以下、本発明の留置針組立体を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の留置針組立体の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の留置針組立体の第1実施形態を示す斜視図、図2〜図5は、それぞれ、図1中のA−A線断面図、図6は、図1に示す留置針組立体の図5に対応する斜視図、図7は、図1に示す留置針組立体において、内針ハブからチューブを取り外した状態を示す斜視図である。
なお、以下では、図1、図6および図7中の右側を「基端」、左側を「先端」とし、また、図2〜図5中の上側を「基端」、下側を「先端」として説明を行う。
各図に示す留置針組立体1は、中空の外針2と、外針2の基端部に固定された外針ハブ3と、外針2内に挿通される内針4と、内針4の基端部に固定された内針ハブ5と、外針ハブ3の基端部(または側方部)に、内腔71が外針2の内腔21と連通するように接続されたチューブ7とを有している。
この留置針組立体1は、図2(図1も同様)に示す状態(以下、この状態を「組立状態」という)と、図5(図6および図7も同様)に示す状態(以下、この状態を「分解状態」という)とを取り得るものである。組立状態は、外針2に内針4を挿通し、内針ハブ5と外針ハブ3とを当接させた状態である。また、分解状態は、外針2から内針4を抜去し、留置針組立体1を2つの構造体(内針4側の構造体および外針2側の構造体)に分解した状態である。
以下、留置針組立体1における各部の構成について説明する。
外針2は、ある程度の可撓性を有するものが好ましく用いられる。外針2の構成材料は、樹脂材料、特に、軟質樹脂材料が好適であり、その具体例としては、例えば、PTFE、ETFE、PFA等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂またはこれらの混合物、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテルナイロン樹脂、前記オレフィン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体との混合物等が挙げられる。
このような外針2は、その全部または一部が内部の視認性を有しているのが好ましい。すなわち、外針2は、透明(無色透明)、着色透明または半透明の樹脂で構成されているのが好ましい。これにより、外針2が血管を確保した際、外針2の先端開口22から流入する血液のフラッシュバックを目視で確認することができる。
また、外針2の構成材料中には、例えば硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸ビスマス、タングステン酸のようなX線造影剤を配合し、造影機能を持たせることもできる。
外針2の基端部には、例えば、カシメ、融着(熱融着、高周波融着等)、接着剤による接着等の方法により、外針ハブ3が液密に固着(固定)されている。
外針ハブ3は、ほぼ筒状の部材で構成され、その内部31が外針2の内腔21と連通している。
この外針ハブ3の図2(図3〜図5も同様)中、右側壁部には、一端が外針ハブ3の内部31に開口322で開放する流路32が形成されている。この流路32は、ほぼL字状をなし、他端が外針ハブ3の基端に凹没形成された凹部33で開放し、開口321が形成されている。また、凹部33の先端面(底面)には、開口321を囲むようにリング状の凸部(接続部)34が基端方向に突出して形成されている。すなわち、凸部(接続部)34の流路(内腔)が外針ハブ3の内部31と連通している。
この凸部34がチューブ7の先端部の内腔71に挿入され、チューブ7の一端部(先端部)が外針ハブ3に接続されている。これにより、チューブ7を介して、外針2(外針ハブ3)に薬液等の液体を供給することができる。
また、外針ハブ3の図2(図3〜図5も同様)中、左右側方には、操作部としての一対の翼6a、6bが外針ハブ3と一体的に形成されている。翼6a、6bは、それぞれ可撓性を有し、翼6a、6bの外針ハブ3に対する接合部付近が屈曲または湾曲することにより、開閉可能に構成されている。
外針2および内針4を血管等に穿刺する際には、翼6a、6bを指で摘んで閉じた状態とし、内針4および外針2をそれらの長手方向に沿って移動操作、すなわち、穿刺操作を行うことができる。外針2を留置する際には、翼6a、6bを開いた状態とし、翼6a、6bを粘着テープ等により皮膚に固定する。
外針2には、図1および図2に示す組立状態で、先端に鋭利な針先41を備える内針4が挿通される。
内針4の長さは、組立状態としたとき、少なくとも針先41が外針2の先端開口22から突出する程度の長さとされる。
内針4は、中空針であってもよいが、中実針であるのが好ましい。内針4を中実針とすることにより、その外径を小さくしつつも十分な強度を確保することができる。また、内針4を中実針とすることにより、操作終了後、内針4を廃棄する際に、内針4の内部に血液が残留したり、その血液が流出する危険がなく、安全性が高い。
また、内針4が中空針である場合、当該内針4が血管を穿刺したときに血液が内針4の中空部に流入することにより、血液のフラッシュバックを確認するが、内針4を中実針とすることにより、血液が内針4と外針2との隙間に流入することとなり、血液のフラッシュバックをより早く確認することができる。
なお、内針4は、中空部と中実部との双方を有する構成(例えば、中空針の内腔の一部を充填することにより、先端側を中空とし、基端側を中実とする構成等)とすることもできるが、その全体を一つの部材で構成することにより、内針4のコストの削減を図ることができる。
また、内針4は、その外径が異なる複数(本実施形態では、3つ)の部分を有している。すなわち、内針4は、先端側(先端部)に最も外径の大きい最大外径部4aと、基端側に最も外径の小さい最小外径部4cと、これらの間に最大外径部4aと最小外径部4cとの間の外径の中間外径部4bとを有している。
また、内針4には、最大外径部4aと中間外径部4bとの境界部に外径が連続的に変化する第1の外径変化部42と、中間外径部4bと最小外径部4cとの間に連続的に変化する第2の外径変化部43とが形成されている。
各外径変化部42、43において、内針4の外径は、段階的に変化していてもよいが、連続的に変化すること(テーパ状をなすこと)により、外針2から内針4を抜去する際に、後述する隔壁部8の孔81の先端縁部や、プロテクタ本体91の内針通路911の先端縁部等に各外径変化部42、43が引っ掛かるのを防止することができ、外針2から内針4を抜去する操作をより円滑かつ確実に行うことができる。
なお、各外径変化部42、43は、それぞれ、内針4を製造する際に形成するようにしてもよく、後述する溝44を形成する際に必然的に形成される段差を利用するようにしてもよい。
また、最大外径部4aは、その外径が外針2の内径とほぼ等しく設定されており、内針4を外針2に挿通した状態で、外針2の内面に密着する。この最大外径部4a(先端部)の外周部には、内針4の長手方向に沿って溝(流路)44が凹没して形成されている。この溝44により、内針4を外針2に挿通した状態で、外針2の先端開口22と外針ハブ3の内部31とが連通する。溝44は、例えば血管に穿刺した際に、血液(体液)の流路として機能する。これにより、血液のフラッシュバックを確実に確認することができる。
このような内針4の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金のような金属材料が挙げられる。
内針4の基端部には、内針ハブ5が固着(固定)されている。この内針ハブ5は、内針4を固定する固定部51と、固定部51の外周側に設けられたカバー部52とで構成されている。これらの固定部51とカバー部52とは、好ましくは一体的に形成される。
そして、組立状態で、固定部51とカバー部52との間にチューブ7が配設されている。すなわち、組立状態で、内針ハブ5にチューブ7が挿通されている。これにより、チューブ7が留置針組立体1の操作に邪魔になるのを防することができる。
また、カバー部52には、チューブ7を案内する一対のガイド523、523が設けられている(図1参照)。このガイド523は、カバー部52の側壁(側部)を構成し、チューブ7の先端部における中心軸O2が、内針ハブ5の長手方向(外針2の中心軸O1)とほぼ平行となるように案内するものである。
また、内針4を外針2から抜去した際には、両ガイド523の間(間隙521)を介してチューブ7を内針ハブ5から取り外すことができる(図6および図7参照)。
内針4の内針ハブ5(固定部51)に対する固定方法は、例えば、嵌合、カシメ、融着、接着剤による接着等の方法、あるいはこれらを併用した方法が挙げられる。また、内針4が中空の場合、例えば、血管に穿刺した際に逆流する血液が内針4の基端から飛び出さないように封止する必要がある。
また、図1(図2、図6および図7も同様)に示すように、内針ハブ5の先端外周に、フランジ522が形成されていてもよい。フランジ522を設けることにより、例えば、外針2から内針4を抜去する際に、フランジ522に指を引っ掛けて、この操作を行うことより、より容易かつ確実に行うことができる。
このような内針ハブ5および前述した外針ハブ3は、それぞれ、好ましくは透明(無色透明)、着色透明または半透明の樹脂で構成され、内部の視認性が確保されている。これにより、外針2が血管を確保した際、前述した内針4の溝44を介して流入する血液のフラッシュバックを目視で確認することができる。また、内針4が中実になっていれば、例えば血管内部の圧力によりフラッシュバックする血液が全て溝44を介して逆流することになるので、より視認性がよい。
外針ハブ3、内針ハブ5および翼6a、6bの構成材料としては、特に限定されず、それぞれ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル等の各種樹脂材料が挙げられる。
チューブ7は、可撓性を有しており、前述したように、その一端が外針ハブ3の基端部に接続されている。チューブ7の他端部(基端部)には、コネクタ72が装着されている。このコネクタ72には、例えば、投与する輸液(薬液)を供給する輸液ラインの端部に装着されたコネクタ、薬液を収納したシリンジの口部(先端部)等が接続される。
なお、チューブ7の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリアミド、ポリエステル等が挙げられ、これらの中でも、特にポリブタジエンを用いるのが好ましい。チューブ7の構成材料にポリブタジエンを用いた場合、適度な可撓性、耐薬品性、および薬品の吸着防止性に優れる。
図2〜図5に示すように、留置針組立体1は、外針ハブ3の内部31(外針ハブ3内)に、円盤状をなす隔壁部8が設けられている。この隔壁部8は、内部(外針ハブ3内の空間)31を、凸部34の流路(流路32)が連通する第1の空間311と、この第1の空間311より基端側であって、凸部34の流路(流路32)が連通しない第2の空間312とに隔離するように、外針バブ3に対して液密に固定されている。
隔壁部8の外針ハブ3に対する固定(固着)の方法としては、例えば、融着(熱融着、高周波融着等)、接着剤による接着等の方法が挙げられる。
また、隔壁部8には、ほぼ中央に貫通して、孔81が形成されている。この孔81には、内針4が挿通可能となっている。
この隔壁部8は、硬質材料および弾性材料のいずれで構成されていてもよい。
隔壁部8を硬質材料で構成する場合、孔81の外径(直径)は、内針4の最大外径部4aの外径とほぼ等しいか、若干大きく設定される。
一方、隔壁部8を弾性材料で構成する場合、孔81から内針4を抜去した際に、孔81が閉塞するように構成されている(自己閉塞性を有する)ことが好ましい。これにより、分解状態で、後述する可撓管部110のみならず、隔壁部8において内針4が挿通されていた通路を閉塞できるので、外針ハブ3の基端から血液や薬液などの液体が流出するのをより確実に防止することができる。
また、この場合、組立状態において、孔81内には、図2に示すように、内針4の最小外径部4cが位置するように構成されているのが好ましい。これにより、隔壁部8に内針4による開き癖がつくのを防止または抑制することができ、よって、隔壁部8におけるシール機能(シール性)が低下するのを防止することができる。
このような孔81は、隔壁部8の成形時にこれとともに形成するようにしてもよいし、隔壁部8の形成後に形成して(加工して)もよい。
隔壁部8を硬質材料で構成する場合、この硬質材料としては、前記外針ハブ3の構成材料等として挙げたのと同様の材料を用いることができる。
また、隔壁部8を弾性材料(自己閉塞性を有する材料)で構成する場合、この弾性材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料(特に加硫処理したもの)や、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等の各種弾性材料が挙げられ、これらの弾性材料の中でも、特に、イソプレンゴムを用いるのが好ましい。隔壁部8の構成材料にイソプレンゴムを用いた場合には、圧縮永久歪みが小さく、製品の使用期限が長くなるという利点がある。
さて、このような留置針組立体1は、分解状態で、内針4が刺通されていた通路を閉塞するシール手段100を有している。
本実施形態のシール手段100は、隔壁部8の基端に隣接して設けられ、孔81と連通する内腔111を備える弾性変形可能な可撓管部110と、可撓管部110を変形させて、可撓管部110の内腔111を閉塞する板バネ(閉塞部材)120とを備えている。
板バネ(付勢部材)120は、弾性を有する板材を、その長手方向の途中で屈曲させてなる(本実施形態ではV字状をなす)ものであり、可撓管部110と外針ハブ3との間に、これらの双方に接触して設けられている。
なお、板バネ120は、その一端部を可撓管部110の外面に、他端部を外針ハブ3の内面に、それぞれ固定するようにしてもよいし、固定しなくてもよい。
また、板バネ120は、途中で湾曲したU字状等の形状をなすものであってもよい。
板バネ120の構成材料としては、例えば、超弾性合金、ステンレス鋼のような金属材料、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネートのような比較的硬質または復元性のある樹脂材料等が挙げられる。
留置針組立体1の組立状態(図2に示す状態)では、隔壁部8の孔81および可撓管部110の内腔111に内針4が挿通され、板バネ120は、内針4により外針ハブ3側に押圧され、その両端部が互いに接近した圧縮状態(第1の状態)となっている。
一方、分解状態(図5に示す状態)では、隔壁部8の孔81および可撓管部110の内腔111に挿通された内針4が抜去されるので、板バネ120は、内針4による押圧力が解除されて伸張した伸張状態(第2の状態)となり、可撓管部110を屈曲させて、可撓管部110の内腔111を閉塞する。これにより、分解状態で、可撓管部110の内腔111を介して、外針ハブ3の基端から血液や薬液などの液体が流出するのを確実に防止することができる。また、外針ハブ3内(内部31)の無菌性を維持することもできる。
また、内針4の抜去と同時に内針4が通過していた内腔111を強制的に閉塞することから、可撓管部110の物性に依存せず、より安定したシール機構(封止機構)を実現することができる。
可撓管部110は、円筒状をなしており、内腔111に内針4を挿通しない状態(自然状態)で、その内径を前記内針4の最小外径部4cの外径より小さく設定するのが好ましい。これにより、内腔111に内針4を挿通した状態では、可撓管部110は、内針4に密着するため、組立状態で、外針ハブ3の基端から血液や薬液などの液体が流出するのを確実に防止することができる。
この可撓管部110の構成材料としては、前述した弾性材料が好適に用いられる。
また、本実施形態では、可撓管部110は、隔壁部8と一体的に形成されている。これにより、可撓管部110を変形させた際に、隔壁部8と可撓管部110との境界部において、これらが破断するのをより確実に防止することができ、分解状態で、外針ハブ3の基端から血液や薬液などの液体が流出するのをより確実に防止することができる。また、留置針組立体1の部品点数の削減を図ることができることからも好ましい。また、第1の空間311の容積を大きく確保することができ、チューブ7を介して外針2に供給する液体の流量の低下を好適に防止することができる。
なお、可撓管部110は、隔壁部8と別体として形成し、隔壁部8に対して固着されていてもよい。この場合、可撓管部110の隔壁部8への固着(固定)の方法としては、例えば、カシメ、融着(熱融着、高周波融着等)、接着剤による接着等の方法が挙げられる。
また、予め、可撓管部110が隔壁部と固着または一体的に形成することにより、留置針組立体1の組立て時の操作が容易となる。
なお、本実施形態では、可撓管部110は、隔壁部8の基端側に設けられているが、隔壁部8の先端側に設けるようにしてもよい。ただし、可撓管部110を隔壁部8の基端側に設けることにより、外針ハブ3の大型化、ひいては留置針組立体1の大型化を防止することができる。
可撓管部110および板バネ120の設置数も、1つに限定されるものではなく、複数個であってもよい。
また、可撓管部110を屈曲させて、可撓管部110の内腔111を閉塞する閉塞部材(弾性体)としては、図示の板バネ120の他、例えば、コイルバネ(圧縮コイルバネ)、弾性材料で構成されたブロック体等が挙げられる。
また、内針4が挿通される通路(孔81や内腔111)の内面および内針4の外面(外周面)の少なくとも一方の面には、それらの間の摩擦抵抗を低減する摩擦低減処理が施されているのが好ましい。
この摩擦低減処理としては、特に限定されないが、例えば、内針4が挿通される通路の内面および内針4の外面の少なくとも一方の面に潤滑剤を付与する処理が挙げられる。
この潤滑剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
このような摩擦低減処理を施すことにより、隔壁部8および可撓管部110からの内針4の抜去をより円滑に行うことができる。
また、潤滑剤を付与する方法としては、特に限定されないが、例えば、内針4が挿通される通路の内面や内針4の外面に潤滑剤を塗布したり、可撓管部110や内針4を潤滑剤に浸漬したりする方法が挙げられる。
また、留置針組立体1は、内針4を外針2から抜去した際に、内針4の少なくとも針先41を覆うプロテクタ9を有している。以下、このプロテクタ9について説明する。
図2(図3〜図5も同様)に示すように、プロテクタ9は、外形がほぼ直方体状をなすプロテクタ本体91と、このプロテクタ本体91内に設けられたシャッター手段92とを備えている。
プロテクタ本体91のほぼ中央には、内針4が挿通される内針通路911が、プロテクタ本体91の長手方向に沿って貫通して形成されている。
内針通路911の横断面形状は、ほぼ円形をなしており、その内径は、内針4の最大外径部4aの外径と等しいか、またはそれより若干大きく設定されている。
また、プロテクタ本体91の先端側の内壁(内針通路911に臨む面)には、凹部912が形成されている。
この凹部912には、シャッター手段92が収納されている。シャッター手段92は、ブロック状のシャッター部材921と、シャッター部材921を内針通路911側に向かって付勢するコイルバネ(付勢手段)922とで構成されている。
このシャッター手段92は、その大部分が凹部912内に退避し、内針4を内針通路911に挿通可能な第1の姿勢(図2に示す姿勢)と、シャッター部材921の一部が内針通路911に入り込み、内針4の針先41の通過を阻止する第2の姿勢(図3に示す姿勢)とに変位可能となっている。
このようなプロテクタ9によれば、簡単な操作で、迅速かつ安全に、使用後の内針4の針先41を覆うことができ、また、シャッター手段92の作用により、一旦覆った針先41がプロテクタ9(プロテクタ本体91)の先端から突出することもない。このため、内針4等の廃棄処理等に際し、その作業者等が誤って針先41で手指等を刺すという事故が防止され、安全性が高い。
また、プロテクタ9は、組立状態において、そのほぼ全てが外針ハブ3および内針ハブ5の双方で覆われるようになっている。これにより、外針2および内針4の穿刺に際して、プロテクタ9が邪魔にならないので、その操作をより確実に行うことができる。なお、プロテクタ9は、そのほぼ全てが外針ハブ3および内針ハブ5のいずれか一方で覆われるようになっていてもよい。
さらに、プロテクタ9は、組立状態において、隔壁部8や可撓管部110より基端側に位置するように構成されている。これにより、内針4を外針2から抜去する際に、プロテクタ9を隔壁部8の孔81や可撓管部110の内腔111を通過させる必要がないので、その操作をより容易かつ確実に行うことができる。また、このような構成により、内針4の全長をより短く設定することができるため、留置針組立体1のチューブ7を除いた部分の小型化を図ることができるという利点もある。
また、このような留置針組立体1は、組立状態でプロテクタ9を外針ハブ3に対して固定するための固定手段、および、プロテクタ9が内針4の少なくとも針先41を覆った状態で、内針4とプロテクタ9とが係合することにより、プロテクタ9に対する内針4の針先41と反対方向への移動を規制する係合手段(移動規制手段)を有している。以下、こられの固定手段および係合手段について、それぞれ詳述する。
<固定手段>
まず、固定手段について説明する。
プロテクタ本体91の内壁には、凹部912の基端側に、貫通孔913が形成され、この貫通孔913の図2中左端には、内側に向かって突出する凸部914が形成されている。
貫通孔913内には、コイルバネ12を収納した状態で、図2中右端にフランジ部11を備える固定用ピン10が挿通されている。この状態で、コイルバネ12は、その図2中左端が凸部914に、右端がフランジ部11にそれぞれ当接している。
また、外針ハブ3の図2中左側壁部の基端部には、固定用ピン10を挿入可能な貫通孔35が形成されている。
内針4が内針通路911に挿通(貫通)された状態では、固定用ピン10の右面が内針4の外周面(外面45)に当接し、固定用ピン10の左端部は、貫通孔913から突出して貫通孔35内に挿入されている。これにより、プロテクタ9が外針ハブ3に対して固定される(図2および図3参照)。
一方、内針4が内針通路911から抜去されると、固定用ピン10がコイルバネ12により押圧されて図4中右側に移動し、固定用ピン10の左端部が貫通孔35から抜ける。これにより、プロテクタ9の外針ハブ3に対する固定が解除される(図4参照)。
このように、本実施形態では、主に貫通孔913、固定用ピン10、コイルバネ12および内針4により、プロテクタ9を外針ハブ3に固定するための固定手段が構成されている。
また、図3に示すように、本実施形態では、シャッター手段92が作動した後に固定手段が作動するようになっている。すなわち、シャッター手段92が作動した状態で、固定手段によるプロテクタ9の外針ハブ3に対する固定が維持されるようになっている。このような構成により、プロテクタ9の外針ハブ3に対する固定が解除された状態では、シャッター手段92が確実に作動するようになるので、内針4等の廃棄処理等に際し、その作業者等が誤って針先41で手指等を刺すという事故をより確実に防止することができる。
<係合手段>
次に、係合手段について説明する。
プロテクタ本体91の基端部には、内針通路911が縮径した縮径部915が形成されている。この縮径部915の内径は、内針4の中間外径部4bおよび最小外径部4cの外径より大きく、最大外径部4aの外径より小さく設定されている。
これにより、内針4を外針2から抜去する際に、最小外径部4c、第2の外径変化部43および中間外径部4bは、縮径部915を通過できるが、第1の外径変化部42は、縮径部915を通過できず、縮径部915に係合することになる(図4参照)。
すなわち、本実施形態では、第1の外径変化部42および縮径部915により、内針4とプロテクタ9とが係合する係合手段が構成されている。
このような係合手段を設けることにより、内針4を外針2から抜去する一連の操作において、内針4をプロテクタ9に係合させ、プロテクタ9を外針ハブ3から離脱させることができる(図4および図5参照)ので、その操作が極めて簡便である。また、針先41を覆った状態のプロテクタ9から内針4が抜けてしまうことが防止される。
また、第1の外径変化部42および縮径部915は、それぞれ、内針4およびプロテクタ9に形成されているため、構成が簡単であり、部品点数の増大もなく、小型化、細径化に寄与する。
なお、移動規制手段(脱落防止手段)としては、このような係合手段の他に、例えば、内針ハブ5とプロテクタ9とを繋ぐ所定の長さのひもや、内針ハブ5とプロテクタ9とを、内針4を覆うように繋ぐ、折り畳みまたは収縮可能な所定の長さの管状体または帯状体や、内針4の外面と内針通路911の内壁との一方に設けた凸部および他方に設けた凹部による係合によるもの等が挙げられる。
以上説明したような留置針組立体1では、図1〜図5に示すように、チューブ7が外針ハブ3の基端部に接続され、組立状態において、外針2の中心軸O1とチューブ7の先端部における中心軸O2とがほぼ平行となるように構成されている。すなわち、チューブ7が外針ハブ3の基端から基端方向に突出することとなる。
このような構成、すなわち、チューブ7が外針ハブ3の基端方向に突出し、かつ、内針ハブ5で覆われていることにより、次のような効果が得られる。
すなわち、第一に、チューブ7が外針ハブ3の側方に突出しないので、外針2および内針4を穿刺するのに際して、チューブ7により外針ハブ3が横方向に引っ張られ、バランスを崩してしまい、その操作が難しくなることを防止することができる。
また、第ニに、チューブ7が外針ハブ3の上方に突出しないので、外針2を患者の血管等に留置する際に、外針ハブ3を患者に固定した際に、チューブ7が折れ曲がってしまう(キンクする)ことを防止することができる。
さらに、第三に、チューブ7が外針ハブ3の側方や上方に突出していないので、血管に外針2が入った後、外針2だけ血管内に進める際に、チューブ7を挟ないように、チューブ7をよける必要がなく、内針ハブ5を把持し易い。
このようなことから、留置針組立体1は、操作性に優れたものとなる。
次に、留置針組立体1の使用方法の一例(血管に穿刺する場合)について、詳細に説明する。
[1] 留置針組立体1を組立状態とし、予めコネクタ72に、輸液ラインの端部に装着されたコネクタを接続し、輸液ラインからの輸液を供給可能とする。
なお、このとき、チューブ7または輸液ライン上の所定箇所を例えばクランプ(流路開閉手段の一例)により挟み、その内腔を閉塞しておく。
[2] 次に、前記クランプ等によるチューブ7または輸液ラインの閉塞を解除し、輸液ラインからの輸液をチューブ7を介して外針ハブ3内に導入する。
外針ハブ3内に導入された輸液は、流路32および第1の空間311を満すとともに、外針2の内腔21に導入され、これにより、外針2の内腔21が輸液によりプライミングされる。このとき、輸液の一部は、外針2の先端開口22より流出する。また、このとき、前述したように、内針4の外面45と隔壁部8や可撓管部110とが密着するように構成することにより、外針ハブ3の基端から輸液が流出するのを防止することができる。
[3] 以上のようにしてプライミングが完了したら、チューブ7または輸液ラインをクランプ等により再び閉塞しておき、翼6a、6bを指で摘んで閉じ、この翼6a、6bを把持部(操作部)として、一体化された外針2および内針4を患者の血管(静脈または動脈)に穿刺する。
このように、翼6a、6bを把持して血管への穿刺操作を行うことにより、外針ハブ3を直接把持して穿刺操作を行う場合に比べ、穿刺角度が小さくなり、すなわち、外針2および内針4が血管に対しより平行に近付くようになる。このため、穿刺操作が容易であるとともに、患者の血管への負担も軽減される。
外針2により血管が確保されると、血管の内圧(血圧)により血液が、内針4の溝44を介して外針2の内腔21を基端方向へ逆流するので、視認性を有する外針2、外針ハブ3、内針ハブ5またはチューブ7のうちの少なくとも1箇所において、これを確認することができる。
そして、これを確認した後、さらに、外針2および内針4を微小距離先端方向へ進める。
また、このような血管への穿刺に際しては、外針2の内腔21が輸液によりプライミングされているため、誤って血管内に気泡が侵入することが確実に防止され、安全性が極めて高い。
また、前述したように、チューブ7が外針ハブ3の基端部に接続され、組立状態において、外針2の中心軸O1とチューブ7の先端部における中心軸O2とがほぼ平行となるように構成することにより、外針2および内針4の穿刺に際して、チューブ7が邪魔にならず、留置針組立体1の操作性が向上する。
[4] 外針2により血管が確保されたら、外針2または外針ハブ3を一方の手で固定し、他方の手で内針ハブ5を把持して基端方向へ引っ張り、内針4を外針2から抜去する。
[5] さらに、内針4が基端方向へ移動し、針先41が可撓管部110の内腔111を通過すると、内針4によってその変形が規制されていた板バネ120が伸長し、この板バネ120による押圧により可撓管部110が折れ曲がる。すなわち、可撓管部110は、中心軸O1に沿って直線状をなった第1の状態(図2参照)から、基端側の部分が中心軸O1からズレて屈曲した第2の状態(図3および図5参照)となる。このように、可撓管部110が第2の姿勢になると、内腔111が強制的に閉塞されてシール機能が発揮される。これにより、孔81や内腔111介して液漏れが生じることはなく、また、外針ハブ3内(第1の空間311)や輸液ラインの無菌性も確保される。
[6] さらに、内針4が基端方向へ移動し、針先41が内針通路911の凹部912付近を通過すると、コイルバネ922の押圧によりシャッター部材921が内針通路911側に移動し、シャッター部材921の右面が内針通路911の凹部912に対向する面に当接する。すなわち、シャッター手段92は、第1の姿勢(図2参照)から第2の姿勢(図3参照)となる。
このように、シャッター手段92が第2の姿勢になると、シャッター部材921が内針通路911を閉鎖するので、針先41が再び先端方向へ戻るように移動しようとしても、針先41がシャッター部材921に当接し、戻ることはできない。
[7] さらに、内針4が基端方向へ移動し、針先41が内針通路911の貫通孔913付近を通過すると、コイルバネ12の押圧により固定用ピン10が内針通路911側に移動し、固定用ピン10の右面が内針通路911の貫通孔913に対向する面に当接する。このとき、固定用ピン10の左端部が外針ハブ3の貫通孔35から離脱する。これにより、プロテクタ9の外針ハブ3に対する固定が解除される(図4参照)。
このように、プロテクタ9の外針ハブ3に対する固定が解除された状態では、シャッター手段92が確実に作動しているので、内針4等の廃棄処理等に際し、その作業者等が誤って針先41で手指等を刺すという事故をより確実に防止することができる。
[8] さらに、内針4が基端方向へ移動すると、第1の外径変化部32が縮径部915を通過できず、この縮径部915に係合する(内針4がプロテクタ9に係合する)。
この状態で、内針ハブ5をさらに基端方向へ引っ張ると、内針4に係合したプロテクタ9が内針4ごと基端方向に移動し、外針ハブ3から分離される(図5参照)。
なお、前記工程[5]〜[8]の一連の操作を行う際にも、本実施形態では、外針2の中心軸O1とチューブ7の先端側の中心軸O2とが、内針ハブ5のガイド523により、ほぼ平行となるため、これらの操作を円滑かつ確実に行うことができる。
[9] 次に、内針ハブ5に挿通されたチューブ7を、間隙521を介して取り外す(図7参照)。
このようにして外針2から内針4を抜去した後は、内針4および内針ハブ5は不用となるため、廃棄処分に供される。
内針4は、その針先41がプロテクタ9で覆われており、特に、針先41がシャッター手段92を超えてそれより先端側へ移動し、プロテクタ9の先端から突出することがないため、廃棄処理を行う者等が針先41で誤って手指等を刺すという事故が防止される。
[10] 次に、翼6a、6bを開き、粘着テープ等により皮膚に固定するとともに、前記クランプによるチューブ7または輸液ラインの閉塞を解除し、輸液の供給を開始する。
輸液ラインから供給される輸液は、コネクタ72、チューブ7、外針ハブ3および外針2の各内腔を経て、患者の血管内に注入される。また、このときも、前述したように、可撓管部110の内腔111が閉塞され、シール機能が維持されている。これにより、外針ハブ3の基端から液漏れが生じることはなく、また、外針ハブ3内や輸液ラインの無菌性も確保される。
<第2実施形態>
次に、本発明の留置針組立体の第2実施形態について説明する。
図8は、第2実施形態の留置針組立体が有する外針バブの先端部を拡大して示す断面図である。なお、以下では、図8中の上側を「基端」、下側を「先端」として説明を行う。
以下、第2実施形態の留置針組立体について、前述した第1実施形態の留置針組立体との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の留置針組立体1は、さらに、外針ハブ3内に基端側隔壁部200を有すること以外は、前記第1実施形態の留置針組立体1と同様である。
基端側隔壁部200は、第2の空間312を、先端側と基端側との2つの空間に隔離するように、外針ハブ3内に設けられており、内針4を挿通可能な孔201が形成されている。この孔201には、組立状態で、内針4が挿通される。
基端側隔壁部200を設けることにより、何らかの要因で不本意に、可撓管部110の内腔111を介して基端側に、若干量の血液や薬液などの液体が流出した場合でも、この液体が外針ハブ3の基端から流出するのをより確実に防止することができる。また、外針ハブ3内(第1の空間311)の無菌性をより確実に維持することもできる。
基端側隔壁部200は、前記隔壁部8と同様の構成とすることができる。特に、基端側隔壁部200を弾性材料で構成し、基端側隔壁部200の孔201から内針4を抜去した際に、基端側隔壁部200の孔201が閉塞するように構成する(自己閉塞性を有する)ようにすると、前記効果をより向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の留置針組立体の第3実施形態について説明する。
図9および図10は、それぞれ、第3実施形態の留置針組立体が有する外針バブの先端部を拡大して示す断面図である。なお、以下では、図9および図10中の上側を「基端」、下側を「先端」として説明を行う。
以下、第3実施形態の留置針組立体について、前述した第1実施形態の留置針組立体との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の留置針組立体1では、シール手段100の構成が異なること以外は、前記第1実施形態の留置針組立体1と同様である。
すなわち、図9に示すように、第3実施形態のシール手段100は、隔壁部8の基端に固定され、孔81と連通する内腔111を備える弾性変形可能な可撓管部110と、可撓管部110を圧迫して、可撓管部110の内腔111を閉塞するコイル状のバネ(閉塞部材)130とを備えている。
コイル状のバネ(圧閉部材)130は、弾性を有する線材を、螺旋状に形成したものであり、可撓管部110の外周部に設けられている。
なお、バネ130は、その両端部を可撓管部110の外面に、それぞれ固定するようにしてもよいし、固定しなくてもよい。
このバネ130としては、例えば、超弾性合金線、ピアノ線、ステンレス線等の金属細線や、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート等の比較的硬質または復元性のある樹脂材料からなる細線を螺旋に成形したものが挙げられる。
留置針組立体1の組立状態(図9に示す状態)では、隔壁部8の孔81および可撓管部110の内腔111に内針4が挿通され、バネ130は、内針4により押し広げられ、拡径した状態(第1の状態)となっている。
一方、分解状態(図10に示す状態)では、隔壁部8の孔81および可撓管部110の内腔111に挿通された内針4が抜去されるので、バネ130は、内針4による押し広げられる力が解除され、捻れるようにして縮径した状態(第2の状態)となり、これにより可撓管部110を捻って(圧迫して)、可撓管部110の内腔111を閉塞する。これにより、分解状態で、可撓管部110の内腔111を介して、外針ハブ3の基端から血液や薬液などの液体が流出するのを確実に防止することができる。また、外針ハブ3内(第1の空間311)の無菌性を維持することもできる。
また、内針4の抜去と同時に内針4が通過していた内腔111を強制的に閉塞することから、可撓管部110の物性に依存せず、より安定したシール機構(封止機構)を実現することができる。
可撓管部110およびバネ130の設置数も、1つに限定されるものではなく、複数個であってもよい。
また、可撓管部110を圧迫して、可撓管部110の内腔111を閉塞する閉塞部材(弾性体)としては、図示のバネ130の他、例えば、クリップ、弾性材料で構成された筒状体、Cリング、Oリング等が挙げられる。
このような第3実施形態の留置針組立体1によっても、前述した第1実施形態の留置針組立体1と同様の作用・効果が得られる。
以上、本発明の留置針組立体を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、留置針組立体を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明では、前記第1〜第3実施形態のうちの任意の2以上の構成を組み合わせるようにしてもよい。
また、本発明の留置針組立体は、血管内に挿入して使用されるものに限定されず、例えば、腹腔内、胸腔内、リンパ管内、脊柱管内等に挿入して使用されるものに適用することもできる。
また、内針を外針から抜去した後、外針ハブの基端部に装着するキャップを設けるようにしてもよい。これにより、外針ハブの基端からの液漏れをさらに確実に防止することができる。
この場合、キャップは、外針ハブと一体的に形成されたものであってもよく、外針ハブと別体であってもよい。また、キャップの外針ハブに対する固定の方法も、例えば、摩擦による方法、引っ掛けによる方法等のいかなる方法であってもよい。
また、プロテクタは、図示の構成のものに限定されず、例えば、内針の少なくとも針先を覆う位置と内針から離間する位置とに回動可能(変位可能)に設けられた構成のものであってもよい。
また、チューブの端部に設けられるコネクタとしては、特に限定されず、例えば、特開2005−261931号公報に記載のニードルレスコネクタや、三方活栓等が挙げられる。
また、チューブの端部に設けられるのものとしては、上記コネクタに限定されず、例えば、キャップやエアフィルタ等であってもよい。
また、本発明の留置針組立体では、これらのコネクタ、キャップ、エアフィルタをチューブの端部に適宜付け替えることができる。