JP4655863B2 - 無線受信機、無線通信機、電子機器および無線受信方法 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、データ受信動作時の省電力化を図ることができる無線受信機、無線通信機、電子機器および無線受信方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、送信シンボルの送信期間中であっても、受信動作停止期間の間、受信動作が停止することとなるから、受信動作時の電力消費が抑制され、以って、省電力化を図ることが可能となる。
この望ましい構成によれば、受信状態に応じて前記受信動作停止期間が伸縮されるため、受信エラーを抑えつつ受信状態に応じた省電力効果を得ることが可能となる。
また、上記望ましい構成において、前記受信状態検出手段は、受信した送信データのビット誤り率を検出する誤り率検出手段を有し、前記制御手段は、前記受信動作停止期間を前記ビット誤り率が小さいほど長くすることが好ましい。
これらの好ましい構成によれば、送信シンボルの値の誤判定を防止しつつ受信動作時の消費電力を抑制することができる。
この好ましい構成において、前記制御手段は、前記RF部、または、前記RF部および前記ベースバンド部のそれぞれに設けられた複数の電子回路を個別に停止する場合に、前記電子回路の立ち上がり時間および/または立ち下がり時間に基づいて、各電子回路の前記受信動作停止期間を伸縮することが好ましい。
この好ましい構成によれば、電子回路の立ち上がり時間および/または立ち下がり時間に基づいて各電子回路の受信動作停止期間が伸縮されるため、受信時の電子回路の誤動作が防止される。
また、上記目的を達成するために、本発明は、複数の送信シンボルが連続してなる送信データを無線により受信する無線受信機の無線受信方法であって、前記送信データの受信状態を検出し、検出された受信状態に応じた長さの受信動作停止期間を前記送信シンボルの各々に設け、前記送信シンボルの各々を受信するときに受信動作停止期間で受信動作を停止することを特徴とする。
図1は、本発明を適用した携帯電話機1の外観構成を示す図である。この図に示すように、携帯電話機1は、互いに別体に構成された操作ユニット2および表示ユニット3を備え、これらがヒンジ部4により開閉自在に結合されて、いわゆる折畳式の携帯電話機として構成されている。
操作ユニット2には、閉状態時に上記表示ユニット3が覆う面に、使用者が携帯電話機1に対する指示入力の際に使用するテンキーなどの各種ボタン11Aが配設され、これら各種ボタン11Aにより指示入力部11が構成されている。また、操作ユニット2のヒンジ部4側には伸縮自在に構成されたアンテナ5が配設されている。さらに、この操作ユニット2には、後述する音声入出力のためのマイクやスピーカを有する音声入出力部12や、CPU13、携帯電話通信部14、RAM15、記憶部16、ユニット間データ無線送信機17が内蔵されている。
また、ヒンジ部4の内部には、操作ユニット2に収納されているバッテリ(不図示)からの電力を表示ユニット3に伝送する給電ラインが配設されている。
同図に示すように、携帯電話機1の操作ユニット2は、指示入力部11と、音声入出力部12と、CPU13と、携帯電話通信部14と、RAM15と、記憶部16と、ユニット間データ無線送信機17とを有して構成されている。また、携帯電話機1の表示ユニット3は、ユニット間データ無線受信機18と、ディスプレイコントローラ19と、メインディスプレイ20と、サブディスプレイ21とを有して構成されている。
CPU13は、携帯電話機1全体を制御するものであり、携帯電話機1の電源が投入された場合に、記憶部16に記憶されている制御プログラムを読み出して各種機能を実現するための処理を実行する。また、CPU13は、指示入力部11によって各種の指示信号が入力された場合に、指示信号に応じた各種処理に関するプログラムを記憶部16から読み出して実行する。さらに、CPU13は、各種処理結果をRAM15や記憶部16の所定の領域に格納したり、携帯電話通信部14あるいはユニット間データ無線送信機17に出力したりする。
RAM15は、DRAM等の半導体メモリによって構成され、CPU13により実行される各種処理の際に生成された各種データを一時的に格納する。
記憶部16は、フラッシュROM等の不揮発性の記憶装置によって構成され、携帯電話機1の制御プログラムや種々のアプリケーションプログラム、各種データを記憶している。
ユニット間データ無線受信機18は、ユニット間データ無線送信機17から送信された送信データを受信し、所定の無線通信方式に基づいて復調してディスプレイコントローラ19に出力する。
このように、本携帯電話機1では、操作ユニット2から表示ユニット3に対して、各種命令(コマンド)や表示データを無線により送信するように構成されており、これにより、操作ユニット2と表示ユニット3との間のデータを送受するための配線が不要となる。
サブディスプレイ21は、ディスプレイコントローラ19によって入力されたラスタデータに基づいて、時刻や電池残量あるいは着信の有無といった内容の画像を表示する。なお、ここでは表示ユニット3に備えられる機能部がディスプレイコントローラ19、メインディスプレイ20およびサブディスプレイ21である場合を例に挙げて説明したが、メモリカードコントローラ等、一般の携帯電話機に備えられる他の各種機能部を備える構成としても良い。
受信機18は、図3に示すように、アンテナ20と、RF部21と、ベースバンド部22とを有している。アンテナ20はRF部21に接続され、ユニット間データ無線送信機17から送信された電波を受信してRF信号をRF部21に出力する。RF部21は、アンテナ20から入力されたRF信号の周波数を中間周波数にダウンコンバートして中間周波数信号を生成してベースバンド部22に出力する。ベースバンド部22は中間周波数信号を所定の無線通信方式に基づいて復調し、ユニット間データ無線送信機17から送信された送信データを生成して出力するベースバンド回路30を有して構成されている。
アンプ40は、アンテナ20から出力されたRF信号を所定の増幅率で増幅してミキサ42に出力するものであり、局部発振器41は、中間周波数を生成するための局部発振信号をミキサ42に出力するものである。ミキサ42は、局部発振信号とRF信号とを混合してRF信号の周波数を中間周波数に下げて中間周波数信号を生成し、ローパスフィルタ43に出力するものである。ローパスフィルタ43は、中間周波数信号に含まれるノイズ成分(低周波数成分)を除去してコンパレータ44に出力するものである。コンパレータ44は、ローパスフィルタ43から入力された中間周波数信号の波形を成形してベースバンド回路30に出力するものである。また、RSSI回路45は、ローパスフィルタ43の出力に接続され、このローパスフィルタ43から出力されている中間周波数信号に基づいて受信電力に応じた電圧値のRSSI信号をベースバンド回路30に出力するものであり、このRSSI信号によりベースバンド回路30が受信電波の電界強度(以下、「受信電波強度」と言う)を検知する。
送信データフレーム100は、「0」または「1」の2値(多値でも良い)の送信シンボル110が複数連続して構成され、先頭から所定数の送信シンボル110がプリアンブル100Aを構成し、このプリアンブル100Aがユニット間データ無線送信機17と受信機18との間のフレーム同期などに用いられる。また、プリアンブル100Aに続く残りの送信シンボル110がペイロード100Bを構成し、このペイロード100Bに送信データが格納される。
詳述すると、受信状態が良く受信電波強度が高い場合、送信経路中で送信データに加わる雑音や信号の波形歪が小さいため、当該送信シンボル110の値を誤判定する確率は小さくなる。したがって、送信シンボル110のシンボル受信動作期間TDを各送信シンボル110のシンボル送信期間TCより短くしても、送信シンボル110の値を判別することが可能となる。
そこで、本実施の形態では、各送信シンボル110のシンボル送信期間TCごとに、送信シンボル110の受信動作を行うシンボル受信動作期間TDと、受信動作を停止するシンボル受信動作停止期間TEとを設け、送信シンボル110を受信すべきシンボル送信期間TCにおいても、シンボル受信動作停止期間TEの間、IF部21の各部を停止させる。
なお、本実施の形態では、RSSI信号電圧に対してステップ関数的にシンボル受信動作停止期間TEを長くしているが、これに限らず、例えば線形関数的、或いは、指数関数的にシンボル受信動作停止期間TEを長くしも良い。また、図5に示す各数値はあくまでも一例であり、例えば、電波受信強度が非常に高い場合には、シンボル受信動作停止期間TEをシンボル送信期間TCの5割以上とすることも、また、5割以下とすることも勿論可能である。
また、イネーブル信号EnがLレベルとされているシンボル受信動作停止期間TEの間は、アンプ40、局部発振器41、ミキサ41、ローパスフィルタ43およびコンパレータ44の各部が停止する。
(変形例1)
上述した実施の形態では、IF部21のアンプ40、局部発振器41、ミキサ42、ローパスフィルタ43およびコンパレータ44のそれぞれの電子回路をイネーブル信号Enの論理レベルを変更することで同時にオン/オフさせたが、これに限らず、それぞれの電子回路を個別にオン/オフさせる構成としても良い。
図7は本変形例に係る受信機18Aの回路構成を示す図である。
この図に示すように、受信機18Aは、アンプ40、局部発振器41、ミキサ42、ローパスフィルタ43およびコンパレータ44とイネーブル線60との間に、それぞれ動作制御スイッチ50〜54が介挿され、各動作制御スイッチ50〜54がベースバンド回路30から出力される制御信号Ds1〜Ds5によりオン/オフ制御される。また、イネーブル信号Enは常にHレベルとされ、動作制御スイッチ50〜54がオフとなった場合に、その動作制御スイッチ50〜54に接続された電子回路が停止するように構成されている。
この構成の下、ベースバンド回路30は、各動作制御スイッチ50〜54に対して制御信号Ds1〜Ds5を出力して、アンプ40、局部発振器41、ミキサ42、ローパスフィルタ43およびコンパレータ44のそれぞれの電子回路を個別にオン/オフさせる。
一方、立ち下がり時間Tdownを有する電子回路に対しては、シンボル受信動作停止期間TEの開始タイミングよりも立ち下がり時間Tdownだけ前のタイミングでイネーブル信号EnをLレベルとすることで、シンボル受信動作停止期間TEの開始タイミングで動作を停止させることができるため、この電子回路のシンボル受信動作停止期間TEを立ち下がり時間Tdownの分だけ長くすることが可能である。
そして、ベースバンド回路30は、このようにして決定した各電子回路のシンボル受信動作停止期間TEに基づいて動作制御スイッチ50〜54をオン/オフさせることで、各電子回路の動作開始タイミングおよび動作停止タイミングを合わせられる。
特に、各電子回路の動作開始タイミングが合わせられることで、受信動作時の電気回路の誤動作が防止される。
上述した実施の形態では、RSSI回路45については、シンボル受信動作停止期間TEも動作させることとしたが、これに限らず、停止させても良い。
また、ペイロード受信期間TBにおいてのみ、送信シンボル110のシンボル送信期間TCにシンボル受信動作停止期間TEを設ける構成としたが、これに限らず、プリアンブル受信期間TAにおいて、フレーム同期がとられた時点から送信シンボル110のシンボル送信期間TCにシンボル受信動作停止期間TEを設けるようにしても良い。
上述した実施の形態では、受信状態として受信電波強度を検出する構成について例示したが、これに限らず、受信状態の指標としてビット誤り率を検出する構成としても良い。すなわち、ベースバンド回路30が復調後のデータのビット誤り率を検出し、このビット誤り率に応じてシンボル受信動作停止期間TEを伸縮しても良い。この場合、ビット誤り率が小さいほど受信状態が良いことを示すため、ベースバンド回路30は、シンボル受信動作停止期間TEを長くする。
上述した実施の形態では、シンボル受信動作停止期間TEの間、RF部21の各部を停止させる構成としたが、さらに、ベースバンド部22を停止させる構成としても良い。この構成において、シンボル受信動作停止期間TEの間、ベースバンド回路30を停止する場合には、例えばシンボル受信動作期間TDの開始タイミングに合わせて起動信号をベースバンド回路30に入力するのが望ましい。
上述した実施の形態では、シンボル送信期間TCの前半にシンボル受信動作期間TDを設け、後半にシンボル受信動作停止期間TEを設けた場合を例示したが、これに限らず、シンボル受信動作期間TDを後半にシンボル受信動作停止期間TEを前半に設けても良い。また、シンボル受信動作停止期間TEをシンボル受信動作期間TDの前後に分割配置しても良い。
(変形例6)
上述した実施の形態では、受信機18に本発明を適用した場合を例示したが、これに限らず、複数の送信シンボル110が連続してなる送信データフレーム100を無線により送受信する無線通信機にも本発明を適用することが可能である。
また、上述した実施の形態では、電子機器の一態様として携帯電話機1を例示したが、これに限らず、例えば携帯型ノートパソコン、PDAなどの携帯型電子機器、或いは、デスクトップパソコンやテレビ、ファクシミリなどの据置型電子機器にも本発明を適用可能である。
Claims (8)
- 複数の送信シンボルが連続してなる送信データを無線により受信する無線受信機であって、
前記送信データの受信状態を検出する受信状態検出手段と、
前記受信状態検出手段により検出された受信状態に応じた長さの受信動作停止期間を前記送信シンボルの各々に設け、前記送信シンボルの各々を受信するときに受信動作停止期間で受信動作を停止させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする無線受信機。 - 前記受信状態検出手段は、受信電波の電界強度を検出する電界強度検出手段を有し、
前記制御手段は、前記受信動作停止期間を前記電界強度が強いほど長くする
ことを特徴とする請求項1に記載の無線受信機。 - 前記受信状態検出手段は、受信した送信データのビット誤り率を検出する誤り率検出手段を有し、
前記制御手段は、前記受信動作停止期間を前記ビット誤り率が小さいほど長くする
ことを特徴とする請求項1に記載の無線受信機。 - RF部とベースバンド部とを更に備え、
前記制御手段は、前記受信動作停止期間の間、前記RF部、または、前記RF部および前記ベースバンド部を停止する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の無線受信機。 - 前記制御手段は、前記RF部、または、前記RF部および前記ベースバンド部のそれぞれに設けられた複数の電子回路を個別に停止する場合に、前記電子回路の立ち上がり時間および/または立ち下がり時間に基づいて、各電子回路の前記受信動作停止期間を伸縮することを特徴とする請求項4に記載の無線受信機。
- 複数の送信シンボルが連続してなる送信データを無線により送受信する無線通信機であって、
前記送信データの受信状態を検出する受信状態検出手段と、
前記受信状態検出手段により検出された受信状態に応じた長さの受信動作停止期間を前記送信シンボルの各々に設け、前記送信シンボルの各々を受信するときに受信動作停止期間で受信動作を停止させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする無線通信機。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の無線受信機、または、請求項6に記載の無線通信機を備えたことを特徴とする電子機器。
- 複数の送信シンボルが連続してなる送信データを無線により受信する無線受信機の無線受信方法であって、
前記送信データの受信状態を検出し、
検出された受信状態に応じた長さの受信動作停止期間を前記送信シンボルの各々に設け、前記送信シンボルの各々を受信するときに受信動作停止期間で受信動作を停止する
ことを特徴とする無線受信方法。
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