JP2824481B2 - 有機化合物を含む廃棄物の処理装置及び処理方法 - Google Patents
有機化合物を含む廃棄物の処理装置及び処理方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、各種の有機化合物を含む廃棄物のダイオキ
シン(以下DXNという)の発生しない処理装置を目的と
する。ここで、有機化合物を含む廃棄物とは、自動車あ
るいは家庭電気製品のシュレッダーダスト、都市ゴミ、
古タイヤ、その他各種廃プラスチック、廃油(機械
油)、農薬、医療廃棄物等の有機化合物を含む廃棄物を
いう。
シン(以下DXNという)の発生しない処理装置を目的と
する。ここで、有機化合物を含む廃棄物とは、自動車あ
るいは家庭電気製品のシュレッダーダスト、都市ゴミ、
古タイヤ、その他各種廃プラスチック、廃油(機械
油)、農薬、医療廃棄物等の有機化合物を含む廃棄物を
いう。
背景の技術 今日、代表的有機化合物として樹脂類が大量に生産さ
れているが、使用後は一般廃棄物或いは産業廃棄物とな
り、有効利用されたものは少なく、埋め立て用材料或い
は焼却材として処分されている。上記埋め立て材は再利
用可能な資源を単に埋め立て用材料として使用してお
り、資源の有効利用という観点から望ましくない。また
焼却材として使用することは、樹脂類を熱源として使用
するものの、樹脂類の燃焼の際に生じるDXNが発生して
おり、国民の健康上大きな問題を投げかけている。
れているが、使用後は一般廃棄物或いは産業廃棄物とな
り、有効利用されたものは少なく、埋め立て用材料或い
は焼却材として処分されている。上記埋め立て材は再利
用可能な資源を単に埋め立て用材料として使用してお
り、資源の有効利用という観点から望ましくない。また
焼却材として使用することは、樹脂類を熱源として使用
するものの、樹脂類の燃焼の際に生じるDXNが発生して
おり、国民の健康上大きな問題を投げかけている。
有機化合物を含む廃棄物のうち自動車や家庭電気製品
のシュレッダーダストはプラスチック類を多く含み、燃
焼に際して有害なガスが発生するため埋め立て処分が主
な処理方法となっている。しかし、これらについても処
分場の確保が年々厳しくなっており、焼却処分による廃
棄物の減量や、さらには焼却灰の有効利用も望まれてい
る。また、よく知られている通り、現在都市ゴミが大量
に発生しており、処分場の確保が極めて困難な状況にあ
る。
のシュレッダーダストはプラスチック類を多く含み、燃
焼に際して有害なガスが発生するため埋め立て処分が主
な処理方法となっている。しかし、これらについても処
分場の確保が年々厳しくなっており、焼却処分による廃
棄物の減量や、さらには焼却灰の有効利用も望まれてい
る。また、よく知られている通り、現在都市ゴミが大量
に発生しており、処分場の確保が極めて困難な状況にあ
る。
これらの廃棄物の焼却にさいして、DXNが発生する
が、このDXNは、有機物と塩素が酸素の存在の下に数百
度の高温で燃焼するとき発生する発ガン性の有害物質で
ある。都市ゴミ、古タイヤ、廃油、農薬、医療廃棄物等
の焼却でDXNが出ることは、これらの廃棄物に多くの有
機化合物が含まれているためである。
が、このDXNは、有機物と塩素が酸素の存在の下に数百
度の高温で燃焼するとき発生する発ガン性の有害物質で
ある。都市ゴミ、古タイヤ、廃油、農薬、医療廃棄物等
の焼却でDXNが出ることは、これらの廃棄物に多くの有
機化合物が含まれているためである。
日本においては、都市ゴミ焼却炉の新設炉についてだ
け、排ガス1Nm3当たりDXNをTEQで0.5ng以下に抑えるガ
イドラインが与えられている。しかし、これに関して法
的な拘束力はない。1990年の時点において日本において
1841箇所の焼却炉が稼働している。従って、わが国にお
いても将来樹脂類を焼却炉において燃焼することについ
て大きな制約が課されるものと予想されている。
け、排ガス1Nm3当たりDXNをTEQで0.5ng以下に抑えるガ
イドラインが与えられている。しかし、これに関して法
的な拘束力はない。1990年の時点において日本において
1841箇所の焼却炉が稼働している。従って、わが国にお
いても将来樹脂類を焼却炉において燃焼することについ
て大きな制約が課されるものと予想されている。
ここでDXNとは、ポリ塩化ジベンゾパラオキシン(PCD
D)の略称で、塩素の置換数、位置の差により75種もの
同族体や異性体がある。また、これとともに環境を汚染
しているものとしてポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)が
あり、135種の同族体や異性体がある。
D)の略称で、塩素の置換数、位置の差により75種もの
同族体や異性体がある。また、これとともに環境を汚染
しているものとしてポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)が
あり、135種の同族体や異性体がある。
このPCDDとPCDFを合わせてダイオキシン類と呼んでい
る。一般にDXNの中で最も毒性が強いのが2、3、7、
8−塩素パラジオキシン(2、3、7、8−T4CDD)で
あり、除草剤や木材防腐剤として使用されているクロロ
フェロフェノール、枯葉剤として知られる2、4、5−
トリクロロフェノキシン酢酸等に不純物として含まれて
いる。
る。一般にDXNの中で最も毒性が強いのが2、3、7、
8−塩素パラジオキシン(2、3、7、8−T4CDD)で
あり、除草剤や木材防腐剤として使用されているクロロ
フェロフェノール、枯葉剤として知られる2、4、5−
トリクロロフェノキシン酢酸等に不純物として含まれて
いる。
ここでDXNの化学構造式はよく知られている通り、PCD
Dは塩素を含むベンゼン環を2個の酸素が結合し、PCDF
は塩素を含む二つのベンゼン環を1個の酸素が結合して
いる構造を有する。上記の構造から明らかな通り、DXN
は酸素を多量に含む雰囲気において樹脂類を燃焼させた
ときに発生する可能性があると考えられている。DXN類
の毒性は同族体、異性体により大きく異なる。そこで、
これらの同属体等に関して毒性換算係数(TEF)が与え
れており、通常国際的な毒性換算係数が用いられてい
る。本明細素においてもこの係数を用いてDXNの量(TE
Q)を表示する。
Dは塩素を含むベンゼン環を2個の酸素が結合し、PCDF
は塩素を含む二つのベンゼン環を1個の酸素が結合して
いる構造を有する。上記の構造から明らかな通り、DXN
は酸素を多量に含む雰囲気において樹脂類を燃焼させた
ときに発生する可能性があると考えられている。DXN類
の毒性は同族体、異性体により大きく異なる。そこで、
これらの同属体等に関して毒性換算係数(TEF)が与え
れており、通常国際的な毒性換算係数が用いられてい
る。本明細素においてもこの係数を用いてDXNの量(TE
Q)を表示する。
上記の様な背景があるため、DXNの発生を極力防止す
るごみ焼却技術が種々開発されている。三井造船技報、
151号(平成6年2月)によれば同社は1991年8月ドイ
ツのジーメンス社から都市ごみ焼却のために熱分解・溶
融・有価物回収システムを導入した。このシステムは、
都市ごみを大気を遮断した雰囲気で、450℃において熱
分解し、次に生成したガスとカーボンを燃焼溶融炉にお
いて1300℃で燃焼している。しかし、排ガス中のDXNの
濃度は数ng/m3以上であり、環境上問題である。
るごみ焼却技術が種々開発されている。三井造船技報、
151号(平成6年2月)によれば同社は1991年8月ドイ
ツのジーメンス社から都市ごみ焼却のために熱分解・溶
融・有価物回収システムを導入した。このシステムは、
都市ごみを大気を遮断した雰囲気で、450℃において熱
分解し、次に生成したガスとカーボンを燃焼溶融炉にお
いて1300℃で燃焼している。しかし、排ガス中のDXNの
濃度は数ng/m3以上であり、環境上問題である。
K.Durai−Swamy等は製紙工場からのバイオマス廃棄物
を流動床ガス化装置により燃焼する方法を発表している
が(Tappi Journal.October 1991,P137〜143.)、サイ
クロン中の灰分中には約0.1ng/gのDXNが発見されてい
る。また、これらの方法は何れも廃棄物を間接的に加熱
分解する方法で、装置が複雑であり、その為大型化が困
難である。
を流動床ガス化装置により燃焼する方法を発表している
が(Tappi Journal.October 1991,P137〜143.)、サイ
クロン中の灰分中には約0.1ng/gのDXNが発見されてい
る。また、これらの方法は何れも廃棄物を間接的に加熱
分解する方法で、装置が複雑であり、その為大型化が困
難である。
本発明の発明者等は、先に有機化合物を焼却したとき
の生成ガスが実質的に酸素を含まないように焼却させた
場合にはDXNが発生しないことを確認している。そこ
で、このような方法で有機化合物を含む廃棄物を焼却さ
せ、DXNが発生しないように処理する装置及びこの装置
の運転方法を課題とする。
の生成ガスが実質的に酸素を含まないように焼却させた
場合にはDXNが発生しないことを確認している。そこ
で、このような方法で有機化合物を含む廃棄物を焼却さ
せ、DXNが発生しないように処理する装置及びこの装置
の運転方法を課題とする。
また、従来のゴミ焼却炉で有機化合物を含む廃棄物を
処理する場合にも、本発明を適用することにより、DXN
が発生しないようにすることができる。
処理する場合にも、本発明を適用することにより、DXN
が発生しないようにすることができる。
発明の開示 本発明者等は、大気を遮断した状態において有機化合
物を分解すればDXNを発生しないということに着目し
た。そこで、大気を遮断した雰囲気で有機化合物を含む
廃棄物をガス化する実験を種々行った結果、DXNを発生
しない有機化合物を含む廃棄物を大量に処理し、ガス化
して有用なガスを回収する処理装置及びその運転方法を
着想し、下記の発明をするに到った。
物を分解すればDXNを発生しないということに着目し
た。そこで、大気を遮断した雰囲気で有機化合物を含む
廃棄物をガス化する実験を種々行った結果、DXNを発生
しない有機化合物を含む廃棄物を大量に処理し、ガス化
して有用なガスを回収する処理装置及びその運転方法を
着想し、下記の発明をするに到った。
(1)本発明は、下記の部材を備えたことを特徴とする
有機化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生させない
処理装置である。
有機化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生させない
処理装置である。
(a)大気の侵入を防止する装置を備えている有機化合
物を含む廃棄物の供給装置と、 (b)前記供給装置から供給された有機化合物を含む廃
棄物を熱分解するため、酸素比1以下0.3以上で酸素と
ともに燃料をガス化装置内に吹き込むバーナーと大気の
侵入を防止しながら灰分を排出する装置とを備えた密閉
型のガス化装置。
物を含む廃棄物の供給装置と、 (b)前記供給装置から供給された有機化合物を含む廃
棄物を熱分解するため、酸素比1以下0.3以上で酸素と
ともに燃料をガス化装置内に吹き込むバーナーと大気の
侵入を防止しながら灰分を排出する装置とを備えた密閉
型のガス化装置。
更に次の装置を備えることが望ましい。
(c)前記ガス化装置で発生したガスの顕熱を回収する
熱回収装置と、 (d)前記熱回収装置からのガスから有害成分を除去す
る清浄化装置と、 (e)前記清浄化装置からのガスからダストを除去する
除塵装置。
熱回収装置と、 (d)前記熱回収装置からのガスから有害成分を除去す
る清浄化装置と、 (e)前記清浄化装置からのガスからダストを除去する
除塵装置。
上記発明は以下のような種々の態様において実施でき
る。
る。
(i)前記ガス化装置は流動床炉、火格子炉、多段式縦
型炉、回転炉、固定床炉、浮遊型炉、シャフト炉の何れ
かとすることが出来る。
型炉、回転炉、固定床炉、浮遊型炉、シャフト炉の何れ
かとすることが出来る。
(ii)前記大気の侵入を防止する装置は大気の侵入を防
止する二重式窒素シール装置であり、また、前記灰分を
排出する装置は水封式の灰分排出装置とすることができ
る。
止する二重式窒素シール装置であり、また、前記灰分を
排出する装置は水封式の灰分排出装置とすることができ
る。
(iii)前記酸素を実質的に含まない燃焼ガスを発生さ
せる燃焼手段はオキシフェルバーナーとすることができ
る。
せる燃焼手段はオキシフェルバーナーとすることができ
る。
(iv)前記ガス化装置が流動床炉ガス化装置である場合
において、有機化合物を含む廃棄物を前記除塵装置から
得られるガス(回収ガスという)により流動化されるガ
ス化装置とすることができる。
において、有機化合物を含む廃棄物を前記除塵装置から
得られるガス(回収ガスという)により流動化されるガ
ス化装置とすることができる。
(v)前記ガス化装置が火格子炉ガス化装置である場合
において、該火格子は前記回収ガスにより冷却される火
格子を備えたものとすることができる。
において、該火格子は前記回収ガスにより冷却される火
格子を備えたものとすることができる。
(vi)前記廃棄物の処理装置は、回収ガスにより運転さ
れるガスエンジン発電装置又はガスタービン発電装置を
備えていることができる。
れるガスエンジン発電装置又はガスタービン発電装置を
備えていることができる。
(2)また、本発明は、下記の工程を備えたことを特徴
とする有機化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生さ
せない処理方法を提供する。
とする有機化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生さ
せない処理方法を提供する。
(a)大気の侵入を防止しながら有機化合物を含む廃棄
物を供給する工程と、 (b)前記供給された有機化合物を含む廃棄物を大気の
侵入を防止しながら、酸素を実質的に含まない燃焼ガス
で熱分解し、併せて大気の侵入を防止しながら灰分を排
出する工程と、 (c)前記工程で発生したガスの顕熱を回収する工程
と、 (d)前記熱回収されたガスから有害成分を除去する清
浄化工程と、 (e)前記清浄化工程を経たガスからダストを除去する
除塵工程。
物を供給する工程と、 (b)前記供給された有機化合物を含む廃棄物を大気の
侵入を防止しながら、酸素を実質的に含まない燃焼ガス
で熱分解し、併せて大気の侵入を防止しながら灰分を排
出する工程と、 (c)前記工程で発生したガスの顕熱を回収する工程
と、 (d)前記熱回収されたガスから有害成分を除去する清
浄化工程と、 (e)前記清浄化工程を経たガスからダストを除去する
除塵工程。
上記方法は以下の様な態様で実施できる。
(i)前記有機化合物を含む廃棄物と共に炭素剤若しく
は炭化水素を添加して供給し、回収ガスの含熱量を調節
できる。
は炭化水素を添加して供給し、回収ガスの含熱量を調節
できる。
(ii)前記有機化合物を含む廃棄物の熱分解に際して水
分若しくは水蒸気を添加して、熱分解したガスを低分子
量ガスに改質することができる。
分若しくは水蒸気を添加して、熱分解したガスを低分子
量ガスに改質することができる。
(iii)前記除塵工程を経た回収ガス若しくはこれに他
の燃料ガスを添加して、ガスエンジン発電、又はガスタ
ービン発電を行なうこともできる。
の燃料ガスを添加して、ガスエンジン発電、又はガスタ
ービン発電を行なうこともできる。
図面の簡単な説明 図1は流動床炉を用いたガス化炉の全体の構成をを示
す図である。
す図である。
図2はストカー炉を用いたガス化炉を示す図である。
図3は多段式炉を用いたガス化炉を示す図である。
図4は回転炉を用いたガス化炉を示す図である。
図5は固定床炉を用いたガス化炉を示す図である。
図6は浮遊炉を用いたガス化炉を示す図である。
図7はシャフト炉を用いたガス化炉を示す図である。
発明の詳細な説明 有機化合物は必ずしもベンゼン環を有するものではな
いが、しかし有機化合物には所謂炭化水素類と塩素等を
含んでおり、これらを空気中において燃焼するとその作
用は明らかではないが塩素を含むベンゼン環が生成し、
この塩素を含むベンゼン環と大気中に含有されている酸
素とが結合してDXNが生成されるものと推定される。従
って、本発明の装置においては大気からの酸素の供給を
遮断した状態において有機化合物を含む廃棄物を熱分解
し、ガス化させる装置である。ここで、有機化合物を含
む廃棄物とは、都市ゴミ、自動車あるいは家庭電気製品
のシュレッダーダスト、廃プラスチック例えばポリエチ
レン、塩化ビニール、ポリプロピレン、ポリスチレン等
の各種の天然及び合成した樹脂類を含む廃棄物、古タイ
ヤ、廃油(機械油)、農薬、医療廃棄物等を含み、本発
明はこれら有機化合物を含む廃棄物を全てを対象とす
る。
いが、しかし有機化合物には所謂炭化水素類と塩素等を
含んでおり、これらを空気中において燃焼するとその作
用は明らかではないが塩素を含むベンゼン環が生成し、
この塩素を含むベンゼン環と大気中に含有されている酸
素とが結合してDXNが生成されるものと推定される。従
って、本発明の装置においては大気からの酸素の供給を
遮断した状態において有機化合物を含む廃棄物を熱分解
し、ガス化させる装置である。ここで、有機化合物を含
む廃棄物とは、都市ゴミ、自動車あるいは家庭電気製品
のシュレッダーダスト、廃プラスチック例えばポリエチ
レン、塩化ビニール、ポリプロピレン、ポリスチレン等
の各種の天然及び合成した樹脂類を含む廃棄物、古タイ
ヤ、廃油(機械油)、農薬、医療廃棄物等を含み、本発
明はこれら有機化合物を含む廃棄物を全てを対象とす
る。
ここで、上記有機化合物を含む廃棄物の組成を簡単に
述べる。
述べる。
都市ゴミは、水分約37wt%、炭素約32wt%、有機酸素
約18wt%、水素約4wt%、灰分約8wt%、その他であり、
水分が多いのが特徴である。
約18wt%、水素約4wt%、灰分約8wt%、その他であり、
水分が多いのが特徴である。
シュレッダーダストは、水分約4wt%、炭素約43wt
%、水素約6wt%、灰分約42wt%、その他であり、金
属、無機物等の灰分が多いのが特徴である。
%、水素約6wt%、灰分約42wt%、その他であり、金
属、無機物等の灰分が多いのが特徴である。
古タイヤは、炭素約69wt%、水素約7wt%、灰分約15w
t%、その他であり、炭素が多いのが特徴である。
t%、その他であり、炭素が多いのが特徴である。
代表的な農薬DDT(C14H9Cl5)は、炭素約46wt%、水
素約2.5wt%、塩素約50wt%、その他であり、塩素が多
いのが特徴である。
素約2.5wt%、塩素約50wt%、その他であり、塩素が多
いのが特徴である。
本発明の装置においては、上記のような有機化合物を
含む廃棄物を熱分解し、ガス化するため、熱分解温度は
400℃以上が望ましく、ガスの改質温度は600℃以上が望
ましい。400℃未満では分解速度が小さく実用的でな
い。上記温度を達成する手段として、ガス化炉の外部か
ら燃料と酸素ガスを供給しガス化炉内で燃焼させる燃焼
手段、例えばバーナーを備えている。その際、供給酸素
の量を酸素比で1以下とする。
含む廃棄物を熱分解し、ガス化するため、熱分解温度は
400℃以上が望ましく、ガスの改質温度は600℃以上が望
ましい。400℃未満では分解速度が小さく実用的でな
い。上記温度を達成する手段として、ガス化炉の外部か
ら燃料と酸素ガスを供給しガス化炉内で燃焼させる燃焼
手段、例えばバーナーを備えている。その際、供給酸素
の量を酸素比で1以下とする。
酸素比=供給酸素量/(C×32/12+H×16/2) ここで、供給酸素量:ガス化炉外から供給する酸素量
(kg)、C:ガス化炉内に供給された酸素と結合する燃料
中の炭素量(kg)、H:ガス化炉内に供給された酸素と結
合する燃料中の水素量(kg) 上記式において、C×32/12は燃料中の炭素がCO2まで
燃焼するための酸素量、H×16/2は燃料中の水素が酸素
と結合し、H2Oとなる酸素量である。したがって、酸素
比が1であることは、供給した酸素が燃料中のCとHを
丁度CO2とH2Oまで燃焼させ、燃焼ガス中に酸素ガスが実
質的に存在しないような酸素量を供給することを意味す
る。なお、一般に燃料中の酸素量は少ないのでこれを計
算上無視してもよい。酸素比が1以下であれば、燃焼ガ
スは実質的に酸素を含まず、排ガス中のDXNは実質的に
発生せず、何ら公害を発生させないためである。
(kg)、C:ガス化炉内に供給された酸素と結合する燃料
中の炭素量(kg)、H:ガス化炉内に供給された酸素と結
合する燃料中の水素量(kg) 上記式において、C×32/12は燃料中の炭素がCO2まで
燃焼するための酸素量、H×16/2は燃料中の水素が酸素
と結合し、H2Oとなる酸素量である。したがって、酸素
比が1であることは、供給した酸素が燃料中のCとHを
丁度CO2とH2Oまで燃焼させ、燃焼ガス中に酸素ガスが実
質的に存在しないような酸素量を供給することを意味す
る。なお、一般に燃料中の酸素量は少ないのでこれを計
算上無視してもよい。酸素比が1以下であれば、燃焼ガ
スは実質的に酸素を含まず、排ガス中のDXNは実質的に
発生せず、何ら公害を発生させないためである。
上記において、燃料としては例えば、石油、高炉ガ
ス、コークス炉ガス(Cガス)、プロパン、或いは本装
置により回収した回収ガス等の可燃性燃料を用いること
ができる。この際、いわゆるオキシフュエルバーナーを
用いることが燃料を効率的に燃焼させる点から望まし
い。また、酸素源としては空気でもよいが、純酸素の方
が効率の点から望ましい。オキシフュエルバーナーとは
上記燃料と酸素ガス或いは空気を混合し効率よく燃焼で
きるバーナーである。酸素比が小さいと熱分解が不十分
となるため、タールが発生するので望ましくない。従っ
て、酸素比は0.3以上が望ましい。シュレッダーダスト
や古タイヤの場合には水分が少ないのでタールが発生し
やすいので水、水蒸気等の改質剤を添加することが望ま
しい。
ス、コークス炉ガス(Cガス)、プロパン、或いは本装
置により回収した回収ガス等の可燃性燃料を用いること
ができる。この際、いわゆるオキシフュエルバーナーを
用いることが燃料を効率的に燃焼させる点から望まし
い。また、酸素源としては空気でもよいが、純酸素の方
が効率の点から望ましい。オキシフュエルバーナーとは
上記燃料と酸素ガス或いは空気を混合し効率よく燃焼で
きるバーナーである。酸素比が小さいと熱分解が不十分
となるため、タールが発生するので望ましくない。従っ
て、酸素比は0.3以上が望ましい。シュレッダーダスト
や古タイヤの場合には水分が少ないのでタールが発生し
やすいので水、水蒸気等の改質剤を添加することが望ま
しい。
以下実施例において具体的に説明するが、本発明は、
以上のような作動原理を実施できる装置であり、少なく
とも廃棄物の供給装置、ガス化炉、発生したガスの顕熱
を回収する熱回収装置、HCl等の有害ガスを除去する清
浄化装置、発生ガスからダストを除去する除塵装置等を
備えている。
以上のような作動原理を実施できる装置であり、少なく
とも廃棄物の供給装置、ガス化炉、発生したガスの顕熱
を回収する熱回収装置、HCl等の有害ガスを除去する清
浄化装置、発生ガスからダストを除去する除塵装置等を
備えている。
更に、上記発明は以下のような種々の態様において実
施できる。
施できる。
(i)前記ガス化装置は流動床炉、火格子炉、多段式縦
型炉、回転炉、固定床炉、浮遊型炉、シャフト炉の何れ
を採用してもよい。
型炉、回転炉、固定床炉、浮遊型炉、シャフト炉の何れ
