JP4651363B2 - 無端移動部材駆動制御装置及び画像形成装置と無端移動部材の移動速度制御方法 - Google Patents

無端移動部材駆動制御装置及び画像形成装置と無端移動部材の移動速度制御方法 Download PDF

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この発明は、ベルト状又はドラム状の無端移動部材、特に複写機やプリンタ等の画像形成装置に用いられる各種の無端移動部材駆動制御装置、およびそれを備えた画像形成装置と、その無端移動部材の移動速度制御方法に関する。
近年、電子写真方式を使用した画像形成装置である例えば複写機やプリンタは、市場からの要求に伴い、フルカラーの画像を形成可能なものが多くなってきている。
このようなカラー画像の形成が可能なカラー画像形成装置には、1つの感光体のまわりに各色のトナーで現像を行う複数の現像装置を備え、それらの現像装置により感光体上の潜像にトナーを付着させてフルカラーの合成トナー画像を形成し、そのトナー画像を記録材であるシート上、あるいは転写べルト上に順次重ねて転写してカラー画像を得るいわゆる1ドラム型のものがある。
また、感光体と現像装置等からなる各色用の作像ユニットを一直線上に配置し、その各作像ユニットによって形成される各色のトナー画像を、シート搬送ベルト上に担持されて搬送されるシート上に順次重ねて転写して、そのシート(用紙)上に直接フルカラーの画像を形成する直接転写方式と、上記各色用の作像ユニットによって形成される各色のトナー画像を、中間転写ベルト上に順次重ねて転写してフルカラーの画像を形成し、そのカラー画像を2次転写装置によりシート(用紙)上に一括転写する間接転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置もある。
このようなカラー画像形成装置では、いずれの場合も複数色(例えばイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色)のトナー画像を作成して、それをシート上あるいは転写ベルト(中間転写ベルトともいう)上に順次重ね合わせて転写してカラー画像を形成するため、その各色のトナー画像の重ね合わせ位置がずれると、色ズレや色合いに変化が生じて画像品質が低下してしまう。したがって、その各色のトナー画像の転写位置のずれ(色ズレ)を防ぐことが重要な課題であった。
その色ズレが発生する主な原因は、感光体ドラム(あるいは感光体ベルト)、シート搬送ベルト、転写ベルト(中間転写ベルト)などの移動速度ムラであることが解っている。
そこで、例えば特許文献1に見られるように、1ドラム型のカラー画像形成装置において、転写ベルト等の回転体の移動量を正確に検出できるようにし、それを回転体の移動速度の制御に用いることによって、色ズレなどの画像品質の低下を防ぐことが提案されている。
この特許文献1には、感光体ドラムの外周面に1回転ごとにシアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの4色のトナー画像を順次作成し、それを無端状の転写ベルトの表面に順次重ね合わせて転写していくことによりフルカラーの画像を形成する1ドラム型のカラー複写機が記載されている。
そして、その転写ベルトの内面にその移動方向に微細な所定間隔で連続するマーク(目盛)からなるスケールを設け、そのスケールを光学型の検出器で読み取って転写ベルトの移動量を直接正確に検知し、その検出した移動量をフィードバック制御系によりフィードバックして、転写ベルトの移動速度を正確に制御する。さらに、感光体ドラムや他の回転体の表面にもスケールを設けて、同様な移動量の検出とその移動速度の制御を行なうことも可能にしている。
この方式によれば、転写ベルト等の回転体の表面の移動量を直接検出するので、実際の回転体の表面の移動量を精度よく検出できるはずである。しかし、実際にはスケールのマークの間隔(ピッチ)にランダムなバラツキが存在するため、検出される移動量にはそれが含まれており、必ずしも高精度とはいえない。
そこで、例えば特許文献2には、この点を改善したベルト搬送装置が提案されている。
特開平11−24507号公報 特許第3344614号公報
この特許文献2に記載されているベルト搬送装置は、用紙またはトナー像を担持する中間転写ベルト等の無端状ベルトからなる担持体に、その搬送方向に所定のピッチで複数のマークを繰り返し設け、そのマークを順次読み取る2個の光電型のセンサを担持体の搬送方向に互いに位置をずらして設け、担持体が駆動手段によって駆動されているときに、上記2個のセンサの出力に基づいて、その2個のセンサが同一のマークを検知する時間差を演算する。さらに、時間差の複数の演算結果について平均値を求め、制御手段がその平均値の算出結果と上記時間差の演算結果とに基づいて、上記駆動手段による担持体の駆動速度を制御する。
この場合、同一マークが2個のセンサを通過する時間差の平均値を、担持体を駆動する駆動ロールの整数回転分に亘って求め、それを担持体の平均速度としている。この平均速度は駆動源の回転速度に略等しく、駆動源の回転速度はコンマ数%の変動に抑えられているという認識に基づく。したがって、この平均値は非常に精度の高い基準となり、この基準に基づいて駆動源の回転速度を制御すれば、中間転写ベルト等の担持体の速度を安定した一定の速度に制御できることになる。
しかしながら、ベルト状やドラム状の無端移動部材に上記スケールやマークを高精度に形成するのは難しく、さらに環境の温度や湿度、ベルトの場合にはローラテンションによっても伸縮するため、マークの間隔(ピッチ)が変化する。また、2個のセンサの間隔も取付け誤差や温度による取付け部材の伸縮等の影響を受けるため、絶対位置で管理するのは困難である。
そのため、特許文献1に記載の方法では、前述のようにスケールのマークの間隔(ピッチ)のバラツキの影響を直接受けてしまうため、転写ベルト等の高精度な制御は難かしい。また、特許文献2に記載の方法でも、同一マークが2個のセンサを通過する時間差は、やはりマークピッチや2個のセンサの間隔の変動の影響を受けるばかりか、転写ベルト等の移動速度によっても変化する。したがって、その平均値をとっても、正確な基準値とはいえず、それに基づいて転写ベルト等の駆動速度を制御しても高精度に速度又は位置を制御することは困難であり、カラー画像形成装置における色ズレや濃度ムラなどをなくし、常に高品質の画像が得られるようにすることはできなかった。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、画像形成装置における転写ベルトや感光体ドラムなどを含む各種のベルト状又はドラム状の無端移動部材の駆動制御装置又は移動速度制御方法において、その無端移動部材の移動速度や複数個のセンサの取付け誤差の影響を受けず、無端移動部材に形成するマークのピッチの誤差や伸縮によるピッチ変動を確実補正して、無端移動部材の移動速度を高精度に制御できるようにすること、およびそれによって画像形成装置による高品質な画像形成(フルカラー画像に限らない)を常に保証できるようにすることを目的とする。
この発明による無端移動部材駆動制御装置は、画像形成装置に設けられたベルト状又はドラム状の無端移動部材と、その無端移動部材を回動させるための駆動手段とを備えた無端移動部材駆動制御装置であって、上記の目的を達成するため、
上記無端移動部材の表面又は裏面に、その移動方向にわたり所定間隔で連続するように複数のマークを設け、上記無端移動部材の移動方向に沿って所定の間隔を置いて、それぞれ上記マークを検出するマークセンサを複数個配設しており、その複数個のマークセンサによって上記マークを検出した信号の位相差を上記無端移動部材の移動に伴って順次算出する位相差算出手段を設けている。
また、上記複数個のマークセンサのいずれか1個よって上記マークを検出した信号をカウントするマークカウンタも設けている。
さらに、実際に画像形成を行う前の所定のタイミングで予め上記無端移動部材を一周回動させたときに、上記マークカウンタのカウント値に対応して、上記位相差算出手段によって順次算出される位相差によって上記無端移動部材一周分のマークのピッチ誤差のプロファイルを作成するプロファイル作成手段と、
そのプロファイル作成手段によって作成されたマークのピッチ誤差のプロファイルから、前記マークカウンタのカウント値に応じた上記無端移動部材一周分のマークピッチ補正データを作成して記憶する補正データ記憶手段と、
通常の画像形成動作時に上記無端移動部材が回動したとき、上記位相差算出手段によって順次算出される位相差と上記補正データ記憶手段から上記マークカウンタのカウント値に応じて順次読み出されるマークピッチ補正データとに基づいて、目標位置データを補正しながら上記駆動手段による無端移動部材の移動速度をフィードバック制御する制御手段とを設けたものである。
また、実際に画像形成を行う前の所定のタイミングで予め前記無端移動部材を一周回動させたときに、上記マークカウンタのカウント値に対応して、上記位相差算出手段によって順次算出される位相差によって上記無端移動部材一周分のマークのピッチ誤差のプロファイルを作成して記憶するプロファイル作成記憶手段と、
通常の画像形成動作時に上記無端移動部材が回動したとき上記マークカウンタのカウント値に応じて上記プロファイル作成記憶手段から上記ピッチ誤差のデータを順次読み出してマークピッチ補正データを作成し、そのマークピッチ補正データと上記位相差算出手段によって順次算出される位相差とに基づいて、目標位置データを補正しながら上記駆動手段による無端移動部材の移動速度をフィードバック制御する制御手段とを設けてもよい。
これらの無端移動部材駆動制御装置において、上記複数個のマークセンサが共通のガラス基板に保持されているとよい。
また、上記位相差算出手段によって算出される位相差によって、上記所定間隔で連続する複数のマークの不良又はつなぎ目を検出するマーク不良・つなぎ目検出手段を設けることができる。
さらに、上記マーク不良・つなぎ目検出手段によって、上記マークの不良又はつなぎ目が複数個のマークセンサの間の位置にあることが検出されたときには、上記制御手段が上記無端移動部材の移動速度のフィードバック制御を停止するのが望ましい。
この発明による画像形成装置は、上記無端移動部材駆動制御装置を備え、その無端移動部材が、転写ベルト、中間転写ベルト、感光体ベルト、用紙搬送ベルト、中間転写ドラム、感光体ドラムのうちの少なくとも一つである。
この発明による無端移動部材の移動速度制御方法は、画像形成装置に設けられたベルト状又はドラム状の無端移動部材と、その無端移動部材を回動させるための駆動手段とを備え、上記無端移動部材の表面又は裏面にその移動方向にわたり所定間隔で連続するように複数のマークを設け、上記無端移動部材の移動方向の互いに異なる位置にそれぞれ上記マークを検出するマークセンサを複数個配設している無端移動部材駆動制御装置において、上記無端移動部材の移動速度を制御する移動速度制御方法である。
そして、前述の目的を達成するため、実際に画像形成を行う前の所定のタイミングで予め上記無端移動部材を一周回動させ、その無端移動部材の移動に伴って上記複数個のマークセンサによってマークを検出する信号の位相差を順次算出し、上記複数個のマークセンサの1個が上記マークを検出する信号のカウント値に応じて上記各位相差によって上記無端移動部材一周分のマークのピッチ誤差のプロファイルを作成する。
そして、そのマークのピッチ誤差のプロファイルから、上記カウント値に応じた上記無端移動部材一周分のマークピッチ補正データを作成して記憶する。
その後の通常の画像形成動作時に上記無端移動部材が回動したとき、上記無端移動部材の移動に伴って上記複数個のマークセンサによってマークを検出する信号の位相差を順次算出し、その位相差と、その無端移動部材の一周上の対応する位置に対して記憶したマークピッチ補正データを上記カウント値に応じて順次読み出し、上記算出した位相差とに基づいて、目標位置データを補正しながら上記駆動手段による無端移動部材の移動速度をフィードバック制御する。
また、同様な移動速度制御方法であって、実際に画像形成を行う前の所定のタイミングで予め上記無端移動部材を一周回動させ、その無端移動部材の移動に伴って上記複数個のマークセンサによってマークを検出する信号の位相差を順次算出し、上記複数個のマークセンサの1個が前記マークを検出する信号のカウント値に応じて、上記各位相差によって上記無端移動部材一周分のマークのピッチ誤差のプロファイルを作成して記憶する。
その後の通常の画像形成動作時に上記無端移動部材が回動したとき、上記無端移動部材の移動に伴って上記複数個のマークセンサによって上記マークを検出する信号の位相差を順次算出するとともに、無端移動部材の一周のプロファイルの対応する位置に記憶した上記ピッチ誤差を上記カウント値に応じて順次読出してマークピッチ補正データを作成し、そのマークピッチ補正データと上記位相差に基づいて、目標位置データを補正しながら上記駆動手段による上記無端移動部材の移動速度をフィードバック制御してもよい。
この発明による無端移動部材駆動制御装置および無端移動部材の移動速度制御方法によれば、画像形成装置に設けられたベルト状又はドラム上の無端移動部材に設けたスケール状のマークのピッチに若干のばらつきがあったり、無端移動部材の伸縮によってそのピッチが変化しも、その誤差を無端移動部材の移動速度には影響されない複数のマークセンサによるマーク検出信号の位相差によって精度よく検出して、実際に画像形成を行う前の所定のタイミングで予め無端移動部材一周分のマークのピッチ誤差のプロファイルとして記憶するか、そのプロファイルから一周分のマークピッチ補正データを作成して記憶しておくことができる。
そして、通常の画像形成動作時に、その記憶したマークピッチ補正データ、あるいは記憶したプロファイルからのピッチ誤差によってマークピッチ補正データを作成し、順次算出される位相差とその補正データとによって目標位置を補正しながら、無端移動部材の移動速度を高精度に制御することができる。
したがって、マーク検出信号の位相差により絶対速度検出が可能になり、無端移動部材上に設けられた多数のマーク(スケールを形成する)のピッチにムラがあったり、温湿度の変化による無端移動部材の伸縮などがあっても、無端移動部材の線速を精度良く計測して、常に高精度の速度制御を少ない制御負荷で容易に行うことができる。
この発明による画像形成装置によれば、転写ベルトや中間転写ベルト又はドラム、あるいは感光体ドラム又はベルト、用紙搬送ベルトなどの画像形成にかかわる無端移動部材の移動速度を精度良く制御できるので、色ずれや歪みのない高品質な画像形成を常に保証することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、それぞれこの発明による無端移動部材駆動制御装置および無端移動部材の速度制御方法の第1、第2実施例の構成を示すブロック図である。図3は、この発明に関連する参考例の構成を示すブロック図である。そして図4は、この発明による無端移動部材駆動制御装置を備え、無端移動部材の速度制御方法を実施したカラーの画像形成装置の一例の内部構造を模式的に示している。
まず、図4によってこの画像形成装置について説明する。
このカラー画像形成装置は、給紙テーブル2上に装置本体1を載置している。その装置本体1の上にはスキャナ3を取り付けると共に、その上に自動原稿給送装置(ADF)4を取り付けている。
装置本体1内には、その略中央にベルト状の無端移動部材である中間転写ベルト10を有する転写装置20を設けており、中間転写ベルト10は駆動ローラ9と2つの従動ローラ15,16の間に張架されて図2で時計回り方向に回動するようになっている。
また、この中間転写ベルト10は、従動ローラ15の左方に設けられているクリーニング装置17により、その表面に画像転写後に残留する残留トナーが除去されるようになっている。その中間転写ベルト10の駆動ローラ9と従動ローラ15の間に架け渡された直線部分の上方には、その中間転写ベルト10の移動方向に沿って、イエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),ブラック(K)の4つのドラム状の感光体40Y,40C,40M,40K(以下、特定しない場合には単に感光体40と呼ぶ)が所定の間隔を置いて配設されている。そして、中間転写ベルト10の内側に各感光体40に対向して中間転写ベルト10を挟むように、4個の1次転写ローラ62が設けられている。
4個の各感光体40は、それぞれ図2で反時計回り方向に回転可能であり、その各感光体40の回りには、それぞれ帯電装置60、現像装置61、上述した1次転写ローラ62、感光体クリーニング装置63、除電装置64を設けており、それぞれ作像ユニット18を構成している。そして、その4個の作像ユニット18の上方に、共用の露光装置21を設けている。
そして、その各感光体上に形成された各画像(トナー画像)が、中間転写ベルト10上に直接重ね合わせて順次転写されていくようになっている。
一方、中間転写ベルト10の下側には、その中間転写ベルト10上の画像を記録紙であるシートPに転写する転写部となる2次転写装置22を設けている。その2次転写装置22は、2つのローラ23,23間に無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡したものであり、その2次転写ベルト24が中間転写ベルト10を介して従動ローラ16に押し当たるようになっている。
この2次転写装置22は、2次転写ベルト24と中間転写ベルト10との間に送り込まれるシートPに、中間転写ベルト10上のトナー画像を一括転写する。
そして、2次転写装置22のシート搬送方向下流側には、シートP上のトナー画像を定着する定着装置25があり、そこでは無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27が押し当てられている。
なお、2次転写装置22は、画像転写後のシートを定着装置25へ搬送する機能も果たす。また、この2次転写装置22は、転写ローラや非接触のチャージャを使用した転写装置であってもよい。その2次転写装置22の下側には、シートの両面に画像を形成する際にシートを反転させるシート反転装置28を設けている。
このように、この装置本体1は、間接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置を構成している。
このカラー画像形成装置によってカラーコピーをとるときは、自動原稿給送装置4の原稿台30上に原稿をセットする。また、手動で原稿をセットする場合には、自動原稿給送装置4を開いてスキャナ3のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、自動原稿給送装置4を閉じてそれを押える。
そして、図示していないスタートキーを押すと、自動原稿給送装置4に原稿をセットしたときは、その原稿がコンタクトガラス32上に給送される。また、手動で原稿をコンタクトガラス32上にセットしたときは、直ちにスキャナ3が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行を開始する。そして、第1走行体33の光源から光が原稿に向けて照射され、その原稿面からの反射光が第2走行体34に向かうと共に、その光が第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入射して、原稿の内容が読み取られる。
また、上述したスタートキーの押下により、中間転写ベルト10が回動を開始する。さらに、それと同時に各感光体40Y,40C,40M,40Kが回転を開始して、その各感光体上にイエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),ブラック(K)の各単色トナー画像を形成する動作を開始する。そして、その各感光体上に形成された各色のトナー画像は、図2で時計回り方向に回動する中間転写ベルト10上に重ね合わせて順次転写されていき、そこにフルカラーの合成カラー画像が形成される。
一方、上述したスタートキーの押下により、給紙テーブル2内の選択された給紙段の給紙ローラ42が回転し、ペーパーバンク43の中の選択された1つの給紙カセット44からシートPが繰り出され、それが分離ローラ45により1枚に分離されて給紙路46に搬送される。そのシートPは、搬送ローラ47により装置本体1内の給紙路48に搬送され、レジストローラ49に突き当たって一旦停止する。
また、手差し給紙の場合には、手差しトレイ51上にセットされたシートPが給紙ローラ50の回転により繰り出され、それが分離ローラ52により1枚に分離されて手差し給紙路53に搬送され、レジストローラ49に突き当たって一旦停止状態になる。
そのレジストローラ49は、中間転写ベルト10上の合成カラー画像に合わせた正確なタイミングで回転を開始し、一旦停止状態にあったシートPを中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に送り込む。そして、そのシートP上に2次転写装置22でカラー画像が転写される。
そのカラー画像が転写されたシートPは、搬送装置としての機能も有する2次転写装置22により定着装置25へ搬送され、そこで熱と加圧力が加えられることにより転写されたカラー画像が定着される。その後、そのシートPは、切換爪55により排出側に案内され、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出されて、そこにスタックされる。
また、両面コピーモードが選択されているときには、片面に画像を形成したシートPを切換爪55によりシート反転装置28側に搬送し、そこで反転させてて再び転写位置へ導き、今度は裏面に画像を形成した後に、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出する。
この画像形成装置におけるこの発明による無端移動部材駆動制御装置に相当する部分を図5によって説明する。
無端移動部材である中間転写ベルトは、駆動ローラ9と従動ローラ15との間に張架され、従動ローラ16によってテンションを与えられている。そして、モータ7によって減速機8を介して駆動ローラ9が回転されることによって、矢示F方向に回動する。
この中間転写ベルト10は、例えば弗素系樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリイミド樹脂等で形成されたベルトであり、そのベルトの全層やその一部を弾性部材で形成した弾性ベルトが使用されることが多い。
そして、この中間転写ベルト10の外周面の一方の側縁部に沿って、その移動方向にわたり所定間隔(ピッチ)で連続するように複数のマーク5を設けている。この例では、多数のマーク5を極めて小さいビッチ(等間隔)でスケール250を形成するように、中間転写ベルト10の全周に亘って設けている。図ではマーク5を黒い目盛状に示しているが、実際には中間転写ベルト10の表面より反射率の高いインキ等によって印刷されるか、地の反射率と異なる反射率のマーク5を印刷したテープが中間転写ベルト10の全周に亘って貼り着けられている。
そして、この中間転写ベルト10のマーク5を設けている側縁部の上方には、僅かな間隔を置いて、その移動方向の互いに異なる位置に複数(この例では2個)のマークセンサ6A,6Bを配設している。
このマーク5と2個のマークセンサ6A,6Bの配置関係の例を図6に拡大して示す。
スケール250を形成するマーク5の間隔(ピッチ)の設計値をP0とすると、マークセンサ6A,6Bの検出点の間隔Dを、そのマーク5のピッチP0の整数倍、すなわちD=N・P0(Nは1.2,3,…)とするのが望ましい。そして、この実施例では中間転写ベルト10の移動方向(矢示Fで示す方向)の下流側にマークセンサ6Aを、上流側にマークセンサ6Bを配設している。
そして、モータ駆動回路81によってモータ7を駆動し、そのモータ7が減速機8を介して駆動ローラ9を回転されることによって、中間転写ベルト10のを矢示F方向に回動させる。その中間転写ベルト10の移動によって、2個のマークセンサ6A,6Bがそれぞれスケール250のマーク5を検出する信号を制御装置71に入力させ、制御装置71がその入力信号の位相差に基づいてモータ駆動回路81をフィードバック制御して、中間転写ベルト10の移動速度を高精度に制御する。その制御装置71の詳細については後述する。
図7は、中間転写ベルトの外周面に設けた多数のマーク5からなるスケール250とマークセンサ6(6Aと6Bは同じものなので、ここでは6とする)の一例を示す構成図であり、(a)はスケール250の一部を上方から見た平面図、(b)はマークセンサ6の光学系の構成と光路を示す側面透視図で、図示の都合上下を反転して示している。(c)はマークセンサ6の検出面の平面図である。
スケール250は、反射型スケールであり、中間転写ベルト10の外周面(内周面でもよい)にその回動方向に沿ってマーク(反射部)5と遮光部58とを交互に形成したものである。
マークセンサ6は、LED等の発光素子111、コリメートレンズ112、図7の(c)に明示されるようなスリットマスク113とガラス又は透明樹脂フィルムなどの透明カバーを設けた受光窓114、およびフォトトランジスタ等の受光素子115等を、筐体110に固定して設けている。
このマークセンサ6において、光源である発光素子111で発光した光がコリメートレンズ112を通過して平行光束になり、スケール250と平行に配置される複数のスリット113aを形成したスリットマスク113を通って複数の光ビームLBに分割され、中間転写ベルト上のスケール250に照射される。そして、その一部がマーク5によって反射されて、その反射光が受光窓114を通して受光素子115によって受光され、受光素子115がその反射光の明暗の変化を電気信号に変換する。
よって、マークセンサの筐体110の受光素子115は、スケール250のマーク5を反射光の受光によって検出して、中間転写ベルトの回動による反射部251の有無により連続的に変調されたアナログ交番信号を出力する。その信号を波形整形すると、図8に示すような矩形波のパルス信号となる。
図8は、2個のマークセンサ6A,6Bの出力信号を整形した波形とその位相差との関係を示す図(タイミングチャート)である。
この図において、(a)はマークセンサ6Aによる検出信号の波形を示し、Ca(1),Ca(2),Ca(n) はその各周期であり、(b)はマークセンサ6Bによる検出信号の波形を示し、Cb(1),Cb(2),Cb(n) はその各周期を示している。(c)はマークセンサ6Aと6Bによる検出信号の位相差の波形を示しており、Cab(1),Cab(2),Cab(n) はその位相差である。
ここで、図7の(c)に示したマークセンサ6の検出面おけるスリットマスク113と受光窓114からなる領域をマーク検出領域SAとする。ここで、2個のマークセンサ6Aと6Bのマーク検出領域SAと、それによって検出されるマーク5との位置関係について、図9によって説明する。
図6に示したように、マーク5のピッチP0が設計値(初期値)のままで、2個のマークセンサ6Aと6B間隔Dが正確にN・P0になっていれば、図9の右側に示すマークセンサ6Aのマーク検出領域SAの中心線CLaが検出中のマーク5の幅の中心と一致したとき、左側に示すマークセンサ6Bのマーク検出領域SAに対応するマーク5も破線で示す位置にあり、その幅の中心がマーク検出領域SAの中心線CLbと一致する。
したがって、マークセンサ6Aと6Bの出力信号を整形した波形の立上りと立下りのタイミングがいずれも一致し、その位相差Cab=0になる。
しかし、実際には機内の温湿度や中間転写ベルト10にかかるテンションなどによって中間転写ベルト10が伸縮し、それによってスケール250のマーク5の位置もずれる。
そのため、図9の右側に示すマークセンサ6Aのマーク検出領域SAの中心線CLaが検出中のマーク5の幅の中心と一致したとき、左側に示すマークセンサ6Bのマーク検出領域SAに対応するマーク5の位置が実線で示すようにずれ、その幅の中心がマーク検出領域SAの中心線CLbからずれる(マーク5のピッチが伸びると、矢示Fで示す中間転写ベルト10の移動方向に対して遅れた位置になる)。それによって、図8に示すようにマークセンサ6Aと6Bの出力信号を整形した波形の立上りと立下りのタイミングがそれぞれずれ、位相差Cabが生じる。
この時のマーク5のピッチの伸び量ΔLは、それによる遅れ時間をδt、中間転写ベルト10の線速度をVとすると、δt=ΔL/Vであり、マークセンサ6A,6Bによる検出信号の周期を Ca=Cb=T とすると、位相差Cabは次式によって算出される。
Cab=δt/T=ΔL/V・T ・・・(1)
したがって、位相差Cabはピッチの伸び量(変化量)ΔLに比例して変化する。
伸びの変化率Rは、マークセンサ6Aと6Bの間隔をLとして、次式で求められる。
R=ΔL/L=δt・V/L ・・・(2)
マーク5のピッチ(スケールピッチ)Pを使って、P/Tで求められる実際のベルト線速Vrealは、スケールの伸びを考慮すると、次式で計算される。
Vreal=P(1+R)/T ・・・(3)
累積移動距離Lrealは、マークセンサ6A又は6Bによる検出信号のカウント値「N」にスケールピッチ「P」を乗じて算出するので、
Lreal=N・P+Σ{ ΔL(k) }=N・P+Σ{P・R(k) }
=N・P{1+Σ(P(k) } ・・・(4)
となり、伸び量の積分値を足した分が実際の累積移動距離として計算できる。
スケールピッチ誤差を考えない制御では、1個のマークセンサ6の検出信号のパルス間隔Ca(n)又はCb(n)と標準パルス間隔C0との差をフィードバック制御している。フィードバックされる目標速度Vrefと実速度Vrealの差ΔVは次式で算出される。
ΔV=Vref−Vreal
=fc・P0/C0−fc・Pa(n)/Ca(n)・・・(5)
fc:カウンタクロック P0:標準スケールピッチ
C0:マークセンサの検出信号の1周期の標準クロックカウント数、
Pa(n):誤差を加えたスケールピッチ
Ca(n):マークセンサの検出信号の1周期の実クロックカウント数
次に、上述した説明を基礎にして、この発明による無端移動部材駆動制御装置および無端移動部材の速度制御方法の第1〜第3実施例について、図1〜図3及び図5等によって説明する。
〔第1実施例〕
図1はその第1実施例の構成を示すブロック図であり、請求項1及びに係る発明の実施例に相当する。この図1において、これまでに説明してきた図5等と対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。
この図1において、位相カウンタ11A,11B、マークカウンタ12、位相差算出手段13、プロファイル作成手段14、補正データ記憶手段37、及び制御手段(制御回路)70によって、図5に示した制御装置71を構成している。また、モータ7とモータ駆動回路81とによって、無端移動部材である中間転写ベルト10を回動させるための駆動手段80を構成している。
中間転写ベルト10の外周面には、図5及び図6に示したように矢示Fで示す移動方向に亘り、所定の初期ピッチP0で連続するように多数のマーク5が設けられてスケール250を形成している。2個のマークセンサ6A,6Bは、その中間転写ベルト10上のスケール250に対して、図6に示したようにマーク5の初期ピッチP0の整数倍の間隔Dを置いて、その間隔が変動しないように画像形成装置の固定部に固設されている。
そして、モータ7によって駆動ローラ9が回転されて、中間転写ベルト10が矢示Fで示す方向に回動すると、2個のマークセンサ6A,6Bがスケール250のマーク5の検出によって、図8の(a),(b)に示した各検出信号をSa,Sbとして出力して、検出信号Saを位相カウンタ11Aのゲート入力とし、検出信号Sbを位相カウンタ11Bのゲート入力とするとともに、マークカウンタ12にカウントパルスとして入力させる。なお、マークカウンタ12には、検出信号Saをカウントパルスとして入力してもよい。
2個の位相カウンタ11A,11Bのソース入力として、この制御装置71の全体を統括制御する図示していないマイクロコンピュータの動作の基準となるクロックパルスCK(極めて短い一定の周期で発生する)を入力する。
そして、位相カウンタ11Aは、検出信号Saの立ち上りエッジでカウント値をリセットして0に戻し、再びクロックパルスCKのカウントを開始して、そのカウント値を位相差算出手段13に出力する。位相カウンタ11Bも、検出信号Sbの立ち上りエッジでカウント値をリセットして0に戻し、再びクロックパルスCKのカウントを開始して、そのカウント値を位相差算出手段13に出力する。
位相差算出手段13は、位相カウンタ11A,11Bのうち早くリセットされた方の位相差カウンタのカウント値をウオッチングして、その後他方の位相カウンタがリセットされた時のカウント値を記憶する。そのカウント値が前述の式(1)における遅れ時間δtに相当する。
その後、早くリセットされた方の位相カウンタのカウント値が再びリセットされた時の直前のカウント値を記憶する。この時のカウント値が検出信号Sa又はSbの周期Tに相当する。したがって、図8によって説明した位相差Cabを、式(1)によって、
Cab=δt/T の演算によって簡単に検出信号SaとSbの位相差を算出することができる。この位相差Cabをマークセンサ6Bの検出信号Sbに対するマークセンサ6Aの検出信号Saの進み遅れとして算出する場合には、マーク5のピッチが伸びた場合には、位相差カウンタ11Aの方が早くリセットされて進み位相差となり、マーク5のピッチが縮んだ場合には、位相カウンタ11Bの方が早くリセットされて遅れ位相差になる。
実際に画像形成を行う前の所定のタイミング(工場出荷時、据え付け時、電源投入直後や画像形成動作の準備動作時など)で、中間転写ベルト10を回動させて、マークセンサ6A,6Bがマーク5を検出する毎に、位相差算出手段13によってこの位相差Cabを算出し、その進み/遅れを判別したときには、その情報をプロファイル作成手段14へ送る。
同時に、マークカウンタ12がマークセンサ6Bからの検出信号Sbの立ち上りエッジをカウントとそのカウント値をプロファイル作成手段14へ送る。このマークカウンタ12は、マークセンサ6Bがスケール250の後述する継ぎ目を検知したとき、あるいは図示していないホームポジションセンサによって、中間転写ベルト10上に設けられたホームポジションマークを検知したときに、その信号によってリセットされ、その後、中間転写ベルト10の一周分のマーク5のカウント値Nを、検出信号Sbの立ち上りエッジで順次カウントアップして出力する。
位相カウンタ11A,11Bはマークセンサ6A,6Bによる検出信号Sa,Sbの立ち下りエッジでリセットされるようにして、位相差算出手段13によって検出信号Sa,Sbの立ち下りエッジ間の位相差を算出するようにしてもよい。
位相カウンタ11A,11Bは位相差算出手段13に含めてもよい。また、位相比較器を用いて、検出信号Sa,Sbの位相差を直接算出(検出)するようにしてもよい。
プロファイル作成手段14は、このように予め無端移動部材である中間転写ベルト10を一周回動させたときに、位相差算出手段13によって順次算出される位相差によって、中間転写ベルト10一周分のマーク5のピッチ誤差のプロファイルを作成する。これが、この時点におけるこの中間転写ベルト10の一周分のスケールのマークピッチ誤差の固有特性を示すデータとなる。
例えば、中間転写ベルト10の回動によるホームポジションからの累積移動距離Lrealは、前述したようにマークセンサ6A又は6Bによる検出信号Sa又はSbのカウント値N(マーク5のカウント値)にスケールピッチ(マーク5の間隔)Pを乗じて算出するが、実際にはスケールピッチPが変化するため、その伸び量(変化量)をΔLとすると、前述した式(4)によって求められ、
Lreal=N・P+Σ{ ΔL(k) }
となる。すなわち、N・PにスケールピッチPの変化量ΔLの積分値を足した値が実際の累積移動距離として計算できる。そのスケールピッチの変化量ΔLは、前述したように位相差Cabと比例する。
そのため、スケールピッチPが一定で変化量ΔL=0の理想的な場合のカウント値Nに対するの累積移動距離Lrealは、図10に直線aで示すようにマークカウンタ12のカウント値Nに比例して増加して中間転写ベルト10一周分の距離に達すると、カウント値Nがリセットされる。しかし、実際にはスケールピッチPに多少のバラツキがあるため、その変化量ΔLは0ではなく、位相差算出手段13によって算出された位相差Cabに比例した値となる。それを順次積分してN・Pの値に加算していくと、カウント値Nに対する実際の累積移動距離Lrealは、図10に曲線bで示すように、直線aに対して位相差Cabとその進み/遅れに応じて増減する特性になる。
プロファイル作成手段14は、このようにマークカウンタ12のカウント値Nに対する実際の累積移動距離Lrealを前述の式によって算出して、図10に曲線bで示す特性をマーク5のピッチ誤差のプロファイルとしてメモリに一時的に記憶する。このピッチ誤差は、スケールを印刷する際にマーク5の間隔が徐々にずれることによる場合が多いので、図10の曲線bで示すように連続的に僅かずつ変化する場合が多く、カウント値Nのインクリメントによって累積移動距離が急激に変化するようなことはない。
あるいは、プロファイル作成手段14が、位相差算出手段13によって順次算出される位相差Cabをそのままカウント値Nに対応させて、図11に曲線で示すように中間転写ベルト10の一周分を順次メモリに一時的に記憶させて、マーク5のピッチ誤差のプロファイルとすることもできる。図11における一点鎖線で示す一定の位相差は、マークセンサ6Aと6Bの間隔分の位相差を示しているが、これは記憶せず、マーク5のピッチ誤差のみをプロファイルとして記憶してもよい。
そして、補正データ記憶手段37は、プロファイル作成手段14によって作成されたマーク5のピッチ誤差のプロファイルから、カウント値Nに応じた中間転写ベルト10の一周分のマークピッチ補正データを作成してメモリに記憶する。これは、実際に算出される位相差、あるいはそれに比例する累積移動距離の変動から、予め作成されたプロファイルによるピッチ誤差分を差し引くように補正するデータである。
その後の通常の画像形成動作時に、中間転写ベルト10が回動したとき、位相差算出手段13によって上述したように順次位相差Cabが算出されると、制御手段70がそれを入力するとともに、補正データ記憶手段37からマークカウンタ12のカウント値に応じて順次読み出されるマークピッチ補正データを入力して、それらによって目標位置データを補正しながらモータ駆動回路81に制御信号(例えばトルク指令)を出力し、駆動手段80による中間転写ベルト10の移動速度をフィードバック制御する。
ここで、位相差算出手段13によって新たに算出される位相差Cabには、マーク5のピッチ誤差分に加えて、環境の温湿度変化や中間転写ベルト10に係るテンションの変化等による伸縮分や、中間転写ベルト10の移動速度変化による変動分等が含まれており、その算出された位相差から予め記憶したこの中間転写ベルト10のスケールに固有のマークピッチの誤差分を差し引いて補正することになる。
したがって、スケールのマークピッチに誤差があっても、中間転写ベルト10の伸縮や移動速度の変動を正確に補償するように、駆動手段80に対して中間転写ベルト10の速度のフィードバック制御を実現することができる。
この制御装置における位相差算出手段13、プロファイル作成手段14、補正データ記憶手段37、及び制御手段70の各機能は、図示していないマイクロコンピュータによるソフト処理でも実現することができる。
〔第2実施例〕
次に、この発明による無端移動部材駆動制御装置および無端移動部材の速度制御方法の第2実施例を説明する。図2はその第2実施例の構成を示すブロック図であり、請求項2及びに係る発明の実施例に相当する。この図2において、図1と対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。
この第2実施例において、前述した第1実施例と異なるのは、制御装置72において、第1実施例の制御装置71におけるプロファイル作成手段14と補正データ記憶手段37に代えて、プロファイル作成記憶手段38を設けた点と、制御手段70が便宜上第1実施例と同じ符号を使用しているが、その機能が幾分異なる点だけである。
この第2実施例によれば、予め所定のタイミングで中間転写ベルト10を一周回動させたときに、位相差算出手段13によって順次算出される位相差Cabによって、プロファイル作成記憶手段38が、図10に曲線bで示した累積移動距離の変動、あるいは図11に曲線cで示した位相差のように、マークカウンタ12からのカウント値Nにしたがって、中間転写ベルト10一周分のマークピッチ誤差のプロファイルを作成して、この時点での固有の特性データとしてメモリに記憶する。
その後の通常の画像形成動作時には、マークカウンタ12からのカウント値Nによって、プロファイル作成記憶手段38から順次読み出されるマークピッチ誤差のデータを、制御手段70に入力してマークピッチ補正データを作成し、制御手段70はそのマークピッチ補正データと、位相差算出手段13によって順次算出される位相差Cabとに基づいて、目標位置データを補正しながらモータ駆動回路81に制御信号(例えばトルク指令)を出力し、駆動手段80による中間転写ベルト10の移動速度をフィードバック制御する。
この第2実施例によっても、前述した第1実施例と同等の効果を得ることができ。スケールのマークピッチに誤差があっても、中間転写ベルト10の伸縮や移動速度の変動を正確に補償するように、駆動手段80に対して中間転写ベルト10の速度のフィードバック制御を実現することができる。
この実施例におけるプロファイル作成記憶手段38の機能も、図示していないマイクロコンピュータによるソフト処理でも実現することができる。
この発明に関連する参考例
次に、この発明に関連する無端移動部材駆動制御装置および無端移動部材の速度制御方法の参考例を説明する。図3はその構成を示すブロック図である。この図3において、図1と対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。
この参考例において、前述した第1実施例と異なるのは、制御装置73において、第1実施例の制御装置71におけるプロファイル作成手段14と補正データ記憶手段37に代えて、初期位相差設定手段66、誤差抽出手段67、および補正データ作成手段68を設けた点と、制御手段70が便宜上第1実施例と同じ符号を使用しているが、その機能が若干異なる点だけである。
この参考例によれば、通常の画像形成動作時に、中間転写ベルト10の回動に伴って位相差算出手段13によって順次算出される位相差Cabが誤差抽出手段67に入力する。すると、誤差抽出手段67がその位相差Cabと初期位相差設定手段66に予め設定された初期位相差との誤差を抽出する。
そして、補正データ作成手段68が、その誤差抽出手段67によって抽出される誤差に応じて位置補正データを作成し、制御手段70がその位置補正データによって、目標位置データを補正しながらモータ駆動回路81に制御信号(例えばトルク指令)を出力し、駆動手段80による中間転写ベルト10の移動速度をフィードバック制御する。
前記前記駆動手段による前記無端移動部材の移動速度をフィードバック制御する。
初期位相差設定手段66は、予め設計値等の基準位相差(初期はゼロでもよい)を設定するが、好ましくは次のようにその設定値を更新するとよい。すなわち、制御手段70によって駆動手段による中間転写ベルト10の移動速度をフィードバック制御して、中間転写ベルト10を予め設定した距離だけ移動させたときに、位相差算出手段13によって順次算出される位相差Cabの平均値を算出し、その平均値を以後の初期位相差として設定する。
その場合の上記予め設定した距離は、中間転写ベルト10の一周分の距離以上であることが望ましい。このときの中間転写ベルト10の回転回数を多くすれば、多数の位相差の平均値を設定するひとができるので精度が上がるが、初期位相差の設定に要する時間がかかることになるので、1〜数回転で十分である。
ここで、さらに別の初期位相差設定手段の例を図12〜図15によって説明する。
これは、図4によって説明したようなタンデム型のカラー画像形成装置において実施するのに適したものである。
図12は、図4に示した画像形成装置における4色の作像部の感光体と、中間転写ベルトおよび新たに示すマークパターンセンサの配置例を簡略化して示している。
中間転写ベルト10上に、その移動方向の上流側から順次イエロー用、シアン用、マゼンタ用、およびブラック用の各感光体40Y,40C,40M,40Kが、実際には図4に示したように現像装置等各作像に必要な各装置を含む作像ユニット18(以下の説明では便宜上単に「感光体」として説明する)として、一定の間隔Psで配置されている。その各感光体を、中間転写ベルト10の移動方向(矢示方向)に所定定間隔を置いて設けた複数のマークパターン形成手段として使用する。
そして、この中間転写ベルト10の移動方向で、複数のマークパターン形成手段(感光体40Y,40C,40M,40K)の全てに対して下流側の同じ位置に、図14に示すように移動方向(矢示方向)に直交する方向に位置をずらして、複数のマークパターン形成手段(40Y,40C,40M,40K)と同数のマークパターンセンサ75Y,75C,75M,75Kを配設している。
この各マークパターンセンサ75Y,75C,75M,75Kは、図7によって説明した検出精度の高いマークセンサ6と同じ構成のものを使用している。しかし、それ以外の反射型フォトセンサを用いてもよい。
そこで、初期位相差を設定する際には、中間転写べルト10を所定の線速度V0で図12の矢示方向へ移動させて、その表面(裏面でもよい)に、マークパターン形成手段である各感光体40Y,40C,40M,40Kによって、中間転写べルト10の移動方向の最も上流側に位置する各感光体40Yから順次、図13に示すように中間転写べルト10が所定の線速度V0で間隔Psだけ移動する時間T0(T0=Ps/V0)ずつタイミングをずらし、且つその移動方向に直交する方向に図14に示すように位置をずらして、複数のマークパターンをY,C,M,Kを形成する。
その後、そのマークパターンY,C,M,Kが形成された中間転写べルト10を同じ方向に同じ線速度V0で移動させて、各マークパターンセンサ75Y,75C,75M,75Kによって、対応する各マークパターンY,C,M,Kをそれぞれ検出させる。
中間転写べルト10の線速度が正確に一定で、各感光体によるマークパターンの書き込みタイミングが正確にT0=Ps/V0だけずれていると、各マークパターンY,C,M,Kは、移動方向の同じ位置に並ぶはずであるが、中間転写ペルト10の線速度の変動や伸縮などによって、各マークパターンY,C,M,Kは図14に示すように移動方向に僅かにずれる。
そのため、各マークパターンセンサ75Y,75C,75M,75Kによって、対応する各マークパターンY,C,M,Kをそれぞれ検出した信号を波形整形した検出パルス信号SY,SC,SM,SKは、図15に示すように時間δtずつずれる。
このときの中間転写ベルト10の実際の移動速度Vは、
V=(Ps+δt・V)/T0
であるから、これを変形してVについて整理すると、次式で計算される。
V=Ps/(T0+δt)
δtが正の時はベルトの速度が速いので、V−V0だけ遅くなるように制御する。そして、このV−V0に相当する位相差:δt/(T0+δt)を初期位相差として、図3における初期位相差設定手段66で設定して、位相差Cabによる制御を行う。もし、図15に示した各マークパターンセンサ75Y,75C,75M,75Kによる検出パルスのずれδtが異なる場合には、位相差:δt/(T0+δt)も異なるので、その平均値を以後の初期位相差として設定すればよい。
〔その他の実施例〕
前述した各実施例の無端移動部材駆動制御装置において、複数個のマークセンサ6A,6Bを共通のガラス基板によって保持するようにすれば、その間隔を常に一定に保持することができ、位相差の検出精度が向上する。
また、マークセンサ6A,6Bの一方に、マーク5が欠落している部分やスケールのつなぎ目などのマーク不連続部分が対応する位置になると、図16に示すようにマーク検出信号の間隔が空いてしまい、位相差パルスが異常に大きくなり、位相比較出力が急増する。これを検出する手段を設けて、マーク5の不良又はつなぎ目を検出することができる。
図16に示す例では、マークセンサ6Aと6Bの検出信号の立ち下りエッジの時間差で位相差を算出するが、位相差パルスはPWM信号としてデューティが変化する信号としてみれば、アナログ入力でモニタすることができる。そして、2個のマークセンサ6A,6Bの検出信号の位相差をモニタすれば、マーク不連続部分が検出できる。
マーク5の不良や継ぎ目が2個のマークセンサ6Aと6Bの間の位置にあるときには、図17に示すように、マークセンサ6A又は6Bの検出信号が順次欠落し、位相差パルスが異常に大きくなるか出力されなくなる。そこで、この状態を検出してその間は、図1乃至図3における制御手段70が、位相差による中間転写ベルト10の移動速度のフィードバック制御を停止する(図17に「位相差制御停止区間」として示す)ようにする。それによって、異常な位相差による制御を防いで、その直前の制御状態を継続することによって、制御の安定性を保つことができる。
なお、マークセンサを3個以上設け、マーク5の不良や継ぎ目が2個のマークセンサの間の位置になっても、他のマークセンサとの間の位置にはならないようにすることができ、それによって、マーク不連続部分では、使用するマークセンサを切り換えて、正確な位相差を検出し続けて、中間転写ベルト10の移動速度のフィードバック制御を停止しないで済むようにすることもできる。
ここで、この発明の実施例ではないが応用例として、図6に示したように2個のマークセンサ6A,6Bを配設した場合、この2こ個マークセンサ6A,6Bが同一のマーク5の通過を検出する時間差を計測することによって、中間転写ベルト10の速度を高精度に算出することができる。
その構成例としては、マークセンサ6Bが中間転写ベルト10の移動方向(矢示F方向)の上流側にある場合、マークセンサ6Bのマーク検出信号の図1等に示した位相カウンタ11Bによるカウント値を、多段レジスタをディレイメモリとして用いて、2個のマークセンサ6A,6B間のマーク数が通過する時間をカウントする。
マークセンサ6A,6B間にN個のマークが有る場合、N段のレジスタを用い、マークセンサ6Bからの検出信号のカウント値をN個分積算した時間Tによって、
V=(センサ間距離)/T
の演算によって速度Vを算出することができる。
その場合の2個のマークセンサの間隔の最適値について検討する。
(1)検出振幅と再現性
マークセンサの間隔を小さくすると、観測される位相差は小さくなるが、間隔を離すと位相差の平均化により計測出来る周波数が低下すると共に、位相回転による発振が生じる可能性カ゛生じる。ベルト周期の3次成分を補正しようとすると、マークセンサの間隔は50mm以下であることが望ましい。
(2)検出感度
スケール誤差分がベルト1回転で数十μmあっても、マークの1ピッチ内に生じる変動は、マークの個数(約7000)分の1になるため、高感度の検出が必要であり、マークセンサの間隔を広げると感度は高くなる。
検出感度xは次式で算出できる。
x=7.85/Nab(Nab:マークセンサの間隔の間のマーク数)
間隔が20mmの時は Nab=118 となり、
x=0.067μm
となるから、20mmの間隔が有れば感度は十分である。したがって、2個のマークセンサの間隔をDとすると、次の範囲にするのが適当である。
10mm<D<50mm
以上、この発明を図4に示したタンデム型のカラー画像形成装置の中間転写ベルト10の速度制御に適用した実施例について説明したが、2次転写ベルト24や、感光体40Y,40C,40M,40Kなどの、他のベルト状又はドラム状の無端移動部材の速度制御にも同様に適用できる。
また、他の電子写真方式のカラーあるいはモノクロの複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置における転写ベルト、中間転写ベルト、感光体ベルト、用紙搬送ベルト、中間転写ドラム、感光体ドラムなどの画像形成に係わるベルト状又はドラム状の無端移動部材の速度制御にも同様に適用できる。
さらに、インクジェット方式のカラープリンタや、その他各種の機器における高精度な速度制御が必要なベルト状又はドラム状の無端移動部材の速度制御にも適用できる。
この発明は、各種の機器における高精度な速度制御が必要なベルト状又はドラム状の無端移動部材の速度制御に利用できる。特に、各種の画像形成装置の画像形成に変わるベルト状又はドラム状の転写ベルトや感光体などの無端移動部材を高精度に速度又は位置制御するのに適している。そして、カラー画像形成装置に適用すれば、色ずれ等を防いで、常に高品質なフルカラー画像を形成することが可能になる。
この発明による無端移動部材駆動制御装置および無端移動部材の速度制御方法の第1実施例の構成を示すブロック図である。 同じくその第2実施例の構成を示すブロック図である。 この発明に関連する参考例の構成を示すブロック図である。 この発明を適用した画像形成装置の一例を示す機構部の全体構成図である。 図4に示した画像形成装置におけるこの発明による無端移動部材駆動制御装置に相当する部分の概略構成図である。
図5に示したマーク5と2個のマークセンサ6A,6Bの配置関係の例を拡大して示す説明図である。 同じく中間転写ベルトの外周面に設けた多数のマークからなるスケールとマークセンサの構成例を示す図である。 2個のマークセンサ6A,6Bの出力信号を整形した波形とその位相差との関係を示す図である。 2個のマークセンサ6A,6Bのマーク検出領域とそれによって検出されるマークとの位置関係を説明するための図である。 累積移動距離によるマークピッチ誤差のプロファイルの一例を示す線図である。
位相差によるマークピッチ誤差のプロファイルの一例を示す線図である。 図4に示した画像形成装置における各感光体と中間転写ベルトおよびマークパターンセンサの配置例を簡略化して示す図である。 図12に示す各感光体を有する作像ユニットによるマークパターンの書き込みタイミングを示すタイミングチャートである。 同じく中間転写ベルト上の各色のマークパターンとそれを検出するマークパターンセンサの配置例を示す平面図である。
4個のマークパターンセンサでそれぞれ対応するマークパターンを検出した信号のずれを示すタイミングチャートである。 位相差パルスからマーク不連続部分を検出する手段を説明するためのタイミングチャートである。 マーク不良部分で制御を停止する場合を説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
1:装置本体 2:給紙テーブル 3:スキャナ 4:自動原稿給送装置(ADF)
5:マーク(スケールを構成する) 6,6A,6B:マークセンサ 7:モータ 8:減速機 9:駆動ローラ 10:中間転写ベルト(無端移動部材)
11A,11B:位相カウンタ 12:マークカウンタ 13:位相差算出手段
14:プロファイル作成手段 15,16:従動ローラ 18:作像ユニット 20:転写装置 21:露光装置 22:2次転写装置 24:2次転写ベルト
37:補正データ記憶手段 38:プロファイル作成記憶手段
40Y,40M,40C,40K:感光体 58:遮光部 60:帯電装置
61:現像装置 62:1次転写ローラ 66:初期位相差設定手段
67:誤差抽出手段 68:補正データ作成手段 70:制御手段(制御回路)
71,72,73:制御装置
75Y,75C,75M,75K:マークパターンセンサ 80:駆動手段
81:モータ駆動回路
110:マークセンサの筐体 111:発光素子 112:コリメートレンズ
113スリットマスク 114:受光窓 115:受光素子 250:スケール

Claims (8)

  1. 画像形成装置に設けられたベルト状又はドラム状の無端移動部材と、該無端移動部材を回動させるための駆動手段とを備えた無端移動部材駆動制御装置であって、
    前記無端移動部材の表面又は裏面に、その移動方向にわたり所定間隔で連続するように複数のマークを設け、
    前記無端移動部材の移動方向に沿って所定の間隔を置いて、それぞれ前記マークを検出するマークセンサを複数個配設し、
    該複数個のマークセンサによって前記マークを検出した信号の位相差を前記無端移動部材の移動に伴って順次算出する位相差算出手段と、
    前記複数個のマークセンサのいずれか1個よって前記マークを検出した信号をカウントするマークカウンタと、
    実際に画像形成を行う前の所定のタイミングで予め前記無端移動部材を一周回動させたときに、前記マークカウンタのカウント値に対応して、前記位相差算出手段によって順次算出される位相差によって前記無端移動部材一周分の前記マークのピッチ誤差のプロファイルを作成するプロファイル作成手段と、
    該プロファイル作成手段によって作成された前記マークのピッチ誤差のプロファイルから、前記マークカウンタのカウント値に応じた前記無端移動部材一周分のマークピッチ補正データを作成して記憶する補正データ記憶手段と、
    通常の画像形成動作時に前記無端移動部材が回動したとき、前記位相差算出手段によって順次算出される位相差と前記補正データ記憶手段から前記マークカウンタのカウント値に応じて順次読み出されるマークピッチ補正データとに基づいて、目標位置データを補正しながら前記駆動手段による前記無端移動部材の移動速度をフィードバック制御する制御手段と
    を設けたことを特徴とする無端移動部材駆動制御装置。
  2. 画像形成装置に設けられたベルト状又はドラム状の無端移動部材と、該無端移動部材を回動させるための駆動手段とを備えた無端移動部材駆動制御装置であって、
    前記無端移動部材の表面又は裏面に、その移動方向にわたり所定間隔で連続するように複数のマークを設け、
    前記無端移動部材の移動方向に沿って所定の間隔を置いて、それぞれ前記マークを検出するマークセンサを複数個配設し、
    該複数個のマークセンサによって前記マークを検出した信号の位相差を前記無端移動部材の移動に伴って順次算出する位相差算出手段と、
    前記複数個のマークセンサのいずれか1個よって前記マークを検出した信号をカウントするマークカウンタと、
    実際に画像形成を行う前の所定のタイミングで予め前記無端移動部材を一周回動させたときに、前記マークカウンタのカウント値に対応して、前記位相差算出手段によって順次算出される位相差によって前記無端移動部材一周分の前記マークのピッチ誤差のプロファイルを作成して記憶するプロファイル作成記憶手段と、
    通常の画像形成動作時に前記無端移動部材が回動したとき前記マークカウンタのカウント値に応じて前記プロファイル作成記憶手段から上記ピッチ誤差のデータを順次読み出してマークピッチ補正データを作成し、そのマークピッチ補正データと前記位相差算出手段によって順次算出される位相差とに基づいて、目標位置データを補正しながら前記駆動手段による前記無端移動部材の移動速度をフィードバック制御する制御手段と
    を設けたことを特徴とする無端移動部材駆動制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の無端移動部材駆動制御装置において、
    前記複数個のマークセンサが共通のガラス基板に保持されていることを特徴とする無端移動部材駆動制御装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の無端移動部材駆動制御装置において、
    前記位相差算出手段によって算出される位相差によって、前記所定間隔で連続する複数のマークの不良又はつなぎ目を検出するマーク不良・つなぎ目検出手段を設けたことを特徴とする無端移動部材駆動制御装置。
  5. 請求項に記載の無端移動部材駆動制御装置において、
    前記マーク不良・つなぎ目検出手段によって、前記マークの不良又はつなぎ目が前記複数個のマークセンサの間の位置にあることが検出されたときには、前記制御手段が前記無端移動部材の移動速度のフィードバック制御を停止するようにしたことを特徴とする無端移動部材駆動制御装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の無端移動部材駆動制御装置を備え、前記無端移動部材が、転写ベルト、中間転写ベルト、感光体ベルト、用紙搬送ベルト、中間転写ドラム、感光体ドラムのうちの少なくとも一つであることを特徴とする画像形成装置。
  7. 画像形成装置に設けられたベルト状又はドラム状の無端移動部材と、該無端移動部材を回動させるための駆動手段とを備え、前記無端移動部材の表面又は裏面にその移動方向にわたり所定間隔で連続するように複数のマークを設け、前記無端移動部材の移動方向の互いに異なる位置にそれぞれ前記マークを検出するマークセンサを複数個配設している無端移動部材駆動制御装置において、前記無端移動部材の移動速度を制御する移動速度制御方法であって、
    実際に画像形成を行う前の所定のタイミングで予め前記無端移動部材を一周回動させ、該無端移動部材の移動に伴って前記複数個のマークセンサによって前記マークを検出する信号の位相差を順次算出し、前記複数個のマークセンサの1個が前記マークを検出する信号のカウント値に応じて、前記各位相差によって無端移動部材一周分の前記マークのピッチ誤差のプロファイルを作成し、
    その作成した前記マークのピッチ誤差のプロファイルから前記カウント値に応じた前記無端移動部材一周分のマークピッチ補正データを作成して記憶し、
    通常の画像形成動作時に前記無端移動部材が回動したとき、前記無端移動部材の移動に伴って前記複数個のマークセンサによって前記マークを検出する信号の位相差を順次算出し、該無端移動部材の一周上の対応する位置に対して記憶した前記マークピッチ補正データを前記カウント値に応じて順次読み出し、前記算出した位相差とに基づいて、目標位置データを補正しながら前記駆動手段による前記無端移動部材の移動速度をフィードバック制御することを特徴とする無端移動部材の移動速度制御方法。
  8. 画像形成装置に設けられたベルト状又はドラム状の無端移動部材と、該無端移動部材を回動させるための駆動手段とを備え、前記無端移動部材の表面又は裏面にその移動方向にわたり所定間隔で連続するように複数のマークを設け、前記無端移動部材の移動方向の互いに異なる位置にそれぞれ前記マークを検出するマークセンサを複数個配設している無端移動部材駆動制御装置において、前記無端移動部材の移動速度を制御する移動速度制御方法であって、
    実際に画像形成を行う前の所定のタイミングで予め前記無端移動部材を一周回動させ、該無端移動部材の移動に伴って前記複数個のマークセンサによって前記マークを検出する信号の位相差を順次算出し、前記複数個のマークセンサの1個が前記マークを検出する信号のカウント値に応じて、前記各位相差によって前記無端移動部材一周分の前記マークのピッチ誤差のプロファイルを作成して記憶し、
    通常の画像形成動作時に前記無端移動部材が回動したとき、前記無端移動部材の移動に伴って前記複数個のマークセンサによって前記マークを検出する信号の位相差を順次算出するとともに、該無端移動部材の一周のプロファイルの対応する位置に記憶した前記ピッチ誤差を前記カウント値に応じて順次読出してマークピッチ補正データを作成し、そのマークピッチ補正データと前記位相差に基づいて、目標位置データを補正しながら前記駆動手段による前記無端移動部材の移動速度をフィードバック制御することを特徴とする無端移動部材の移動速度制御方法。
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