JP4658706B2 - 使用済みゴムクローラのリサイクル処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、使用済みのゴムクローラを資源として有効利用するための再利用方法に関し、特に使用済みゴムクローラを乾留処理することにより、使用済みゴムクローラより金属製の芯金を取り出し再利用すると共に、ゴム組成物より発生する分解乾留ガスをゴム組成物の加工助剤であるプロセスオイルや燃料として回収し、残渣物を微粉砕処理しゴム組成物の補強剤として再利用することに関する。
近年、パワーショベルやバックホーなどの建設機械や、作業機械等の無限走行装置に、ゴム製の無限軌道履帯(ゴムクローラ)が多く使用されている。
図3は、ゴム弾性体等により形成された無端状帯体形状のクローラ本体内に芯金や引張補強材が埋設された一体式のゴムクローラの一般的な構造を示す一部断面斜視図である。図3に示す通り、ゴムクローラCは、ゴム弾性体で形成された無端状帯体Hと、該帯体内に埋設される芯金Mと引張補強材Sにより構成されている。
そして、ゴムクローラ本体である無端状帯体H内には、複数本の引張補強材Sをクローラの周方向に沿ってゴムクローラの幅方向に引き揃えて並べ列状に配列埋設した引張補強層が形成されている。
また、ゴムクローラ本体内の引張補強層内周側には芯金Mが一定間隔置きに埋設され、クローラが走行装置から外れるのを防止するための芯金Mのガイド突起Kがクローラ内周側へ突出形成されている。
通常ゴムクローラは、使用によりラグや接地側ゴム質の摩耗等が原因で、いずれは使用できなくなる。この使用限界を超えたゴムクローラは、新しいゴムクローラと交換されることとなる。
近年ゴムクローラが多く用いられるようになったため、使用済みのゴムクローラが多量に排出されることとなり、この廃棄処分が問題となっている。
現在、使用済みゴムクローラの一部は、摩滅したゴム部分を再形成した再生ゴムクローラとして再利用しているものもある。しかし、その大部分は、細かく切断し埋め立て処分されるか、もしくは焼却した後に残渣を埋め立て処分されているか、あるいは放置されている状況となっている。
埋め立て処理は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」によると、最大径おおむね15cm以下に切断するものとされている。ところで、ゴムクローラ廃棄物を切断するには芯金がない箇所のスチールコードを切断するのであるが、スチールコードは本来切断し難いものである上に、ゴム質で被覆されているため更に切断し難いものとなっているのであり、このため上記寸法に切断することはかなり厄介で費用のかかる作業となっているのである。
一方焼却処分は、ゴム質を燃焼するため多量のばいじんが発生すること、燃焼炉の炉壁の損傷が甚だしいこと等の他、ゴムクローラ廃棄物中の大部分が鉄材であって焼却後に多量の残渣を生じるため、焼却及び埋め立ての両方にかなりの費用を要する。この際芯金は高温でばい焼されるため、くず鉄としての価値しかない。
使用済みゴムクローラは、使用前のゴムクローラに於けるゴム質の30%〜40%が滅失しているのが一般的である。そして、使用済みゴムクローラに於けるゴム質と、芯金、そしてスチールコードとの重量比は、1例を挙げると、略32対64対4の割合である。
ところで、芯金は、通常高い安全率で設計され、且つ、焼き入れ及び焼き戻し等の熱処理により高い強度及び耐摩耗性を有している。これにより、芯金と走行装置の駆動輪(スプロケット)や転輪と当接する部分は少し摩滅するのみで、殆ど損傷がなく、再利用が充分可能な状態で使用済みゴムクローラ中に残存している。
この使用済みゴムクローラの重量比で大部分(1例では64%)を占める芯金は、ゴムクローラが使用不能となっていても、元々高い安全率で設計されているため充分使用可能な状態であり、これを有効に利用することが望まれる。
本出願人は、使用済みゴムクローラに埋設されている芯金を再利用するため、不完全燃焼が可能な焼却炉の中で使用済みゴムクローラを加熱し、且つ、比較的低温で不完全燃焼させてゴム質を分解した後、残渣中の芯金を回収して再利用する発明を提案している。(特許文献1参照)
特開平05−111680号
本出願人の特許文献1に提案した先の発明により、使用済みゴムクローラより芯金を取り出し再利用することは可能となった。しかし、特許文献1に提案した発明では、発生した不完全燃焼ガスを燃焼管にて完全燃焼させ、完全燃焼されたガスを排出する構造を採用しているため、ゴム独特の悪臭が炉外に排出され、環境問題となっている。
また、不完全燃焼を行うため、使用済みのゴムクローラより大量のガスが短時間に発生する。この発生ガスは、ゴムクローラに用いられているゴム質の種類により異なるが、通常ゴムクローラ容量の5倍程度のガスが短時間のうちに発生する。このため、焼却炉の焼却容量よりかなり少ない容量の使用済みゴムクローラしか1度に処理することが出来ず、採算性に問題があった。
更には、環境汚染の防止や、消防法などの各種規制があり、発生したガスをそのまま排出する事は問題があり、これを除去するための装置(集塵装置や脱硫装置等)を付加する必要があり、このため経済的に採算性を悪くしコスト面で再処理が難しくなる問題がある。
本発明の特徴は、乾留室と該乾留室へ熱を伝える燃焼室とを備えた乾留炉を構成し、前記乾留炉の乾留室内へ使用済みゴムクローラを収容し、液体燃料をメインバーナーにより燃焼させて前記燃焼室の温度を設定温度にして前記乾留室を加熱することにより使用済みゴムクローラから乾留ガスを発生させ、発生した乾留ガスを凝縮器により引火点が21℃未満の油まで回収してタンクに貯蔵し、回収した前記タンク内の油を前記液体燃料と混合して或いは単体で前記メインバーナーの燃焼に使用し、前記凝縮器により回収されなかった乾留ガスをそのまま前記燃焼室に設けられたサブバーナーの燃料として使用し、使用済みゴムクローラ内に埋設されている芯金を前記乾留室から回収することを特徴とする。
また、乾留ガスを液化した油のうち21℃以上の油を燃焼室に戻さずに再利用に付すために回収してもよい。
更に、前記乾留炉にて使用済みゴムクローラを乾留した後、乾留室内の残留物に均等に水スプレイを掛けることにより、乾留終了後の冷却時間を短縮することが可能となる。
そして、前期乾留を過熱水蒸気気流中にて行うことにより、処理費用の低減となる。
本発明は、乾留炉にて、使用済みゴムクローラを乾留し、使用済みゴムクローラ内に埋設されている芯金を回収すると共に、発生した乾留ガスを凝縮器にて油として回収し、回収芯金を再びゴムクローラに再利用すれば、高価な芯金を使用する必要がなくなることにより、使用済みゴムクローラのリサイクル処理が経済的に成り立つものとなった。
また、回収した芯金を再利用する事に加え、使用済みゴムクローラから発生する乾留ガスより油を回収することにより、更にリサイクル処理の採算性を改善することとなった。
更に、使用済みゴムクローラを乾留した際に発生する乾留ガスを凝縮器にて回収し、発生する乾留ガスを凝縮器により取り除くことにより、1回の処理量を大幅に向上することとなり、比較的小型で処理能力の高い乾留炉とすることができ、採算性が向上するものとなった。
また本発明は、発生した乾留ガスを第1凝縮器にて油を回収し、続いて第1凝縮器で回収されなかった乾留ガスから第2凝縮器にて油を回収することにより、第1凝縮器にて回収された回収油をゴム製品を製造するために用いられるゴム組成物の配合剤(プロセスオイル)として利用することにより、高価なプロセスオイルを購入する費用を低減できるものとなり、結果的にリサイクル処理の採算性を向上するものとなった。
更に本発明は、発生した乾留ガスを凝縮器にて油を回収し、回収された回収油を乾留炉の燃料として利用すれば、回収油を取り出すことなく閉塞された状況で乾留炉の燃料として燃焼室で燃焼されるため、消防法の適用を受けず処理設備を簡易なものとすることができ、リサイクル処理の採算性を改善するものとなった。
なお、乾留炉にて使用済みゴムクローラを乾留した後、乾留室内の残留物に均等に水スプレイを掛けることにより、乾留終了後の冷却時間を大幅に短縮することが可能となる。これにより、処理サイクルの大幅な短縮となり、採算性が高くなる。
また、前期乾留処理を過熱水蒸気気流中にて行うことにより、処理サイクルが更に短縮でき処理費用の低減となり、リサイクル処理の採算性が高くなる。
本発明の使用済みのゴムクローラのリサイクル処理方法は、使用済みのゴムクローラを乾留炉にて、使用済みゴムクローラを乾留処理し、使用済みゴムクローラ内に埋設されている芯金を回収すると共に、発生した乾留ガスを凝縮器にて油として回収することを特徴としている。
ゴムクローラに埋設されている芯金は、通常高い安全率で設計され、且つ、焼き入れ及び焼き戻し等の熱処理が施されているために高い強度及び耐摩耗性を有している。このため、使用済みのゴムクローラに埋設されている使用済みとなった芯金は、スプロケットや転輪と当接する部分が少し摩滅するのみで殆ど損傷がなく、再利用が充分可能な状態で使用済みゴムクローラ内に残存している。また、ゴムクローラの芯金は、ゴムクローラの構成材料の中でかなり高価なものであり、通常はゴムクローラの材料原価の約50%を占めている。
本リサイクル処理方法により、使用済みゴムクローラより使用済みの芯金を回収し、回収した使用済み芯金を再びゴムクローラに再利用すれば、高価な芯金を使用する必要がなくなることにより、経済的なメリットがある。
しかし、ゴムクローラは、タイヤなどに比べれば、流通量が少なく、全国の各地に拠点処理設備を設置する程の量のゴムクローラが利用されているわけではない。また、ゴムクローラはタイヤに比べればかなりの大きさと重量がある。このため、使用済みゴムクローラを回収するためには、運賃などの多大な費用がかかる。更に、処理設備の減価償却費用や、人件費などのコストを考慮すると、使用済みゴムクローラのリサイクル処理における採算性の問題は重要である。
そこで、本リサイクル処理方法は、使用済みゴムクローラより回収した芯金を再利用する事に加え、使用済みゴムクローラから発生する乾留ガスより油を回収すること、残渣物をゴム組成物の補強剤として再利用することにより、採算性を更に向上させることとした。
また、従来の不完全燃焼による処理方法では、使用済みのゴムクローラより大量のガスが短時間に発生するため、1度に処理できる使用済みゴムクローラの処理量に制約があったが、発生する乾留ガスを凝縮器により取り除くことで、1度に処理できる使用済みのゴムクローラを量を大幅に増やすことが可能となり、採算性が向上するものとなった。
使用済みゴムクローラより発生した乾留ガスを凝縮器にて油として回収する回収方法としては、下記2つの方法を用いることができる。
第1の方法は、発生した乾留ガスを凝縮器にて回収する方法がある。この際、凝縮器にて回収しきれなかった乾留ガスは、乾留炉の燃焼室のバーナーで燃焼させのが好ましい。凝縮器にて回収された回収油は、使用済みゴムクローラを乾留するための乾留炉の燃料として利用できる他、その他の燃料油として利用することができる。
この第1の油回収方法を用いれば、回収油を取り出すことなく、閉塞された状況で乾留炉の燃料として燃焼室で燃焼されるため、消防法の適用を受けることがなく、処理設備を簡易なものとすることができ、処理設備の建設費を抑えることが可能となり、設備の減価償却費用の低減につながる。また、乾留炉の燃料として回収油を用いるので、乾留のための購入燃料を減らすことが出来るため、この点においても、リサイクル処理費用の採算性を改善することができるものとなった。
第2の方法は、発生した乾留ガスを、乾留ガスを第1凝縮器にて油を回収し、続いて第1凝縮器で回収されなかった乾留ガスを第2凝縮器にて油を回収する方法である。この第2方法においても、第1及び第2凝縮器にて回収しきれなかった乾留ガスは、乾留炉の燃焼室のバーナーにて燃焼させるのが好ましい。
第1凝縮器にて回収された回収油は、ゴムクローラなどのゴム製品を製造するために用いられるゴム組成物の配合剤としてのプロセスオイルとして利用することが出来るため、高価なプロセスオイルを購入する費用を低減できるものとなる。また、第2凝縮器にて回収された回収油は、使用済みゴムクローラを乾留するための乾留炉の燃料である灯油等に混合し燃料として利用することができる。
なお、乾留炉にて使用済みゴムクローラを乾留した後、乾留室内の残留物に均等に水スプレイを掛けることにより冷却するのが望ましい。これにより、従来の放冷による冷却時間に比べ大幅な時間短縮が可能となる。これにより、処理サイクル時間の大幅な短縮となり、採算性を高くすることができる。
また、前期乾留処理を過熱水蒸気気流中にて行うことにより、従来の窒素気流中での乾留処理に比べ処理費用が低減されると伴に、熱伝導率の向上による乾留時間の短縮により、リサイクル処理の採算性を高くすることができる。
なお、この発明によるリサイクル処理方法の対象であるゴムクローラは、ゴムにより形成されている無端状帯体形状のゴムクローラ本体内に複数の芯金と引張補強材としてスチールコードが埋設されている所謂一体式のゴムクローラだけではなく、ゴムクローラの基本骨格を一対のトラックリンクを無端状に連結した連結トラックリンクや、ブロック体と棒体等により形成される骨格部へ、有端状のゴムパッド内に履板を埋設した履体パッドを取り付けた構成の履帯パッド式のゴムクローラ(連結リンク式ゴムクローラ等)や、脱着式パッドなどの広義のゴムクローラもリサイクル処理することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施例の使用済みゴムクローラのリサイクル処理装置を示すフローチャート図である。
使用済みゴムクローラのリサイクル処理装置は、主に乾留炉1と凝縮器2により構成されている。
そして乾留炉1は、使用済みのゴムクローラ3が収容される乾留室1aと、該乾留室1aの下部に設けられた燃焼室1bとを備えている。
燃焼室1bは、外部から空気と、燃料として灯油やLPG(液化石油ガス)等が燃料タンク4aから供給されるようになっており、さらに後述の乾留ガスも導入されるようになっている。この燃焼室1bにおいて燃焼をメインバーナー5aにより行うことで、乾留室1aを外部から加熱して乾留室1a内のゴムクローラ3から乾留ガスを発生させるようになっている。
本実施例の処理装置には、乾留室1aで発生した乾留ガスが導入される第1凝縮器2aと第2凝縮器2bが設けられている。そして各凝縮器には回収油を貯蔵するタンク4b、4cがそれぞれ設けられている。
乾留炉1から第1凝縮器2a、次に第2凝縮器2bを経由した乾留ガスの残ガスは、再び乾留炉1の燃焼室1bへ導かれ、燃焼室1bのバーナーにより燃焼させるようになっている。
このように構成された本実施例における使用済みゴムクローラのリサイクル処理装置を用いリサイクル処理する手順としては、まず、乾留室1aに使用済みのゴムクローラ3を入れ、燃焼室1bのメインバーナー5aにて燃焼を行う。この際、燃焼室1bの燃焼温度の設定は、使用済みゴムクローラが400℃〜600℃、好ましくは500℃前後の温度で乾留されるように設定する。通常燃焼室の燃焼温度は800℃〜950℃程度に設定されるが、乾留炉の規模や特徴の違いにより適宜設定される。
次に、燃焼熱によって乾留室1aが加熱され、使用済みゴムクローラ3が酸素不存在下(窒素ガスや過熱水蒸気気流中)で乾留されて乾留ガスが発生する。発生した乾留ガスはパイプを介して第1凝縮器2aに導入され、第1凝縮器2aにおいて、乾留ガスより第2石油類に相当する引火点が21℃以上の油が回収される。本実施例の第1凝縮器2aにより回収された回収油は、回収油全体のうち95%程度であった。第1凝縮器2aより排出された乾留ガスは、次に第2凝縮器2bに導入され、第2凝縮器2bにおいて、乾留ガスより第1石油類に相当する引火点が21℃未満の油が回収される。なお本実施例の第2凝縮器により回収された回収油は、回収油全体のうち5%程度であった。この際、第1凝縮器内に配置されている冷却管へは、通常水温が30℃から50℃の温水を流し、第2凝縮器内には同様に水温5℃から15℃の冷却水が流れるように設定されるが、乾留炉と凝縮器の規模や特徴の違いにより適宜設定されるものである。
そして、第2凝縮器2bより排出された乾留ガスは、再び乾留炉1の燃焼室1bに導かれ、サブバーナー5bにて燃焼させる。
なお、第1凝縮器にて回収されなかった乾留ガスをそのまま燃焼室1bのサブバーナー5bにより燃焼する方法としてもよいが、本実施例では、第1凝縮器で未回収となった乾留ガス量が多く、そのままサブバーナー5bにて燃焼させると燃焼室温度が上がりすぎ、燃焼室温度の設定温度を維持できなくなるため、第2凝縮器2bにより回収油として回収し、回収油をメインバーナー5a用の燃料として再利用することにした。
最後に、乾留室内の残留物に均等に水スプレイ(本実施例の装置では、200cc/分〜2000cc/分が好ましいものであったが、乾留炉の規模や特徴の違いにより適宜設定される。)を掛けることにより冷却する。これにより、従来の放冷による冷却時間(通常15時間から20時間)に比べ、本実施例の装置では約2時間で冷却が終了し、大幅な時間短縮が可能となる。これにより、処理サイクル時間の大幅な短縮となり、採算性を高くすることができる。
本実施例のリサイクル処理装置を用いたリサイクル処理方法における、使用済みゴムクローラ3の乾留時間としては、およそ6〜9時間程度必要である。乾留が完了した使用済みゴムクローラの芯金は乾留室1a内に残り、ゴム分は回収油として凝縮器に設けられているタンクより取り出すことができる。
なお、発生した乾留ガスは最終的に燃焼室1bに戻され燃焼室にて、高温で燃焼が行われるため、ゴムクローラ3からのダイオキシンの発生も防止することができる。
本実施例により得られた回収芯金は、ゴムクローラの製造用として利用することができ、第1凝縮器により回収された回収油は、ゴムクローラなどのゴム製品製造のためのゴム組成物へプロセスオイルとして配合して利用できる。また第2凝縮器により回収された回収油は、本処理装置の燃料として利用できる。
さらに、乾留室1aに残っている残灰は、カーボンブラックのような充填材としてゴム組成物に配合利用することも可能である。
図2は本発明の第2実施例の使用済みゴムクローラのリサイクル処理装置を示すフローチャート図である。
第2実施例は、第1実施例の水温5℃から15℃の冷却水が流れる減縮管が配置されている第2凝縮器のみにより、乾留室より発生した乾留ガスを第1石油類に相当する引火点が21℃未満の油として回収する構造となっている。そして回収した回収油は、燃料室の燃料として単体或いは灯油等と混合して燃料として利用する。
第2実施例では、回収油を処理装置より取り出すことがなく、装置内で閉塞してそのまま燃焼される構造となっているので、消防法の適用を受けなくてもよく、処理装置を比較的簡易な構造とすることが可能となり、採算性の面で有利となる。
使用済みゴムクローラのリサイクル処理装置を示すフローチャート図である。(第1実施例) 使用済みゴムクローラのリサイクル処理装置を示すフローチャート図である。(第2実施例) 一般的な一体式のゴムクローラ構造を説明するための一部断面斜視図である。
符号の説明
1 乾留炉
1a 乾留室
1b 燃焼室
2 凝縮器
2a 第1凝縮器
2b 第2凝縮器
3 ゴムクローラ
4 タンク
4a 燃料タンク
4b 第1凝縮器回収油用タンク
4b 第2凝縮器回収油用タンク
5a メインバーナー
5b サブバーナー

Claims (2)

  1. 乾留室と該乾留室へ熱を伝える燃焼室とを備えた乾留炉を構成し、前記乾留炉の乾留室内へ使用済みゴムクローラを収容し、液体燃料をメインバーナーにより燃焼させて前記燃焼室の温度を設定温度にして前記乾留室を加熱することにより使用済みゴムクローラから乾留ガスを発生させ、発生した乾留ガスを凝縮器により引火点が21℃未満の油まで回収してタンクに貯蔵し、回収した前記タンク内の油を前記液体燃料と混合して或いは単体で前記メインバーナーの燃焼に使用し、前記凝縮器により回収されなかった乾留ガスをそのまま前記燃焼室に設けられたサブバーナーの燃料として使用し、使用済みゴムクローラ内に埋設されている芯金を前記乾留室から回収することを特徴とする使用済みゴムクローラの処理方法。
  2. 前記凝縮器として21℃以上の油を回収する第1凝縮器と21℃未満の油を回収する第2凝縮器を設け、第1凝縮器にて回収されなかった乾留ガスを、引き続き第2凝縮器に導入して油を回収し、第2凝縮器により回収された油を前記タンクに貯留して前記メインバーナーの燃料として使用することを特徴とする請求項1記載の使用済みゴムクローラの処理方法。
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