JP3854964B2 - ボックスカルバート - Google Patents

ボックスカルバート Download PDF

Info

Publication number
JP3854964B2
JP3854964B2 JP2003426614A JP2003426614A JP3854964B2 JP 3854964 B2 JP3854964 B2 JP 3854964B2 JP 2003426614 A JP2003426614 A JP 2003426614A JP 2003426614 A JP2003426614 A JP 2003426614A JP 3854964 B2 JP3854964 B2 JP 3854964B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
box culvert
partition wall
partition
wall
box
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003426614A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005188019A (ja
Inventor
晴穂 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Concrete Works Co Ltd
Original Assignee
Asahi Concrete Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Concrete Works Co Ltd filed Critical Asahi Concrete Works Co Ltd
Priority to JP2003426614A priority Critical patent/JP3854964B2/ja
Publication of JP2005188019A publication Critical patent/JP2005188019A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3854964B2 publication Critical patent/JP3854964B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sewage (AREA)

Description

本発明は、間仕切り耐力壁を有し、複数の通路、水路又は多目的空間を作り出すボックスカルバートに関するものである。
従来より、地下施設を構築する際には、外構えとなるボックスカルバート本体の内部に1つ又は複数の隔壁を一体に成形した隔壁一体型をなすプレキャスト製のボックスカルバートを複数連結することにより、複数の通路・水路又は多目的空間を形成する構造物を構築していた。
一方、特許文献1及び図8に示すような、底版a、一対の側壁b、b及び頂版cにより外構えとして構成されたボックスカルバート本体Bの内部空間に隔壁dを設け、互いに結合させることによりボックスカルバートBCを形成した隔壁分離型のものが提案されている。このものは、上述した従来のものとは異なり、隔壁dをボックスカルバート本体Bとは別体に設けるとともに、ボックスカルバート本体と隔壁の間を結合する結合方法として非剛結合であるピン結合を採用して、地震時などに発生するせん断力やモーメントに起因して結合部の損傷やボックスカルバート全体の倒壊が生ずることを防止するようにしているものである。
特開2002−332683号公報
しかしながら、特許文献1に記載された隔壁分離型のボックスカルバートは、隔壁dを分離独立させて結合構造に工夫を凝らすという技術的特徴を越えるものではないため、長手方向に対しては従来の隔壁一体型のものと同様に、1体のボックスカルバート本体Bに対して隔壁dは当然のごとく一体ずつ対応させてある。そして、隔壁dは単に内部空間を分割する機能を有するのみではなく、ボックスカルバートBC全体の強度を担保する耐力壁としての役割も担うものであるから、それぞれの隔壁dは少なくともその一部がボックスカルバート本体Bの底版aと頂版cの間に亘って介在していなくてはならない。そのため例えば、隔壁dに開口を設ける等の加工を施そうとしても隔壁dを完全に分断して大きな開口を設けることは勿論不可能であり、隔壁dを加工できる範囲はそれぞれの隔壁dひいてはボックスカルバート本体Bの強度を維持できる程度に限定されるので、隔壁dの設計自由度は著しく制限されたものとなっている。
本発明は、このような不具合に着目したものであり、隔壁の設計自由度を高くして複数の通路・水路等を含む多目的空間を自由に構成することを可能にするボックスカルバートを提供する。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、本発明に係るボックスカルバートは、頂版、底版及び1対の側壁からなるプレキャスト製のボックスカルバート本体と、このボックスカルバート本体とは別体をなし、前記頂版及び底版の間に介在して内部を間仕切るプレキャスト製の隔壁とからなるものであって、単体の隔壁を、当該隔壁の長さを前記ボックスカルバート本体の連結方向の長さよりも長く構成するとともに複数のボックスカルバート本体に亘って設けることにより共通の間仕切り耐力壁として機能させるようにし、前記隔壁を、前記ボックスカルバート本体の連結方向の長さよりも長い寸法を有する開口を有するものとしたことを特徴とする。ここに言う「単体の隔壁」とは、それが複数のボックスカルバート本体に対応していることを意味するものであって、このボックスカルバートを構成する隔壁が1つであることを意味するものではない。
