ップS17の検査工程が実行され、その後、ステップS
18の電圧チェック処理に進む。一方、検査モードに設
定されていないとき、あるいは検査終了フラグがセット
されているときには、そのまま、ステップS18の電圧
チェック処理に進む。
【0064】このステップS18の電圧チェック処理の
詳細については後述するが、この処理は、前記電源電圧
Vccが所定の電圧以上であるか否かを判定し、警報を
報知したり、あるいは、ウエイト状態とする処理であ
る。電源電圧が正常の範囲内であり、この電圧チェック
処理S18が終了した後は、ステップS19の計測表示
処理が実行される。この計測表示処理S19の詳細につ
いても後述するが、ここで、前記センサ部60からの入
力信号に基づいて、瞬時流量の計測および出力ならびに
積算流量の積算が行なわれる。この計測表示処理S19
が行なわれたのち、前記モードキー27の操作がある否
かが判定され(ステップS20)、キー操作があれば、
ステップS21のキー入力処理が実行される。このキー
入力処理については後述する。
【0065】次に、ステップS22に進み、所定時間T
(例えば、30分)経過したか否かを判定し、所定時間
経過していなかったときには、前記ステップS15に戻
り、再び、前記ステップS15からの処理が繰り返し実
行される。また、所定時間経過していたときには、ステ
ップS23に進み当該所定時間Tを計時するタイマをリ
セットして時間Tの計時を開始し、続いて前記第1のア
ナログスイッチ71をオン状態として、前記単位選択ス
イッチ39の設定を読み込む(ステップS24、S2
5)。これにより、次回の表示からは、前記ステップS
25において読み込み設定された新たな単位で当該計測
データの表示が行なわれることとなる。次に、ステップ
S26に進み、前記第1のアナログスイッチ71をオフ
として、消費電力の低減を図る。そして、前記ステップ
S15に戻り、前記ステップS15〜S26を繰り返し
実行することとなる。
【0066】前記検査工程S17について、図10に示
す検査工程時の接続図および図11のフローチャートを
参照して説明する。前述のように、この2線式流量伝送
器の動作モードは、検査モードと計測モードの2つのモ
ードに大別される。ここで、検査モードは、前記検査モ
ードピン37が短絡されているときに設定されるモード
であり、図10に示すように前記外部装置90として調
整検査装置が接続された状態で前記演算係数の補正処理
が行なわれる。なお、前記図5および図6に示したよう
に、出力基板25がこの場合の外部装置である調整検査
装置90に接続されるのであるが、この検査モードには
前記4〜20mA伝送信号は関わっていないため、この
図10では記載を省略している。
【0067】図10において、配管100には基準とな
る高精度基準流量計101、本発明の2線式流量伝送器
の取り付け部1、ポンプ102、流量制御弁103が取
り付けられている。そして、前述のように前記ディジタ
ル信号出力回路75からのディジタル出力が前記調整検
査装置90に出力されており、また、前記10ビットの
演算出力および前記センサ部60の出力も前記コネクタ
43を介して前記調整検査装置90に入力されている。
さらに、前記調整検査装置90には前記高精度の基準流
量計101の出力も入力されている。そして、前記調整
検査装置90からは前記流量制御弁103に対する制御
信号が出力され、予め定められた検査ステップにしたが
って、所定の流量を前記配管100に流すように制御す
る。
【0068】このように接続された状態で前記検査工程
S17は実行される。図11のフローチャートにおい
て、まず、ステップS31において、予め定められてい
る手順で2線式流量伝送器各部の検査を実行する。そし
て、ステップS32に進み、前記トランジスタTr1を
所定の時間(例えば0.1秒間)だけオン状態とした後
オフ状態として、前記調整検査装置90に対し検査工程
の最初のステップが開始されたことを報知する。これを
受けて、前記調整検査装置90は、選択決定された機種
(型式)に対応する前記ROM51に格納されている6
つの周波数f0〜f5に対応する基準流量Q0〜Q5を
前記高精度基準流量計101で計測しながら、前記流量
制御弁103を制御して前記配管に流す。ここでは、ま
ず、前記配管100に第1の基準流量Q0が流れるよう
に前記流量制御弁103を制御する。当該流量計は、こ
のときの前記センサ部60からの入力信号を計数し記憶
する(ステップS33)。このときの計数値をF0とす
る。そして、該計数値F0とそのときの流量Q0を前記
表示部26に表示するとともに、該計数値を前記コネク
タ43(34)を介して前記調整検査装置90に出力す
る(ステップS34)。図22は、このときの表示の様
子を示す図であり、図示するように26aの第1桁目に
「9」を、第2桁目〜第4桁目に計数値「F0」を表示
させ、検査モードにおける表示であることを報知してい
る。
【0069】次に、ステップS35に進み、再び前記ト
ランジスタTr1を所定時間の間だけオン状態として、
前記調整検査装置90に対してステップの進行を報知す
る。これにより、前記調整検査装置90は、第2番目の
基準流量Q1を前記配管100に流すように制御する。
そして、前記制御部50は、そのときのセンサ部60か
らの入力を計数記憶し(S36)、その計数値F1と基
準流量Q1を表示するとともに、前記調整検査装置90
に出力する(S37)。そして、ステップS38に進
み、前記ステップS33において記憶した基準流量Q0
における計数値F0と前記ステップS36において記憶
した基準流量Q1における計数値F1とに基づいて、補
正された係数A1およびB1を算出する。この係数A
1、B1は、次の式(1)および式(2)に基づいて算
出される。 A1=(Q1−Q0)/(F1−F0) …(1)。 B1=(Q0×F1−Q1×F0)/(F1−F0) …(2)。 そして、その算出した(実測)係数A1およびB1を前
記RAM52の所定の領域に格納する。そして、ステッ
プS39に進み、前記トランジスタTr1を所定期間だ
けオン状態とすることにより、前記調整検査装置90に
対してこのステップの処理が終了したことを報知する。
【0070】以下、上述の場合と同様に、基準流量Q2
〜Q5を順次流し、そのときの計数値F2〜F5を用い
て、同様に、(補正)係数A2〜A5およびB2〜B5
を算出し、RAM52に格納する。そして、ステップS
41において表示部26に検査工程の終了を表示し、さ
らにステップS42において前記RAM52に格納した
各係数A1〜A5およびB1〜B5を前記EEPROM
77に格納し、ステップS43で前記検査終了フラグを
セットして、この検査工程を終了する。なお、前記ステ
ップS34、S37等において、調整検査装置90に出
力された計数データF0〜F5は、前記調整検査装置9
0において検査記録として保存される。
【0071】次に、図12を参照して前記電圧チェック
処理について説明する。前述のように、第1電圧検出器
78は電源電圧Vccが第1の所定電圧V1よりも低く
なったときにローレベルとなり、第2電圧検出器79は
Vccが第2の所定電圧V2よりも低くなったときにロ
ーレベルとなる。そこで、この電圧チェック処理におい
ては、まず、ステップS51において、前記第1電圧検
出器78の出力がローレベルであるか否かを判定する。
V1≦Vccであり、この判定結果がNOとなったとき
は、ステップS52において前記表示部26における
「BAT」表示26eを消灯して、この電圧チェック処
理を終了する。
【0072】さて、Vcc<V1となっており、前記S
51の判定結果がYESとなったときは、ステップS5
3に進み、前記「BAT」表示26eを点滅して使用者
に電圧の低下を報知する。そして、ステップS54に進
み、第2の所定電圧V2(V2<V1)と電源電圧Vc
cとを比較する第2電圧検出器79の出力がローレベル
であるか否かを判定する。この判定の結果がNOのと
き、すなわち、V2≦Vcc<V1のときは、この電圧
チェック処理を終了する。
【0073】一方、Vcc<V2であり、前記ステップ
S54の判定結果がYESのときは、ステップS55に
進み、前記「BAT」表示26eを点滅状態から連続点
灯状態にして、使用者に対し電源電圧の低下を報知す
る。そして、ステップS56において、前記RAM52
中に格納されている積算データ(積算総流量データおよ
び積算バッチ流量値データ)を前記EEPROM77に
格納し、その消失を防止する。次に、前記「BAT」表
示以外の表示をすべて消灯する(S57)とともに、前
記第2のアナログスイッチSW2をオフ状態として(S
58)、電力消費を防止する。そして、前記CPU50
をウエイト状態とする(S59)。
【0074】このウエイト状態にあるときに、電源電圧
の供給が再開され、電源電圧Vccが前記第1電圧検出
器78のハイレベル以上になると、ウエイト状態が解除
される(S60)。ウエイト状態が解除されると、ステ
ップS61に進み、前記第2のアナログスイッチSW2
をオン状態として前記センサ部60への電源電圧の供給
を再開する。そして、ステップS62に進み、前記ステ
ップS56においてEEPROM77に退避した積算デ
ータを読み出して、前記RAM52に格納する。次に、
ステップS63に進み、前記ステップS42においてE
EPROMに格納された補正係数A1〜A5、B1〜B
5を、前記ステップS10と同様の処理でRAM52に
再び記憶する。なお、ステップS60におけるWait
解除の処理による動作の復帰か、パワーオンリセットに
よるスタート1からの動作の復帰かは、停電時間の長さ
によることは言うまでもない。次に、前記ステップS5
2に戻って、前記「BAT」表示を消灯して、この電圧
チェック処理を終了する。
【0075】次に、前記計測表示処理について説明す
る。この計測表示処理は、1秒タイマ割込処理と共同し
て実行されるため、まず、該1秒タイマ割込処理につい
て図13のフローチャートを参照して説明する。前述の
ように前記CPU50には複数のタイマ55が内蔵され
ている。この1秒タイマもそのなかのひとつであり、1
秒を計測すると1秒タイマ割込を発生し、これにより、
図13に示す1秒タイマ割込処理が起動される。この処
理が起動されると、まず、ステップS71において前記
1秒タイマの再スタートを実行する。これにより1秒タ
イマ割込を正確なタイミングで発生させることが可能と
なる。次に、ステップS72に進み、1秒タイマ割り込
みの回数を計数するレジスタjを+1する。なお、この
レジスタjは、前記初期設定において0とされている。
そして、ステップS73において、このレジスタjの計
数値が前記レジスタτに格納されているサンプリングタ
イムと等しいか否かを判定する。この判定の結果がNO
の時は、ステップS77に進む。一方、この判定の結果
がYESとなったとき、すなわち、前記主レジスタ53
の計数時間が当該サンプリングタイムに達したときは、
ステップS74に進み、主レジスタ53の計数データを
前記RAM52中のfレジスタに格納し、再び0から前
記主レジスタ53の計測を開始させる。そして、ステッ
プS75において前記主レジスタフラグ75をセット
し、ステップS76において前記jレジスタを0にリセ
ットして、ステップS77に進む。
【0076】ステップS77では、前記副レジスタ54
の計数内容を前記RAM52中のf’レジスタに格納し
て、副レジスタ54の計数を0から開始させる。そし
て、ステップS78に進み、副レジスタフラグをセット
して、この1秒タイマ割込処理を終了する。このよう
に、当該サンプリングタイムに達したときに、前記主レ
ジスタ54の計数内容はfレジスタに格納され、主レジ
スタフラグがセットされる。また、1秒タイマ割り込み
ごとに、前記副レジスタ54の計数内容がf’レジスタ
に格納され、前記副レジスタフラグはセットされる。こ
の主レジスタフラグがセットされることにより後述する
主レジスタ計測処理が実行され、副レジスタフラグがセ
ットされることにより、後述する副レジスタ計測処理が
実行されることとなる。
【0077】次に、前記計測表示処理(S19)につい
て、図14のフローチャートを参照して説明する。この
計測処理が開始されると、まず、ステップS81におい
て、前記主レジスタフラグがセットされているか否かを
判定する。当該機種のサンプリングタイムに達しておら
ず、主レジスタフラグがセットされていないときは、次
に、ステップS83に進み、副レジスタフラグがセット
されているか否かを判定する。また、主レジスタフラグ
がセットされているときは、ステップS82において、
主レジスタ計測処理を実行してから、ステップS83に
進む。詳細については後述するが、この主レジスタ計測
処理S82において、前記主レジスタ53の計測データ
(前記fレジスタのデータ)に基づいて瞬時流量値Q、
積算総流量値Qtおよび積算バッチ流量値Qbが算出さ
れる。なお、このとき、前述した補正係数A1〜A5、
B1〜B5が用いられる。
【0078】ステップS83において、前記副レジスタ
フラグがセットされているか否かが判定される。ここ
で、前記副レジスタフラグがセットされていないとき
は、ステップS85に進む。また、S83の判定結果が
YESのときは、ステップS84に進み、副レジスタ計
測処理が実行される。この詳細については後述するが、
このステップS84においては、前記f’レジスタに格
納されている前記副レジスタ54の計数内容に基づいて
表示瞬時値Q’が算出される。そして、ステップS85
に進む。
【0079】ステップS85においては、現在設定され
ている計測のモード、すなわち、(1)瞬時流量計モー
ドであるか、(2)積算流量計モードであるか、あるい
は、(3)積算バッチ流量計モードであるかかが判定さ
れる。そして、(1)瞬時流量計モードであるときには
前記副レジスタ計測処理S84において算出された瞬時
流量値Q’が前記表示部26において表示される(S8
6)。また、(2)積算流量計モードであるときは前記
主レジスタ計測処理S82において算出された積算総流
量値Qtが表示され(S87)、(3)積算バッチ流量
計モードであるときは積算バッチ流量値Qbが表示され
る(S88)。
【0080】前記主レジスタ計測処理について、図15
を参照して説明する。この処理においては、まず、前記
RAM52中に格納されている前記主レジスタによる計
数データfと当該機種のサンプリングタイムデータτと
の比f/τの値が、流れがあると判定される周波数(流
れ有り周波数)以上であるか否かが判定される(S9
1)。この判定の結果がNOのときは、瞬時値Qを0と
して(S92)、ステップS96に進み、前記主レジス
タフラグをリセットしてこの主レジスタ計測処理を終了
する。一方、前記S91の判定結果がYESのときは、
ステップS93に進み、前記RAM中に格納されている
補正された一次式傾きデータAiおよび一次式切片デー
タBiを用いて、次の式(3)に基づいて、瞬時流量値
Qを算出し、レジスタに格納する。 Q=Ai×f/τ+Bi …(3)。
【0081】次に、ステップS94に進み、積算総流量
値Qtを更新する。すなわち、次の式(4)を実行す
る。 Qt←Qt+Q×(τ/60) …(4)。 そして、ステップS95に進み、積算バッチ流量値Qb
を更新する。 Qb←Qb+Q×(τ/60) …(5)。 そして、ステップS96において前記主レジスタフラグ
をリセットし、この主レジスタ計測処理を終了する。な
お、この演算は同一の単位、例えば[L/min]で実
行し、表示部26に表示をするときに、設定されている
単位系に変換して表示するようになされている。
【0082】次に、前記副レジスタ計測処理S84につ
いて、図16のフローチャートを参照して説明する。ま
ず、ステップS101において、f’レジスタに格納さ
れている副レジスタの計数値は流れ有り周波数以上であ
るか否かが判定される。この結果がNOのときは、ステ
ップS102に進み、表示瞬時値Q’を0とし、ステッ
プS103において前記表示部26のバーセグメント2
6fを消灯する。そして、ステップS104に進み、前
記10ビットの計数出力として0(オフ)を出力して、
ステップS117に進み、副レジスタフラグをリセット
してこの副レジスタ計測処理を終了する。なお、この1
0ビットの計数出力は、前述のように出力基板25に供
給され、前記2線式線路を介して受信計器などの外部装
置90に伝送される。また、ここでは、ローリミット警
報出力点を流れ有り(始め)点としたが、記憶手段に任
意の値を設定できることは言うまでもない。
【0083】一方、前記ステップS101の判定結果が
YESのときは、ステップS105に進み、表示瞬時値
Q’を算出する。この演算は次の式(6)により行なわ
れる。 Q’=Ai×f’+Bi …(6)。 次に、ステップS106に進み、前記ステップS105
において算出した表示瞬時値Q’が当該定格流量値の1
10%以上であるか否かが判定される。算出した表示瞬
時値Q’が定格の110%以上であり、ステップS10
6の判定結果がYESのときは、ステップS107に進
み、バーセグメント26fを全部同時に点滅させる。こ
れにより、定格以上の流量であることを報知することが
できる。そして、ステップS108に進み、前記10ビ
ットの計数出力としてフル出力である1023をラッチ
出力し、次に、前記ステップS117において、副レジ
スタフラグ117をリセットして、この副レジスタ計測
処理を終了する。なお、ここではハイリミット警報出力
点を流れの上限点としたが、記憶手段に任意の値を設定
できることは言うまでもない。
【0084】また、前記ステップS106における判定
結果がNOのとき、すなわち、算出された表示瞬時流量
値が下限値と上限値との中間の値であるときは、ステッ
プS109に進み、前記バーセグメント26fを左から
右に順次点滅させる。そしてステップS110において
流量値出力処理を行った後、ステップS117で副レジ
スタフラグをリセットして、この副レジスタ計測処理を
終了する。
【0085】前記ステップS110の流量値出力処理に
ついて、図17を参照して詳細に説明する。前述のよう
に、主レジスタ53は、管の口径に応じたサンプリング
タイムにより計数処理を行っており、副レジスタ54は
管の口径に関わらず一定のサンプリングタイムで計数処
理を行っている。そして、この副レジスタ54による計
数値を前記2線式線路を介して外部装置90に伝送して
いる。したがって、前述のように、管の口径に応じて前
記副レジスタ54による計測値が正確でない場合が生じ
る。そこで、本発明においては、このような不都合をな
くし、前記2線式線路を介して高精度の測定値を外部装
置90に伝送するようにしている。
【0086】例をあげてさらに詳細に説明する。今、前
記センサ部60から33.7Hzのパルス信号が入力さ
れているものとする。このとき、小口径の管であり、主
レジスタ53および副レジスタ54ともに1秒のサンプ
リングタイムであるときは、主レジスタ53および副レ
ジスタ54の計数値は、ともに33(Hz)となる。ま
た、中口径の管であり、主レジスタ53のサンプリング
タイムが2秒、副レジスタ54のサンプリングタイムが
1秒であるときには、主レジスタの計数値は67(H
z)、副レジスタ54の計数値は、2秒で33×2=6
6(Hz)となる。さらに、大口径の管であり、主レジ
スタ53のサンプリングタイムが3秒、副レジスタ54
のサンプリングタイムが1秒であるときは、主レジスタ
53の計数値は101(Hz)、副レジスタ54の出力
を3秒間計数した値は33×3=99(Hz)となる。
このように、前記副レジスタ54の出力を積算する前記
外部装置90においては、管の口径に応じて不正確な測
定値となってしまう。
【0087】そこで、本発明においては、前記ステップ
S111(図17)において、サンプリングタイムを判
定する。そして、サンプリングタイムが1秒であるとき
には、ステップS112に進み、前記副レジスタ54の
値(f’)を用いて算出した瞬時値Q’を10ビットの
ラッチ回路である出力ポートO6に出力する。すなわ
ち、前述のように、サンプリングタイムが1秒のときに
は、主レジスタ53および副レジスタ54の測定値に誤
差が生じていないため、このステップS112のように
処理を行っている。
【0088】また、サンプリングタイムが2秒のとき
は、ステップS113に進み、現在の時刻が2秒の倍数
の時刻であるか否かを判定する。そして、現在の時刻が
2秒の倍数ではないとき、すなわち、サンプリングタイ
ムτの前半の1秒であるときには、ステップS112に
進み、副レジスタ54の値をそのまま用いて演算した瞬
時値Q’を前記10ビットの出力ポートO6に出力す
る。また、現在の時刻が2秒の倍数の時刻であるときに
は、ステップS114に進み、その時点の主レジスタ5
3の計数値から副レジスタ54の第1秒目の計数値を減
算することにより得られた計数値(f’’)を用いて、
瞬時値(Q’’)を算出し、この値Q’’を前記10ビ
ットの出力ポートO6に出力する。すなわち、前述した
例においては、2秒間のサンプリングタイムのうちの始
めの1秒には前記副レジスタ54の計数値(33)に基
づく瞬時値Q’を出力し、後半の1秒には、主レジスタ
53の計数値(67)−副レジスタ54の第1秒目の計
数値(33)=34を計数値であるとして算出した瞬時
値Q’’を出力する。これにより、伝送される瞬時値を
正確なものとすることができる。
【0089】さらに、前記サンプリングタイムが3秒で
あるときには、ステップS115に進み、現在の時間が
3秒の倍数の時間であるか否かを判定する。そして、こ
の判定の結果がNOのとき、すなわち、前記3秒のサン
プリングタイムのうちの第1秒目および第2秒目に対応
するときは、前記ステップS112に進み、前記副レジ
スタ54の計数値を用いて算出した瞬時値Q’を前記1
0ビットの出力ポートO6に出力する。また、前記ステ
ップS115の判定結果がYESのとき、すなわち、前
記3秒のサンプリングタイムの第3秒目であるときは、
ステップS116に進み、前記主レジスタ53の計数値
−{前記副レジスタ54の(第1秒目の計数値)+(第
2秒目の計数値)}により算出した値を計数値であると
して、算出した瞬時値Q’’’を前記10ビットの出力
ポートO6に出力する。すなわち、前述の例において
は、3秒のサンプリングタイムのうちの第1秒目と第2
秒目には、前記副レジスタ54の計数値(33)により
算出された瞬時値Q’を前記外部装置90に伝送し、第
3秒目には、主レジスタの計数値(101)−{副レジ
スタの(第1秒目の計数値(33))+(第2秒目の計
数値(33))}=35を計数値であるとして算出した
瞬時値Q’’’を前記外部装置90に送出する。したが
って、3秒間のサンプリングタイムにおける計数値の合
計は前記主レジスタ54の計数値と同一の値となり、外
部装置90においても、高精度の測定が可能となる。
【0090】このように、本発明においては、一定のサ
ンプリングタイムとされている副レジスタ54の計数値
に対して、前記主レジスタ53の計数値と同一の値とな
るように補正処理を行っているために、高精度の測定結
果を外部の受信計器等に伝送することが可能となる。
【0091】次に、前記キー入力処理S21について、
図18のフローチャートを参照して説明する。この処理
は、前記ステップS20(図9)においてモード選択キ
ー27が押圧されたことを検出したときに実行される処
理であり、前記3つの計測モード、すなわち、(1)瞬
時流量計モード、(2)積算流量計モードおよび(3)
積算バッチ流量計モードを前記モード選択キー27が操
作される毎に順次切り替える処理である。また、このモ
ード選択キーを押圧している時間の長さに応じて、積算
バッチデータあるいは積算総流量値データをクリアする
こともできるようになされている。
【0092】まず、ステップS121において、現在の
モードに使用されている単位を点滅表示して操作者に現
在のモードを報知する。すなわち、現在選択されている
モードが(1)瞬時流量計モードであるときは、前記表
示部26における単位表示部26cあるいは26dを点
滅表示する。また、(2)積算流量計モードであるとき
は、前記26cのうちの「m3」の部分のみ、あるいは、
前記26dのうちの「L」の部分のみを点滅表示する。
さらに、(3)積算バッチ流量計モードであるときも、
前記(2)の場合と同様の部分を点滅表示する。ただ
し、この場合は、前記サイズの小さい4桁表示部の第1
桁目に「b」が表示されているため、前記(2)の場合
と区別することができる。
【0093】次に、ステップS122に進み、前記モー
ド選択キー27が第1の所定時間T1に達する前にオフ
とされたか否かを判定する。この判定の結果がYESの
とき、すなわち、T1よりも短い時間の押圧であったと
きは、ステップS123に進み、前記S121と同様
に、現在のモードに使用されている単位を点滅表示して
操作者に現在のモードを報知する。そして、ステップS
124に進み、前記モード選択キー27がオフとされた
後、第2の所定時間T2が経過したか否かが判定され
る。ここで、T2<T1とされている。この判定の結果
がYESのときは、このキー入力処理を終了する。
【0094】また、モード選択キー27がオフとされて
からT2時間経過してないときは、ステップS125に
進み、モード選択キー27が再度オンとされたか否かを
判定する。そして、この判定の結果がNOのときはこの
キー入力処理を終了する。また、モード選択キー27が
再度オンとされたときは、ステップS126に進み、現
在のモードを一つ進める。すなわち、現在が(1)瞬時
流量計モードであるときには、モードを(2)積算流量
計モードに変更し、現在が(2)積算流量計モードであ
るときは(3)積算バッチ流量計モードに変更し、現在
が(3)積算バッチ流量計モードであるときは(1)瞬
時流量計モードに変更する。そして、ステップS127
に進み、変更された新しいモードに対応する単位を前述
の場合と同様に点滅表示するとともに、新しいモードの
データを表示する。そして、前記ステップS122に戻
る。このように、前記モード選択キー27を第1の所定
時間T1以下の長さで、繰り返し押圧操作することによ
り、計測モードをサイクリックに変更することができ
る。
【0095】一方、前記モード選択キー27を前記第1
の所定時間T1以上の長い時間押圧したときには、前記
ステップS122の判定結果がNOとなり、ステップS
128において、現在のモードが(3)の積算バッチ流
量計モードであるか否かが判定される。現在のモードが
積算バッチ流量計モードであるときは、ステップS12
9に進み、前述した積算バッチデータQbをクリアした
のち、ステップS130において、前記EEPROM7
7に格納されている積算バッチデータQb’をクリアす
る。そして、ステップS131に進む。また、前記S1
28の判定結果がNOのときは、そのままステップS1
31に進む。このように、積算バッチ流量計モードにお
いて、前記モード選択キー27をT1時間以上押圧した
ときは、前記RAM52および前記EEPROM77中
に格納されている積算バッチ流量データをクリアして、
再び、流量の積算を行うことができる。
【0096】ステップS131においては、前記モード
選択キー27が第3の所定時間T3未満でオフとされた
か否かが判定される。ここで、第3の所定時間T3は、
T2<T1<T3という関係を満たす時間である。この
判定の結果がNOであるとき、すなわち、前記モード選
択キー27が押圧されている時間がT3以上であるとき
は、ステップS132に進み、現在のモードが(2)積
算流量計モードであるか否かが判定される。この判定の
結果がYESのときは、ステップS133で前記RAM
52中に格納されている積算総流量データQtをクリア
し、ステップS134で前記EEPROM77に格納さ
れている積算総流量データQt’をクリアして、前記ス
テップS123に戻る。また、前記ステップS131の
判定結果がYESのとき、および、前記ステップS13
2の判定結果がNOのときは、前記ステップS123に
戻る。このように、積算流量計モードにおいて、前記モ
ード選択キー27を第3の所定時間T3以上押圧しつづ
けた場合には、前記RAM52およびEEPROM77
中に格納されている積算総流量データQtおよびQt’
をクリアして、再び、流量データの積算を実行させるこ
とができる。
【0097】このように、本発明においては、前記単一
のモード選択キー27の押圧回数および押圧時間長に基
づいて、計測モードの切り替え、積算バッチ流量データ
Qb、Qb’および積算総流量データQt、Qt’のク
リアを実行することができる。したがって、多数の操作
キーを設ける必要をなくし、機器の小型化を図ることが
できる。また、前述のフローチャートから明らかなよう
に、前記RAM52中に格納されている積算データの更
新は常時行われているが、前記EEPROM77中のデ
ータの更新は、起動時、停電時および前記キー操作時に
限られている。これにより、読み出し/書き込みの回数
に制限のあるEEPROM77の耐久性を向上させるこ
とができる。
【0098】さて、前記図1に示した外観図は、小口径
の管路に本発明の2線式流量伝送器を適用した場合の外
観を示していたが、前述のように、本発明の2線式流量
伝送器は、配管に合わせたサイズとされた計量部本体1
と多種類の配管に共通に使用することができる計測表示
部2とから構成されている。図24は、中口径(20
A、25Aなど)の配管に適用された本発明の2線式流
量伝送器の外観を示す図である。この図に示すように、
中口径の配管に接続される場合には、前記計量部本体1
は当該配管に合致したサイズのものとされ、計測表示部
2は前記図1に記載したものと同一のものとされてい
る。
【0099】なお、上述した実施の形態においては、前
記流れ有り周波数f0および定格の110%の流量に対
応する周波数f5として、前記ROM中の口径設定デー
タテーブル中に格納されているデータを用いていたが、
このデータを前記RAM52あるいはEEPROM77
などの非固定記憶手段に記憶することにより、前記ロー
リミットおよびハイリミットに対応する流量値を任意に
設定することができるようになる。図25は、この場合
の実施の形態を示す図であり、前記リミットデータを表
示させておき、その値を低下させるDOWNキー92、
上昇させるUPキー93、および、入力キー91を用い
ることにより、前記ローリミットおよびハイリミットを
変更することができるようになる。なお、96aおよび
96bは状態表示用LEDである。また、この図25に
示すように、表示部95の表示桁数は3桁であるため、
積算流量値の表示のときは単位表示用LEDとして、m
3表示LED94aおよびL表示LED94bとを備え
ている。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
1のレジスタの計測周期を周波数に応じて設定している
ため、周波数が低い場合であっても十分な分解能が得ら
れ、高精度の計測を行うことができる。また、検査工程
において1台ごとに補正係数を算出し、この補正係数を
用いて計測を行っているので、高精度の計測を行うこと
ができる。さらに、書き替え可能な不揮発性記憶手段に
前記補正係数を格納するとともに、電源電圧低下時に
は、積算データをこの不揮発性記憶手段に退避するよう
にしているため、停電時などにおいても、それまでの積
算データを失うことがない。さらにまた、電気二重層コ
ンデンサを使用してバックアップしているので、数10
秒程度の停電があっても、データの消失を防止すること
ができる。さらにまた、伝送部に、ダイオードブリッジ
回路からなる全波整流回路を備えているため、無極性の
4〜20mA伝送信号とすることができ、伝送部の破損
を防止することができるとともに、工事の工数の短縮を
図ることができる。
【0101】さらにまた、例えば10ビットの測定デー
タを検査モード時に外部に直接出力すること、および、
計測モード時に10ビットの測定データをアナログ信号
に変換して2線式伝送することができるため、高分解能
の測定を行うことができる。さらにまた、第1の所定周
期が第2の所定周期よりも長い場合において、第2の測
定データの誤差を補正するようにしているため、受信器
側においても高精度の処理が可能となる。さらにまた、
ケース内面に導電体層を設けているので、確実な静電遮
蔽ができ、ノイズの影響をなくすことができる。さらに
また、2線式線路の2本の電源線の線間にバリスタを設
け、各電源線と接地線との間にバリスタとコンデンサの
並列回路を設けているため、サージを吸収することがで
き、また、高周波ノイズおよび誘導ノイズを吸収するこ
とができ、信頼性の高い計測が可能となる。
【0102】さらにまた、積算値をクリアすることなし
に積算値の単位の変更、積算値の表示桁の変更、瞬時値
の単位の変更ができるので、短期日数での積算表示のオ
ーバーフローを防止することができるとともに、使用途
中でも積算データをクリアすることなく単位の変更がで
き、使い勝手がよい計測量伝送器を提供することができ
る。さらにまた、高精度の流量の算出が可能となる。さ
らにまた、記憶手段のいずれのページにおいても、その
先頭位置に格納されているデータと最終位置に格納され
ているデータは統一されたものとされているために、調
整検査工程の標準化、簡素化が可能となり、ひいてはコ
ストダウンが可能となる。さらにまた、操作間違いのな
い流量伝送器を提供することができる。さらにまた、ノ
イズなどによる誤作動時にも積算データを失うことがな
い。さらにまた、センサ部に圧電バイモルフ素子を使用
した場合には、可動部が無いので、維持管理が容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である2線式流量伝送
器の一実施例を示す構造図であり、(a)は上面図、
(b)は断面図、(c)は一部破断側面囲である。
【図2】 図1に示した2線式流量伝送器の第1のプリ
ント基板(表示基板)の構成例を示す図である。
【図3】 図1に示した2線式流量伝送器の第2のプリ
ント基板(出力基板)の構成例を示す図である。
【図4】 表示基板と出力基板の接続の様子を示す図で
ある。
【図5】 表示基板の回路構成例を示すブロック図であ
る。
【図6】 出力基板の回路構成例を示すブロック図であ
る。
【図7】 メモリマップおよび口径設定データテーブル
を説明するための図である。
【図8】 メインルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図9】 メインルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図10】 検査モード時における接続を説明するため
の図である。
【図11】 検査工程を説明するためのフローチャート
である。
【図12】 電圧チェック処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図13】 1秒タイマ割込みルーチンのフローチャー
トである。
【図14】 計測表示処理のフローチャートである。
【図15】 主レジスタ計測処理のフローチャートであ
る。
【図16】 副レジスタ計測処理のフローチャートであ
る。
【図17】 流量値出力処理のフローチャートである。
【図18】 キー入力処理のフローチャートである。
【図19】 積算流量計モード時の表示形態を示す図で
ある。
【図20】 積算バッチ流量計時の表示形態を示す図で
ある。
【図21】 電圧低下検出時の表示形態を示す図であ
る。
【図22】 検査モード時の表示形態を示す図である。
【図23】 材質、口径およびバージョンの表示形態を
示す図である。
【図24】 中口径(20A、25Aなど)の配管に適
用された本発明の2線式流量伝送器の外観を示す図であ
る。
【図25】 本発明の他の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1 計量部本体 2 計測表示部 3 回転軸 13 圧電素子 24 第1のプリント基板(表示基板) 25 第2のプリント基板(出力基板) 26 液晶表示部 27 モード選択キー 34、42、43 コネクタ 39 単位選択スイッチ 36、38 口径設定スイッチ 37 検査モードピン 40 電気2重層コンデンサ 44 ハンダ付け用ラウンド 46 全波整流器 47 コンデンサ 48 バリスタ 50 制御部(1チップマイクロンピュータ) 51 ROM 52 RAM 53 主レジスタ 54 副レジスタ 55 タイマ 60 センサ部 71、72 アナログスイッチ 73 ウォッチドッグタイマ 74 パワーオンリセット回路 75 ディジタル信号出力回路 76 バッファ回路 77 EEPROM 78、79 電圧検出器 81 10ビットD/A変換部 82 V/I変換部 83 4〜20mA伝送信号出力部 84 直流安定化電源 90 外部装置

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物理量の大きさに対応する周波
    数を有する測定信号を用いて当該物理量を測定し、該測
    定した物理量を表示するとともに2線式伝送方式により
    他の装置に伝送するようになされた2線式計測量伝送器
    であって、 被測定物理量の大きさに対応する周波数を有する測定信
    号を出力するセンサ部と、 当該2線式計測量伝送器が設置される条件に応じて設定
    される第1の所定周期の間、前記測定信号を計数する第
    1のレジスタと、 当該2線式計測量伝送器が設置される条件にかかわらず
    一定の長さとされた第2の所定周期の間、前記測定信号
    を計数する第2のレジスタと、 制御部と、 表示部と、 4〜20mAの2線式伝送を行う伝送部とを有し、 前記制御部は、前記第1のレジスタの計数値に基づいて
    第1の測定データを算出して当該物理量の積算に使用
    し、前記第2のレジスタの計数値に基づいて第2の測定
    データを算出し、該第2の測定データを当該物理量の瞬
    時測定値として前記表示部に表示するとともに、前記伝
    送部を介して他の装置に伝送するようになされているこ
    とを特徴とする2線式計測量伝送器。
  2. 【請求項2】 検査モード時に、同じ測定系統に設置
    された高精度基準物理量計の検出物理量に対応する前記
    第1のレジスタの計数値から前記第1および第2の測定
    データの算出に使用する補正係数を算出するようになさ
    れており、 前記補正係数を格納する書き替え可能な不揮発性の記憶
    手段を有することを特徴とする前記請求項1記載の2線
    式計測量伝送器。
  3. 【請求項3】 電源電圧の低下を検出したときに、積
    算データを前記書き替え可能な不揮発性の記憶手段に退
    避する手段を有することを特徴とする前記請求項2記載
    の2線式計測量伝送器。
  4. 【請求項4】 バックアップ用コンデンサを備え、該
    バックアップ用コンデンサは電気二重層コンデンサとさ
    れていることを特徴とする前記請求項1記載の2線式計
    測量伝送器。
  5. 【請求項5】 前記伝送部は、ダイオードブリッジ回
    路からなる全波整流回路を備え、伝送信号が無極性の4
    〜20mA伝送信号となるようになされていることを特
    徴とする前記請求項1記載の2線式計測量伝送器。
  6. 【請求項6】 前記制御部 により前記第2の所定周
    期毎に算出される前記第2の測定データを外部に直接出
    力するディジタル出力手段を有し、 検査モード時に、前記ディジタル出力手段を介して前記
    第2の測定データを調整検査装置に出力するようになさ
    れていることを特徴とする前記請求項1記載の2線式計
    測量伝送器。
  7. 【請求項7】 前記伝送部は、前記制御部により前記
    第2の所定周期毎に算出される前記第2の測定データを
    アナログ信号に変換するディジタルアナログ変換部と、
    該ディジタルアナログ変換部の出力に基づいて4〜20
    mAの伝送信号を出力する伝送信号出力部とを有するこ
    とを特徴とする前記請求項1記載の2線式計測量伝送
    器。
  8. 【請求項8】 前記第1の所定周期が前記第2の所定
    周期よりも長く設定されている場合に、前記制御部は前
    記伝送部を介して、前記第1のレジスタの計数値に基づ
    いて補正された計数値を用いて算出した計測データを所
    定のタイミングで送出することにより、前記第2の測定
    データに含まれている誤差を補正するようになされてい
    ることを特徴とする前記請求項1記載の2線式計測量伝
    送器。
  9. 【請求項9】 内面に導電性シールド材が塗布されて
    いる樹脂製ケースと、ネジを用いて前記樹脂製ケースに
    取り付けられるプリント基板とを有し、 前記プリント基板には、前記センサ部における電子回路
    部分、前記表示部、前記第1、第2のレジスタおよび制
    御部、ならびに、前記伝送部が搭載されており、 前記プリント基板の前記ネジに当接する部分には金属部
    が設けられており、前記プリント基板の電源負極と前記
    樹脂製ケース内面とが同電位とされていることを特徴と
    する前記請求項1記載の2線式計測量伝送器。
  10. 【請求項10】 前記伝送部は、2本の電源線と1本
    の接地線とにより前記他の装置に接続されるようになさ
    れており、 前記2本の電源線の線間にはバリスタが接続され、 前記各電源線と接地線との間には、それぞれ、バリスタ
    とコンデンサが並列に接続されていることを特徴とする
    前記請求項1記載の2線式計測量伝送器。
  11. 【請求項11】 流量に対応した周波数のパルス信号
    を出力するセンサ部と、該センサ部から出力されるパル
    ス信号を計数する第1および第2のレジスタと、前記第
    1および第2のレジスタの計数値に基づいて流量値を算
    出する制御部と、計測した流量値を表示する表示部と、
    4〜20mAの2線式伝送を行う伝送部とを有し、 前記第1のレジスタは、当該流路の口径に応じて設定さ
    れる第1の所定周期の間、前記パルス信号を計数するよ
    うになされ、 前記第2のレジスタは、一定の長さとされた第2の所定
    周期の間、前記パルス信号を計数するようになされ、 前記制御部は、前記第1のレジスタの計数値に基づいて
    第1の流量データを算出して流量の積算に使用し、前記
    第2のレジスタの計数値に基づいて第2の流量データを
    算出し、該第2の流量データを瞬時流量として前記表示
    部に表示するとともに、前記伝送部を介して他の装置に
    伝送するようになされていることを特徴とする2線式流
    量伝送器。
  12. 【請求項12】 検査モード時に、同じ測定系統に設
    置された高精度基準流量計の流量に対応する前記第1の
    レジスタの計数値から前記第1および第2の流量データ
    の算出に使用する補正係数を算出するようになされてお
    り、 前記補正係数を格納する書き替え可能な不揮発性の記憶
    手段を有することを特徴とする前記請求項11記載の2
    線式流量伝送器。
  13. 【請求項13】 電源電圧の低下を検出したときに、
    積算データを前記書き替え可能な不揮発性の記憶手段に
    退避する手段を有することを特徴とする前記請求項12
    記載の2線式流量伝送器。
  14. 【請求項14】 バックアップ用コンデンサを備え、
    該バックアップ用コンデンサは電気二重層コンデンサと
    されていることを特徴とする前記請求項11記載の2線
    式流量伝送器。
  15. 【請求項15】 前記伝送部は、ダイオードブリッジ
    回路からなる全波整流回路を備え、伝送信号が無極性の
    4〜20mA伝送信号となるようになされていることを
    特徴とする前記請求項11記載の2線式流量伝送器。
  16. 【請求項16】 前記制御部により前記第2の所定周
    期毎に算出される前記第2の流量データを外部に直接出
    力するディジタル出力手段を有し、 検査モード時に、前記ディジタル出力手段を介して前記
    第2の流量データを調整検査装置に出力するようになさ
    れていることを特徴とする前記請求項11記載の2線式
    流量伝送器。
  17. 【請求項17】 前記伝送部は、前記制御部により前
    記第2の所定周期毎に算出される前記第2の流量データ
    をアナログ信号に変換するディジタルアナログ変換部
    と、該ディジタルアナログ変換部の出力に基づいて4〜
    20mAの伝送信号を出力する伝送信号出力部とを有す
    ることを特徴とする前記請求項11記載の2線式流量伝
    送器。
  18. 【請求項18】 前記第1の所定周期が前記第2の所
    定周期よりも長く設定されている場合に、前記制御部は
    前記伝送部を介して、前記第1のレジスタの計数値に基
    づいて補正された計数値を用いて算出した流量データを
    所定のタイミングで送出することにより、前記第2の流
    量データに含まれている誤差を補正するようになされて
    いることを特徴とする前記請求項11記載の2線式流量
    伝送器。
  19. 【請求項19】 測定値の表示単位を設定する単位設
    定部と、所定時間毎に該単位設定部に給電する給電制御
    手段とを有し、該所定時間毎に前記単位設定手段の設定
    を読み込み、新しい表示単位を用いて前記表示部に当該
    流量値を表示するようになされていることを特徴とする
    前記請求項11記載の2線式流量伝送器。
  20. 【請求項20】 当該流路の口径を選択する口径選択
    手段と、各流路に対応した前記第1の所定周期情報およ
    び前記第1および第2の流量データの算出のための係数
    を格納した不揮発性記憶手段とを有し、 前記係数は、前記周波数と所定の単位による流量値との
    関数を5つの周波数領域に分割した折れ線近似における
    各周波数領域の一次式の傾きと切片とから構成されてい
    ることを特徴とする前記請求項11記載の2線式流量伝
    送器。
  21. 【請求項21】 前記不揮発性記憶手段は複数のペー
    ジを有するテーブル構成とされており、いずれのページ
    においても、その先頭位置に格納されているデータは同
    一の口径および材質に対応するデータとされており、そ
    の最終位置に格納されているデータは入力信号の周波数
    をそのまま表示するためのデータとされていることを特
    徴とする前記請求項20記載の2線式流量伝送器。
  22. 【請求項22】 瞬時流量計モード、積算流量計モー
    ドおよび積算バッチ流量計モードを有し、前記表示部に
    おいて、モード切替時に当該モードに対応する表示単位
    を点滅し、また、積算バッチ流量計モードのときにその
    旨を表示することを特徴とする前記請求項11記載の2
    線式流量伝送器。
  23. 【請求項23】 前記制御部の動作を監視するための
    ウォッチドッグタイマを有し、該ウォッチドッグタイマ
    出力によるリセット時には、積算流量値、積算バッチ流
    量値を保持したまま、制御部の復帰を試みることを特徴
    とする前記請求項11記載の2線式流量伝送器。
  24. 【請求項24】 前記センサ部により発生される流量
    に対応したパルス信号は、流路内の流量検出部に配置さ
    れた渦発生体が発生するカルマン渦により、下流に配置
    された圧電バイモルフ素子に交番的に誘起される電荷を
    電荷増幅器により増幅し、波形整形回路により波形整形
    したパルス信号であることを特徴とする前記請求項11
    記載の2線式流量伝送器。
  25. 【請求項25】 被測定物理量の大きさに対応する周
    波数を有する測定信号を用いて当該物理量を測定し、測
    定した物理量を表示するとともに2線式伝送方式により
    他の装置に伝送するようになされた2線式計測量伝送器
    の制御方法であって、 当該2線式計測量伝送器が設置される条件に応じて設定
    される第1の所定周期の間、第1のレジスタを用いて前
    記測定信号を計数するステップ、 当該2線式計測量伝送器が設置される条件にかかわらず
    一定の長さとされた第2の所定周期の間、第2のレジス
    タを用いて前記測定信号を計数するステップ、 前記第1のレジスタの計数値に基づいて第1の測定デー
    タを算出して積算するステップ、 前記第2のカウンタの計数値に基づいて第2の測定デー
    タを算出するステップ、 該第2の測定データを当該物理量の瞬時測定値として表
    示するステップ、 前記第2の測定データを他の装置に2線式線路を介して
    伝送する伝送ステップを有することを特徴とする2線式
    計測量伝送器の制御方法。
  26. 【請求項26】 同じ測定系統に設置された高精度基
    準物理量計の検出物理量に対応する前記第1のレジスタ
    の計数値から前記第1および第2の測定データの算出に
    使用する補正係数を算出し、該補正計数を不揮発性の記
    憶手段に格納する検査ステップを有することを特徴とす
    る前記請求項25記載の2線式計測量伝送器の制御方
    法。
  27. 【請求項27】 前記伝送ステップは、前記第1の所
    定周期が前記第2の所定周期よりも長く設定されている
    ときに前記第1のレジスタの計数値に基づいて補正され
    た計数値を用いて算出した計測データを所定のタイミン
    グで送出することにより、前記第2の測定データに含ま
    れている誤差を補正するようになされていることを特徴
    とする前記請求項25記載の2線式計測量伝送器の制御
    方法。
  28. 【請求項28】 コンピュータに、センサ部から入力
    される被測定物理量の大きさに対応する周波数を有する
    パルス信号を用いて当該物理量を算出し、表示するとと
    もに他の装置に伝送させるための制御プログラムを記録
    した記録媒体であって、 前記制御プログラムは、 前記センサ部が設置される条件に応じて設定される第1
    の所定周期の間、第1のレジスタを用いて前記パルス信
    号を計数させ、 前記センサ部が設置される条件にかかわらず一定の長さ
    とされた第2の所定周期の間、第2のレジスタを用いて
    前記パルス信号を計数させ、 前記第1のレジスタの計数値に基づいて算出された第1
    の測定データを積算し、 前記第2のレジスタの計数値に基づいて算出された第2
    の測定データを当該物理量の瞬時測定値として表示さ
    せ、 前記第2の測定データを他の装置に伝送させるように制
    御することを特徴とする制御プログラムを記録した記録
    媒体。
  29. 【請求項29】 前記制御プログラムは、検査モード
    時に、同じ測定系統に設置された高精度基準物理量計の
    検出物理量と前記第1のレジスタの計数値から補正係数
    を算出し、該補正係数を記憶させるように制御すること
    を特徴とする前記請求項28記載の制御プログラムを記
    録した記録媒体。
  30. 【請求項30】 前記制御プログラムは、前記第1の
    所定周期が前記第2の所定周期よりも長く設定されてい
    るとき、前記第1のレジスタの計数値に基づいて補正さ
    れた計数値を用いて算出した計測データを所定のタイミ
    ングで前記他の装置に送出させることにより、前記第2
    の測定データに含まれている誤差を補正するようになさ
    れていることを特徴とする前記請求項28記載の制御プ
    ログラムを記録した記録媒体。
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