JP4233498B2 - トラクタの操作構造 - Google Patents

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本発明は、リヤPTO軸とミッドPTO軸を備えたトラクタの操作構造に関する。
リヤPTO軸とミッドPTO軸を備えたトラクタとしては、例えば、特許文献1に示されているように、リヤPTO軸のみから出力する出力形態と、リヤPTO軸およびミッドPTO軸から共に出力する出力形態と、ミッドPTO軸のみから出力する出力形態とに切換え可能なPTOモード選択機構を備えるとともに、このPTOモード選択機構の伝動上手にPTOクラッチを備えたものが提案されている。
特開平5−162551号公報(図7)
特許文献1に示された上記従来構造は、リヤPTO軸とミッドPTO軸の駆動形態の多様化を図り、作業範囲を拡大することができるものであるが、PTOモード選択機構およびPTOクラッチの操作構造については未だ考慮されておらず、取扱い操作性に優れた操作構造の開発が望まれている。
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、PTO駆動形態の多様化を図りながら、取扱い操作性に優れた操作構造を提供することを主たる目的としている。
第1の発明は、リヤPTO軸のみから出力する出力形態と、リヤPTO軸およびミッドPTO軸から共に出力する出力形態と、ミッドPTO軸のみから出力する出力形態とに切換え可能なPTOモード選択機構を備えるとともに、PTOモード選択機構の伝動上手にPTOクラッチを備えたトラクタの操作構造であって、
前記PTOモード選択機構を操作するPTOモード選択レバーとPTOクラッチを入り切り操作するPTOクラッチレバーを運転座席の同じ横側にそれぞれ前後に揺動操作可能に配備し、かつ、前記PTOモード選択レバーの操作径路とPTOクラッチレバーの操作径路とを直線状あるいは略直線状に縦列配備してあることを特徴とする。
上記構成によると、PTO出力形態を変更する場合、先ず、PTOクラッチレバーをクラッチ切り操作し、次いで、選択PTOモード選択レバーを操作して所望のPTO出力形態を選択し、その後、PTOクラッチレバーをクラッチ入り操作して作業に移行することになり、両レバーの操作経路が直線状あるいは略直線状に縦列配置されていることで、手元を見なくても一方のレバーから他方のレバーへの握り替えを容易に行うことができる。
従って、第1の発明によると、多様なPTO駆動形態を得ることができるとともに、その取扱い操作性を向上することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、
前記PTOクラッチレバーを前方、前記PTOモード選択レバーを後方にして両操作径路を縦列配備してあるものである。
上記構成によると、PTOモード選択レバーは、作業形態に応じて選択操作した後に変更することはほとんど無く、以後は選択された駆動モードで作業しながらPTOクラッチレバーを操作して動力伝達の入り切りを繰り返す。つまり、操作頻度の高いPTOクラッチレバーを操作頻度の低いPTOモード選択レバーより前方に配備するほうが扱いやすいものとなる。
第3の発明は、上記第1または2の発明において、
前記PTOモード選択レバーの操作径路における後端にリヤPTO軸のみから出力する操作位置、操作径路における前後中間にリヤPTO軸およびミッドPTO軸から共に出力する操作位置、操作径路における前端にミッドPTO軸のみから出力する操作位置を配備してあるものである。
リヤPTO軸は機体後方に、また、ミッドPTO軸はその前方に配備されているので、操作位置を上記のように設定すると運転者はPTOモード選択レバーの操作位置からPTO出力形態を直感的に認識しやすく、誤操作のおそれなく速やかに所望のPTO出力形態をもたらすことができる。
図1に本発明に係るトラクタの全体側面が示されている。このトラクタは、エンジン1の後部に直結されたクラッチハウジング2、板金構造のハウジングフレーム4、油圧式無段変速装置(HST)からなる主変速装置12、ミッションケース3、および、デフケース5が縦列状に順次連結されて機体ボディが構成された構造となっており、デフケース5に左右の後輪6が軸支されるとともにリヤPTO軸7が後ろ向きに突設され、また、左右の前輪8を操向自在に備えた前車軸ケース9が、エンジン1に連結された前フレーム10の下部にローリング自在に装着支持されている。
次に、このトラクタの伝動構造について説明する。図2に示すように、前記クラッチハウジング2の上部には単板乾式の主クラッチC1が装備されるとともに、図3に示すように、前記主変速装置12の上下には、アキシャルプランジャ式に構成された可変容量型のポンプPとアキシャルプランジャ式に構成された定容量型のモータMが組み込まれており、クラッチハウジング2から後方に突出された主出力軸14と、主変速装置12の上部から前方に向けて突設された入力軸13とが主伝動軸15を介して連動連結されている。
そして、主変速装置12は、ポンプPの斜板角度を変更操作して圧油吐出量および吐出方向を変更することでモータMの出力軸16を正あるいは逆方向に無段階に変速駆動する周知の構造が採用されており、運転部足元の右側に配備された図示されていない変速ペダルによって零速発進が可能な無段変速と前後進の切換えとを行うように構成されている。
前記ミッションケース3は前後が開放されるとともにその前後中間部位に中間仕切り壁3aが備えられて、ケース内が前後に区分されている。そして、この中間仕切り壁3aとデフケース5の前壁5aとに亘って支承した走行系の伝動軸17とモータMの出力軸16とが同心に連結されている。
中間仕切り壁3aより後方の区画において、中間仕切り壁3aとデフケース5の前壁5aとに亘って最終変速軸であるベベルピニオン軸18が支承され、このベベルピニオン軸18と前記伝動軸17との間に走行系の副ギヤ変速機構19が装備されている。この走行系の副ギヤ変速機構19は、伝動軸17にスプライン嵌合したシフトギヤG1をシフトしてベベルピニオン軸18を3段に変速し、ベベルピニオンギヤGpに咬合されたデフ機構Dを介して左右の後輪6を変速駆動するように構成されている。
詳述すれば、伝動軸17の前後には大径遊嵌ギヤG2と小径遊嵌ギヤG3が装着されるとともに、ベベルピニオン軸18には大径遊嵌ギヤG2に常時咬合する小径ギヤG4と小径遊嵌ギヤG3に常時咬合する大径ギヤG5が固着され、さらに、ベベルピニオン軸18にはシフトギヤG1に直接咬合可能な中径ギヤG6が固着されており、シフトギヤG1を後方にシフトしてそのボス部を小径遊嵌ギヤG3のボス部に咬合連結することで、小径遊嵌ギヤG3と大径ギヤG5とのギヤ比での伝動によって「低速」がもたらされ、シフトギヤG1を前後中間位置にまでシフトして中径ギヤG6に直接咬合させることで、シフトギヤG1と中径ギヤG6とのギヤ比での伝動によって「中速」がもたらされ、更に、シフトギヤG1を前方にシフトしてそのボス部を大径遊嵌ギヤG2のボス部に咬合連結することで、大径遊嵌ギヤ2と小径ギヤG4とのギヤ比での伝動によって「高速」がもたらされるのである。
上記のようにして油圧式に正逆に無段変速されるとともに副ギヤ変速機構19によって3段に変速されるベベルピニオン18の前端部には前輪8への動力伝達用の出力ギヤG7が固着されている。また、中間仕切り壁3aおよび主変速装置12に亘って前輪駆動用伝動軸20が貫通支架されている。この前輪駆動用伝動軸20の後端部にはシフトギヤG8がスプライン嵌着されており、このシフトギヤG8を前方にシフトしてベベルピニオン軸18の出力ギヤG7に咬合させることで、後輪駆動速度と同調した速度の前輪駆動用動力を前輪駆動用伝動軸20から取り出す四輪駆動状態がもたらされ、また、シフトギヤG8を後方にシフトして出力ギヤG7との咬合を解除することで、前輪駆動を断って後輪6のみによる後二輪駆動状態がもたらされるようになっている。
他方、図2に示すように、クラッチハウジング2には主クラッチC1を収容した乾式のクラッチ室aと、これと隔絶された湿式(オイルバス潤滑式)の変速室bが備えられており、この変速室bに、前輪駆動用伝動軸20から前方に取り出された前輪駆動用動力を受ける前輪変速機構21が装備されている。この前輪変速機構21には、前輪駆動用伝動軸20に中間軸22を介して同心状に連結された入力軸23とこれと平行な変速軸24とが備えられており、変速軸24に備えた変速クラッチC2を入り切りすることで変速軸24を高低2段に変速し、この変速動力をケース下端部に配備した前輪駆動軸26にギヤ伝達し、前輪駆動軸26から前方に取り出した高低2段の変速動力を前車軸ケース9に軸伝達するように構成されている。
前記入力軸23には大径ギヤG9と小径ギヤG10が備えられるとともに、変速軸24にはこれらのギヤG9,G10に常時咬合された小径遊転ギヤG11と大径遊転ギヤG12が備えられている。変速軸24に備えられた変速クラッチC2は、図5に示すように、変速軸24に固着されたクラッチドラム27と小径遊転ギヤG11に連設されたスプラインボス部28との間に多板式の摩擦伝動部29を介在し、クラッチドラム27に内嵌装着したピストン部材30を軸内油路を経て給排される圧油および内装したバネ31によって進退変位させることで、摩擦伝動部29を圧接あるいは圧接解除してクラッチ入り切りを行うように構成されている。
また、クラッチドラム27のボス部にシフト可能に外嵌したシフト部材32が、クラッチドラム27を貫通する連結ピン33を介してピストン部材30に一体化されており、ピストン部材30の進退移動に伴ってシフト部材32が一体にシフトされるようになっている。
そして、図5に示すように、圧油供給が断たれている状態では、ピストン部材30が内装バネ31によって図中左方に後退変位して変速クラッチC2が「切り」状態になるとともに、ピストン部材30と一体化されたシフト部材32が大径遊転ギヤG12に側面で咬合され、入力軸23の動力が小径ギヤG10、大径遊転ギヤG12、シフト部材32、および、クラッチドラム27を経て変速軸24に減速伝達された後、変速軸24の前端から取出されて前輪駆動軸26を介して前車軸ケース9に伝達される。そして、この場合、前輪8は後輪周速度と同等(あるいは、若干速い周速度)の周速度で駆動され、もって、標準の四輪駆動モードが現出される。
また、図6に示すように、圧油の供給によってピストン部材30が内装バネ31に抗して図中右方に移動して摩擦伝動部29を圧接することで変速クラッチC2が「入り」状態になるとともに、ピストン部材30と一体化されたシフト部材32が大径遊転ギヤG12から咬合解除され、入力軸23の動力が大径ギヤG9、小径遊転ギヤG11、摩擦伝動部29、および、クラッチドラム27を経て変速軸24に増速伝達された後、前輪駆動軸26を介して前車軸ケース9に伝達される。そして、この場合、前輪8は後輪周速度の約2倍程度の周速度で駆動され、もって、前輪増速駆動モードが現出される。
図7の油圧回路図に示すように、前記変速クラッチC2の圧油給排油路には、前輪8の操向に連動して切換え操作される前輪制御バルブV1と、前輪8の自動変速を入り切り選択する自動変速選択バルブV2と、副ギヤ変速機構19の変速操作に連動して切換え操作される牽制バルブV3とが直列に配備されており、エンジン動力によって駆動される油圧ポンプOPからの圧油がパワーステアリングユニット67およびオイルクーラ68を経た後に、前輪変速用油圧回路fに供給され、更に、前輪変速用油圧回路fからの戻り油が油圧式無段変速ケース12のチャージ回路gに供給されるようになっている。
図6,7に示すように、前記前輪制御バルブV1、自動変速選択バルブV2、および、牽制バルブV3はそれぞれロータリバルブに構成され、これらバルブV1,V2,V3がクラッチハウジング2の後部に連結された単一のバルブケーシング70に組付けられている。そして、前輪制御バルブV1と牽制バルブV3とが平行に配備されているのに対してこれらの中間に位置する自動変速選択バルブV2は、そのスプール軸心が他のバルブV1,V2のスプール軸心と直交するように配備されている。
前輪制御バルブV1が、前輪8のステアリング機構71に機械的に連動連結されており、前輪8が直進状態にある時には油路を遮断し、前輪8が直進位置から設定角度(例えば35°)以上に左あるいは右に操向されると前輪制御バルブV1が回動されて油路を開放するように構成されている。また、自動変速選択バルブV2は切換えレバー72にリンク連係されており、自動変速「入り」位置では油路が開放され、自動変速「切り」位置では油路が遮断される。また、牽制バルブV3は、走行速度を3段に変速する副ギヤ変速機構19を切換え操作する副変速レバー73にリンク連係されており、副ギヤ変速機構19が「低速」あるいは「中速」に操作されている状態では油路が開放され、副ギヤ変速機構19が「高速」に操作されている状態では油路が遮断されるようになっている。
従って、自動変速選択バルブV2が自動変速「入り」位置に選択されて油路が開放されるとともに、副ギヤ変速機構19が「低速」あるいは「中速」に操作されて態牽制バルブV3が油路を開放している状態でのみ、前輪8の設定角度以上の操向に連動して前輪制御バルブV1が切換えられて、変速クラッチ25に圧油が供給されて前輪8が増速駆動され、円滑な小回り旋回が行われる。そして、自動変速選択バルブV2が自動変速「入り」位置に選択されていても副ギヤ変速機構19が「高速」にある場合には、前輪8の設定角度以上の操向にかかわらず前輪自動増速が実行されることはない。また、自動変速選択バルブV2が自動変速「切り」位置に選択されて油路が閉じられていれば、当然ながら、前輪操向によっても前輪自動増速が行われることはない。
次に、PTO伝動系について説明する。
主変速装置12の上部に貫通支承された入力軸13の後端と、中間仕切り壁3aに亘って支承されたPTO系伝動軸35とが同心に突き合せ配備されるとともに、両者の間に油圧操作される多板式のPTOクラッチC3が介在されている。
図8に示すように、前記PTOクラッチC3は、前記入力軸13の後端にスプライン連結されたクラッチドラム37と、PTO系伝動軸35にシフト可能にスプライン外嵌されたシフト部材38、このシフト部材38に相対シフト可能にスプライン外嵌したクラッチスリーブ39、クラッチドラム37とクラッチスリーブ39との間に介在した多板式の摩擦伝動部40、クラッチドラム37に内嵌装備したクラッチ操作用のピストン部材41、ピストン部材41を摩擦解除方向に付勢する内装バネ42、等によって構成されており、軸内油路cを介して圧油を供給してピストン部材41をバネ42に抗して図中右方に変位させることで、摩擦伝動部40が圧接された「クラッチ入り」状態がもたらされ、圧油供給を解除してピストン部材41をバネ42で図中左方に変位させることで、摩擦伝動部40の圧接が解除された「クラッチ切り」状態がもたらされるようになっている。
ミッションケース3の上面には、前記軸内油路cへの操作圧の伝達および解除を行うPTOクラッチ操作用の切換えバルブV4が連結されており、この切換えバルブV4を操作するPTOクラッチレバー43が運転座席25の左側に前後揺動操作可能に配備されている。
前記PTOクラッチレバー43は、図13,図14に示すように、その操作経路の後方に「クラッチ入り」位置が、また、前方に「クラッチ切り」位置が設定されており、「クラッチ入り」状態が選択されると、クラッチスリーブ39に伝達された動力がシフト部材38を介してPTO系伝動軸35に伝達され、PTO系伝動軸35の後端に同心状に連結された中間伝動軸43を介してデフケース5の後部にまで伝達され、デフケース後部に装備されたギヤG13,G14で大きく減速されて前記リヤPTO軸7から取り出されるようになっている。
また、PTOクラッチC3の後方箇所には、「クラッチ切り」作動に連動して伝動下手側の慣性回転を阻止するPTO制動機構45が配備されている。このPTO制動機構45は、前記クラッチスリーブ39にスプライン外嵌した摩擦板46と、ミッションケース3の内部に固設した受け部材47と、ミッションケース3の内部に回転不能に係合支持した制動板48とで構成されており、PTOクラッチC3が切り作動してピストン部材41が内装バネ42によって図中左方に付勢移動されると、ピストン部材41と一体にクラッチスリーブ39が同方向に移動し、摩擦板46が受け部材47と制動板48とで挟持されてクラッチスリーブ39に制動がかけられるようになっている。
図3中に示すように、ミッションケース3における中間仕切り壁3aより前側の下面には、前方に向けてミッドPTO軸50を突設支持したミッドPTOケース51が連結されるとともに、ミッションケース3の前記中間仕切り壁3aより前方の区画内に、PTO伝動系とミッドPTO軸50をギヤ連動するミッドPTO伝動機構52と、リヤPTO7とミッドPTO軸50からの動力取出し形態を切換え変更するPTOモード選択機構53が配備されている。
ここで、前記ミッドPTO伝動機構52は、前記PTO系伝動軸35の後部に遊嵌した動力取出し用ギヤG15と、ミッドPTO軸50に一体形成したギヤG16とが中継ギヤG17,G18,G19を介して咬合連動された構造となっており、中継ギヤG17は前輪駆動用伝動軸20に遊嵌されるとともに、中継ギヤG18は走行系伝動軸17に遊嵌支持され、また、中継ギヤG19はミッションケース3の下壁部に装着した支軸54に遊嵌支持されている。
上記PTOモード選択機構53は前記シフト部材38を前後にシフトすることで、リヤPTO軸7のみに動力を伝達するモードと、リヤPTO軸7およびミッドPTO軸50の両者に動力を伝達するモードと、ミッドPTO軸50のみに動力を伝達するモードを選択するものであり、図9に示すように、シフト部材38を最も前方位置にシフト操作すると、シフト部材38がPTO系伝動軸35のスプライン部35aにのみ咬合された状態となり、PTOクラッチ36を介してシフト部材38に伝達された動力は中間伝動軸43を経てリヤPTO軸7にのみ伝達される。
また、シフト部材38を前後中間位置にシフト操作すると、図8に示すように、シフト部材38がPTO系伝動軸35のスプライン部35aと動力取出し用ギヤG15のボス部に亘ってスプライン咬合された状態となり、PTOクラッチ36を介してシフト部材38に伝達された動力が中間伝動軸43を経てリヤPTO軸7に伝達されるとともに、ミッドPTO伝動機構52を介してミッドPTO軸50にも伝達される。
また、図10に示すように、シフト部材38を最も後方位置にシフト操作すると、シフト部材38が動力取出し用ギヤG15のボス部にのみスプライン咬合された状態となり、PTOクラッチ36を介してシフト部材38に伝達された動力はミッドPTO伝動機構52を介してミッドPTO軸50にのみ伝達される。
ここで、PTO系伝動軸35と中間伝動軸43とに亘ってスプライン外嵌された軸連結スリーブ55が、PTOモード選択機構53によってミッドPTO軸50のみが駆動される伝動モードが選択された際に、自由になったリヤPTO軸7が連れ周り回転するのを阻止するPTOブレーキBとして機能するよう構成されている。
前記軸連結スリーブ55は前後シフト可能にスプライン装着されるとともに、この軸連結スリーブ55が、PTOモード選択用のシフト部材38と同期して逆方向にシフトされるように、その操作系が連係されている。つまり、図11,図12に示すように、シフト部材38に係合する偏心操作ピン56aが備えられた操作軸56と、軸連結スリーブ55に係合する操作アーム57aが備えられた操作軸57とがミッションケース3の側壁に貫通支承され、操作軸56の外端に設けられた操作ピン56bと、支点p周りに前後揺動可能に配備されたPTOモード選択レバー58とがロッド59を介して連動連結されるとともに、操作軸57の外端部から延出された連係レバー57bと前記操作ピン56bが長孔連係されており、PTOモード選択レバー58の前後揺動操作によってシフト部材38と軸連結スリーブ55とが互いに逆方向にシフトされるようになっているのである。
従って、PTOモード選択レバー58が最後方位置に操作されてシフト部材38が最前方位置にシフトされ、リヤPTO軸7のみが駆動される伝動モードが選択された状態、および、PTOモード選択レバー58が前後中間位置に操作されてシフト部材38が前後中間位置にシフトされ、リヤPTO軸7とミッドPTO軸50が共に駆動される伝動モードが選択された状態では、軸連結スリーブ55はそのシフと範囲の最後方位置あるいは前後中間位置にあり、この時の軸連結スリーブ55は単なる軸継ぎ手として機能する。PTOモード選択レバー58が最前方位置に操作されてシフト部材38が最後方位置にシフトされ、ミッドPTO軸50のみが駆動される伝動モードが選択されると、シフト部材38の後方シフトに連動して軸連結スリーブ55が前方に移動し、ミッションケース3における中間仕切り壁3aの後面に形成されたリブ60に軸連結スリーブ55の前端係合爪55aが後方から係合され、もって、PTOブレーキBが機能して回転自由状態になったPTO系伝動軸35と中間伝動軸43の回転が阻止されるのである。
図13,図14に示すように、前記PTOモード選択レバー58は運転座席25の左側に前後揺動操作可能に配備されており、その操作経路が前記PTOクラッチレバー43の操作経路の直後方箇所に縦列状に形成されている。また、このPTOモード選択レバー58およびPTOクラッチレバー43の横外側に並んで前記副変速レバー73が前後揺動操作可能に配備されている。
ここで、図1中に示すように、PTOクラッチレバー43の握り部43aはPTOモード選択レバー58の握り部58aより高くなるようレバー長さが設定されており、PTOクラッチレバー43を操作する際に腕がPTOモード選択レバー58に触れにくいよう考慮されている。
なお、デフケース5の後部上方には作業装置昇降用のリフトアーム75とこれを駆動するリフトシリンダ76が配備されるとともに、リフトシリンダ76を作動制御する図示されないポジション制御バルブに連係されたポジションレバー77が運転座席25の右側の横側に前後揺動自在に配備されている。このポジションレバー77は、図15に示すように、レバー支点に介在した皿バネ78による摩擦力によっ任意の操作位置に保持可能であり、保持された操作位置に対応した高さまでリフトアーム75が昇降制御されて停止するようになっている。ここで、前記皿バネ78は、その圧縮変形量に対するバネ荷重の特性が、図16に示すように、変形範囲の中間部にバネ荷重安定域を有するものであり、この安定したバネ荷重を組付け荷重とすることで、組付け時に締め込み誤差によって圧縮変形量が多少異なっても摩擦保持機能に大きい差異がでないようになっている。
〔別実施例〕
(1)運転座席25の横側方にスペース的に余裕がある場合には、図17に示すように、PTOクラッチレバー43とPTOモード選択レバー58との操作経路を少し左右方向にずらした略縦列状に配置して実施することもできる。運転座席25の右側に、PTOクレッチレバー43とPTOモード選択レバー58とを配置してもよい。
(2)PTOクラッチC3は油圧操作式の多板クラッチに限られるものではなく、人為操作式の多板クラッチや、噛み合い式のクラッチで実施することもできる。
トラクタの全体側面図 前輪伝動構造の縦断側面図 伝動構造を示す縦断側面図 伝動構造のギヤトレインを示す概略図 標準四輪駆動モードにある前輪変速機構の縦断側面図 前輪増速駆動モードにある前輪変速機構の縦断側面図 油圧回路図 PTOモード選択機構の縦断側面図 PTOモード選択機構の縦断側面図 PTOモード選択機構の縦断側面図 PTOモード選択機構の操作構造を示す側面図 PTOモード選択機構の操作構造を示す正面図 機体後部の平面図 レバー操作部の平面図 ポジションコントロールレバーの基部を示す断面図 皿バネの特性線図 レバー操作部の別実施例を示す平面図
符号の説明
7 リヤPTO軸
25 運転座席
43 PTOクラッチレバー
50 ミッドPTO軸
53 PTOモード選択機構
58 PTOモード選択レバー
C3 PTOクラッチ

Claims (3)

  1. リヤPTO軸のみから出力する出力形態と、リヤPTO軸およびミッドPTO軸から共に出力する出力形態と、ミッドPTO軸のみから出力する出力形態とに切換え可能なPTOモード選択機構を備えるとともに、PTOモード選択機構の伝動上手にPTOクラッチを備えたトラクタの操作構造であって、
    前記PTOモード選択機構を操作するPTOモード選択レバーとPTOクラッチを入り切り操作するPTOクラッチレバーを、運転座席の同じ横側にそれぞれ前後に揺動操作可能に配備し、かつ、前記PTOモード選択レバーの操作径路とPTOクラッチレバーの操作径路とを直線状あるいは略直線状に縦列配備してあることを特徴とするトラクタの操作構造。
  2. 前記PTOクラッチレバーを前方、前記PTOモード選択レバーを後方にして両操作径路を縦列配備してある請求項1記載のトラクタの操作構造。
  3. 前記PTOモード選択レバーの操作径路における後端にリヤPTO軸のみから出力する操作位置、操作径路における前後中間にリヤPTO軸およびミッドPTO軸から共に出力する操作位置、操作径路における前端にミッドPTO軸のみから出力する操作位置を配備してある請求項1または2記載のトラクタの操作構造。
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