このようなものであれば、外構えを構成するボックスカルバート本体に対して分離・独立して設けられた隔壁はボックスカルバート本体の連結方向への長さに制約を受けなくなるため、ボックスカルバート本体を必要な数だけ単体の隔壁に支持させるべく当該隔壁を然るべき長さに自由に設定することができる。すなわち、本発明により隔壁の設計自由度を有効に向上させることが可能となる。また、隔壁の耐力壁としての機能を損なうことなく複数のボックスカルバート本体に亘るような大きな開口を当該隔壁に設けることも可能になるため、従来にはないゆとり空間を内部に演出することもできるようになる。
隔壁の強度を保ちつつ大きな開口を設ける設計や施工を可能にするためには、前記隔壁が複数の柱部と、前記頂版又は底版に接しながら柱部間を接続する梁部とからなることが望ましい。
また、内高が高く設定されたボックスカルバート本体に適用しても、隔壁の部材質量を抑えて、運搬や施工の便を向上させるためには、前記隔壁が複数の分割片を上下に接続して構成されるものである事が好ましい。
そして、隔壁とボックスカルバート本体を結合して強度を向上させるためには、前記隔壁にPC鋼材連結用の凹陥部及びPC鋼材を挿通する貫通孔を設け、PC鋼材を用いて前記隔壁を前記ボックスカルバート本体とヒンジ結合或いは剛結合するものであることが望ましい。このようなものであれば、結合して一体化された構造物はPC鋼材を通じて導入されるプレストレスによって補強されるため、部材厚を低減させながらも必要十分の強度を得ることができ、ひいては各部材の部材質量を軽減することが可能となる。また、隔壁とボックスカルバート本体の間の結合構造としては、隔壁に掛かる外力や結合部分における不静定力等に応じて非剛結合であるヒンジ結合又は剛結合を適宜選択することができる。また、大きな断面力が作用する箇所のみを効果的に補強するためには、曲げモーメントが作用する前記隔壁の端部と接する箇所におけるボックスカルバート本体の部材厚を周辺より厚肉にしておくことが好ましい。
さらに、ボックスカルバート本体の継目や隔壁の継目に周辺荷重が直接せん断力として作用することを回避するためには、隔壁同士の結合部をボックスカルバート本体同士の結合部と位相を異ならせて配置して、隔壁・ボックスカルバート本体の双方が互いに荷重を分散支持し合う構造にしておくことが好ましい。
上述したように本発明によれば、隔壁は複数のボックスカルバート本体に亘って支持できる構造としていることから、ボックスカルバート本体の連結方向に沿って所要長さの隔壁を採用したり、その隔壁に比較的大きな開口を形成するなど、隔壁の設計自由度を向上させることができる。このため、共同溝や上下線を持つ通路、分流式下水道、あるいは水路・遊歩道併設暗渠等の構築に際し、目的に応じて適切な形態をなす複数の独立空間を自由に形成することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係るボックスカルバート1は図1に示すように、ボックスカルバート本体10と、間仕切り耐力壁Wとして機能する隔壁20及び端部用隔壁20Tとにより構成されている。詳細には、ボックスカルバート本体10を縦方向に連結してその内部に空間Sを設けるとともに、空間Sを間仕切り耐力壁Wによって横方向に間仕切る態様としている。間仕切り耐力壁Wより仕切られた空間Sのうち図示右側の独立空間はその下側に舗装部Hを設けて通路空間S1とするとともに、図示左側の独立空間は水を流すための水路空間S2としている。
図2に示すように、ボックスカルバート1の外構えを構成するボックスカルバート本体10は、底版10a、1対の側壁10b、10b及び頂版10cからなる四角環状のプレキャストコンクリートブロックである。詳細には、このボックスカルバート本体10は、コの字状の単体プレキャスト部材である上ブロック11と下ブロック12とを上下方向に結合することにより構成されている。また、底版10aのうち隔壁20又は端部用隔壁20Tに接する内面部分と、頂版10cのうち隔壁20又は端部用隔壁20Tに接する内面部分には、隔壁20、端部用隔壁20T側に迫り出す態様で他の部分より厚みを増した厚肉部10a1及び10c1をそれぞれ形成している。
間仕切り耐力壁Wとして機能する隔壁20は前記底版10aの厚肉部10a1と頂版10cの厚肉部10c1との間に配され、上下方向に接続された単体プレキャスト部材である上隔壁部材21及び下隔壁部材22により構成されている。上隔壁部材21及び下隔壁部材22はそれぞれ略上下対称な形状をしており、その前端面及び後端面にグラウトを注入するためのグラウト溝21g及び22gがそれぞれ設けられている。グラウト溝21gは上隔壁部材21の上下に亘って設けられた溝であり、グラウト溝22gは下隔壁部材22の上端においてグラウト溝21gに連通しているとともに、その最下部付近では閉鎖された溝となっている。また、隔壁20の縦方向、すなわち連結方向の長さはボックスカルバート本体10の連結方向の長さの約3倍に設定されているとともに、当該隔壁20は、連結方向に並ぶ一対の柱部20a、20aの間を一対の梁部20b、20bにより接続して内側に開口Aを設けた構造をなしている。
一方、端部用隔壁20Tは間仕切り耐力壁Wの端部に配置されるもので、前記底版10aの厚肉部10a1と頂版10cの厚肉部10c1との間に配され、上下方向に接続された単体プレキャスト部材である上隔壁部材21T及び下隔壁部材22Tにより構成されている点、及び柱部20Taと梁部20Tbとを有し内側に開口Aを設けている点は上記隔壁20と略同様であるが、連結方向の長さをボックスカルバート本体10の連結方向の長さの約3.5倍と若干長尺にしている点、外部に露出する面をグラウト溝21g、22gを設けない平坦な端面21Te及び22Teとしている点において相違している。
上述した各単体プレキャスト部材、すなわち上ブロック11、下ブロック12、上隔壁部材21、21T及び下隔壁部材22、22Tには、連結方向たる縦方向及び上下方向にそれぞれ破線で示すPC鋼材pcを挿通するための貫通孔hや、PC鋼材pcにテンションを導入し定着するための凹陥部たる縦締定着部p、同じくPC鋼材pcにテンションを導入し定着するための座繰りの如く拡開した上下締定着部v等がそれぞれ設けてある。
図3はPC鋼材pcの導入状態を概念的に図示したものである。前述した貫通孔hに、それぞれ破線で示すPC鋼材pcが連結方向たる縦方向及び上下方向にそれぞれ挿通されるとともに、これらのPC鋼材pcが前述した縦締定着部pや上下締定着部vで緊締されることにより、各単体プレキャスト部材、すなわち上ブロック11、下ブロック12、上隔壁部材21、21T及び下隔壁部材22、22Tがそれぞれ連結方向である縦方向及び上下方向に緊張される。また、緊張された各単体プレキャスト部材がそれぞれ剛結合或いはヒンジ結合されて一体化されることにより、ボックスカルバート1は所謂箱形ラーメン構造物をなす。なお、図3はあくまで概念的なものであって、実際の施工状態を必ずしも忠実に表現したものではない。また、縦締定着部pや上下締定着部vには使用されない部分も勿論ある。
次に、本実施形態に係るボックスカルバート1の模式的な断面を図4に示す。なお、この図4において、舗装部Hの図示を省略している。
間仕切り耐力壁Wとして機能するそれぞれ単体の隔壁20及び端部用隔壁20Tは、連結された4体のボックスカルバート本体10に亘って設置される。その際、端部用隔壁20Tの端面21Te、22Teはボックスカルバート本体10の端面10eよりもやや内側に位置づけられる。また、隔壁20及び端部用隔壁20Tのそれぞれの結合部20jとボックスカルバート本体10同士のそれぞれの結合部10jとが重ならないよう、ボックスカルバート本体10と隔壁20及び端部用隔壁20Tとは縦方向たる連結方向に位相を異ならせて配置される。言い換えれば、隔壁20及び端部用隔壁20Tは、ボックスカルバート本体10に対してちどり連結がなされる。また、隔壁20及び端部用隔壁20Tの結合部20jに位置する破線で示したグラウト溝21g、22gの箇所には図示しないグラウトが流し込まれる。
なお、各単体プレキャスト部材、すなわち上ブロック11、下ブロック12、上隔壁部材21、21T及び下隔壁部材22、22Tの周辺との結合箇所は、シーリング材sにより接着される(図2)。
次に、本実施形態に係るボックスカルバート1の施工例について説明する。まず、下ブロック12を4体連結して設置した後、下隔壁部材22又は22Tを設置して下ブロック12と上下締めを行う。次に上隔壁部材21又は21Tを下隔壁部材22又は22Tの上に設置して上下締めした後、上ブロック11を4体設置して連結させ、上下締めを行う。これにより、4体のボックスカルバート本体10と、1体の隔壁20又は端部用隔壁20Tとの施工が完了する。本実施形態ではかかる施工工程を基本工程とし、この基本工程を複数回繰り返した後、図示しない舗装部Hを設けてボックスカルバート1を完成させる。ここで図8に示した特許文献1を例にとると、ボックスカルバートBCはボックスカルバート本体Bと隔壁dとを、連結・上下締めを頻繁に変更しながら一体ずつ設置・施工しなければならないが、本実施形態に係るボックスカルバート1は上述した施工方法を採用して、1つの基本工程のなかで複数のボックスカルバート本体10を同時に連結する作業、或いは複数のボックスカルバート本体10と共通の隔壁20又は20Tとを多数箇所において上下締めする作業を一括して行うので、施工に係る作業を効率よく進行させることができる。
以上に記したように、本実施形態に係るボックスカルバート1は、ボックスカルバート本体10の連結方向の寸法と隔壁20、20Tの同方向の長さとは常に一致するものであるという既成概念から脱却し、1つの隔壁20、20Tに複数のボックスカルバート本体10を対応づけるという新たな着想を導入した結果、隔壁20、20Tの設計自由度を高めたものである。すなわち、単体の隔壁20を、連結された4体のボックスカルバート本体10に亘って設けることにより共通の間仕切り耐力壁Wとして機能させ、或いは、単体の端部用隔壁20Tを、連結された4体のボックスカルバート本体10に亘って設けることにより共通の間仕切り耐力壁Wとして機能させるという新たな構造を実現して、そして、ボックスカルバート1の強度を損なうことなく、複数のボックスカルバート本体10に亘る大きな開口Aを隔壁20や端部用隔壁20Tに設けることを可能ならしめた点に格段の優位性を有するものである。すなわち、本実施形態によれば従来の地下施設にはない開放された大きなゆとり空間を効果的に演出すること等が容易に可能となる。
また、本実施形態に係るボックスカルバート1は、隔壁20及び端部用隔壁20Tをボックスカルバート本体10から分離・独立させているので、プレキャストコンクリートである各部材の質量を抑えて、運搬時及び施工時の吊り下げ作業等の便を向上させることができる。言い換えれば、取り扱いに限界質量のある設備を用いても、従来よりも大型のボックスカルバート1を施工することが可能となる。
具体的構造としては、前記隔壁20及び端部用隔壁20Tが複数の柱部20a、20Taと、前記頂版又は底版に接しながら柱部20aと柱部20aとの間、或いは柱部20Taと20Taとの間を接続する梁部20b、20Tbとから間仕切り耐力壁Wを構成しているので、柱部20a、20Taの間隔を大きく離して隔壁に大きな開口Aを設けても、間仕切り耐力壁Wは外構えたるボックスカルバート本体10を支持するに足る強度を得ることが可能となり、設計や施工の容易性も担保しておくことができる。
また、内高が高く設定されているボックスカルバート本体10に対しても、分割片たる上隔壁部材21、21T及び下隔壁部材22、22Tの状態で運搬して上下に接続することで前記隔壁20及び端部用隔壁20Tを施工すれば、それぞれの部材質量を抑えて、上記と同様に運搬や施工の便を向上させることができる。