を採用してもよい。
(ii)前記大気の侵入を防止する装置は二重式窒素シー
ル装置であり、また、前記灰分を排出する装置は水封式
の灰分排出装置とすることができる。
ル装置であり、また、前記灰分を排出する装置は水封式
の灰分排出装置とすることができる。
(iii)前記酸素を実質的に含まない燃焼ガスを発生さ
せる燃焼手段は燃焼効率の高いオキシフュエルバーナー
とすることができる。
せる燃焼手段は燃焼効率の高いオキシフュエルバーナー
とすることができる。
(iv)前記ガス化装置が流動床炉ガス化装置である場合
において、有機化合物を含む廃棄物を前記除塵装置から
得られるガス(回収ガスという)により流動化すること
が回収ガスの有効利用の点から望ましい。
において、有機化合物を含む廃棄物を前記除塵装置から
得られるガス(回収ガスという)により流動化すること
が回収ガスの有効利用の点から望ましい。
(v)前記ガス化装置が火格子炉ガス化装置である場合
において、該火格子は前記回収ガスにより冷却すること
が回収ガスの有効利用の点から望ましい。
において、該火格子は前記回収ガスにより冷却すること
が回収ガスの有効利用の点から望ましい。
(vi)前記廃棄物の処理装置は、回収ガス若しくはこれ
に他の燃料を加えて含熱量を一定としたガスにより運転
されるガスエンジン発電装置又はガスタービン発電装置
を備えていることができる。
に他の燃料を加えて含熱量を一定としたガスにより運転
されるガスエンジン発電装置又はガスタービン発電装置
を備えていることができる。
従来の焼却炉は、主に空気のみを吹き込んで廃棄物を
燃焼しいるが、本発明では燃料と酸素ガス或いは空気と
を共に吹き込み、燃焼ガス中の酸素ガス成分が実質的に
存在しない状態で廃棄物をガス化することが特徴であ
る。
燃焼しいるが、本発明では燃料と酸素ガス或いは空気と
を共に吹き込み、燃焼ガス中の酸素ガス成分が実質的に
存在しない状態で廃棄物をガス化することが特徴であ
る。
従って、本発明に係る装置の運転方法も上記原理に沿
った運転方法を行なう。
った運転方法を行なう。
発明の実施例 以下実施例において具体的に説明する。
本発明の実施例を図1により説明する。図1はガス化
炉として流動床炉を用いた場合の処理装置であり、また
処理装置の基本的構成を示す。
炉として流動床炉を用いた場合の処理装置であり、また
処理装置の基本的構成を示す。
廃棄物の供給装置10において廃棄物6は例えば運搬車
2により、ピット内に一旦貯蔵される。貯蔵された廃棄
物6はクレーン3により破袋装置4に運搬され、更に二
重式窒素ガスシール装置5によりガス化炉20に装入され
る。
2により、ピット内に一旦貯蔵される。貯蔵された廃棄
物6はクレーン3により破袋装置4に運搬され、更に二
重式窒素ガスシール装置5によりガス化炉20に装入され
る。
廃棄物6は、例えば回収ガス702によりガス化炉20内
において流動化される。この回収ガス702は熱回収装置
により予熱することができる。この回収ガスにより流動
化された廃棄物6は燃焼バーナー22により加熱され、ガ
ス化する。燃焼バーナー22は回収ガス或いはその他の燃
料を用いたオキシフュエルバーナーとすることが燃焼効
率の点から望ましい。ガス排出口204を通過したガスは
1次熱回収装置30を通過し、この際顕熱の一部が例えば
水蒸気として回収される。なお、炉下部の排出口23から
灰分が排出され、水封式排出装置24を経て分離される。
また、灰分はコンベヤー25により搬送され、磁選機27に
より鉄分を含む部分はホッパー28に回収され、鉄分を含
まない部分はピット100に集められる。
において流動化される。この回収ガス702は熱回収装置
により予熱することができる。この回収ガスにより流動
化された廃棄物6は燃焼バーナー22により加熱され、ガ
ス化する。燃焼バーナー22は回収ガス或いはその他の燃
料を用いたオキシフュエルバーナーとすることが燃焼効
率の点から望ましい。ガス排出口204を通過したガスは
1次熱回収装置30を通過し、この際顕熱の一部が例えば
水蒸気として回収される。なお、炉下部の排出口23から
灰分が排出され、水封式排出装置24を経て分離される。
また、灰分はコンベヤー25により搬送され、磁選機27に
より鉄分を含む部分はホッパー28に回収され、鉄分を含
まない部分はピット100に集められる。
本実施例においては、ガス化炉20からのガスは例えば
800〜1000℃程度あるため、熱回収装置は1次熱回収装
置30と2次熱回収装置40から構成されている。1次熱回
収装置30を通過すると約500℃まで温度が低下し、2次
熱回収装置40を通過すると、約200℃以下まで温度は低
下する。また、ガス中の有害成分、例えばHCl等の有害
成分は清浄化装置50により除去され、更に除塵装置60に
達する。除塵装置60としてはバッグフィルター或いは電
気集塵機が用いられる。上記2次熱回収装置40は、例え
ばガス化炉20を流動化するためのガスとして使用される
回収ガスを予熱する。有害成分の除去装置50及び除塵装
置60において発生するダストはダストコンベヤー51によ
り回収され、灰ピット100に集められる。除塵装置60を
通過したガスは排風機62により貯蔵タンク70に貯蔵され
る。
800〜1000℃程度あるため、熱回収装置は1次熱回収装
置30と2次熱回収装置40から構成されている。1次熱回
収装置30を通過すると約500℃まで温度が低下し、2次
熱回収装置40を通過すると、約200℃以下まで温度は低
下する。また、ガス中の有害成分、例えばHCl等の有害
成分は清浄化装置50により除去され、更に除塵装置60に
達する。除塵装置60としてはバッグフィルター或いは電
気集塵機が用いられる。上記2次熱回収装置40は、例え
ばガス化炉20を流動化するためのガスとして使用される
回収ガスを予熱する。有害成分の除去装置50及び除塵装
置60において発生するダストはダストコンベヤー51によ
り回収され、灰ピット100に集められる。除塵装置60を
通過したガスは排風機62により貯蔵タンク70に貯蔵され
る。
貯蔵タンク70内の回収ガス702は高い発熱量(2000〜7
000Kcal/Nm3)があり、有効に利用できる。回収ガスを
低分子量の炭化水素に改質するためには適宜水分或いは
水蒸気201をガス化炉内に添加することが望ましい。回
収ガスの含熱量は、廃棄物の種類により変化するので適
宜他の燃料を加えて含熱量を一定としガスエンジン或い
はガスタービン80を駆動し、定格発電することが可能で
ある。上記オキシフュエルバーナーは酸素源として大気
でも酸素ガスでも使用できるが、燃焼効率の点から酸素
発生機29から供給される酸素ガスが望ましい。
000Kcal/Nm3)があり、有効に利用できる。回収ガスを
低分子量の炭化水素に改質するためには適宜水分或いは
水蒸気201をガス化炉内に添加することが望ましい。回
収ガスの含熱量は、廃棄物の種類により変化するので適
宜他の燃料を加えて含熱量を一定としガスエンジン或い
はガスタービン80を駆動し、定格発電することが可能で
ある。上記オキシフュエルバーナーは酸素源として大気
でも酸素ガスでも使用できるが、燃焼効率の点から酸素
発生機29から供給される酸素ガスが望ましい。
上記ガス化炉20として流動床炉の他に、種々のタイプ
の炉を使用できる。図2にはガス化炉としてストーカー
炉200を用いる場合を示した。左側の装入口202から廃棄
物6を装入し、火格子上に在る廃棄物をバーナー22で加
熱し、ガス化する。必要により水蒸気又は水分201を添
加し、ガスを改質する。回収ガス702により火格子を冷
却することは効率の点から望ましい。
の炉を使用できる。図2にはガス化炉としてストーカー
炉200を用いる場合を示した。左側の装入口202から廃棄
物6を装入し、火格子上に在る廃棄物をバーナー22で加
熱し、ガス化する。必要により水蒸気又は水分201を添
加し、ガスを改質する。回収ガス702により火格子を冷
却することは効率の点から望ましい。
図3はガス化炉として多段式縦型炉を使用する場合で
ある。廃棄物6は上部から装入され、羽根301の回転に
より順次下の段に移動しながらガス化する。生成したガ
スは炉下部の排出口204より排出され、灰分は灰分の排
出口203より排出される。必要により水蒸気又は水分201
を添加し、ガスを改質する。
ある。廃棄物6は上部から装入され、羽根301の回転に
より順次下の段に移動しながらガス化する。生成したガ
スは炉下部の排出口204より排出され、灰分は灰分の排
出口203より排出される。必要により水蒸気又は水分201
を添加し、ガスを改質する。
図4はガス化炉としてロータリーキルン等の回転炉40
1を使用する場合である。回転炉は図の右側の方向にあ
る程度下向きに傾斜しているため、廃棄物6は図の左側
の装入口402から装入され、順次右方向に移動しながら
バーナー22により加熱され、ガス化する。生成したガス
は炉の上部の排出口204から排出される。必要により水
蒸気又は水分201を添加し、ガスを改質する。
1を使用する場合である。回転炉は図の右側の方向にあ
る程度下向きに傾斜しているため、廃棄物6は図の左側
の装入口402から装入され、順次右方向に移動しながら
バーナー22により加熱され、ガス化する。生成したガス
は炉の上部の排出口204から排出される。必要により水
蒸気又は水分201を添加し、ガスを改質する。
図5は固定床炉500をガス化炉として使用する場合で
ある。廃棄物6は図5の左側からプッシャー501により
炉内に装入され、バーナー22により加熱されガス化す
る。灰分は下方の排出口203から排出され、ガスは上部
の排出口204から排出される。必要により水蒸気又は水
分201を添加し、ガスを改質する。
ある。廃棄物6は図5の左側からプッシャー501により
炉内に装入され、バーナー22により加熱されガス化す
る。灰分は下方の排出口203から排出され、ガスは上部
の排出口204から排出される。必要により水蒸気又は水
分201を添加し、ガスを改質する。
図6は浮遊炉600をガス化炉として使用する場合であ
る。廃棄物6は浮遊シャフト602の下部から装入される
が、その下方からバーナー22で加熱されるとともに、燃
焼ガスにより上方向に吹き上げられてチェンバー603に
移動する。生成ガスは上部排出口204から排出され、灰
分は下方の排出口203から排出される。必要により水蒸
気又は水分201を添加し、ガスを改質する。
る。廃棄物6は浮遊シャフト602の下部から装入される
が、その下方からバーナー22で加熱されるとともに、燃
焼ガスにより上方向に吹き上げられてチェンバー603に
移動する。生成ガスは上部排出口204から排出され、灰
分は下方の排出口203から排出される。必要により水蒸
気又は水分201を添加し、ガスを改質する。
図7はシャフト炉700をガス化炉として使用する場合
である。このシャフト炉は廃棄物を密度高く充填するの
ではなく、ある程度流動する程度に充填し、運転する。
廃棄物6は炉の上部から装入され、バーナー22により加
熱され、順次下方に移動しながらガス化する。生成した
ガスは炉の上部の排出口204より排出される。炉底部を1
400℃以上とすることにより灰分を溶融することがで
き、廃棄物を減容量化することができ、また有効に再利
用することができる。
である。このシャフト炉は廃棄物を密度高く充填するの
ではなく、ある程度流動する程度に充填し、運転する。
廃棄物6は炉の上部から装入され、バーナー22により加
熱され、順次下方に移動しながらガス化する。生成した
ガスは炉の上部の排出口204より排出される。炉底部を1
400℃以上とすることにより灰分を溶融することがで
き、廃棄物を減容量化することができ、また有効に再利
用することができる。
また、上記図2〜7において、各炉の装入部及び灰分
の排出部は簡単に示しているが、何れの場合にも図1に
示したような大気の侵入を防止するための二重シール装
置若しくは水封排出装置が設けられている。
の排出部は簡単に示しているが、何れの場合にも図1に
示したような大気の侵入を防止するための二重シール装
置若しくは水封排出装置が設けられている。
以上が本発明に係る処理装置の概要である。以下、本
処理装置の運転方法について述べる。基本的な運転方法
についてはすでに述べた通りである。しかし、以下に述
べるような種々の態様において運転が可能である。
処理装置の運転方法について述べる。基本的な運転方法
についてはすでに述べた通りである。しかし、以下に述
べるような種々の態様において運転が可能である。
(i)前記有機化合物を含む廃棄物と共に炭素剤若しく
は炭化水素を添加して供給すると、回収ガスの含熱量を
調節できる。
は炭化水素を添加して供給すると、回収ガスの含熱量を
調節できる。
(ii)前記有機化合物を含む廃棄物の熱分解に際して水
分若しくは水蒸気を添加して熱分解したガスを低分子量
ガスに改質することができる。
分若しくは水蒸気を添加して熱分解したガスを低分子量
ガスに改質することができる。
(iii)前記除塵工程を経た回収ガス若しくはこれに他
の燃料ガスを添加してガスの発熱量を制御し、ガスエン
ジン発電、又はガスタービン発電を行ない、廃棄物処理
装置の経済性を向上できる。
の燃料ガスを添加してガスの発熱量を制御し、ガスエン
ジン発電、又はガスタービン発電を行ない、廃棄物処理
装置の経済性を向上できる。
以上説明したように本発明の装置及びこの装置を適性
に運転することにより、有機化合物を含む廃棄物を大気
から遮断した状態において、外部から添加した燃料と酸
素により熱分解し、DXNを含有しないガス及び残渣に熱
分解することができる。
に運転することにより、有機化合物を含む廃棄物を大気
から遮断した状態において、外部から添加した燃料と酸
素により熱分解し、DXNを含有しないガス及び残渣に熱
分解することができる。
従って、従来所謂ゴミ焼却炉において燃焼できなかっ
たシュレッダーダスト等、各種の有機化合物を含む廃棄
物を人体に有害なDXNを発生させずに処理できるととも
に、他方有効に利用できる燃料ガスを回収することがで
きる。従って、産業上及び国民の衛生、健康上極めて有
用な発明である。また、本発明においては還元性雰囲気
で廃棄物を燃焼させるため、廃棄物の金属分を酸化させ
ずに回収できるので再利用が容易である。
たシュレッダーダスト等、各種の有機化合物を含む廃棄
物を人体に有害なDXNを発生させずに処理できるととも
に、他方有効に利用できる燃料ガスを回収することがで
きる。従って、産業上及び国民の衛生、健康上極めて有
用な発明である。また、本発明においては還元性雰囲気
で廃棄物を燃焼させるため、廃棄物の金属分を酸化させ
ずに回収できるので再利用が容易である。
本発明は既に存在している各種のゴミ焼却装置を改良
して実施できることは言うまでもない。
して実施できることは言うまでもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 5/50 ZAB B09B 3/00 303G ZAB (73)特許権者 999999999 宮下 芳雄 神奈川県横浜市旭区柏町10番地1 (72)発明者 宮下 芳雄 神奈川県横浜市旭区柏町10番地1 (72)発明者 佐藤 佳雄 神奈川県鎌倉市城廻701番地3 (72)発明者 市田 正次 神奈川県横須賀市浦賀町5丁目41番6 (72)発明者 川井 得吉 東京都江東区北砂3丁目33番15号 (56)参考文献 特開 昭63−99413(JP,A) 特開 平6−184560(JP,A) 特開 平8−35636(JP,A) 特開 平4−243589(JP,A) 特開 昭53−42466(JP,A) 特開 平6−226242(JP,A) 特開 昭54−94774(JP,A) 特開 昭62−69158(JP,A) 特開 昭50−43766(JP,A) 特開 昭63−297910(JP,A) 特開 昭57−117715(JP,A) 特開 昭55−51222(JP,A) 特開 平5−203127(JP,A) 国際公開96/31736(WO,A1) 国際公開96/33370(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B09B 3/00 303 F23G 5/00 F23G 5/027 F23G 5/12 F23G 5/30 F23G 5/50 F23G 7/00 F23G 7/12
Claims (12)
- 【請求項1】下記の部材を備えたことを特徴とする有機
化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生させない処理
装置。 (a)大気の侵入を防止する装置を備えている有機化合
物を含む廃棄物の供給装置と、 (b)前記供給装置から供給された有機化合物を含む廃
棄物を熱分解するため、酸素比1以下0.3以上で酸素と
ともに燃料をガス化装置内に吹き込むバーナーと、大気
の侵入を防止しながら灰分を排出する装置とを備えた密
閉型のガス化装置。 - 【請求項2】下記の部材を備えたことを特徴とする有機
化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生させない処理
装置。 (a)大気の侵入を防止する装置を備えている有機化合
物を含む廃棄物の供給装置と、 (b)前記供給装置から供給された有機化合物を含む廃
棄物を熱分解するため、酸素比1以下0.3以上で酸素と
ともに燃料をガス化装置内に吹き込むバーナーと、大気
の侵入を防止しながら灰分を排出する装置とを備えた密
閉型のガス化装置と、 (c)前記ガス化装置で発生したガスの顕熱を回収する
熱回収装置と、 (d)前記熱回収装置からのガスから有害成分を除去す
る清浄化装置と、 (e)前記清浄化装置からのガスからダストを除去する
除塵装置。 - 【請求項3】前記ガス化装置が流動床炉、火格子炉、多
