JP4651784B2 - ガス遮断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス流路を流れるガスの瞬時流量を計測し、異常な流量が検出されたときにガス流路を遮断してガス使用上の安全を図ると共に、積算流量の表示に併せて瞬時流量の表示をも可能にしたガス遮断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術になるガス遮断装置の構成を図4に示す。瞬時流量計測手段1は超音波センサ等によりガス流路を流れるガスの瞬時流量を計測し、積算流量カウント手段2は瞬時流量を基に積算流量(ガス使用量)を演算しカウントする。積算流量カウント手段2によって求められた積算流量は積算流量表示手段3に表示される。積算流量表示手段3はLCD等により構成され、主表示部3aに積算流量のm3 桁を、補助表示部3bにL桁を表示する。また、異常判定手段4は瞬時流量計測手段1で計測された瞬時流量が異常な流量であるか否かを判定し、異常判定した場合には遮断信号を出力するので、遮断信号により遮断弁5が作動してガス流路を遮断する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構成になるガス遮断装置では、積算流量表示手段3に表示されるのは積算流量であり、例えば、ガスメータの設置後のガス配管から微小なガス漏れを検査するのにガス配管を流れるガスの瞬時流量が表示されることが望まれていた。しかし、ガス需要家には瞬時流量の表示は必要なく、また、瞬時流量のために表示部を増加させるのは実用的ではない。
【0004】
本発明が目的とするところは、積算流量表示手段に瞬時流量を切替表示できるようにしたガス遮断装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本願の第1発明は、ガス流路に流れるガスの瞬時流量を検出する瞬時流量計測手段と、この瞬時流量計測手段によって検出された瞬時流量を基に積算流量をカウントする積算流量カウント手段と、この積算流量カウント手段によって求められた積算流量を主表示部及び補助表示部で表示する積算流量表示手段と、前記瞬時流量計測手段で計測した流量が異常流量であるか否かを判定して異常判定したときに遮断信号を出力すると同時に異常流量値及び補助表示切替信号を出力する異常判定手段と、この異常判定手段から出力される遮断信号によりガス流路を遮断する遮断弁と、前記異常判定手段から出力された異常流量値を記憶して出力する異常流量記憶手段と、異常判定手段から出力された補助表示切替信号を受信して積算流量表示手段の補助表示部に前記異常流量記憶手段から出力された異常流量値を表示させる補助表示切替手段とを備えてなることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、ガスの異常使用を判定してガス供給を停止したとき、異常判定時の瞬時流量値が記憶され、この記憶された異常流量値を積算流量表示手段の補助表示部に表示させることができるので、ガス事業者はガス供給停止時の異常流量値を基にして異常発生の原因解析を行うことができる。
【0010】
また本願の第2発明は、上記構成において、操作入力あるいは通信手段により補助表示切替要求を入力する補助表示切替入力手段を備え、この補助表示切替入力手段からの補助表示切替信号が出力されたとき、補助表示切替手段により積算流量表示手段の補助表示部に瞬時流量計測手段で計測した瞬時流量を表示させるように構成している。よって異常判定時の瞬時流量の表示と任意に表示要求する瞬時流量とを切り替え表示することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下に示す実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
まず、第1の実施形態に係るガス遮断装置について、図1を参照して説明する。尚、従来構成と共通する要素には同一の符号を付している。
【0013】
図1において、ガス流路(ガス配管)に設置された超音波センサ等の測定手段を用いて瞬時流量計測手段1によりガス流路を流れるガスの瞬時流量が計測される。ここで計測された瞬時流量は積算流量カウント手段2により積算流量が演算されカウントされる。また、瞬時流量計測手段1で計測された瞬時流量は異常判定手段4に入力され、瞬時流量が異常なものであるか否かが判定され、異常判定がなされたときには遮断信号が出力されて遮断弁5によりガス流路が遮断され、ガス供給を停止してガス使用の安全を図っている。
【0014】
前記積算流量カウント手段2でカウントされた積算流量は、補助表示切替手段7を通して積算流量表示手段3に表示される。積算流量表示手段3はLCD等により構成され、積算流量のm3 桁(4桁)を主表示部3aに、L桁(3桁)を補助表示部3bに表示する。
【0015】
例えば、ガスメータ設置後のガス配管からの微小なガス漏れを検査したい場合、遮断弁5を開放させる弁開スイッチ、遮断弁5のテスト遮断を行うためのテストスイッチ、ガスボンベの交換を行うボンベスイッチ、外部設定器、電話回線を通じた通信回線等で実現される補助表示切替入力手段6に切替要求を入力すると、補助表示切替入力手段6から出力される補助表示切替信号により補助表示切替手段7は積算流量の表示から瞬時流量計測手段1からの瞬時流量の表示に切り換え、補助表示部3bに瞬時流量を表示(例えば、瞬時流量の上位3桁)する。この瞬時流量の表示は一定時間、または次に補助表示切替入力手段6に操作入力がなされるまで表示させることができる。この間、ガス使用量の課金対象である主表示部3aの表示はそのまま継続される。
【0016】
この構成により積算流量表示手段3の一部(補助表示部3b)に瞬時流量を切り替え表示することができるようになり、ガス事業者がガスメータの設置後にガス配管からの微小なガス漏れの確認を行ったり、ガス器具使用時のガス使用量を即座に計測できるなどメンテナンスに利用するのに効果的である。
【0017】
次に、第2の実施形態に係るガス遮断装置について、図2を参照して説明する。尚、先の構成と共通する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0018】
図2において、補助表示許可手段8は、遮断弁5を開放させる弁開スイッチ、遮断弁5のテスト遮断を行うためのテストスイッチ、ガスボンベの交換を行うボンベスイッチ、外部設定器、電話回線を通じた通信回線等で実現され、ガス事業者が所定の信号またはパスワードの入力により補助表示部3bへの瞬時流量の表示の許可または禁止を設定することができるように構成したものである。
【0019】
この補助表示許可手段8により補助表示が許可されたとき、補助表示切替入力手段6への操作入力により補助表示切替信号が補助表示切替手段7に出力され、補助表示部3bにはガスの瞬時流量が表示される。逆に補助表示が許可されていなければ、補助表示切替入力手段6からの補助表示切替信号は補助表示切替手段7に出力されず、補助表示部3bは積算流量のL桁表示を継続する。
【0020】
このように補助表示部3bにガスの瞬時流量を切替表示させることを許可した場合にのみ切替表示可能とすることで、ガス需要家の悪戯防止ができ、ガス事業者のみがガスの瞬時流量を切替表示させることができる。
【0021】
次いで、第3の実施形態に係るガス遮断装置について、図3を参照して説明する。尚、先の構成と共通する要素には同一の符号付し、その説明は省略する。
【0022】
図3において、異常判定手段4aは瞬時流量計測手段1で計測された瞬時流量が異常な流量であるか否かを判定し、異常判定したときには遮断弁5を作動させてガス流路を遮断し、ガス供給を停止してガス使用の安全を図ると同時に、異常流量記憶手段9に判定した異常流量を出力し、補助表示切替手段7aに補助表示切替信号を出力する。補助表示切替信号を受信した補助表示切替手段7aは異常流量記憶手段9に記憶された異常流量を積算流量表示手段3の補助表示部3bに表示(例えば、異常流量の上位3桁)する。この間ガス使用量の課金対象である主表示部3aの表示は継続される。この後、遮断弁5を開放してガスの供給を再開すれば、補助表示部3bには積算流量のL桁が再表示される。
【0023】
このようにガス使用の異常を判定してガス供給を停止した場合、異常判定時のガス瞬時流量を記憶して、積算流量表示手段3の一部(補助表示部3b)にその記憶した異常流量を切替表示することでガス事業者がガス供給停止時の瞬時流量を基にして原因解析することが可能となる。
【0024】
また、補助表示切替入力手段6を設け、ここから切替要求を入力することによって、補助表示切替手段7aにより補助表示部3bの表示を瞬時流量の表示に切り替えることができ、異常流量の表示だけでなく、任意に瞬時流量を表示することができ、ガス漏れ検査等に有効に利用することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上の説明の通り本発明によれば、異常流量の判定により遮断弁によりガス流路が遮断されたとき、異常流量を積算流量の表示手段の一部に表示させることもでき、異常流量が生じた原因の解析に有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るガス遮断装置の構成を示すブロック図。
【図2】第2の実施形態に係るガス遮断装置の構成を示すブロック図。
【図3】第3の実施形態に係るガス遮断装置の構成を示すブロック図。
【図4】従来構成になるガス遮断装置の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 瞬時流量計測手段
2 積算流量カウント手段
3 積算流量表示手段
3a 主表示部
3b 補助表示部
4 異常判定手段
5 遮断弁
6 補助表示切替入力手段
7 補助表示切替手段
8 補助表示許可手段
9 異常流量記憶手段
Claims (2)
- ガス流路に流れるガスの瞬時流量を検出する瞬時流量計測手段と、この瞬時流量計測手段によって検出された瞬時流量を基に積算流量をカウントする積算流量カウント手段と、この積算流量カウント手段によって求められた積算流量を主表示部及び補助表示部で表示する積算流量表示手段と、前記瞬時流量計測手段で計測した流量が異常流量であるか否かを判定して異常判定したときに遮断信号を出力すると同時に異常流量値及び補助表示切替信号を出力する異常判定手段と、この異常判定手段から出力される遮断信号によりガス流路を遮断する遮断弁と、前記異常判定手段から出力された異常流量値を記憶すると共に異常流量値を出力する異常流量記憶手段と、異常判定手段から出力された補助表示切替信号を受信して積算流量表示手段の補助表示部に前記異常流量記憶手段から出力された異常流量値を表示させる補助表示切替手段とを備えてなることを特徴とするガス遮断装置。
- 操作入力あるいは通信手段を通じた補助表示切替要求を入力する補助表示切替入力手段を備え、この補助表示切替入力手段からの補助表示切替信号が出力されたとき、補助表示切替手段により積算流量表示手段の補助表示部に瞬時流量計測手段で計測した瞬時流量を表示させる請求項1記載のガス遮断装置。
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- 2000-07-14 JP JP2000214656A patent/JP4651784B2/ja not_active Expired - Lifetime
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