そして、本実施形態に係るカルバート1は、隔壁20及び端部用隔壁20TにPC鋼材pc連結用の凹陥部である縦締定着部p、PC鋼材pcを挿通する貫通孔h及びPC鋼材pc連結用の座繰り状をなす上下締定着部vを設け、PC鋼材pcを用いてプレストレスを導入し、更には前記隔壁20及び端部用隔壁20Tを前記ボックスカルバート本体10とヒンジ結合或いは剛結合しているので、隔壁20及び端部用隔壁20Tとボックスカルバート本体10とを結合、一体化した箱形ラーメン構造物を有効に構成してボックスカルバート1全体の強度を向上させることが可能になる。言い換えれば、結合してできた構造物は、プレストレスの導入や結合部の強度確保により、コンクリート組織の肉厚自体は低減させながらも必要十分の強度を得ることができ、ひいては各部材の部材質量を軽減させることが可能となる。また、隔壁20及び端部用隔壁20Tとボックスカルバート本体10との間の結合構造としては、ヒンジ結合或いは剛結合を適宜選択することができるので、隔壁20及び端部用隔壁20Tに掛かる外力に応じて結合構造を適宜選択することや、各結合部分の不静定力が複雑となることを有効に回避することができる。さらに、曲げモーメントが作用する隔壁20及び端部用隔壁20Tの結合部20jには局所的に大きな断面力が掛かることとなるが、本実施形態に掛かるボックスカルバート1は、隔壁20及び端部用隔壁20Tと接する箇所におけるボックスカルバート本体10の部材厚を周辺より厚肉にした厚肉部10a1及び10c1を設けているので、大きな断面力が作用する隔壁20及び端部用隔壁20Tの端部が接する箇所のみを効果的に補強できるものとしている。その一方で、他の箇所の部材厚を相対的に薄肉とすることができるので、ボックスカルバート1を構成する各部材の質量を抑え運搬や施工の便を向上させている。また、隔壁20及び端部用隔壁20Tの結合部20jがボックスカルバート本体10同士の結合部10jと位相を異ならせて、所謂ちどり連結によって配置されているので、結合部10j及び結合部20jに周辺荷重が直接せん断力として作用することを有効に回避して荷重を効果的に分散させることにより、通路方向となる連結方向の外部荷重分散性能を向上させることが可能となる。
なお、本発明に言うボックスカルバートは、必ずしも結合された構造物全体を指称する場合に限らず、1体の隔壁20又は端部用隔壁20Tと、3体から4体のボックスカルバート本体10とからなる構造物の一部も、最小単位として本発明のボックスカルバートの概念に含まれるものである。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、本発明の他の実施形態に係るボックスカルバート1Aを図5に模式的に示す。このボックスカルバート1Aは、上下方向に沿って頂版101、一対の側壁102、102及び底版103に4分割されるボックスカルバート本体100と、分割片たる上隔壁部材201、中隔壁部材202及び下隔壁部材203からなる隔壁200とから構成され、隔壁200を間仕切り耐力壁W1として機能させている。このようなものであれば、各プレキャスト部材の質量を上記実施形態よりもさらに抑えることができ、上述したような運搬時及び施工時の吊り下げ作業等の便をさらに向上させることが可能となる。
また、本発明の他の実施形態に係るボックスカルバート1Bを図6に示す。このものは、一体に成形されたボックスカルバート本体100Bと、これとは別異に一体に成形された隔壁200Bとから構成され、隔壁200Bを間仕切り耐力壁W2として機能させている。このようなものであれば、ボックスカルバート1Bを構成するプレキャスト部材の部品点数を削減することができる。
さらに、本発明の他の実施形態に係るボックスカルバート1Cを図7に示す。このボックスカルバート1Cは、上下方向に沿って頂版101C、一対の側壁102C、102C及び底版103Cに4分割されるボックスカルバート本体100Cの内部の空間SCに、幅方向に2枚の隔壁200C、200Cを設けてそれぞれ間仕切り耐力壁W3として機能させることにより独立空間S1C、S2C、S3Cを設けた所謂3連式のものである。このようなものであれば、ボックスカルバート本体100Cを内部より2枚の隔壁200C、200Cが支えることにより、ボックスカルバート1Cがより大きな外力に耐えるものとすることができるとともに、内部の空間SCを3つの独立空間S1C、S2C、S3Cに仕切ることにより、それぞれを通路、水路又は多目的空間等に適宜設定して、空間Sを多様に構成することが可能である。
このように、本発明に係るボックスカルバートは、外構えとして構成されるボックスカルバート本体の分割する数や隔壁に係る分割片の数、及び隔壁の枚数によって限定されるものではない。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係るボックスカルバートを示す斜視図。 同実施形態に係るボックスカルバートを一部破断、省略して示す斜視図。 同実施形態に係るボックスカルバートのPC鋼材導入態様を示す構成説明図。 同実施形態に係るボックスカルバートの連結の態様を示す模式的な断面図。 本発明の他の実施形態に係るボックスカルバートを示す模式図。 本発明の他の実施形態に係るボックスカルバートを示す模式図。 本発明の他の実施形態に係るボックスカルバートを示す模式図。 従来におけるボックスカルバートを示す模式図。
符号の説明
1、1A、1B、1C、BC…プレキャストボックスカルバート(ボックスカルバート)
10、100、100B、100C、B…ボックスカルバート本体
10a、103、103C、a…底版
10b、102、102C、b…側壁
10c、101、101C、c…頂版
10a1、10c1…厚肉部
10j、20j…結合部
20、20T、200、200B、d…隔壁(隔壁、端部用隔壁)
20a、20Ta…柱部
20b、20Tb…梁部
21、21T、201…分割片(上隔壁部材)
202…分割片(中隔壁部材)
22、22T、203…分割片(下隔壁部材)
h …貫通孔
p …凹陥部(縦締定着部)
v …上下締定着部
S、SC…空間
S1…通路空間
S2…水路空間
W、W1、W2、W3…間仕切り耐力壁

Claims (6)

  1. 頂版、底版及び1対の側壁からなるプレキャスト製のボックスカルバート本体と、このボックスカルバート本体とは別体をなし、前記頂版及び底版の間に介在して内部を間仕切るプレキャスト製の隔壁とからなるものであって、
    単体の隔壁を、当該隔壁の長さを前記ボックスカルバート本体の連結方向の長さよりも長く構成するとともに複数のボックスカルバート本体に亘って設けることにより共通の間仕切り耐力壁として機能させるようにし、
    前記隔壁を、前記ボックスカルバート本体の連結方向の長さよりも長い寸法を有する開口を有するものとしたことを特徴とするボックスカルバート。
  2. 前記隔壁が複数の柱部と、前記頂版又は底版に接しながら柱部間を接続する梁部とからなる請求項1記載のボックスカルバート。
  3. 前記隔壁が複数の分割片を上下に接続して構成されるものである請求項1又は2記載のボックスカルバート。
  4. 前記隔壁にPC鋼材連結用の凹陥部及びPC鋼材を挿通する貫通孔を設け、
    PC鋼材を用いて前記隔壁を前記ボックスカルバート本体とヒンジ結合或いは剛結合するものである請求項1、2又は3記載のボックスカルバート。
  5. 前記隔壁と接する箇所におけるボックスカルバート本体の部材厚を周辺より厚肉にした請求項4記載のボックスカルバート。
  6. 隔壁同士の結合部をボックスカルバート本体同士の結合部と位相を異ならせて配置する請求項4又は5記載のボックスカルバート。
JP2003426614A 2003-12-24 2003-12-24 ボックスカルバート Expired - Fee Related JP3854964B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003426614A JP3854964B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 ボックスカルバート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003426614A JP3854964B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 ボックスカルバート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005188019A JP2005188019A (ja) 2005-07-14
JP3854964B2 true JP3854964B2 (ja) 2006-12-06

Family

ID=34786096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003426614A Expired - Fee Related JP3854964B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 ボックスカルバート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3854964B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6449041B2 (ja) * 2015-02-12 2019-01-09 鹿島建設株式会社 海底トンネルの施工方法および陸上トンネルの施工方法
JP6449040B2 (ja) * 2015-02-12 2019-01-09 鹿島建設株式会社 沈埋函体同士の接続構造、海底トンネルの施工方法
JP7126483B2 (ja) * 2019-11-26 2022-08-26 千葉窯業株式会社 水路ブロックの構造
JP7361185B1 (ja) 2022-11-15 2023-10-13 千葉窯業株式会社 ボックスカルバート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005188019A (ja) 2005-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
SG189664A1 (en) Structure of building that is free of formwork removal
JP6371571B2 (ja) サンドイッチ型複合頂版を用いた鋼コンクリート複合構造物
JP3854964B2 (ja) ボックスカルバート
US4277921A (en) Three-dimensional componental module at "T" modified for the industrial preformation of buildings
JP5217428B2 (ja) 橋梁の柱頭部または桁端部の複合中空構造
KR20190120853A (ko) 커플거더
JPH11158812A (ja) 中空床版橋及びその構築方法
JP2007077587A (ja) 地下構造物の構築方法
JP7070890B2 (ja) 仕口部構造
JP4716218B2 (ja) 構造物の桁・スラブ構造及び増設構造物
JP3127563U (ja) 多連ボックスカルバート
JP2826200B2 (ja) ボックスカルバート構築方法及びブロック
JPH1121819A (ja) 鋼床版
JP4960986B2 (ja) トンネルの覆工構造
JPH09125519A (ja) コンクリート充填鋼管柱と梁部材の仕口部構法及びそれらの仕口部構造
JP4070894B2 (ja) コンクリート充填鉄骨壁柱及びその施工方法
JP2001020222A (ja) 橋梁用波形鋼板
CN218150030U (zh) 预制模块单元及数据中心
JP7404603B2 (ja) 柱梁接合構造
JPH09125518A (ja) コンクリート充填鋼管柱と梁部材の仕口部構法
JPH11287097A (ja) セグメント
JPH06264414A (ja) 橋脚のプレハブ工法及び橋脚用コンクリ−トブロック
JP4343078B2 (ja) 地下構造物および地下構造物の築造方法
JP2005097856A (ja) ダブルデッキ・ダブル大偏心外ケーブル橋
JP3972364B2 (ja) 擁壁

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060911

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3854964

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150915

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees