JPH0358443B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0358443B2
JPH0358443B2 JP58107991A JP10799183A JPH0358443B2 JP H0358443 B2 JPH0358443 B2 JP H0358443B2 JP 58107991 A JP58107991 A JP 58107991A JP 10799183 A JP10799183 A JP 10799183A JP H0358443 B2 JPH0358443 B2 JP H0358443B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal
specimen
detection device
measured
wave signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP58107991A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5985908A (ja
Inventor
Rozenkueigu Aran
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Therma Wave Inc
Original Assignee
Therma Wave Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Therma Wave Inc filed Critical Therma Wave Inc
Publication of JPS5985908A publication Critical patent/JPS5985908A/ja
Publication of JPH0358443B2 publication Critical patent/JPH0358443B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/02Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness
    • G01B11/06Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness for measuring thickness ; e.g. of sheet material
    • G01B11/0616Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness for measuring thickness ; e.g. of sheet material of coating
    • G01B11/0625Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness for measuring thickness ; e.g. of sheet material of coating with measurement of absorption or reflection
    • G01B11/0633Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness for measuring thickness ; e.g. of sheet material of coating with measurement of absorption or reflection using one or more discrete wavelengths
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/1702Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated with opto-acoustic detection, e.g. for gases or analysing solids

Landscapes

  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Length-Measuring Devices Using Wave Or Particle Radiation (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱波検出システムを利用して、基板上
の薄いフイルム層の厚さを決定する新規にして改
良された方法に関する。更に標本内の不純物、欠
陥その他の深度(depth)変更パラメータの深度
プロフイルを導出する方法を開示する。本方法は
集積回路装置の製造に伴う詳細な解析及び製造過
程の両方に用いるのに適する。
基板の状態を評価する非破壊法の開発に大きな
関心が寄せられている。この関心は集積回路
(IC)製造分野で特に強い。ICパツケージの製造
の際は典型的な場合であり、シリコンその他の半
導体材料のウエーハは薄いフイルム層で覆われ
る。その場合、半導体基板に設けられる層の厚さ
を非破壊的に測定しうるシステムを与えることが
望ましい。
さらに、半導体装置の製造において使用される
もう一つの技術は半導体の格子構造にイオン又は
ドープ不純物を拡散又は溶融することである。深
さの関数としてその濃度レベルを非破壊的に評価
する方法を得る必要がある。空格子のような格子
構造欠陥を定量化するため、又は材料内で深度と
共に変化する任意の他のパラメータを測定するた
めにも、適当な深度プロフイル法を使用すること
ができる。以下に述べるように、本発明の方法は
熱波検出システムを用いて上に述べた要求に応ず
るものである。
熱波顕微法(microscopy)においては、標本
表面下の熱的特徴が、その特徴によつて散乱及び
反射される熱波を感知することにより、検出され
かつ影像化される。熱音響顕微法は1981年(昭和
56年)3月17日付本出願人の先願米国特許第
4255971号に初めて開示されたと考えられるが、
これを参考としてここに掲げる。熱音響顕微法に
おいては、熱波は強度変調を受けた局所的熱源を
微視的な点に集束することにより発生される。上
記特許に述べられているように、標本に周期的熱
源、たとえば強度変調された電磁波ビーム又は粒
子ビーム、を印加するにはいろいろの方法があ
る。
強度変調されたエネルギービームを標本に照射
することにより、標本の周期的加熱と熱波の発生
が起こる。これらの熱波は種々の検出方法により
測定しうる。一つの検出方法では、局所的加熱点
における標本表面の振動性温度を測定する。振動
性温度は標本を光音響セル内に置き、標本からセ
ル内気体へと流れる周期的熱流により誘起される
セル内圧力振動を測定することにより、測定され
る(アカデミツクプレス社(ロンドン)1981年刊
の「走査像顕微法」のY.H.ウオン著「走査式光
音響顕微法」を参照)。振動性表面温度は又、標
本表面上の加熱点に接触している気体又は液体の
媒質を通過するレーザーでも測定し得る。このレ
ーザービームは、標本から隣接媒質へ流れる周期
的熱流があるため、周期的偏向を起こす(昭和55
年アカデミツクプレスロンドン社刊「走査像顕微
法」のフールニエ及びボツカラ著の「光熱映像法
における蜃気楼効果」参照)。振動性表面温度を
測定するための第三の方法は、標本表面上の加熱
点から発生される周期的赤外線を測定する赤外線
検出器を使用するものである(昭和55年アカデミ
ツクプレスロンドン社刊「走査映像顕微法」のノ
ーダル及びカンスタツド著「スペクトル物性及び
材料物性の空間的マツピングに対する光熱放射測
定」参照)。
熱波を検出するもう一つの方法は局所化された
加熱点にて標本表面の熱的変位を測定することを
含む。後者方法を遂行する技術のうちにはレーザ
ー探査器(probe)又は干渉計を使用するものが
ある(昭和56年アメリカ光学会光音響分光学集会
技術要稿THA6−2のアメリ他著「光変位影像
法(Photo Displacement Imaging)参照)。
熱波を検出する第三の方法は音響信号の測定を
含む。音響波は、熱的に誘起された応力−歪振動
が標本の加熱領域内に起生されるため、標本内の
熱波により発生される。これらの音響波は、レー
ザー探査(昭和44年刊応用光学誌第8巻1567ペー
ジから1580ページまでのホイツトマン及びコーペ
ル著「コヒーレント光による音響表面摂動の探
査」)、レーザー干渉計(昭和47年刊プロシーデン
グオブIEE第119巻117ページから125ページまぜ
のデ・ラ・ルー他著「レーザー探査を使用する測
定法」)又は標本と音響的に接触された圧電変換
器のような音響変換器を含むいろいろの方法によ
つて検出することができる(上記米国特許第
4255971号参照)。上記方法のいずれも熱波影像法
及び熱波顕微法を行うための熱波の検出及び測定
に使用することができる。
影像法に加えて熱音響顕微法は他の形態の解析
に使用することができる。例えば熱音響顕微法は
接着結合の品質を決定するため、接着結合された
部材の板−モード共鳴サイン(signature)を分
析するのに使用することができる。後者方法は昭
和56年5月25日付の本出願人の現在係属中の米国
特許出願第381891号に開示されており、ここに参
考として掲げる。本出願に開示されるように熱波
検出はまた、基板上の薄いフイルム層の厚さの決
定及び深度の関数として標本内の熱特性の濃度プ
ロフイルを得るのにも使用し得る。
したがつて本発明の目的は基板上に与えられた
薄いフイルムの厚さを決定するための新規にして
改良された方法を与えることである。
本発明のもう一つの目的は熱波を利用して多重
層の薄いフイルム構造体の厚さプロフイルを決定
するための新規にして改良された方法を与えるこ
とである。
本発明のさらに別の目的は熱波を使用して多重
層構造体の最上層の厚さを決定するための新規に
して改良された方法を与えることである。
本発明のさらに別の目的は、ドープ不純物のよ
うな外来イオンの拡散又は溶融によつて局所的に
中断された格子構造を有する標本を深度の関数と
してプロフイルを求める方法を与えることであ
る。
本発明のさらに別の目的は格子構造に欠陥を含
む標本を、深度の関数としてプロフイル化する方
法を与えることである。
本発明のさらに別の目的は任意の理由により深
度の関数として変化する熱特性を有する標本を評
価する方法を与えることである。
本発明のさらに別の目的は、基板上の材料層の
厚さを測定するための新規にして改良された方法
であつて、標本の熱波信号を基準標本に関して予
想される熱波信号と比較する方法を与えることで
ある。
これら及び多数の他の目的に基づき、本発明は
標本の構造を非破壊的に分析する新規にして改良
された方法を与える。標本に関する熱波検出の結
果を解釈するためには、標本の表面下及び表面の
温度に対する式及び表面下の熱弾性応答に対する
式を与える数学的モデルを構成することが必要で
ある。もしも熱音響検出法が使用されるならば、
モデルは標本内の弾性波伝播及び干渉効果を考慮
に入れなければならない。モデルはまた、入射熱
源、標本の特性、及び使用する検出器の性質等の
すべての実験的パラメータを含まなければならな
い。これらのパラメータを考慮しなければならな
いのは、それらが検出された熱波信号に影響を与
えるからである。例えば材料内に発生された熱波
の大きさ及び位相はビームの出力(power)及び
変調周波数の関数である。さらに熱波はまた標本
の密度、比熱、熱伝導度の関数でもある。使用さ
れる検出システムの形式も又、熱波信号に影響を
与える。したがつて熱的変位の検出及び熱音響検
出を利用するときは、標本の熱膨張係数及び弾性
係数を考慮することが非常に重要である。
光音響法を用いて深度の関数として標本内熱特
性をプロフイル化するモデルの開発を行うための
一つの提案が昭和55年ニユーヨーク州ワイリーイ
ンターサイエンス社発行の「光音響法及び光音響
分光法(Photoacoustics and Photoacoustic
Spectroscopy)」と題する本出願人の著書に開示
されている。熱波の結果として検出される信号を
分析するためには、新たな数学的モデルを開発し
なければならない。本発明中に提案されている計
算を行うために使用し得る一次元多重層システム
の数学的モデルの導出を後に示す。モデルに開示
される数学的手法は標本内の相互作用の特徴をか
なり正確に表わすと考えられるが、本発明の範囲
はその例示モデルによつて限定されるものではな
い。それとは対照的に、一層巧緻な2次元ないし
3次元のモデルが将来開発されて本測定法の正確
さを高めることが予想される。
提案されるモデルは、ビーム出力、使用した検
出システムの形式、及び標本の特性等のすべての
実験パラメータに基づき、熱波信号の期待値を計
算する基礎を与える。下に述べるように本モデル
に関し本方法に基づいて得られる実験データを分
析することにより、標本の表面下の特性に関する
有意な情報が導出される。
本発明の一方法によれば、基板上に堆積された
薄いフイルム層の厚さが決定される。この方法で
は、周期的な熱源が基板上に堆積された最上層上
に集束される。発生された熱波が次に検出され
て、その強度又は位相の値が記録される。
この値は基準標本に関して採られた測定値を基
に規格化される。基準標本は既知構造の基板から
構成される。規格化された値は次に実験パラメー
タに対応された数学的モデルから導出された値と
比較される。好ましい実施例においては最小二乗
法による数値のあてはめを用いてこの比較を達成
することにより、薄いフイルム層の厚さの決定を
行ない得る。
上述の方法は基板上の多重層状の堆積物の厚さ
をプロフイル化するに適用し得る。モデルに開示
されるように、多重層モデルを反復的に拡張する
ことにより、異つた特性を有する複数層を考慮し
た数学的式が得られる。各層は未知量を一つ含む
ので、方程式を解くには追加的な実験データ点を
与えることが必要である。したがつて多重層の決
定のためには複数の変調周波数をもつ加熱源に関
する熱波信号の測定が行なわれる。少なくとも使
用された試験周波数の数は、決定すべき未知数の
数を超えていなければならない。
本発明のもう一つの実施例においては標本内の
ドープ不純物又は欠陥の濃度に関する深度プロフ
イルを与える方法が開示される。その方法はたと
えば深度の関数として構造体内に注入されたドー
プ不純物の濃度を決定するのに使用することがで
きる。後者方法においては多重層の数学的モデル
の別例を使用することができる。さらに特定して
述べるとこの数学的解析に際し、標本の上面の一
部を定められた深度における仮想上の層に分割す
る。その方程式の未知数は各層の熱伝導度であ
る。本方法においては熱波が複数の変調周波数に
て検出される。検出される周波数の数は解析すべ
き仮想層数を超えていなければならない。次に規
格値がモデルから導出された期待値と比較され
る。この構成により、標本の熱伝導度特性を深度
の関数として図表化することができる。熱伝導度
特性を不純物レベル(濃度)による既知効果に相
関付けることによりドープ不純物の濃度が決定さ
れる。
本発明のもう一つの特徴では、基板上の層の厚
さを決定し得る方法が与えられる。特に、製造工
程において、所望の厚さに関する予想熱波信号を
決定することが可能である。したがつて、適切な
熱波測定を行なうことによつて、所望の標本期待
値に対する比較を行い、層の厚さを求めることが
できる。
本発明の目的及び利点は図面を参照して以下の
説明から明らかとなろう。
第1図には厚い基板22上に形成された薄いフ
イルム層20を有する二層系が示されている。そ
のような図を用いて、熱波の効果を説明する数式
が導出できる。
上述した参考文献にあるように表面における温
度変化又は熱的変位を測定することにより、又は
熱波により発生された熱音響信号を検出すること
により、熱波を検出することができる。いずれに
しても検出される信号は振幅変調された入射加熱
源に応じて周期的である。これらの信号は出力信
号の大きさ又は位相の入射変調信号に対し相関付
けることにより定量測定される。
検出された出力信号は変調信号周波数、検出方
法及び試験材料の形態を含めたいろいろのパラメ
ータに依存する。測定に影響する因子が非常に多
数あるので絶対的な標準を都合よく使用すること
ができない。したがつて熱波の測定値は基準標本
に対して規格化しなければならない。下に述べる
ように、基準標本は求める情報の形式に応じて確
定される。
上述したように熱波信号の位相又は大きさのい
ずれかの規格値が所望の情報を決定するのに使用
される。これが可能であるのは熱波信号の大きさ
及び位相は二つの熱的条件が特定の比を持つとし
た場合に変調周波数と共に変化するからである。
第2図に示したグラフは、熱伝導度KがK2/K1
=4である第1図二層モデルにおける信号の大き
さ及び位相パラメータを規格化して示した図であ
る。グラフではX軸はd/μを単位として周波数
変調されている。ここでdは頂上層の厚さ、μは μ=(2K/ρCω)1/2 で与えられる熱拡散長である。ただしρは密度、
Cは比熱、ωはビーム変調周波数(ラジアン/
秒)である。この曲線は規格化された大きさと位
相パラメータが層の深度及び変調ビーム周波数の
双方と共にいかに変化するかを示している。
ここで本発明の方法に論点を移す。規格化に必
要とされる、熱波の位相又は大きさの値は基準標
本上に周期的な熱源を集束することにより得られ
る。基板上に形成された単層の厚さを決定すべき
ときは、基準標本は堆積層なしの基板でよい。検
出された信号の大きさ及び位相は一様な基準標本
の厚さに依存しないので試験すべき基板に対応す
る任意の標本を基準標本として使用してもよい。
次に薄い層20の上面に周期的熱源24が入射
される。後述の数学モデルに述べるように、発生
された熱波は薄層20及び基板22の間の境界で
散乱され又は反射される。この効果は検出された
熱波の大きさ又は位相のいずれかの変化を調べれ
ば観測することができる。
測定した大きさ又は位相値は次に規格化されて
分析すべき層を表わす値が導出される。良く知ら
れているように大きさを表わす値は基準値と標本
値との間の比を計算することにより規格化し得
る。位相値は周期的なのでこれらの値の規格値は
試験標本位相から基準位相を減じて得ることがで
きる。多くの場合、規格化された位相値を得るこ
とが好ましい。その理由は位相値は大きさ値より
も、依存する実験変数の数が少ないからである。
一旦パラメータ値が規格されると、それらは使
用するモデルから得られる期待値と比較される。
一つの適当なモデルは後述の数学モデルの説明中
に開示した。その数学的モデルはすべての実験的
パラメータを考慮に入れ、深度の関数として変化
する表式中に組込まれる。層20の厚さ「d」の
明瞭な決定を行うためには、複数のビーム変調周
波数にて標本の測定を行うことが望ましい。その
後、得られた実験データはモデルを定義している
数学的方程式中に入れられ、その方程式が「d」
について解かれる。好ましくは実験結果及び理論
モデルの間の適合を最適化する良く知られた最小
二乗法を用いて方程式が解かれる。その結果の正
確さは、いろいろのビーム変調周波数にて複数の
情報を得ることにより得られる追加的実験データ
点を与えることによつて、向上する。
上記の技法は基板上に堆積された最上層の厚さ
の実量的測定値を与える方法を与える。いくつか
の製造工程の場合、層の実際の厚さを計算する必
要がなく、厚さが所定の厚さに対応しているか否
かを決定する必要がある。別の言い方をすれば、
製造に際して特定の被膜(coating)が所定の厚
さに対応しておりそれ故満足の厚さであるか否か
のみを決定する必要があり、塗りの実際の厚さを
計算する必要が無いことがあろう。
その場合、試験で測定されたデータを、規格化
モデルから導出された理論値に比較することは不
要であろう。むしろ実験的結果は所定の厚さに堆
積された層を持つ標本に対応した予定の期待値に
比較すればよい。かくして本発明は対象とする層
の厚さが予定の厚さの層に対応するか否かを評価
すべく予定の規格化パラメータに対し、実験的に
導出された規格化パラメータが比較される方法を
含む。最初に述べた方法に関して、いかなる不明
瞭さも排除するためにはいろいろの変調周波数に
おける複数の測定を行うことが望ましい。
後者方法は材料層がシリコンその他の半導体基
板上に堆積される集積回路製造技術に特に適して
いる。満足のゆく構造に対応した予定値に到達し
た後、製造された各IC(集積回路)は走査され、
測定にかけられる。測定値が予定値に対応すれば
被膜の厚さは合格の判定をされる。
多重層フイルム構造体の厚さプロフイルを得る
ためには、多重層モデルが使用される。さらに特
定すると、第3図を参照するにモデル中の層数は
評価すべき構造体中の層数に等しくなければなら
ない。上述した二層モデルの反復形のモデルを用
いていろいろの層の厚さを表わす表式が計算でき
る。
この分析法で、各層の熱的パラメータ(K1
いしKo)が知られている。すべての未知厚さ
(d1ないしdo)を計算するためには未知厚さの数
を超える数のデータ点を実験的に与える必要があ
る。したがつて本発明の方法では選択された複数
の変調周波数にてパラメータ値が決定される。こ
こで選択した変調周波数の数は未知層の数より多
数である。この複数の層の厚さが決定されるべき
場合、得られる値の規格化は下方の被膜無し基板
に対する相対値である。前の例と同様、この基準
値は層の堆積を行う前の実際の標本でもよく、又
は同様の構造と熱特性とを有する別の標本でもよ
い。
効果的な影像を得るための熱波の透過深度は波
の波長に依存する。さらに特定するとより長い波
長、したがつてより低い変調周波数、がより深い
深度までの影像を与える。かくして多重層の分析
では選択される周波数は対象とする最下層に関す
る情報を与えるに十分な波長のものでなければな
らない。
多重層構造体において最上層の厚さのみを決定
する必要があり、他のすべての層の厚さが知られ
ている場合には前述した方法に必要とされた多重
測定は必要でない。さらに特定すると他の層の厚
さが知られているときは最上層の厚さのみを未知
として理論的多重層モデルに他層の値を適用すれ
ばよい。この例では規格化に使用される基準標本
は最上層が堆積される前の多重層構造体である。
この構成により導出された実験値は最上層の実験
値のみを表わす。単層の厚さの決定におけると同
様、追加的な変調周波数における測定は測定にお
ける不明瞭さの生ずる確率を減ずる。
この多重層モデルの別の方法に用いることによ
り標本の熱的特性のプロフイルを深度の関数とし
て得ることが可能である。この技術はシリコン等
の半導体材料の格子構造を検査することが望まれ
る集積回路製造分野で非常に興味が持たれるもの
である。特に、製造者はしばしば半導体特性を有
効ならしめるためシリコン構造中にイオン又はド
ープ不純物材料を拡散し又は溶解する。本方法は
材料表面からの深度の関数としてこれらドープ不
純物の濃度のプロフイルを導出するに利用可能で
ある。本方法の別の使用法は、深度の関数として
格子構造体中の転位や空格子点のような欠陥を分
析することである。
すでに了解されたことと思われるが、上述の多
重層モデルでは層の厚さの決定は堆積された材料
層それぞれの熱的特性の予備知識に基づいて行な
われた。したがつて厚さは未知であつたが他のす
べての熱的特性は知られていた。本発明のこの実
施例では標本は未知の熱的特性を有する多重層構
造体として扱われる。さらに、モデルは既知厚さ
を持つ複数の仮想の層に分割される。したがつて
数学的モデルにおける未知数は熱伝導度のような
熱的特性であるが、層の厚さは知られている。以
下に述べるように、深度の関数として熱的特性を
計算することによりドープ不純物濃度の深度プロ
フイルが導出できる。
本方法に基づき一様でない標本上に周期的熱源
が集束される。選択された変調周波数にて熱波信
号の大きさパラメータ又は位相パラメータのいず
れか一方が測定される。多重層法と同様に使用さ
れる周波数の数は調べている仮想的層の数を超え
ていなければならない。了解されることと思われ
るが深度プロフイルの分解能は仮想的層の数を増
大することにより、増大し得る。しかし仮想的層
の数の増大により試験周波数の数を増大しなけれ
ばならず、検査の時間が増大することとなる。し
たがつて製造の分野では深度プロフイルの分解能
を最大にするという要求は測定を行うに要する時
間に対して均衡させればよい。
前述の方法におけるように得られた値は基準標
本に対し規格化されなければならない。本法では
基準標本の特徴はそれが一様な、又は全く未処理
の材料であることである。この構成によりドープ
不純物又は格子不規則の効果を直接に分析し得
る。
多重層分析の場合に述べた計算と同様に、測定
データは多重層モデルに対し相対的に最小二乗法
を用いて分析される。上に指摘したようにこの分
析では諸層の厚さは既知であるが、諸層の熱的特
性は未知である。一旦、諸層の熱的特性が計算さ
れると、格子内ドープ不純物又は欠陥の濃度に対
する格子熱伝導度の相関関係を得る必要がある。
換言すれば熱伝導度と格子内ドープ不純物又は欠
陥の濃度との間の相関値を決定せねばならない。
そのような相関関係は較正実験から、又はいろい
ろの濃度のドープ不純物若しくは欠陥について熱
伝導度の直接測定から、得られる。
したがつてこの方法により、各仮想的層内のド
ープ不純物又は不純物の濃度を表わす値を導出す
ることができる。この情報は深度の関数として所
望の特性に関するプロフイルを与える。
要約すると、検出された熱波信号の位相又は大
きさパラメータを調べることにより基板上に堆積
された材料層の厚さを決定する新規かつ改良され
た方法が開示された。本法では標本上に周期的熱
源が集束される。熱波信号のパラメータの一つに
ついて測定が行なわれる。測定は複数のビーム変
調周波数にて行なわれ、その際、選択された周波
数の数は厚さ決定をすべき層の数より大きい。測
定値は基準標本から得られた値に対し規格化され
る。規格化された値は次に多重層システムの数学
的モデルに関して分析される。そのモデルは標本
内の熱波の発生に関するすべての現象を考慮に入
れた一連の方程式である。最小二乗法を用いて各
層の未知厚さが計算される。本発明の他の方法で
は、例えばドープ不純物又は格子欠陥により起生
される、標本の熱的特性のプロフイルが深度の関
数として決定できる。後者の場合、理論モデルは
既知厚さを持つた或る数の仮想的層に分割され
る。いろいろの変調周波数にて得られたデータに
最小二乗法を用いて、仮想的層の熱的特性、特に
熱伝導度が決定できる。それら熱伝導度はドープ
不純物又は格子欠陥の濃度に相関付けられて標本
の正確な深度プロフイルを与える。
本発明を好ましい実施例について説明したが、
特許請求の範囲により確定される本発明の範囲及
び趣旨から逸脱することなくその範囲内でいろい
ろの変更及び改良がなし得ることを了解された
い。
以下に熱波深度プロフイル法の理論を説明する
が、これは本発明の理解を容易にするためのもの
であつて、本発明を限定するものではない。
光音響学的方法によつて標本表面下の深度の関
数として標本の光学的かつ又は熱的特性を得るこ
とができることは既に示されている(1980年ワイ
リーインターサイエンス社刊A.ローゼンクウエ
イグ著「光音響学及び光音響分光法」)。この非破
壊深度プロフイル法は、その過程において発生さ
れる熱的波動の臨界減衰のために、光音響学的に
独特な能力を有する方法である。光音響的又は熱
波的な深度プロフイル法に関するいくつかの実験
(上記ローゼンクウエイグ著書及びアナリスト誌
昭和52年第102巻M.J.アダムス及びG.F.カークブ
ライト著の記事678ページ)があるものの、この
方法は主に適当な理論的モデルの欠如のため、広
範に研究されたことが無かつた。熱波深度プロフ
イル法に関するいくつかの理論的解析(ジヤーナ
ル・オブ・アプライド・フイジクス誌第48巻(昭
和52年)209ページのM.A.アフロモウイツツ及び
P.S.イエイ及びS.S.イー著の記事並びに上記誌第
49巻(昭和53年)2905ページのA.ローゼンクウ
エイグ著の記事)があるが、これらには二三の不
適当な点があるように思われる。熱波影像法及び
熱波顕微法は表面下の欠陥の検出及び半導体ドー
プ不純物の3次元的影像化に対して高い可能性を
備えており、これら方法の出現によつて厳密でか
つ有用な熱波深度プロフイル化の解析法の必要性
が生れた。表面下の特徴を得る熱波影像法はガス
マイクロホン光音響法(Y.H.ウオン、R.L.トマ
ス及びJ.J.パウチ共著アプライド・フイジクス誌
第35巻(昭和54年)368ページ、並びにアメリカ
光学学会主催光音響分光学に関する第1回国際研
究集会論文WB5PのGブツセ著の記事(昭和54
年))、光熱法(M.ルーカラ著ニユーヨーク州ア
カデミツクプレス社刊「走査影像分光法」(E.A.
アツシユ編、昭和55年)273ページ並びにJ.C.マ
ーフイー及びL.C.アーモツツ共著ジヤーナル・オ
ブ・アプライド・フイジクス第51巻(昭和55年)
4580ページ)及び圧電音響法(Gブツセ及Aロー
ゼンクウエイグ共著アプライド・フイジクス・レ
ターズ第36巻(昭和55年)815ページ)を用いて
行なわれた。これら初期の実験は、すべて低い変
調周波数にて行なわれ、熱波影像の分解能は照明
ビームの照明点寸法及び熱波長によつて定められ
るので(R.L.トマス、J.J.パウチ、Y.H.ウオン、
L.D.フアブロ、P.K.クオ及びA.ローゼンクウエ
イグ共著ジヤーナル・オブ・アプライド・フイジ
クス誌第51巻(昭和55年)1152ページ、並びに
A.ローゼンクウエイグ著同誌第51巻(昭和55年)
2210ページ)、真に微視的な熱波影像は高変調周
波数においてのみ可能である。そのような高分解
能の熱波影像は現在のところ圧電光音響検出法に
よつてのみ可能であり、レーザービーム(A.ロ
ーゼンクウエイグ及びG.ブツセ共著アプライ
ド・フイジクス・レターズ第36巻(昭和55年)
725ページ)及び電子ビーム走査(E.ブランデイ
ス及びA.ローゼンクウエイグ共著アプライド・
フイジクス・レターズ第37巻(昭和55年)98ペー
ジ、並びにG.S.カージル三世著ネイチヤー第286
巻(昭和55年)691ページ)を用いて実験された。
実験的には圧電検出法を用いて行なわれた熱波
影像法は明らかに熱弾性超音波影像法に類似して
いる。ホワイト(ジヤーナル・オブ・アプライ
ド・フイジクス第34巻(昭和38年)3559ページ)
は熱弾性的に発生された超音波現象を初めて調査
したが、それ以来材料の評価(C.M.パーシバル
及びJ.A.ケニー共著エクスペリメンタル・メカニ
ツクス第9巻(昭和44年)49ページ並びにC.A.
カルダー及びW.W.ウイルコツクス共著レビユー
ズ・オブ・サイエンテイフイツク・インストルメ
ント第45巻(昭和49年)1557ページ)及び超音波
影像法(R.J.フオングートフエルト及びR.L.メル
ヒヤー共著アプライド・フイジクス・レターズ第
33巻(昭和52年)257ページ及び同著マテリア
ル・エバルユエーシヨン第35巻(昭和52年)97ペ
ージ)並びにR.J.フオングートフエルト及びH.F.
ブツド著アプライド・フイジクス・レターズ第34
巻(昭和54年)617ページ、並びにH.K.ウイクラ
マシンゲ、R.C.ブレイ、V.ジプソン、C.E.クオー
テ及びJ.R.サルシド共著アプライド・フイジク
ス・レターズ第33巻(昭和53年)923ページ)の
両方の目的にこの現象が適用されている。しかし
ながら熱波影像法は超音波影像法と同一ではな
い。熱波影像法においては影像の主な特徴を生ず
るのは標本内における熱的特徴と熱波との相互作
用であるが、熱弾性超音波影像法においては主な
影像特徴を生ずるのは標本内の弾性的特徴と音響
波との相互作用である。したがつて上に確定した
ように、ガスマイクロホン光音響法及び光熱検出
法におけるように表面温度変化の測定又は表面下
熱弾性的超音波の測定のいずれかにより熱波影像
が得られる。これら三者の著しく異つた検出法の
間に共通する要素は熱波影像が熱波と標本の熱的
特徴との相互作用から起生するという点である。
したがつて深度プロフイル測定、半導体における
不純物領域の影像化(A.ローゼンクウエイグ及
びR.M.ホワイト共著アプライド・フイジクス・
レターズ第38巻(昭和56年)165ページ)の如き
特徴例は熱波影像法独特の特徴であつて、熱弾性
超音波影像法によつては不可能である。すでに上
述したように深度プロフイル法の可能性は熱波の
臨界減衰性に因り生ずるのであつて、半導体内ド
ープ不純物領域は実質的には不変の弾性特性を依
然持ちながら熱伝導性に顕著な変化を起こすため
に熱波に反応するのである。
数人の著者(R.M.ホワイト著ジヤーナル・オ
ブ・アプライド・フイジクス第34巻(昭和38年)
3559ページ、R.J.フオングートフエルト及びH.F.
ブツド共著アプライド・フイジクス・レターズ第
34巻(昭和54年)617ページ、並びにG.C.ウエツ
ツエルジユニア著IEEEプレス刊「プロシーデイ
ングス・オブ・1980年超音波・シンポジウム」
(昭和55年)645ページ)により熱弾性波の発生が
理論的に論じられた。ビームにより誘起された熱
過渡現象も論じられている(T.P.リユー著IBM
ジヤーナル・オブ・リサーチズ・アンド・デイベ
ロプメント第11巻(昭和42年)527ページ及びK.
ブルガー著ジヤーナル・オブ・アプライド・フイ
ジクス第43巻(昭和47年)577ページ)。しかし熱
波影像法の特徴の一般論も特定の深度プロフイル
法の特徴論も表面温度に対する効果及び熱弾性応
答に対する効果の両方を考慮するモデルで十分に
論じたものは無い。ここに示す理論はそのような
モデルを提示するものであり、ガスマイクロホン
実験、光熱実験、及び圧電熱波実験に適用し得
る。後者の場合において、標本の弾性特性のもつ
重要な役割は理論の初頭部で展開される。しかし
より簡単な分析をし、かつ結果を一層明確に解釈
するため、標本が一様な弾性特性を有する特別な
場合について十分に理論を展開する。そうするこ
とにより、ガスマイクロホン実験又は光熱実験に
おけるように表面温度を測定することにより行な
われる熱波影像法と、標本内熱弾性応答を測定す
ることにより行なわれる熱波影像法との間の本来
的類似性及び相違性を一層明確に示す。一様でな
い熱特性を有するが一様な弾性特性を有するとい
う標本の特別の場合は、熱波深度プロフイル法の
恐らく最も重要な適用例、即ち半導体内のドープ
不純物濃度プロフイル測定、に対して一層適切に
該当する。本理論は位相のみならず周波数が変化
する場合の有力な方法をモデル化するのに使用す
ることができる。エネルギー吸収及びそれに続き
標本表面下の或る深度において発熱が起こる場合
も考察する。本分析法から得られる結果は熱波分
解能及び影像範囲に重要な意味を有する。
半無限弾性体の表面X=X0=0において正弦
的時間依存性Q0eitを有する平面的熱源を考えよ
う。任意の実用周波数にて非結合性の熱と弾性の
問題を扱うことにし、そのため初めに次の均質一
次元熱方程式を解く必要がある。
d2T/dx2−q2T=0 (1) ここにTは温度であり、位置Xの関数であり、
次の境界条件を満足する。
−KdT/dx|x=0=Q0 (2) 式(1)においてqは熱波ベクトルであり次式で定
義される。
q=(1+i)(ωρC/2K)1/2=(1+i)/μ (3) ここでρは密度である。Cか比熱、Kは熱伝導
度で、μは通常、熱拡散距離と呼ばれる。
標本はqがxに依存する熱的に非均質な系であ
ると考えよう。この場合、Tに対する解は一般に
非常に複雑である。この問題に対する直接的かつ
明瞭な方法は材料の非均質部分を第3図に示すよ
うなN個の平面状均質層から成るシステムである
ものにモデル化することであり、その場合、各層
の熱的性質は、その材料の熱的性質を層の厚さに
わたる或る平均値で代用する。第n層内温度はこ
の場合次式で与えられる。
Tn(x)=Ane-qnx+Boeqnx (4) ここで qn=(1+i)(ωρoCo/2Ko1/2=(1+i)/μo であり、また隣接する層内における解は次の境界
条件で結ばれている。
Tox=xo=To+1x=xo KodTo/dX|x=xo =Ko+1dTo+1/dX|x=xo (5) 第n層の特性熱波インピーダンスを Zo=Koqo (6) と定義し、第n層に対する熱波入力インピーダン
スZin oを Zin o=−KodTn/dx/Tox=xo (7) により定義し、境界条件を適用すると次の漸化式
が得られる。
Zin o=Zo[Zino+1+Zotanhqodo/Zo+Zino+1tanh
qodo](8) Ao+1=AoZo/Zo+1(Zo+1+Zino+1/Zo+Zino+1
e-(qn-qn+1)Xn (9) ここにdoは層の厚さdo=Xo−Xo-1である。最
後に各層内で式(4)中の係数Bo及びAoは次式で関
係づけられる。
Bo/Ao=(Zo−Zino/Zo+Zino
e-2qnXn-1=(Zo−Zino+1/Zo+Zino+1)e-2qnXn(1
0) 式(4)ないし(10)は材料内各点の温度を完全に特定
し、後に熱弾性応答の計算に使用される。その分
析に先立ち、これらの結果を用いてガスマイクロ
ホン実験も分析し得ることに注意されたい。その
実験は本質的に表面温度T0=T1(x0)を測定する
ことであるが、これはQ0及びZin 1のみに依存する。
即ち T0=Q0/Zino (11) であり、Zin 1はさらに漸化式(8)を通して他のすべ
てのZin 1に依存する。
温度に関する完全な知識を得たので、次の弾性
波方程式を解くことにより弾性応答が得られる。
d2φ/dx2+k2φ=γT (12) ここでφは弾性変位ポテンシヤルであり、γは
以下に定義する熱弾性定数である。変位u及び応
力σはφから次のように得られる。
u=dφ/dx σxx=−ρω2φ (13) σyy=σzz=−E/1+ν[ν/1−2νk2φ+2αT
] ここにEはヤング率、νはポアソン比、αは線
熱膨張係数である。また、式(12)においてkは弾性
波ベクトル k=ω[1/ρ(1−ν/1+ν)E/1−2ν]1/2
(14) であり、γは熱弾性定数 γ=1+ν/1−να (15) である。式(12)の解は次の積分で表わせる φ(x)=∫dx′g(x,x′)γ(x′)T(x′) (16) ここにg(x,x′)はx′におけるデルタ関数形
熱源に対する、xにおける弾性応答を記述するグ
リーン関数である。即ちgは方程式 d2g/dx2+k2g=δ(x−x′) (17) の解であり、課せられた境界条件を、それが何で
あつたにしても、満足する。この節の目的は熱弾
性応答に対する熱特性の効果を示すことにあるの
で、弾性特性は材料中いたるところ一定であるこ
とを仮定する。その場合、問題は簡単な一次元半
空間の弾性体問題となり、次のよく知られた解を
有する(R.モース及びH.フオシユバツク共著ニ
ユーヨーク州マグロヒールカンパニー刊「理論物
理学の方法」(昭和28年)第1部810ページ)。
g(x,x′)=−1/2ik[e-ik|x-x′|
±e-ik|x+x′|](18) 式(18)右辺の第二項±e-ik|x+x′|はx=0
における境界条件が満足されることを保証してい
る。即ち+e-ik|x+x′|は固定境界条件u(o)=
0に対応し、−e-ik|x+x′|は自由境界条件σxx(o)
=0に対応する。実際的なすべての適用例におい
ては、弾性波ベクトルが常に任意の熱波ベクトル
よりもはるかに小さくなるように、即ちk≪qn
となるように、周波数は十分に低い。さらに、熱
波は非常に強く減衰されるので、熱波波長の数個
分の後には重要でなくなる結果、式(16)におい
て温度が有意である領域ではどこでもkx′≪1で
ある。最後に本節では何等かの温度変化が起こる
領域を十分に越えた、大きなxの領域、即x>
x′、における熱弾性応答を対象としている。その
ときの式(18)に対する優れた近似は g(x,x′)=〓−1/ike-ikx固定境界 −x′e-ikx自由境界 (19) である。x′≪1/kであるので、固定境界条件は
自由境界条件の場合よりもはるかに大きな熱弾性
応答を与える。これは以前にホワイト(ジヤーナ
ル・オブ・アプライド・フイジクス第34巻(昭和
38年)3559ページ)により指摘された。この効果
の物理的解釈は次の通りである。材料内各点にお
ける温度は熱源の右方及び左方へ伝播する二つの
波を発生する。左向きの波が境界x=0に当たる
と反射され、x=0における境界条件に応じて初
めに右向きに進行した波と強め合うように又は弱
め合うように干渉する。固定境界の場合は反射に
際して位相変化はなく、kx′≪1なので二つの右
向きの波はほぼ同位相であり、その結果強め合う
ように干渉する。他方、自由境界の場合は反射に
際し位相が変わり、それ故、弱め合う干渉が起こ
る。しかし干渉は、反射波と非反射波との間で小
さな付加的な位相遅れ2kx′があることによつて、
完全に打ち消し合う程ではない。後にわかるよう
に、熱波影像法の重要な深度探知能力を生ずるの
はこの位相遅れに帰因する小さな差信号である。
式(16)中のグリーン関数として式(19)を用
いると熱弾性応答として次式が得られる。
φ(x)=〓−1/ike-ikx∫dx′γ(x′)T(x′)(固
定) −e-ik∫dx′x′γ(x′)T(x′)(自由) (20) N熱層から成る系については φ=Nn=1 φo (21) と書くことができる。ここにφoは第n層からの
寄与であり、 φo(x)〓−γo/ike-ikxxo dx′xn-1 To(x′)(固定) −γoe-ikxxn xo-1dx′x′To(x′)(自由) (22) Toは式(4)ないし式(10)を用いて得られる。φ(x)
から式(13)を用いて変位又は応力σxx、σyy若し
くはσzzのいずれかを得ることができる。
前述の結果は具体的な例を考えれば最も良くわ
かる。第二層がはるかに第一層より厚く、いかな
る熱波範囲をも越えて延びている場合の、第1図
に示す二層系を考えよう。
(8)式及び(11)式を用いると次式で与えられる表面
温度T0が得られる。
T0=Q0/Z1[Z1+Z2tanhq1d/Z2+Z1tanhq1d](23) この式から次に二層標本に対するガスマイクロ
ホンシステムの応答が得られる。式(23)はここ
で考えている標本の形態についてのローゼンクウ
エイグ−ゲルシヨー理論(ジヤーナル・オブ・ア
プライド・フイジクス誌第47巻(昭和51年)64ペ
ージ)から得られる式と厳密に等価であることに
注目されたい。次に式(4)ないし式(10)及び式(21)
ないし式(22)から、固定された前表面境界条件
の場合の熱弾性応答として φu(x)=γQ0/ωρce-ikx/k (24) が得られ、自由前表面境界条件の場合の熱弾性応
答として φσ(x)=γQ0/ωρce-ikx/iq1{Z1/Zin
1+(Z22−Z21/Z1Z2)[1+tanhq1d/1+Z1/
Z2tanhq1d]e-q1d(25) が得られる。式(24)は固定境界に対するホワイ
トの結果(ジヤーナル・オブ・アプライド・フイ
ジクス誌第34巻(昭和38年)3559ページ)に等価
である。
ここでは熱伝導度のみが不均一である標本を考
えていることに注意されたい。このような標本に
対しては式(24)が示すところによれば、前面が
強固に固定されている場合の熱弾性応答はkに独
立であつて、従つて固定境界条件のもとではその
ような標本の場合の第二層に関する情報は何も得
られない。前面(加熱表面)が自由であるとき
は、熱弾性信号ははるかに小さいが、熱弾性信号
は第二層に関する情報を含む。したがつて表面温
度T0及び自由表面熱弾性信号φσのみが第二層に
関する情報を与える。
この時点でウエツツエルは彼の研究において
(IEEEプレス刊「プロシーデイングス・オブ・
1980年超音波・シンポジウム」(昭和55年)645ペ
ージ)、熱弾性波発生に対する類似の二媒質一次
元モデルを開発したが、その中では表面下の熱特
性の影像法よりも弾性波発生の効率に重点が置か
れていたことを指摘しておく。彼の理論でウエツ
ツエルは標本の前面境界部において空気と真空と
では著しく異なる結果を生ずることを示した。こ
こに示した分析では真空条件のみが仮定されてい
る。境界に空気がある場合の分析は別の論文で論
ずる予定である。
ここで二つの極限的場合を考えよう。その一つ
は熱波長が長くd/μ<1である低周波数の場合
であり、他は熱波長が短かくd/μ>1である高
周波数の場合である。長い熱波長の極限でd/μ
<1であるときは次式が得られる。
T0=Q0/Z2[1+q1d(Z2 2−Z1 2/Z1Z2)] (26) 自由境界の場合は熱弾性応答として次式が得ら
れる。
φσ(x)=γQ0/ωρce-ikx/iq2
[1+(q1d)2/2(Z1 2/Z2 2−1)](27) 固定境界の場合は式(24)が成り立つ。
前述したように固定境界熱弾性信号は第二層に
関する信号を何も与えず、表面温度T0及び自由
表面熱弾性信号φσのみがその情報を与える。長
い熱波長の場合はT0はd/μと共に線形変化す
るが、φσはd/μの2次変化をすることにも注
意されたい。一般に必要とされる情報は二層間距
離及び第二層の熱伝導度k2(又は比Z2/Z1)である。
式(26)及び式(27)を検討してわかることは、
長熱波長極限においてはd及びk2の明確かつ一意
的な評価は非常に困難であることである。その理
由はこの極限では信号の大きさ及び位相がd及び
k2の積である項によつて決定されるからである。
短熱波長極限d/μ>1では次式が得られる。
T0=Q0/Z1[1+2(Z1−Z2/Z1+Z2)e-2q1d](28
) φσ(x)=γQ0/ωρce-ikx/iq1
[1+2(Z2/Z1−1)e-q1d](29) 固定境界の場合は前と同様、式(24)が成り立
つ。長熱波長の場合とは異なり、短熱波長の場合
は大きさ及び位相を測定することによつてd及び
k2を明確に決定できる。これが可能であるのはk2
及びdの積である位相項が無いからであり、実
際、k2の関数である位相項は一つも無い。したが
つて式(28)及び式(29)の実数部分は次のよう
に書くことができる。
T0=T0′[1+R(k2)e-2d/1cos
(Ψ1−2d/μ1)](30) φσ(x)=φσ′(x)[1+γ(
k2)e-d/1cos(Ψ2−d/μ1)](31) これらの方程式においてT0′及びφσ′は仮に第二
層が無かつた場合に得られる信号振幅であり、
Ψ1及びΨ2はそれぞれの位相である。量R(k2
e−2d/μ1は第二層からの熱波の反射に起因す
る、T0′項に対する補正を表わすが、γ(k2)e−
d/μ1項は第二層への熱波の透過に帰因する、
φσ′(x)に対する補正を表わす。これらの強度
補正はk2及びdの両方の関数である。他方、位相
補正項はdのみの関数である。したがつて大きさ
及び位相を測定することによつてk2及びdの双方
が一意的に決定される。もしも標本中にN層があ
ればdo及びkoの全集合を確定するにはN個の周波
数が必要である。
第2図及び第4図にはk2/k1=4及びk2/k1
0.25の二つの場合についてT0信号及びφσ信号の
大きさの和及び位相が周波数と共にいかに変化す
るかを示すことにより表面温度信号及び熱弾性信
号をグラフにして示してある。信号はすべて単層
信号を基に規格化されてある。即ちM2/M1が表
示されているのであるが、ここにM2及びM1は二
層(M2)及び単層(M1)の場合の表面温度又は
熱弾性応答のいずれかの振幅である。記号T0
びφσはそれぞれ前表面温度及び自由表面熱弾性
信号に対応する曲線を同定している。位相も又、
単層に対する位相を減ずることにより規格化され
ている。即ちΨ=Ψ2−Ψ1である。周波数領域も
又、規格化されており、d/μ1=0.1からd/μ1
=10まで及ぶ。第2図及び第4図から、熱弾性応
答は表面温度応答よりもさらに第二層の存在に敏
感であることがわかる。さらにd/μ1が1と3の
間にあるときは振幅に振動があることにより実証
される通り、熱波の干渉が熱弾性信号に一層顕著
に現れる。これらの効果は共に第二層からの熱弾
性信号がe-d/1に従つて減衰される一方、表面温
度に対しては第二層信号が一層大きな減衰e-2d/1
を行なうという事実に因る。これはもちろん表面
温度応答が有する反射性に比較すれば熱弾性応答
の有する性質が透過性である結果による。
これまでの取扱いではすべてのエネルギー吸収
及び初期加熱は前面で起こると仮定した。これは
もちろん幾分非現実的である。というのはエネル
ギー吸収及び初期加熱は常に表面下の或る深度ま
で及ぶからである。表面下加熱という事例は重要
である。その理由はそれがより現実的であるから
のみならず熱波分解能及び影像深度に重要な意味
をもつからである。たとえば熱波電子影像法に関
する最近のいくつかの研究でカージル(ネイチヤ
ー誌第286巻(昭和55年)691ページ)が示すとこ
ろでは影像分解度は熱波長及び表面におけるエネ
ルギービームの寸法によつてのみならず電子ビー
ムが標本中に透過する際に生ずるビームの全広が
り(broadning)によつても限定される。
この様子を調査するため、第5図に示すような
簡単な三層標本を考える。この場合、加熱は表面
下層x=x0にて起こること、及び前面x=0とx
=x0との間の距離がd0であることとを仮定する。
すでに見たように、応力なしの前面のみが、熱伝
導の変化に因る熱波像を与える熱弾性信号を、与
える。したがつて第5図の標本では前面は応力無
しであると仮定する。
表面における加熱を考えた場合、前に議論を進
めたとき同様に、初めに材料内の各点における温
度を求める。表面下加熱についてはT(x)はや
はり式(4)で与えられる。その際式(8)ないし式(10)が
n≧1に対して成り立つ。n=0の場合は次式が
得られる。
A1/A0=(Z1+Zin1/Z1)coshq0d0eq1d0 (32) ただし A0=Q0sechq0d0/2[Zin1+Z0tanhq0d0] (33) B0/A0=1 (34) 表面温度T0 Sとしては次式が得られる。
TS 0=T0e-q0d0[〔1+tanhq0d0/1+Z0/Zin1tan
hq0d0〕](35) ここでT0は式(11)によつて与えられる表面加熱
の場合に前に得た結果である。この結果はもちろ
んd0=0の場合にはT0に帰着し、大きなd0の場
合は0に近づく。
温度を知ると、熱弾性応答の式(20)ないし式
(22)に対し式(19)で与えられるグリーン関数
を用いて、前と全く同様に議論を進めることがで
きる。この解析を第5図に示す三層標本に適用し
て次式が得られる。
φS〓(x)=φσ(x)/1+Z0/Zin1tanhq0d0
+iγQ0/ωρcd0e-ikx{1−1/q1d0(Z0/Z12[1
−sechq0d0/1+Z0/Zin1tanhq0d0]}(36) ここでφS〓(x)は表面下加熱に対する熱弾性応
答を表わし、φσ(x)は第1図における二層表面
加熱問題に対する、式(25)により与えられる結
果である。式(36)の第二項はd0<μ0である限り
使える小さな補正である。しかしd0>μ0であると
きは第二項は第一項と同程度になり、その後第一
項より急速に大きくなる。最後にd0≫μ0であるが
しかしd0<k-1であるときは、熱弾性信号は次式
で与えられる。
φS〓(x)=iγQ0/ωρcd0e-ikx (37) この表式は実質上、d0が1/kの代りに使用さ
れている点を除けば固定境界の場合の式(24)に
同一である。したがつてφS〓(x)はφμ(x)より
も大きさの点でもつと小さいが、φμ(x)の場合
と同様、熱伝導度から完全に独立である。
式(36)及び式(37)に要約される結果は非常
に意味がある。両式の示すところによれば表面下
におけるエネルギー吸収及び加熱が熱弾性信号を
発生するものの、これらの信号は加熱が応力なし
の力学的表面の下方で熱拡散長の数倍のところよ
り深く発生するときは熱伝導度のいかなる変化も
影像化しない、ということである。換言すればこ
れは、熱波影像が熱伝導度の変化により支配され
るところでは熱波影像は熱波長と、表面下方の熱
波長内領域内に入射ビームが伝播する際の入射ビ
ーム寸法とによつて決定される分解能を有する、
ということを意味する。影像深度はまた、表面下
方の熱拡散長(−熱波長にほぼ等しい)の数倍程
度のみに限定される。この結果は加熱ビームの通
過する全深度に独立であり、したがつて分解能は
最初の数倍の熱拡散長を越えた深度で発生するビ
ーム拡がりに独立である。
この結果を導出する際にとらえた唯一の仮定は
標本中の主な熱的変化はその熱伝導度にあるとい
う合理的かつ実際的なものである点に注目するこ
とが大切である。また、d0=0の極限では前表面
で起生される加熱について前に得た結果が再び得
られることにも注意されたい。
測定パラメータが周期的標本表面温度である在
来のガスマイクロホン熱波測定及び光熱波測定の
双方と、信号が表面下熱弾性応答の結果である圧
電光音響法及び熱波実験法と、に適用可能な熱波
深度プロフイル法に供するモデルが導出された。
力学的に自由な表面及び束縛された表面を有する
標本間には熱波影像法の可能性に顕著な差違があ
り、それは初めホワイト(ジヤーナル・オブ・ア
プライド・フイジクス誌第34巻(昭和38年)3559
ページ)によつて熱弾性超音波発生の場合につい
てのみ予想されたが波の干渉効果を以つて分析し
得ることを我々は上に示した。力学的に束縛され
た表面はより大きな熱弾性信号を発生するが、こ
れらの信号は熱伝導度の変化に独立であり、した
がつてそのような変化の熱波影像を生ずることが
できない。力学的自由表面は小さな信号を発生す
るがこれらの信号は熱伝導度変化の影像を与え
る。我々は又、熱弾性信号は表面下の熱伝導度の
いかなる変化にも表面温度信号よりさらに敏感な
測度(measure)であることも示した。
モデルとして不均一な熱特性を持つが一様な弾
性特性を持つ標本が用いられた。その理由はその
モデルがより簡単な分析と明瞭な解釈を与えるか
らである。またこのモデルはガスマイクロホン実
験及び光熱実験におけるように表面温度を測定す
ることによつて行なわれる熱波影像と標本内熱弾
性応答の測定により行なわれる熱波影像との間の
本来的類似点と差違とを明瞭に示す。不均一な熱
特性と一様な弾性特性とを備えた標本モデルは半
導体におけるドープ不純物の熱波深度プロフイル
法という非常に重要な適用例に対して一層適切で
ある。そのようなモデルについては任意の与えら
れた変調周波数において長さ及び熱伝導度のよう
なただ二つの未知パラメータのみが、熱弾性信号
又は表面温度信号のいずれかの振幅及び位相を測
定することによつて測定できる。さらに多数のパ
ラメータを決定する必要があるときは、さらに多
数の周波数を使用しなければならず、またもしも
正確な深度プロフイルを決定すべきであれば、い
くつかの周波数の熱波信号を測定しなければなら
ない。さらに、決定すべき厚さよりも短かい熱拡
散長を有する周波数を用いれば明確な層厚及び熱
伝導度の決定を行い得る。
標本表面下で加熱が起こる場合も考察した。我
我の発見によれば加熱が標本下の一熱拡散長内で
起こる限り、前表面加熱の場合と結果が顕著に異
なることはない。しかしそれよりさらに深いとこ
ろで加熱が起こるときは熱弾性信号は熱伝導度の
変化に独立となり、したがつてそのような変化の
熱波影像を与えない。したがつて熱波電子顕微法
又はレーザー顕微法においては影像深度は、電子
ビーム又はレーザービームがはるかに深く透過す
るとしても、表面下熱拡散長の数倍内である。さ
らに熱波分解能は、この熱波影像深度を越えて起
こるいかなるビーム拡がりによつても劣化されな
い。
最後に次の点を指摘しておく。即ち本理論にお
けるモデルは一次元であるが光音響理論(F.A.
マクドナルド著アプライド・フイジクス・レター
ズ第36巻(昭和55年)123ページ)におけると丁
度同じく三次元的取扱いはこの一次元的取扱いか
ら導出される熱波影像法の物理的知識を著しく変
えることはない、と考えられる。縁効果は本当に
信号変化を起こし得るとともに、これらの縁効果
は三次元理論を用いてのみ分析することができ
る。しかしこれらの縁効果の示すところによれば
それらの信号に対する影響はビームの照明点寸法
に対する熱拡散長の比の関数である。したがつて
マーフイーとアーモツツ(アメリカ光学学会刊
「光弾性分光法に関する第二回国際トピツク集会」
(昭和56年)集録論文THA1)の光熱的研究にお
いて使用された低い変調周波数においては熱拡散
長が集束されたビーム照明点の直径よりもはるか
に大きいために縁効果が特に強いのである。他
方、本理論で対象とする高分解能の熱波顕微法に
使用される高分解能変調周波数のもとでは熱拡散
長はビーム照明点寸法と同程度又はそれ以下であ
り、縁効果は比較的小さいものと考えることがで
きる。このことは実際その通りであると思われ
る。その理由はローゼンクウエイグ及び共同研究
者による高分解能実験(アプライド・フイジク
ス・レター誌第36巻(昭和55年)725ページ、第
37巻(昭和55年)98ページ、第38巻(昭和56年)
165ページ、IEEE社刊「プロシーデイングス・オ
ブ・1980年超音波・シンポジウム」600ページ、
エレクトロニクス・レターズ第16巻(昭和55年)
928ページ、及びニユーヨーク州アカデミツクプ
レス社刊ローゼンクウエイグ著「走査影像顕微
法」(E.A.アツシユ編)(昭和55年)291ページ)
又はカージルの実験(ネイチヤー誌第286巻(昭
和55年)691ページ、及びニユーヨーク州アカデ
ミツクプレス社刊「走査影像顕微法」(E.A.アツ
シユ編)(昭和55年)319ページ)のいずれも顕著
な縁効果を何も示していないからである。したが
つてこの一次元理論は、完全ではないにしても、
熱波影像の際に起生する物理的過程を適切に表現
していると考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は厚い基板上の薄いフイルムに対する二
層モデルを表わす図、第2図は深度及び周波数の
関数として熱波信号の位相及び大きさの間の関係
を示す図、第3図は多重層系に対するモデルを表
わすグラフ、第4図は第2図と同様の図であるが
k2/k1=0.25である場合の図、第5図は表面下層
で加熱が起こる場合の非均質熱的特性をもつ標本
のモデルの図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 集束された周期的熱源により標本内に発生さ
    れた熱波信号の位相パラメータ又は大きさパラメ
    ータのいずれかを測定することにより基板上に堆
    積された複数の層からなる材料の厚さを決定する
    方法であつて、 上記標本内に熱波信号を発生させるために上記
    基板上に堆積された最上層上に上記周期的熱源を
    集束する段階と、 上記熱源の選択された変調周波数の個数が、厚
    さを決定すべき層の個数より大きな状態にある該
    熱源の該選択された複数の変調周波数において、
    上記標本内で発生した上記熱波信号の上記位相又
    は大きさパラメータの一つの値を測定する段階
    と、 基準標本について決定された上記位相又は大き
    さパラメータの値を基に、選択された各変調周波
    数における該位相又は大きさパラメータの測定値
    を規格化する段階と、 上記標本内の熱的過程を表わすモデルから導出
    された期待される規格値と上記規格値とを比較す
    ることにより上記各層の厚さを決定する段階とを
    含む厚さ決定法。 2 特許請求の範囲第1項に記載の方法におい
    て、上記基板上に堆積された上記最上層の表面上
    の加熱点の振動性温度を検出する装置により上記
    熱波信号を測定する方法。 3 特許請求の範囲第2項に記載の方法におい
    て、上記検出装置が光音響セル装置を含む方法。 4 特許請求の範囲第2項に記載の方法におい
    て、上記検出装置が、上記基板上に堆積された上
    記最上層表面上の加熱点に接触された媒体の周期
    的加熱を感知するレーザー装置である方法。 5 特許請求の範囲第2項に記載の方法におい
    て、上記検出装置が、上記基板上に堆積された上
    記最上層の加熱点から放出される周期的赤外線を
    感知する赤外線検出器である方法。 6 特許請求の範囲第1項に記載の方法におい
    て、上記熱波信号が、上記加熱点における上記基
    板上に堆積された上記最上層面の振動性熱的変位
    を検出する装置によつて測定される方法。 7 特許請求の範囲第6項に記載の方法におい
    て、上記検出装置がレーザー探査器(probe)を
    含む方法。 8 特許請求の範囲第6項に記載の方法におい
    て、上記検出装置がレーザー干渉計を含む方法。 9 特許請求の範囲第1項に記載の方法におい
    て、上記熱波により発生される音響信号を検出す
    る装置により上記熱波信号を測定する方法。 10 特許請求の範囲第9項に記載の方法におい
    て、上記検出装置が超音波変換器を含む方法。 11 特許請求の範囲第9項に記載の方法におい
    て、上記検出装置がレーザー探査器を含む方法。 12 特許請求の範囲第9項に記載の方法におい
    て、上記検出装置がレーザー干渉計を含む方法。 13 特許請求の範囲第1項に記載の方法におい
    て、上記測定されたパラメータが上記熱波信号の
    位相であり、上記基準標本の位相値を上記多重層
    基板の位相から減ずることにより上記位相値が規
    格化される方法。 14 特許請求の範囲第1項に記載の方法におい
    て、上記測定されるパラメータが上記熱波信号の
    大きさであり、上記基準標本から得られる上記測
    定値と上記多重層基板から得られる上記測定値と
    の比をとることにより上記測定値を規格化する方
    法。 15 特許請求の範囲第1項に記載の方法におい
    て、上記モデルから得られる上記規格値に対する
    上記測定規格値の比較を最小二乗法を用いて行う
    方法。 16 不純物又は欠陥を内に有する不均一な標本
    内の深度の関数として熱的特性の変化を、集束さ
    れた周期的熱源により上記標本内に発生した熱波
    信号の位相パラメータ又は大きさパラメータのい
    ずれかを測定することにより決定する方法であつ
    て、 熱波を発生させるために上記不均一な標本上に
    上記周期的熱源を集束する段階と、 複数個の選択された変調周波数にて上記不均一
    標本内に発生された上記熱波信号の上記位相又は
    大きさパラメータの一つの値を測定する段階と、 各変調周波数にて上記位相又は大きさパラメー
    タの測定値を、基準標本について決定された上記
    位相又は大きさパラメータの値に対し規格化する
    段階と、 上記標本内の熱的過程を表わすモデルから導出
    された期待規格値に対して上記規格測定値を比較
    し、その際、上記一様でない標本に対する上記モ
    デルはそれぞれが同一の厚さを有する複数の仮想
    的層に分割されている特徴を有し、該仮想的層の
    個数が上記選択された変調周波数の個数より小さ
    いことにより、該仮想的層の熱的特性と上記一様
    でない標本内の熱的特性の深度(depth)変化と
    が決定される段階とを含む方法。 17 特許請求の範囲第16項に記載の方法にお
    いて、上記熱的特性が上記仮想的層の熱伝導度で
    あり、さらに深度の関数として不純物又は欠陥の
    プロフイルが得られるように上記標本内不純物又
    は欠陥の濃度を上記熱伝導度の変化に相関付ける
    段階を有する方法。 18 特許請求の範囲第16項に記載の方法にお
    いて、上記一つのパラメータの測定を複数個の変
    調周波数にて行うことにより上記深度変化の分解
    能が増大される方法。 19 特許請求の範囲第16項に記載の方法にお
    いて、上記不均一標本の表面における加熱点の振
    動性温度を検出する装置により上記熱波信号を測
    定する方法。 20 特許請求の範囲第19項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置が光音響セル装置を含む方
    法。 21 特許請求の範囲第19項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置が、上記一様でない標本の表
    面上の加熱点に接触された媒体の周期的加熱を感
    知するレーザー装置である方法。 22 特許請求の範囲第19項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置が、上記不均一でない標本の
    表面上の加熱点から放出される周期的赤外線を感
    知する赤外線検出器である方法。 23 特許請求の範囲第16項に記載の方法にお
    いて、上記不均一でない標本の加熱点における表
    面の振動性熱的変位を検出する装置により上記熱
    波信号を測定する方法。 24 特許請求の範囲第23項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置がレーザー装置探査器を含む
    方法。 25 特許請求の範囲第23項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置がレーザー干渉計を含む方
    法。 26 特許請求の範囲第16項に記載の方法にお
    いて、上記熱波により発生される音響信号を検出
    する装置により上記熱波信号を測定する方法。 27 特許請求の範囲第26項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置が超音波変換器を含む方法。 28 特許請求の範囲第26項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置がレーザー探査器を含む方
    法。 29 特許請求の範囲第26項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置がレーザー干渉計を含む方
    法。 30 特許請求の範囲第16項に記載の方法にお
    いて、上記測定されるパラメータが上記熱波信号
    の位相であり、上記測定値を、上記不均一標本の
    位相から上記基準標本の位相値を減ずることによ
    り、規格化する方法。 31 特許請求の範囲第16項に記載の方法にお
    いて、上記測定されたパラメータが上記熱波信号
    の大きさであり、上記基準標本から得られた上記
    測定値と上記不均一標本から得られた上記測定値
    との比をとることにより上記測定値を規格化する
    方法。 32 特許請求の範囲第16項に記載の方法にお
    いて、上記規格化測定値と、上記モデルから得ら
    れた上記規格値とに対する比較を最小二乗法によ
    り行う方法。 33 集束された周期的熱源により標本内に発生
    される熱波信号の位相パラメータ又は大きさパラ
    メータのいずれかを測定することにより、基板上
    の複数の層からなる材料の厚さを評価する方法で
    あつて、 上記標本内に熱波を生じさせるために上記基板
    上に堆積された最上層上に上記周期的熱源を集束
    する段階と、 上記熱源の2個以上の選択された変調周波数に
    て上記標本内に発生された上記熱波信号の上記パ
    ラメータの一つの値を測定する段階と、 上記一つのパラメータの測定値を基準標本に係
    る上記一つのパラメータの予定値と比較する段階
    とを有して上記層の厚さを評価する方法。 34 特許請求の範囲第33項に記載の方法にお
    いて、上記基板がシリコンのような半導体材料で
    ある方法。 35 特許請求の範囲第33項に記載の方法にお
    いて、上記基板上の表面上の上記加熱点の振動性
    温度を測定する装置によつて上記熱波信号を測定
    する方法。 36 特許請求の範囲第35項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置が光音響セル装置を含む方
    法。 37 特許請求の範囲第35項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置が、上記基板表面上の上記加
    熱点に接触された媒体の上記周期的加熱を感知す
    るレーザー装置である方法。 38 特許請求の範囲第35項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置が、上記基板表面上の上記加
    熱点から放出される周期的赤外線を感知する赤外
    線検出器である方法。 39 特許請求の範囲第33項に記載の方法にお
    いて、上記加熱点における上記基板表面の振動性
    熱的変位を検出する装置により上記熱波信号を測
    定する方法。 40 特許請求の範囲第39項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置がレーザー探査器を含む方
    法。 41 特許請求の範囲第39項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置がレーザー干渉計を含む方
    法。 42 特許請求の範囲第33項に記載の方法にお
    いて、上記熱波により発生される音響信号を検出
    する装置により上記熱波信号を測定する方法。 43 特許請求の範囲第42項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置が超音波変換器を含む方法。 44 特許請求の範囲第42項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置がレーザー探査器を含む方
    法。 45 特許請求の範囲第42項に記載の方法にお
    いて、上記検出装置がレーザー干渉計を含む方
    法。
JP58107991A 1982-06-18 1983-06-17 熱波検出システムを用いた薄いフイルムの厚さ測定法及び深度プロフイル法 Granted JPS5985908A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US389623 1982-06-18
US06/389,623 US4513384A (en) 1982-06-18 1982-06-18 Thin film thickness measurements and depth profiling utilizing a thermal wave detection system

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5985908A JPS5985908A (ja) 1984-05-18
JPH0358443B2 true JPH0358443B2 (ja) 1991-09-05

Family

ID=23539021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP58107991A Granted JPS5985908A (ja) 1982-06-18 1983-06-17 熱波検出システムを用いた薄いフイルムの厚さ測定法及び深度プロフイル法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US4513384A (ja)
EP (1) EP0097473B1 (ja)
JP (1) JPS5985908A (ja)
DE (2) DE3367460D1 (ja)

Families Citing this family (89)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FI64465C (fi) * 1982-03-15 1983-11-10 Mauri Luukkala Foerfarande och apparat foer att maeta ytornas egenskaper av fasta tillstaondets materialer
US4522510A (en) * 1982-07-26 1985-06-11 Therma-Wave, Inc. Thin film thickness measurement with thermal waves
US4752140A (en) * 1983-12-02 1988-06-21 Canadian Patents And Development Limited/Societe Canadienne Des Brevets Et D'exploitation Limitee Pulsed dilatometric method and device for the detection of delaminations
US4679174A (en) * 1984-04-26 1987-07-07 Western Geophysical Company Of America Method for seismic lithologic modeling
US4679946A (en) * 1984-05-21 1987-07-14 Therma-Wave, Inc. Evaluating both thickness and compositional variables in a thin film sample
US4579463A (en) * 1984-05-21 1986-04-01 Therma-Wave Partners Detecting thermal waves to evaluate thermal parameters
JPS6138503A (ja) * 1984-07-31 1986-02-24 Ketsuto Kagaku Kenkyusho:Kk 膜厚計
JPS61102541A (ja) * 1984-10-25 1986-05-21 Hitachi Ltd 液体中の不純物分析方法および装置
US4818118A (en) * 1984-11-26 1989-04-04 General Electric Company Coating thickness measurement
US4634291A (en) * 1984-11-26 1987-01-06 General Electric Company Coating thickness measurement
EP0200301A1 (en) * 1985-03-01 1986-11-05 Therma-Wave Inc. Method and apparatus for evaluating surface and subsurface features in a semiconductor
US4632561A (en) * 1985-04-30 1986-12-30 Therma-Wave, Inc. Evaluation of surface and subsurface characteristics of a sample
GB8601176D0 (en) * 1986-01-17 1986-02-19 Infrared Eng Ltd Sensing
US4744084A (en) * 1986-02-27 1988-05-10 Mentor Graphics Corporation Hardware modeling system and method for simulating portions of electrical circuits
US4890245A (en) * 1986-09-22 1989-12-26 Nikon Corporation Method for measuring temperature of semiconductor substrate and apparatus therefor
JPH0827264B2 (ja) * 1988-09-21 1996-03-21 工業技術院長 マルチ変調周波数による光音響撮像方法
US4950897A (en) * 1989-01-04 1990-08-21 University Of Toronto Innovations Foundation Thermal wave sub-surface defect imaging and tomography apparatus
US4950990A (en) * 1989-07-21 1990-08-21 Iowa State University Research Foundation, Inc. Method and apparatus for photoinductive imaging
DD291157A5 (de) * 1989-12-28 1991-06-20 ����@�����@�����@����k�� Anordnung zur thermowellenanalyse von schichtsystemen
US5769540A (en) * 1990-04-10 1998-06-23 Luxtron Corporation Non-contact optical techniques for measuring surface conditions
US5154512A (en) * 1990-04-10 1992-10-13 Luxtron Corporation Non-contact techniques for measuring temperature or radiation-heated objects
EP0479918A4 (en) * 1990-04-17 1993-09-29 Iowa State University Research Foundation, Inc. Method and apparatus for photoinductive imaging
US5131758A (en) * 1990-05-16 1992-07-21 Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Method of remotely characterizing thermal properties of a sample
US5170666A (en) * 1991-03-29 1992-12-15 Larsen Lawrence E Nondestructive evaluation of composite materials using acoustic emissions stimulated by absorbed microwave/radiofrequency energy
DE4114672A1 (de) * 1991-05-06 1992-11-12 Hoechst Ag Verfahren und messanordnung zur beruehrungslosen on-line messung
US5553491A (en) * 1991-11-11 1996-09-10 Nippondenso Co., Ltd. Tire air pressure detecting device
US5497657A (en) * 1991-11-11 1996-03-12 Nippondenso Co., Ltd. Tire air pressure detecting device
US5344236A (en) * 1992-01-23 1994-09-06 Fishman Iiya M Method for evaluation of quality of the interface between layer and substrate
US5201841A (en) * 1992-02-20 1993-04-13 Motorola, Inc. Thermal delay non-destructive bond integrity inspection
US5527110A (en) * 1993-04-30 1996-06-18 International Business Machines Corporation Method and apparatus for detecting asperities on magnetic disks using thermal proximity imaging
US5810477A (en) * 1993-04-30 1998-09-22 International Business Machines Corporation System for identifying surface conditions of a moving medium
US5376793A (en) * 1993-09-15 1994-12-27 Stress Photonics, Inc. Forced-diffusion thermal imaging apparatus and method
US5745385A (en) * 1994-04-25 1998-04-28 International Business Machines Corproation Method for stochastic and deterministic timebase control in stochastic simulations
US5625579A (en) * 1994-05-10 1997-04-29 International Business Machines Corporation Stochastic simulation method for processes containing equilibrium steps
US6019684A (en) 1994-10-12 2000-02-01 Hoyt, Iii; Raymond E. Compact flexible couplings with improved lock-on features
US5657754A (en) * 1995-07-10 1997-08-19 Rosencwaig; Allan Apparatus for non-invasive analyses of biological compounds
US5826065A (en) * 1997-01-13 1998-10-20 International Business Machines Corporation Software architecture for stochastic simulation of non-homogeneous systems
US6000844A (en) * 1997-03-04 1999-12-14 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Method and apparatus for the portable identification of material thickness and defects using spatially controlled heat application
US5996415A (en) 1997-04-30 1999-12-07 Sensys Instruments Corporation Apparatus and method for characterizing semiconductor wafers during processing
US5978074A (en) 1997-07-03 1999-11-02 Therma-Wave, Inc. Apparatus for evaluating metalized layers on semiconductors
US5882947A (en) * 1997-08-05 1999-03-16 United Microelectronics Corp. Method for probing the error of energy and dosage in the high-energy ion implantation
ES2171797T3 (es) * 1997-09-09 2002-09-16 Boschung Mecatronic Ag Procedimiento y dispositivo para generar una señal en dependencia de una pelicula de un fluido sobre una superficie.
US5890805A (en) * 1997-09-26 1999-04-06 Usx Corporation Method for monitoring the wear and extending the life of blast furnace refractory lining
US6019000A (en) * 1997-11-20 2000-02-01 Sensys Instruments Corporation In-situ measurement of deposition on reactor chamber members
DE19837889C1 (de) * 1998-08-20 2000-12-21 Siemens Ag Thermowellen-Meßverfahren
US6595685B2 (en) * 1998-10-13 2003-07-22 National Research Laboratory Of Metrology Method and apparatus for measuring thermophysical properties
US6323951B1 (en) * 1999-03-22 2001-11-27 Boxer Cross Incorporated Apparatus and method for determining the active dopant profile in a semiconductor wafer
US6394646B1 (en) 1999-04-16 2002-05-28 General Electric Company Method and apparatus for quantitative nondestructive evaluation of metal airfoils using high resolution transient thermography
US6369888B1 (en) * 1999-11-17 2002-04-09 Applied Materials, Inc. Method and apparatus for article inspection including speckle reduction
DE10013172C2 (de) * 2000-03-17 2002-05-16 Wagner Internat Ag Altstaetten Verfahren und Vorrichtung zur photothermischen Analyse einer Materialschicht, insbesondere zur Schichtdickenmessung
DE10013173C2 (de) * 2000-03-17 2002-02-28 Wagner Internat Ag Altstaetten Verfahren und Vorrichtung zur photothermischen Analyse einer Materialschicht, insbesondere zur Schichtdickenmessung
JP3430258B2 (ja) * 2000-10-17 2003-07-28 独立行政法人産業技術総合研究所 熱拡散率と界面熱抵抗の測定方法
US6711954B2 (en) 2001-01-19 2004-03-30 Lockheed Martin Corporation Method and apparatus for improving the dynamic range of laser detected ultrasound in attenuative materials
US6911349B2 (en) * 2001-02-16 2005-06-28 Boxer Cross Inc. Evaluating sidewall coverage in a semiconductor wafer
US6812717B2 (en) * 2001-03-05 2004-11-02 Boxer Cross, Inc Use of a coefficient of a power curve to evaluate a semiconductor wafer
US6668654B2 (en) 2001-08-15 2003-12-30 Lockheed Martin Corporation Method and apparatus for generating specific frequency response for ultrasound testing
US6940592B2 (en) * 2001-10-09 2005-09-06 Applied Materials, Inc. Calibration as well as measurement on the same workpiece during fabrication
US7031894B2 (en) * 2002-01-16 2006-04-18 Timbre Technologies, Inc. Generating a library of simulated-diffraction signals and hypothetical profiles of periodic gratings
US6958814B2 (en) * 2002-03-01 2005-10-25 Applied Materials, Inc. Apparatus and method for measuring a property of a layer in a multilayered structure
JP2003342728A (ja) * 2002-05-24 2003-12-03 Alps Electric Co Ltd 光学薄膜の成膜装置及び成膜方法
US6825933B2 (en) 2002-06-07 2004-11-30 N&K Technology, Inc. Computer-implemented reflectance system and method for non-destructive low dose ion implantation monitoring
GB2393246A (en) * 2002-09-21 2004-03-24 Sonoptix Ltd Transducer sensor
US6963393B2 (en) * 2002-09-23 2005-11-08 Applied Materials, Inc. Measurement of lateral diffusion of diffused layers
US6878559B2 (en) * 2002-09-23 2005-04-12 Applied Materials, Inc. Measurement of lateral diffusion of diffused layers
US6756591B1 (en) * 2003-03-14 2004-06-29 Centre National De La Recherche Method and device for photothermal imaging tiny particles immersed in a given medium
US7204639B1 (en) * 2003-09-26 2007-04-17 Lam Research Corporation Method and apparatus for thin metal film thickness measurement
US7379185B2 (en) 2004-11-01 2008-05-27 Applied Materials, Inc. Evaluation of openings in a dielectric layer
US7407324B2 (en) * 2005-08-10 2008-08-05 Tokyo Electron, Ltd. Method and apparatus for monitoring the thickness of a conductive coating
FR2895688B1 (fr) * 2005-12-30 2010-08-27 Pellenc Selective Technologies Procede et machine automatiques d'inspection et de tri d'objets non metalliques
US20090000382A1 (en) * 2006-07-31 2009-01-01 University Of Dayton Non-contact acousto-thermal method and apparatus for detecting incipient damage in materials
US7716987B2 (en) 2006-07-31 2010-05-18 University Of Dayton Non-contact thermo-elastic property measurement and imaging system for quantitative nondestructive evaluation of materials
US7993698B2 (en) * 2006-09-23 2011-08-09 Varian Semiconductor Equipment Associates, Inc. Techniques for temperature controlled ion implantation
US8794072B2 (en) * 2007-10-10 2014-08-05 Sonoscan, Inc. Scanning acoustic microscope with profilometer function
US7973547B2 (en) * 2008-08-13 2011-07-05 Infineon Technologies Ag Method and apparatus for detecting a crack in a semiconductor wafer, and a wafer chuck
WO2011047016A1 (en) * 2009-10-13 2011-04-21 Picometrix, Llc System and method for detection and measurement of interfacial properties in single and multilayer objects
GB0919059D0 (en) * 2009-10-30 2009-12-16 Sencon Europ Ltd Application and inspection system
CN102466467B (zh) * 2010-11-19 2014-03-12 中芯国际集成电路制造(北京)有限公司 薄膜厚度的监控方法
CN102810455A (zh) * 2011-05-31 2012-12-05 无锡华润上华半导体有限公司 产品植入实时监测系统
KR101974580B1 (ko) * 2012-05-03 2019-05-02 삼성전자주식회사 레이저 유도 초음파 장치 및 이를 이용한 영상 생성 방법
KR101989155B1 (ko) * 2012-08-01 2019-06-17 삼성전자주식회사 초음파 변환기, 이를 포함하는 초음파 발생 장치 및 시스템
FR3007831B1 (fr) * 2013-07-01 2015-06-19 Enovasense Procede de mesure de l'epaisseur d'une couche d'un materiau, procede de galvanisation et dispositif de mesure associes
US10054495B2 (en) 2013-07-02 2018-08-21 Exergen Corporation Infrared contrasting color temperature measurement system
WO2016056110A1 (ja) * 2014-10-09 2016-04-14 浜松ホトニクス株式会社 解析装置及び解析方法
US10684128B2 (en) 2015-03-09 2020-06-16 Alliance For Sustainable Energy, Llc Batch and continuous methods for evaluating the physical and thermal properties of films
CN108355861A (zh) * 2018-05-21 2018-08-03 广州泽亨实业有限公司 一种基于热波的粉末厚度检测喷涂控制方法及装置
JP7209270B2 (ja) * 2019-02-06 2023-01-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 厚み計測方法及び厚み計測装置、並びに欠陥検出方法及び欠陥検出装置
CN110489718B (zh) * 2019-07-26 2023-01-03 浙江锋锂新能源科技有限公司 铝塑膜冲壳深度的检测方法
US11578971B2 (en) * 2021-02-12 2023-02-14 Holloway Ndt & Engineering Inc. Ultrasonic testing using a phased array
DE102021127596A1 (de) 2021-10-22 2023-04-27 Linseis Messgeräte Gesellschaft mit beschränkter Haftung Temperaturleitfähigkeitsmessgerät

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4993083A (ja) * 1972-07-26 1974-09-04
JPS508554A (ja) * 1973-05-19 1975-01-29

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3804532A (en) * 1972-08-03 1974-04-16 Us Navy Transparent film uniformity gauge
US3978713A (en) * 1975-05-27 1976-09-07 General Electric Company Laser generation of ultrasonic waves for nondestructive testing
FR2443113B1 (fr) * 1978-06-30 1985-12-06 Deutsch Pruef Messgeraete Procede et dispositif d'emission d'impulsions acoustiques, particulierement dans le domaine des ultra-sons, et application de ces impulsions notamment au controle non destructif de materiaux
US4255971A (en) * 1978-11-01 1981-03-17 Allan Rosencwaig Thermoacoustic microscopy
JPS55153054A (en) * 1979-05-15 1980-11-28 Hitachi Ltd Logic circuit simulation system
US4274288A (en) * 1979-07-23 1981-06-23 Rockwell International Corporation Method for measuring the depth of surface flaws
US4305294A (en) * 1980-01-10 1981-12-15 Rockwell International Corporation Ultrasonic apparatus and method for measuring wall thickness
DE3034944C2 (de) * 1980-09-01 1985-01-17 Gerhard Dr. 8029 Sauerlach Busse Verfahren und Einrichtung zur photothermischen Struktur-Untersuchung fester Körper
US4430897A (en) * 1981-05-14 1984-02-14 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford University Acoustic microscope and method

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4993083A (ja) * 1972-07-26 1974-09-04
JPS508554A (ja) * 1973-05-19 1975-01-29

Also Published As

Publication number Publication date
DE3367460D1 (en) 1986-12-11
JPS5985908A (ja) 1984-05-18
DE97473T1 (de) 1984-09-27
US4513384A (en) 1985-04-23
EP0097473B1 (en) 1986-11-05
EP0097473A1 (en) 1984-01-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0358443B2 (ja)
JP4653723B2 (ja) 光応力発生器及び検出器
US6400449B2 (en) Optical stress generator and detector
Opsal et al. Thermal‐wave depth profiling: theory
EP0163466B1 (en) Method and apparatus for evaluating both thickness and compositional variables in a layered or thin film sample
US6532821B2 (en) Apparatus and method for evaluating the physical properties of a sample using ultrasonics
JPS6239705B2 (ja)
JPH0347703B2 (ja)
Achenbach Modeling for quantitative non-destructive evaluation
Verstraeten et al. Determination of thermoelastic material properties by differential heterodyne detection of impulsive stimulated thermal scattering
Chen et al. Laser-Generated Surface Acoustic Wave Technique for Crack Monitoring-A Review.
TW201602536A (zh) 用於判定基板中之應力的光學系統及方法
Moura et al. Depth evaluation of surface-breaking cracks using laser-generated transmitted Rayleigh waves
Amer New approaches to photothermal spectroscopy
Raetz et al. Effect of refracted light distribution on the photoelastic generation of zero-group velocity Lamb modes in optically low-absorbing plates
Ju et al. Simultaneous measurement of local longitudinal and transverse wave velocities, attenuation, density, and thickness of films by using point-focus ultrasonic spectroscopy
Zharinov et al. Laser-ultrasonic study of residual stresses in pipes made of austenitic steel
Tomoda et al. Sound velocity mapping from GHz Brillouin oscillations in transparent materials by optical incidence from the side of the sample
Kruse et al. Correlation between hardening depth and thermal parameters based on photothermal measurements.
Jon et al. An application of optical fiber Fizeau interferometer to the detection of internal and surface defects in metal
Wright et al. Characterization of transparent and opaque thin films using laser picosecond ultrasonics
Imano Detection of Unbonded Defect under Surface of Material Using Phase Information of Rayleigh and A0 Mode Lamb Waves.
Matvienko et al. Features of Planar Localization of Acoustic Emission Sources via the Inglada’s Triangulation Algorithm
CA1232044A (en) Pulsed dilatometric method and device for the detection of dilaminations
Kim et al. Nondestructive testing of ceramic coatings on steel by photoacoustic, photothermal and high-frequency ultrasound techniques