JP4651007B2 - 油圧クラッチ装置 - Google Patents
油圧クラッチ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4651007B2 JP4651007B2 JP2005005581A JP2005005581A JP4651007B2 JP 4651007 B2 JP4651007 B2 JP 4651007B2 JP 2005005581 A JP2005005581 A JP 2005005581A JP 2005005581 A JP2005005581 A JP 2005005581A JP 4651007 B2 JP4651007 B2 JP 4651007B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spring
- hydraulic
- clutch
- wall portion
- pushing member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
Description
従って、前記変速装置は、伝動方向上流側に位置する駆動側(例えば、駆動軸)と、伝動方向下流側に位置する従動側(例えば、従動軸)との間で変速操作を行う際に、前記油圧クラッチ装置が駆動側に作動連結された状態のままで行わなければならず、その結果、該変速装置に大きな負荷が掛かることになる。
特に、前記変速装置として、同期噛合型多段変速装置を用いた場合には、斯かる大負荷に対抗し得るように該同期噛合型変速装置における摩擦係合部のクラッチ容量を大きくしなければならないと共に、該摩擦係合部の摩耗がひどくなるという問題があった。
前記油圧作動型クラッチ機構は、前記クラッチシリンダに相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された駆動側摩擦板及び前記油圧作動側従動側部材に相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された従動側摩擦板を含む油圧作動側摩擦板ユニットと、前記油圧作動側摩擦板ユニットを摩擦係合させる油圧作動側押動部材と、前記油圧作動側押動部材を前記油圧作動側摩擦板ユニットから離間させる方向へ付勢する油圧作動側付勢部材とを有している。
前記スプリング作動型クラッチ機構は、前記クラッチシリンダに相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された駆動側摩擦板及び前記スプリング作動側従動側部材に相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された従動側摩擦板を含むスプリング作動側摩擦板ユニットと、前記スプリング作動側摩擦板ユニットを摩擦係合させるスプリング作動側付勢部材と、前記スプリング作動側摩擦板ユニットの摩擦係合を前記スプリング作動側付勢部材の付勢力に抗して解除させるスプリング作動側押動部材とを有している。
前記油圧作動側押動部材及びスプリング作動側押動部材は共に、前記クラッチシリンダに形成された共通受圧室における油圧によって、作動するように構成されている。
前記スプリング作動型クラッチ機構には、さらに、前記スプリング作動側押動部材と前記スプリング作動側摩擦板ユニットとの間に配設された第2押動部材であって、該スプリング作動側押動部材との間に専用受圧室を形成する第2押動部材が備えられており、前記共通受圧室への圧油の供給を遮断し且つ前記専用受圧室に圧油を供給することにより、前記油圧作動型クラッチ機構及び前記スプリング作動型クラッチ機構の双方が遮断状態とされる油圧クラッチ装置を提供する。
好ましくは、前記クラッチシリンダは、前記油圧作動型クラッチ機構及び前記スプリング作動型クラッチ機構を予め収容した状態で、前記伝動軸に装着可能とされる。
前記スプリング作動側押動部材は、前記クラッチシリンダの内壁部に軸線方向摺動自在且つ液密に外挿される筒部と、該筒部から径方向外方へ延びて前記外壁部に液密に当接される端壁部とを有し得る。
前記第2押動部材は、前記スプリング作動側押動部材の端壁部と前記スプリング作動側摩擦板ユニットとの間において、径方向内端部が該スプリング作動側押動部材の筒部に外挿され且つ径方向外端部が前記クラッチシリンダの外壁部に内挿された仕切り壁部を有し得る。
前記押動部材の仕切り壁部は、径方向外方領域が前記端壁部と当接し且つ径方向内方領域が該端壁部との間に前記専用受圧室を形成するものとされる。
そして、前記クラッチシリンダの内壁部には、前記共通受圧室に連通された共通受圧室用油通路が形成され、且つ、前記クラッチシリンダの内壁部及び前記スプリング作動側押動部材の筒部には、前記専用受圧室に連通された専用受圧室用油通路が形成され得る。
前記油圧作動側押動部材は、前記クラッチシリンダの内壁部に軸線方向摺動自在且つ液密に外挿される筒部と、該筒部から径方向外方へ延びて前記クラッチシリンダの外壁部に液密に当接される端壁部とを有する。
そして、前記油圧作動側押動部材の筒部には、前記クラッチシリンダの内壁部に当接する内周面と前記油圧作動室に面する外周面との間に延びる油圧作動側連通路が設けられ、他方、前記スプリング作動側押動部材の筒部には、前記クラッチシリンダの内壁部に当接する内周面と前記スプリング作動室に面する外周面との間に延びるスプリング作動側連通路が設けられる。
前記油圧作動側潤滑油路の他端部は、前記油圧作動側押動部材が前記油圧作動側摩擦板ユニットの摩擦係合の解除を許容する位置に位置する際には該油圧作動側押動部材の筒部によって閉塞され、且つ、該油圧作動側押動部材が前記油圧作動側摩擦板ユニットを摩擦係合させる係合位置に位置する際には前記油圧作動側連通路に連通される。
前記スプリング作動側潤滑油路の他端部は、前記スプリング作動側押動部材が前記スプリング作動側摩擦板ユニットの摩擦係合を解除させる解除位置に位置する際には該スプリング作動側押動部材の筒部によって閉塞され、且つ、該スプリング作動側押動部材が前記スプリング作動側摩擦板ユニットの摩擦係合を許容する位置に位置する際には前記スプリング作動側連通路に連通される。
従って、該油圧クラッチ装置を、変速装置を備えた走行系伝動構造に用い、該変速装置の変速操作時に、前記油圧クラッチ装置を中立状態とすれば、変速操作時に前記変速装置に掛かる負荷を低減させることができ、これにより、前記変速装置の小型化及び耐久性の向上を図ることができる。
以下、本発明に係る油圧クラッチ装置の好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施の形態に係る油圧クラッチ装置100が適用された作業車輌1の伝動模式図である。
前記PTOクラッチ装置220は、外部操作に基づき、前記PTO軸230を高速で回転させる高速伝動状態と、前記PTO軸230を低速で回転させる低速伝動状態と、前記PTO軸230への動力伝達を遮断する中立状態とをとり得るように構成されている。
本実施の形態においては、前記前ミッションケース310における前記油圧クラッチ装置100の収容部分と、前記中ミッションケース320及び前記後ミッションケース330の内部空間とが油貯留可能な油タンクとして利用されている。
又、図3に、該油圧クラッチ装置100の部分拡大図を示す。
図1及び図2に示すように、該油圧クラッチ装置100は、外部操作に基づき、前記駆動源5からの動力を高速で前記変速装置20に伝達する高速伝動状態と、前記駆動源5からの動力を低速で前記変速装置20に伝達する低速伝動状態とをとり得るH/L変速装置として作用するようになっている。
一方、前記変速装置20は、前記伝動軸101と同軸上に配設された駆動軸21と、前記カウンタ軸102と同軸上に配設された従動軸22とを有している。
即ち、本実施の形態においては、前記スプリング作動型クラッチ機構120が車輌前方に配設されており、前記減速ギヤトレーンを介して前記伝動軸101から前記駆動軸21へ減速伝達する低速伝動経路を形成し、且つ、前記油圧作動型クラッチ機構150が車輌後方に配設されて、前記伝動軸101を前記駆動軸21に直結する高速伝動経路を形成するようになっている。
詳しくは、該スプリング作動型クラッチ機構120は、図3に示すように、前記クラッチシリンダ110の外壁部113に相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された駆動側摩擦板及び前記スプリング作動側従動側部材140に相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された従動側摩擦板を含むスプリング作動側摩擦板ユニット121と、前記スプリング作動側摩擦板ユニット121を摩擦係合させるスプリング作動側付勢部材122と、前記スプリング作動側摩擦板ユニット121の摩擦係合を前記スプリング作動側付勢部材122の付勢力に抗して解除させるスプリング作動側押動部材123とを有している。
これに対し、前記スプリング作動側受圧室120Cに作動油が供給されると、該作動油の油圧によって前記スプリング作動側押動部材123が、連結部材130を介して、前記スプリング作動側付勢部材122を前記固定部139に向けて押圧し、これにより、前記スプリング作動側摩擦板ユニット121の摩擦係合が解除されるようになっている。
なお、該スプリング作動側従動部材140は、前記減速ギヤトレーンの一部を構成する第1伝動ギヤ191を有している。
詳しくは、該油圧作動型クラッチ機構150は、図3に示すように、前記クラッチシリンダ110の外壁部113に相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された駆動側摩擦板及び前記油圧作動側従動側部材170に相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された従動側摩擦板を含む油圧作動側摩擦板ユニット151と、前記油圧作動側摩擦板ユニット151を摩擦係合させる油圧作動側押動部材153と、前記油圧作動側押動部材153を前記油圧作動側摩擦板ユニット151から離間させる方向へ付勢する油圧作動側付勢部材152とを有している。
なお、該油圧クラッチ装置100においては、図2及び図3に示すように、前記隔壁部113に、前記スプリング作動側受圧室120C及び前記油圧作動側受圧室150Cを連通する連通路114が形成されており、該スプリング作動側受圧室120C及び油圧作動側受圧室150Cが、前記スプリング作動側押動部材123及び前記油圧作動側押動部材153の双方に対して作用する共通受圧室を形成するようになっている。
これに対し、前記油圧作動側受圧室150C(即ち、前記共通受圧室)に作動油が供給されると、該作動油の油圧によって前記油圧作動側押動部材153が前記油圧作動側付勢部材152の付勢力に抗して前記油圧作動側摩擦板ユニット151を前記停止部168に向けて押圧し、これにより、該油圧作動側摩擦板ユニット151が摩擦係合されるようになっている。
即ち、前記減速ギヤトレーンは、図1及び図2に示すように、前記スプリング作動側従動部材140に設けられた前記第1伝動ギヤ191と、該第1伝動ギヤ191と噛合するように前記カウンタ軸102に相対回転不能に支持された第2伝動ギヤ192と、前記油圧作動側従動部材170に設けられた前記第4伝動ギヤ194と、該第4伝動ギヤ194と噛合するように前記カウンタ軸102に相対回転不能に支持された第3伝動ギヤ193とを有している。
さらに、前記クラッチシリンダ110の内壁部111及び前記スプリング作動側押動部材123の筒部123aには、前記専用受圧室140Cに連通された油通路478が形成されている。
従来の油圧クラッチ装置は、共通受圧室への作動油の供給/停止によって、スプリング作動型クラッチ機構及び油圧作動型クラッチ機構が背反的に伝動状態とされるのみであり、必ず一方の油圧クラッチ機構は伝動状態とされていた。
このような油圧クラッチ装置を、本実施の形態におけるように、主クラッチ装置10及び変速装置20と共に用いると、該変速装置20は、油圧クラッチ装置が伝動状態に維持されたままの状態で、変速操作されることになり、該変速装置20に大きな負荷が掛かることになる。
従って、前記変速装置20は、伝動方向上流側に位置する駆動軸21が前記油圧クラッチ装置に作動連結されたままの状態で、変速操作されることになり、その結果、該変速装置20に大きな負荷が掛かることになる。
即ち、前記変速装置20の変速時に、前記共通受圧室120C,150Cへの作動油供給を停止し且つ前記専用受圧室140Cへ作動油を供給することで前記油圧クラッチ装置100における前記スプリング作動型クラッチ機構120及び前記油圧作動型クラッチ機構150の双方を同時に遮断状態とすることができる。従って、前記変速装置20への負荷の軽減化を図ることができ、これにより、該変速装置20の小型化及び耐久性の向上を達成できる。
図4に、該作業車輌1の油圧回路図を示す。
図4に示すように、該作業車輌1は、前記駆動源5に作動連結された主ポンプ410と、一端部が油タンク(本実施の形態においては、前記ミッションケース300の油貯留空間)に連通され且つ他端部が前記主ポンプ410の吸引ポートに連通された吸引ライン420と、一端部が前記主ポンプ410の吐出ポートに連通された吐出ライン430と、該吐出ライン430に直列に介挿されたパワーステアリング用油圧回路440,4輪駆動用油圧回路450,デフロック用油圧回路460,油圧クラッチ用油圧回路470及びPTOクラッチ用油圧回路480とを備えている。
なお、本実施の形態においては、前記作業車輌1は、さらに、前記駆動源5に作動連結される副ポンプ510と、該副ポンプ510からの圧油を受けて、作業機油圧昇降装置80(図1参照)を駆動する作業機用油圧回路520とを備えている。
なお、図3及び図4においては、前記第1切換弁472は、スプリング作動型伝動位置に位置されている。
斯かる構成は、例えば、作業車輌の運転席近傍に備えられた主クラッチペダル15等の主クラッチ装置操作部材の切り操作を検出して、該検出信号に基づき、前記第1及び第2切換弁472,476の位置制御を行うことで実現できる(図3参照)。
又、前記専用ライン475は、図2及び図3に示すように、前記伝動軸101に穿孔された専用作動油路477であって、後端部が該伝動軸101の外表面に開口された専用作動油路477と、一端部が該専用作動油路477に連通し且つ他端部が前記専用受圧室140Cに連通するように、前記クラッチシリンダ110の内壁部111及び前記スプリング作動側押動部材123の筒部123aに形成された油通路478とを有している。
詳しくは、該潤滑ライン600は、図2及び図3に示すように、前記伝動軸101に穿孔された潤滑油路610であって、後端部が該伝動軸101の外表面に開口された潤滑油路610と、前記潤滑油路610に対して流体接続し得るように前記クラッチシリンダ110の内壁部111に形成されたスプリング作動側潤滑油路620と、前記クラッチシリンダ110に対する前記スプリング作動側押動部材123の相対位置に応じて、前記スプリング作動側潤滑油路620に対して連通又は遮断されるように、該スプリング作動側押動部材123に形成されたスプリング作動側連通路621と、前記潤滑油路610に対して流体接続し得るように前記クラッチシリンダ110の内壁部111に形成された油圧作動側潤滑油路630と、前記クラッチシリンダ110に対する前記油圧作動側押動部材153の相対位置に応じて、前記油圧作動側潤滑油路630に対して連通又は遮断されるように、該油圧作動側押動部材153に形成された油圧作動側連通路631とを有している。
同様に、前記油圧作動側潤滑油路630は、一端部が前記伝動軸101に当接する内周面に開口し、且つ、他端部が前記油圧作動側押動部材153の筒部153aに当接する外周面に開口されている。
同様に、前記油圧作動側連通路631は、一端部がクラッチシリンダ110の内壁部111との摺接面に開口し、且つ、他端部が油圧作動室150Aに開口するように、前記油圧作動側押動部材153の筒部153aに形成されている。
そして、前記油圧作動側潤滑油路630及び前記油圧作動側連通路631は、前記油圧作動側押動部材153が前記油圧作動側摩擦板ユニット151を摩擦係合させる位置に位置する際には、流体接続され、且つ、前記油圧作動側押動部材153が前記油圧作動側摩擦板ユニット151の係合解除を許容する位置に位置する際には、遮断されるように、位置決めされている。
詳しくは、前記スプリング作動側押動部材123が前記スプリング作動側摩擦板ユニット121の摩擦係合を許容する位置に位置している場合であっても、前記第2押動部材180が該スプリング作動側摩擦板ユニット121の摩擦係合を解除させる位置に位置すると、前記スプリング作動側連通路621は該第2押動部材180によって閉塞されるように構成され得る。
斯かる構成を備えることにより、前記第2押動部材180による前記スプリング作動側摩擦板ユニット121の摩擦係合解除時に、該スプリング作動側摩擦板ユニット121に潤滑油が供給されることを有効に防止して、油のより効率的な利用を図ることができる。
斯かる構成を備えることにより、前記ミッションケース300内の貯留油が前記伝動軸101に支持される油圧クラッチ装置100に対して撹拌抵抗となることを有効に防止又は低減できる。
斯かる構成を備えることにより、前記バルブユニット500を前記ミッションケース300の側壁に連結されるプラットフォーム90の下方に位置させつつ、該バルブユニット500に内蔵される前記第1及び第2切換弁472,476を貯留油内に浸すことができ、これにより、該第1及び第2切換弁472,476への空気の混入を有効に防止できる。
以下、本発明に係る油圧クラッチ装置の他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施の形態は、前記油圧クラッチ装置100が前記変速装置20の変速操作に連動して、動力遮断状態となるように構成されている点を除き、前記実施の形態1と実質的に同一である。
従って、以下においては、前記実施の形態1との相違点のみについて説明する。
具体的には、図1及び図2に示すように、前記変速装置20は、前記駆動軸21及び従動軸22の間で動力伝達可能な複数の変速ギヤトレーン251,252,253,254であって、互いに異なる変速比を有する複数の変速ギヤトレーン251,252,253,254と、該複数の変速ギヤトレーン251,252,253,254のうちの何れか一の変速ギヤトレーンを選択的に動力伝達状態とさせる機械式クラッチ機構280とを有している。
前記各ギヤトレーン251,252,253,254の駆動側ギヤは前記駆動軸21に相対回転自在に支持されており、且つ、前記従動側ギヤは前記従動軸22に相対回転不能に支持されている。
なお、前記後進段ギヤ254は、前記駆動軸21に相対回転不能に支持される後進段駆動側ギヤと、前記従動軸に相対回転不能に支持される後進段従動側ギヤとの間に、回転方向を変更するアイドルギヤ(図示せず)を有している。
図示の形態においては、前記クラッチ機構280は、前記後進段ギヤトレーン254及び前記第3速段ギヤトレーン253の間において前記駆動軸21に支持された後進/第3速用クラッチ281と、前記第2速段ギヤトレーン252及び前記第1速段ギヤトレーン251の間において前記駆動軸21に支持された第2速/第1速用クラッチ282とを有している。
図7に、前記中ミッションケース320の部分縦断正面図を示す。
なお、図7中の符号45は、前記副変速装置40を人為操作する為の副変速操作部材である。
前記変速リンク機構700は、図2及び図7に示すように、前記後進/第3速用クラッチ281に係合されたシフトフォークを有する後進/第3速用フォーク軸710と、前記第2速/第1速用クラッチ282に係合されたシフトフォークを有する第2速/第1速用フォーク軸720と、前記変速操作部材25の操作に基づき、前記後進/第3速用フォーク軸710又は前記第2速/第1速用フォーク軸720を選択的に作動させる変速軸730とを備えている。
詳しくは、該後進/第3速用フォーク軸710が軸線方向一方側(図2において左側)へ移動されると、前記後進/第3速用クラッチ281が前記後進段ギヤトレーン254を動力伝達状態とし、且つ、軸線方向他方側(図2において右側)へ移動されると、前記後進/第3速用クラッチ281が前記第3速段ギヤトレーン253を動力伝達状態とするようになっている。
同様に、前記第2速/第1速用フォーク軸720が軸線方向一方側(図2において左側)へ移動されると、前記第2速/第1速用クラッチ282が前記第2速段ギヤトレーン252を動力伝達状態とし、且つ、軸線方向他方側(図2において右側)へ移動さると、前記第2速/第1速用クラッチ282が前記第1速段ギヤトレーン251を動力伝達状態とするようになっている。
斯かる変速軸730は、前記後進/第3速用フォーク軸710又は前記第2速/第1速用フォーク軸720と選択的に係合可能な係合部731を有している。
詳しくは、該変速軸730は、軸線回り方向に関し、中立位置と、該中立位置から軸線回り一方側へ回転された後進/第2速位置と、前記中立位置から軸線回り他方側へ回転された第3速/第1速位置とをとり得るようになっている。
従って、例えば、前記変速軸730が、軸線方向に関し、前記後進/第3速用位置に位置された状態で、軸線回り方向に関し、後進/第2速位置に位置されると、前記後進段ギヤトレーン254が動力伝達状態とされる。
斯かる変速操作部材25は、運転者による前記把持部25aに対する人為操作に応じて、前記変速軸730を軸線方向へ移動させると共に、該変速軸730を軸線回りに回転させ得るようになっている。
即ち、該変速操作部材25は、人為操作に基づき、前記変速軸730を、軸線方向に関し前記後進/第3速用位置又は前記第2速/第1速用位置に位置させ、且つ、軸線回り方向に関し中立位置,後進/第2速位置又は第3速/第1速位置に位置させ得るように構成されている。
なお、好ましくは、前記変速操作部材25は、人為操作が作用されない状態においては、付勢部材26によって、前記変速軸730を中立位置に位置させる基準姿勢に保持されるものとされる。
本実施の形態においては、前記油圧クラッチ装置100は、前記変速軸730の軸線方向位置及び軸線回り位置を検出する検出機構750からの検出信号に基づき、動力遮断状態となるように構成されている。
図8に示すように、前記検出機構750は、前記中ミッションケース320に支持される検出部材760を有している。
該検出部材760は、前記中ミッションケース320に固定的に支持されるケース761と、自由端部が前記変速軸730の外表面に当接するように該ケース761に進退自在に支持された検出体762とを備えている。
前記凹部740は、好ましくは、前記変速軸730の軸線方向に関し、該変速軸730が前記後進/第3速用位置及び前記第2速/第1速用位置の間で移動する際に、常時、前記検出体762の自由端部が係合するような領域に亘って形成される。
例えば、図9に示すように、前記主クラッチ装置10を有さない走行系伝動構造を備えた車輌1Bに、前記油圧クラッチ装置100を適用することも可能である。
即ち、図9に示すように、変速装置20及び/又は副変速装置40と、前記油圧クラッチ装置100とが直列配置された走行系伝動構造を備えた車輌1Bにおいては、前記油圧クラッチ装置100を、前記変速装置20の変速操作及び/又は前記副変速装置40の変速操作に基づき、強制的に動力遮断状態とすることができる。
110 クラッチシリンダ
111 内壁部
112 隔壁部
113 外壁部
114 連通路
120 スプリング作動型クラッチ機構
120A スプリング作動室
120C スプリング作動側受圧室(共通受圧室)
121 スプリング作動側摩擦板ユニット
122 スプリング作動側付勢部材
123 スプリング作動側押動部材
140 スプリング作動側従動部材
140C 専用受圧室
150 油圧作動型クラッチ機構
150A 油圧作動室
150C 油圧作動側受圧室(共通受圧室)
151 油圧作動側摩擦板ユニット
152 油圧作動側付勢部材
153 油圧作動側押動部材
170 油圧作動側従動部材
180 第2押動部材
473 共通作動油路
477 専用作動油路
478 油通路
Claims (5)
- 駆動源に作動連結される伝動軸に相対回転不能に支持されたクラッチシリンダであって、該伝動軸方向一方側及び他方側にそれぞれスプリング作動室及び油圧作動室を画するクラッチシリンダと、
前記油圧作動室に収容される油圧作動型クラッチ機構と、
前記スプリング作動室に収容されるスプリング作動型クラッチ機構と、
前記油圧作動型クラッチ機構を介して前記クラッチシリンダから動力が伝達又は遮断される油圧作動側従動部材と、
前記スプリング作動型クラッチ機構を介して前記クラッチシリンダから動力が伝達又は遮断されるスプリング作動側従動部材とを備え、
前記油圧作動型クラッチ機構は、前記クラッチシリンダに相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された駆動側摩擦板及び前記油圧作動側従動側部材に相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された従動側摩擦板を含む油圧作動側摩擦板ユニットと、前記油圧作動側摩擦板ユニットを摩擦係合させる油圧作動側押動部材と、前記油圧作動側押動部材を前記油圧作動側摩擦板ユニットから離間させる方向へ付勢する油圧作動側付勢部材とを有し、
前記スプリング作動型クラッチ機構は、前記クラッチシリンダに相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された駆動側摩擦板及び前記スプリング作動側従動側部材に相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持された従動側摩擦板を含むスプリング作動側摩擦板ユニットと、前記スプリング作動側摩擦板ユニットを摩擦係合させるスプリング作動側付勢部材と、前記スプリング作動側摩擦板ユニットの摩擦係合を前記スプリング作動側付勢部材の付勢力に抗して解除させるスプリング作動側押動部材とを有しており、
前記油圧作動側押動部材及びスプリング作動側押動部材は共に、前記クラッチシリンダに形成された共通受圧室における油圧によって、作動するように構成され、
前記スプリング作動型クラッチ機構には、さらに、前記スプリング作動側押動部材と前記スプリング作動側摩擦板ユニットとの間に配設された第2押動部材であって、該スプリング作動側押動部材との間に専用受圧室を形成する第2押動部材が備えられており、
前記共通受圧室への圧油の供給を遮断し且つ前記専用受圧室に圧油を供給することにより、前記油圧作動型クラッチ機構及び前記スプリング作動型クラッチ機構の双方が遮断状態とされることを特徴とする油圧クラッチ装置。 - 前記クラッチシリンダは、前記油圧作動型クラッチ機構及び前記スプリング作動型クラッチ機構を予め収容した状態で、前記伝動軸に装着可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の油圧クラッチ装置。
- 前記クラッチシリンダは、前記伝動軸の外表面に外挿される内壁部と、該内壁部との間に収容空間が画されるように該内壁部より径方向外方位置において該内壁部に対向する外壁部と、前記内壁部と外壁部との間に延び、前記収容空間を前記スプリング作動室及び前記油圧作動室に分離する隔壁部であって、該スプリング作動室及び油圧作動室の間を油流通自在に連通する連通路が形成された隔壁部とを有しており、
前記スプリング作動側押動部材は、前記クラッチシリンダの内壁部に軸線方向摺動自在且つ液密に外挿される筒部と、該筒部から径方向外方へ延びて前記外壁部に液密に当接される端壁部とを有しており、
前記第2押動部材は、前記スプリング作動側押動部材の端壁部と前記スプリング作動側摩擦板ユニットとの間において、径方向内端部が該スプリング作動側押動部材の筒部に外挿され且つ径方向外端部が前記クラッチシリンダの外壁部に内挿された仕切り壁部を有し、
前記第2押動部材の仕切り壁部は、径方向外方領域が前記端壁部と当接し且つ径方向内方領域が該端壁部との間に前記専用受圧室を形成しており、
前記クラッチシリンダの内壁部には、前記共通受圧室に連通された共通受圧室用油通路が形成され、
前記クラッチシリンダの内壁部及び前記スプリング作動側押動部材の筒部には、前記専用受圧室に連通された専用受圧室用油通路が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の油圧クラッチ装置。 - 前記クラッチシリンダの内壁部には、一端部が伝動軸に当接する内周面に開口し且つ他端部が前記油圧作動室に開口する油圧作動側潤滑油路と、一端部が前記内周面に開口し且つ他端部が前記スプリング作動室に開口するスプリング作動側潤滑油路とが設けられており、
前記油圧作動側押動部材は、前記クラッチシリンダの内壁部に軸線方向摺動自在且つ液密に外挿される筒部と、該筒部から径方向外方へ延びて前記クラッチシリンダの外壁部に液密に当接される端壁部とを有しており、
前記油圧作動側押動部材の筒部には、前記クラッチシリンダの内壁部に当接する内周面と前記油圧作動室に面する外周面との間に延びる油圧作動側連通路が設けられ、
前記スプリング作動側押動部材の筒部には、前記クラッチシリンダの内壁部に当接する内周面と前記スプリング作動室に面する外周面との間に延びるスプリング作動側連通路が設けられており、
前記油圧作動側潤滑油路の他端部は、前記油圧作動側押動部材が前記油圧作動側摩擦板ユニットの摩擦係合の解除を許容する位置に位置する際には該油圧作動側押動部材の筒部によって閉塞され、且つ、該油圧作動側押動部材が前記油圧作動側摩擦板ユニットを摩擦係合させる係合位置に位置する際には前記油圧作動側連通路に連通され、
前記スプリング作動側潤滑油路の他端部は、前記スプリング作動側押動部材が前記スプリング作動側摩擦板ユニットの摩擦係合を解除させる解除位置に位置する際には該スプリング作動側押動部材の筒部によって閉塞され、且つ、該スプリング作動側押動部材が前記スプリング作動側摩擦板ユニットの摩擦係合を許容する位置に位置する際には前記スプリング作動側連通路に連通されるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の油圧クラッチ装置。 - 前記スプリング作動側連通路は、前記第2押動部材が前記スプリング作動側摩擦板ユニットの摩擦係合を許容する位置に位置する際には前記スプリング作動室に開口され、且つ、前記第2押動部材が前記スプリング作動側摩擦板ユニットの摩擦係合を解除させる位置に位置する際には該第2押動部材によって閉塞されるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の油圧クラッチ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005005581A JP4651007B2 (ja) | 2004-12-03 | 2005-01-12 | 油圧クラッチ装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004350844 | 2004-12-03 | ||
JP2005005581A JP4651007B2 (ja) | 2004-12-03 | 2005-01-12 | 油圧クラッチ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006183855A JP2006183855A (ja) | 2006-07-13 |
JP4651007B2 true JP4651007B2 (ja) | 2011-03-16 |
Family
ID=36737103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005005581A Expired - Fee Related JP4651007B2 (ja) | 2004-12-03 | 2005-01-12 | 油圧クラッチ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4651007B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4820262B2 (ja) * | 2006-10-06 | 2011-11-24 | ヤンマー株式会社 | トランスミッション |
KR102032906B1 (ko) * | 2012-12-20 | 2019-10-16 | 대동공업주식회사 | 록업클러치를 구비하는 농작업차 셔틀 변속기의 셔틀클러치 |
KR102337224B1 (ko) * | 2020-02-12 | 2021-12-08 | 현대위아(주) | 차동제한장치 및 그 제어방법 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003074648A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-03-12 | Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd | 油圧クラッチ装置 |
JP2003301868A (ja) * | 2002-04-04 | 2003-10-24 | Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd | 作業車の走行トランスミッション |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5530125B2 (ja) * | 1973-09-20 | 1980-08-08 | ||
JPS5155865A (en) * | 1974-11-09 | 1976-05-17 | Hitachi Shipbuilding Eng Co | Kikaipuresuyo shitsushikikuratsuchibureekisochi |
JPS6343050A (ja) * | 1986-08-06 | 1988-02-24 | Kubota Ltd | 動力伝達構造 |
-
2005
- 2005-01-12 JP JP2005005581A patent/JP4651007B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003074648A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-03-12 | Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd | 油圧クラッチ装置 |
JP2003301868A (ja) * | 2002-04-04 | 2003-10-24 | Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd | 作業車の走行トランスミッション |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006183855A (ja) | 2006-07-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8225901B2 (en) | Frame structure of a vehicle | |
US6487924B2 (en) | Transmission assembly for working vehicles | |
JP4459645B2 (ja) | Pto伝動構造 | |
US20040178007A1 (en) | Multi-wheel-drive vehicle with a front transaxle device | |
US20060243513A1 (en) | Transmission for a tractor | |
US6886672B2 (en) | Power transmitting apparatus for a working vehicle | |
JP2008045723A (ja) | 油圧式無段変速装置 | |
JP4651007B2 (ja) | 油圧クラッチ装置 | |
US20070123386A1 (en) | Traveling System Auxiliary Speed Change Device | |
CN110778678A (zh) | Hmt构造 | |
JP4329959B2 (ja) | 無段変速トランスミッション | |
US7124867B2 (en) | Traveling transmission of working vehicle | |
JP4233498B2 (ja) | トラクタの操作構造 | |
JP4439037B2 (ja) | 作業車両における変速装置 | |
JP3999550B2 (ja) | 作業車のトランスミッション | |
JP4106252B2 (ja) | 二輪・四輪駆動切換機構 | |
JP4104149B2 (ja) | トラクタのpto伝動構造 | |
JP4106234B2 (ja) | 四輪駆動・前輪増速駆動切換機構 | |
JP2009079740A (ja) | 作業機のブレーキ構造 | |
JP4162302B2 (ja) | 作業車両におけるデフロック操作装置 | |
JP4519503B2 (ja) | 四輪駆動・前輪増速駆動切換機構 | |
JP4528006B2 (ja) | 四輪駆動型トラクタの走行装置 | |
JP2599825B2 (ja) | 作業車の前後進切換構造 | |
JP2530102Y2 (ja) | トラクタ用トランスミツシヨン装置 | |
JPS5847591B2 (ja) | 農用トラクタ−等における動力伝達装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070711 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100528 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100701 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101210 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101210 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |