JP4657788B2 - ラベル送り制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、ラベラーによる1枚毎のラベルの送り制御方法に関する。詳しくは、歯抜け状態のラベルによる誤った繰り出しを防ぐラベル送り制御方法に関する。
ロール状に巻回された帯状の剥離紙上に1枚宛のラベルがその背面の粘着剤で担持されたラベルロールを巻き出し、ラベラーの剥離板の鋭角な剥離エッジにて折り返されてラベルを1枚宛剥離してワークに貼り付けするラベル貼り付け装置が普及している。
この場合、ラベルを剥離板上の定位置に間歇的に停止させるためのラベル送り制御が不可欠であるが、このラベル送り制御手段としては、フォトセンサーによりラベルの先端、或いはラベルに印刷された印刷マークを検知し、この検出信号にてラベル送りモータを駆動し、停止位置設定分、ラベルを繰り出すことでワークに対して常に一定位置にラベルを貼り付けることができる。
一般的なラベル送り制御手段は、例えば、特許文献1の実公昭61−39571号公報や、特許文献2の特開2003−175921号公報に示されている。
実公昭61−39571号公報 特開2003−175921号公報
しかし、ラベルロール上に担持されているべき筈のラベルが無く、脱落してしまっている、所謂「歯抜け」の場合、前記フォトセンサーによる検出方法では、ラベルが無い状態のため次段のラベルを検知してしまうことになり、例えば、歯抜けラベルが1枚の場合には抜けたラベル1枚分に次段のラベル1枚を含めた2枚分のラベル送り巾を検知することになり、この検出信号を受けた駆動モータにより、2枚分のラベル巾で繰り出してしまうという問題があった。そのため、ワークには2枚のラベルが貼り付けられると言うエラーを生ぜしめる。
この問題を解決するには、剥離板の先端にセンサーを設置することで1枚毎のラベル送りは保証され、ラベルが連続して繰り出されることは解消される。しかし、ラベルロール上に歯抜け部分があった場合には、前記センサーではラベル検知が出来ず、歯抜け部分だけ繰り出してしまう為に、図3に示すようにラベラー上でラベルの剥離前に事前にプリンターにより、例えば賞味期限等の印字を行う場合には、必然的に印字抜けが発生する。印字抜けで繰り出されてワークに貼り付けられた場合、不良品として扱われ、ラベルの貼り直しを要するなど余分な工数が増え、資材が無駄となる。
尚、前記ラベルの2枚送りや、印字抜けを防止する為に図4のようにラベル送り制御用センサーの他に、ラベル抜け検知を行うセンサーを設置する方法もあるが、その場合の制御もラベル抜けを検知した時点でラベルの繰り出しを停止させるか、警報を出す程度しか出来ないのが実情である。また、ラベルサイズによってセンサーの取り付け位置を調整する必要があるなど面倒な作業を強いられることになる。
また、ラベルの送り制御を、ラベル端部を検知するフォトセンサーによる検知によらずに、定寸のラベルピッチ分だけ一定量を送る制御もあるが、ラベルピッチはラベルの製造精度の誤差、制御精度、剥離紙自体の延び縮みなどの累積誤差が多く発生し、正確なラベルの位置制御には不向きである。
本発明は、上記の課題を解決することを目的としたもので、ラベルに歯抜けがあった場合でも2枚貼りなどの誤動作を招かず、ラベル搬送路上にあるラベルへの印字を必要とする場合にも印字抜けを招かないラベルの送り制御方法を提供する。
その為、本発明は、ラベラーの起動時に、事前に設定したラベルピッチでラベル送りモータを駆動しラベルを繰り出す定寸送りモードによる制御と、ラベル搬送路に近接して設けたセンサーにてラベルを検知した場合にマークモードに切り替わり、ラベルを停止位置設定分繰り出して停止させる制御を併用し、ラベルピッチ分でのラベルの繰り出し中にセンサーにてラベルが検知されなければ該ラベルピッチ分でラベルを繰り出した後、該ラベルの繰り出しを停止させることでラベルの正確な送り制御を行うようにした。

即ち、ラベルのないは歯抜け状態の場合には、自動的に一定量送りの制御に切替割ることでラベルの無い状態での繰り出しを停止することが出来、恰もラベルがある状態と同じ繰り出しを可能としたことで、ラベルの搬送途中でプリンターによる印字を行う場合にラベルは定位置に停止しており、印字抜けを招かない。但し、この場合、ワークにラベルは貼り付けされない不良品を生ずるが、貼り直しで充分に対処できる。
本発明は、上記のように構成したので、ワークへのラベルの2枚貼り、ラベルの印字抜けが防止でき、高速での効率的なラベル貼り付け作業に寄与するものである。実際にラベルの歯抜けを検知した場合でも、駆動手段を一旦停止後に、再起動することでラベルが貼り付けされない不良品の発生防止も可能になる。
以下、本発明を図面に従って説明する。
図1はラベラーのスタート状態を示す説明図で、ラベル1は、連続する剥離紙2上に担持されてラベルロール3から巻き出され、ラベル送りモータMの駆動でラベル搬送路4に設けられた剥離板5の先端のエッジ6にて反転され、ラベル1のみが剥離してワークW上に転移し、別途貼り付けローラ等にて貼り付けられる。
連続する剥離紙2は、前記送りモータMの駆動で間歇的に繰り出され、下流側に設けた巻き取りロール(図示せず)に巻き取られる。
ここで、ラベル送りモータMと同期して間歇的に搬送されるワークWに対し、正確な位置にラベル1を貼り付ける為に、ラベル1を検知するセンサー7が、ラベル搬送路4に近接して設けられ、ラベル1の先端を検知したときの検出信号によりラベル送りモータMを駆動し、予め設定された停止位置設定分ラベル1を繰り出して停止するように構成されている。センサー7はフォトセンサーが用いられる。また、ラベル1の停止位置は、図1に示すように剥離板5のエッジ6からワークWに向かって所定長さ突出する距離に設定されている。
次に、ワークWがワーク搬送路に沿って設けられたワークセンサー(図示せず)により検知されると、ラベル送りモータMが駆動され、ラベル1をワークWに転移させながら、センサー7が次段のラベルを検出すると上記と同様に、次に貼り付けられるラベルを停止位置設定分繰り出して停止する。以後、同様の動作を繰り返し、ラベルの繰り出し、停止が繰り返されて搬送されて来るワークに対して連続的にラベルが貼り付けられる。
尚、ここで、ラベルロール3から巻き出されたラベル1は、通常であれば所定ピッチ毎に1枚宛のラベルに型抜きされて連続する剥離紙2上に整然と担持されているが、ラベル製造上の何等かの原因に起因して、剥離紙3上にラベル1が存在しない、歯抜けとなる場合がある。
この歯抜け状態を図1に求めると、符号dで示した状態である。ここで、センサー7がcのラベルを検知すると前記した工程により、aのラベル1枚分をワークWに転移させ貼り付けられるが、次段のdのラベルが歯抜けである為、図2に示すように、センサー7はこれを検知せず、更に次段のeのラベルを検知してしまう。従って、センサー7による検出信号がラベル送りモータMを駆動し、ラベルaとbの2枚分の送り量を繰り出してしまうことで、図2のようにワークW上に2枚のラベルaとbが貼り付けられるという誤動作を生ずる。
本発明では、このような誤動作を解消する為に以下のような構成とした。
即ち、図1のラベル送り機構の構成であって、図5に示すように、ラベラーの起動時に事前に設定されたラベルピッチでラベル送りモータを駆動するよう、制御盤に定寸送りモードを入力しておき、ラベルの繰り出しを行い、設定したラベルピッチS分の繰り出し完了前に、センサー7にてラベル1を検知した場合に、マークモードに切り替わり、ラベル1をして残りの送り量S´を一定制御することで停止位置設定分ラベル1を繰り出して停止するようにした。
また、ラベルに歯抜けがあった場合、センサー7はラベルを検知しないため、定寸送りモードでラベルを繰り出すことで、ラベルは1枚分のピッチで繰り出され、剥離板5のエッジ6の位置で停止する。これによって、ラベルの2枚送りの誤動作が防止できる。また、ラベルは予め設定されたラベルピッチ分繰り出されて停止するので、センサー7がラベルを検知しない場合でも印字が行われ、印字抜けを招かない。
本発明は、ラベルに歯抜けがあった場合でも、2枚貼りなどの誤動作を招くことが無いので、連続した高速でのラベラーにおけるラベルの送り制御方法として有益である。また、ラベルの剥離に先立って、搬送路上でラベルに賞味期限等の印字を行う場合も支障がない。更に、ラベル抜けを検知するために別途用意するセンサーも不要となる。
ラベルの繰り出し状態を示す説明図である。 ラベルの歯抜けにより誤動作を生じた状態の説明図である。 ラベル搬送路上にプリンターを設置し印字を行う場合の説明図である。 ラベル搬送路上に別途、ラベル抜け検知用センサーを設けた場合の説明図である。 本発明のセンサーによる制御と一定量送りの制御を併用し、切替えて制御を行う場合のラベルの検知を示す説明図である。
符号の説明
1 ラベル
2 剥離紙
3 ラベルロール
4 ラベル搬送路
5 剥離板
6 剥離板のエッジ
7 センサー
W ワーク
M ラベル送りモータ

Claims (2)

  1. ラベラーの起動時に、事前に設定したラベルピッチでラベル送りモータを駆動しラベルを繰り出す定寸送りモードによる制御と、ラベル搬送路に近接して設けたセンサーにてラベルを検知した場合にマークモードに切り替わり、ラベルを停止位置設定分繰り出して停止させる制御を併用し、前記ラベルピッチ分での前記ラベルの繰り出し中に前記センサーにてラベルが検知されなければ該ラベルピッチ分で前記ラベルを繰り出した後、該ラベルの繰り出しを停止させることを特徴とするラベル送り制御方法。
  2. センサーは、ラベルの端部若しくは印刷マークを検出するフォトセンサーである請求項1記載のラベル送り制御方法。
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