段式縦型炉、回転炉、固定床炉、浮遊型炉、シャフト炉
の何れかであることを特徴とする請求項1に記載された
有機化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生させない
処理装置。 - 【請求項4】前記大気の侵入を防止しながら灰分を排出
する装置が二重式窒素シール装置であり、前記大気の侵
入を防止しながら灰分を排出する装置が水封式の灰分排
出装置であることを特徴とする請求項1に記載された有
機化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生させない処
理装置。 - 【請求項5】前記酸素を実質的に含まない燃焼ガスを発
生させる燃焼手段が、オキシフュエルバーナーであるこ
とを特徴とする請求項1に記載された有機化合物を含む
廃棄物のダイオキシンを発生させない処理装置。 - 【請求項6】前記ガス化装置が流動床炉ガス化装置であ
る場合において、有機化合物を含む廃棄物は前記除塵装
置から得られるガス(以下回収ガスという)により流動
化されることを特徴とする請求項1に記載された有機化
合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生させない処理装
置。 - 【請求項7】前記ガス化装置が火格子炉ガス化装置であ
る場合において、該火格子は前記回収ガスにより冷却さ
れるものであることを特徴とする請求項1に記載された
有機化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生させない
処理装置。 - 【請求項8】前記廃棄物のダイオキシンを発生させない
処理装置が、回収ガスより運転されるガスエンジン発電
装置又はガスタービン発電装置を備えていることを特徴
とする請求項2に記載された有機化合物を含む廃棄物の
ダイオキシンを発生させない処理装置。 - 【請求項9】下記の工程を備えたことを特徴とする有機
化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生させない処理
方法。 (a)大気の侵入を防止しながら有機化合物を含む廃棄
物を供給する工程と、 (b)前記供給された有機化合物を含む廃棄物を大気の
侵入を防止しながら、酸素比1以下0.3以上で酸素とと
もに燃料をガス化装置内に吹き込み燃焼させ、前記廃棄
物を熱分解し、熱分解されたガスを回収する工程。 - 【請求項10】前記有機化合物を含む廃棄物と共に炭素
剤若しくは炭化水素を添加して供給することを特徴とす
る請求項9に記載された有機化合物を含む廃棄物のダイ
オキシンを発生させない処理方法。 - 【請求項11】前記有機化合物を含む廃棄物の熱分解に
際して水分若しくは水蒸気を添加して熱分解したガスを
低分子量ガスに改質することを特徴とする請求項9に記
載された有機化合物を含む廃棄物のダイオキシンを発生
させない処理方法。 - 【請求項12】前記回収されたガスを除塵工程に通過さ
せた後に得られるガス若しくはこれに他の燃料ガスを添
加して、ガスエンジン発電、又はガスタービン発電を行
なうことを特徴とする請求項9に記載された有機化合物
を含む廃棄物のダイオキシンを発生させない処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50563795A JP2824481B2 (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 有機化合物を含む廃棄物の処理装置及び処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50563795A JP2824481B2 (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 有機化合物を含む廃棄物の処理装置及び処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2824481B2 true JP2824481B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=18527310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50563795A Expired - Fee Related JP2824481B2 (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 有機化合物を含む廃棄物の処理装置及び処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2824481B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006206842A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Nippon Steel Corp | 統合型ガス化炉及びその操業方法 |
-
1995
- 1995-05-10 JP JP50563795A patent/JP2824481B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006206842A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Nippon Steel Corp | 統合型ガス化炉及びその操業方法 |
JP4520872B2 (ja) * | 2005-01-31 | 2010-08-11 | 新日鉄エンジニアリング株式会社 | 統合型ガス化炉及びその操業方法 |
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