JP4649289B2 - ブロック壁および放射線遮蔽壁 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線遮蔽壁の仮開口部を閉鎖するためのブロック壁と、このブロック壁を利用した放射線遮蔽壁に関する。
原子力発電所、核燃再処理施設、医療用放射線利用施設等では、外部への放射線の流出を防止することを目的として、放射線遮蔽壁が放射線源の周囲に構築される。このような放射線遮蔽壁には、仮開口部が設けられており、内部の機器等の改良や消耗品の交換等が可能に構成されている。
従来、仮開口部は、コンクリート製のブロック同士をセメントモルタルにより接着しながら積み上げることにより形成された、湿式コンクリートブロック壁により閉鎖していた。ところが、湿式コンクリートブロック壁は、セメントモルタル接着による施工に手間がかかることや、セメントモルタルの材料費が嵩むという問題点を有していた。
一方、セメントモルタルなどを使用することなく、コンクリート製のブロックを空積みする乾式コンクリートブロック壁は、耐震性に劣るという問題点を有していた。
そのため、特許文献1には、図5(a)〜(c)に示すように、前面および背面が平面を成し、両側面および上下面が波型に形成されたコンクリートブロック110を用いて構築されたコンクリートブロック壁100が開示されている。
このコンクリートブロック壁110は、上下左右に隣り合うコンクリートブロック110の波型同士の凹凸をかみ合わせることにより嵌合させた、乾式のコンクリートブロック壁100である。
特公平3−30839号公報(第2頁−第4頁、第1図−第17図)
ところが、前記従来のコンクリートブロック壁100は、千鳥状に配置されるコンクリートブロック110,110,…が互いに嵌合されるように波型を形成する必要があるため、多種類のコンクリートブロック111(111a,111b,111c),112,…を形成する必要があり、その製造の手間や、費用が嵩むという問題点を有していた。
また、コンクリートブロック110に形成された凹凸面が、搬送時に何かに接触する等して破損する恐れがあり、この場合、コンクリートブロック110同士に隙間が形成され、放射線漏れの原因となる場合がある。
また、上下左右のコンクリートブロック110,110,…の波型と嵌合させながらの複雑なコンクリートブロック110,110,…の積み上げ作業が煩雑であることや、多種類のコンクリートブロック111,112,…の管理等に手間がかかる。
さらに、コンクリートブロック壁100の厚みが変化する場合には、その厚みに応じたコンクリートブロック110を製造する必要があり、そのための費用が嵩む。
本発明は、前記の問題点を解決するためになされたものであり、材料費が安価で、施工性および耐震性に優れており、かつ、遮蔽壁としての機能を十分に発揮する、ブロック壁とこれを利用した放射線遮蔽壁を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、側面視で下端に凸部、上端に凹部が形成されていて、放射線遮蔽壁の仮開口部を閉塞するブロック壁であって、前記放射線遮蔽壁の厚さ方向に対向して配置された一対の第一の壁構成部を備え、前記第一の壁構成部は、鉤型のブロックを積み上げることにより形成されており、前記鉤型のブロックは、同一形状からなる直方体形状の上半部と下半部とを備え、上半部の側面に下半部を下方向にずらした状態で連結した形状を呈していることを特徴としている。
かかるブロック壁は、対向する一対の第一の壁構成部が、鉤型に形成されたブロックを積み重ねることにより形成されているため、互いに係止されて、地震等によりブロック壁の前後(放射線遮蔽壁の内側または外側)に作用する水平力に対しても、水平方向にずれることがない。
また、鉤型に形成された部分をかみ合わせるように積み上げるだけで構築されるため、セメントモルタルなどの接着材を要することなく、耐震性に優れたブロック壁が構築される。したがって、施工性に優れており、セメントモルタル等に要する材料費も削減できる。
また、鉤型に形成されたブロックを使用しているので、目地が直線ではなく折れ曲がる。目地が折れ曲がっていると、放射線が目地から流出することがないので、放射線遮蔽壁としての機能を損なわない。
また、断面鉤型のブロックは、同一形状のものを使用することが可能なため、多種類のブロックを要する従来の工法に比べて、材料費(製造費)を削減できる。
さらに、当該ブロック壁は、上下端に凹凸が形成されているため、放射線遮蔽壁の仮開口部との隙間に充填材(例えば、セメントモルタル等)を充填すれば、放射線遮蔽壁に力の伝達が可能に固定されるため、好適である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブロック壁であって、前記一対の第一の壁構成部の間に、直方体状のブロックを積み上げることにより形成された第二の壁構成部が配置されることを特徴としている。
かかるブロック壁によれば、放射線遮蔽壁の壁厚に応じた壁厚のブロック壁を構築することが可能となる。ここで、直方体形状のブロックは、壁厚に応じて、複数列配置してもよい。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のブロック壁であって、前記各壁構成部の端面がずれていることを特徴としている。
かかるブロック壁は、各ブロック層の目地が直線ではなく折れ曲がるように構成されるため、ブロックの目地から放射線が漏れることがなく、安全性に優れている。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のブロック壁により仮開口部が閉塞される放射線遮蔽壁であって、前記仮開口部の下端に前記凸部に対応する溝が形成されていることを特徴としている。
かかる放射線遮蔽壁は、仮開口部の下端に形成された溝に、ブロック壁の下端に形成された凸部を係止させれば、ブロック壁の下端が地震等による放射線遮蔽壁の内外方向の水平力によりずれることがないため、好適である。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の放射線遮蔽壁であって、前記仮開口部の上端に、突条が形成されていることを特徴としている。
かかる放射線遮蔽壁は、仮開口部の上端に形成された突条と、ブロック壁の上端に形成された凹部とが互いにかみ合うことで、放射線遮蔽壁の内外方向の水平力の発生時に抵抗力が生じ、ブロック壁が放射線遮蔽壁の内外方向に倒れることが防止される。
さらに、請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の放射線遮蔽壁であって、前記仮開口部の一方の側部に溝、他方の側部に突条がそれぞれ形成されていることを特徴としている。
かかる放射線遮蔽壁は、さらに開口部の側部に溝と突条が形成されているため、ブロック壁への水平力が付加されたときに、これらの溝と突条により抵抗力が発生し、ブロック壁が倒れることを防止する。つまり、開口部の側部に形成された溝および突条に、ブロック壁の端部またはブロック壁と端部と開口部の側部との隙間に充填された充填材が係止されるため、ブロック壁の水平方向のずれが抑止される。
本発明により、材料費が安価で、施工性および耐震性に優れており、かつ、遮蔽壁としての機能を十分に発揮する、ブロック壁とこれを利用した放射線遮蔽壁を構築することが可能となる。
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
ここで、図1は、本実施形態に係るブロック壁を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態に係るブロック壁の各ブロックを示す斜視図であって、(a)は鉤型のブロック、(b)は直方体のブロックをそれぞれ示している。また、図3は、図1に示すブロック壁が設置された放射線遮蔽壁の各断面を示す図であって、(a)は正断面図(図1のA−A断面)、(b)は縦断面図(図1のB−B断面)、(c)は横断面図(図1のC−C断面)をそれぞれ示している。さらに、図4の(a)〜(c)は、本実施形態に係るブロック壁の変形例を示す縦断面図である。
本実施形態に係る放射線遮蔽壁1は、図1に示すように、放射線遮蔽壁1の内部の設備機器の調製等のために形成された仮開口部2が、ブロック壁10により閉塞されている。
そして、このブロック壁10は、図1に示すように、放射線遮蔽壁1の仮開口部2を、前記放射線遮蔽壁1の厚さ方向に対向する一対の鉤型ブロック層(第一の壁構成部)11,11を備えている。鉤型ブロック層11,11は、断面鉤型に形成されたコンクリートブロック(以下、「鉤型ブロック」という場合がある)b1を積み上げることにより形成されたブロック壁10の構成部材である。
また、これら一対の鉤型ブロック層11,11の間には、直方体形状のコンクリートブロック(以下、「直方ブロック」という場合がある)b2を積み上げることにより形成された直方ブロック層(第二の壁構成部)12が配置されており、ブロック壁10が放射線遮蔽壁1に必要な厚みとなるように形成されている。
ここで、説明における放射線遮蔽壁1の内側および外側は、図1に示す方向に統一する。
鉤型ブロックb1は、図2(a)に示すように、2個の直方体形状のブロックを上下にずらした状態で連結したような形状を呈しており、その側断面形状が、鉤型を呈している。すなわち、同一形状からなる直方体形状の上半部b11と下半部b12とを備え、上半部b11の側面に下半部b12を下方向にずらした状態で連結した形状を呈している。本実施形態では、内側および外側に配置される鉤型ブロック層11,11について、同一形状の鉤型ブロックb1を、向きを反対に配置することで、放射線遮蔽壁1の厚さ方向に対して対向する構成としたが、内側および外側に配置される鉤型ブロックb1,b1にそれぞれ別形状のものを使用してもよいことはいうまでもない。
直方ブロックb2は、図2(b)に示すように、直方体に形成されたコンクリートブロックであって、放射線遮蔽壁1の壁厚に応じて、配置される。なお、直方ブロックb2が立方体に形成されていてもよいことはいうまでもない。また、本実施形態にかかる直方ブロックb2は、その厚みと幅が鉤型ブロックb1と同一となるように形成されており、高さは、鉤型ブロックb1の高さ方向のずれを差し引いた高さと同一、つまり、2個の直方体形状のブロックを上下にずらした状態で連結したような形状の鉤型ブロックb1の一方の直方体形状のブロック(上半部b11または下半部b12)の高さと同一となるように形成されている。なお、鉤型ブロックb1と直方ブロックb2との形状の関係は、上記のものに限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
鉤型ブロックb1および直方ブロックb2は、鉄筋コンクリート造、無筋コンクリート造を問わない。また、鉤型ブロックb1および直方ブロックb2を構成するコンクリートの配合や強度等は、限定されるものではなく、適宜設定するものとする。さらに、鉤型ブロックb1および直方ブロックb2の材質は限定されるものではなく、放射線の外部への流出を防止することが可能な公知の材料から適宜選定すればよい。
ブロック壁10は、図3(a)〜(c)に示すように、放射線遮蔽壁1の仮開口部2を閉塞するように配置されており、本実施形態では、外側と内側とに配置された鉤型ブロック層11とその中間に配置された直方ブロック層12との三層構造により構成されている。
図3(b)に示すように、ブロック壁10は、側面視で下端に凸部(以下、「下端凸部13」という場合がある)、上端に凹部(以下、「上端凹部14」という場合がある)が形成されている。鉤型ブロック層11は、上半部b11側がブロック壁10の表面側に位置するように積み上げられて、上半部b11の上端が上方向に突出している。また、直方ブロック層12は、下端が両鉤型ブロック層11の下半部b12の下端と平面をなすように配置されている。
また、ブロック壁10は、図3(c)に示すように、直方ブロック層12の端面と外側および内側の鉤型ブロック層11,11の端面とが左右にずれた状態で配設されている。つまり、ブロック壁10の一方の側端部(本実施形態では左端部)は、直方ブロック層12の端面が両鉤型ブロック層11,11の端面よりも突出した状態に構成されている。そのため、ブロック壁10は、一方の側面に凸部15、他方の側面に凹部16が形成されている。
放射線遮蔽壁1は、図3(a)に示すように、矩形状の仮開口部2が形成されており、この仮開口部2の内空面には、ブロック壁10が配置されて、仮開口部2が閉塞されている。なお、仮開口部2とブロック壁10の周囲との間に形成された隙間には、充填材17が充填されており、仮開口部2が完全に遮蔽されている。本実施形態では、充填材17として、セメントモルタルを使用するが、充填材17の材質は限定されるものではなく、仮開口部2へのブロック壁10の固定を可能とし、放射線の外部への流出を防止することが可能であればよい。
仮開口部2の下端には、図3(b)に示すように、ブロック壁10の下端凸部13と同形状に形成された、溝3が形成されている。そして、ブロック壁10の下端凸部13が、仮開口部2の溝3に嵌合されている。
また、仮開口部2の上端には、ブロック壁10の上端凹部14に対応する箇所に突条4が形成されている。
さらに、仮開口部2の左右の側部には、図3(c)に示すように、それぞれ溝5または突条6が形成されている。
ブロック壁10の構築は、以下の手順により行う。
(1)仮開口部2の下端に形成された溝3に、内側および外側の鉤型ブロックb1,b1を落とし込み、両鉤型ブロックb1,b1の間に直方ブロックb2を配置することで最下段を形成する(図3(b)参照)。
(2)続いて、下段の鉤型ブロックb1,b1および直方ブロックb2により形成された凹部に、随時、直方ブロックb2を配置した後、内側および外側の鉤型ブロックb1,b1を両側から落とし込むことで、ブロック壁10を所定の高さまで積み上げる(図3(b)参照)。
(3)そして、各ブロックb1,b2を所定の高さまで積み上げたら、仮開口部2とブロック壁10との間に形成された隙間に充填材17を充填する。この時、充填材17の流出を防止するために、仮開口部2とブロック壁10との隙間に対応する箇所の前後(内側および外側)に型枠(図示省略)を設置する。なお、充填材17が、隙間から流出することのない流動性からなる材料であれば、型枠を設置する必要はない。
(4)充填材17が十分な強度を発現したら、型枠を取り外し、ブロック壁10が完成する。
本実施形態にかかるブロック壁10は、各ブロックb1,b2をセメントモルタル等の接着材(目地材)を介することなく、積み上げるのみで構築するため、施工が容易で、かつ、目地材に要する材料費を省略でき、安価である。
また、目地材を使用することで目地材が飛び散るなどして現場が汚れることがない。
ブロック壁10は、外側と内側の鉤型ブロック層11を、鉤型ブロックb1を対向するように、かつ、互いにかみ合わせるように積み上げることで形成し、水平方向のずれを抑止するため、別途固定手段等を要することなく、優れた耐震性能を発現する。
また、各ブロックb1,b2は、目地材を介在していないため、一体に固定されておらず、容易に解体(取り外し)を行うことが可能である。そのため、放射線遮蔽壁1内の設備機器の点検、補修、交換、修理等の作業時に、ブロック壁10を解体し、再度構築する場合でも、各ブロックb1,b2を再利用することが可能なため、経済的であるとともに、従来に比べて短期に施工を行うことができる。
また、ブロック壁10は、図3(b)および(c)に示すように、鉤型断面の鉤型ブロックb1を互いにかみ合わせながら積み上げ、さらに各ブロックb1,b2の端面をずらした状態で配置しているため、鉤型ブロック層11と直方ブロック層12の目地が直線ではなく折れ点を有した状態で形成される。そのため、放射線が目地を通過して流出することを抑止して、放射線遮蔽壁1の機能を、仮開口部2において低下させることがない。
本実施形態にかかるブロック壁10は、同一形状に形成された鉤型ブロックb1と直方ブロックb2を積み上げることにより、2形状のブロックのみで形成されるため、安価かつ容易に構築することが可能である。
つまり、標準形状からなる鉤型ブロックb1と直方ブロックb2とによりブロック壁10が形成されるため、多種のブロックを使用する必要がなく、製造費等を削減することが可能となるとともに、その管理も容易で好適である。
また、本実施形態にかかるブロック壁10は、仮開口部2に形成された溝3に、鉤型ブロックb1および直方ブロックb2を落とし込んだ後、随時この前後の鉤型ブロックb1,b1および直方ブロックb2により形成された凹部に上段の鉤型ブロックb1および直方ブロックb2を落とし込むことにより、測量や微調整等を要することなく形成されるため作業が簡易である。
本実施形態にかかる放射線遮蔽壁1は、仮開口部2の下端に溝3が形成されており、ブロック壁10は、この溝3に下端凸部13を嵌合させた状態で形成されるため、地震等により水平力が付与されても、ブロック壁10がずれることがなく、耐震性が確保されている。
また、仮開口部2の上端には、突条4が形成されており、この突条4とブロック壁10の上端凹部14により、仮開口部2とブロック壁10との隙間が折れ点を有した状態に形成される。そのため、この隙間に充填された充填材17が固化することで、互いに力の伝達が可能に構成されて、ブロック壁10へ地震等による水平力が付与されても、ブロック壁10の上端がずれ出すことがなく、安定している。
また、開口部2の側部には、溝5と突条6が形成されているため、直方ブロック層12と両鉤型ブロック層11との端面をずらすことにより形成された側方凹部16および側方凸部15とにより、仮開口部2とブロック壁10との隙間が折れ点を有した状態に形成されるため、この隙間に充填された充填材17が固化することで、互いに力の伝達が可能となる。したがって、内外方向の水平力が作用しても、ブロック壁10の側部におけるずれが抑止される。なお、本実施形態では、ブロック壁10について、その側部に仮開口部2と隙間を有した状態で構築する構成としたが、これに限定されるものではなく、ブロック壁10の側面を、仮開口部2の内面に当接した状態でブロック壁10を構築してもよい。この場合において、仮開口部2の溝5と突条6をブロック壁10の凸部15と凹部16に対応して形成すれば、凸部15を溝5に挿入し、突条6を凹部16に挿入した状態でブロック壁10を構築することで、ブロック壁10の側面が仮開口部2の側面に係止されて、充填材を要することなく、耐震性が向上するため好適である。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施形態では、内側と外側に配置された鉤型ブロック層11と、両側の鉤型ブロック層11の間に配置された直方ブロック層12との3層によりブロック壁10を形成するものとしたが(図3(b)参照)、図4(a)に示すブロック壁10aのように、放射線遮蔽壁1の壁厚が薄い場合には、直方ブロック層12を省略して内側と外側の鉤型ブロック層11による2層により形成してもよい。
また、一方、放射線遮蔽壁1の壁厚が厚い場合には、図4(b)に示すように、直方ブロック層12の層数を増加することにより、ブロック壁10bの壁厚を増加させてもよい。
つまり、直方ブロック層12の数量は限定されるものではなく、設計された放射線遮蔽壁1の壁厚に応じて適宜設定することが可能である。
また、直方ブロックb2の形状も限定されるものではなく、放射線遮蔽壁1の仮開口部2の形状に応じて適宜設定すればよい。
また、前記実施形態では、直方ブロック層12の下端を、前後の鉤型ブロック層11の下端と平面をなすように直方ブロックb2を配置するものとしたが、図4(c)に示すように、下端の位置をずらしてもよい。この構成により、ブロック壁10の下端に複数の下端凸部13が形成されるため、より放射線遮蔽壁1への固定度が増す。
前記実施形態では、各ブロック層の端面をずらして配置するものとしたが、各ブロック層の端面は必ずしもずらす必要はなく、平面をなすように配置してもよい。
また、仮開口部の側部に形成される溝と突条は必要に応じて形成すればよく、ブロック壁の耐震性が確保されていれば、省略してもよい。
ここで、図1は、本発明の好適な実施形態に係るブロック壁を示す斜視図である。 本発明の好適な実施形態に係るブロック壁の各ブロックを示す斜視図であって、(a)は鉤型のブロック、(b)は直方体のブロックをそれぞれ示している。 図1に示すブロック壁が設置された放射線遮蔽壁の各断面を示す図であって、(a)は正断面図、(b)は縦断面図、(c)は横断面図をそれぞれ示している。 (a)〜(c)は、同実施形態に係るブロック壁の変形例を示す縦断面図である。 従来の放射線遮蔽壁を示す図であって、(a)は正面図、(b)は(a)のX−X断面図、(c)は(a)のY−Y断面図である。
符号の説明
1 放射線遮蔽壁
2 仮開口部
3,5 溝
4,6 突条
10 ブロック壁
11 鉤型ブロック層(第一の壁構成部)
12 直方ブロック層(第二の壁構成部)
13 下端凸部
14 上端凹部
b1 鉤型ブロック(断面鉤型のブロック)
b2 直方ブロック(直方体形状のブロック)

Claims (6)

  1. 側面視で下端に凸部、上端に凹部が形成されていて、放射線遮蔽壁の仮開口部を閉塞するブロック壁であって、
    前記放射線遮蔽壁の厚さ方向に対向して配置された一対の第一の壁構成部を備え、
    前記第一の壁構成部は、鉤型のブロックを積み上げることにより形成されており、
    前記鉤型のブロックは、同一形状からなる直方体形状の上半部と下半部とを備え、上半部の側面に下半部を下方向にずらした状態で連結した形状を呈していることを特徴とする、ブロック壁。
  2. 前記一対の第一の壁構成部の間に、直方体状のブロックを積み上げることにより形成された第二の壁構成部が配置されることを特徴とする、請求項1に記載のブロック壁。
  3. 前記各壁構成部の端面がずれていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のブロック壁。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のブロック壁により仮開口部が閉塞される放射線遮蔽壁であって、
    前記仮開口部の下端に前記凸部に対応する溝が形成されていることを特徴とする、放射線遮蔽壁。
  5. 前記仮開口部の上端に、突条が形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の放射線遮蔽壁。
  6. 前記仮開口部の一方の側部に溝、他方の側部に突条がそれぞれ形成されていることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の放射線遮蔽壁。
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