JP4654102B2 - プロテクタ及び針セット - Google Patents

プロテクタ及び針セット Download PDF

Info

Publication number
JP4654102B2
JP4654102B2 JP2005285134A JP2005285134A JP4654102B2 JP 4654102 B2 JP4654102 B2 JP 4654102B2 JP 2005285134 A JP2005285134 A JP 2005285134A JP 2005285134 A JP2005285134 A JP 2005285134A JP 4654102 B2 JP4654102 B2 JP 4654102B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle
opening
protector
shutter
cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005285134A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007089909A (ja
Inventor
時弘 堀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Original Assignee
TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TRUMO KABUSHIKI KAISHA filed Critical TRUMO KABUSHIKI KAISHA
Priority to JP2005285134A priority Critical patent/JP4654102B2/ja
Publication of JP2007089909A publication Critical patent/JP2007089909A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4654102B2 publication Critical patent/JP4654102B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は採血、輸血、輸液等に用いられる医療用の針を保護するプロテクタ及び針とプロテクタとを備える針セットに関する。
採血、輸血、輸液等には採血バッグ、輸血バッグ等に接続して使用する医療用の針が知られている。使用後の針は不用意に触れることがないように特許文献1又は特許文献2で示されるようなプロテクタで覆っておくことが好ましい。このようなプロテクタによれば、針の使用後にチューブを引くという極めて簡便な操作により針がプロテクタ内に収納されて、好適である。
特開2000−342686号公報 特許第3578459号
ところで、前記特許文献1及び特許文献2に示されたプロテクタでは、針の側面を覆うことができるが、プロテクタの開口部は開いたままであり、針に付着している血液が該開口部から漏れ出る懸念がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、使用後の針を確実に覆い、血液の漏れを防止することのできるプロテクタ、及び針とプロテクタとを備える針セットを提供することを目的とする。
本発明に係るプロテクタは、一端に針が設けられたチューブが挿通され、前記針を移動させて一方の開口から収納するときに、前記針に当接するストッパを備える筒状体と、前記筒状体の側方からスライドして前記一方の開口を塞ぐカバーと、前記カバーを前記側方から前記一方の開口に導くガイド部とを有することを特徴とするプロテクタ。
また、本発明に係る針セットは、一端に針が設けられたチューブと、前記針を移動させて一方の開口から収納するときに、前記針に当接するストッパを備える筒状体と、前記筒状体の側方からスライドして前記一方の開口を塞ぐカバーと、前記カバーを前記側方から前記一方の開口に導くガイド部とを有することを特徴とする。
このようなプロテクタ又は針セットにより、針を移動させて一方の開口から収納した後に、カバーをスライドさせて一方の開口を覆うことができ、収納された針からの血液の漏れを防止することができる。
この場合、前記一方の開口は側面に対して傾斜しており、前記カバーは弾性を有し、スライド方向の傾斜に応じて弾性変形しながら前記一方の開口を塞ぐようにしてもよい。これにより、カバーが筒状体から突出することがなく、しかも針が収納されやすいように筒状体の先端部に開口を設けることができる。
前記筒状体はヒンジによる折り畳み構造により筒形状を形成すると、成型が容易となる。また、ガイド部を筒状体と一体的に設ける場合には、折り畳み構造によってカバーとガイド部との組み立てが容易である。
さらに、前記針が前記筒状体に収納されたときに、前記針の逆行を防止するロック手段を有するとよい。
前記カバーは、突出した操作ノブを有していると、操作が容易である。
さらにまた、前記筒状体は、前記カバーに係合して前記カバーが前記一方の開口を塞いだ状態を保持する係合手段を有していてもよい。
本発明に係るプロテクタ及び針セットによれば、チューブを移動させることにより針を筒内に収納した後に、カバーをスライドさせて一方の開口を覆うことができる。これにより、筒内に収納された針からの血液の漏れを防止することができる。
以下、本発明に係るプロテクタ及び針セットについて実施の形態を挙げ、添付の図1〜図11を参照しながら説明する。なお、説明の便宜上、上下方向及び縦横方向の特定は図面に対応して説明するが、実際の使用時にはこの方向に限定されることはない。
図1に示すように、本実施の形態に係る針セット10はチューブ12が接続された採血針14と、使用後の採血針14を収納して保護する筒状のプロテクタ16と、未使用の採血針14を保護するキャップ17とを有する。チューブ12はプロテクタ16を通って一方が採血針14に接続され、他方が採血バッグ(血液バッグ)21に接続されている。チューブ12としては、軟質ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンエラストマー(例えば、ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマー)等が使用できる。
バッグ21は、例えば、ポリ塩化ビニルのような軟質樹脂製の可撓性を有するシート材21aを重ね、その周縁のシール部21bにおいて融着(熱融着、高周波融着)又は接着し、袋状としたものである。このバッグ21のシール部21bで囲まれた内側の空間には、採血血液を貯留する貯留空間21cが形成されている。また、バッグ21の上部には、ピールタブにより開封可能に封止された2つの開口部21dが形成されてい。なお、貯留空間21c内には、例えば、ヘパリンナトリウム液、ACD−A液、CPD液、CPD−A液のような抗凝固剤が予め入れられていてもよい。なお、チューブ12の接続先は単体のバッグ21に限らず、多連型血液バッグ等であってもよい。チューブ12は途中に検査用血液を採取する分岐チューブが接続されていてもよい。
図2及び図3に示すように、採血針14の針本体14aは中空針であり、ステンレス鋼、アルミニウム、チタンのような金属又はポリフェニレンサルファイドのような硬質樹脂で構成されている。採血針14は基部にハブ22を有し、チューブ12に連通している。ハブ22はハブ本体23と、中心に針本体14aを保持する通路24と、基端側にチューブ12が連結する環状凹部25及び突出部26とを有する。針本体14aは通路24に挿通された状態で液密に固定されており、一方、チューブ12の端部は環状凹部25にはめ込まれ、液密に固定されている。ハブ本体23の基端部28はチューブ12よりも大径に形成されている。
ハブ本体23の側面には長手方向の略中央に設けられた第1フランジ23aと、下端部に設けられた第2フランジ23bとを有し、これらの第1フランジ23aと第2フランジ23bで囲まれた部分は相対的に窪んだ環状凹部23cとなっており、環状凹部23c内には多数の縦リブ23dが設けられている。第1フランジ23a及び第2フランジ23bは、ハブ22を把持する際に滑り止めとして作用するとともに、後述するロックリブ64に対するロック手段として作用する。
プロテクタ16は本体部である筒29と、該筒29の側面からスライドして上方開口(一方の開口)30を塞ぐシャッタ(カバー)32とを有する。筒29及びシャッタ32の材質は、ポリオレフィン等を用いることができる。
筒29は、採血針14の側の上方開口(一方の開口)30、及びバッグ21の側の下方開口34を有する筒形状であって、チューブ12が挿通している。また、筒29は、上面視で半円と方形が組み合わされた馬蹄形状の上部36と、該上部36と滑らかに接続されて下方に向かってわずかに縮径して下端部で断面円形となる下部38とを有する。
上部36は第1平面部(側方)36aと、該第1平面部36aの両側部に直角に接続された2つの第2平面部36bと、これら2つの第2平面部36bの他端同士を接続する半円側部36cと、第1平面部36aの上部に接続された円弧部36dとを有する。
第1平面部36aは下端部の下板40と、両側部の細長い枠42と、シャッタ支持板44とを有する。枠42は下板40の左右上端部と一体的に接続され、上方に延在している。シャッタ支持板44は第1平面部36aのほぼ全面を形成する板であり、下板40及び枠42に対して内側且つ並行に設けられている。シャッタ支持板44は縦方向にやや長尺であって、シャッタ32の高さH(図4参照)よりもやや短く設定されている。
円弧部36dは、第1平面部36aの左右端部から上方に湾曲して設けられた細長い円弧枠46と、該円弧枠46に対して内側且つ並行に設けられたガイド壁48とを有する。円弧枠46は枠42と同じ幅であって、該枠42の上面部と滑らかに接続されており、対向する半円側部36cの端面側に向かって緩やかに円弧を描いて傾斜している。この円弧部36dの円弧半径R(図2参照)は略一定に設定されており、頂部における半円側部36cの端面の稜線と円弧部36dの接線とのなす角θは、略75°となるように設定されている。
ガイド壁48は、円弧枠46とほぼ同じ幅であって、シャッタ支持板44の左右上端部と一体的に接続されている。上方開口30は、ガイド壁48及びシャッタ支持板44によって囲まれた孔であり、筒29の上端部において長い略半楕円を形成している。円弧部36dに沿った上方開口30の長さL(図2参照)は、シャッタ32の高さH(図4参照)より小さく設定されている。
また、下板40、枠42及び円弧枠46で形成される外側の壁と、シャッタ支持板44及びガイド壁48で形成される内側の壁によってガイド溝(ガイド部)50が形成されている。ガイド溝50は、シャッタ32を第1平面部36aから上方開口30に導くためのものである。ガイド溝50は、シャッタ32を支持するとともにスライド可能な程度の幅及び深さを有する。ガイド溝50の内面はシャッタ32がスライドしやすいように滑らかに形成されている。
ガイド溝50のうち、下板40とシャッタ支持板44との間に形成された下部溝50aは他の箇所よりも深い溝である。シャッタ32の下部は下部溝50aに深く差し込まれ、安定して保持される。また、図5に示すように、下部溝50aにおける下板40の内面には小突起52が設けられている。一方、図6に示すように、ガイド溝50の上端部近傍には、円弧枠46の内面に小突起(係合手段)54が設けられている。
図3に戻り、下部38は長い下部本体56と、該下部本体56の下に接続された下部開口筒58とを有する。下部本体56は、上部36の下端部に対して滑らかに接続されて、下方に向かってわずかに縮径している。下部開口筒58は短い筒であって、下部本体56の下端部よりも小径であって段差が形成されている。下部開口筒58は内径がチューブ12よりもやや大径で短尺な筒であり、プロテクタ16に対してチューブ12が不用意に揺れたり屈曲することを防止する。この下部開口筒58の内面は前記下方開口34を形成している。
下部本体56と下部開口筒58との接続部における内面には、ハブ22の基端部28が着座可能(図7参照)で水平な環状座面(ストッパ)60が設けられている。筒29の中心軸上で環状座面60から上方開口30までの距離は、ハブ22を含む採血針14よりもやや長く設定されている。環状座面60の内周端は、全周が略45°に面取りがなされており、チューブ12が下部開口筒58にスムーズに導入される。
図4に示すように、下部本体56の内面には、対向する面に一対のロックリブ64が設けられている。これらのロックリブ64は縦方向に長尺であって、上方に向かって緩やかに低くなり、中央部から下端部までは略同じ高さに設定されている。中央部から下端部までの略同じ高さの部分の軸方向長さは、前記の環状凹部23cの長さと略等しい(図7参照)。ロックリブ64の下端面は略水平に設定されている。ロックリブ64の下端部から環状座面60までの長さは、前記の第2フランジ23bの厚みよりやや長い。
また、筒29の内面においては、環状座面60から上方に向かって筒29の略2/3の高さまで2本のガイドリブ66が延在している。ガイドリブ66は、下部本体56の内面から上部36の内面にわたって設けられ、上方先端部が鋭角状である。
図4から明らかなように、成型時においては筒29は、右体68aと左体68bとからなり、これらの右体68aと左体68bの間における上部、中央部及び下部のヒンジ70a、70b及び70cによる折り曲げ構造により形成されている。したがって、第1平面部36a及び円弧部36d等は成型時には、略中央部で左右に二分割されている。ヒンジ70a〜70cは、折り曲げに適した厚みの樹脂膜である。
筒29には、成型された右体68aと左体68bを折り畳み接続するための爪72a、72b、72c及び72dと、これらの爪72a〜72dに係合する係合部74a、74b、74c及び74dが設けられている。爪72aは右体68aの下板40の左端部に設けられ、これに対応して係合部74aは左体68bの下板40の右端部に設けられている。爪72bは左体68bの下部本体56の上部左端部に設けられ、これに対応して係合部74bは右体68aの下部本体56の上部右端部に設けられている。爪72cは右体68aの下部本体56の下端よりやや上部における左端部に設けられ、これに対応して係合部74cは左体68bの下部本体56の下端よりやや上部における右端部に設けられている。爪72dは左体68bの下部本体56の下部左端部に設けられ、これに対応して係合部74dは右体68aの下部本体56の下部右端部に設けられている。
右体68a、左体68b、ヒンジ70a〜70c、爪72a〜72d及び係合部74a〜74dは一体成型される。
シャッタ32は、やや長尺で高さHの薄い樹脂板であり、上端部は半円形状である。また、シャッタ32の一方の側面には、横方向に延在する多数(例えば10〜20本)の溝76と、下端よりやや上部の半円ノブ(操作ノブ)78とを有する。シャッタ32は溝76が存在していることによって、各高さにおける横方向軸C1の向きが保たれたまま、縦方向軸C2が湾曲又は屈曲するように弾性を有する。半円ノブ78は、指先の腹面で押し込み操作するのに適した大きさであり、表面には滑り止め用の凹凸が設けられている。
筒29とシャッタ32によりプロテクタ16を組み立て、さらにプロテクタ16を針セット10として組み立てる際には、先ず、成型時の筒29に対して、左体68b(右体68aでもよい)の内面側にチューブ12を配置しておく。このとき、採血針14の側が上方開口30の向きで、バッグ21の側が下方開口34の向きとなるように配置する。
次に、左体68bにおける下板40とシャッタ支持板44により囲まれた下部溝50aにシャッタ32の下部を差し込む。このとき、溝76及び半円ノブ78が設けられた面が外面となる向きに差し込むとともに、溝76のうち最下方の溝76aを小突起52に係合させておく。半円ノブ78は、シャッタ32の下端よりやや上方に設けられていることから下板40に干渉することはない。また、シャッタ32の左端部が左側のガイド溝50にはめ込まれるまで軽く押し込む。
次いで、ヒンジ70a〜70cを中心として右体68aと左体68bとを折り畳んで爪72a〜72dを係合部74a〜74dに係合させることにより、チューブ12が連通している状態でプロテクタ16が組み立てられ、チューブ12は下部開口筒58によって引き抜き可能な状態で保持される。
このように、筒29をヒンジ70a〜70cによる折り畳み構造とすることにより筒形状が簡便に構成され、しかも成型が容易である。また、折り畳みによりプロテクタ16を組み立てることにより、左右2つのガイドリブ66、66は互いに端部が突き当たって平面を形成し、ヒンジ70b、70cが覆われる。これにより、ハブ22が挿入される際にヒンジ70b、70cに対して引っかかることが防止される。なお、ヒンジ70aはガイドリブ66によって覆われないが、ヒンジ70aの上端部近傍からはガイド壁48が内向きに突出しているため、ハブ22がヒンジ70aに懸かることはない。
さらに、シャッタ32の右端部は右体68aのガイド溝50に嵌り込むことになり、ガイド溝50に対するシャッタ32の組み立てが容易である。この組み立ての際に、シャッタ32は小突起52により係合されていることから不用意に脱落することがない。シャッタ32はシャッタ支持板44によって背面から支持されており、安定している。また、シャッタ32の上端位置はシャッタ支持板44の上端位置(つまり、上方開口30の下端位置)とほぼ等しく、上方開口30はほぼ全面が開いている。なお、組み立てられた筒29における右体68aと左体68bとの合わせ面は接着又は溶着等により接合してもよい。
次に、このように構成される針セット10及びプロテクタ16の使用方法について説明する。
医療従事者等の操作者は、キャップ17を取り外した後にハブ22を把持しながら採血針14を供血者(ドナー)の皮膚を通して血管に穿刺し、採血等の所定の医療処理を行う。このとき、採血針14から導入された血液はチューブ12を通りバッグ21の貯留空間21cに貯溜される。採血等を行っている際には、シャッタ32は小突起52に係合されて動かないことから、上方開口30は開状態に維持され、チューブ12がシャッタ32により押圧され又は曲げられることがない。また、シャッタ32は突出することなく筒29の第1平面部36aに沿って保持されていることから、他の器具等に引っかかるようなことがない。
バッグ21内に適量の血液が貯溜され、供血者から採血針14を抜く前に、プロテクタ16をハブ22の近傍まで移動しておき、一方の手92でハブ22を把持して供血者から採血針14を抜く。
次いで、図1に示すように、プロテクタ16を他方の手90で把持するとともに、一方の手92からハブ22を放して、採血針14をプロテクタ16内に落とし、必要に応じてチューブ12を下から引く。このとき、上方開口30はほぼ全開であることから、チューブ12及び採血針14を収納する動作の支障となることがない。上方開口30は、円弧状に形成されて間口が広くなっていることからハブ22及び針本体14aが収納されやすい。なお、採血針14を収納する際にプロテクタ16に対するハブ22の向きは限定されない。
筒29に挿入されたハブ22は、前記のとおり、ガイド壁48、ガイドリブ66によりヒンジ70a〜70cが覆われていることからこれらの箇所に引っかかることがない(図2参照)。
また、ハブ22の第2フランジ23bは、次第にロックリブ64の上方傾斜部に乗り上げ、ロックリブ64の中央部から下方部に沿ってやや弾性変形しながら摺動し、最終的にロックリブ64を乗り越える。
この後、図7に示すように、ハブ22の基端部28が環状座面60に着座する。このとき、ロックリブ64はハブ22の環状凹部23cに係合するため、採血針14が上方に逆行することが防止される。つまり、仮にチューブ12を押し込んで採血針14を上方へ戻そうとしても、第2フランジ23bはロックリブ64の水平な下端面に当接するため乗り上げることはなく、上方への抜けが防止される。
また、図2に示すように、基端部28が環状座面60に着座すると、採血針14の先端は上方開口30よりも内側に配置される。
次に、図8に示すように、片手でプロテクタ16を把持した状態で半円ノブ78を指で押し上げてシャッタ32を閉じる。つまり、半円ノブ78が下から押し上げられることにより、溝76a(図5参照)が小突起52から離脱し、シャッタ32はガイド溝50に沿って上昇する。シャッタ32は上部から順に円弧部36dに入り、円弧枠46及びガイド壁48によって形成されるガイド溝50により案内され、円弧状に弾性変形してさらに上昇する。上方開口30はシャッタ32によって次第に覆われる。
このような操作を行う際には、人差し指から小指の4本の指及びてのひらの一部で筒29を軽く保持し、親指の先の腹面で半円ノブ78を押し上げるようにすると、片手で簡便に操作することができる。もちろん、把持方法及び使う指等はこれに限定されることはなく、例えば両手を用いて行ってもよい。
やがて、図9に示すように、シャッタ32の上端部はガイド溝50の上端部に達し、上方開口30はシャッタ32によって完全に覆われる。シャッタ32は側方端部及び上方端部がガイド溝50にはまり込んでおり、安定して保持される。また、図6に示すように、溝76のうち最上方の溝76bが小突起54に係合するため、半円ノブ78から指を離してもシャッタ32が上方開口30を塞いだ状態を保持することができる。
この後、プロテクタ16は採血針14とともに医療廃棄物として所定の方法により廃棄する。
上述したように、本実施の形態に係る針セット10及びプロテクタ16によれば、チューブ12を移動させることにより採血針14をプロテクタ16内に収納した後、シャッタ32をガイド溝50に沿ってスライドさせて上方開口30を閉じることにより、採血針14は確実に覆われ上方開口30からの血液の漏れを防止することができる。一旦閉じたシャッタ32は、ガイド溝50によって安定して保持されるとともに小突起54に係合するため、不用意に開いて血液が漏れることが防止さる。また、シャッタ32の周囲とガイド溝50は嵌り込み構造であることから一種のラビリンスシール作用を奏し、血液の漏れを一層効果的に防止する。
プロテクタ16においては、上方開口30が第1平面部36aに対して傾斜し、シャッタ32は弾性を有していることから、シャッタ32はスライド方向の傾斜に応じて弾性変形しなが上方開口30を塞ぐ。これにより、シャッタ32は筒29から突出することがなく、しかも採血針14が挿入されやすい位置及び形状に上方開口30を設けることができる。
また、シャッタ32は半円ノブ78を有することから、押し上げ操作が容易である。シャッタ32を閉じる際、半円ノブ78は第1平面部36aを移動し、円弧部36dにはほとんど進入しない(図9参照)。したがって、シャッタ32を閉じる操作は、半円ノブ78を直線的に動かす極めて簡便な操作で行われ、習熟を要しない。
プロテクタ16内に収納された採血針14は、ロックリブ64に係合及び保持されることから、プロテクタ16内で揺れ動いたり内面を損傷することがなく、信頼性が一層向上する。また、ハブ22の基端部28が環状座面60に着座することから、採血針14が下方開口34から抜けてしまうことが防止される。
基本的には、プロテクタ16はシャッタ32を閉じた後に採血針14とともに廃棄されるが、何らかの理由により再度シャッタ32を開く場合には半円ノブ78を強く押し下げればよい。これにより、溝76bが小突起54から離脱し、シャッタ32を下方に押し戻すことができる。
次に、プロテクタ16の2つの変形例について図10及び図11を参照しながら説明する。各変形例において、プロテクタ16と同じ箇所については同符号を付して、その詳細な説明を省略する。図10に示すように、第1の変形例に係るプロテクタ100は、上部に傾斜部102と、該傾斜部102に設けられた上方開口104とを有する。傾斜部102及び上方開口104は、前記の円弧部36d及び上方開口30に相当する部分であり、これ以外の箇所はプロテクタ16と同様の構成である。傾斜部102の下端部は第1平面部36aと滑らかに接続されている。上方開口104は、傾斜部102のガイド壁48及びシャッタ支持板44によって囲まれた孔であり、筒29の上端部において長い略半楕円を形成している。
このようなプロテクタ100によれば、前記プロテクタ16と同様に採血針14を筒29内に収納した後、半円ノブ78を押し上げることによって、シャッタ72はガイド溝50に沿ってスライド移動する。シャッタ32は、第1平面部36aと傾斜部102の接続部を通過する際に一度弾性変形して曲がり、傾斜部102に移った後には元の平板形状に戻る。また、シャッタ32により上方開口104が塞がれて採血針14に付着した血液の漏れを防止することができる。
図11に示すように、第2の変形例に係るプロテクタ200は、上部に傾斜部202と、該傾斜部202の上側略半分の箇所に設けられた上方開口204とを有する。傾斜部202は、前記傾斜部102と前記第1平面部36aを同一平面上に形成したものであり、傾斜部102と同様の傾斜に設定されている。傾斜部202の上側略半分は傾斜部102と同じ構成であり、上方開口204は前記上方開口104と同形状である。傾斜部202の下側略半分は前記第1平面部36aに相当する部分であり、シャッタ32及びシャッタ支持板44等を有する。また、ガイド溝50は、傾斜部202に沿って直線状に設けられている。
このようなプロテクタ200によれば、前記プロテクタ16と同様に採血針14を筒29内に収納した後、半円ノブ78を押し上げることによって、シャッタ72はガイド溝50に沿って変形することなく直線的にスライド移動する。また、シャッタ32により上方開口204が塞がれて採血針14に付着した血液の漏れを防止することができる。この場合、シャッタ32は弾性体でなくてもよい。
本実施の形態に係るプロテクタ16、100、200及び針セット10は、採血針14用に限らず、輸血、輸液等の他の医療用針に対しても好適に適用することができることはもちろんである。
本発明に係るプロテクタ及び針セットは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係る針セットの構成図である。 本実施の形態に係るプロテクタの断面正面図である。 針、チューブ及び本実施の形態に係るプロテクタの斜視図である。 本実施の形態に係るプロテクタの分解斜視図である。 ガイド溝の下端部の一部断面拡大斜視図である。 ガイド溝の上端部の一部断面拡大斜視図である。 針が環状座面に着座した状態のプロテクタの断面側面図である。 針が収納された状態のプロテクタの斜視図である。 シャッタが閉じられた状態のプロテクタの斜視図である。 第1の変形例に係るプロテクタの斜視図である。 第2の変形例に係るプロテクタの斜視図である。
符号の説明
10…針セット 12…チューブ
14…針 16、100、200…プロテクタ
22…ハブ 29…筒
30、104、204…上方開口 32…シャッタ(カバー)
34…下方開口 36a…第1平面部(側方)
36d…円弧部 46…円弧枠
48…ガイド壁 50…ガイド溝(ガイド部)
60…環状座面(ストッパ) 64…ロックリブ(ロック手段)
70a〜70c…ヒンジ 78…半円ノブ(操作つまみ)
102、202…傾斜部

Claims (6)

  1. 一端に針が設けられたチューブが挿通され、前記針を移動させて一方の開口から収納するときに、前記針に当接するストッパを備える筒状体と、
    前記筒状体の側方からスライドして前記一方の開口を塞ぐカバーと、
    前記カバーを前記側方から前記一方の開口に導くガイド部と、
    を有し、
    前記一方の開口は側面に対して傾斜しており、
    前記カバーは弾性を有し、スライド方向の傾斜に応じて弾性変形しながら前記一方の開口を塞ぐことを特徴とするプロテクタ。
  2. 請求項1記載のプロテクタにおいて、
    前記筒状体はヒンジによる折り畳み構造により筒形状を形成していることを特徴とするプロテクタ。
  3. 請求項1又は2記載のプロテクタにおいて、
    前記針が前記筒状体に収納されたときに、前記針の逆行を防止するロック手段を有することを特徴とするプロテクタ。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のプロテクタにおいて、
    前記カバーは、突出した操作つまみを有することを特徴とするプロテクタ。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のプロテクタにおいて、
    前記筒状体は、前記カバーに係合して前記カバーが前記一方の開口を塞いだ状態を保持する係合手段を有することを特徴とするプロテクタ。
  6. 一端に針が設けられたチューブと、
    前記針を移動させて一方の開口から収納するときに、前記針に当接するストッパを備える筒状体と、
    前記筒状体の側方からスライドして前記一方の開口を塞ぐカバーと、
    前記カバーを前記側方から前記一方の開口に導くガイド部と、
    を有し、
    前記一方の開口は側面に対して傾斜しており、
    前記カバーは弾性を有し、スライド方向の傾斜に応じて弾性変形しながら前記一方の開口を塞ぐことを特徴とする針セット。
JP2005285134A 2005-09-29 2005-09-29 プロテクタ及び針セット Expired - Fee Related JP4654102B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005285134A JP4654102B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 プロテクタ及び針セット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005285134A JP4654102B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 プロテクタ及び針セット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007089909A JP2007089909A (ja) 2007-04-12
JP4654102B2 true JP4654102B2 (ja) 2011-03-16

Family

ID=37976247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005285134A Expired - Fee Related JP4654102B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 プロテクタ及び針セット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4654102B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016062015A1 (zh) * 2014-10-23 2016-04-28 上海金塔医用器材有限公司 一次性使用防针刺静脉输液针
WO2016062016A1 (zh) * 2014-10-24 2016-04-28 上海金塔医用器材有限公司 一次性使用防针刺静脉输液穿刺针
WO2017088737A1 (zh) * 2015-11-23 2017-06-01 上海金塔医用器材有限公司 针刺装置
WO2018032625A1 (zh) * 2016-08-16 2018-02-22 上海金塔医用器材有限公司 防针刺结构及防针刺静脉输液穿刺针
US10265467B2 (en) 2015-11-23 2019-04-23 Gemtier Medical (Shanghai) Inc. Needle device

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2140899A1 (en) * 2007-04-24 2010-01-06 Arte Corporation Injector doubling as container
EP2762182B1 (en) * 2011-09-26 2016-10-26 Terumo Kabushiki Kaisha Protector and method for using same
US9126030B2 (en) 2011-09-26 2015-09-08 Terumo Kabushiki Kaisha Protector and method for using same
JP5921862B2 (ja) * 2011-11-30 2016-05-24 株式会社吉野工業所 注射器
CN108310536B (zh) * 2018-01-04 2023-11-21 福建省百仕韦医用高分子股份有限公司 环形卡圈式防止针管裸露的留置针

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1076007A (ja) * 1996-09-03 1998-03-24 Hideo Kawabata 注射後の針刺し防止キャップ
JP2003320029A (ja) * 2002-04-30 2003-11-11 Takao Yoshida 誤刺し防止具並びに誤刺し防止具付き医療用具
JP3578459B2 (ja) * 1994-04-20 2004-10-20 ノーブル ハウス グループ プロプライエタリー リミテッド 保護装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3578459B2 (ja) * 1994-04-20 2004-10-20 ノーブル ハウス グループ プロプライエタリー リミテッド 保護装置
JPH1076007A (ja) * 1996-09-03 1998-03-24 Hideo Kawabata 注射後の針刺し防止キャップ
JP2003320029A (ja) * 2002-04-30 2003-11-11 Takao Yoshida 誤刺し防止具並びに誤刺し防止具付き医療用具

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016062015A1 (zh) * 2014-10-23 2016-04-28 上海金塔医用器材有限公司 一次性使用防针刺静脉输液针
WO2016062016A1 (zh) * 2014-10-24 2016-04-28 上海金塔医用器材有限公司 一次性使用防针刺静脉输液穿刺针
US10188803B2 (en) 2014-10-24 2019-01-29 Gemtier Medical (Shanghai) Inc. Disposable safe vein transfusion puncture needle
EA032213B1 (ru) * 2014-10-24 2019-04-30 Джемтайер Медикал (Шанхай) Инк. Одноразовая безопасная трансфузионная прокалывающая игла для вены
WO2017088737A1 (zh) * 2015-11-23 2017-06-01 上海金塔医用器材有限公司 针刺装置
US10265467B2 (en) 2015-11-23 2019-04-23 Gemtier Medical (Shanghai) Inc. Needle device
EA034614B1 (ru) * 2015-11-23 2020-02-27 Гэмтиэр Медикал (Шанхай) Инк. Игольное пункционное устройство
US11020569B2 (en) 2015-11-23 2021-06-01 Gemtier Medical (Shanghai) Inc. Needle puncture device
WO2018032625A1 (zh) * 2016-08-16 2018-02-22 上海金塔医用器材有限公司 防针刺结构及防针刺静脉输液穿刺针

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007089909A (ja) 2007-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4654102B2 (ja) プロテクタ及び針セット
JP4767655B2 (ja) プロテクタ及び針セット
JP4921779B2 (ja) 留置針
JP4833488B2 (ja) 傾いた状態で収納される針を有する液体採取装置
KR100998126B1 (ko) 의료용 바늘 장치
US9585610B2 (en) Medical needle
JP5253385B2 (ja) 留置針組立体
JP4848989B2 (ja) プロテクタ
EP1944049A1 (en) Needle-stent device
AU2005281261A1 (en) Indwelling needle assembly
AU2016263983A1 (en) Catheter assembly
KR20130109021A (ko) 유치침 장치
JPWO2009123026A1 (ja) 医療器具
WO2007052656A1 (ja) 留置針組立体
JP6712481B2 (ja) カテーテル組立体
JP6718604B2 (ja) 留置針組立体
JP2020175268A (ja) カテーテル組立体
WO2004014457A2 (en) Needle protector
ES2963610T3 (es) Soporte para tubos de extracción de sangre y kit de extracción de sangre
JPWO2016088424A1 (ja) カテーテル組立体及びその製造方法
JP3956385B2 (ja) 針組立体
WO2013140983A1 (ja) 医療用針
WO2016152950A1 (ja) 採血セット
JP4723419B2 (ja) 留置針組立体
JP4966860B2 (ja) 留置針組立体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080714

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100831

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees