JP3748157B2 - 廃棄物処理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、様々な汚染物質を含む未分別、未処理の固体または液体の家庭廃棄物や特殊廃棄物(以下、一般廃棄物という)および産業廃棄物等を、高温作用により、使用可能な廃棄物処理生成物に変質させる廃棄物処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般廃棄物または産業廃棄物等の各種廃棄物の処理システムとして、例えば特公平8−24904号公報等に記載されているように、有害物質で汚染された廃棄物等を熱的に処置するシステムが知られている。
【0003】
この方法は、廃棄物をシュレッダで粉砕した後に熱分解炉で高熱の下で熱分解処理し、その後、ガス改質溶融ガス化炉による溶融を行って金属、ガラス状物質等の回収を行う処理工程を採用している。
【0004】
この処理工程から排出される二次物質は、同工程内のエネルギ源として利用される物質と、同処理工程から排出される物質とに二分される。この処理方法により、リサイクルできる物質を最少のエネルギで製造および処理できる等の利点が得られるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の技術では、処理工程から排出される物質のうち、エネルギ源としてさらに再利用できる物質について、具体的な再利用方法等については開示されていない。
【0006】
また、排出物のうちには、管理された廃棄物処理保管区域で長期的に保管を余儀なくされる物質も多く含まれているが、これらの処置をどのように行うか等の点についても明らかにされていない。さらに、そのための処理装置の設置方法等についても不明であり、これらの点が実際の処理を行ううえで課題となっていた。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、種々の有害物質を含む廃棄物を熱分解処理する場合において、再利用可能な物質を可能な限りエネルギおよび無公害物質として取出すことができるとともに、処理工程からの排出物を最少とすることを可能とし、さらに処理装置の設置および運用に多岐の自由度を与えることができる廃棄物処理システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項1の発明は、破砕機、裁断機および乾燥機の少なくとも1つ以上を組合せてなる前処理系統と、熱分解キルン、ガスクラッキング装置、ガス洗浄装置、脱硫装置および活性炭塔を備えた熱分解系統とにより、廃棄物中の有機物と無機物とを同時処理し、これによりクリーンガスを生成する一方、熱分解コークスから灰分およびカーボンを含む物質金属とを分離し、前者の灰分およびカーボンを含む物質を溶融して結晶化することにより石材を生成し、後者の金属は有価金属として回収することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の廃棄物処理システムにおいて、熱分解系統を2系列以上含むことを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2記載の廃棄物処理システムにおいて、熱分解系統から生成されるクリーンガスの一部をシステム内で用いる熱機器に燃焼ガスとして供給し、他を余剰クリーンガスとして回収することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3記載の廃棄物処理システムにおいて、回収した余剰クリーンガスを燃焼させ、蒸気もしくは温水の熱エネルギに変換することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項3記載の廃棄物処理システムにおいて、回収した余剰クリーンガスをガスエンジン発電機、スチームタービン発電機、ガスタービン発電機に供給して電気エネルギに変換することを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、熱分解コークスを金属と非金属とに分離した後、その非金属を溶融することなく、そのままの状態で回収することを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、活性炭塔で機能低下した活性炭を断続的もしくは連続的に乾燥機もしくは熱分解キルンに輸送し、活性炭に吸着した有害物質を処理することを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明は、請求項7記載の廃棄物処理システムにおいて、機能低下した活性炭の輸送用として、当該活性炭の大気中への飛散もしくは拡散を防止する全閉の覆いを有する輸送系統を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、前処理系統が乾燥器を含み、熱分解キルンの外部燃焼室から排出される燃焼ガスの排出系統に廃熱ボイラを配設し、この廃熱ボイラで発生した蒸気を前処理工程の乾燥機の熱源として用いることを特徴とする。
【0017】
請求項10の発明は、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、前処理系統が乾燥器を含み、乾燥機から廃棄物の加熱乾燥により発生する蒸気を、汚染された地下水または浸出水の処理系統に配設された水処理装置の熱源として利用した後、海水または地下水を用いて凝縮し、この凝縮により得られる水を、ガス洗浄装置の補給水として供給し、汚染水および汚染廃棄物の両者を同時処理することを特徴とする。
【0018】
請求項11の発明は、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、前処理系統が乾燥器を含み、乾燥機から廃棄物の加熱乾燥により発生する臭気を含んだ空気を、熱分解キルンの外部燃焼室、ガスエンジン、ガスタービンその他のクリーンガスを燃料とする熱機器に、燃焼用空気の一部として供給して燃焼させることにより脱臭させることを特徴とする。
【0019】
請求項12の発明は、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、全ての構成要素もしくは一部の構成要素をフロートまたは船舶上に搭載し、このフロートまたは船舶の港湾、湖、池、河川その他の水上への係留中、曳航中もしくは自走中に廃棄物処理を行うことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る廃棄物処理システムについて、図面を参照して説明する。
【0021】
なお、以下の第1実施形態以外の各実施形態において、第1実施形態と同一構成部分については、対応する図に図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0022】
[第1実施形態(図1,図2)]
本実施形態は基本的な処理工程についてのものであり、図1はシステム構成を示す系統図である。
【0023】
この図1に示すように、本実施形態の処理対象は、一般廃棄物および産業廃棄物(シュレッダーダスト、鉱さい、燃え殻等)1、土(汚染土壌)2、その他各種の廃棄物である。即ち、これらの廃棄物は有機物と無機物とを含んでいる。
【0024】
本実施形態では、このような廃棄物1,2を混合した後、破砕機(もしくは裁断機)3および乾燥機4を含む前処理工程で、後の処理が可能な状態までサイズダウンするとともに、乾燥し、これを被処理物としている。
【0025】
次に、この乾燥後の被処理物を熱分解系統に送って熱分解処理を施す。熱分解系統は、初段に熱分解キルンとしての回転キルン5を備えており、まず、被処理物はこの回転キルン5に投入されて無酸化状態で450〜650℃に加熱され、熱分解ガス6と熱分解コークス(チャー)7とに分解される。
【0026】
熱分解ガス6はガスクラッキング装置(クラッカー)8に導かれ、1000℃以上の高温下で分解されて水素、一酸化炭素、メタン等を含有するガスに改質された後、熱交換器9で急冷され、さらに後段のガス洗浄装置10、脱硫装置11および活性炭塔12に順に送られて処理される。これにより、熱分解ガス6はダストおよび硫化物等の有害物を除去されて、クリーンガス30となる。このクリーンガス30は熱分解系統の熱源とするため、プロセスガスとして回転キルン5に戻されて燃焼される。
【0027】
一方、熱分解コークス(チャー)7は、分離装置13において金属14、ガレキ15および灰分およびカーボンを含む物質16とに分離される。灰分およびカーボンを含む物質16は、溶融炉17で燃料によって1300℃以上に加熱、溶融されて溶融スラグ18となり、結晶化装置19に送られて成型され、結晶化される。これにより、高強度で安全性の高い石材20が生成される。また、分別された金属14は、溶融炉17で溶融せず、そのままの状態で有価金属として回収する。
【0028】
このような本実施形態の廃棄物処理システムによれば、回転キルン5で加熱分解された熱分解コークス(チャー)7から、分離装置13で分離された灰分およびカーボンを含む物質16を、溶融炉17で溶融した後に結晶化装置19で結晶化することにより、高強度で安全性の高い石材20を生成することができ、この石材20を例えば土木骨材、庭石等、付加価値の高いものとして利用することが可能となる。
【0029】
したがって、従来ではカーボンや灰等を単にクラッカーで焼却および溶融するだけで、ガラス状物質あるいは水砕スラグとして埋立て処理するか、ブロック等の低付加価値のものにしか適用できなかったのに対し、本実施形態では、このカーボンや灰等を高付加価値のものに変換することができ、これにより廃棄物処理コストの収支改善が図れるとともに、廃棄物のリサイクル用途の拡大が図れる等の効果が奏される。
【0030】
また、本実施形態によれば、前処理段階ではなく、回転キルン5の後段で金属14の分別および回収を行うことにより、汚染土壌2に含まれる汚染金属についても無害化した状態で回収することができる。
【0031】
しかも、このような回収工程の採用により、単独ではエネルギ回収ができないため処理困難であった汚染土壌2を、シュレッダーダストなどの廃棄物1と混合処理することができるようになり、この混合する廃棄物1からの回収エネルギを利用することによって汚染土壌を容易に、かつ効率よく処理することが可能となる。
【0032】
なお、本実施形態においては前処理系統として、破砕機(裁断機)3および乾燥機4を順次に連結した場合を示したが、被処理物のサイズ、あるいは含有水分の量等によっては、これらの機器を複数配置してもよく、また逆にいずれかを省略してもよい。
【0033】
図2は、図1に示した前処理系統および熱分解系統を複数、例えば2系列として並列的に備え、これらの回転キルン5から取出される熱分解コークス(チャー)7を共通な分離装置13に供給する場合を例示したものである。
【0034】
このようなシステムによれば、熱分解系統を2系列以上にすることにより、装置不具合時や定期点検時においても、当該部のみを停止することによって、施設全体の処理を継続することができるため、システムの運用性向上が図れる。
【0035】
[第2実施形態(図3〜図6)]
本実施形態は、熱分解系統によって生成されたクリーンガス30を回転キルンのみならず、他の熱機器の燃料ガスとして使用する場合についてのものである。
【0036】
図3は、クリーンガス30を供給する他の熱機器として、溶融炉17の溶融熱源である酸素バーナ(図示せず)の燃料として供給する例を示している。その他のクリーンガス供給機器としては、前処理系統における乾燥機4の熱源、後述する蒸気タービン用蒸気ボイラへの追焚き燃料、または後述する水処理装置の熱源等が挙げられる。
【0037】
なお、本実施形態のシステム内で、熱機器への熱源としてクリーンガス30を利用してもまだ余剰ガスが発生する場合には、この余剰クリーンガス30をガスホルダ21に貯蔵し、必要時に燃料として利用すればよい。
【0038】
図4は、ガスホルダ21に貯蔵した余剰クリーンガス30を蒸気ボイラまたは温水ボイラ等の熱交換器23の燃焼器22に供給して燃焼させ、水との熱交換により蒸気または温水を発生させる場合の熱源として利用した例を示している。
【0039】
また、図5は、余剰なクリーンガス30をガスエンジン発電機、ガスタービン発電機、蒸気タービン発電機等の発電設備24に供給する例を示している。この場合、発電設備24がクラッカー8の出口の高温排ガスを急冷する熱交換器9から発生する蒸気27を利用する蒸気タービン発電機、あるいは結晶化装置19の排ガス25の廃熱を回収する熱交換器26から発生する蒸気27,28を利用する蒸気タービン発電機であるときは、例えば蒸気27を加熱する追焚きバーナ29の燃料としてクリーンガス30を供給すればよい(蒸気28の場合でも同様である)。なお、その他の蒸気供給先としては、図示しないが燃料電池も適用できる。
【0040】
なお、図6に示すように、熱分解コークス(チャー)7に含まれるカーボンの割合が多い場合には、溶融することなく分別された有価金属とともに、カーボンを有価物として回収することも可能である。
【0041】
[第3実施形態(図7,図8)]
本実施形態は、活性炭塔12で機能が低下するなど、使用済みとなった活性炭の利用についてのものである。
【0042】
例えば、図7に示した廃棄物処理システムでは、活性炭31をシステム外部に排出せず、輸送コンベアやカプセルなどの搬送手段によって、使用済み活性炭の取り出し部から、乾燥機4の投入口または回転キルン5の投入口まで搬送する例を示している。
【0043】
これにより、活性炭31に吸着した有害物質を再び熱分解系統に戻して、加熱および分解処理することができる。
【0044】
この場合に使用する搬送手段としては、例えば図8に示すように、活性炭31を取出した際に付着した有害物質の外部への飛散や拡散を防止するため、カバー付きのベルトコンベア、あるいは密閉カプセル等としての全閉の覆い38を施した構成とすることが望ましい。
【0045】
[第4実施形態(図9)]
本実施形態は、回転キルン5から排出される燃焼ガスの利用についてのものである。
【0046】
即ち図9に示す例では、回転キルン5の外部燃焼室から排出される燃焼ガス32を廃熱ボイラ33に導き、その熱を利用して発生させた蒸気34を、回転キルン5の前工程の乾燥機4に供給し、廃棄物を乾燥する熱源とする廃熱回収系統を付加している。
【0047】
このような廃熱回収系統を付加した構成によると、回転キルン5から排出される燃焼ガス32に含まれる熱エネルギを有効に活用することができ、これによりプラント全体の熱効率を改善することができる。
【0048】
[第5実施形態(図10)]
本実施形態は、廃棄物処理システムを組合せた複合システムについてのものである。
【0049】
即ち、図10に示す例では、汚染された地下水や浸出水の水処理を目的として配設された汚染水処理装置35に、廃棄物処理システムの乾燥機4で被処理物を乾燥させたときに発生する、臭気を含んだ湿り空気または蒸気36を供給するようにしている。
【0050】
この蒸気36は汚染水処理装置35の熱源、例えば蒸気濃縮装置(図示せず)の高温媒体として利用した後に、凝縮器(図示せず)に導き、海水や地下水にて冷却して蒸気分を凝縮させる。この凝縮により生じた水は、廃棄物処理システムのガス洗浄装置10の水処理装置37へ供給して補給水とする。
【0051】
このような構成の複合システムによれば、廃棄物処理システムと、汚染された地下水などを浄化処理する汚染水処理システムとを組合せたことにより、汚染水処理システムの熱源を廃棄物処理システムの廃熱で賄うことができる一方、廃棄物処理システムで必要な補給水をシステム内部で賄うとができる。したがって、システム外部に依存する電気、熱、水などのいわゆるユーティリティ使用量を削減できるため、処理プラントの運転コストが低減できる。
【0052】
なお、前述の凝縮器で水分を除去されて排出される空気は、そのままでは臭気を含んでいる。そこで、例えば回転キルン5の外部燃焼室にその排出空気を導入して、燃焼用空気の一部として供給することが望ましい。
【0053】
このようにして、回転キメルン5の外部燃焼室に供給される空気は、クリーンガス燃焼によって臭気を除去されて排気されるため、システム外部への臭気漏れを防止することができる。同様に、他の部位での臭気を含んだ空気を他の各種機器で燃焼することも、脱臭処理として有効である。例えば乾燥機4で発生する臭気を含んだ空気をガスタービンやガスエンジン等の燃焼器に供給し、この燃焼により脱臭することも有効である。
【0054】
[第6実施形態(図11)]
本実施形態は廃棄物処理システムをフロート、船舶等に搭載して適用する場合についてのものである。
【0055】
即ち、本発明に係る廃棄物処理システムは、必ずしも陸上設置するものとは限らない。
【0056】
図11に示す例は、廃棄物処理システムの全体または一部を、フロートもしくは船舶38上に搭載したものである。これらのフロート、船舶38を港湾、湖沼、池、河川等への係留中、または曳航中あるいは自走運転中に、システムを稼動して廃棄物処理を行うことが可能である。
【0057】
このような構成とした場合には、プラント建設工期の短縮化、プラント撤去の容易化、さらに地域住民への負荷軽減などの利点が得られる。特にフロート、船舶38が自走式の場合は、各港湾に点在する廃棄物貯蔵所から廃棄物を収集し、航行中に処理系統を実施して、二次生成物で処理できないもののみ最終処分地に輸送する等の適用により多大な効果が奏される。
【0058】
なお、本発明においては、燃焼炉型廃棄物処理システム、溶融炉型廃棄物処理システム、流動床炉型廃棄物処理システムその他の各種の炉を用いたシステムとして適用することができる。
【0059】
また、そのような廃棄物処理システムの全ての構成要素もしくは一部の構成要素をフロートまたは船舶上に搭載し、このフロートまたは船舶の港湾、湖、池、河川その他の水上への係留中、曳航中もしくは自走中に廃棄物処理を行うことが可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上で詳述したように、本発明に係る廃棄物処理システムによれば、種々の有害物質を含む廃棄物を熱分解処理する場合、あるいは再利用可能な物質を含む廃棄物を熱分解処理する場合に、再利用可能な物質を可能な限り多くの熱および電気エネルギや石材などの無公害物質として取出すことができる。また、熱分解系統から排出される使用済み活性炭や、臭気を含む空気などの排出物を最少とすることができる。
【0061】
また、本発明に係る廃棄物処理システムによれば、熱分解系統で発生したクリーンガスを熱分解系統の熱エネルギの他に、熱分解系統から排出される熱分解コークスのカーボンや灰分を溶融して結晶化するための系統の熱エネルギとして有効利用することができる。
【0062】
また、蒸気ボイラ、温水ボイラ等で余剰のクリーンガスを燃焼させることにより、廃棄物から有効な熱エネルギを得ることができる一方、余剰クリーンガスをガスエンジンやガスタービン発電機などに供給して電気エネルギに変換することができる。
【0063】
さらに、余剰のクリーンガスをシステム内の熱機器の燃料とし、または蒸気や温水の熱源とし、あるいは電気エネルギとすることによって、廃棄物から取出したエネルギを有効に無駄無く回収することができる。
【0064】
さらにまた、水上フロート式システムとした場合には、処理装置の設置および運用に多岐の自由度を与えることができる等、多大な効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態を示すシステム構成図。
【図2】 前記実施形態の変形例を示すシステム構成図。
【図3】 本発明の第2実施形態を示すシステム構成図。
【図4】 前記第2実施形態の第1変形例を示すシステム構成図。
【図5】 前記第2実施形態の第2変形例を示すシステム構成図。
【図6】 前記第2実施形態の第3変形例を示すシステム構成図。
【図7】 本発明の第3実施形態を示すシステム構成図。
【図8】 前記第3実施形態の変形例を示すシステム構成図。
【図9】 本発明の第4実施形態を示すシステム構成図。
【図10】 本発明の第5実施形態を示すシステム構成図。
【図11】 本発明の第6実施形態を示すシステム構成図。
【符号の説明】
1 廃棄物
2 汚染土壌
3 破砕機または裁断機
4 乾燥機
5 回転キルン
6 熱分解ガス
7 熱分解コークス(チャー)
8 クラッカー
9 熱交換器
10 ガス洗浄装置
11 脱硫装置
12 活性炭塔
13 分離装置
14 金属
15 ガレキ
16 カーボン、灰等
17 溶融炉
18 溶融スラグ
19 結晶化装置
20 石材
21 ガスホルダ
22 燃焼器
23 熱交換器(ボイラ)
24 発電設備
25 排ガス
26 熱交換器
27,28 蒸気
29 追焚きバーナ
30 クリーンガス
31 使用済み活性炭搬送装置
32 回転キルンの外部燃焼室から排出される燃焼ガス
33 廃熱ボイラ
34 蒸気
35 汚染水処理装置
36 臭気を含んだ湿り空気または蒸気
37 水処理装置
38 搬送装置の覆い

Claims (12)

  1. 破砕機、裁断機および乾燥機の少なくとも1つ以上を組合せてなる前処理系統と、熱分解キルン、ガスクラッキング装置、ガス洗浄装置、脱硫装置、および活性炭を収容する活性炭塔を備えた熱分解系統とにより、廃棄物中の有機物と無機物とを同時処理し、これによりクリーンガスを生成する一方、熱分解コークスから灰分およびカーボンを含む物質金属とを分離し、前者の灰分およびカーボンを含む物質を溶融して結晶化することにより石材を生成し、後者の金属は有価金属として回収することを特徴とする廃棄物処理システム。
  2. 請求項1記載の廃棄物処理システムにおいて、熱分解系統を2系列以上含むことを特徴とする廃棄物処理システム。
  3. 請求項1または2記載の廃棄物処理システムにおいて、熱分解系統から生成されるクリーンガスの一部をシステム内で用いる熱機器に燃焼ガスとして供給し、他を余剰クリーンガスとして回収することを特徴とする廃棄物処理システム。
  4. 請求項3記載の廃棄物処理システムにおいて、回収した余剰クリーンガスを燃焼させ、蒸気もしくは温水の熱エネルギに変換することを特徴とする廃棄物処理システム。
  5. 請求項3記載の廃棄物処理システムにおいて、回収した余剰クリーンガスをガスエンジン発電機、スチームタービン発電機、ガスタービン発電機に供給して電気エネルギに変換することを特徴とする廃棄物処理システム。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、熱分解コークスを金属と非金属とに分離した後、その非金属を溶融することなく、そのままの状態で回収することを特徴とする廃棄物処理システム。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、活性炭塔で機能低下した活性炭を断続的もしくは連続的に乾燥機もしくは熱分解キルンに輸送し、活性炭に吸着した有害物質を処理することを特徴とする廃棄物処理システム。
  8. 請求項7記載の廃棄物処理システムにおいて、機能低下した活性炭の輸送用として、当該活性炭の大気中への飛散もしくは拡散を防止する全閉の覆いを有する輸送系統を備えたことを特徴とする廃棄物処理システム。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、前処理系統が乾燥器を含み、熱分解キルンの外部燃焼室から排出される燃焼ガスの排出系統に廃熱ボイラを配設し、この廃熱ボイラで発生した蒸気を前処理工程の乾燥機の熱源として用いることを特徴とする廃棄物処理システム。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、前処理系統が乾燥器を含み、乾燥機から廃棄物の加熱乾燥により発生する蒸気を、汚染された地下水または浸出水の処理系統に配設された水処理装置の熱源として利用した後、海水または地下水を用いて凝縮し、この凝縮により得られる水を、ガス洗浄装置の補給水として供給し、汚染水および汚染廃棄物の両者を同時処理することを特徴とする廃棄物処理システム。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、前処理系統が乾燥器を含み、乾燥機から廃棄物の加熱乾燥により発生する臭気を含んだ空気を、熱分解キルンの外部燃焼室、ガスエンジン、ガスタービンその他のクリーンガスを燃料とする熱機器に、燃焼用空気の一部として供給して燃焼させることにより脱臭させることを特徴とする廃棄物処理システム。
  12. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の廃棄物処理システムにおいて、全ての構成要素もしくは一部の構成要素をフロートまたは船舶上に搭載し、このフロートまたは船舶の港湾、湖、池、河川その他の水上への係留中、曳航中もしくは自走中に廃棄物処理を行うことを特徴とする廃棄物処理システム。
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