JP4653723B2 - 光応力発生器及び検出器 - Google Patents

光応力発生器及び検出器 Download PDF

Info

Publication number
JP4653723B2
JP4653723B2 JP2006316245A JP2006316245A JP4653723B2 JP 4653723 B2 JP4653723 B2 JP 4653723B2 JP 2006316245 A JP2006316245 A JP 2006316245A JP 2006316245 A JP2006316245 A JP 2006316245A JP 4653723 B2 JP4653723 B2 JP 4653723B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
pulse
optical
optical probe
probe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2006316245A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007147620A (ja
Inventor
ハンフリー ジェイ. マリス
ロバート ジェイ. ストナー
Original Assignee
ブラウン ユニバーシティ リサーチ ファウンデーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ブラウン ユニバーシティ リサーチ ファウンデーション filed Critical ブラウン ユニバーシティ リサーチ ファウンデーション
Publication of JP2007147620A publication Critical patent/JP2007147620A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4653723B2 publication Critical patent/JP4653723B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/04Analysing solids
    • G01N29/06Visualisation of the interior, e.g. acoustic microscopy
    • G01N29/0654Imaging
    • G01N29/0681Imaging by acoustic microscopy, e.g. scanning acoustic microscopy
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/1702Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated with opto-acoustic detection, e.g. for gases or analysing solids
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/59Transmissivity
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/22Details, e.g. general constructional or apparatus details
    • G01N29/24Probes
    • G01N29/2418Probes using optoacoustic interaction with the material, e.g. laser radiation, photoacoustics
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/02Indexing codes associated with the analysed material
    • G01N2291/028Material parameters
    • G01N2291/02827Elastic parameters, strength or force
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/02Indexing codes associated with the analysed material
    • G01N2291/028Material parameters
    • G01N2291/02881Temperature
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/042Wave modes
    • G01N2291/0426Bulk waves, e.g. quartz crystal microbalance, torsional waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/042Wave modes
    • G01N2291/0427Flexural waves, plate waves, e.g. Lamb waves, tuning fork, cantilever

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、薄膜の特性を測定するシステムに関し、特に、フィルムに応力パルスを光学的に誘起したり、フィルム内を伝搬する応力パルスを光学的に測定するシステムに関する。
現在、薄膜と界面との非破壊評価は、薄膜を使用する電気装置、光学装置、機械装置のメーカにとっては興味がある。非破壊の1つの技術では、無線周波数パルスが、調査すべきフィルムとトランスデューサとの間の基板に装着された圧電変換器に印加される。応力パルスは、フィルムに向かって基板を伝搬する。基板とフィルムとの間の界面では、パルスの一部は、トランスデューサに反射される。残りはフィルムに入り、部分的に反射されて、基板を介してトランスデューサに戻る。パルスは、電気信号に変換され、電子的に増幅されて、オシロスコープに表示される。2つのパルスの間の時間遅延は、フィルムの音速が分かっている場合は膜厚を示し、膜厚が分かっている場合は音速を示す。パルスの相対振幅は、フィルムでの減衰や、フィルムと基板の間の結合の質についての情報を提供する。
測定できるフィルムの最小の厚さと、従来の超音波学を使用するフィルム界面状態の感度とは、パルス幅によって制限される。応力パルスの継続時間は、3×105cm/秒の音響速度に対して少なくとも3×10-2cmの空間長に相当する少なくとも0.1ミクロン秒である。もしフィルムが音響パルスの長さよりも厚くなければ、トランスデューサに戻るパルスはそのうちにオーバラップする。0.001ミクロン秒と継続時間が短いパルスを使用しても、膜厚は、少なくとも数ミクロンでなければならない。
別の技術、超音波顕微鏡法は、その先端に球状のレンズを有しているロッドによって音を発する。先端はフィルムをカバーする液体に浸されている。音は液体を伝搬し、サンプルの表面から反射し、ロッドによってトランスデューサに戻る。サンプルが水平に移動する間に、トランスデューサに戻る信号の振幅が測定される。振幅は、サンプル表面のコンピュータ作成写真に変換される。表面下のサンプル特性は、表面下に焦点を持ってくるようにサンプルを持ち上げることによって観察される。超音波顕微鏡の側面かつ垂直分解能は、ほぼ等しい。
短波長が結合液体を介して通過する場合、分解能は超音波顕微鏡に対して最大である。これは、液体ヘリウム等の低音速の液体を必要とする。液体ヘリウムを使用する超音波顕微鏡は、500オングストロームという小さな表面特性を分解できるが、サンプルが0.1Kまで冷却される場合に限る。
応力パルスの生成及び検出を含まない、別の技術は、膜厚の測定に利用可能なものもある。楕円偏光計は、フィルムサンプルに楕円偏光を導いて、反射光の偏光状態を分析して、3−10オングストロームの精度で膜厚を測定する。楕円偏光は、別々の偏光の向きと相対的な位相シフトとを有する2つの成分へ分解される。偏光状態、ビーム振幅、2つの偏光成分の位相の変化は、反射の後に観察される。
楕円偏光技術は、適度に透明なフィルムを使用する。一般に、偏光された放射の少なくとも10%は、フィルムを透過しなければならない。故に、金属サンプルフィルムの厚さは、数百オングストロームを越えることはできない。
別の技術は、小さなスタイラスを使用して機械的に膜厚を測定する。スタイラスは、基板の表面を横切って移動して、サンプルフィルムの端に達する時、基板とフィルムとの間の高さの差を測定する。10−100オングストロームの精度が得られる。フィルムが、鋭く明確なエッジを欠くか、または柔軟すぎて正確にスタイラスを支持できない場合は、この方法は使用できない。
ラザフォード散乱に基いた別の非破壊法は、後方散乱されたヘリウムイオンのエネルギを測定する。この方法の側面の分解能は、貧弱である。
しかし、別の技術は、抵抗測定を使用して膜厚を測定する。抵抗率が既知の材料については、膜厚は、フィルムの電気抵抗を測定することによって測定される。しかしながら、1000オングストローム未満のフィルムについては、この方法は、精度が制限される。何となれば、抵抗率が膜厚に依存して不均一になるからである。
別の技術において、表面から離れた反射された光ビームの方向の変化が、応力パルスが表面に到着する場合に、調べられる。特定の印加では、応力パルスは、調査するフィルムの一側の圧電変換器によって生成される。反対側に集束されたレーザビームは、サンプルを横断した後で、応力パルスを検出する。この方法は、10ミクロンを越える膜厚に対して有効である。
フィルムも、強力な光ポンプビームでフィルムの表面を打ってフィルムの表面を破砕させることによって検査される。しかしながら、応力パルスの伝搬を観察するのではなく、この方法は、表面の破壊的な励起を観察する。熱融解等の破砕は、光のプローブビームでポンプビームの衝突場所を照射してプローブビーム強度の変化を測定することによって、観察される。プローブビーム強度は、フィルムの表面の沸騰、溶解材料の取り出し、続く表面の冷却等のかかる破壊的かつ破砕の結果によって変化する。
ドーナ(Downer,M.C)、ホーク(Fork,R.L)、シャンク(Shank,C.V)の「フェムト秒光パルスの描画」ウルトラファストフェノメナIV、編集オストン(D.H.Auston)及びアイゼンタル(K.B.Eisenthal)
(Spinger−Verlag、N.Y.1984)第106ページ乃至第110ページを参照のこと。
他のシステムは、放射の適切に選択された波長の吸収を測定することにより、材料の厚さ、組成、濃度を測定する。フィルムが透明な基板上にある場合のみ、この方法は一般に適用可能である。
米国特許第4,710,030号(タック(Tauc)特許)に記載された非破壊超音波技術では、高周波数音響パルスが、超高速レーザパルスによって生成され検出される。音響パルスは、界面を調査するために使用される。この技術で使用される超音波周波数は、大抵1THz未満であり、大抵の材料における対応する音の波長は、数百オングストロームより大きい。この技術にて生成された高周波超音波パルスをコヒーレントな縦型音響フォノンと呼ぶことは等価である。
タック特許は、0.01〜100ピコ秒の継続時間を有するポンプ及びプローブビームの使用をより詳細に教示する。これらのビームは、サンプル表面の同じ位置に入射したり、あるいは、プローブビームの入射点は、ポンプビームの入射点に対してシフトしたりする。一実施例では、測定されるフィルムは、ポンプ及びプローブビームに対して並進移動される。プローブビームは、サンプルによって透過されたり反射されたりする。タック特許によって教示された方法では、ポンプパルスは、サンプルに応力パルスを非破壊的に生成するために少なくとも1つの波長を有する。プローブパルスは、サンプルに導かれて応力パルスを遮る。
また、この方法は、プローブパルスが応力パルスを遮った後のプローブビームの強度を測定することによって、応力パルスによって誘起された光学定数の変化も検出する。
一実施例では、鏡とコーナ立方体との間の距離が変えられて、サンプルでのポンプビーム及びプローブビームの入射の間の遅延が変えられる。他の実施例では、光音響的不活性なフィルムが、ヒ素テルル化物等の光音響的活性媒体で構成された重畳フィルムを使用することによって調査される。他の実施例では、フィルムと基板との間の結合の質は、界面での応力パルスの反射係数の測定から測定され、測定値を理論値と比較できる。
タック特許の方法及び装置は、簡単なフィルムに制限されず、超格子、多層薄膜構造物、他の不均質のフィルムの層厚及び界面に関する情報を得ることまで拡大できる。タック特許は、1ミクロン×1ミクロンと同じくらい小さいサンプルの領域に対してポンプ及びプローブビームを走査し、反射あるいは透過されるプローブビームの強度変化をプロットする方法も提供する。
多くの測定用途の使用には最適であるが、タック特許の教示を拡張し強化することは、本発明の目的である。
従って、本発明の目的は、改善された光発生器及び応力パルスの検出器を提供することである。
本発明の他の目的は、薄膜内の応力を測定する改善された超高速光技術を提供することである。
本発明の別の目的は、薄膜の弾性係数、音速、屈折率を測定する改善された超高速光技術を提供することである。
本発明の他の目的は、基板と重畳する薄膜との間の界面等の2つの材料の間の界面の特性を調べる改善された超高速光技術を提供することである。
本発明の別の目的は、ポンプパルスへのサンプルの過渡応答の導関数を測定するとともに、導関数を、サンプル内の静止応力等の対象の特性と相関させる超高速光技術を提供することである。
本発明の別の目的は、サンプルの温度を変え、温度を変えている間に、サンプル内の音響速度の導関数を測定し、次に音響速度の導関数をサンプル内の静止応力と相関させる超高速光技術を提供することである。
本発明の別の目的は、サンプルの電気抵抗を測定する超高速光技術を提供することである。
本発明の他の目的は、対象のサンプル内に生成された応力パルスの時間展開される影響をモデル化するシミュレーション法を提供し、次に、モデルを使用してサンプルの特性を調べることである。
本発明の他の目的は、パターン化され、周期的、かつ多層構造物内の対象の特性を測定する超高速光技術を提供することである。
本発明の他の目的は、光ファイバが、入射ポンプビーム、入射プローブビーム、反射あるいは透過されたプローブビームの少なくとも1つを導いて集束せしめるのに役立つように使用される超高速光学系及び技術を提供することである。
本発明の別の目的は、ポンプパルスへの構造物の少なくとも2つの過渡応答を同時に測定する非破壊システム及び方法を提供するである。なお、測定される過渡応答は、プローブパルスの反射部分の強度の変調変化ΔR、プローブパルスの透過部分の強度変化ΔT、反射プローブパルスの偏光の変化ΔP、反射プローブパルスの光位相の変化Δφ、プローブパルスの反射角度の変化Δθの少なくとも2つの測定値からなる。
本発明の他の目的は、各測定中にビームの再現性のある強度変化を設けるために、サンプルにてポンプ及びプローブビームのフォーカシングに対する自動制御を含むサンプルの特性を測定する非破壊システム及び方法を提供することである。
本発明によれば上記及び他の問題は解決され、本発明の目的は本発明の実施例による方法及び装置によって達成される。
本発明は、薄膜の機械的特性、光特性、熱特性の測定によって、薄膜の間の薄膜及び界面の特性調査のシステムに関係する。本発明のシステムでは、入射光は、薄膜あるいは複数の薄膜にて構成された構造物に吸収され、光の透過あるいは反射の変化が測定されて分析される。反射または透過の変化が使用されて、構造物に生成される超音波に関する情報を与える。本発明の測定方法及び装置の使用から得られる情報は、(a)初期の方法と比較して改善された速度及び精度での薄膜の厚さの測定、(b)薄膜の熱特性、弾性特性、電気的特性、光特性の測定、(c)薄膜内の応力の測定、(d)粗さと欠陥との存在を含む界面特性の特性調査、を含む。
本発明は、ポンプビームを提供する放射源と、サンプル内の1つ以上の界面の特性を非破壊的に測定する検出システムとを特色とする。放射源は、サンプル内を伝搬する応力波を非破壊的に誘起するように選択された強度及び少なくとも1つの波長を有する短継続時間放射パルスを有するように、ポンプビームを提供する。プローブビームを提供する放射源と、サンプルにポンプビームを導いてサンプル内に応力を生成する機構と、プローブビームをサンプルでの位置へ導いて応力波を遮る機構とをさらに有する。応力波によって誘起された材料の光学定数の変化を検出するために、プローブビームの反射あるいは透過部分に対して反応する適切な光検出器が設けられている。
一実施例では、光検出器は、反射あるいは透過されるプローブビームの強度を測定する。ポンプ及びプローブビームは、複数の短い継続時間パルスを生成する同一のソースから導出され、システムは、ソースビームの第1部分を導いてポンプビームを形成し、複数のパルスを有し、第2部分を導いてプローブビームを形成し、さらに複数のパルスを有するビームスプリッタを含む。ソースビームは、単一方向の偏光を有し、システムは、プローブビームの偏光を回転する手段と、サンプルと光検出器との間に配置されて回転方向の偏光を有する放射のみを透過せしめる装置と、を含む。システムは、所定周波数でポンプビームを変調する温度検出器及びチョッパをさらに含む。システムは、ポンプビームのパルスとサンプルへのプローブビームのパルスの入射の間に所定の時間遅延を設ける機構をさらに含む。システムは、入射間の遅延が所定の時間遅延に設定され続ける間、複数のパルス検出用に光検出器の出力を平均する回路を含む。遅延設定機構は、所定の時間遅延を連続して変更し、平均化回路は、連続所定時間遅延設定の各々の間に光検出器の出力を連続的に平均処理する。
例えば、ポンプビームは、ソースビームの1%から99%を受け取り、ソースビームは、10μWから10kWまでの平均電力を有する。ソースビームは、100オングストロームから100ミクロンまで波長を含み、ソースビームの放射パルスは、0.01ピコ秒から100ピコ秒までの継続時間を有する。
サンプルは、基板と、基板に置かれた調査すべき少なくとも1つの薄膜と、を含み、ゆえに、フィルム同士が接触するところや、フィルムと基板とが接触するところに、界面が存在する。光学的に不透明な基板を有するサンプルに対して、ポンプ波長では、ポンプ及びプローブビームは両方フィルム側から入射し、または、ポンプはフィルム側から入射し、プローブは基板側から入射する。透明な基板を有するサンプルに対して、両方のビームが、フィルム側から、あるいは基板側から、あるいはサンプルの反対側から入射する。光及び熱特性は、ポンプパルスが基板についての少なくとも1つのフィルム内の温度を変えるようなものである。基板上に配置された1つ以上の薄膜の温度は、一様であり、または、等しいフィルムも複数存在する。フィルムは、1Åから100ミクロンまで変化する厚さを有する。サンプルや基板内の少なくとも1つのフィルムは、応力波が存在するとき、検出器でのプローブビームの強度、光位相、偏光状態、位置、あるいは方向の変化をもたらす特性を有する。プローブビームソースは、連続放射線ビームを提供し、ポンプビームソースは、0.01〜100ピコ秒の継続時間と10μWから1kWまでの平均電力を有する少なくとも1つのディスクリートポンプパルスを提供する。または、プローブビームソースは、0.01〜100ピコ秒の継続時間を有するプローブビームパルスを提供し、ポンプビーム及びプローブビームはサンプル上の同じ位置に入射し、導いて案内する機構は、サンプル上にポンプビーム及びプローブビームを集束せしめる共通レンズ系を含む。プローブビームの入射位置は、ポンプビームのそれに対して空間的にシフトされ、プローブビームは、サンプルによって透過されたり反射される。
1つ以上の光ファイバ素子がシステムに組込まれることがある。かかるファイバが使用されて、システムのサイズを縮小するためにシステム内に1つ以上のビームを導き、サンプルの表面への1つ以上のビームのフォーカシング等の所望の光効果が得られる。フォーカシングを行うために、ファイバはテーパが付されたり、あるいはその出力部に小さなレンズを組込むことがある。同様なフォーカシングファイバが使用されて、反射されたプローブ光を集めて、光検出器にそれを導く。ファイバは、さらに使用されてビーム形状を修正したり、あるいは空間フィルタとして、広く変化する入力ビーム条件下での一定ビーム形状を得る。
本発明は、光放射のポンプパルスに対する構造物の少なくとも1つの過渡応答を測定する非破壊システム及び方法を効果的に提供する。測定される過渡応答は、プローブパルスの反射部分の強度の変調された変化ΔR、プローブパルスの透過部分の強度変化ΔT、反射プローブパルスの偏光の変化ΔP、反射プローブパルスの偏光の変化ΔP、反射プローブパルスの光位相の変化Δφ、プローブパルスの反射角度の変化Δθ、の測定の少なくとも1つを含み、それらの各々は、プローブパルスの反射または透過部分の特性の変化と見なされる。次に、測定された過渡応答は、構造物の対象の少なくとも1つの特性と相関される。
好ましい実施例では、システムは、自動的にポンプ及びプローブパルスを集束せしめて、所定のフォーカス状態と、少なくとも1つの過渡応答への少なくとも1つの較正係数の適用とを得る。本実施例は、時間展開のシミュレーション及び対象の構造物のモデルとで使用される時、特に有用であり、これは、本発明のさらなる特徴である。
本発明の上記及び他の特徴は、添付図面を参照して、発明の詳細な説明においてより明らかにされる。
発明を実施するための形態
上記した米国特許第4,710,030号(タック特許)の開示内容のすべては、本明細書に記載されたものとする。
本発明の教示は、光発生器及びサンプル内の応力波の検出器とによって具体化される。このシステムにおいて、電磁放射の第1非破壊パルスビームは、少なくとも1つのフィルムと、場合によっては類似したりあるいは相違する材料間の界面とを含むサンプルに向けられる。電磁放射の第1パルスビームは、本発明においてはポンプビーム21aと称され、サンプル内を伝搬する応力波を生成する。
電磁放射の第2非破壊パルスビームは、本発明においてはプローブビーム21bと称されて、サンプルに向けられ、故に、プローブビーム21b'の反射部分及びプローブビーム21b"の透過部分の偏光、光学位相、位置、方向、強度の少なくとも1つが、サンプルが構成する材料の光学定数の変化によって、あるいは伝搬応力波による薄膜サンプル内の複数の層やサブレイヤの厚さの変化による影響を受ける。材料の、場合によっては界面の物理的かつ化学的特性は、ビーム強度、方向あるいは偏光状態での変化の時間依存性によって明らかにされるので、反射されたりあるいは透過されるプローブビームの強度、方向、偏光状態の変化を観察することによって、測定される。非常に短い時間尺度は、界面や他の特性への感度を高くするために、また、数ミクロンに満たない厚さを有するフィルムの特性を測定するために、特に重要である。
導入として、図10に、本発明によるポンプ及びプローブビームの配置を示す。テストサンプル51は、基板80に配置されたフィルム84で構成されている。界面82は、フィルム84と基板80との間に形成される。例えば、基板80は、シリコン等の半導体で構成され、半導体ウェハの一部を形成する。フィルム84は、酸化物、ポリマ、金属、あるいは他の半導体の積層体からなる。他の典型的な実施例では、サンプルは、図11に示すように、シリコン基板と、シリコン酸化物の薄い層と、シリコン層(大抵は薄い)で構成されたSOIウェーハである。サンプル51をテストするために、ポンプビーム21aは、フィルム84(焦点スポットFS1と称す)上の所定位置に導かれ、フィルム84や基板80でのエネルギ吸収によりサンプル内に応力波を生成する。ポンプビーム21aは、法線からの角度θ1だけオフセットされてサンプル51に入射する。ポンプビームの非吸収部分は、反射ポンプビーム21a'として反射される。プローブビーム21bは、角度θ2でサンプルの同じスポット(FS1)に導かれ、ポンプビーム21aによって生成された応力パルスを遮断する。本発明の他の実施例では、プローブビーム21bは、他の位置(FS2)に導かれる。プローブビーム21bの一部は、反射プローブビーム21b'としてフィルム84から反射される。サンプルを介して透過されるプローブビーム21bの一部分は、透過プローブビーム21b"として引用される。角度θ1及びθ2の実際の値は、広範囲の角度から選択される。反射されたり透過されるポンプビーム及びプローブビームの強度は、フィルム84及び基板80の光学定数とフィルムの厚みとに依存する。
図10は、ポンプビームFS1から距離を介したポイント(FS2)での調査も示し、これは、本発明に開示された超音波及び他のすべての用途に適応される。
基板に配置された十分に厚い不透明フィルムに対して、ポンプ光は、フィルム膜厚に匹敵する小さな厚みの表面層に吸収される。表面層への吸収は、プローブビームによって測定される反応において、一連の等分離特性(「エコー」)を生じさせて、フィルムを前後に伝搬する応力パルスを生成する。タック特許に記載されるように、十分な厚みを有して異なるエコーを有する簡単なフィルムの厚さは、エコー時間から測定される。より薄いフィルムについては、エコーは、非常に近接して離間配置されるので、データでは減衰振動として現れながら、フィルムの振動膜厚モードへと劣化し、さらに、厚みを振動期間から推定できる。中間の厚みのフィルムについては、すなわち、多数の層から構成されるフィルムについては、データはあまりにも複雑で容易に分析することはできない。そのような場合、複数の調整可能な未知数(例えば膜厚、密度、音速)が存在する振動構造の理論モデルを構成することが好ましい。理論モデルが使用されて、適切な時間間隔(個別の時間ステップで)に亘り構造体の振動をシミュレートし、さらに、サンプルの光反射率(また、サンプルの光学定数の変化を誘起する応力や構造体の表面や界面の変位を引き起こした応力によって生じた透過ビームや反射ビームの光学位相、あるいは偏光状態、あるいは透過)の対応する変化を計算する。時間ステップの継続時間は、音波が構造体の最も薄い層を伝搬するために必要な時間(例えば、0.1ピコ秒−200ピコ秒)と比較すると、小さくなるように好ましくは選択される。例えば、各時間ステップの継続時間は、最も薄い層を通過する伝播時間の2分の1未満(例えば10分の1)に設定される。また、例えば、各時間ステップの継続時間は、構造体中のポンプ光やプローブ光に対する最短の吸収長(浸透深さ)と比較すると、小さくなるように選択される。
任意の未知数を見つける方法は、特定のセットのパラメータに対するシミュレートされた光反応を計算し、次に、パラメータの値を、必要に応じて調節して測定結果に対して最適なものを得ることである。これのモデル化とシミュレーションとを実行する好ましい方法は、図21を参照して詳細に後述される。
シミュレーションの震動部分の基礎的な式は、周知の連続弾性理論から得られる。シミュレーションの光部分の基礎的な式は、フレネルの式である。1次元(すなわち、応力波が表面の法線方向zに沿って速度vsで伝搬するサンプル51に対する)の説明として、シミュレーションで計算される量は、次式で表される。
式1
Figure 0004653723
この式において、f(z)は、深さzでの応力η33(z、t)に関連する歪みを有する反射率の変化である。ΔR(t)は、時間tでサンプルの光反射率の歪みにより誘起された変化である。同様な式が、プローブビーム21bの透過や偏光状態の変化に対して表される。関数f(z)は、応力波の存在による表面や内部界面の変位の影響と同様に、サンプル51の光学定数に対する歪みの影響(すなわち、複数の層の膜厚の時間依存性の変化)を含んでいる。
本発明によれば、この方法で測定されるサンプル51の物理的特性は、超音波信号の時間依存性やその振幅に影響する特性を含む。これらは、層の厚み、音速、界面の粗さ、界面の付着強度、熱拡散係数、応力、歪み、光学定数、表面のあらさ、界面の汚染物質である。
図1a乃至図1cは、本発明の実施に適切な光源の様々な実施例を示し、図2は、非破壊ピコ秒時間尺度薄膜及び界面特性記述を実行する光生成及び検出システム(以下、システム1と称す)の構成図を示す。
光源10の第1実施例を、図1aに示す。図1aにおいて、レーザ12からのビームは、鏡14によって反射されて、半波長板16等の偏光回転装置を介して偏光ビームスプリッタ18まで移動する。偏光ビームスプリッタ18から発せられたビームは、直交偏光され、それらの強度比は、半波長板16の配置を調節することによって、広範囲に変えられる。1つのビームがポンプビーム21aを形成し、プローブビーム21bは、鏡20から反射される。
図1bに示す光源10'の他の実施例は、BBOやLBO等の周波数倍増クリスタル24を含み、その上に、レーザ光は、それとレーザ12との間に位置するレンズ22によって集束される。周波数倍増クリスタル24から発せられた光の同軸ビームは、ダイクロイックミラー26によってポンプビームとプローブビームとに分離され、次に、その各々は、レンズ28,30によって平行にされる。
ポンプビーム21aの偏光は、半波長板32によってプローブビーム21bの偏光に対して垂直となるように回転される。ダイクロイックミラー26は、レーザ12の基本周波数を通過せしめ、かつ第2高調波を反射するように選択されて、プローブビームを基本波に、ポンプビームを第2高調波にする。または、図1bに示すように、ダイクロイックミラー26は、第2高調波を通過せしめ、かつ基本波を反射するように選択されて、プローブビーム21bを第2高調波に、ポンプビーム21aを基本波にする。
光源10"の他の実施例を、図1cに示す。図1cにおいて、ポンプビームとプローブビームとは、異なる2つのレーザ12,13によって生成される。一実施例では、これらは同一のパルスレーザであり、この場合、上方のビームは、半波長板16を通過して、その偏光面を下方のビームの偏光面に対して90度回転させる。または、レーザ12,13は、異なる波長を発しても良い(2色)。または、プローブレーザ13は、連続(すなわち、ノンパルス)ビームを発しても良い。または、図4aに示すように、ポンプレーザ12は、τAの反復周期でパルスを発し、プローブレーザ13は、反復周期τBでパルスを発しても良い。そのような機構が使用されて、図2に示す種類の機械的な遅延ステージ44を使用せずにポンプパルスとプローブパルスと間の連続可変遅延を達成することができる。
図4bを参照すると、この別の技術において、1対のAパルス及びBパルスの間の遅延は、1つの反復から次の反復までの時間(τA−τB)だけ増加する。例えば、(τA−τB)は、平均で0.1ピコ秒であり、ポンプレーザ12の反復速度は、100MHzである。これは、1ミリ秒のポンプパルスとプローブパルスとの同時到着の間の時間(すなわち、スキャン時間)を与える。本実施例は、適切な周波数ロッキング電子回路(FLE)と、鏡と、レンズと、適切な検出器60と、高速信号平均化器(SA)とをさらに含む。例えばΔR(t)の測定は、検出器60の出力部からの反射プローブ強度に対応する信号を高速信号平均化器(SA)の入力に印加し、さらプローブレーザ13のパルス化に対応する時間でサンプル捕捉をトリガすることによって実行される。多く(例えば数千)の測定は、所望の信号対雑音比を達成するために平均される。
図2に関して既述した遅延ステージ及び変調器が省略されることがあることは、本発明に関して注意すべきである。2つのレーザのパルス化の「ジッタ」は、密接に離間配置される遅延時間に対応する信号の平均化の影響を有し、この影響が、測定の高周波成分を若干減衰させることがあることも認識すべきである。
ポンプ及びプローブレーザは、図1cにて別々に描写されるが、利得媒体を含む複数の光学素子を共通に有しても良い。他のポンプ及びプローブ色の置換と、上記記載によって示唆されたパルス速度及び偏光とは、調査される材料の特性に依存して、信号品質の改良を行うために使用することができる。
システム1での使用に適したパルスレーザは、例えば、コヒーレント社のイノバ(Inova)(アルゴン)及びマイラ(Mira)(チタン:サファイア)等のアルゴンイオンポンプド固体モードロックレーザと、持続波ダイオードポンプド周波数倍増YAG及びモードロックトチタン:サファイアレーザ等のダイオードレーザポンプド固体モードロックレーザと、直接ダイオードポンプドモードロック固体レーザとを含む。
図2の実施例を参照すると、さらなる実施例の光源10"'は、図1aの実施例と同様な方法で、ポンプビーム及びプローブビーム21a、21bの両方をそれぞれ供給する。図2の構成では、レーザ12からの直線偏光ビームは、半波長板16を通過する。半波長板16は、ビーム偏光を回転するために使用される。次に、偏光ビームは、誘電体ビームスプリッタ34によってポンプビームとプローブビームとに分割される。プローブに対するポンプの比は、入射偏光を回転させることによって変えられる。下方のビームは、ポンプビーム21aであり、上方のビームは、プローブビーム21bである。ポンプビーム21aは、半波長板と偏光子との組み合せ38を通過し、これによって、その偏光がプローブビーム21bの偏光に対して直角に回転され、また、この直交軸に沿って偏光されない光を抑制する。
ポンプビーム及びプローブビーム21a、21bは、光源によって放射され、ポンプビームの強度は、音響光学変調器(AOM)40によって、あるいは、偏光子に続く光弾性変調器によって、または他の強度変調手段によって、約1MHzのレートで変調される。プローブビームパス長は、コンピュータ制御遅延ステージ44に装着された逆反射体46を操縦鏡組合せ体110aを介して並進させることによって変えられる。次に、両ビームは、並進可能サンプルステージ50に装着されたサンプル51上にレンズ48によって集束され、光検出器60によって検知される。
本実施例では、検出器60への入力は、入力ポンプ及びプローブビームの一部(ビームスプリッタ49a,49bの各々を介した入力c,b)を含み、反射ポンプビーム21a'及び反射プローブビーム21b'の一部(入力d,a)も含む。
検出器60からの出力は、入射ポンプビーム強度(e)と、入射プローブビーム強度(f)と、反射ポンプビーム強度(g)と、反射プローブビーム強度(h)
と、プローブ変調強度(i)、すなわち反射プローブ強度の変調部分のみ、に比例した信号を含む。これらの検出器出力は、プロセッサ66に供給される。プロセッサ66は、入力からサンプルの反射率Rの断片的な変化(すなわち、ΔR/R)を計算し、入射ポンプビームの強度によってこの変化を規格化する。
本発明の装置では、(a)と符号が付された検出器入力が、大きな未変調反射プローブ成分21b'に加えて、応力情報を担持する変調成分を含む。入力(b)は、プローブ信号21bの未変調部分に比例する。出力(i)は、プローブ信号の変調部分だけに比例した電圧であり、これは、入力(a)から電子的に未変調成分を除去することによって測定される。この出力は、バンドパスフィルタ及び前置増幅器62に、次に同期復調器64(例えば、ロックイン増幅器)に、最終的にプロセッサ66に行き、ここで、ディジタル化されて記憶される。入力(a),(b)も、プローブビーム21bに対応するサンプルの反射率を測定するために使用され、同様に、入力(d),(c)は、ポンプビーム21aに対応するサンプルの反射率を測定するために使用される。これらの量は、機構の光シミュレーションを有効にするために使用され、場合によっては、既知の光学反射率測定原理に従って厚さのような層特性を推定するために使用される。さらに、入力(a),(d)は、プロセッサ66によって使用されて反射率変化出力(i)を規格化する。ポンプビーム21aによってサンプル51に蓄積されるエネルギは、入射や反射されるポンプビーム及びプローブビームの強度(21a',21b')を比較することによって測定される。
ポンプビーム及びプローブビームの一部は、ビームスプリッタ54によっ位置検知検出器(オートフォーカス検出器58)に導かれれ、その出力は、サンプル並進ステージ50と共に、プロセッサ66によって使用され、サンプル51上にポンプビーム及びプローブビームの最適焦点を形成する。信号対雑音比は、カラーフィルタや偏光子をサンプル51と検出器60との間の配置して、システムの他の部分から散乱される光が複数の検出器に入射することを妨げる(例えば、サンプル51から散乱したポンプ光が反射プローブ強度検出器(a)に入射することを妨げる)ことによって、改善される。信号品質は、変調プローブ強度出力(i)を検出器60からプロセッサ66の前に位置した同期復調器64(ロックイン増幅器や信号平均化器等)を介して通過せしめることによって、さらに改善される。信号品質は、ポンプビーム21aをプローブ検出器へと散乱させる傾向があるサンプル51に対して、第2の強度変調器を光源10とサンプル51との間のプローブビームパスへ導入することによって、さらに改善される。第2の強度変調器は、相違周波数が同期復調器62の入力帯域幅より大きくなるような量だけ、ポンプビーム変調周波数と異なる変調周波数を有している。次に、反射プローブ強度に対応する検出器出力(i)は、相違周波数で同期して復調され、一方、変調周波数の(i)の成分は除去される。
ポンプビーム及びプローブビームは、図2に示すように、サンプルへと共通レンズ48を介して集束される。この配置は、実行は簡単であるが、あらゆる場合に対して最適ではない。何となれば、ポンプビーム21aは、理想的でないサンプルによって僅かな角度だけ散乱されて、反射プローブ検出器(a)に入射する必要があり、故に、変調プローブ強度の測定にノイズを導入するからである。共通レンズの取り組みも、最適でないスポットオーバラップを行う弱点を有するが、これは、別々のレンズや同軸ビームの使用によって改善される。共通レンズの取り組みを、本実施例では半導体ウェハ70からなるサンプルに対して垂直な位置からみた図3dの平面図に示す。他の集束形態が、サンプルの特性(例えば表面あらさの程度)と光源(例えば異なる色を有するポンプ及びプローブビーム対、同じ色を有するポンプ及びプローブビーム)とに依存して、信号品質を改善することがある。
他の焦点形態も、図3に示すが、次のものを含む。
(図3a) サンプル面(すなわちウェハ70の表面)に対して傾斜しかつ互いと平行でも同軸でもないポンプ及びプローブビーム
(図3b) サンプル平面に本質的に垂直であり、互いに平行であり、さらに(図6に示すように)共通レンズ98を通過して集束されるポンプ及びプローブビーム
(図3c) 入射面に直角な面内に位置して互いに平行であり、共通レンズ48,52によって集束されるポンプ及びプローブビーム
(図3e) (i)別々に集束される垂直なポンプビームと、傾斜しているプローブビーム、あるいは(ii)垂直なプローブと、傾斜したポンプ
(図3f) サンプル面に垂直であり且つ同軸であり、共通レンズ74によって収束されるポンプビーム及びプローブビーム
ポンプビームとプローブビームと間の可変遅延は、プローブビームパスのコンピュータ制御遅延ステージ44によって図2に示すように実行される。または、同様な遅延ステージは、プローブパルスに対する時間のポンプビームパルスを「進める」ためにポンプビームパス内に挿入される。非常に長い遅延が、単一の並進ステージ44に複数の逆反射体46を配置することによって、図9に示すように実行される。本実施例において、複数のビーム操作鏡110aが使用されて、逆反射体46の各々にプローブビーム21bを導くので、ポンプビームパス長に対するプローブビームパス長が相当量増加する。連続するパルスの間の時間よりも長い遅延を実行することは可能であり、故に、プローブの前の1つのパルス間隔以上でサンプルに到着するポンプパルスの影響が検知される。
サンプル51の表面上の集束プローブスポットFSの形状及び位置は、遅延ステージ44の位置(すなわち時間遅延)に依存して整然と変化する。例えば、システム1は、ミスアライメントにより、あるいはステージ機構の傷の結果、図2に示すプローブパスと遅延ステージ軸との間の平行度の欠如を示すことがある。
これは、集束レンズを横切るプローブビームの並進を引き起こし、典型的な収差を示すレンズに対して、遅延の関数として、サンプル51の表面でのポンプビーム21aに対するプローブビーム21bの対応する側方並進運動を導く。
さらに、全てのレーザビームがある程度の発散を呈するので、1つのビームのパス長を変えると、集束レンズでのその直径を変更することになり、これによって、サンプル51での集束スポット(FS)の直径の対応する変化が生じる。すべてのかかる影響の結果は、信号の疑似依存性を遅延時間に導入することである。かかる依存性を除去する1つの方法を、図8に示す。図8において、ある長さの光ファイバ114が、遅延プローブビーム(あるいは進行ポンブビーム)のパスに導入される。ファイバ114は、空間フィルタとして機能し、一定のスポット位置、サイズ、プロファイルを、入力ビーム条件の全体にわたって保存する。プローブビームパスにかかる装置を組み込むことによって、広範囲の遅延ステージ位置に対する焦点スポットFSでのポンプビームとプローブビームとの非常に安定したオーバラップを維持することができる。他の種類の空間フィルタが、同じ結果を得るために使用される。例えば、ピンホールや狭いスリット等の任意の小開口(大抵はビームサイズよりも小さい)が、ビームの高い空間フーリエ成分をブロックするために選択された第2開口に続いて、使用される。レンズは、第1の開口にビームを集束するために使用され、第2のレンズは、第2開口から発せられるビームを平行にするために使用される。上記技術を使用するシステムにおいて、サンプルに入射する前後のいずれかで遅延(あるいは進行)ビームの強度をモニタして適切に最終信号を規格化することは好ましい。
図5を参照すると、伝搬応力波(すなわちフィルム84内の隆起86)が存在する領域の非均一膨張による、プローブビーム21bの角度θの偏向が示されている。隆起86は、スポットに対して非均一のプロフィールを有する応力波によって少なくとも部分的に引き起こされる。偏向は、スプリットセル60'等の位置感度検出器によって検知される。反射プローブビーム21b'の移動も、屈折率の応力誘起変化による透明及び半透明サンプルでの隆起86の欠如により生じる。この場合、ビームは、通常偏向する方向と平行に僅かに移動される。この変位も、位置感度検出器によって検出される。図5も、表面変位の結果(一様または非一様)としてサンプルを通過するパスの延長を示す。
図6は、図1、図2及び図3に基づいた構成を示し、「垂直入射及び2つの波長」システムの好ましい実施である。光源10'(図1b)は、BBO、KTP、またはLBO等の非線形結晶24を使用した倍増周波数である。ポンプ及びプローブビームは、ダイクロイックミラー26によって分離され、倍増波長は通過してプローブビーム21bになり、倍増しない部分は反射されてポンプビーム21aになる。ポンプビーム21aは、変調器90によって変調され、対物レンズ98によってサンプル51に垂直に入射するように導かれる。プローブビームの偏光は、半波長板38によって回転され、次に、ポンプビームの偏光と直交するように向けられた偏光子42を通過する。この遅延素子及び偏光子の組み合せも、プローブビーム21bの可変減衰器として使用される。次に、プローブビーム21bは、可変遅延ステージ44へ送られ、プローブビーム21aと同じ法線入射対物レンズ98によってサンプル51に集束される。反射プローブビーム21bは、反射ポンプビーム21aを透過させるダイクロイックミラー92によって検出器60に導かれ、故に反射プローブ光を効率良くフィルタ処理できる。プローブビーム波長だけを通過させるフィルタ94は、検出器60の前に置かれる。検出器60は、図2に示すように、調整フィルタ62と、ロックイン増幅器64と、プロセッサ66とに続く。
図7は、本発明の実施例を図示する。図7において、ポンプビーム21a及びプローブビーム21bは、テーパが付された光ファイバ100,102によってそれぞれサンプル51に導かれて、100nmオーダのニアフィールド集束及びFSサイズを獲得する。プローブビーム21bは、垂直入射を有するように示され、ポンプビーム21aとは異なる波長を有する。本実施例では、ポンプ及びプローブビーム供給ファイバ100,102の端部は、光集束の通常の範囲未満となる直径を有するフォーカススポットFSを形成するために、ファイバの伸長などによって、直径が短縮されている。これによって、ポンプ及びプローブ光パルスを、ポンプ及びプローブビームの光パルス長に生じる任意の変化にかかわらず、サンプル表面の非常に小領域(例えば、1ミクロンメータよりも小なる直径を有するスポット)に反復して供給することができる。
ポンプビーム21aは、ファイバによって導く必要がなく、動作の1モードにおいて、サンプルでのプローブスポットサイズよりもはるかに大きいことがある。次に、プローブビーム21bは、ポンプビーム位置が固定した状態で、非常に小さな空間スケール(走査型トンネル顕微鏡と類似)でx−軸及びy−軸圧電アクチュエータ102a,102bによって走査される。本実施例は、従来のリソグラフィを使用して得られるものよりも、より小さな長さスケールで2次元以上でパターン化される構造体を写すために使用される。従って、集積回路に見られる最小の構造体を写すために使用される。
プローブビーム21bは、レンズ104によってファイバ102に集束される拡張ビームであり、反射プローブビーム21b'は、ファイバ102によって導かれ、スプリッタ106によってフィルタ108に向けて進路を曲げられて、次に検出器60へ導かれる。
図12は、基板80上のパターン化構造体84の間の界面82を示し、3次元構造体を平面構造体に対立するものとして特性を記述する場合に、本発明の使用の説明に有効である。パターン化構造体は、基板80に応力波を生成して構造体84での応力波を検出することによって、または構造体84に応力波を生成して構造体80での応力波を検知することによって、または構造体84に応力波を生成して基板80での応力波を検知することによって、評価される。
図13は、構造体81の表面のパターン化された凹部内に形成された構造体84を囲む界面82を示す。この3次元構造の例は、(i)基板にガラスを蒸着し、(ii)孔をパターニングしてエッチングし、(iii)タングステンのフィルムを蒸着し、(iv)タングステン層を研磨してガラスを露出せしめる(タングステンの前に付着促進層が蒸着される)ことにより、ガラス層の孔に形成されたタングステンである。構造体は、基板80内に応力波を生成して(上記タングステンの例のように基板がガラスであれば適用不能である)埋設構造体84に応力波を検出することによって、あるいは構造体84の内部に応力波を生成して構造体84の内部の応力波を検知することによって、あるいは構造体84の内部に応力波を生成して基板80の内部の応力を検知することによって、評価される。
なお、図12及び図13に示す3次元構造体では、ポンプビームも使用して構造体中のノーマルモードを励起でき、これは、次に、透過されたり反射されるプローブビームに影響する。
構造体84にプローブビーム21bを印加する場合、図7に示すテーパが付された光ファイバ等のニアフィールドフォーカス構成を使用することは有効である。この場合、ポンプビームFSは、プローブビームFSよりもかなり大きくなり、故に、小規模構造体の選択的調査を可能にしている。
空間映像に対するこの機能が開発されて、100nmスケール以下の側方の空間分解能を備えた静止応力の測定を実行する。
ポンプビームFS及びプローブビームFSを印加して複数のパターニングされた構造体(例えば、基板内に形成されて1.0ミクロン間隔に配置され且つ直径が0.5ミクロンのタングステンビアホールの2次元アレイ)を同時に調査することも、本発明に含まれる。この場合、各タングステンビアホールは、個別に且つ独立した発振器と考えられ、その各々は、反射されたり透過されるプローブビーム信号に寄与している。素子間のより接近した間隔に対して、超格子タイプの震動モードが励起され、ここで、反射されたり透過されたプローブ信号は、ビアホールの間のカップリング効果を含んでいる。いずれの場合も、プローブビーム信号は、基準の「周知の」構造体や、構造体のシミュレーション、あるいは基準データ及びシミュレーションの組み合せからから得られた信号と比較される。基準やシミュレート信号からのプローブ信号における偏差は、サンプルが予測されたものからある程度異なることを示す。
図14は、超音波技術において考慮されるサンプルに対して、多層薄膜84a、84bが単一のフィルム84に置換されている。かかる多層フィルムは、連続する蒸着によって意図的に、或いは偶然に形成される。何となれば、基板80は、次の層の蒸着の前に、あるいは2つ以上の層の間の(故意或いは偶然の)化学反応によって(例えば熱処理に続く)によって効率良く洗浄されないことがあるからである。そのような層は、複雑な形状及び時間特性(temporal characteristics)を有する超音波エコーを生じさせることがある。例えば、5つ以上の補助層を含む薄膜構造体の厚さと界面特性とを測定することは可能である。これは、反射率データまたは透過データを超音波及び検出物理学のシミュレーションと比較して、得られたデータを備えた最良の1組の未知数を得ることによって、好ましくは実行される。
AOM40を使用してポンプビーム21aを変調するシステム構成では、レーザ12の変調速度と反復速度との間に相関はない。その結果、レーザパルス列及び変調サイクルは、非同期である。パルス反復周期から変調速度を引き出すことによって、これを同期システムにすることは可能である。パルス反復周期は、放射パルスを検知する光検出器によって、あるいは活性モードロックレーザからの駆動信号を使用することによって、レーザ12から得られる。変調信号を引き出すために、パルス速度信号が、カウンタに印加されて、nレーザパルスがカウントされた後の変調器40の状態を変更する。次に、変調速度は、レーザパルス速度の1/2n倍になる。そのような同期機構では、変調器40の任意の周期でサンプル51に入射するポンプパルスの数は、常に同じである。これは、変調器40の単一周期に含まれるレーザエネルギが変調の周期から周期へと変化する条件の下で、非同期システムで発生する変調されたプローブビーム21bのノイズの潜在的な発生源を除去する。
ノイズの主な発生源は、公称直交偏光を有する(偏光は完全ではなく、サンプル51は、光の偏光を解消する傾向がある)にもかかわらず、プローブビーム検出器(a)に達する散乱ポンプ光である。上記の如く、ノイズの発生源を抑制する1つの技術は、色が異なるポンプビーム及びプローブビームを使用することであり、その結果、ポンプ色は、プローブ検出器の前のフィルタによって遮断される。
他の方法は、ポンプビーム変調周波数とは異なる周波数でプローブビーム21bを変調することである。例えば、ポンプ変調周波数がf1であり、プローブ変調周波数がf2である場合、次に、サンプル51でポンプビームによって変調されたプローブビームの一部分は、周波数(f1−f2)の成分を有する。この信号は、同期復調器、あるいは、f1及びf2を拒絶してその差である周波数だけを通過せしめるように設計された低パスフィルタを通過する。このように、サンプル51によって散乱されてプローブ検出器(a)に入射するポンプ光は、そうでなければデータにノイズとして現われるが、抑制される。どこにでも存在する(1/f)ノイズの導入を最小にするために、差の周波数は、数百kHz未満ではないことが好ましい。典型的な周波数は、f1=1MHzであり、f2=500kHzである。
応力波が発せられる層へと少なくとも1つの波長を入射光が伝搬せしめる特性を備えたサンプル51に対して、ピコ秒の超音波を使用して前記層の音速及び屈折率とを別々にかなりの精度で測定することが、可能である。音速も、使用して弾性係数を測定する。進行応力波から反射されたプローブ光とサンプルの表面から反射されたプローブ光との間の光干渉によって、遅延の関数として、反射プローブビーム21b'の強度に振動が生じる。これらの振動周期は、非常に正確に測定される。屈折率n及び音速Vsを有する材料に対して、振動周期は次式で与えられる。
式2
Figure 0004653723
但し、λ0は、自由空間での光波長であり、θはサンプル51の表面に垂直な方向とサンプルでの光伝搬方向との間の角度である。一般に、θ及びλ0は予め分かっている。このように、観察された振動周期から、高精度で結果nVsを推定できる。nに独立なVSの値は、別の角度(nに対する値を生成する)でτを測定することによって、あるいはnに対して公表された値を使用することによって、見つけることができる。さらに、音速から、(以前に測定したρの値を使用して)フィルムの弾性係数;c11=ρVS 2が測定される。
本発明によれば、2つの角度での測定は、単一のフォーカスビーム内のサンプル51に入射するプローブビーム21bの一部を検出することによって同時に行われ、これは、次に近接配置された2つ以上の検出器に反射する。サンプルステージ50を制御可能に傾け、かつ異なる2つ以上の入射角度でサンプル51の表面にプローブビーム21bを入射させることも、本発明に含まれる。
n及びVSを測定する他の技術は、グラン(Grahn)らによって記載されている(APL 53、第21号(1988年11月21日)、第2023頁乃至第2024頁、及びAPL 53、第23号(1988年12月5日)、第2281頁乃至第2283頁)。しかしながら、グランらの技術は、フィルムに対して独立に測定された厚みの使用に依存する。
これらの技術が使用される代表的なサンプルを、図15a乃至図15dに示す。
図15aにおいて、応力パルスは、ポンプビームエネルギの吸収によってフィルム層84から発せられ、固有速度VSで基板80内を伝搬する。プローブビームパルス21bの印加によって、2つの反射、すなわち、フィルム84の表面からの反射と、応力パルスからの反射とが生じる。応力パルスがフィルム層84から離れるように伝搬し続けるので、応力波で反射されたプローブパルスの一部は、フィルムの表面から反射するプローブパルスに対して変化する移相を有する。
1つの結果は、表面から反射されたプローブパルスと応力波から反射されたものとの間に構造的かつ破壊的な干渉が生じて、応力パルスが伝搬するにつれて、検出器によって測定されるプローブパルスの強度に変化が生じる。
図15bにおいて、ポンプパルスは、フィルム表面に印加されることによって、あるいは非吸収基板80の下方面に向けて、応力パルスを発する。後者の場合、ポンプパルスは、基板80を伝搬して、フィルム84に吸収され、故に、応力パルスを生成する。いずれの場合も、プローブパルスは、基板80の下面に印加され、3つの時間分離された反射プローブ21bを生成する。
図15cにおいて、基板80は、基板に応力パルスを生じさせて、ポンプパルスを少なくとも弱く吸収すると仮定される。例えば、基板80は、シリコンからなる。
図15dにおいて、埋設されたフィルム84が、ポンプパルスを吸収し、重なる透明フィルム84'の表面に向かって伝搬する応力パルスを発する。生じた反射プローブパルス21b'は、図21に示すケースと同様である。
なお、本発明の教示は、伝搬応力あるいは音響パルスをサポートするよりも励起された時に本質的に振動する薄膜にも、当てはまるものである。
本発明の界面特性技術によれば、振幅情報(すなわち、反射されたりあるいは透過するプローブビーム強度の変化の振幅)は、埋設界面あるいは表面の条件に関する定量結論を引き出すために使用される。この技術は、従来の超音波技術と比較して、非常に微妙な界面の欠陥(汚染物質、中間層、粗さ、ボンディングなど)に優秀な感度を有している。何となれば、パルスからなる音響フォノンの波長は、他の方法によって達成される波長よりもはるかに短いからである。例えば、別々の音響エコーが見られる場合(例えば、2〜3の光吸収長よりも厚く、且つ遅延ステージ44が遅延行程を抜け出す前に、音波が表面へ戻るために十分に薄いフィルムに対して)に、エコー振幅及び幅は、それが反射した埋設界面の平滑さに関する情報を供給できる(例えば図15dを参照)。
エコー形状のかかる歪みを測定する重要な機構は、異なる時間で粗い界面に到着する(さらに、表面に向けて反射する)応力の前端の異なる部分で位相をずらしている。かかる機構を特定の構造物のシミュレーションに組み込むことによって、界面の粗さの程度を計量化することができる。
ここに使用されるように、表面や中間層の粗さが取り入れられて、表面や中間層と平行なRMS高さ及び相関性長さになる。
なお、同じ機構が、それが(埋設界面ではなく)荒い上面である場合に、エコーの拡大を引き起こすことができる。このように、表面あらさ誘起エコー拡大及び界面荒さ誘起エコー拡大とを、例えば、基準エコー形状やシミュレートされたエコー形状との比較及びエコーの対称性に基いて、識別することができると信じられている。
なお、エコーそのものの使用は、サンプル51の特性を調べる典型的な技術の1つである。例えば、いくつかのサンプルでは、別々のエコーは見られない。しかしながら、サンプルの特性描写は、反射プローブ信号を基準データやシミュレーションと比較することによって遂行できる。
サンプル表面に対して走査される小領域光発生器及び検出器の使用によって、粗さを検出する、すなわち小さな側方変位に対する膜厚の変化を検出することは、本発明の教示の範囲に含まれる。
界面層は、エコー歪みの他の潜在的な原因である。前の実施例において、かかる界面層の特性を調べる好ましい方法は、サンプル構造物のモデルにそれらを含むことである(例えば、ある物理的特性を有する別々のフィルムとして、そのうちのいくつかは対象であり、故に、適切なパラメータとして残される)。
この点では、タス(Tas)らが、アルミニウムフィルムが非常に薄い状況に対するこの効果の特別な例として、アルミニウムとシリコンとの間のCFXの薄い界面層の検出を報告した(Gタス(Tas)ら、Appl.Phys.Lett.61(15)
1992年10月12日、第1787頁乃至第1789頁)ことは注目すべきである。タスらは、エコーではなく、アルミニウムの鳴動音(ringing)を観察した。さらに、その結果は、非常に柔軟な材料の高度に均一且つ超薄膜層の上面に金属フィルムが蒸着された非常に狭いクラスの構造物に対するものであった。
多数の異なる結果を生む界面層は、本発明の技術で特性を調べることができる。重要なクラスの界面層は、2つの材料の間の界面で形成される層を含み、化学的に反応して中間化合物を形成する。例えば、TiとAlとが反応してTiAl3を形成し、TiとSiとが反応してTiSi2を形成し、CoとSiとが反応してCoSi2を形成し、PtとSiとが反応してPtSiを形成する。そのようにして形成された界面層の厚さは、重要である。例えば、上記実施例のいくつかにおいて、材料のペアリング(pairings)が進行して、元の材料の一方または両方が反応によって完全に消費される。
界面の空隙、クラック、接着が弱い領域は、同様に検出される。かかる欠陥は、エコーに限定されない、音響反射を通常生じ、完全な界面に見られるものよりも大きな振幅を有する。その理由は、完全自由面から反射されたとき、応力パルスが振幅の損失を示さないことである。そういうものとして、データ内の予測プローブ信号振幅よりも大なるものの存在が、例えば、フィルム84とその下のフィルムや基板との間の層間剥離を表すことができる。
この技術は、層間の接着を増強することを目的とする薄膜プロセスにも感度を有する。かかる技術の1つは、イオンボンバードである。本発明者によって、基板に蒸着されて次に高エネルギイオンが注入されたフィルムの超音波鳴動のダンピング速度は、高イオン線量よりも低イオン線量に対して、よりゆっくりと弱められることが見いだされた。接着は、高注入線量のサンプルに対しては大きいことが推論される。何となれば、薄膜の音響エネルギは、低注入物線量やエネルギを有しているサンプルよりも容易に基板と結合できるからである。
要するに、超短波レーザパルス(τp〜0.1ピコ秒)が、薄膜やより複雑なナノ構造体に選択的に吸収される。吸収は、超短波応力波衝撃を生成する熱応力を引き起こす。伝搬応力は、サンプル内のいかなる場所での光学定数に影響し、プローブビームの反射率(あるいは透過率、または偏光状態、あるいは光位相)
の複雑であるが計算可能な変化を引き起こす。エコーも、時間特性の簡単な事例である。他のより複雑な時間特性も、ナノ構造体や多層サンプルの超音波振動に相当するもの等として、検出される。これらの他の時間特性は、表面へ戻る応力パルスに対応しない。検出の必要条件は、ポンプによって生成された応力が、プローブビームと相互に影響し合うサンプルの深さにあるということである。
高温で基板に蒸着されたフィルム、すなわち多層は、通常熱膨張率の差により応力を有する状態にある。応力を評価する現在の技術は、厳しい実用的な制限を有する。
複数の材料に対する測定は、音速の温度依存性(∂VS/∂T)がどのように応力によって影響されるかを示している。この量は、本発明のピコ秒超音波方法によって容易に測定され、フィルムの正確な厚さを知る必要がない状態で、フィルムの応力を得るために使用される。この技術は多くの長所を有し、まさに薄膜、多層(〜100Å)、サブミクロン側方サイズに対して適用可能である。
さらに、本発明によれば、フィルムの音速は、フィルムでの2つの温度で測定される。2つの音速の差は、フィルム内の応力、すなわち、応力が外部に課されるか、または内蔵されるかに予測可能な方法で依存する。これは、1ミクロンまたはそれ以下の直径を有するスポットサイズFSの側方スケールでの応力測定に対する方法を提供する。サンプル51の温度は、抵抗加熱ステージ、アークランプ、測定スポットに集束される連続発振レーザによって、あるいはポンプ電力の変調によって、変更できる。音速は、超音波エコー、あるいは、図15a乃至図15dに開示されるような振動信号、あるいは薄膜の震動周期を観察することによって測定できる。
文献(サラマ(Salama・K)等、ジャーナルオブアプライドフィジックス第51巻、第1505頁以降(1980年)、カントレル(J.Cantrell)、超音波国際1989年会議議事録、第977頁以降)に報告されるように、温度による音速の変化率は、予測されたように、フィルムの応力に依存する。
音速のピコ秒超音波測定値は、次の方法で、半透明あるいは透明サンプルを進行する応力波によって、あるいは、複数の層のシミュレーションにて音速パラメータを変えることによってピコ秒超音波データに対して最も適したものを生成することによって、生成される振動の振動周期、エコー時間(タック特許のように)、鳴動周期である。
温度は、次の方法で、サンプルステージ50に埋込まれた抵抗加熱器によって、誘導加熱器によって、放射(すなわち、高輝度ランプ)によって、ポンプビーム強度を変えてサンプルの平均温度を周囲よりも高くすることによって、あるいは共通または別々の対物レンズによって測定スポットFSに連続波加熱レーザを誘導することによって、変更される。
温度変化は、次の方法で、すなわち、光学高温測定によって、蒸着加熱エネルギ(入射及び反射放射の測定を必要とする)の計算によって、次に、測定領域での平衡温度を判別するのに必要なサンプルの光学且つ熱定数の値を使用することによって、熱電対(サンプル51と接触する)によって、あるいは蜃気楼効果(Mirage Effect)を使用して、測定される。蜃気楼効果において、加熱スポット上方の空気の屈折率変化は、かすめる角度で入射するレーザビームの偏向によって測定され、また、温度は、観察されたビーム偏向を生成するのに必要な屈折率変化から推定される。(例えば、アントニー(T.R.Anthony)、フィジカルレビューB、第42巻、第1104頁(1990年)参照)。
本発明のシステムの較正は、いくつかの方法で遂行される。例えば、いくつかの異なる金属で構成されたフィルムは、異なる温度でシリコンウェハに蒸着される。これらのサンプルでは、応力は、膨張差からの計算によって、フィルム誘起の曲率の測定から別々に評価される。次に、計算された値は、本発明のシステムの使用から得られた結果と比較され、従って較正係数が測定される。
本発明の教示は、歪みで材料の光学定数の変化を測定する方法及び装置も含む。本技術では、システムは、特定のサンプル形態における量、(∂n/∂η),(∂κ/aη)を測定するために使用される。サンプルは、不透明あるいは半不透明材料(対象となる材料は金属である)の薄膜の上にガラスまたは別の透明材料が蒸着されたフィルムである。両方の材料の光学定数は周知である。量、(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)も、透明な材料に対して周知であり、第2の材料の(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)が変化するシミュレーションに音響データを比較することによって、第2の材料に対して推定される。
応力パルスが生成されるサンプルの反射率や透過率の変化の大きさのデータとの量的比較を可能にするシミュレーションを実行可能とするために、応力σに反応して対象材料の光学定数n及びκがどの程度変化するかを事前に知ることが、必要である。歪みηの点でシミュレーションを実行することは、実施例によっては好ましく、これは簡単な方法で応力と関係する。歪みの点では、前のものが、量(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)を知っていなければならないという記述と、等価である。ここに記載された方法及び装置が使用されてこれらの量を測定することは、本発明の特徴である。1つの技術において、(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)は、少なくとも数百オングストローム、さらに100ミクロン未満の厚さを有するガラス等の透明な材料の層(例えば、LP−CVDTEOS、あるいはPE−CVD BPSG)を、材料の光学的に滑らかな試料の上に蒸着することによって、この材料に対して見いだされる。(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)が測定されことになっている材料の下の試料は、厚膜、あるいは厚い基板である。(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)の測定プロセスは、図15dに関係して記載される2つのステップを含む。図15dは、対象となる材料が、シリコンからなる基板の上部に配置された薄い金属フィルムである事例を示す。ステップ(1)では、応力パルスが材料に生成される。この応力波の一部は、透明層に入り、次に自由面を伝搬し、この表面から反射し、次に、透明層を伝搬し、さらに、この応力の一部は、金属フィルムに再び入る。自由面から反射する応力パルスは、入射応力パルスに対して反対の符号を有するが、振幅は同一である。金属フィルムに再び入る金属フィルムのガラス層から入射する応力パルスの部分は、(タックらに記載されるように)ガラス及び金属の音響インピーダンス(すなわち、音速及び密度の積)から計算される。応力波がガラス層を伝搬する間、それは、図15a乃至図15dに関して以前に記載したような振動を生じさせる。これらの振動の振幅が使用されて、解析的に、或いは振動のシミュレーション:ガラスに対しては(∂κ/∂η)=0との比較によって、ガラスに対する量(∂n/∂η)(これは一般に金属に対応する値とは異なる値を有する)を計算する。ステップ(2)では、金属層に対する量、(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)は、この層に再び入る応力に反応して生じる反射率変化のシミュレーションを実行することによって、さらに、反射プローブ強度に対する応力波の影響が観察される期間に対して、観察された応答に最も適したものを得るために(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)を調節することによって、測定される。これらのシミュレーションでは、ガラス及び金属フィルムの音響インピーダンス及び音速は、事前に周知であると仮定している。さらに、ポンプ及びプローブビーム波長での一方あるいは両方の材料の光学定数n及びκは、シミュレーションへの入力として使用され、あるいはさらに調整可能なパラメータとして使用される。
このプロシージャの重要な特徴は、そのように測定されたシミュレーションパラメータは、金属を伝搬する応力波に対応する応答と同時に適応すべきことである。上記のプロシージャでは、検出器60及びプロセッサ66は、時間の関数としてサンプルの真の反射率を与えるように較正されていると、仮定している。そのように較正される検出器60及びプロセッサ66を必要としない別の3ステッププロシージャは、以下のとおりである。ステップ(1)では、応力パルスが、材料に生成される。この応力波の一部は、透明層に入り、自由面を伝搬し、次に、この面から反射され、次に、透明層を透過して、この応力の一部は、再び金属フィルムに入る。自由面から反射される応力パルスは、入射応力パルスとは反対の符号を有するが、振幅は同一である。再び金属フィルムに入る金属フィルム上のガラス層から入射する応力パルスの一部は、(タック特許に記載されるように)ガラス及び金属の音響インピーダンス(すなわち、音速及び密度の積)から計算される。それはガラス層を伝搬する一方で、応力波は、図15a乃至図15dに関して既述したように、振動を生じさせる。ステップ(2)において、ガラスの(∂n/∂η)と金属の(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)は、観察された応答に最適なものとなり得るために、シミュレートされた応答において自由に変えられるようになっている。そのようにして得られた(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)は、最適なものに対するガラスの(∂n/∂η)の真の値の比によって変倍される。従って、ステップ(3)において、ガラスの(∂n/∂η)の真の値が、測定され(これは、ピコ秒超音波学以外の多数の方法によって得られ、透明材料に適用可能である)、金属の最適な(∂n/∂η)及び(∂κ/∂η)は、真の値を得るために変倍される。
時間に対する信号の導関数を使用して、信号そのものを除くサンプルの特性を測定することも、本発明の教示に含まれる。目的は、データから、フィルムの冷却に関連したバックグラウンド信号の削除である。信号の導関数は、シミュレーションの導関数と比較されて、パラメータを抽出する。
サンプルの観察された反射率や透過率から未知の量を測定するために使用されるアルゴリズムの一実施例において、サンプル内の応力の伝搬に関連した時間特性は、超音波反応のみを含むシミュレーションと比較される。他の特徴、特にサンプル内の熱拡散に関連した低速で変化するバックグラウンドは、かかる比較において無視され、あるいは低速変化関数(例えば、指数関数、あるいは低次元多項式)の適切なパラメータの導入によって適応プロセスに含まれる。材料によっては、低速変化バックグラウンドは、サンプルの超音波反応に関連した特性よりもはるかに大きな振幅を有することがある。かかる状況の適合プロセスの精度及び速度を改善するために、遅延時間に対する反応の導関数を数値計算することは好都合である。次に、そのようにして測定された導関数と、シミュレートされた反応の導関数と、また、最適なものが得られるまでに変化した未知数の値と間で、比較が行われる。
他の方法は、数の微分のステップを回避して、サンプル応答の導関数を直接測定することである。この方法は、数値プロシージャに比較して優れた信号対雑音を提供する。この導関数測定機構の一実施例では、プローブパスの逆反射体46は、プローブビーム軸に沿って高速の振動(f2)(すなわち、10〜106Hz)を生成させるマウント(圧電アクチュエータ等)に置かれ、故に、遅延機構の連続遅延位置の各々に対して多数の振動(すなわち、10より大となる)を実行する。振動の振幅が、分化していない(undifferentiate)反応にて観察された超音波特性の最小時間範囲と比較すると小さい遅延範囲に相当すると仮定すると、かかるシステムで測定された信号は、簡単な比例定数によって、遅延対信号の導関数と関係する。本実施例では、差周波数((f1−f2)あるいは(f1+f2))で検知することができる。但し、f1はポンプビームパスにてAOMによって誘起される周波数(例えば1MHz)でありf2はプローブビームパスにて遅延変調器によって誘起される周波数である。
図16を参照して、平行傾斜実施例と称する本発明の実施例を説明する。
本実施例は、光源及び熱源120を含み、この光源及び熱源120は、可変高密度照明器として機能し、コンピュータ制御の下で温度依存測定用のビデオカメラ124及びサンプル熱源を照明する。他の加熱方法は、ステージサンプルステージ122に埋込まれた抵抗加熱器を使用する。光加熱器の効果は、後述するように、異なる2つの温度で高速連続測定を行うことができることである。ビデオカメラ124は、オペレータに表示画像を提供し、測定システムのセットアップを容易にする。適切なパターン識別ソフトウェアを、この目的のために使用でき、故に、オペレータの介入を最小限にしたり排除する。
サンプルステージ122は、好ましくは、高さ(z−軸)、位置(x−軸及びy−軸)、傾斜(Θ)に対して調整可能な多元自由ステージであり、ポンプ及びプローブビームに対するサンプルの一部のモータ抑制配置を可能にしている。z−軸は、サンプルをポンプ及びプローブの焦点領域へと鉛直方向に並進運動せしめるために使用され、x−軸及びy−軸は、焦点面とサンプルを平行に並進運動せしめ、チルト軸は、ステージ122の配向を調節して、プローブビームに対する所望の入射角度を成立せしめる。これは、後述するように、検出器PDS1,PDS2及びローカルプロセッサによって行われる。
他の実施例では、光学ヘッドは、静止傾斜可能ステージ122'(図示せず)
に対して移動する。これは、大きな物体(直径300mmのウェハや機械構造物等)の走査に対して特に重要である。本実施例では、ポンプビーム、プロープビーム、ビデオは、光ファイバやファイバ束によって並進可能なヘッドに送られる。
BS5は、ビデオ及び少量のレーザ光をビデオカメラ124に導く広帯域ビームスプリッタである。カメラ124及びローカルプロセッサは、測定場所にポンプビーム及びプローブビームを自動的配置するために使用される。
ポンププローブビームスプリッタ126は、ポンプビーム及びプローブビームへ入射レーザビームパルス(好ましくはピコ秒またはより短い継続時間)を分割し、分割しないビームの偏光を回転させる回転可能な半波長板(WP1)を含む。WP1が、偏光ビームスプリッタPBS1と組み合わせて使用され、ポンプ電力及びプローブ電力の間での連続可変分割を生じさせる。この分割は、モータによってコンピュータによって制御され、特定のサンプルに対する最適信号対雑音比を獲得する。適切な分割は、サンプルの反射率や粗さ等の因子に依存する。調節は、コンピュータ制御の下で電動マウントWP1を回転せしめることによって行われる。
第1の音響光学変調器(AOM1)は、約1MHzの周波数でポンプビームを細かく切る。第2音響光学変調器(AOM2)は、ポンプ変調器AOM1とは若干異なる周波数でプローブビームを細かく切る。AOM2の使用は、図16に示すシステムにおいてオプションである。後述するように、AOMは、共通のクロックソースに同期され、ポンプ及びプローブビームを生成するレーザのパルス反復周期(PRR)に同期される。
空間フィルタ128は、逆反射体129として示す機械的遅延ラインの動作により変化する入力プローブビームに対する伝搬方向、不変プローブビーム形状、直径を、その出力で保存するために使用される。空間フィルタ128は、1対の開口A1,A2、1対のレンズL4,L5を含む。上記の如く、空間フィルタの他の実施例は、光ファイバを組込んでいる。
WP2は、ビームスプリッタ126の(WP1/PBS1)に対して、PBS2によって、同様な方法で機能する第2の調整自在半波長板である。WP2によって、目的は、基準として使用されるビームの一部のそれ(検出器130のD5への入力)に対する、サンプルに入射するプローブビーム部分の比を変えることである。WP2は、ほぼ均一の比を得るために、モータ抑制される。ビームによって生成された電気信号が引かれ、増幅させて処理されるプローブの変調部分のみが残る。PSD2は、プローブビーム及び基準ビームの強度の所望の比を得るために、WP2と共に使用される。プロセッサは、プローブ及び基準ビームの未変調部をゼロにするするために、測定前にWP2の回転を行うことにより、この比を調節する。これによって、差信号(プローブの変調部)のみが増幅されて電子回路に渡される。
ビームスプリッターBS2は、検出器D2とともに入射プローブビームの強度をサンプリングするために使用される。線形偏光子132が使用されて、散乱したポンプ光偏光を遮断し、且つプローブビームを透過せしめる。レンズL2,L3は、ポンプ及びプローブビームをそれぞれ集束せしめて平行にする対物レンズである。ビームスプリッタBS1は、サンプルステージ122の移動とプロセッサと共に、オートフォーカスにするために使用される第1の位置感度検出器(PSD1)にポンプとプローブビームの小量を導くために使用される。PSD1は、プロセッサ及びコンピュータ制御ステージ122(チルト及びz−軸)と組み合わせて使用され、自動的にポンプ及びプローブビームをサンプルに集束せしめて、所望のフォーカス条件を得る。
検出器D1は、本発明の音響学、偏光解析法、反射率測定実施例と共通に使用される。しかし、結果の信号処理は、用途毎に異なる。音響学に対しては、信号
のDC成分は、基準ビーム入力D5、あるいはその一部を引いてD1の未変調部をキャンセルすることによって、または、変調のそれ以外の周波数を抑えるためにD1の出力を電気的にフィルタ処理することによって、抑制される。次に、信号の小さな変調部は、増幅されて保存される。偏光解析法に対しては、小さな変調部は存在せず、全信号は、回転補償器(図17を参照)の各回転の間に多数回サンプリングされ、生じた波形は、分析されて偏光解析的なパラメータを生成する。反射率測定に対しては、サンプルによる未変調プローブビーム全体の強度変化は、D1及びD2出力信号(D2は入射プローブの強度に比例した信号を測定する)の使用によって測定される。同様に、さらなる反射率測定データは、検出器D3,D4を使用してポンプビームから得られる。ビームの一方または両方からの反射率測定データの分析が使用されて、サンプルの特性を調べる。2つのビームの使用は、分解能の改善、さらに関連した式の解のあいまいな点を解くのに有効である。
第3のビームスプリッタBS3は、検出器D4にポンプビームの一部を導くために使用され、この検出器は、入射ポンプ強度に比例した信号を測定する。第4のビームスプリッタBS4は、検出器D3にポンプビームの一部を導くために配置され、この検出器は、反射ポンプ強度に比例した信号を測定する。
図17は、本発明の通常のポンプビーム、傾斜したプローブビームの実施例を図す。異なるものとして以下に示さなければ、図16のようにラベルが付された部品は、同様に機能する。図17では、前述の回転補償器132が設けられて、電動回転マウント上の線形4分の1波長プレートとして実施され、システムの楕円偏光モードの一部を形成する。プレートは、例えば数十Hzの速度でプローブビームの中で回転されて、サンプルに入射するプローブビームの光学位相を連続的に変える。反射光は、解析器134を透過し、その強度は、各回転中に多数回測定されてプロセッサに転送される。信号は、周知の種類の偏光解析法によって解析されて、サンプル(透明または半透明のフィルム)の特性を測定する。これによって、(パルス化)プローブビームを、偏光解析測定を行うために使用することができる。
本発明によれば、偏光解析測定は、パルスレーザを使用して行われるが、これは、通常の条件の下では不利である。何となれば、パルスレーザの帯域幅は、偏光解析測定に対して通常使用される種類の連続レーザのものよりも、はるかに大きいからである。
音響測定がなされている場合、回転補償器132は、プローブビームがポンプビームに線形に直交偏光されるように向けられる。
解析器134は、固定偏光子として実施され、システムの楕円偏光モードの一部を形成する。システムが音響測定用に使用される場合、偏光子134はポンプ偏光を遮断するように向けられる。楕円偏光計モードで使用される時、偏光子134は、入射及び反射プローブビームの平面に対して45度で偏光された光を遮断するように向けられている。
最終的に、図17の実施例は、ダイクロイックミラー(DM2)も含み、DM2は、ポンプ波長近傍の狭帯域の光をかなり反射するが、他の波長はかなり透過させる。
なお、図17において、BS4が移動して、BS3とともにポンプビームをサンプリングし、ポンプの一部をD3及び第2PSD(PSD2)に反射する。PSD2(ポンプPSD)は、プロセッサと、コンピュータ制御ステージ122(チルト及びz−軸)と、PSD1(プローブPSD)と組み合わせて使用されて、自動的にサンプルにポンプ及びプローブビームを集束せしめて、所望の集束状態を得る。さらに、レンズL1は、ポンプ、ビデオ、光加熱集束対物レンズとして使用される、一方、オプションのレンズL6は、ビデオカメラ124にBS5からのサンプリングされた光を集束せしめるために使用される。
図18を参照すると、ピコ秒超音波システムと、特に単一の波長と、垂直ポンプと、傾斜したプローブと、組み合わせた楕円偏光実施例との他の実施例が示されている。なお、既述していない素子のみを以下に説明する。
シャッタ1及びシャッタ2は、コンピュータ制御シャッタであり、システムが、パルスプローブビームの代りに、楕円偏光モードでヘリウムネオンレーザ136を使用可能にしている。音響測定に対して、シャッタ1は開き、シャッタ2は閉じている。楕円偏光測定に対して、シャッタ1は閉じられ、シャッタ2は開いている。ヘリウムネオンレーザ136は、低電力連続レーザであり、フィルムによっては優れた楕円偏光性能を生成することが分かっている。
図19は、図18に示すシステムの2重波長実施例である。本実施例では、ビームスプリッタ126は、高調波スプリッタ、すなわち、入射未分割入射レーザービームの複数の光高調波を生成する光高調波発生器に置換される。これは、入射レーザビームからの第2高調波の生成に適した非線形光学材料(DX)及びレンズL7,L8によって行われる。ポンプビームは、AOM1にダイクロイックミラー(DM138a)によって透過され、一方、プローブビームは逆反射体に反射される。逆の状況もあり得る。より短い波長が透過され、より長い波長が反射される。その逆もある。最も簡単な事例では、ポンプビームは、プローブビームの第2の高調波であり、すなわち、ポンプビームはプローブビームの2分の1の波長を有する。
なお、本実施例では、AOM2は省略される。何となれば、ポンプビームの省略は、カラーフィルタF1によって引き出され、これは、ヘテロダイン方式よりも簡単且つ費用効果があるからである。F1は、プローブビーム及びHe−Ne波長に対しては高い透過率を有するが、ポンプ波長に対しては非常に低い透過率を有するフィルタである。
最後に、図20は、本発明の、垂直入射、2重波長、合成楕円偏光実施例を、図示する。図20では、プローブビームがPBS2に入射し、PBS2によって通過される方向に偏光される。プローブビームが、WP3、4分の1波長板を通過して、サンプルから反射した後、プローブビームは、殆どが反射される方向に沿って偏光されて、PBS2に戻り、検出ブロック130の検出器D0に導かれる。D0は、反射プローブビーム強度を測定する。
詳細には、WP3によって、入射してくる面偏光プローブビームは、円偏光になる。偏光の利き手は、サンプルからの反射時に、また反射の後のWP3から発せられるときに反転され、プローブビームは、元の偏光に対して直角に直線偏光される。BS4は、オートフォーカス検出器AFDに反射プローブの一部を反射する。
DM3、すなわちダイクロイックミラーは、照明器を備えた共通の軸のポンプビームとプローブビームとを合成する。DM3は、プローブ波長を反射し、それ以外のほとんどの波長を透過させる。
D1、すなわち反射ヘリウムネオンレーザ136検出器は、偏光解析測定にのみ使用される。
なお、図20を図18及び図19と対照する場合、シャッタ1は、高調波スプリッタ138前に入射レーザビームを遮断するために、再び配置される。
本発明の多数の実施例の上記説明に基いて、本発明は、1つの概念において、サンプルの表面領域に短い光パルス(ポンプビーム)が導かれ、さらに第2の光パルス(プローブビーム)が、後で同一あるいは隣接領域に導かれるサンプルの特性に対してピコ秒超音波システムを教示する。図示した実施例16−20のすべてに示される逆反射体129は、例えば図9によって、以前に説明したように、ポンプ及びプローブビームの所望の時間分離を行うために使用される。
システムは、次の量の少なくともいくつかを測定する。
(1) 反射プローブビームの強度の小さな変調変化ΔR
(2) 透過プローブビームの強度の変化ΔT
(3) 反射プローブビームの偏光の変化Δ
(4) 反射プローブビームの光位相の変化Δφ
(5) プローブビームの反射角の変化Δθ
これらの量(1)−(5)は、全てポンプパルスによって誘起されるサンプルの過渡応答とすべて見なされる。これらの測定値は、下記のうちの少なくとも1つとともに作成される。
(a) ポンプまたはプローブ光の入射角の関数としてリストされた量(1)−(5)の一部またはすべての測定
(b) ポンプやプローブ光に対する複数の波長の関数としての量(1)−(5)の任意のものの測定
(c) ポンプまたはプローブビームの平均入射及び反射強度の測定による光の反射率の測定
(d) 反射時のポンプやプローブビームの平均位相変化の測定
(e) 入射及び反射ポンプまたはプローブビームの平均偏光及び光位相の測定
量(c)、(d)及び(e)は、ポンプビームに対するサンプルの平均あるいは静的反応であると考えられる。
システムの機能の1つは、サンプルを構成するフィルムの厚みと、フィルムの機械的性質(音速と密度)と、界面の特性(接着、粗さ、他の界面特性)とを測定することである。
このように、本発明の様々な実施例によるシステムは、従来のシステムの使用によって得られないサンプルの特性の測定を可能にするために、上記種類の測定の組み合せを可能にする。
例えば、最上部のフィルムが透明であるサンプルを考慮する。かかるサンプルでは、ポンプパルスはこのフィルムに吸収されないが、次の下層のフィルムも透明ではないと仮定すると、代りに、この下層のフィルムに吸収される。しかしながら、通常は、最上部の透明フィルムからのプローブパルスの反射率の変化ΔRへの作用が存在する。応力波は、下層の光吸収フィルム内で生成され、透明フィルムへと伝搬する。これによって、透明フィルムの屈折率nの局所変化ΔRが生じ、屈折率のこの変化の位置は、フィルム中の音速vと等しい速度で透明フィルムの自由面に向かって伝搬する。nのこの変化で反射されるプローブ光は、サンプルの他の界面で反射されるプローブ光と、構造的にあるいは破壊的に干渉する。結果として、反射プローブ光の強度に変化ΔRが存在し、この変化は、次式で与えられる周波数fの振動になる。
Figure 0004653723
但し、λは、プローブ光の自由空間での波長であり、θは、サンプル内のプローブ光の方向と表面の法線との間の角度である。従って、この振動の周波数の測定は、n及びvを別々にではなく、積(nv)を測定するために使用される。応力パルスが時間τ1でサンプルの自由面に達して、次に反射される場合、この振動は、位相の急な変化を受ける。τ1の測定によって、量(d/v)を測定できる。但し、dは膜厚である。これらの2つの測定及びそれらの分析は、従来のシステムを使用して得られるが、対象の3つの量n,v,dに対する明確な値にはならない。本発明は、以下のようにして、この困難を克服する。
周波数fの測定が、サンプルの外側のプローブ光の入射角度θの関数として行われる場合、測定されるf(θ)が分析されて、n及びvの両方が分かる。これは、αとθとの関係がvではなくnのみを含むからである。次に、時間τ1の測定値が使用されて、dを測定する。
第2に、反射ポンプまたはプローブ光の強度の測定値を使用して、ポンプまたはプローブ光の異なる偏光成分の相対強度や位相変化も、多くの状況において、透明フィルムの屈折率や厚さを推定するために使用される。例えば、サンプルの層の厚さや光学定数は、光の反射率測定や偏光解析法の原理に応じて測定された量から測定される。この場合、本発明のシステムにおいて利用可能なピコ秒光パルスは、かかる反射率測定あるいは偏光解析法測定を行うために使用され、余分な光源は必要ではない。レーザのパルスの性質は、これらの測定には関係しない。次に、光学定数や膜厚の測定によって、音速や厚さを、周波数fの1回の測定から推定できる。
上記実施例は、ΔR(t)の測定に関して説明され、明らかに、同じ技術が、他の過渡的な量に適用される。
半導体回路組立産業において実際の対象の多数のサンプルに対して、プローブ光パルスの透過率の変化ΔTを測定することは、実用的ではない。フィルムは、通常、ほぼ0.02cmの厚さのシリコン基板に蒸着される。1ミクロン以上の波長の光を使用しない場合、光は、透過率の測定を非常に困難にしている基板にかなり吸収される。かかるサンプルにたいして、このように、従来の方法は、ポンプパルスによって誘起される光反射率の変化ΔRの測定値の使用に本質的に制限されている。対象の多数のサンプルは、基板上に連続して蒸着された一連のフィルムを含む。この種の構造物は「スタック」と呼ばれる。応力パルスがスタックの中で生成する場合、非常に複雑な反応(例えば、ΔR(t)の測定の結果)が、得られる。この複雑な反応は、構造物の様々な異なる部分での応力パルスの生成と、部分的な透過率及び部分的な反射率で界面を横切り他のフィルムへのこれらのパルスの伝搬と、各フィルムの光特性の歪み誘起の変化に起因する構造物の強度反射係数の変化と、から生じる。スタックの多数のフィルムの厚さを測定することは、構造物の周知の場所から発せられるパルスが様々な界面で反射されたり透過する時間の測定を必要とする。これらの時間から、さらに、異なるフィルムに対して想定した速度を使用すると、フィルムの厚さが分かる。引用した時間の測定は、反応ΔR(t)に現れる異なる特徴の識別を必要とする。従来のシステムにおいて利用可能な構成によって、様々な特性の源の識別は、非常に困難であり、また多重層構造物に対してはかなりの時間を要していた。特定の位置から生成されて異なる界面にて透過率及び反射のあるシーケンスを被る応力パルスから、特定の特性が生じることを推測することが、大抵必要である。さらに、ほぼ同時に構造物の異なる部品に達する他の応力パルスからのより大なる反応によって支配されたりマスクされるように生じる反応を、特定の1つの界面への応力パルスの到着等対象のある特性が与える場合もありえる。本発明は、以下のようにしてこれらの困難を克服する。
上述のように、従来技術では、現在の技術的対象のほとんどのサンプルに対して主に測定される量は、光の反射率の変化ΔR(t)である。反応ΔR(t)の分析が困難な場合、例えば別々のフィルムの厚さ等、構造物について必要な情報を推定することも、困難である。この困難は、ΔP、Δφ、Δθの測定値によって克服される。例えば、特に重要な特性は、ΔR(t)の非常に小さな反応として現れるが、ΔP(t)、Δφ(t)、Δθ(t)にて支配的に反応することもある。
本発明によれば、非破壊システム及び方法によって、ポンプパルスに対する構造物の少なくとも2つの過渡応答を同時に測定することができる。同時に測定される過渡応答は、プローブパルスの反射部分の強度の変調された変化ΔRの測定と、プローブパルスの透過部分の強度の変化ΔTと、反射プローブパルスの偏光の変化ΔPと、反射プローブパルスの光位相の変化Δφと、プローブパルスの反射角度変化Δθと、のうちの少なくとも2つである。次に、測定される過渡応答は、構造物の対象の少なくとも1つの特性に関係する。
しかしながら、ΔP(t)、Δφ(t)あるいはΔθ(t)の測定が、主な対象の特性が支配する反応を示さない場合さえ、「差動法(DM)」によって対象の反応を有効に分離することは可能である。すなわち、別々に測定された反応の適切な一次結合をとることによって、対象の反応の大きさを増強して他の競合する反応の規模を縮小することは可能である。
説明したように同じ種類のDMプロシージャは、ポンプやプローブの1波長以上での量ΔR(t)や、ポンプやローブ(robe)の入射角、ポンプやプローブビームの偏光の同時または連続する測定を行うことによって実行できる。
同じ種類のDMプロシージャも、サンプルによっては、ポンプまたはプローブビームの1強度以上で測定を行うことによって実行できる。ポイントは、例えば、反射率ΔR(t)の変化等の反応が、ポンプやプローブパルスの強度や継続時間で非線形に変化することである。このように、異なる強度あるいはパルス幅で測定された反応の適切な線形結合をとることにより、競争する効果を犠牲にして、1つの効果から発生している反応の一部を強化することが可能である。
本発明の教示によるピコ秒超音波システムも、さらなる適切非パルス化光源(例えばヘリウムネオンレーザ136)に対応する信号を使用して、サンプルの偏光解析パラメータの同時または連続測定を使用できる。そして、さらなる光源の光路は、サンプルに対してパルスレーザビームを導く手段と共通の光学部品を有することがある。これによって、上記方法と同様な方法で、従来のシステムの問題点のうち解決されるものもある。
さらにサンプル面でのポンプ及びプローブビームの所望のオーバラップを得るためのサンプルの位置及び配置の自動調節は、ポンプ及びプローブレーザの一方あるいは両方のサンプルでのスポットサイズの制御と共に使用される。これは、ビームがサンプルに入射した後の一方あるいは両方のビームを検出する手段と、ビームに対するサンプルの高さ及び傾斜を調節して所望のフォーカス状態を得る手段と共に、図16乃至図20に関して記載されるように、実行される。この方法は、先行技術によって教示された手動調節技術よりも優れている。何となれば、自動調節機構が、産業環境において高速且つ正確な測定を行う需要と非互換の低速且つ信頼性の低いマニュアル調節の問題点を克服するからである。更に、サンプル間の測定の再現性も改善される。
ポンプまたはプローブビームの変調器を使用してピコ秒超音波システムを設け、このシステムにて、変調器に対する変調駆動信号と、パルスレーザのパルス速度とを、共通のクロックから引き出すことも本発明に含まれる。さらに、システムのパルスレーザにパルス速度から、ポンプまたはプローブビームの変調を生成せしめることも、本発明の教示に含まれる。これによって、変調がレーザの反復速度と同期しない先行技術の問題点が解決される。このように、各変調サイクルにおいて、レーザパルスのタイミングに対する変調器の瞬間の位相による1つの変調周期に含まれるプローブあるいはポンプパルスの数の変化が存在する。この変化は、システムのノイズに影響するが、本発明では効率良く除去される。
本発明は、温度変化に反応して層内の音速の変化を検出する目的で、少なくとも2つの温度で特定のサンプルに対する測定が行われるピコ秒超音波システムも、教示する。温度変化は、サンプルの表面に向けられた加熱ランプによって、サンプルの後部と接触する抵抗加熱器によって、ポンプ光パルスによるサンプルの平均加熱によって、サンプルにポンプ及び(または)プローブビームを案内するために使用される同一の光学部品(すなわち、他の光学系によって)によって導かれる別の光源の使用によって、生成される。層内の応力は、2つ以上の温度で測定された層内の音速に対して観察された変化を、層内の応力に相関させることによって測定される。
上記の如く、音速の温度依存性は静止の応力に依存することが、実験的に実証された。これは、本発明のこの概念の根拠を形成する。
この方法の適用が、音速の絶対値の測定ではなく、温度による速度の変化のみを必要とすることに注目することは重要である。これは重要なポイントである。
何となれば、絶対速度を測定するために、膜厚の非常に正確な値を有することが必要であるからである。一方、音速の温度依存性を測定することは、音響走行時間の温度依存性の測定のみを必要とする。この量から音速の温度依存性を測定するために、補正を適用してサンプルの熱膨張を許容することのみが必要である。
本発明は、上記の量の少なくともいくつかやポンプ及びプローブビームの間の時間遅延に関しての導関数を直接測定するピコ秒超音波システムも教示する。なお、上記の量は、以下に示すものである。
(1) 反射プローブビームの強度の小さな変調変化ΔR
(2) 透過プローブビームの強度の変化ΔT
(3) 反射プローブビームの偏光の変化ΔP
(4) 反射プローブビームの光位相の変化Δφ
(5) プローブビームの反射角度の変化Δθ
導関数を測定するために、プローブパルス遅延は、ポンプまたはプローブパスにて振動する光成分によって小範囲に対して周期的に変化する。10Hzから1MHzまでの周波数範囲が、この目的に適している。
この方法の1つの効果は以下のとおりである。多くの用途において、サンプルのあるポイントでの音響エコーの到着時間に関心が集まっている。これらの音響エコーは、時間の関数として測定された反射率変化ΔR(t)にて鋭い特徴として現れる。システムが、ΔRそのものよりも、時間に対するΔR(あるいは、上記の他の量)の導関数を直接測定する場合、これらのエコーは、バックグラウンドに対して強化される。
本発明は、以下の目的に対して光ファイバを組込むピコ秒超音波システムも教示する。
(a) 光学系の異なる部品の間のレーザビームの案内
(b) ポンプまたはプローブのサンプルへの案内
(c) サンプルから反射されりサンプルを透過したプローブの収集
(d) 入力状態を変えるための一定のプローブ出力分布及び位置の維持
本発明によるピコ秒超音波システムは、以下の特徴を備えた光源を組入んでいる。
第1の特徴は、図19及び図20のように、光高調波発生器に導かれた出力によってパルスレーザを使用する。このように、高調波発生器138の出力や、レーザの未変調出力は、ポンプやプローブビームに対して使用される。これは、信号対雑音比を改善するために、プローブビームの検出器でポンプ光の排除を許容する点で、従来の実施を改良する。さらに、サンプルによっては、ポンプビームを生成する最も有効な波長が、プローブビームの最適波長とは異なる。
第2の特徴は、1つまたは複数の偏光ビームスプリッタを使用し、この偏光ビームスプリッタは、コンピュータの制御の下にポンプ及びプローブビームの比を連続的に変えるために使用される。比は、あるサンプルに対する信号対雑音を最適化するように制御される。比を変更して特定の特性を備えたサンプルの最高性能を得ることは有効である。
本発明は、機械的遅延ステージに対する別の方法として、遅延を生成する異なる反復速度レーザを組込むピコ秒超音波システムも、教示する。これは、機械的なステージを必要としないという長所を有する。さらに、信号対雑音比が許容できると仮定すると、データは非常に高速で得られる。
本発明は、多重素子遅延ステージを使用するピコ秒超音波システムも、教示する。これは、プローブパルスの遅延は、機械的ステージによって移動される距離に対して増加するという長所を有する。このように、プローブパルスの遅延を生成するためのステージの移動距離を、短縮できる。
更に、本発明は、ポンプに対して使用される出力パルスとは異なるレーザの出力パルスから引き出されたプローブパルスを使用して、サンプルの過渡的な光特性の測定を教示する。これによって、非常に長い光路差をシステムに設けることを必要とせずに、プローブに対する大きな有効遅延の生成が可能になる。
本発明は、さらに、白色光源と同様なさらなるレーザを含む適切な追加の光源を含むピコ秒超音波システムも、教示する。これらの光源は、パルス化ポンプ及びプローブビームパスと同様に共通に含む部品を有するシステムを案内することによって、サンプルに導かれる。これらのさらなる光源は、偏光解析法または反射率測定を行うために、あるいは検査目的のためにサンプルを照らしたり、ある特定の位置での温度を上昇させるために、使用される。
本発明は、散乱ポンプ光を抑制する目的でプローブビームがサンプルで反射されたり透過する後で、プローブビームの光路にカラーフィルタF1を組こむピコ秒超音波システムを提供する。ポンプ源とプローブ源との波長が異なる場合、本実施例は有効に使用される。サンプル表面が鏡面でない場合や、入射ポンプ光がサンプル表面で散在される場合、ポンプ光の抑制によって、信号対雑音比が改善される。
本発明は、サンプルにプローブビームを供給するために光学部品を組込むピコ秒超音波システムも、提供する。このシステムでは、サンプルでのプローブスポットの位置や、形状、サイズが、プローブの光路長の変動による変化から本質的に一定且つ自由に維持されるようになっている。これは、類似した目的に対する光ファイバの前述の使用よりも、一般的な場合である。更に、「能動(active)」補正機構が使用されて、、プローブスポットの特性が検知されたり、プローブビームの特性(例えば形状及び位置)が適応して訂正される。
本発明は、光案内システムを組込むピコ秒超音波システムも、教示する。かかるシステムにおいて、ポンプ及びプローブビームは、別々にサンプルに集束される。ポンプ及びプローブビームは、互いに横方向に走査される。特に、案内及びフォーカスシステムが使用されて、プローブビームは、端部にテーパが付された光ファイバアセンブリによって案内され、ポンプビームより小さいスボットへとニアフィールドフォーカスを行い、小さな変位に対して走査されるが、ポンプビームは、実質的に静止している。先端が削られた(reduced tip)ファイバの使用によって、1000Åほどの寸法のポンプ及びプローブに対するスポットを得ることが可能になる。
このように、1ポイントから他のポイントに表面を横切って伝搬する波に関する研究によってサンプルの特性を調査することが、可能である。第2の目的は、励起された領域からプローブスポットまでサンプルを移動する固体波(bulk wave)を生成することである。他の用途は、横方向にパタン化される構造物に関係する。この場合、ポンプ光は、「ドット」、すなわち、面積が非常に小なるフィルムに吸収されるように、導かれる。次に、このドットで生成された応力波は、プローブパルスによって検知される構造物の領域へと伝搬する。
さらに、測定の結果が例えば測定された反応(1)-(5)のコンピュータシミュレーションと比較されるピコ秒超音波システムも、開示される。シミュレーションを実行するために、次のステップが実行される。図21のフローチャートも参照する。
(A) 初期応力分布
ポンプパルスの吸収の結果生成されたサンプルの応力分布は、サンプルに存在する様々な材料の光吸収と、これらの材料の比熱と、熱の膨張係数と、弾性定数との既知の値を使用して計算される。応力分布を計算するために、熱拡散の影響を考慮する。各フィルムの全体にわたって均一の材料特性を備えた様々な材料からなる複数の平面フィルムから構成されたサンプルに対して、下記プロシージャが使用される。
フィルムの光学定数及び厚さから、構造物のすべてのポイントでのポンプ光パルスによる電場は、サンプル表面に入射するポンプビームの振幅、入射角、偏光について計算される。この計算は、光伝達行列の使用によって最も容易に実行される。次に、計算された電場分布から、位置の関数として構造物に吸収されるエネルギが、計算される。次に、吸収されたエネルギ分布に対する熱拡散の影響が考慮される。次に、サンプルの各部分の温度上昇が計算される。この温度上昇は、単位体積当たりの比熱で割られた単位体積当たりに蓄えられるエネルギである。次に、サンプルのすべてのポイントでの応力が、温度上昇に熱膨張係数及び適切な弾性係数を掛けることによって、温度上昇から計算される。
(B) 時間による応力及び歪みの変化
次に、サンプルの応力及び歪みの変化は、物理的な音響学の法則を使用して、時間及び位置の関数として計算される。この計算は、以下の計算を実行する「ステッピングアルゴリズム」によって効果的に実行される。
最初に、時間ステップτが選択される。次に、対象の構造物を含むフィルムや層の各々に対して、フィルムの音速を乗算した時間τと等しいビンサイズ(bin size)bが、計算される。次に、各フィルムは、このサイズまたはこれより小なるサイズのビン(bin)に分割される。例えば、より小さなサイズのビンが、フィルム界面で使用される。各フィルムが好ましくは多数のビンを含むように、時間ステップτが選択される。
上記結果は、構造物の各ビンのポンプパルスによって設定された応力を与える。
次に、各ビンの応力は、2つの成分に分解され、一方は、サンプルの自由面に向かって且つそれから遠ざかるように最初は伝搬する。あるフィルム内で、これらの2つの成分は、適切な方向へビンからビンに向けて前にステップする。2つのフィルムの間の界面に隣接するビンに対して、界面に向かって伝搬する応力は、一部が界面の反対側の第1のビンへステップされ、それでもなお、逆方向への伝搬ではなく、同じ方向へ伝搬され、一部がオリジナルのビンへ伝搬する。界面を横切ってステップされる応力の一部と、方向を逆にする部分とは、物理音響学の法則から計算される。構造物の上面(自由面)で、表面に隣接しているビンにあり表面に向けて伝搬する応力は、同じビンに残るが、その方向は逆になる。すなわち、それは、上面に向かうよりも構造物の内部へと伝搬する応力パルスになる。このプロシージャを多数の時間ステップτに対するすべてのビンに適用することによって、応力分布は、測定される結果との比較のために必要とされる長時間に対して計算される。計算された応力から、歪みは、適切な弾性の係数による除算によって計算される。
チップ組立てにおいて対象となるサンプルの多くは、半導体基板の上部に多数の薄膜が蒸着されている。現在、これらの薄膜の全体の厚さは、せいぜい数ミクロンであり、一方、基板の多くは、厚さがおよそ200ミクロンである。この「ステッピング方法」の重要な効果は、基板全体に対する応力の伝搬を考慮する必要がないことである。代りに、以下のように指定された「界面条件」とともに基板のビンの1つのみを考慮するれば、通常は十分である。
(1) 各時間ステップτで、基板の単一のビンにあり且つ基板に向かって伝搬する応力は、基板の残りの部分に完全に伝達されて反射される応力が無いと考えられる。
(2) 基板ビン内にあり且つフィルム構造物に向かって伝搬する応力は、0とされる。基板に達する量の光は、基板に蒸着されたすべてのフィルムを通り抜けた後で、無視できれば、基板の処理のこの説明は、当てはまる。この条件は、現在の産業の対象である大多数の構造物に適用できる。
この条件が満たされず、且つ光が基板に達する場合、シミュレーションに、ポンプあるいはプローブ光が十分に浸透できる深さを含むのに十分な基板の厚さを含むことが必要である。この深さは、大抵、ポンプまたはプローブ光の吸収長の数倍(例えば5)である。次に、基板のこの領域は、上記厚さのビンへと分割される。次に、基板の最後のビンは、次の界面条件により処理される。
最初に、各時間ステップにて、基板の最後のビンにあり且つ基板内部に向けて伝搬する応力は、基板の残りの部分に完全に伝達されて反射される応力が無いと考えられる。第2に、基板の最後のビンにあり且つフィルム構造物に向かって伝搬する応力は、0とされる。
サンプルによっては、温度上昇の計算及び応力の伝わりとの考察へのシミュレーションの上記除算は、適用できない。エネルギがサンプルの任意の部分へと蓄積されると直ちに、応力が生じて、機械的な波が隣接領域に発せられる。エネルギ拡散が十分に大きく、且つ長期間に対して継続する場合、サンプル中の温度変化及び関連する応力分布は、新たな応力波を生成し続ける。しかしながら、この結果を含めるシミュレーションの拡張は単刀直入である。
サンプル、特に電気伝導率が高い金属フィルムでは、エネルギ拡散のより詳細な処理が必要とされる。ポンプ光パルスのエネルギは、最初に伝導電子へ入力され、故に、フェルミ準位のかなり上方にそれらのエネルギを上げる。これらの電子は、拡散係数が非常に高く、サンプル内を相当の距離を拡散した後で、格子への熱として過剰のエネルギを失う。これらの条件の下では、エネルギ拡散は、古典的な熱伝導に対するフーリエの法則によって十分に説明できない。代りに、電子の拡散速度及び電子がエネルギを失う速度を考慮して、より微視的な取り組みを使用することが好ましい。
(C) プローブによって測定された過渡応答の計算
サンプルへの深さの関数として計算された歪み分配から、光学定数の変化Δn,Δκが計算される。このステップは弾性の歪みについての光学定数n及びκの導関数の情報を必要とする。
深さの関数として光学定数の計算された変化Δn,Δκと、フィルムの不変動の光学定数から、量ΔR,ΔT,ΔP,Δφ,Δβの少なくとも1つが、計算されて、測定結果と比較される。この計算は、光学伝達行列の使用によって最も有利に実行される。
シミュレーションステップA−Cの上記説明は、サンプルの表面に垂直な方向に沿った距離についての、プローブ光の電場の変化、弾性応力、弾性歪みの変動のみを考慮した一次元のモデルに関して示される。計算を拡張してサンプル表面の面内でのポンプ及びプローブビームの強度変化を考慮することも、本発明に含まれる。この方法は、反射プローブ光の伝搬角度の変化Δθの計算に有効である。
一連のかかるシミュレーションは、構造物中のフィルムの想定厚さが変化するときに実行される。シミュレーションの結果を測定された量ΔR、ΔT、ΔP、Δφ,Δθの少なくともいくつかと比較することによって、フィルムの厚さが測定される。
以下の結果と一致するように膜厚を調節することも、本発明の範囲内である。
すなわち、
(a)ポンプやプローブビームの平均入射及び反射強度の測定による光の反射率の測定、
(b)反射時のポンプやプローブビームの平均位相変化の測定、
(c)入射及び反射ポンプまたはプローブビームの平均偏光及び光位相の測定。
測定データに最も適したものを見つけるために、調整可能なパラメータとして1つ以上のフィルムに対して下記の少なくとも1つを組込むシミュレーションを含むことも、本発明の教示の範囲に含まれる。
第1の調整可能なパラメータは、上記方法に従って得られた厚さを調節するために、膜厚である。
この点に関して、以下の論文、すなわち、グラン(H.T.Grahn)らの「α−Ge:H/α−Si多層の振動に時間分解研究(time-resolved study)」、フィジカルレビューB、第38巻、第9号、1988年9月15日を参照する。この論文において、(音速と同様に)膜厚の変化及び多層構造物のシミュレーションを参照する。この論文にて報告されたように、シミュレートした反応が実験的に観察されたΔR(t)に一致するように、パラメータを見つけることは不可能である。本発明の発明者の一人と共同執筆された次の論文、すなわち、グランらの「ピコ秒超音波によって測定されたAlAsの音速及び屈折率」応用物理レター53(21)、1988年11月21日、第2023頁乃至第2024頁と、グランらの「ピコ秒音響学によって測定された窒化酸化シリコン(oxynitride)フィルムの弾性特性」応用物理レター53(23)、1988年12月5日、第2281乃至第2283頁、リン(H.N.Lin)らの「ピコ秒超音波による金のナノ構造の震動モードの研究」応用物理レター73(1)1993年1月、第37乃至第45頁を参照のこと。
第2の調整可能なパラメータは音速である。音速を測定する状況の例は、既に説明した。このように、このような情況では、教示されるものは、角度θの関数としての周波数f(θ)の測定によるものよりも、測定データとシミュレーションとの比較による、パラメータn,d,vの測定である。
第3の調整可能なパラメータは、フィルムの結晶方位である。これは、すべての結晶(立方体の対称性を備えたものさえ)の結晶方位に依存する音速の測定によって得られる。立方体でない結晶では、フィルムの結晶方位、あるいは結晶粒子の優位な方位は、光学物性の異方性になり、この異方性は、ポンプやプローブビームの平均入射及び反射強度、反射時のポンプまたはプローブビームの平均位相変化、入射及び反射ポンプまたはプローブビームの平均偏光及び光位相の測定によって、光反射率の上記光基準の測定によって検出できる。
第4の調整可能なパラメータは、界面の粗さである。例えば、界面粗さのパラメータによって、界面を横切って伝送されたり、界面にて反射される応力パルスの拡大が生じる。
第5の調整可能なパラメータは、以下に詳細を記載するように、界面の接着強度である。
第6の調整可能なパラメータは、静止応力である。これを測定できる適切なプロシージャの1つは、サンプルの2つ以上の温度でなされる測定の情況において説明済みである。
第7の調整可能なパラメータは、熱拡散係数である。サンプルの異なるフィルムの熱拡散係数は、生成された応力パルスの形状及び大きさに影響する。調整可能なパラメータとして熱拡散係数を扱い、シミュレーションと測定データとの間の最良の一致を得るようにそれを選択することによって、構造物の特定のフィルムの熱拡散係数が、測定できる。
第8の調整可能なパラメータは、電子拡散係数である。高い電気伝導率を有する金属フィルムを含むサンプルによっては、ポンプパルスから受け取ったエネルギを失う前の伝導電子の拡散は、生成される応力パルスの形状及び大きさに大きく影響する。調整可能なパラメータとして電子拡散係数を扱い、シミュレーションと測定データとの間で最良の一致を得るためにそれを調節することによって、構造物の特定のフィルムの電子拡散係数が測定できる。
なお、第7及び第8の調整可能なパラメータは、別々にあるいは互いに関係して、金属フィルムの電気抵抗を測定する手段を提供することを認識すべきである。
第9の調整可能なパラメータは、フィルムや基板の光学定数を含む。
第10の調整可能なパラメータは、応力や歪みに関しての光学定数の導関数である。
第11の調整可能なパラメータは、表面のあらさである。表面のあらさは、サンプルの表面で反射された応力パルスが拡張されるという結果を有する。この拡張は、シミュレーションへと導入され、シミュレーションが測定データと最良の一致を得るまで調節される。このように、表面あらさが測定される。
第12の調整可能なパラメータは、界面の汚染である。2つの材料A,Bの間の界面が、別の材料Cの薄い層の存在によって汚染されている場合、層Cの存在は、界面に入射する応力波の反射係数と透過係数とに影響する。完全な機械的に接触する2つの弾性媒体に対して、反射及び透過係数は、物理音響学からの周知の公式によって与えられる。係数に対する界面接着強度の影響を以下に議論する。係数も、接着強度とは無関係な他の作用による影響を受けることがある。例えば、AとBとの間の結合強度(すなわち、接着強度)の変化に加えて、汚染層Cは、音響伝搬に影響する界面に層(a layer of mass)を形成する。汚染層Cも、界面での付加的な光吸収につながる。この場合、ポンプパルスの付加的な光の吸収は、界面で生成されるさらなる応力波になる。これらのさらなる応力波の検出は、汚染層Cの存在を検出する手段を提供する。この方法は、光学的に透明なバルク材料の表面の汚染を検出する効果に適用される。
第13の調整可能なパラメータは、厚さ及び幾何学的な形状以外の寸法と関係がある。これらのパラメータは、平面フィルムのみから成るサンプルに対する測定には一般に適切ではない。代りに、これらの調整可能なパラメータは、側方にパターン化された構造物に対して、上記種類のサンプルの特性へと入る。これらの調整可能なパラメータは、後述するように、ポンプ及びプローブスポット直径よりもかなり小なる寸法を有している同一構造物のアレイの特性に適用される。
さらなる調整可能なパラメータは、隣接する2つの層の間に混ざる領域の存在とその厚さに関係する。
本発明の重要な概念は、システムによって測定された光過渡反応とコンピュータシミュレーションとの間の正確な関係に関する。以下の議論は、側面の範囲がその厚さよりもはるかに大きく、さらにポンプ及びプローブパルスによって照らされるサンプルの領域の直線寸法より大きな平面フィルムの多数を含むサンプルの特別な例に対して、この関係の本質的な概念を説明する。側方にパターン化された構造物に対するこの議論の一般化は、次の教示によって導かれる時、当業者には明らかである。同様に、以下の議論は、特別な例として、光過渡反応の特別なもの、すなわち光反射率の変化ΔR(t)を、再び考慮する。上記他の光過渡応答の考察に対する議論の一般化も、以下の教示によって導かれた時、当業者には明らかである。
本実施例において、コンピュータシミュレーションは、サンプルがサンプルの単位面積当たりの単位エネルギのポンプパルスで照らされる場合、サンプルの光反射率の変化ΔRsim(t)を計算する。シミュレーションも、ポンプ及びプローブビームの静止反射係数の値を与える。システムは、例えば図18のフォトダイオードD1によって測定されるように、反射プローブパルスの電力の過渡変化ΔPprobe-reflを測定する。システムは、入射及び反射ビームの電力比からポンプ及びプローブビームの静止反射係数も測定する。入射プローブ電力は、図18のフォトダイオードD2によって測定され、反射プローブ電力は、D1によって測定され、入射ポンプ電力は、D4によって測定され、反射ポンプ電力は、D3によって測定される。
システム測定に対して、光の反射率の過渡変化のシミュレーション結果を関連させるために、以下のものを知ることが必要である。すなわち、(a)ポンプ及びプローブビームの電力、(b)これらのビームの強度分布、(c)サンプル面でのそれらのオーバラップ、である。
最初に、ポンプビームが領域Apumpに対して入射し、且つ、この領域にてポンプ強度が一定であると仮定する。次に、各印加ポンプパルスに対して、ユニット領域毎に吸収されるポンプエネルギは、以下の式(3)となる。
式3
Figure 0004653723
但し、fは、ポンプパルス列の反復速度であり、Rpumpは、ポンプビームの反射係数である。このように、各プローブ光パルスの光反射率の変化は、次式となる。
式4
Figure 0004653723
また、反射プローブビームの電力の変化は次式となる。
式5
Figure 0004653723
実際的なシステムでは、サンプルの照明は、実際、入射ポンプビームの一様な強度は生成しない。さらに、プローブ光の強度も、サンプル表面での位置に応じて変化する。これらの変化を説明するために、ΔPprobe-reflの式は、変形される。
式6
Figure 0004653723
ここで有効面積Aeffectiveは、次式によって定義される。
式7
Figure 0004653723
但し、
Figure 0004653723
及び
Figure 0004653723
はそれぞれサンプルの表面上のプローブ及びポンプビームの強度である。ポンプ及びプローブビームのオーバラップの有効面積となるAefrectiveを考慮する。
アナログ表現は、光透過率の変化ΔT(t)と、光位相の変化Δφ(t)と、偏光の変化ΔP(t)と、プローブ光の反射角度の変化Δβ(t)に対して引出される。
次の量、すなわちΔPprobe-rerl,Pprobe-inc,Ppump-inc,Ppump,Pprobeは、システムによって測定される。コンピュータシミュレーションは、ARsim(t)、Rpump,Rprobeに対する予測値を与える。このように、サンプルの特性を測定するために、シミュレーションとシステム測定との間で以下の比較が行われる。
(1)測定された反射係数Rpumpとシミュレーションとの比較
(2)測定された反射係数Rprobeとシミュレーションとの比較
(3)反射プローブ光の電力の測定された瞬間的な変化ΔPprobe-reflとシュミレーションとの比較
シミュレーションの変化と測定された変化との比較を行うために、前述の式(6)から、Aeffectiveの値を知ることが必要であることが分かる。これは、下記の方法によって実行される。
(a) 第1の方法は、サンプルの表面に対するポンプ及びプローブビームの強度変化、すなわち位置の関数として、
Figure 0004653723
Figure 0004653723
を直接測定し、これらの測定の結果を使用してAeffectiveを計算する。これは、実行できるが、産業環境内での実行が困難な非常に注意深い測定を必要とする。
(b) 第2の方法は、面積Aeffectiveが周知のシステムSでのサンプルに対する過渡応答ΔPprobe-reflを測定する。次に、この方法は、面積Aeffectiveが測定されることになっているシステムS'での同一サンプルの反応ΔPprobe-reflを測定する。2つのシステムでの反応の比は、2つのシステムに対する有効面積の比の逆数を与える。これは有効な方法である。何となれば、システムSは、ポンプ及びプローブビームによって照射される面積が、高速測定能力を備えた器具に対して必要とされるものよりも大きくなるように特別に構成されたシステムとなるように選択されるからである。その面積がこのシステムにとっては大きいので、サンプルの表面に対するポンプ及びプローブビームの強度変化、位置の関数としてすなわち
Figure 0004653723
Figure 0004653723
を測定することは、より簡単でる。この方法は、シミュレートされた反射率変化ΔRsim(t)の計算を始める量が周知でなくても、有効である。
(c) 第3の方法は、サンプルの単位面積当たり単位エネルギのポンプパルスで照射される場合、サンプルのシミュレートされた反射率変化ΔRsim(t)の計算を始める全ての量が周知である、サンプルに対する過渡応答ΔPprobe-reflを測定する。次に、測定された過渡応答ΔPprobe-reflを式(6)から予測された反応と比較することによって、有効面積Aeffectiveが測定される。
本当に有効な器具を作製するために、有効面積Aeffectiveは、測定のシーケンスの1コースの至る所で安定していることは不可欠である。これを保証するために、本発明のシステムは、測定毎に2つのビームの再生可能な強度変化を得るために、サンプルの表面上に自動的にポンプ及びプローブビームを集束せしる手段を組込んでいる。自動焦点システムは、サンプル表面でのビームのサイズ及び相対的な位置が有効な過渡応答測定に対して適切となる予め決められた状態に、システムを維持する機構を設けている。
光過渡応答の振幅が使用されてサンプルに関する量的結論を導く任意の用途(例えば音響エコーから発生する特性の大きさが埋められた界面の条件によって影響される場合)に対して、上記のような較正機構は、測定システムの特性でなければならない。
コンピュータシミュレーションの結果とシステム測定値とを比較する方法の前の上記説明は、測定システムの検出器のうち較正されるものがあることを仮定している。かかるシステムは、各検出器の出力電圧Vが入射光電力Pに比例するように、線形範囲で作動する検出器を使用する。故に、各検出器毎に、V=GPとなるような定数;Gが存在する。上記説明は、定数Gが全検出器の各々に対してで分かっていることを仮定している。この情報が利用できない場合、Pprobe-inc,Ppump-inc,ΔPprobe-reflを測定する検出器の各々に関連した較正係数の各々は、Aeffective及びfと合成されて単一の全面的なシステム較正定数Cになる。従って、較正係数Cに関しては、式(6)を次式の如く表現できる。
式8
Figure 0004653723
但し、ΔVprobe-reffは、反射プローブ光(D1)の電力の変化を測定するために使用される検出器からの出力電圧であり、Vpump-incは、入射ポンプ光(D4)を測定するために使用される検出器からの出力電圧であり、Vprobe-incは、入射プローブ光(D2)を測定するために使用される検出器の出力電圧である。このように、有効な器具を設けるために、定数Cの測定は十分である。これは、次の2つの方法の一方によって実行される。
(a) 第1の方法は、サンプルの単位面積当たり単位エネルギのポンプパルスで照射される時、サンプルのシミュレートされた反射率変化ΔRsim(t)の計算を始める量のすべてが周知のサンプルに対する、過渡応答ΔVprobe-reflを測定する。次に、方法はVprobe-incとVpump-incとを測定し、次に、測定あるいはコンピュータシミュレーションのいずれかによってRpumpを測定する。次に、この方法は、式(8)を満たすような定数Cの値を見つける。
(b) 第2の方法は、過渡光反応ΔR(t)が、サンプルの単位面積当たり単位エネルギのポンプパルスで照射される時、例えば上記方法によって、予め較正されたシステムを使用して測定される基準サンプルに対する過渡応答ΔVprobe-reflを測定する。次に、方法は、Vprobe-inc及びVpump-incを測定し、測定によってRpumpを測定し、次に、次式を満たすように定数Cの値を見いだす。
式9
Figure 0004653723
これらの方法の両方に対して、ΔVprobe-reflの測定を行う前にオートフォーカス状態を成立せしめることは、重要である。何となれば、CはAeffectiveの値に依存するからである。
本発明の教示は、上記の如く、シミュレーションを実行する異なる方法を使用して、測定の結果を、測定される反応のコンピュータシミュレーションと比較するピコ秒超音波システムも、包含する。この場合、次のステップが使用される。
最初に、構造物の初期応力分布が、上記の方法を使用して計算される。
次に、構造物の音響正規モードは、フィルム間の界面で、サンプルの自由表面で、且つ基板の自由表面での適切な境界条件と共に物理的な音響の方程式の解によって計算される。最大周波数fmaxまでの正規モードが、すべて計算される。この最大周波数の選択は、エコーなどの、測定データに現れる特性の鋭さと関係する。近似則として、固有時間尺度τを有する対象の構造物に対するデータをシミュレートすることが所望される場合、fmaxとτとの積が少なくとも1(unity)と同程度に大きくなるようにfmaxを選択することが必要である。このように、例えば、測定データが幅が1ピコ秒のエコーを含んで次に正確なシミュレーションを実行する場合、周波数1000GHZまでの正規モードをすべて計算することが望ましい。
基板の厚さは、大抵200ミクロンを中心とする範囲にあるが、多くの場合、基板に蒸着された薄膜の全体の厚みは、1ミクロンあるいはそれ以下である。この厚さの基板でのフィルムから成るサンプルの正規モードの計算は、非常に近接配置された周波数を備えた多数の音響モードのために、非常に困難であり時間を要するものである。しかしながら、この種のサンプルについての代表的なデータの正確なシミュレーションを作成する目的のために、基板の実際の厚さを使用することは不要である。代りに、実際の物理的な基板未満の厚さを有する「基板」を考慮すれば十分である。この疑似基板の厚さは、音波が基板の前面に蒸着された薄膜から基板の反対側までさらに再び戻るように基板を伝搬するのに必要な時間が、シミュレートされたデータが延長するタイムスパンの合計より長くなるように、十分に大きくあるべきである。このように、例えば、データが、ポンプに対するプローブの0時間遅延から1000ピコ秒の時間遅延まで伸長し、さらに、基板の音速vが5×105(cm秒)-1である場合、疑似基板は、2.5ミクロンほどの厚さを有する。厚さが少なくとも全体でこれであれば、音響エコーは、測定が行われている時間の間、基板の後方から戻らず、従って、疑似基板と実際の基板との厚さの差は、無関係である。
第3に、ポンプビームによって生成される初期応力分布は、ちょうど計算された正規モードに対する和に分解される。各モードの振幅に対する誤差を考慮して、各正規モードの寄与がともに加えられる時、初期応力分布が正確に再生されるように、正規モードに対する1セットの振幅を選択することができる。n番目の正規モードの初期振幅は、Anとして示される。
第4に、各正規モードは、それに関連した固有空間応力パターンを有する。この応力パターンによって、上記方法により計算されるプローブ光の反射係数の変化が与えられる。n番目のモードが単位振幅を有するときのこの変化をBnとする。この変化は、音響正規モードの振幅において線形である。従って、時間0でのプローブ光の反射率の変化の合計は、次式で表される。
式10
Figure 0004653723
5番目に、n番目の正規モードの周波数をfnとする。次に、後の時間tでのプローブ光の反射率の全変化は、次式の如く計算される。
式11
Figure 0004653723
このシミュレーション法は、以下の長所を有する。すなわち、公式の使用によって、選択された時間や選択された時間範囲での反射率の変化は、ポンプパルスの印加と対象の時間との間の中間の時間でサンプルに生じる音響あるいは光プロセスを考慮することを必要とせずに、計算される。振幅An及び係数Bnを1回のみ計算して、次にこれを使用して後の反応を見いだすことに留意することは、大切である。
なお、上記説明は、プローブビームの反射強度の変化を計算するために、この方法の使用を参照するものである。しかしながら、完全に類似した方法を使用して、対象の他の反応、すなわちΔT、ΔP、Δφ、Δθをシミュレートすることができる。
既述したように、本発明の教示も、ピコ秒超音波システムに向けられる。このシステムにおいて、例えば、基板上の薄膜やかなり厚いフィルムの上の薄膜を含むサンプルの震動反応を、測定することができる。例えば、基板は、アルミニウム等からなる金属層と、ポリマで構成された中間層とを有する。次に、測定された反応が分析されて、フィルムの厚さ振動の制動速度を測定する。この制動速度は、薄膜と基板(あるいは厚膜)との間の界面が単位面積毎の結合パラメータ(「接着強度」)によって特性が調べられる古典音響学に基いたモデルに対して測定された制動速度と比較される。この結合パラメータは、単位面積に対して線形特性であるばね定数パラメータであると考えられ、基板や厚膜に薄膜の表面を接続する単位面積当たりのバネ強度である。接着強度が調整されて、制動のシミュレーションと測定値との間の一致が得られ、界面の品質の基準として使用される。
以前に示したように、本発明の教示も、サンプルがポンプ及びプローブスポットの直径未満の寸法を有する同一の構,造物のアレイにて構成されるピコ秒超音波システムに関係する。この場合、各構造物は、ポンプビームによって同時に励起され、次にプローブビームによって同時に検査される。各構造物の反応は、上記方法によってシミュレートされる。次に、構造物の特性は、シミュレート及び測定された反応との比較によって推定される。
関連して、本発明は、周期的に配置されて本質的に同一のパターン化された構造物の寸法を推定し、且つかかる構造物のサイズの統計的分布を推定する方法を教示する。これは、ポンプパルスによって引起される応力パルスに、構造物を振動させるアレイのシミュレーションに対する構造物の観察された反応の比較によって実行される。
さらに、この点では、本発明の教示は、構造物へ機械的にあるいはリソグラフィックな手段によってパターン化された薄膜の物理特性を推定する方法に関係する。方法のステップは、単一の構造物の機械的な振動のシミュレーションと、構造物に入射した後のプローブビームの変化の計算と、観察した反応に最適なものを得るためにシミュレートした構造物及び界面の物理的な特性を調節することと、を含む。
さらに、本発明の教示によれば、ピコ秒超音波システムは、サンプルの物理的特性を推定する方法を使用し、次の2つの方法の少なくとも一方に基いた、音響エコーの分析を使用する。
第1の方法では、エコーの到着時間の特性が、最大点か最小振幅、あるいは屈折点等の1つ以上のエコー特性の時間の位置によって得られる。
第2の方法において、時間の適切に選択された関数f(t)によって測定されたエコーのコンボリューションによってΔR(t)(または、例えば、ΔT(t)、ΔP(t)、Δφ(t)、Δθ(t))に見られるようなエコーの到着時間の特性。このように、コンボリューションは、次式の如く計算される。
式12
Figure 0004653723
次に、時間t1は、コンボリューションの結果を最大にする、すなわちCを最大にするように、調節される。次に、t1の生じた値は、エコーの到着時間の評価として使用される。関数f(t)は、周知の物理的特性を有したり、あるいはシミュレーションによって測定された基準サンプルについて測定されたエコーの形状である。次に、測定されたエコー時間が使用されて、膜厚あるいは界面特性を生成する。
上記説明の点から、このように、本発明の教示も、薄膜または界面の物理的特性を推定する方法に関係することを理解すべきである。本発明において、ステップは、複数の層や界面を有する複雑なサンプルの物理的なパラメータを測定するために、上記方法の少なくとも一部の連続適用を含む。
本発明の教示は、フィルムや基板の音速及び屈折率を推定する方法にも、関係する。本発明において、応力波は光パルスによって生成され、振動反応は、遅延の関数として検出プローブビームにおいて観察され、振動周期の測定は、サンプルの表面へのプローブビームの少なくとも2つの入射角に対応して行われる。複数の角度での測定は、連続してあるいは同時に行われる。この場合、フィルムは部分的に吸収し、別の部分吸収フィルムの真下(すなわち、基板側)に位置するフィルムのことがある。
さらに、本発明の教示によって、類似した条件下で基準サンプルに対して測定されたものと、サンプルの観察された過渡応答とを比較することにより、特定の条件のセットの下で準備された別の基準サンプルに対してサンプルの品質を関連づける方法が、含まれる。比較の結果は、一方のサンプルの特別な物理的あるいは化学特性への観察された違いの原因を帰着することがある。
品質は、複数のサンプルの光反応の類似性や相違を、ポンプビームによる応力波、すなわちパルスの生成に関連づける要因と考えられる。
本発明は、サンプルの介在部分の特性を調べる目的で、サンプルの異なる空間位置へのポンプやプローブビームの印加にも関係する。サンプルの介在部分は、例えば、界面や、クラック、あるいは信号を直接生成できないが特性を調べることが所望される材料である。
本発明の教示は、形状、層の厚さ、接着、構造の完全性の特性を調べる目的で1次元1あるいは2次元のパターン化された物体のモードを励起する方法及び装置にも関係する。本発明のこの概念は、上記特長及び効果の一般化と見なされ、一定の厚さの薄膜でなく、それの厚みに比較して大なるサンプルに向けられている。これらのサンプルについては、分析は、好ましくは、サンプルの表面からの距離だけではなく2次元または3次元の空間座標の関数として、ポンプ及びプローブ光パルスによる、応力、歪み、電場の計算を含む。上記時間ステップの方法がこの問題の解決に適用できないかもしれないが、これは、1次元に適用可能なので、他の数値シミュレーション方法が適用されて、応力が時間とともに変化する方法の計算を実行する。さらに、以前に記載されたシミュレーションは、光伝達行列を使用して、ポンプ光の電場分布とプローブ光の光反射率の変化(あるいは、特性の他の変化)とを計算する。しかしながら、光伝達行列法は、パターン化された構造物に適用できない。何となれば、これは、本質的に1次元法であるからである。このように、別のより適切な数値法が、代りに使用される。
本発明の教示は、サンプル内の1つ以上の界面での、化学反応や混合、合金の存在等の薄膜の別の部分の変化を検出するために、薄膜や多層の一部で応力パルスを励起する方法と装置とも、含む。
関連して、本発明の教示は、さらに、2つ以上の層の間の、あるいは層及び界面の間の界面の化学反応の特性調査、及び反応物種による音響かつ光の測定の相関性を包含する。これは、化学反応によって形成される新しい層を含む、構造位相の特性調査と、サンプルにおける層の厚さ及び音速とを含む。
本発明の教示は、さらに、例えば、基板や下層への接着を変更する目的で、フィルムを介して行われるイオン注入物に対するイオン注入物線量、エネルギ、種、あるいは他のイオン注入パラメータの特性調査に関係する。この特性調査は、上記技術により実行され、この技術において、接着は、観察されたプローブ反応の時間特性から、あるいは類似の条件下で準備されたサンプルに対する基準反応との簡単な比較によって、推定される。
最終的に、本発明は、応力パルスによってもたらされた材料の反射率変化を測定することによって、応力やひずみに対する材料の屈折率nあるいは消滅係数κの導関数を推定する方法を教示する。応力パルスの計算可能な部分は、応力やひずみに対する屈折率及び消滅係数の導関数が周知であったり、あるいは別々に測定される第2の材料において検出される。
このように、本発明は、多数の実施例に関して特別に示され説明されたが、本発明の教示は、開示された実施例だけに制限されるように解釈してはいけない。すなわち、形式及び詳細の変化は、本発明の請求項及び精神を逸脱せずに、開示された実施例に対してなしうるものである。本発明の教示は、以下の請求項の範囲と相応の範囲を与えるべきである。
図1a乃至図1cは、本発明のシステムと使用する光源の実施例を示す。 図2は本発明によるサンプル特性調査システムの実施例の構成図である。 図3a乃至図3fの各々は、サンプルの表面に対するポンプビームプローブビームの供給技術の実施例を示す。 図4aは、ポンプ及びプローブビームパルスの間の一時的なオフセットの変動性を示す図である。 図4bは、図4aに示すように、ポンプ及びプローブパルスの間の遅延に反応する電気光学部品の実施例を図示する構成図である。 図5は、基板と、薄膜層と、基板と薄膜層との間の界面とを有するサンプルの拡大断面図であり、さらに建設的かつ破壊的プローブビーム干渉が生じる薄膜の応力誘起の変形を示す。 図6は本発明による界面特性調査システムの第2の実施例を図示する。 図7は本発明の実施例による光ファイバベースのポンプ及びプローブビーム供給及びフォーカシングシステムを図示する。 図8は、ある長さの光ファイバが使用されて、ポンプ及びプローブビームパルスの間の遅延の関数としてプローブビーム形状の変化を補償する本発明のさらなる実施例を図示する。 図9は、ポンプ及びプローブビームパルスの間の遅延をセットするために使用される遅延ステージの実施例を図示する。 図10は、基板と、薄膜層と、基板と薄膜層との間の界面とを有するサンプルの拡大断面図であり、さらにポンプビームの集束されたスポット(FS1)内のプローブビームの入射と、FS1から変位される第2FS(FS2)のプローブビームの入射とを示す。 図11は本発明による特性調査に適用できるシリコン・オン・インシュレータ(SOI)サンプルの拡大断面図である。 図12は、基板と、基板の表面に配置されたローカル薄膜構造物と、基板と薄膜構造物との間の界面とを有するサンプルの拡大断面図であり、さらに、ポンプ及びプローブビームを印加する様々な方法を示す。 図13は、基板と、基板の表面に配置されたローカル薄膜構造物と、基板と薄膜構造物との間の界面とを有するサンプルの拡大断面図であり、さらに、ポンプ及びプローブビームを印加する様々な方法を示す。 図14は、基板と、複数の薄膜層と、基板と薄膜層のうちの1つとの界面と、薄膜層間の界面とを有するサンプルの拡大断面図である。 図15a乃至図15dの各々は、材料内を伝搬する速度v3を有する光誘起の応力波と、応力波からのプローブビームの一部の反射とを示す。 図16は、本発明によるピコ秒超音波システムの第1の実施例、特に平行且つ傾斜ビーム実施例の構成図である。 図17は、本発明によるピコ秒超音波システムの第2の実施例、特に垂直ポンプ、傾斜プローブの実施例の構成図である。 図18は、本発明によるピコ秒超音波システムの好ましい第3実施例、特に単一の波長、垂直ポンプ、傾斜プローブ、合成楕円偏光実施例の構成図である。 図19は、本発明によるピコ秒超音波システムの好ましい第4実施例、特に2つの波長、垂直ポンプ、傾斜プローブ、合成楕円偏光実施例の構成図である。 図20は、本発明によるピコ秒超音波システムの好ましい第5実施例、特に2つの波長、垂直入射ポンプ及びプローブ、合成楕円偏光実施例の構成図である。 図21は本発明の概念によるシミュレーション法を図示する論理流れ図である。

Claims (41)

  1. サンプルの特性を調べる非破壊システムであって、
    光ポンプパルスを生成して、前記サンプルの表面の領域に前記光ポンプパルスを導く手段と、
    前記光ポンプパルスと同じあるいは異なる波長の光プローブパルスを生成し、当該光プローブパルスを、前記光ポンプパルスの後に到着するように、前記サンプルの表面の同一るいは異なる領域に導く手段と
    前記サンプルの表面における前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの集束を自動的に制御する制御手段と、
    前記光ポンプパルスに対する前記サンプルの少なくとも1つの過渡応答を測定する測定手段と
    前記光ポンプパルスに対する前記サンプルの光過渡応答の大きさを測定するために前記測定手段を較正する較正手段と、
    前記サンプルの少なくとも1つの特性に、前記測定手段の出力を相関させる相関手段と、
    からなり、
    前記測定される過渡応答は、前記光プローブパルスの反射部分の強度変化ΔR、前記光プローブパルスの透過部分の強度変化ΔT、前記光プローブパルスの反射部分の偏光の変化ΔP、前記光プローブパルスの反射部分の光位相の変化Δφ、前記光プローブパルスの反射角度の変化Δθの少なくとも1つの測定値からなり、
    前記相手段は
    前記ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの印加に対する前記サンプルのシミュレーションにより得られる前記測定手段のシミュレーション出力、あるいは基準サンプルへの前記ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの印加により得られる前記測定手段の基準出力の少なくとも1つと、前記測定手段の出力とを比較する手段と、
    前記シミュレーション出力あるいは前記基準出力のうち前記測定手段の前記出力に適する方に基づいて、前記サンプルの少なくとも1つの特性に関するパラメータを決定する手段と、
    を有することを特徴とする非破壊システム。
  2. 前記光ポンプパルスまたは前記光プローブパルスの入射角度の少なくとも一方の関数として、さらに前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの少なくとも一方の波長の関数として、過渡応答の導関数を測定する手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  3. 前記光ポンプパルスに対する前記サンプルの少なくとも1つの静反応を測定する手段をさらに有し、当該反応測定値は、前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの少なくとも一方の平均入射強度及び平均反射強度に応じた前記サンプルの光反射率と、前記サンプルから反射された前記光ポンプパルス及び前記光プローブパルスの少なくとも一方の平均位相変化と、入反射された前記光ポンプパルスおよび入反射された前記光プローブパルスの少なくとも一方の平均偏光および平均光位相との少なくとも1つの測定値からなることを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  4. サンプルの少なくとも1つの特性は、前記サンプルの少なくとも1層の厚さと、少なくとも1層の機械的性質と、少なくとも1つの層と別の1層及び基板の少なくとも一方との間の界面の特性と、を含むことを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  5. 前記ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの少なくとも一方に対して前記サンプルの位置を変える手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  6. 前記制御手段は前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスを焦点対物レンズに向けて平行な光路に沿って印加する手段を含み、当該焦点対物レンズは前記サンプルに前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスをフォーカスするように配置されていることを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  7. 前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスは、前記サンプルに前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスをフォーカスせしめるように配置された焦点対物レンズに向けて平行な光路に沿って印加され、前記サンプルに対して法線角度または傾斜した入射角度のうちの一方で印加されることを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  8. 前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの一方は、法線入射角度で前記サンプルの前記表面に印加され、前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの他方は、傾斜した入射角度で前記サンプルの前記表面に印加されることを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  9. 前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスは、単一のレーザパルスから導出されることを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  10. 前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスは、それぞれ別々のレーザパルスから導出されることを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  11. 前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスは、単一のレーザパルスから導出され、前記単一のレーザパルスの波長を前記波長の高調波に変換して前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの一方が他方のパルスの波長とは異なる波長を有するようにする手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  12. 前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの少なくとも一方に対して強度変調を行う強度変調手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  13. 前記強度変調手段は、前記光ポンプパルスまたは前記光プローブパルスを生成するレーザのパルス反復周期と同期していることを特徴とする請求項12記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  14. 前記強度変調手段は、最初に前記光ポンプパルスに強度変調周波数を与え、次に前記光プローブパルスに異なる強度変調周波数を与えることを特徴とする請求項12記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  15. 持続波光で前記サンプルの表面の一部を照射する持続波レーザ源と、
    反射された持続波光に反応して、前記サンプルの偏光解析測定を実行する手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  16. 前記サンプルの表面の一部を照射する光源と、
    前記照射された部分のイメージを形成し、オペレータあるいはパターン識別ソフトウェアの一方に画像を提供する手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  17. システムの動作中に、熱放射で前記サンプルの表面の一部を照射して前記サンプルの温度を制御自在に変える熱源をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  18. 前記測定手段は、前記光ポンプパルスと前記光プローブパルスの間の時間遅延に関する前記サンプルの前記少なくとも1つの過渡応答の導関数を直接測定することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  19. 前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの一方は、他方のパルスの波長とは異なる波長を有し、さらに、前記光プローブパルスの光路に波長選択フィルタを有して前記光プローブパルスを通過せしめながらも前記光ポンプパルスの散乱部分を遮断することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  20. 前記光プローブパルスが前記サンプルに入射する位置と前記光ポンプパルスが前記サンプルに入射する位置との間の空間関係を変更する手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  21. 前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスは、第1および第2のパルスレーザ源からそれぞれ導かれ、前記第1レーザ源のパルス反復周期は前記第2レーザ源のパルス反復周期とは異なることを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  22. 前記光プローブパルスのエネルギに対する前記光ポンプパルスのエネルギの比を自動的に変える手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  23. 前記光プローブパルスと前記光ポンプパルスの間の時間オフセットの範囲に対して、前記サンプルでの前記光プローブパルスの本質的に一定な位置、形状及びサイズを自動的に維持する手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  24. 前記光ポンプパルスとは独立に前記サンプルの表面に前記光プローブパルスを集束せしめて並進移動せしめる集束並進移動手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  25. 前記集束並進移動手段は、前記光プローブパルスのニアフィールドフォーカシングを実行するために端部にテーパが付された直径を有する光ファイバと、前記光ポンプパルスの焦点に対して前記光ファイバの前記テーパが付された端部を並進移動せしめる手段と、からなることを特徴とする請求項24記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  26. 前記集束並進移動手段は、反射した前記光プローブパルスを収集するように端部が配置された光ファイバと、前記サンプルの表面に向けて前記光ファイバを並進移動せしめる手段と、からなることを特徴とする請求項24記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  27. 前記サンプルに対して前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスを導くために、各々が前記サンプルの表面に対して端部が配置された複数の光ファイバからなることを特徴とする請求項記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム
  28. 反射した前記光プローブパルスを集めるために表面に対して端部が配置された光ファイバをさらに有することを特徴とする請求項27記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  29. 前記サンプルは、前記光ポンプパルスまたは前記光プローブパルスの一方の焦点直径よりも小なる直径を有する複数のパターン化サブ構造物で構成され、前記サブ構造物の複数は、前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスによって同時に照射されることを特徴とする請求項記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  30. 前記光プローブパルスの反射部分の少なくとも1つの音響エコーの存在を検出する検出手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  31. 前記検出手段は、音響エコーの対象の特性の時間で位置を検出することにより音響エコーの到着時間を測定することを特徴とする請求項30記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  32. 前記検出手段は、検出された音響エコーを所定の関数とコンボリューションすることにより音響エコーの到着時間を測定することを特徴とする請求項30記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  33. 前記測定手段は、前記光プローブパルスの少なくとも2つの異なる入射角度での過渡応答を測定することを特徴とする請求項記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  34. 前記サンプルは、透明層および部分吸収層の一方をさらに有することを特徴とする請求項記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  35. 前記サンプルは、少なくとも1つの第2の層の下に配置された少なくとも1つの第1の層をさらに有し、少なくとも前記光プローブパルスは、前記少なくとも1つの第2の層を通過して前記少なくとも1つの第1の層に到達することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  36. 前記光ポンプパルスは前記サンプルの表面の第1の位置に印加され、前記光プローブパルスは前記第1の位置と同じ位置または前記サンプルの異なる表面の第2の位置に印加され、前記相関手段は第1及び第2の位置の間に位置する前記サンプルの部分に対する対象の特性を測定することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  37. 前記サンプルは少なくとも1つの3次元多層サブ構造物へパターン化され、前記相関手段は、前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの印加に対する少なくとも1つの多層サブ構造物の3次元シミュレーションと前記測定手段の出力とを比較する手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  38. 前記サンプルの少なくとも1つの特性は、少なくとも1つの層と別の層及び基板の一方との中間層の特性を含むことを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  39. 中間層の前記特性は、中間層の厚さ、中間層の構造的位相、中間層内に位置する化学種の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項38記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  40. 前記サンプルの少なくとも1つの特性は、別の隣接する層への、あるいは基板への少なくとも1つの層の接着特性を含むことを特徴とする請求項1記載のサンプルの特性を調べる非破壊システム。
  41. サンプルの特性を調べる非破壊方法であって、
    光ポンプパルスを生成して前記サンプルの表面領域に当該光ポンプパルスを導く行程と、
    生成された前記光ポンプパルスの各々に対して、光プローブパルスを生成して前記光ポンプパルスの後に到着するように前記サンプルの表面に前記光プローブパルスを導く行程と、
    自動的に前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスを集束せしめて所定のフォーカス状態を得る行程と、
    前記光ポンプパルスに対する前記サンプルの少なくとも1つの過渡応答を測定手段により測定する測定行程と、
    少なくとも1つの較正ファクタを前記少なくとも1つの過渡応答に適用することにより、少なくとも1つの較正された過渡応答を生成する行程と、
    前記較正された少なくとも1つの過渡応答を前記サンプルの少なくとも1つの特性と相関させる相関行程と、からなり
    前記測定行程において測定される少なくとも1つの過渡応答は、前記光プローブパルスの反射部分の強度変化ΔRと、前記光プローブパルスの透過部分の強度変化ΔTと、前記光プローブパルスの反射部分の偏光の変化ΔPと、前記光プローブパルスの反射部分の光位相の変化Δφと、前記光プローブパルスの反射角度の変化Δβとのうちの少なくとも1の測定値からなり、
    前記相関行程は、
    前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの印加に対する前記サンプルのシミュレーションにより得られる前記測定手段のシミュレーション出力、あるいは基準サンプルへの前記光ポンプパルスおよび前記光プローブパルスの印加により得られる前記測定手段の基準出力の少なくとも1つと、前記較正された少なくとも1つの過渡応答とを相関させる行程と、
    前記シミュレーション出力あるいは前記基準出力のうち前記測定手段の前記出力に適する方に基づいて、前記サンプルの少なくとも1つの特性に関するパラメータを決定する行程と、を含むことを特徴とする非破壊方法
JP2006316245A 1996-01-23 2006-11-22 光応力発生器及び検出器 Expired - Lifetime JP4653723B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US1054396P 1996-01-23 1996-01-23
US08/689,287 US5748318A (en) 1996-01-23 1996-08-06 Optical stress generator and detector

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52685297A Division JP4393585B2 (ja) 1996-01-23 1996-12-31 改良された光応力発生器及び検出器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007147620A JP2007147620A (ja) 2007-06-14
JP4653723B2 true JP4653723B2 (ja) 2011-03-16

Family

ID=26681300

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52685297A Expired - Lifetime JP4393585B2 (ja) 1996-01-23 1996-12-31 改良された光応力発生器及び検出器
JP2006316245A Expired - Lifetime JP4653723B2 (ja) 1996-01-23 2006-11-22 光応力発生器及び検出器

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52685297A Expired - Lifetime JP4393585B2 (ja) 1996-01-23 1996-12-31 改良された光応力発生器及び検出器

Country Status (4)

Country Link
US (2) US5748318A (ja)
JP (2) JP4393585B2 (ja)
DE (1) DE19681741B4 (ja)
WO (1) WO1997027466A1 (ja)

Families Citing this family (234)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997007429A1 (en) * 1995-08-18 1997-02-27 President And Fellows Of Harvard College Self-assembled monolayer directed patterning of surfaces
US6008906A (en) 1995-08-25 1999-12-28 Brown University Research Foundation Optical method for the characterization of the electrical properties of semiconductors and insulating films
US6321601B1 (en) * 1996-08-06 2001-11-27 Brown University Research Foundation Optical method for the characterization of laterally-patterned samples in integrated circuits
JP4025369B2 (ja) * 1996-04-26 2007-12-19 ブラウン ユニバーシティー リサーチ ファウンデーション 材料の機械的特性を判別する光学方法
US6066325A (en) * 1996-08-27 2000-05-23 Fusion Medical Technologies, Inc. Fragmented polymeric compositions and methods for their use
US8603511B2 (en) 1996-08-27 2013-12-10 Baxter International, Inc. Fragmented polymeric compositions and methods for their use
US7435425B2 (en) * 2001-07-17 2008-10-14 Baxter International, Inc. Dry hemostatic compositions and methods for their preparation
US6113733A (en) * 1996-11-08 2000-09-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Apparatus and method for optical evaluation, apparatus and method for manufacturing semiconductor device, method of controlling apparatus for manufacturing semiconductor device, and semiconductor device
US6849470B1 (en) 1996-11-08 2005-02-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Apparatus and method for optical evaluation, apparatus and method for manufacturing semiconductor device, method of controlling apparatus for manufacturing semiconductor device, and semiconductor device
US5920480A (en) * 1997-01-10 1999-07-06 Nakamura; Kaoru Method and apparatus for detecting pallet full load state in sheet metal machining line and method and apparatus for controlling sheet metal machining line and work identifying apparatus
US6108091A (en) * 1997-05-28 2000-08-22 Lam Research Corporation Method and apparatus for in-situ monitoring of thickness during chemical-mechanical polishing
DE19882660B4 (de) * 1997-09-05 2009-01-29 Brown University Research Foundation Optisches Verfahren für die Kennzeichnung der elektrischen Eigenschaften von Halbleitern und Isolierfilmen
AU784262B2 (en) * 1997-12-19 2006-03-02 Bernard Siu System and method for laser ultrasonic bond integrity evaluation
KR100674520B1 (ko) * 1997-12-19 2007-01-26 버나드 슈 레이저 초음파 접합 완성도 평가 시스템 및 방법
US6087242A (en) * 1998-02-26 2000-07-11 International Business Machines Corporation Method to improve commercial bonded SOI material
US6069703A (en) * 1998-05-28 2000-05-30 Active Impulse Systems, Inc. Method and device for simultaneously measuring the thickness of multiple thin metal films in a multilayer structure
US6304328B1 (en) * 1998-08-14 2001-10-16 Research Foundation Of State University Of New York, The Office Of Technology Licensing, Suny Non-contact temperature and concentration measurement on liquid surfaces
US6608689B1 (en) * 1998-08-31 2003-08-19 Therma-Wave, Inc. Combination thin-film stress and thickness measurement device
WO2000020841A1 (en) * 1998-10-05 2000-04-13 Kla-Tencor Corporation Interferometric system for measurement disturbance of a sample
US6393915B1 (en) * 1999-07-29 2002-05-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method and device for simultaneously measuring multiple properties of multilayer films
JP2001083022A (ja) * 1999-09-10 2001-03-30 Nikon Corp 応力測定装置及び応力測定方法
DE19944148C2 (de) * 1999-09-15 2003-08-21 Leica Microsystems Mikroskop
EP1214575B1 (en) 1999-09-16 2004-12-22 Wayne State University Miniaturized contactless sonic ir device for remote non-destructive inspection
US6236049B1 (en) * 1999-09-16 2001-05-22 Wayne State University Infrared imaging of ultrasonically excited subsurface defects in materials
US6593574B2 (en) 1999-09-16 2003-07-15 Wayne State University Hand-held sound source gun for infrared imaging of sub-surface defects in materials
US6437334B1 (en) 1999-09-16 2002-08-20 Wayne State University System and method for detecting cracks in a tooth by ultrasonically exciting and thermally imaging the tooth
GB9921970D0 (en) * 1999-09-16 1999-11-17 Univ London An optical interferometer sensor array
US6277659B1 (en) * 1999-09-29 2001-08-21 Advanced Micro Devices, Inc. Substrate removal using thermal analysis
US6277656B1 (en) * 1999-09-30 2001-08-21 Rama R. Goruganthu Substrate removal as a function of acoustic analysis
US6369888B1 (en) * 1999-11-17 2002-04-09 Applied Materials, Inc. Method and apparatus for article inspection including speckle reduction
US6621578B1 (en) * 1999-11-26 2003-09-16 Olympus Optical Co, Ltd. Elliposometer, sample positioning mechanism, and polarization angular adjusting mechanism, used in the elliposometer
US6317216B1 (en) * 1999-12-13 2001-11-13 Brown University Research Foundation Optical method for the determination of grain orientation in films
US6569249B1 (en) 2000-04-18 2003-05-27 Clemson University Process for forming layers on substrates
US7190705B2 (en) 2000-05-23 2007-03-13 Imra America. Inc. Pulsed laser sources
US7088756B2 (en) * 2003-07-25 2006-08-08 Imra America, Inc. Polarization maintaining dispersion controlled fiber laser source of ultrashort pulses
US6381019B1 (en) 2000-06-30 2002-04-30 Brown University Research Foundation Ultrasonic generator and detector using an optical mask having a grating for launching a plurality of spatially distributed, time varying strain pulses in a sample
JP4614296B2 (ja) * 2000-07-17 2011-01-19 国立大学法人京都大学 近接場光学顕微鏡装置
US6621582B2 (en) 2000-09-11 2003-09-16 Rudolph Technologies, Inc. Optical metrology system and method employing laser-server supplying laser energy to distributed slave metrology heads
US6673637B2 (en) 2000-09-20 2004-01-06 Kla-Tencor Technologies Methods and systems for determining a presence of macro defects and overlay of a specimen
US6919957B2 (en) * 2000-09-20 2005-07-19 Kla-Tencor Technologies Corp. Methods and systems for determining a critical dimension, a presence of defects, and a thin film characteristic of a specimen
US7130029B2 (en) * 2000-09-20 2006-10-31 Kla-Tencor Technologies Corp. Methods and systems for determining an adhesion characteristic and a thickness of a specimen
US6694284B1 (en) 2000-09-20 2004-02-17 Kla-Tencor Technologies Corp. Methods and systems for determining at least four properties of a specimen
US6812045B1 (en) 2000-09-20 2004-11-02 Kla-Tencor, Inc. Methods and systems for determining a characteristic of a specimen prior to, during, or subsequent to ion implantation
EP1319244A1 (en) 2000-09-20 2003-06-18 Kla-Tencor Inc. Methods and systems for semiconductor fabrication processes
US6782337B2 (en) * 2000-09-20 2004-08-24 Kla-Tencor Technologies Corp. Methods and systems for determining a critical dimension an a presence of defects on a specimen
US7349090B2 (en) * 2000-09-20 2008-03-25 Kla-Tencor Technologies Corp. Methods and systems for determining a property of a specimen prior to, during, or subsequent to lithography
US6891627B1 (en) 2000-09-20 2005-05-10 Kla-Tencor Technologies Corp. Methods and systems for determining a critical dimension and overlay of a specimen
DE60141090D1 (de) 2000-10-30 2010-03-04 Gen Hospital Corp Optische systeme zur gewebeanalyse
US9295391B1 (en) 2000-11-10 2016-03-29 The General Hospital Corporation Spectrally encoded miniature endoscopic imaging probe
DE10056382B4 (de) * 2000-11-14 2004-07-01 Leica Microsystems Heidelberg Gmbh Scanmikroskop
US6504618B2 (en) 2001-03-21 2003-01-07 Rudolph Technologies, Inc. Method and apparatus for decreasing thermal loading and roughness sensitivity in a photoacoustic film thickness measurement system
US7002689B2 (en) * 2001-04-12 2006-02-21 Rudolph Technologies, Inc. Optically-based method and apparatus for detecting and characterizing surface pits in a metal film during chemical mechanical polish
GB2408797B (en) * 2001-05-01 2006-09-20 Gen Hospital Corp Method and apparatus for determination of atherosclerotic plaque type by measurement of tissue optical properties
US6828162B1 (en) * 2001-06-28 2004-12-07 Advanced Micro Devices, Inc. System and method for active control of BPSG deposition
US7006221B2 (en) 2001-07-13 2006-02-28 Rudolph Technologies, Inc. Metrology system with spectroscopic ellipsometer and photoacoustic measurements
US7050178B2 (en) * 2001-07-13 2006-05-23 Rudolph Technologies, Inc. Method and apparatus for increasing signal to noise ratio in a photoacoustic film thickness measurement system
JP4266548B2 (ja) * 2001-09-27 2009-05-20 富士フイルム株式会社 超音波受信装置及びそれを用いた超音波診断装置
US20040001523A1 (en) * 2001-11-20 2004-01-01 Kevin Holsinger Optimizing power for second laser
US6801322B2 (en) * 2001-12-13 2004-10-05 Freescale Semiconductor, Inc. Method and apparatus for IN SITU measuring a required feature of a layer during a polishing process
US7355716B2 (en) 2002-01-24 2008-04-08 The General Hospital Corporation Apparatus and method for ranging and noise reduction of low coherence interferometry LCI and optical coherence tomography OCT signals by parallel detection of spectral bands
US6786099B2 (en) 2002-02-14 2004-09-07 Kla-Tencor Technologies Corporation Surface photo-acoustic film measurement device and technique
US7322250B1 (en) * 2002-04-09 2008-01-29 Rockwell Automation Technologies, Inc. System and method for sensing torque on a rotating shaft
JP2003322628A (ja) * 2002-04-30 2003-11-14 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 高速パルス高速時間応答測定方法並びに装置
US7027142B2 (en) * 2002-05-06 2006-04-11 Applied Materials, Israel, Ltd. Optical technique for detecting buried defects in opaque films
US7139081B2 (en) 2002-09-09 2006-11-21 Zygo Corporation Interferometry method for ellipsometry, reflectometry, and scatterometry measurements, including characterization of thin film structures
US6892926B2 (en) * 2002-10-11 2005-05-17 Exxonmobil Upstream Research Company Toughness-optimized weld joints and methods for producing said weld joints
AU2003274536A1 (en) * 2002-11-06 2004-06-07 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method of adhesion measurement at the interface between layers
WO2004047049A2 (en) * 2002-11-20 2004-06-03 Honeywell International Inc. Signature simulator
US7006222B2 (en) * 2003-01-08 2006-02-28 Kla-Tencor Technologies Corporation Concurrent measurement and cleaning of thin films on silicon-on-insulator (SOI)
US8054468B2 (en) 2003-01-24 2011-11-08 The General Hospital Corporation Apparatus and method for ranging and noise reduction of low coherence interferometry LCI and optical coherence tomography OCT signals by parallel detection of spectral bands
US7324214B2 (en) 2003-03-06 2008-01-29 Zygo Corporation Interferometer and method for measuring characteristics of optically unresolved surface features
CA2519937C (en) 2003-03-31 2012-11-20 Guillermo J. Tearney Speckle reduction in optical coherence tomography by path length encoded angular compounding
US8834864B2 (en) * 2003-06-05 2014-09-16 Baxter International Inc. Methods for repairing and regenerating human dura mater
EP2008579B1 (en) 2003-06-06 2016-11-09 The General Hospital Corporation Process and apparatus for a wavelength tuned light source
US7927626B2 (en) 2003-08-07 2011-04-19 Ethicon, Inc. Process of making flowable hemostatic compositions and devices containing such compositions
CN103181753B (zh) 2003-10-27 2016-12-28 通用医疗公司 用于使用频域干涉测量法进行光学成像的方法和设备
JP2005138143A (ja) * 2003-11-06 2005-06-02 Disco Abrasive Syst Ltd レーザ光線を利用する加工装置
EP1723401A4 (en) * 2004-03-05 2010-05-05 Univ California GLASS-MODIFIED LOAD SHAFTS FOR THE SEPARATION OF ULTRA-THIN FILMS AND MANUFACTURING OF NANOELECTRONIC COMPONENTS
US20050209744A1 (en) * 2004-03-17 2005-09-22 Ihbe Thomas S Commercial vehicle operation using dynamic rebranding
US7804864B2 (en) 2004-03-31 2010-09-28 Imra America, Inc. High power short pulse fiber laser
TW200604695A (en) * 2004-05-18 2006-02-01 Zygo Corp Methods and systems for determining optical properties using low-coherence interference signals
WO2005117534A2 (en) * 2004-05-29 2005-12-15 The General Hospital Corporation Process, system and software arrangement for a chromatic dispersion compensation using reflective layers in optical coherence tomography (oct) imaging
JP4995720B2 (ja) * 2004-07-02 2012-08-08 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション ダブルクラッドファイバを有する内視鏡撮像プローブ
JP5053845B2 (ja) 2004-08-06 2012-10-24 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション 光学コヒーレンス断層撮影法を使用して試料中の少なくとも1つの位置を決定するための方法、システムおよびソフトウェア装置
KR20120062944A (ko) 2004-08-24 2012-06-14 더 제너럴 하스피탈 코포레이션 혈관절편 영상화 방법 및 장치
EP1793730B1 (en) 2004-08-24 2011-12-28 The General Hospital Corporation Process, system and software arrangement for determining elastic modulus
US7274440B1 (en) * 2004-09-08 2007-09-25 Kla-Tencor Technologies Corp. Systems and methods for measuring stress in a specimen
KR101269455B1 (ko) 2004-09-10 2013-05-30 더 제너럴 하스피탈 코포레이션 광 간섭 영상화를 위한 시스템 및 방법
US8132460B1 (en) * 2004-09-27 2012-03-13 Lsp Technologies, Inc. Laser induced bond delamination
KR101257100B1 (ko) 2004-09-29 2013-04-22 더 제너럴 하스피탈 코포레이션 광 간섭 영상화 시스템 및 방법
US7019845B1 (en) * 2004-10-06 2006-03-28 Rudolph Technologies, Inc. Measuring elastic moduli of dielectric thin films using an optical metrology system
EP2278267A3 (en) 2004-11-24 2011-06-29 The General Hospital Corporation Common-Path Interferometer for Endoscopic OCT
US8922781B2 (en) 2004-11-29 2014-12-30 The General Hospital Corporation Arrangements, devices, endoscopes, catheters and methods for performing optical imaging by simultaneously illuminating and detecting multiple points on a sample
US7884947B2 (en) 2005-01-20 2011-02-08 Zygo Corporation Interferometry for determining characteristics of an object surface, with spatially coherent illumination
US7616323B2 (en) * 2005-01-20 2009-11-10 Zygo Corporation Interferometer with multiple modes of operation for determining characteristics of an object surface
US7372584B2 (en) * 2005-04-11 2008-05-13 Rudolph Technologies, Inc. Dual photo-acoustic and resistivity measurement system
WO2006111942A1 (en) * 2005-04-18 2006-10-26 Optical Metrology Patents Limited An optical inspection apparatus and method
US8351665B2 (en) 2005-04-28 2013-01-08 The General Hospital Corporation Systems, processes and software arrangements for evaluating information associated with an anatomical structure by an optical coherence ranging technique
US20060256916A1 (en) * 2005-05-13 2006-11-16 Rudolph Technologies, Inc. Combined ultra-fast x-ray and optical system for thin film measurements
EP1889037A2 (en) 2005-06-01 2008-02-20 The General Hospital Corporation Apparatus, method and system for performing phase-resolved optical frequency domain imaging
US20060272418A1 (en) * 2005-06-03 2006-12-07 Brown University Opto-acoustic methods and apparatus for perfoming high resolution acoustic imaging and other sample probing and modification operations
US7624640B2 (en) * 2005-06-03 2009-12-01 Brown University Opto-acoustic methods and apparatus for performing high resolution acoustic imaging and other sample probing and modification operations
US7043104B1 (en) * 2005-06-14 2006-05-09 Hewlett-Packard Development Company, L.P. High gain optical probe
FR2887334B1 (fr) * 2005-06-20 2007-08-24 Centre Nat Rech Scient Dispositif et procede de caracterisation de structure par effet de longueur d'onde dans un systeme photo-acoustique
US9441948B2 (en) 2005-08-09 2016-09-13 The General Hospital Corporation Apparatus, methods and storage medium for performing polarization-based quadrature demodulation in optical coherence tomography
JP4732832B2 (ja) * 2005-08-17 2011-07-27 株式会社日立製作所 変位計測方法及びその装置、ステージ装置並びにプローブ顕微鏡
CN101360447B (zh) * 2005-09-29 2012-12-05 通用医疗公司 通过光谱编码进行光学成像的方法和装置
EP1945094B1 (en) 2005-10-14 2018-09-05 The General Hospital Corporation Spectral- and frequency- encoded fluorescence imaging
US20070171420A1 (en) * 2005-12-22 2007-07-26 Stmicroelectronics Sa Pulsed ellipsometer device
US7796270B2 (en) 2006-01-10 2010-09-14 The General Hospital Corporation Systems and methods for generating data based on one or more spectrally-encoded endoscopy techniques
WO2007084849A1 (en) * 2006-01-18 2007-07-26 The General Hospital Corporation System and methods for generating data using one or more endoscopic microscopy techniques
US9087368B2 (en) 2006-01-19 2015-07-21 The General Hospital Corporation Methods and systems for optical imaging or epithelial luminal organs by beam scanning thereof
US8145018B2 (en) 2006-01-19 2012-03-27 The General Hospital Corporation Apparatus for obtaining information for a structure using spectrally-encoded endoscopy techniques and methods for producing one or more optical arrangements
EP1986545A2 (en) 2006-02-01 2008-11-05 The General Hospital Corporation Apparatus for applying a plurality of electro-magnetic radiations to a sample
EP1983921B1 (en) * 2006-02-01 2016-05-25 The General Hospital Corporation Systems for providing electromagnetic radiation to at least one portion of a sample using conformal laser therapy procedures
EP1988825B1 (en) 2006-02-08 2016-12-21 The General Hospital Corporation Arrangements and systems for obtaining information associated with an anatomical sample using optical microscopy
EP2309221A1 (en) 2006-02-24 2011-04-13 The General Hospital Corporation Methods and systems for performing angle-resolved fourier-domain optical coherence tomography
US7742173B2 (en) 2006-04-05 2010-06-22 The General Hospital Corporation Methods, arrangements and systems for polarization-sensitive optical frequency domain imaging of a sample
WO2007133961A2 (en) 2006-05-10 2007-11-22 The General Hospital Corporation Processes, arrangements and systems for providing frequency domain imaging of a sample
US7782464B2 (en) 2006-05-12 2010-08-24 The General Hospital Corporation Processes, arrangements and systems for providing a fiber layer thickness map based on optical coherence tomography images
WO2007137839A2 (en) * 2006-05-31 2007-12-06 Baxter International Inc. Method for directed cell in-growth and controlled tissue regeneration in spinal surgery
US7903238B2 (en) * 2006-07-11 2011-03-08 Rudolph Technologies, Inc. Combination of ellipsometry and optical stress generation and detection
TWI436793B (zh) 2006-08-02 2014-05-11 Baxter Int 快速作用之乾密封膠及其使用和製造方法
JP2010501877A (ja) 2006-08-25 2010-01-21 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション ボリュメトリック・フィルタリング法を使用して光コヒーレンス・トモグラフィ画像形成の機能を向上させる装置及び方法
US8838213B2 (en) 2006-10-19 2014-09-16 The General Hospital Corporation Apparatus and method for obtaining and providing imaging information associated with at least one portion of a sample, and effecting such portion(s)
KR101395908B1 (ko) * 2006-11-21 2014-05-15 브라운 유니버시티 광학 공동을 통합한 피코초 초음파 시스템
JP4839481B2 (ja) * 2006-11-29 2011-12-21 独立行政法人科学技術振興機構 ポンププローブ測定装置及びそれを用いた走査プローブ顕微鏡装置
KR101519932B1 (ko) 2006-12-22 2015-05-13 지고 코포레이션 표면 특징물의 특성을 측정하기 위한 장치 및 방법
WO2008089342A1 (en) 2007-01-19 2008-07-24 The General Hospital Corporation Rotating disk reflection for fast wavelength scanning of dispersed broadband light
US7889355B2 (en) 2007-01-31 2011-02-15 Zygo Corporation Interferometry for lateral metrology
US8302480B2 (en) * 2007-02-05 2012-11-06 Brown University Enhanced ultra-high resolution acoustic microscope
JP4885762B2 (ja) * 2007-02-27 2012-02-29 株式会社ディスコ チャックテーブルに保持された被加工物の計測装置およびレーザー加工機
US8312772B2 (en) 2007-02-28 2012-11-20 Rudolph Technologies, Inc. Characterization with picosecond ultrasonics of metal portions of samples potentially subject to erosion
EP2602651A3 (en) 2007-03-23 2014-08-27 The General Hospital Corporation Methods, arrangements and apparatus for utilizing a wavelength-swept laser using angular scanning and dispersion procedures
US10534129B2 (en) 2007-03-30 2020-01-14 The General Hospital Corporation System and method providing intracoronary laser speckle imaging for the detection of vulnerable plaque
US8045177B2 (en) 2007-04-17 2011-10-25 The General Hospital Corporation Apparatus and methods for measuring vibrations using spectrally-encoded endoscopy
WO2008137637A2 (en) * 2007-05-04 2008-11-13 The General Hospital Corporation Methods, arrangements and systems for obtaining information associated with a sample using brillouin microscopy
JP4817328B2 (ja) * 2007-06-18 2011-11-16 独立行政法人産業技術総合研究所 熱物性値測定方法
US7619746B2 (en) * 2007-07-19 2009-11-17 Zygo Corporation Generating model signals for interferometry
EP2173254A2 (en) 2007-07-31 2010-04-14 The General Hospital Corporation Systems and methods for providing beam scan patterns for high speed doppler optical frequency domain imaging
JP5536650B2 (ja) 2007-08-31 2014-07-02 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション 自己干渉蛍光顕微鏡検査のためのシステムと方法、及び、それに関連するコンピュータがアクセス可能な媒体
HUP0700635A2 (en) * 2007-09-28 2009-05-28 Mta Szegedi Biolog Koezpont Differential-polarizing accessory measuring block for laser scanning microscopes
US7933021B2 (en) 2007-10-30 2011-04-26 The General Hospital Corporation System and method for cladding mode detection
US7978337B2 (en) 2007-11-13 2011-07-12 Zygo Corporation Interferometer utilizing polarization scanning
US8264693B2 (en) 2007-12-06 2012-09-11 The Regents Of The University Of Michigan Method and system for measuring at least one property including a magnetic property of a material using pulsed laser sources
US8126677B2 (en) 2007-12-14 2012-02-28 Zygo Corporation Analyzing surface structure using scanning interferometry
US8642831B2 (en) 2008-02-29 2014-02-04 Ferrosan Medical Devices A/S Device for promotion of hemostasis and/or wound healing
NL1036682A1 (nl) * 2008-04-01 2009-10-02 Asml Netherlands Bv Lithographic apparatus and contamination detection method.
US7898656B2 (en) * 2008-04-30 2011-03-01 The General Hospital Corporation Apparatus and method for cross axis parallel spectroscopy
US8593619B2 (en) 2008-05-07 2013-11-26 The General Hospital Corporation System, method and computer-accessible medium for tracking vessel motion during three-dimensional coronary artery microscopy
WO2009155536A2 (en) 2008-06-20 2009-12-23 The General Hospital Corporation Fused fiber optic coupler arrangement and method for use thereof
WO2010009136A2 (en) 2008-07-14 2010-01-21 The General Hospital Corporation Apparatus and methods for color endoscopy
US8120781B2 (en) 2008-11-26 2012-02-21 Zygo Corporation Interferometric systems and methods featuring spectral analysis of unevenly sampled data
ES2957932T3 (es) 2008-12-10 2024-01-30 Massachusetts Gen Hospital Sistemas, aparatos y procedimientos para ampliar el rango de profundidad de imagen de tomografía de coherencia óptica mediante submuestreo óptico
JP2012515576A (ja) 2009-01-20 2012-07-12 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション 内視鏡生検装置、システム、及び方法
WO2010085775A2 (en) 2009-01-26 2010-07-29 The General Hospital Corporation System, method and computer-accessible medium for providing wide-field superresolution microscopy
US9351642B2 (en) 2009-03-12 2016-05-31 The General Hospital Corporation Non-contact optical system, computer-accessible medium and method for measurement at least one mechanical property of tissue using coherent speckle technique(s)
US9039783B2 (en) 2009-05-18 2015-05-26 Baxter International, Inc. Method for the improvement of mesh implant biocompatibility
CN102469943A (zh) 2009-07-14 2012-05-23 通用医疗公司 用于测量脉管内流动和压力的设备、系统和方法
CA2777381C (en) * 2009-10-13 2017-10-03 Picometrix, Llc System and method for detection and measurement of interfacial properties in single and multilayer objects
MX2012007056A (es) * 2009-12-16 2012-09-28 Baxter Healthcare Sa Esponja hemostatica.
PT2542154T (pt) 2010-03-05 2020-11-25 Massachusetts Gen Hospital Aparelho para proporcionar radiação eletromagnética a uma amostra
SA111320355B1 (ar) 2010-04-07 2015-01-08 Baxter Heathcare S A إسفنجة لايقاف النزف
US9069130B2 (en) 2010-05-03 2015-06-30 The General Hospital Corporation Apparatus, method and system for generating optical radiation from biological gain media
WO2011149972A2 (en) 2010-05-25 2011-12-01 The General Hospital Corporation Systems, devices, methods, apparatus and computer-accessible media for providing optical imaging of structures and compositions
JP5778762B2 (ja) 2010-05-25 2015-09-16 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション 光コヒーレンストモグラフィー画像のスペクトル解析のための装置及び方法
EP2575775B1 (en) 2010-06-01 2018-04-04 Baxter International Inc. Process for making dry and stable hemostatic compositions
US10285568B2 (en) 2010-06-03 2019-05-14 The General Hospital Corporation Apparatus and method for devices for imaging structures in or at one or more luminal organs
EP2632324A4 (en) 2010-10-27 2015-04-22 Gen Hospital Corp DEVICES, SYSTEMS AND METHOD FOR MEASURING BLOOD PRESSURE IN AT LEAST ONE VESSEL
US9140601B2 (en) 2011-01-28 2015-09-22 Rudolph Technologies, Inc. Position sensitive detection optimization
WO2013101275A2 (en) 2011-04-22 2013-07-04 Brown University Optical testing of a multi quantum well semiconductor device
JP2014523536A (ja) 2011-07-19 2014-09-11 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション 光コヒーレンストモグラフィーにおいて偏波モード分散補償を提供するためのシステム、方法、装置およびコンピュータアクセス可能な媒体
EP3835718B1 (en) 2011-08-25 2023-07-26 The General Hospital Corporation Apparatus for providing micro-optical coherence tomography inside a respiratory system
DE102011112893A1 (de) * 2011-09-06 2013-03-07 Philipp Kubina Verfahren und Vorrichtung zur zeitaufgelösten Messung von Messsignalen
CN103957949B (zh) 2011-10-11 2017-07-18 巴克斯特国际公司 止血组合物
JP6195568B2 (ja) 2011-10-11 2017-09-13 バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッドBaxter International Incorp0Rated 止血組成物
JP2015502562A (ja) 2011-10-18 2015-01-22 ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション 再循環光学遅延を生成および/または提供するための装置および方法
EP2771027B1 (en) 2011-10-27 2015-08-19 Baxter International Inc Hemostatic compositions
DE102011055330A1 (de) 2011-11-14 2013-05-16 Leica Microsystems Cms Gmbh Verfahren zum Messen der Lebensdauer eines angeregten Zustandes in einer Probe
US9140542B2 (en) * 2012-02-08 2015-09-22 Honeywell Asca Inc. Caliper coating measurement on continuous non-uniform web using THz sensor
US11109849B2 (en) 2012-03-06 2021-09-07 Ferrosan Medical Devices A/S Pressurized container containing haemostatic paste
JP2013217909A (ja) * 2012-03-11 2013-10-24 Canon Inc 屈折率算出方法及び装置、屈折率算出用物質、及びトモグラフィ装置
US9629528B2 (en) 2012-03-30 2017-04-25 The General Hospital Corporation Imaging system, method and distal attachment for multidirectional field of view endoscopy
US9121705B2 (en) * 2012-04-20 2015-09-01 Massachusetts Institute Of Technology Sensor for simultaneous measurement of thickness and lateral position of a transparent object
EP2852315A4 (en) 2012-05-21 2016-06-08 Gen Hospital Corp DEVICE, APPARATUS AND METHOD FOR CAPSULE MICROSCOPY
CN104349797B (zh) 2012-06-12 2017-10-27 弗罗桑医疗设备公司 干止血组合物
US20140033821A1 (en) * 2012-07-31 2014-02-06 National Taiwan University Noninvasive measuring device and noninvasive measuring method for probing an interface
US9274089B2 (en) * 2012-10-31 2016-03-01 The Boeing Company Apparatus and a method for measuring in-plane elastic constants for a laminate
US9968261B2 (en) 2013-01-28 2018-05-15 The General Hospital Corporation Apparatus and method for providing diffuse spectroscopy co-registered with optical frequency domain imaging
US10893806B2 (en) 2013-01-29 2021-01-19 The General Hospital Corporation Apparatus, systems and methods for providing information regarding the aortic valve
WO2014121082A1 (en) 2013-02-01 2014-08-07 The General Hospital Corporation Objective lens arrangement for confocal endomicroscopy
US10478072B2 (en) 2013-03-15 2019-11-19 The General Hospital Corporation Methods and system for characterizing an object
EP2997354A4 (en) 2013-05-13 2017-01-18 The General Hospital Corporation Detecting self-interefering fluorescence phase and amplitude
JP6390873B2 (ja) 2013-06-21 2018-09-19 フェッローサン メディカル ディバイス エー/エス 減圧膨張させた乾燥組成物およびそれを保持するためのシリンジ
US9759553B2 (en) 2013-07-09 2017-09-12 Auburn University Determining geometric characteristics of reflective surfaces
WO2015010133A1 (en) 2013-07-19 2015-01-22 The General Hospital Corporation Determining eye motion by imaging retina. with feedback
WO2015009932A1 (en) 2013-07-19 2015-01-22 The General Hospital Corporation Imaging apparatus and method which utilizes multidirectional field of view endoscopy
ES2893237T3 (es) 2013-07-26 2022-02-08 Massachusetts Gen Hospital Aparato con una disposición láser que utiliza dispersión óptica para aplicaciones en la tomografía de coherencia óptica en el dominio de Fourier
AU2014361291B2 (en) 2013-12-11 2017-11-30 Ferrosan Medical Devices A/S Dry composition comprising an extrusion enhancer
WO2015105870A1 (en) 2014-01-08 2015-07-16 The General Hospital Corporation Method and apparatus for microscopic imaging
WO2015116986A2 (en) 2014-01-31 2015-08-06 The General Hospital Corporation System and method for facilitating manual and/or automatic volumetric imaging with real-time tension or force feedback using a tethered imaging device
WO2015153982A1 (en) 2014-04-04 2015-10-08 The General Hospital Corporation Apparatus and method for controlling propagation and/or transmission of electromagnetic radiation in flexible waveguide(s)
FR3020683B1 (fr) 2014-04-30 2021-09-10 Menapic Dispositif et procede de caracterisation d'une interface d'une structure
JP5865946B2 (ja) * 2014-05-22 2016-02-17 株式会社ユニソク 過渡吸収測定方法及び過渡吸収測定装置
US10113861B2 (en) 2014-05-29 2018-10-30 Brown University Optical system and methods for the determination of stress in a substrate
WO2016007950A1 (en) * 2014-07-11 2016-01-14 Vanderbilt Universtiy Apparatus and methods for probing a material as a function of depth using depth-dependent second harmonic generation
US10912462B2 (en) 2014-07-25 2021-02-09 The General Hospital Corporation Apparatus, devices and methods for in vivo imaging and diagnosis
EP3201310B1 (en) * 2014-10-01 2021-02-17 Purdue Research Foundation Microorganism identification
EP3206726B1 (en) 2014-10-13 2020-05-27 Ferrosan Medical Devices A/S Dry composition for use in haemostasis and wound healing
BR112017013565B1 (pt) 2014-12-24 2021-12-28 Ferrosan Medical Devices A/S Seringa para retenção e mistura de primeira e segunda substâncias
BR112017027695A2 (pt) 2015-07-03 2018-09-04 Ferrosan Medical Devices As seringa para retenção e mistura de primeira e segunda substâncias
WO2017048893A1 (en) * 2015-09-15 2017-03-23 Cundin Luisiana Electromagnetic dosimeter
US10391292B2 (en) 2016-06-15 2019-08-27 Surmodics, Inc. Hemostasis sealing device with constriction ring
US10644801B2 (en) * 2016-06-30 2020-05-05 Arizona Board Of Regents On Behalf Of The University Of Arizona Proactive channel probing for wavelength switching in optical transmission systems
WO2018009517A1 (en) * 2016-07-05 2018-01-11 Massachusetts Institute Of Technology Systems and methods for quality control of a periodic structure
US10758719B2 (en) 2016-12-15 2020-09-01 Surmodics, Inc. Low-friction sealing devices
WO2018137925A1 (en) 2017-01-25 2018-08-02 Stichting Vu Method and apparatus for measuring a structure on a substrate
US11111780B2 (en) * 2017-02-21 2021-09-07 Halliburton Energy Services, Inc. Distributed acoustic sensing system with phase modulator for mitigating faded channels
CN111656164A (zh) * 2018-01-19 2020-09-11 治疗诊断科技有限公司 扫描探头显微镜
US10352692B1 (en) * 2018-02-20 2019-07-16 Papalab Co., Ltd. Surface roughness determination apparatus using a white light source and determination method
JP6852008B2 (ja) * 2018-03-19 2021-03-31 株式会社東芝 光学検査装置、半導体素子及び光学検査方法
WO2019215274A1 (en) 2018-05-09 2019-11-14 Ferrosan Medical Devices A/S Method for preparing a haemostatic composition
CN111220549B (zh) * 2018-11-08 2023-01-31 中国石油化工股份有限公司 测算待测区域污染物排放面浓度的测算方法
CN109990829B (zh) * 2018-12-25 2021-07-27 华中科技大学 一种元素、缺陷与残余应力同时检测的方法及装置
KR20200081046A (ko) 2018-12-27 2020-07-07 삼성전자주식회사 하부막 두께의 비파괴적 측정 방법
US11654635B2 (en) 2019-04-18 2023-05-23 The Research Foundation For Suny Enhanced non-destructive testing in directed energy material processing
US10845248B1 (en) * 2019-05-01 2020-11-24 Trustees Of Boston University Systems and methods for bond-selective transient phase imaging
US11209369B2 (en) * 2019-09-30 2021-12-28 United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Army Measuring deflection to determine a characteristic of a cantilever
CN111272881A (zh) * 2020-03-10 2020-06-12 南京理工大学 一种非接触式检测纳米薄膜热扩散率的激光超声系统及方法
IL273288B2 (en) * 2020-03-12 2023-10-01 Elbit Systems Ltd A system and method for detecting relative motion between two or more bodies
CN112556585A (zh) * 2020-11-19 2021-03-26 深圳中科飞测科技股份有限公司 一种测量系统及测量方法
CN113514399A (zh) * 2021-03-26 2021-10-19 深圳中科飞测科技股份有限公司 检测设备及检测方法
CN114397279B (zh) * 2022-01-19 2023-07-18 天津大学 任意应变状态下二维材料和应变物体的应变状态检测方法
CN116753839B (zh) * 2023-08-17 2023-11-07 苏州大学 一种利用光束偏振测量亚微米激光光斑尺寸的装置及方法

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3950987A (en) * 1975-05-13 1976-04-20 Isaak Isaevich Slezinger Piezo-optic measuring transducer and accelerometer, pressure gauge, dynamometer, and thermometer based thereon
US4484820A (en) * 1982-05-25 1984-11-27 Therma-Wave, Inc. Method for evaluating the quality of the bond between two members utilizing thermoacoustic microscopy
US4522510A (en) * 1982-07-26 1985-06-11 Therma-Wave, Inc. Thin film thickness measurement with thermal waves
US4636088A (en) * 1984-05-21 1987-01-13 Therma-Wave, Inc. Method and apparatus for evaluating surface conditions of a sample
US4579463A (en) * 1984-05-21 1986-04-01 Therma-Wave Partners Detecting thermal waves to evaluate thermal parameters
US4679946A (en) * 1984-05-21 1987-07-14 Therma-Wave, Inc. Evaluating both thickness and compositional variables in a thin film sample
US5042952A (en) * 1984-05-21 1991-08-27 Therma-Wave, Inc. Method and apparatus for evaluating surface and subsurface and subsurface features in a semiconductor
EP0200301A1 (en) * 1985-03-01 1986-11-05 Therma-Wave Inc. Method and apparatus for evaluating surface and subsurface features in a semiconductor
US4952063A (en) * 1985-03-01 1990-08-28 Therma-Wave, Inc. Method and apparatus for evaluating surface and subsurface features in a semiconductor
US4632561A (en) * 1985-04-30 1986-12-30 Therma-Wave, Inc. Evaluation of surface and subsurface characteristics of a sample
US4710030A (en) * 1985-05-17 1987-12-01 Bw Brown University Research Foundation Optical generator and detector of stress pulses
US4750822A (en) * 1986-03-28 1988-06-14 Therma-Wave, Inc. Method and apparatus for optically detecting surface states in materials
US4795260A (en) * 1987-05-15 1989-01-03 Therma-Wave, Inc. Apparatus for locating and testing areas of interest on a workpiece
US4844617A (en) * 1988-01-20 1989-07-04 Tencor Instruments Confocal measuring microscope with automatic focusing
JP2718705B2 (ja) * 1988-07-27 1998-02-25 株式会社日立製作所 光音響信号検出方法及びその装置
US4999014A (en) * 1989-05-04 1991-03-12 Therma-Wave, Inc. Method and apparatus for measuring thickness of thin films
US5042951A (en) * 1989-09-19 1991-08-27 Therma-Wave, Inc. High resolution ellipsometric apparatus
US5074669A (en) * 1989-12-12 1991-12-24 Therma-Wave, Inc. Method and apparatus for evaluating ion implant dosage levels in semiconductors
US5131752A (en) * 1990-06-28 1992-07-21 Tamarack Scientific Co., Inc. Method for film thickness endpoint control
US5227912A (en) * 1991-10-30 1993-07-13 Ho Ping Pei Multiple-stage optical kerr gate system
US5379109A (en) * 1992-06-17 1995-01-03 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Method and apparatus for non-destructively measuring local resistivity of semiconductors
US5481475A (en) * 1993-12-10 1996-01-02 International Business Machines Corporation Method of semiconductor device representation for fast and inexpensive simulations of semiconductor device manufacturing processes
US5574562A (en) * 1994-12-19 1996-11-12 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Method and apparatus for evaluation of high temperature superconductors
US5546811A (en) * 1995-01-24 1996-08-20 Massachusetts Instittue Of Technology Optical measurements of stress in thin film materials
US5585921A (en) * 1995-03-15 1996-12-17 Hughes Aircraft Company Laser-ultrasonic non-destructive, non-contacting inspection system

Also Published As

Publication number Publication date
DE19681741B4 (de) 2011-05-12
JP2007147620A (ja) 2007-06-14
WO1997027466A1 (en) 1997-07-31
JP2000515624A (ja) 2000-11-21
US5748318A (en) 1998-05-05
DE19681741T1 (de) 1998-12-17
JP4393585B2 (ja) 2010-01-06
US5959735A (en) 1999-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4653723B2 (ja) 光応力発生器及び検出器
US6175416B1 (en) Optical stress generator and detector
US5748317A (en) Apparatus and method for characterizing thin film and interfaces using an optical heat generator and detector
KR100641271B1 (ko) 집적 회로들의 특성화를 위한 광학적 방법 및 시스템
US6348967B1 (en) Method and device for measuring the thickness of opaque and transparent films
US6208418B1 (en) Apparatus and method for measurement of the mechanical properties and electromigration of thin films
US6211961B1 (en) Optical method for the characterization of the electrical properties of semiconductors and insulating films
JP3288672B2 (ja) 試料の物理的性質の測定装置
US6504618B2 (en) Method and apparatus for decreasing thermal loading and roughness sensitivity in a photoacoustic film thickness measurement system
JPH0358443B2 (ja)
US20030020929A1 (en) Method and apparatus for increasing signal to noise ratio in a photoacoustic film thickness measurement system
JP2008537781A5 (ja)
WO2001061323A1 (fr) Instrument de mesure de la propriete physique d'un echantillon
JP4025369B2 (ja) 材料の機械的特性を判別する光学方法
JP4439363B2 (ja) レーザ超音波を利用したオンライン結晶粒径測定装置及び測定方法
JP3288670B2 (ja) 試料の物理的性質の測定装置
JP2003232778A (ja) 試料の物理的性質の測定方法
JP2022155568A (ja) 透過フィルム積層体のopto音響光学測定

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070529

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070820

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070823

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080212

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080611

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080618

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080815

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20091224

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101008

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term