JP4420786B2 - トラクタのpto操作構造 - Google Patents

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Description

本発明は、機体後部にリヤPTO軸を備えるとともに、機体下部にミッドPTO軸を備えたトラクタのPTO操作構造に関する。
リヤPTO軸とミッドPTO軸を備えたトラクタとしては、リヤPTO軸のみに出力する出力形態と、リヤPTO軸およびミッドPTO軸から共に出力する出力形態と、ミッドPTO軸のみに出力する出力形態とを選択するPTOモード選択機構を備えるとともに、このPTOモード選択機構の伝動上手にPTOクラッチを配備したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−162551号公報(図7)
上記PTO伝動構造は、リヤPTO軸とミッドPTO軸を用いて広範な作業を行うことができる実用上に優れたものであるが、PTOクラッチをクラッチ入り状態にしたままでPTOモード選択機構を不用意に選択操作して、停止していたPTO軸を急に回転させたり、あるいは、回転しているPTO軸を急に停止させてしまって、PTO伝動系におけるギヤ噛合い部やスプライン噛合い部、などに無理をかけて損傷させたり、異音を発生させたりすることがあった。
本発明は、このような不具合なくPTOモード選択機構を適正に操作できるようにすることを主たる目的としている。
第1の発明は、運転座席の横側にレバーガイドを配備し、機体後部にリヤPTO軸を備えるとともに、機体下部にミッドPTO軸を備え、前記リヤPTO軸及びミッドPTO軸の出力形態を選択するPTOモード選択機構を備えるとともに、このPTOモード選択機構の伝動上手にPTOクラッチを配備したトラクタのPTO操作構造であって、
前記PTOクラッチがクラッチ入り状態では前記PTOモード選択機構の切換え操作を牽制阻止し、前記PTOクラッチがクラッチ切り状態では前記PTOモード選択機構の切換え操作を許容する牽制機構を備え、前記PTOクラッチを操作するPTOクラッチレバーを、前記レバーガイドの下側に位置する左右向きの支点周りで前後揺動可能に支持して前記レバーガイドに形成されたPTOクラッチレバー用の案内溝を貫通させて前記レバーガイドの上側に突出させると共に、前記PTOモード選択機構を操作するPTOモード選択レバーを、前記レバーガイドの下側に位置する左右向きの支点周りで前後揺動可能に支持して前記レバーガイドに形成されたPTOモード選択レバー用の案内溝を貫通させて前記レバーガイドの上側に突出させ、前記PTOクラッチレバー用の案内溝と前記PTOモード選択レバー用の案内溝とを前記レバーガイドに前後直列状に形成して、前記PTOクラッチレバーと前記PTOモード選択レバーとを前後直列状に配備し、前記レバーガイドにおける前記PTOクラッチレバー用の案内溝と前記PTOモード選択レバー用の案内溝との中間に縦向きの支点を設定して、この縦向きの支点周りで牽制金具を揺動自在に支持し、前記牽制金具を、前記縦向きの支点から前記PTOクラッチレバー側に延出された操作部と、前記縦向きの支点から前記PTOモード選択レバー側に延出された牽制作用部とを備えて構成し、前記PTOクラッチレバーをクラッチ入り位置に揺動操作すると、前記牽制金具が前記縦向きの支点周りで揺動して前記牽制作用部が前記PTOモード選択レバー側に入り込んで、前記PTOモード選択機構の切換え操作が牽制阻止され、かつ、前記PTOクラッチレバーをクラッチ切り位置に揺動操作すると、前記PTOクラッチレバーにより前記操作部が操作されて前記牽制金具が前記縦向きの支点周りで揺動し前記牽制作用部が前記PTOモード選択レバーの側方に退いて、前記PTOモード選択機構の切換え操作が許容されるように、前記牽制機構を構成することで、前記牽制機構を、前記レバーガイドに沿って前記レバーガイドの近くに、かつ、前記PTOクラッチレバーと前記PTOモード選択レバーとに亘って配備してあることを特徴とする。
上記構成によると、PTOモード選択機構の伝動上手に位置するPTOクラッチがクラッチ切り状態にある時だけPTOモード選択機構を切換え操作することができるので、停止していたPTO軸を急に回転させたり、あるいは、回転しているPTO軸を急に停止させてしまうようなことが未然に回避される。
従って、第1の発明によると、PTOモード選択機構の不用意な操作によってPTO伝動系におけるギヤ噛合い部やスプライン噛合い部、などに無理をかけて損傷させたり、異音を発生させたりすることがなくなり、耐久性および操作性を向上することができる。
上記構成によると、PTOクラッチレバーがクラッチ入り状態にあるとPTOモード選択レバーを操作することができなくなり、PTOモード選択に不適切な状態にあることが操作感覚として容易に認識することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、前記牽制機構を、前記レバーガイドの下面に沿って配備してある。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、前記リヤPTO軸及びミッドPTO軸の出力形態が、前記リヤPTO軸のみに出力する出力形態と、前記リヤPTO軸及びミッドPTO軸から共に出力する出力形態と、前記ミッドPTO軸のみに出力する出力形態とである。
図1に本発明のPTO操作構造を備えた四輪駆動型の農用トラクタの全体側面が示されている。このトラクタは、エンジン1の後部に連結された主クラッチハウジング2と、ミッションケース3、および、デフケース5を含む後部伝動ケース部分とが板金製のハウジングフレーム4を介して連結されて機体ボディが構成された構造となっており、ミッションケース3の後端に直結されたデフケース5に左右の後輪6が軸支されるとともに、デフケース5の後面にリヤPTO軸7が突設されている。また、左右の前輪8を操向自在に備えた前車軸ケース9が、エンジン1に連結された前フレーム10の下部にローリング自在に装着支持されている。
図2〜4に、このトラクタの伝動構造が示されている。この例において、前記主クラッチハウジング2内の上部には単板乾式の主クラッチ11が装備されるとともに、ミッションケース3の前端に走行用の油圧式無段変速装置(HST)12が連結され、主クラッチハウジング2と油圧式無段変速装置12とに亘って前記ハウジングフレーム4が連結されている。
前記油圧式無段変速装置12のケーシングは、後方が開放されたケース本体12aとその後端に連結される厚肉のポートブロック12bとからなり、ケース内の上方にアキシャルプランジャ式に構成された可変容量型のポンプ部Pが組み込まれるとともに、ケース内の下方にアキシャルプランジャ式に構成された定容量型のモータ部Mが組み込まれ、ポンプ軸となる入力軸13がケース本体12aとポートブロック12bとに亘って支承され、この入力軸13の前方突出端とクラッチハウジング2から後方に向けて突出されたクラッチ出力軸14とが主伝動軸15を介して同心に連動連結されている。そして、この油圧式無段変速装置12は、ポンプ部Pの斜板角度をペダル操作によって変更して圧油吐出量および吐出方向を変更することで、モータ部Mの出力軸16を正あるいは逆方向に無段階に変速駆動する周知構造のものが採用されており、零速発進が可能な無段変速と前後進の切換えとを行うペダル操作式の主変速機構として機能している。
前記ミッションケース3は前後が開放されるとともにその前後中間部位に中間仕切り壁3aが備えられて、ケース内が前後に区分されている。そして、この中間仕切り壁3aの下部と上部に走行系軸支部aとPTO系軸支部bとが形成され、走行系軸支部aとデフケース5の前壁5aとに亘って支承した走行系の伝動軸17とモータ部の出力軸16とが同心に連結されている。
中間仕切り壁3aより後方の区画において、中間仕切り壁3aとデフケース5の前壁5aとに亘って最終変速軸であるベベルピニオン軸18が支承され、このベベルピニオン軸18と前記伝動軸17との間に走行系の副ギヤ変速機構19が装備されている。この走行系の副ギヤ変速機構19は、伝動軸17にスプライン嵌合したシフトギヤG1をシフトしてベベルピニオン軸18を3段に変速し、ベベルピニオンギヤGpに咬合されたデフ機構Dを介して左右の後輪6を変速駆動するように構成されている。
詳述すれば、伝動軸17の前後には大径遊嵌ギヤG2と小径遊嵌ギヤG3が装着されるとともに、ベベルピニオン軸18には大径遊嵌ギヤG2に常時咬合する小径ギヤG4と小径遊嵌ギヤG3に常時咬合する大径ギヤG5が固着され、さらに、ベベルピニオン軸18にはシフトギヤG1に直接咬合可能な中径ギヤG6が固着されており、シフトギヤG1を後方にシフトしてそのボス部を小径遊嵌ギヤG3のボス部に咬合連結することで、小径遊嵌ギヤG3と大径ギヤG5とのギヤ比での伝動によって「低速」がもたらされ、シフトギヤG1を前後中間位置にまでシフトして中径ギヤG6に直接咬合させることで、シフトギヤG1と中径ギヤG6とのギヤ比での伝動によって「中速」がもたらされ、更に、シフトギヤG1を前方にシフトしてそのボス部を大径遊嵌ギヤG2のボス部に咬合連結することで、大径遊嵌ギヤ2と小径ギヤG4とのギヤ比での伝動によって「高速」がもたらされるのである。
上記のようにして油圧式に正逆に無段変速されるとともに副ギヤ変速機構19によって3段に変速されるベベルピニオン18の前端部には前輪8への動力伝達用の出力ギヤG7が固着されている。また、中間仕切り壁3aおよび油圧式無段変速ケース12には前輪駆動系軸支部cが設けられて、ここに前輪駆動用伝動軸20が貫通支架されている。この前輪駆動用伝動軸20の後端部にはシフトギヤG8がスプライン嵌着されており、このシフトギヤG8を前方にシフトしてベベルピニオン軸18の出力ギヤG7に咬合させることで、後輪駆動速度と同調した速度の前輪駆動用動力を前輪駆動用伝動軸20から取り出す四輪駆動状態がもたらされ、また、シフトギヤG8を後方にシフトして出力ギヤG7との咬合を解除することで、前輪駆動を断って後輪6のみによる後二輪駆動状態がもたらされるようになっている。
他方、図2に示すように、クラッチハウジング2には主クラッチ11を収容した乾式のクラッチ室dと、これと隔絶された湿式(オイルバス潤滑式)の変速室eが備えられており、この変速室eに、前輪駆動用伝動軸20から前方に取り出された前輪駆動用動力を受ける前輪変速機構21が装備されている。この前輪変速機構21には、前輪駆動用伝動軸20に中間軸22を介して同心状に連結された入力軸23とこれと平行な変速軸24とが備えられており、変速軸24に備えた変速クラッチ25を入り切りすることで変速軸24を高低2段に変速し、この変速動力をケース下端部に配備した前輪駆動軸26にギヤ伝達し、前輪駆動軸26から前方に取り出した高低2段の変速動力を前車軸ケース9に軸伝達するように構成されている。
次に、PTO伝動系について説明する。
前記油圧式無段変速ケース12の上部に貫通支承された入力軸13の後端と、中間仕切り壁3aのPTO系軸支部bに支承されたPTO系伝動軸35とが同心に突き合せ配備されるとともに、両者の間に油圧操作される多板式のPTOクラッチ36が介在されている。
図5に示すように、前記PTOクラッチ36は、前記入力軸13の後端にスプライン連結されたクラッチドラム37と、PTO系伝動軸35にシフト可能にスプライン外嵌されたシフト部材38、このシフト部材38に相対シフト可能にスプライン外嵌したクラッチスリーブ39、クラッチドラム37とクラッチスリーブ39との間に介在した多板式の摩擦伝動部40、クラッチドラム37に内嵌装備したクラッチ操作用のピストン部材41、ピストン部材41を摩擦解除方向に付勢する内装バネ42、等によって構成されており、ミッションケース3の上部に設けたバルブ44を操作して圧油を軸内油路fに供給すると、ピストン部材41が内装バネ42に抗して図中右方に変位され、摩擦伝動部40が圧接された「クラッチ入り」状態がもたらされ、バルブ44を切換え操作して圧油供給を解除して軸内油路fをドレン油路に連通すると、ピストン部材41が内装バネ42で図中左方に変位され、摩擦伝動部40の圧接が解除された「クラッチ切り」状態がもたらされるようになっている。
「クラッチ入り」状態においては、クラッチスリーブ39に伝達された動力がシフト部材38を介してPTO系伝動軸35に伝達され、PTO系伝動軸35の後端に同心状に連結された中間伝動軸43を介してデフケース5の後部にまで伝達され、デフケース後部に装備されたギヤG13,G14で大きく減速されて前記リヤPTO軸7から取り出されるようになっている。
また、PTOクラッチ36の後方箇所には、「クラッチ切り」作動に連動して伝動下手側の慣性回転を阻止するPTO制動機構45が配備されている。このPTO制動機構45は、前記クラッチスリーブ39にスプライン外嵌した摩擦板46と、ミッションケース内部に固設した受け部材47と、ミッションケース3の内部に回転不能に係合支持した制動板48とで構成されており、PTOクラッチ36が切り作動してピストン部材41が内装バネ42によって図中左方に付勢移動されると、ピストン部材41と一体にクラッチスリーブ39が同方向に移動し、摩擦板46が受け部材47と制動板48とで挟持されてクラッチスリーブ39に制動がかけられるようになっている。
図3,4中に示すように、ミッションケース3における中間仕切り壁3aより前側の下面には、前方に向けてミッドPTO軸50を突設支持したミッドPTOケース51が連結されるとともに、ミッションケース3の前記中間仕切り壁3aより前方の区画内に、PTO伝動系とミッドPTO軸50をギヤ連動するミッドPTO伝動機構52と、リヤPTO軸7とミッドPTO軸50からの動力取出し形態を切換え変更するPTOモード選択機構53が配備されている。
ここで、前記ミッドPTO伝動機構52は、前記PTO系伝動軸35の後部に遊嵌した動力取出し用ギヤG15と、ミッドPTO軸50に一体形成したギヤG16とが中継ギヤG17,G18,G19を介して咬合連動された構造となっており、中継ギヤG17は前輪駆動用伝動軸20に遊嵌されるとともに、中継ギヤG18は走行系伝動軸17に遊嵌支持され、また、中継ギヤG19はミッションケース3の下壁部に装着した支軸54に遊嵌支持されている。
上記PTOモード選択機構53は前記シフト部材38を前後にシフトすることで、リヤPTO軸7のみに動力を伝達するモードと、リヤPTO軸7およびミッドPTO軸50の両者に動力を伝達するモードと、ミッドPTO軸50のみに動力を伝達するモードを選択するものであり、図5に示すように、シフト部材38を最も前方位置にシフト操作すると、シフト部材38がPTO系伝動軸35のスプライン部35aにのみ咬合された状態となり、PTOクラッチ36を介してシフト部材38に伝達された動力は中間伝動軸43を経てリヤPTO軸7にのみ伝達される。
また、図6に示すように、シフト部材38を前後中間位置にシフト操作すると、シフト部材38がPTO系伝動軸35のスプライン部35aと動力取出し用ギヤG15のボス部に亘ってスプライン咬合された状態となり、PTOクラッチ36を介してシフト部材38に伝達された動力が中間伝動軸43を経てリヤPTO軸7に伝達されるとともに、ミッドPTO伝動機構52を介してミッドPTO軸50にも伝達される。
また、図7に示すように、シフト部材38を最も後方位置にシフト操作すると、シフト部材38が動力取出し用ギヤG15のボス部にのみスプライン咬合された状態となり、PTOクラッチ36を介してシフト部材38に伝達された動力はミッドPTO伝動機構52を介してミッドPTO軸50にのみ伝達される。
ここで、PTO系伝動軸35と中間伝動軸43とに亘ってスプライン外嵌された軸連結スリーブ55が、PTOモード選択機構53によってミッドPTO軸50のみが駆動される伝動モードが選択された際に、自由になったリヤPTO軸7が連れ周り回転するのを阻止するPTOブレーキBとして機能するよう構成されている。
前記軸連結スリーブ55は前後シフト可能にスプライン装着されるとともに、この軸連結スリーブ55が、PTOモード選択用のシフト部材38と同期して逆方向にシフトされるように、その操作系が連係されている。つまり、図8,9に示すように、シフト部材38に係合する偏心操作ピン56aが備えられた操作軸56と、軸連結スリーブ55に係合する操作アーム57aが備えられた操作軸57とがミッションケース3の側壁に貫通支承され、操作軸56の外端に設けられた操作ピン56bと、支点p周りに前後揺動可能に配備されたPTOモード選択レバー58とがロッド59を介して連動連結されるとともに、操作軸57の外端部から延出された連係レバー57bと前記操作ピン56bが長孔連係されており、PTOモード選択レバー58の前後揺動操作によってシフト部材38と軸連結スリーブ55とが互いに逆方向にシフトされるようになっているのである。
従って、シフト部材38が最前方位置および前後中間位置にシフトされて、リヤPTO軸7のみが駆動される伝動モード、あるいは、リヤPTO軸7とミッドPTO軸50が共に駆動される伝動モードが選択された状態では、軸連結スリーブ55はそのシフト範囲の最後方位置あるいは前後中間位置にあり、この時の軸連結スリーブ55は単なる軸継ぎ手として機能する。そして、図7に示すように、シフト部材38が最後方位置にシフトされて、ミッドPTO軸50のみが駆動される伝動モードが選択されると、シフト部材38の後方シフトに連動して軸連結スリーブ55が前方に移動し、ミッションケース3における中間仕切り壁3aの後面に形成されたリブ60に軸連結スリーブ55の前端係合爪55aが後方から係合され、もって、PTOブレーキBが機能して回転自由状態になったPTO系伝動軸35と中間伝動軸43の回転が阻止されるのである。
図10,11に、前記PTOクラッチ操作用の前記バルブを切換えるPTOクラッチレバー60と前記PTOモード選択レバー58の操作部が示されている。
PTOクラッチレバー60とPTOモード選択レバー58とは、運転座席61の左側において、フェンダー62に取付けられたレバーガイド63に前後直列状に近接して貫通配備されており、PTOクラッチレバー60の前方操作で「クラッチ入り」状態が、また,後方操作で「クラッチ切り」状態がもたらされるように、PTOクラッチレバー60が前記バルブ44に図示されないリンク機構を介して機械的に連動連結されている。そして、PTOモード選択レバー58の操作に牽制を与える牽制機構64がPTOクラッチレバー60とPTOモード選択レバー58とに亘って配備されている。
前記牽制機構64は、図12に示すように、レバーガイド63の内部に下方からネジ止め固定したブラケット65に、前後に長い牽制金具66を縦向きの支点g周りに揺動自在にピン枢支して構成されており、レバーガイド63の下面に接近して配備されている。前記支点gはPTOクラッチレバー60の案内溝67とPTOモード選択レバー58の案内溝68との中間に位置するよう配置されるとともに、牽制金具66には支点gより前方に延出された操作部66aと支点gより後方に延出された牽制作用部66bとが備えられ、また、牽制部材66は支点gに装着したねじりバネ69によって一定方向(図11においては反時計方向)に回動付勢されている。
牽制金具66の操作部66aはPTOクラッチレバー60の案内溝67におけるクラッチ切り域に重複され、その側縁には「クラッチ切り」位置に操作されたPTOクラッチレバー60に接当操作される傾斜カム部70が形成されている。また、牽制金具66の牽制作用部66bはPTOモード選択レバー58の案内溝68における「ミッドPTO駆動」位置と「ミッド/リヤPTO駆動」位置とに重複する長さに形成され、その側縁に「ミッドPTO駆動」位置のPTOモード選択レバー58を係入保持する凹部71と「ミッド/リヤPTO駆動」位置にあるPTOモード選択レバー58を係入保持する凹部72とが形成されている。
上記牽制機構64によると、図11(ロ)に示すように、PTOクラッチレバー60が前方の「クラッチ入り」位置に操作されていると、牽制金具66が自由回動可能となって付勢回動され、ブラケット65に折り曲げ形成したストッパ65aに受け止められて前後方向に沿った姿勢に保持される。この時、牽制金具66の牽制作用部66bがPTOモード選択レバー58の案内溝68に重複し、「ミッドPTO駆動」位置、あるいは「ミッド/リヤPTO駆動」位置にあるPTOモード選択レバー58は凹部71あるいは凹部72の内部に位置することになって他の位置への操作が不能となり、また、「リヤPTO駆動」位置にあるPTOモード選択レバー58は牽制金具66の後端によって前方への操作が阻止される状態となる。
そして、図11(イ)に示すように、PTOクラッチレバー60が後方の「クラッチ切り」位置に操作されると、牽制金具66における操作部66aの傾斜カム部70がPTOクラッチレバー60で接当押圧されることで、牽制金具がねじりバネ69に抗して図中時計方向に強制回動され、牽制作用部66bが案内溝68から左側方に退避され、PTOモード選択レバー58を任意に前後操作することができるようになる。
ここで、牽制機構64における牽制金具66は光沢のある金属板材(例えばめっき鋼板やステンレス鋼板)で形成されて、案内溝67,68から容易に見通すことができるようになっており、牽制機構64の機能状態を牽制金具66の姿勢、あるいは、牽制作動する時の金属音で視覚的、聴覚的に認識しやすくなっている。従って、PTOモード選択レバー58の選択操作ができなくなった際に、力まかせに無理なレバー操作を行って牽制機構64を損傷させたりPTOモード選択レバー58を曲げたりすることがなくなる。
なお、前記ブラケット65における支点gの前後には下方に突出する案内片65b,65cが屈折形成されており、これら案内片65b,65cの下端で牽制金具66を上面から摺接案内することで、牽制金具66の姿勢が安定保持されるようになっている。
トラクタの全体側面図 前輪伝動構造の縦断側面図 伝動構造の主部を示す縦断側面図 伝動構造のギヤトレインを示す概略図 リヤPTO駆動モードのPTOモード選択機構を示す縦断側面図 ミッド/リヤPTO駆動モードのPTOモード選択機構を示す縦断側面図 ミッドPTO駆動モードのPTOモード選択機構を示す縦断側面図 PTOモード選択機構の操作構造を示す側面図 PTOモード選択機構の操作構造を示す縦断背面図 PTO系のレバー操作部を示す側面図 PTO系のレバー操作部を示す平面図 牽制機構の構成部材示す斜視図
7 リヤPTO軸
36 PTOクラッチ
50 ミッドPTO軸
53 PTOモード選択機構
58 PTOモード選択レバー
60 PTOクラッチレバー
63 レバーガイド
64 牽制機構
66 牽制金具
66a 操作部
66b 牽制作用部
67 PTOクラッチレバー用の案内溝
68 PTOモード選択レバー用の案内溝
g 縦向き支点
p 左右向きの支点

Claims (3)

  1. 運転座席の横側にレバーガイドを配備し、機体後部にリヤPTO軸を備えるとともに、機体下部にミッドPTO軸を備え、前記リヤPTO軸及びミッドPTO軸の出力形態を選択するPTOモード選択機構を備えるとともに、このPTOモード選択機構の伝動上手にPTOクラッチを配備したトラクタのPTO操作構造であって、
    前記PTOクラッチがクラッチ入り状態では前記PTOモード選択機構の切換え操作を牽制阻止し、前記PTOクラッチがクラッチ切り状態では前記PTOモード選択機構の切換え操作を許容する牽制機構を備え、
    前記PTOクラッチを操作するPTOクラッチレバーを、前記レバーガイドの下側に位置する左右向きの支点周りで前後揺動可能に支持して前記レバーガイドに形成されたPTOクラッチレバー用の案内溝を貫通させて前記レバーガイドの上側に突出させると共に、
    前記PTOモード選択機構を操作するPTOモード選択レバーを、前記レバーガイドの下側に位置する左右向きの支点周りで前後揺動可能に支持して前記レバーガイドに形成されたPTOモード選択レバー用の案内溝を貫通させて前記レバーガイドの上側に突出させ、
    前記PTOクラッチレバー用の案内溝と前記PTOモード選択レバー用の案内溝とを前記レバーガイドに前後直列状に形成して、前記PTOクラッチレバーと前記PTOモード選択レバーとを前後直列状に配備し、
    前記レバーガイドにおける前記PTOクラッチレバー用の案内溝と前記PTOモード選択レバー用の案内溝との中間に縦向きの支点を設定して、この縦向きの支点周りで牽制金具を揺動自在に支持し、前記牽制金具を、前記縦向きの支点から前記PTOクラッチレバー側に延出された操作部と、前記縦向きの支点から前記PTOモード選択レバー側に延出された牽制作用部とを備えて構成し、前記PTOクラッチレバーをクラッチ入り位置に揺動操作すると、前記牽制金具が前記縦向きの支点周りで揺動して前記牽制作用部が前記PTOモード選択レバー側に入り込んで、前記PTOモード選択機構の切換え操作が牽制阻止され、かつ、前記PTOクラッチレバーをクラッチ切り位置に揺動操作すると、前記PTOクラッチレバーにより前記操作部が操作されて前記牽制金具が前記縦向きの支点周りで揺動し前記牽制作用部が前記PTOモード選択レバーの側方に退いて、前記PTOモード選択機構の切換え操作が許容されるように、前記牽制機構を構成することで、前記牽制機構を、前記レバーガイドに沿って前記レバーガイドの近くに、かつ、前記PTOクラッチレバーと前記PTOモード選択レバーとに亘って配備してあることを特徴とするトラクタのPTO操作構造。
  2. 前記牽制機構を、前記レバーガイドの下面に沿って配備してある請求項1記載のトラクタのPTO操作構造。
  3. 前記リヤPTO軸及びミッドPTO軸の出力形態が、前記リヤPTO軸のみに出力する出力形態と、前記リヤPTO軸及びミッドPTO軸から共に出力する出力形態と、前記ミッドPTO軸のみに出力する出力形態とである請求項1又は2記載のトラクタのPTO操作構造。
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